軍事的意思決定のメキャニズムについて語れ。
1幕僚諸見積
2作戦諸計画
3作戦命令
4作戦に関する訓令・指令・規定・報告
METT-T等々
日ごろ思ってる疑問を解消するための雑談スレにようこそ。
まあどうせ、この手の本なんて日本じゃ皆無なんだがな。
ボチボチやりましょう。
自営業阻止阻止
おいこら。
>>1
まずお前が語れ。
住民は1が誠意を見せるまで反応禁止。恐らくただの教えて君だと思われ。
しかもスレッドの検索もしないタイプの。
違うというなら1に乗っ取って何処かの戦場を語ってみろ。
1幕僚諸見積にて楽勝との試算
2作戦諸計画は現地まかせで十分
3作戦命令は吉日発動
そういうわけで大陸打通作戦は(略
6 :
1:03/09/25 16:59 ID:v/d2hUwc
>>4 アバウト杉。
せめて50000:1の地図と我と敵の編成図、我の任務くらい指定せ。
それよりさ、東京大学がiMacを大量に導入したらしいね。
もうこれから東大はMacの拠点、高学歴=Macとなるのは間違いない。
OttoMaticに興ずる東大生、pangeasoftも一躍メジャー企業の仲間入り。
文書の標準はAppeWorksで、無論画像はpdfが標準。
もうマイクロソフトヤバすぎるよ。
もうだめだオレ、今からG5申し込んでくる。
8 :
1:03/09/25 17:05 ID:v/d2hUwc
まあ、別にいますぐでなくていいよ>資料
あと俺は別に教えてクンではない。
>スレッド検索もしないような
戦術の意思決定にしぼったスレッドなんてないじゃん?
もちろん俺は神ではないので全知全能ではない。
だから、話の中でコレって何?くらいは聞くかもしれん。
つーか4はどのような話し合いを期待しとるんだ。
>>6 何処でもいいぞ。君のやりやすいところを選んでくれ。
日本地図なら大半の地図が手元にあるし20世紀のおもだった地図も大体あるからな。
10 :
1:03/09/25 17:08 ID:v/d2hUwc
11 :
1:03/09/25 17:12 ID:v/d2hUwc
あれなら歴史群像の資料があるから、比較的簡単。
あと当時の地図webであったら探しといてくれ。
今出先なんでさ、帰ったら編成とか書き込むよ。
アーなんかすげえおおごとになってきたなW
12 :
名無し三等兵:03/09/25 18:59 ID:fgEjpY4L
>>11 まともにこだわろうとしたらこんなもん
今まで(多分)誰もやらなかっただけ
戦術なんて八百屋でも魚屋でも日常的にやっていることだ。
って誰の言葉だったかのぉ。戦術を特別扱いしすぎ。
14 :
270式 ◆3rppPq3YvU :03/09/25 22:02 ID:XffcSenC
ちと休日にでも書きます…「決心」というのは非常に重要なものですな
発心とどっちが重要でつか?
16 :
1:03/09/26 11:30 ID:RSYJMJSU
トラブルが発生して帰宅が12時近くになってしまった・・
うちかけのファイルだけもってきたんで、ここからはじめるか。
データが不十分なのは承知でここはひとつ。
それと地図をうぷしたいのだが、アプロダ誰か教えて。
・我(日本)
歩兵第73旅団
+歩兵大隊x7(独立歩兵282,283,284,286,288,289,293大隊)
+戦車連隊x1(戦車第11連隊)
#兵員8500人
戦車65両
火砲100門
航空機8機(艦攻4、戦闘機4)
・敵(ソ連)
狙撃兵連隊x2
海兵大隊x2
#兵員88000人
戦車あり
対戦車ライフル100丁弱
艦船54隻(砲艦含む)
航空機42機
1幕僚諸見積
+人事見積
+地域の戦術的研究←ココカラ
+情報見積
+状況判断(作戦見積)
+兵站見積
2作戦諸計画
3作戦命令
4作戦に関する訓令・指令・規定・報告
お。結構まともな資料をお持ちのようですな。
4での非礼は詫びる。すまんかった。
あぷろだは軍事板の専用あぷろだが あったははずなので探してみてくれ。
ただ自分のほうの資料では、ソ連側の資料が101狙撃師団とだけ書いてあるのだが、
・敵(ソ連) 狙撃兵連隊x2 海兵大隊x2 #兵員88000人
がその101狙撃師団の詳細なのかな?
>1幕僚諸見積
>+人事見積
>+地域の戦術的研究←ココカラ
…
というような基本的な流れが書いてある、
民間人でも比較的容易に入手できる書籍はあるの?
それともこれは部内用の本からの引用?
19 :
1:03/09/26 21:17 ID:RSYJMJSU
20 :
270式 ◆3rppPq3YvU :03/09/27 20:15 ID:ZTvFyN6X
戦術思考の順序 その1
はじめに
野外における指揮官および幕僚勤務者の特性とは「今、なにを判断すべきか」の深層を
判断しなければならないことにある。
確定したDの作戦目的および達成すべき具体的な目標のもとで、戦況が予期のごとく
推移しているか否か、または推移すべく思考の順序を厳守し深慮し状況の推移を予測
しうる能力を練磨しているか否かを問われるものなのである。
私は本稿において、長期的に発言し「状況把握能力」及び「状況認識能力」を戦闘指導的
思考として養ってもらうためにレスするつもりである。
21 :
270式 ◆3rppPq3YvU :03/09/27 20:16 ID:ZTvFyN6X
戦術思考の順序 その2
「状況判断」について
「状況判断は、不断に変化し、かつ、推移する状況に即応するように、継続的に
行わなければならない」(野外令)
DCGは敵の進出時から継続的に、守破離の段階的思考を考慮しながら、状況判断を
継続的に行っており、「任務を基礎とし、何を、いつ、決定すべきかを至当に判断する
ことは、状況判断の基礎的要件である」(野外令)とあるように、戦闘の一時点、
一場面にはじめて推移するのである。
よって本レスでは敵の進出以降のDCG戦闘指導を念頭におきながら研究、練磨する
こととする。
22 :
270式 ◆3rppPq3YvU :03/09/27 20:27 ID:ZTvFyN6X
戦術思考の順序 その3
「状況の特質」について
考察の焦点は、「戦闘停止命令の後に敵部隊の進出という、不測の事態に
直面し、国土の保持・防衛・自衛という部隊の任務を達成する上で、D(91D)
はどういう状況になっているのか」であり、戦況予測とともに予期のとおり推移
させうるための処置事項についてである。DCGとして処置すべて事項の内容を
判断することである。この判断に必要な要因を整理したものこそが、「状況の
特質」そのものである。
本日はここまで…次回以降は「戦術思考の順序 その4」判断すべき事項の
列挙及び野外幕僚勤務における注意点、決心について、など、順を追う。
なお、次回までにみなさんもどんどんレスしてくださいね!(σ・∀・)σ
270式氏。
確かに書いてあることは正しいのですが専門用語は解説しないとわからない人のほうが多いと思われ。
まあこのスレに繰るような人は解説必要ないのかもしれませんがw
<略語
D=師団 DCG=師団司令官及び参謀 でしょうか?
<疑問点
師団レベルでは海軍との統合作戦を計画したりしないんでしょうか?
また、得られる情報も下級部隊から来るものと上級部隊から来るものとが
あると思うのですがそれらの扱いはどうなるのでしょう。
270式ってバカコテハンだと思ってたが
本物なのね・・・・意外
27 :
1 ◆L1aDa/FdLg :03/09/28 02:04 ID:ssRNHM7K
ふんげー
今日も残業(T_T12時間ブッツヅケ・・してる間に、すごいお人が降臨してくれたようですなぁ。
眠い頭で考えると、要約すれば「情報が足りネ」といわれてるようでクラクラするなぁ
91師団の任務とそれを基にした状況判断については、
・91師団の任務:
91師団は幌延海峡と占守島の要域確保を行う(第5方面軍(司令部札幌)発令)
#それまでは、「アリューシャン諸島から侵攻すると予期される米軍からの北千島の保持」
が任務だったが、兵力の南方転用が相次いだため(師団創設時の半分になった)
師団の行動方針が防御から遅退に変更された。
・ソ連軍来寇時点での73旅団の作戦計画
えースンマセンかなり眠いんで、もう書式バラバラで書かさしていただきます。
73旅団は、占守島の防衛を行う。
行動方針は、敵上陸部隊に対し竹田浜を敵上陸主要点とみて遅退戦闘を行う。
岸壁の起伏を利用して波打ち際に砲兵陣地トーチカを分散配置する。
敵が上陸してから不意に側面や背後から攻撃する。
主力は海岸から内陸まで広い範囲に分散配置し、逐次投入する。
米軍の火力を封じるため乱戦に持ち込み、島全体を使う面的防御により出血を強要する。
北部遊撃隊と狭地区隊にわける。
北部遊撃隊は、独立歩兵2個大隊(第282,第283)を配属、小隊単位に分割
砲を配備して洞窟陣地にこもらせ敵上陸部隊に水際で打撃をあたえ遅退戦闘を行う。
狭地区隊は戦車連隊と残余の歩兵大隊(5個大隊)を配属、野戦陣地を縦深にわたって
構築する。
・73旅団の任務(91師団:司令部幌延島発令8月17日)
各部隊は、一切の戦闘行動を中止せよ。
ただし自衛行動はこれを妨げず。徹底の時期は18日16時とする。
兵器の処分、統制維持については別途指示す。
#地形の検討から入ると思ってたんですが、
まず上級部隊からの任務と、前日まで何をやってたのかということを明らかに
せないかんということですか>ではまた明日。
経験からすると悪文には結構強い方(の筈)なんだが
>>21-22を10回読み返しても、
もうひとつ言いたいことが良く分からない…なんでだろ
>>28 他人の切った張ったで自分の意見が無いからじゃねーの
>>28 「状況判断」
不断に変化 推移する状況に即応 継続的に行わなければならない
状況判断の基礎的要件
任務を基礎 守破離の段階的思考を考慮 何を、いつ、決定すべきかを至当に判断
「状況の特質」
国土の保持・防衛・自衛という部隊の任務 D(91D)はどういう状況
戦況予測 推移させうるための処置事項 処置すべて事項の内容を判断 判断に必要な要因を整理
ということでは?
>処置すべて事項 は処置すべき事項の間違い?
32 :
1 ◆L1aDa/FdLg :03/09/28 16:41 ID:ssRNHM7K
まず、浮かんだ疑問をば。
>>20-22 270氏は、任務と我の状況を明らかにしようとしてますね?
敵の状況と地形気象より先に我の状況を明らかにするというのは、なんか根拠あってのことですか?
俺の認識だと
1.我の任務>2.地形気象判断>3.敵の状況>4.我の状況>5.行動方針比較>6.判決
の順番で判断すると思ってるんですが。
(先に地形気象判断で地形オーバーレイを作らないと敵と我の可能行動を列挙できない)
>>32 え〜「1 ◆L1aDa/FdLg」さんは「本職」ではなく、何らかの資料をお持ちの民間の方という理解であってますでしょうか?
270式さんがのべているのは
「状況の特質」段階の話で、「幕僚見積」以前の話と思います。
「状況の特質」にどこまでの深さを求めるのか、という問題はありますが。
>>32 まず、自分の持ち物を最初に確認するということではないかな?
これは迅速におこなえる。
一方、敵状は不明な点や時間がかかる等あるからね。
>>20-22 ソ連流に簡単に書くと「大胆かつ決定的に行動しろ」ですな。
>>32 今回の場合停戦命令が出た後という特殊な状況だからでは?
あと孫子の兵法にも「敵を知り己を知れば・・・」というのもあるし。
>>34 かっこつける気もないんで言えば正直に言えば文華堂に
足しげく通ってるだけの民間人ですぽ。
内部人なら、内部本を参考文献にあげますってば。
俺が読んでるのは軍事研究(立読み)と米軍のフィールドマニュアルと
上であげた文献くらい。だもんで、むしろMETT-TとかMDMPの方が詳しい。
#関係ないですが国内外の情報格差を感じる今日この頃。
内部本が一般売りしないかぎり日本の軍事評論が兵器オタのレベルから上に
いくことはないんじゃないですかね。
その一方で志方氏の本なんかだと「日本の軍事評論の質は兵器に偏ってる」
とか嘆いてるんだもんなー
39 :
名無し三等兵:03/09/28 18:19 ID:WIe2Coju
なんで陸の人は演習での使命の分析ごときに何日もかけるんかいね
空の人海の人には理解できまちぇん
>>38 今読み返すと我ながらすげぇ愚痴っぽい。
後半5行は脳内削除願いますm( )m
sage
>>39 タムスパンが違うから、空>海>陸の順に。
そら1分で状況が流動する空の人には
任務分析に半日もかけていられないだろうし
戦術思考の解明に参戦しまつ。
まず「我が何をしなければいけないのか?」を完全に把握する事は以後の思考の全てに影響する事であり、非常に優先順位が高いものだと思います。
これが徹底されずに、命令を曲解してしまった場合、上部組織での計算が狂ってきてしまうのではないでしょうか?
その為に、上部組織において出す命令は、上に行けば行くほど下位を規定していくので重要で責任も重いのだと思います。
「今回のテーマでは」
73旅団の任務=占守島の確保
次の2が、その把握した任務を実施するにあたり、周囲の状況を把握する事。
常に何時、何を決定するかを、予め決めて置かないと、継続的に推移する戦況においては
そのタイミングを逸してしまったり、重大な場面に正確な判断を下せないという事でしょうか?
つまり、予測の範囲を予測する?
「今回のテーマでは」
73旅団における基本行動の範囲の予測(戦闘、撤退、降伏、対峙の可能性の他に期間なども想定しておく)
3は、現在の状況において特に注意すべき点を把握せよ。
これにより、より問題の重点を見極め、その後の判断、対処の方向が見えてくる。
ということでしょうか?
「今回のテーマでは」
敵の進出にあったが、既に戦闘停止命令が出ている。という特殊な条件は常に考えなくてはいけない問題。
>43 追加
2で、予測する範囲ですが、今回の場合、敵の進出があったといっても
まだ、この時点では、相手が、
・武力占領という戦闘を目指したものなのか
・なんらかの協定によって、武装解除にきたのか
・なんらかの恣意行為なのか
・なにかの間違いなのか
・そもそも相手は戦闘する意思があるのか?ないのか?
も判らないわけです。
これによって、いきなり機銃をぶっ放していいのか?
(相手を本気で追い出すなら、奇襲的に叩くほうがいいのですから)
それとも、軍師などを送ったり、我の上部組織に連絡して、
相手の意思や上部組織の意思を確かめる必要があるのか?それともないのか?
そのような事が必要かどうか?を判断する必要があるかどうか?などを、まず考慮する必要がある
という事ではないかと解釈しました。
これを判断する材料として、次の特質がくるのかな?と・・・
戦略の場合の勉強はしてませんが戦術ならある程度口を出せる物と考えます。
そこで自分がある人から学んだ戦術的思考の順序を書いてみようと思います。
命題
・通常上級部隊から与えられる「任務」のことである。
・これを仔細に「任務分析」し、達成すべき事項の優先順位をきめる。
前提
・作戦する地域を規定する。『地域の特性』を明らかにして認識し、戦術的に分析する。
・現在までのまでの敵情を解明し、将来の『敵の可能行動を列挙』して、採用公算と弱点を見積もる。
・自分の部隊の状況を掌握し、敵戦力と相対評価して、勝ち目(特に優れている点)と問題点を明らかにする。
・こちらがとりうる『行動方針を列挙』する。
分析
・全ての『敵の可能行動』と全ての『味方の行動方針』を総合的に組み合わせて、シミュレーションを実施し
行動方針の選択の為の鍵となる要因を見いだす。
総合
・比較の為の要因に、重要度の順位を定める。
・行動方針を比較する。
結論
・選択の腹構えを定め、最良案を選択し、その問題点と対策を明らかにする。
以上。
自分の教官が言うにはこれが出来れば、素人でも妥当な結論を得ることが出来る
わりと優れた思考方法だそうです。
参考:
行動科学などに見られる人間の行動プロセスは次の通り。
外部環境からの入力(Input)
→課題設定(Agenda setting)
→方針作成(Policy making)
→意思決定(Decision making)
→実施(Implementation)
→評価(Evaluation)
→フィードバック(Feedback)と変化した外部環境からの再入力
→課題設定に戻る
非常に優秀な方々ばかりで、私が望む方向に進んでいます。
「自らの任務と立場が認識できて、自分たちが置かれている状況を
解明」できれば、我々は最良の選択をすることができるのです。
今週末に続きを書かせてもらいます。
保守します。
>47 270指揮殿
(あ、すみません誤変換ででたのですが、意外と似合うような気も致しますので、そのまま書いておきます(汗
(ぜひ、270式殿には、このスレの指揮を取って頂きたく存じます)
週末の続きを楽しみにまっております。
ちょっと考えをまとめなおしてみました。
その1について
1今、何を判断すべきか
+a 確定したDの作戦目的および達成すべき具体的な目標のもとで、戦況が予期のごとく推移しているか否か
・Dの作戦目的達成すべき具体的目標
現在の91Dの作戦目的は現状の維持と降伏の準備と考えます。
・戦況が予期のごとく推移しているか
戦況は、予期に反して何者かが上陸し73旅団と交戦状態にあるという現状です。
○今、何を判断すべきか
・まず敵の意図です。
敵が上陸作戦を開始する意図できたのか、それとも降伏の交渉にきたのか否かです。
(敵が降伏のための軍使を派遣し、それを攻撃と誤認して交戦が開始された可能性もあります。)
・次に判断すべきは73旅団に出した命令を撤回するか、それとも交戦の中止を命じて交渉にあたらせるかです。
すなわち73旅団には昨日(8/17)づけで自衛戦闘と武装解除の準備を命令しました。
これを遵守する様命じて、具体的には戦闘中止命令を出して交渉を行わせるよう命ずるか、
それともこれを撤回して防御戦闘を命じるかです。
+b 推移すべく思考の順序を厳守し深慮し状況の推移を予測しうる能力を練磨しているか否か
-_-;努力しまつ
その2について
>「状況判断は、不断に変化し、かつ、推移する状況に即応するように、継続的に
>行わなければならない」(野外令)
この想定では、敵の進出以降のDCG戦闘指導が対象になるということですね。
状況自体の把握にもつとめないといけないですねー
師団の航空偵察、交戦中の73旅団との情報交換、あと第5方面軍(札幌)
に報告し、この小競り合いについての情報がないか等々
その3について
>「戦闘停止命令の後に敵部隊の進出という、不測の事態に
>直面し、国土の保持・防衛・自衛という部隊の任務を達成する上で、D(91D)
>はどういう状況になっているのか」
>であり、戦況予測とともに予期のとおり推移させうるための処置事項についてである。
この想定では
師団が奇襲を受けていると判断されます。
ただ、73旅団はまだ命令変更後、1日しかたっていないので、
前命令であった上陸部隊への防御が可能である可能性がある。
防御戦闘への移行を下令した場合、本格的戦闘に発展して
降伏できなくなる可能性がある。
戦闘中止と交渉を命じた場合、仮に敵の目的が上陸侵攻で
あった場合、部隊が壊滅する可能性がある。
てところでしょうか。
>>49 対岸のロバトカ砲台が8月16日砲撃を開始しているから、降伏の交渉ということは無いと判断できるのでは?
>>51 確かに、「降伏の交渉の可能性がある」程度の指摘です。
まず、ありえそうな状況を列挙してそれからそれを一つずつ
検討、比較するという作業が必要になるとおもうので、とりあえず
あげてみました。
第五方面軍から新しい命令がこない限り、
状況判断自体も慎重にならねばならないだろう・・との配慮もあります。
今どんな状況に陥ってるかは、
次の「状況の特質」判断の段階で決まると思うんです。(そうですよね!?270氏)
時間管理も重要。
でも、当然の事かな。
>>20 >野外における指揮官および幕僚勤務者の特性とは「今、なにを判断すべきか」の深層を
>判断しなければならないことにある。
予定通りに事が進んだ場合、進まなかった場合、両方がありえる。
現在進めている計画を継続するか?止めて別の計画を考えるか?の判断を、
継続的に行う必要がある。
敵にも思考能力は有る、こちらが動き出したら、
計画立案時の「前提」が狂っていく可能性がある。
少なくとも、予期せぬ成功・予期せぬ失敗があった場合は見直しが要る。
こう考えると、頭の中で全体の流れを大雑把にでもシミュレートできる能力が要る。
我がこう動く。結果としてX時間後の敵味方の配置は??、戦果は??、という状況になっているはず。
我はこうこう動くし、敵はこう考えこう動くだろうから、こうなっているだろう。
想定と違っても、この時点・この前進位置・この間違いまでなら訂正が効く。
これこれ以上の想定外は、やり直しが要る。
という風に考える能力が要る。
スレ違いだけれど、
地図上に敵味方の位置がリアルタイムで描画されるのは、
想定どおりになっているかを確認し、計画変更の必要の有無を判断するのには良いが、
こうした思考力を鈍らせないか心配。
54 :
俄将軍:03/10/04 17:19 ID:???
「1 ◆L1aDa/FdLg」さんが、占守島を選ばれたのは、「戦闘停止命令の後に敵部
隊の進出」という特異な状況に着目されたからなのでしょうか。
本筋と、関係ない書き込み、申し訳ない。
55 :
名無し三等兵:03/10/04 18:43 ID:R9tYdu7j
陸の人は連続情勢判断ってせんの?
>>55 もちろんそれをしますが空や海と違って部隊が大規模になりやすいから
初期方針がとても大切なのです。
敵が何をしても対応できるようにしておくのが陸の基本ですので
まあ、そうなんでしょうけど
はやく決めてくれんと、支援にいってる空海の幕僚はやること無いんですけど・・
帰ってもいい?
>>57 海の幕僚はともかく空の幕僚にはすることがたくさんありますよ。
陸の幕僚が想定したプランの支援にまわせる航空機数の提言。
航空部隊による攻撃に際しての提言。などなど、
仕事がいっぱいですよ。
だから、それも「決めてくれない」と仕事できないっす
海の人と飲みにいったこともあるなあ・・
>>59 そりゃそうですが戦闘の主導権を握るにはキチンと計画を立てておきませんと。
1氏の提唱するような占守島のような場合は例外ですが、
基本的には時間をかけて何度も何度もシミュレーションを行なって
出来る限り万全の策を立てて置く物なのです。
陸の人は空の人海の人とちがうんです。
ほぼ単一の海という戦場や空と言う戦場と違って陸は地形障害がいっぱいです。
谷や山や川という地形障害を戦闘機のように気軽に飛び越せないんです。
一度配置した部隊は空や海のようにすぐに機動できない。
だから機動経路や補給経路の選定には慎重になりますし、ならざるをえないのです。
というか、計画準備段階から海の人空の人から計画中の陸の人に対して
『この場合、この程度の支援が出来る』『それはこちらで対処できる。または出来ない』
等の事を口を出してくれないと陸の人は本格的な計画の立てようが無いんです。
何を計画してるのかも教えてくれんのでは助言もできましぇん
こっちは陸戦のプロじゃないんですw
指揮所演習ぐらいで気合入れんでもええやん・・。
戦術思考の順序 その4のまえに
今回は「判断する事項の列挙」について書きますが、その前に「状況の特質」に
ついていくらか加筆します。
考察の焦点を鑑みるに今回の流動的状況は「出現したソ連軍の目的と意志」だと
思われます。DCGとしては国軍である以上、いたずらにソ連軍と戦闘を開始する
わけにはいかない。戦勝国軍部隊の進駐と武装解除なのか、我を殲滅せんとする
戦闘意志による行動なのかを判断する必要がまずある。
これこそが例題において最大の「状況の特質」に他ならないわけです。
>>61 そんな事は無いですよ〜
陸式が攻勢作戦、防衛作戦のどちらの場合でも空の人に質問する物は次のものぐらいですから。
1、今までの攻撃、状況から想定される敵の航空部隊の戦力はどの程度か?
2、我が方の航空戦力はそれに対応できるのか?
3、敵の航空部隊により、最大時どの程度の対地攻撃が行なわれると思うか?
4、味方の航空部隊は、どれほど航空支援を行なってくれるのか?
5、航空攻撃が行ないやすい場所は何処か?また行ないにくい場所は何処か?
などを教えてくれれば良いんですから。
>>61 陸の戦争の基本原則の1つ。主導の法則って知っておられますか?
敵の攻撃に対して常に場当たり的な反応で指揮官が戦場の主導権を握れないまま指揮を取れば、
敵の考えるままの結果に終わりますよ?
つまりこちらが作戦目的を達成できず敗北すると言う事です。
空や海と違って兵器の優劣や数の問題だけでは主導権を握れないのです。
そう言う主導権をなくした場当たり的な指揮をすることが無いように、
かつ戦闘の主導権を我が手に握る為に作戦計画には慎重を期さねばならない。
もちろん出来うる限り素早く作戦計画を完成させるよう努力すべきですが。
戦場の推移にあわせて初期の作戦計画とすり合して随所を微妙に変換しながら指揮を取ります。
こちらはもう敵が何をしようとそれに対応する策や部隊を用意してあるので
常に敵の主導的な行動を許さず常にこちらが主導的立場に立てる。
結果的に有利な立場になり勝利を得ることが出来る・・と。
戦術思考の順序 その4のまえに
それでは「状況の特質」を踏まえたうえで「判断する事項の列挙」を開始して
みましょう。
ア:ソ連軍は艦砲及び機関銃射撃を伴う強行着上陸の様相を呈しており、先方より
我に対してのなんらの呼びかけ、軍使などもおこなわれていない。
イ:事前連絡なしの敵による軍事行動において、自衛のための戦闘行動は上級司令部
より許可を得ている。
ウ:我DCGより敵の意志を確認するために軍使を差し出したが、帰還しない。
エ:現在までのところ、我の各部隊は部隊長の指揮のもとで概ね斉整と行動している。
よって師団長及び参謀長、DCGは「Dとしていかなる対応行動をとるのか」を決定しな
ければならない。
何にせよ、何を聞きたいのか、すぐに意思決定してもらえると応援に行く者としては助かります。
陸の人の常識は空の人海の人にはない、ということは理解していてください。
陸の人にも空の人海の人の常識はないのと同じです。
すまんけど「つまらなかった」印象があっただけなんですけどね>まあ1回しかいってないけど
では消えますサヨナラ
戦術思考の順序 その4のまえに
A幕僚
「師団はすでにソ連軍にたいしての意思確認を含む当初の処置事項を遺漏なく
実施した処であるが、状況は当初予期したものより厳しく、現状のまま事態が
推移した場合、国際法に法った部隊の保持、統制、生存権などの保証も危惧
される状況である」
B幕僚
「将校斥候情報などをもとに思量するに、ソ連軍の行動は、我の武装解除を
目的とした上陸ではないことが明白である」
C幕僚
「事前連絡なしの戦闘形態を呈した着上陸であり、敵の主攻撃正面において
速やかに部隊を配置につける必要がある。必要に応じて命令を発令する基準は
すでに確定しており、本状況において速やかにいくつかの師団命令を発令する
ことが必要である」
>>66 たしかにつまらないかもしれないですね(笑)続きはまた明日書きます(・∀・)
>>66氏
いや、去りゆく者に言うのは何ですがあれなんです。
作戦計画を考え始めた時点で意思決定は既に終わってるんですよ。
意思は大きく別けて二つしかないんですから。
『攻めるか』『守るか』
色々理屈をつけても最終的にはどちらかを選ぶ事になります。
先生の続き・・・気長に待ちましょう、みなさん。
たまにはageないとスレ落ちしませんかね?
せっかくの良スレなのに・・・
かといって観戦者がageるわけにはいきませんが・・・
>71
過去の経験から(編成スレなど)ageなくても、
定期的に書き込みさえあれば結構dat落ちは結構防げてます。
>>71 スレの位置は関係ないです
スレの数が一定数を超えると、最後の書き込みからの経過時間が長い順に
落ちていくので、別にageなくてもいいです
74 :
669式:03/10/09 12:29 ID:???
おお。270式氏のご講義ですな。
えと、意思決定つーネタ面白そうですね。
ご講義再開までつまらんネタ振っていい?(振るだけで、消えるけど W)
ガダルカナルの一木支隊、情報ある戦後では、無謀な突撃ですけど、
当時の大本営情報、敵一個連隊を信じるなら、奇襲的強襲が成立しうると判断して、それほど間違いじゃないような…
一個連隊の全周防御が相手なら、正面あたりの敵は一個大隊、日本軍の基準からすれば2個中隊程度と交戦すればいいんだろうし。
どうかな?(ってスルーされそうだ W)
>74
保守がてらに・・・
敵が連隊規模といっても、米軍は連隊戦闘団方式を多用すると思われるので
その戦力は
歩兵3個大隊
砲兵1個大隊
戦車1個中隊
戦闘工兵1個中隊
を基幹とし、これを主力としての上陸であれば、さらなる増強を受けていると予測すべきだと思います。
この場合であっても砲兵戦力は、日本に比べかなりの優勢。
さらに機銃などにおいても連隊定数の段階で・・・かなりの数の保有が予想されます。
しかも、昼間は航空機や艦砲の援護を受ける事が出来ます。
(まあ、CASや艦砲支援はガダルカナル当時はいろいろと問題山積みだったようですが・・・)
そう考えると、例え1個連隊であっても一木支隊の手にあまる危険性もあったのではないでしょうか?
結局、偵察による情報入手の失敗もありますが
根本的に米軍に対する戦力見積りの甘さがあるように思えてならないのですが・・・日本軍・・・
(さらには火力が現代戦闘において持つ意味の軽視がその甘さに拍車をかけると・・・)
つまり、状況判断の元となる入手情報の見積りに大失敗があった為に、
後々の判断全てが正確な判断になりえなくなってしまったと・・・
えー、270式先生のいう(2)で失敗。その為に次以降も全て大幅に間違っていくと・・・(怖
今ごろ感想もなんだが、空の人の気の早さが際立つな。
「ソラ来たと思つたら、糞一つドンと垂れてすぐ逝つちまつたヨ」 名無三等兵(当時)談
>>74 ガダルの一木支隊に件は一言で語れないねぇ(苦笑
特にこのスレでは意思決定以前の話だし・・・
因みに全滅したのは支隊の先遣隊の916名の増強大隊規模。
携行弾薬各自250発、食糧7日分。火器は機関銃が8丁、大隊砲を装備。
対戦車砲はなし。
それと先遣隊壊滅に一因に米軍陣地に対する認識が無かったのもあるね。
78 :
669式:03/10/14 08:17 ID:???
>>77 いや、全滅にいたるまでの状況を、俯瞰すれば、あれはやむを得ざる結果なのは理解するとして、ですね、
たとえば、離島派遣想定の問題が出たとして、アメリカが威力偵察、一個連隊を上陸。早期の奪還を行え、と命令されたら、
やっぱ、ああいう拙速な回答が出されることもあるのでは?と言いたかったわけでして。
別の回答で、とくに「情報が来るまで待ち」って出せますかね?少壮将校として。
>>78 自分が慎重になるとしたら、
命令の『早期奪還』のための攻撃行動を拡大解釈して、
「敵情視察のため威力偵察」を行なうってことでお茶を濁す手があると思います。
問題は、そうした「慎重な方向で意思決定を行なう」ことが、
当時の情報収集・分析体制および佐官級指揮官の性格的成功からすると、
できないのではないか、と思われますが…。
私も、いきなり先遣隊単独突入はおかしいと思います。
少なくとも早期奪回の為に、敵情把握はなにより必要なはずです。
先遣隊の任務は偵察と、主力集結の準備だと思います。
この段階の本格的な偵察により
敵が自隊の手にあまるという事が判明した時点で
敵の島嶼占領を妨害遅滞しつつ、反撃戦力の到着を待つ。
という方針も立てられると思うのですよ。
あくまでも本来は・・・ですが・・・
>>78 うーん日本軍は何かと制限の多い軍隊なので、難しいが、
まず、第2梯団の到着が四日後とういのが、先遣隊単独突入の原因かと思う。
四日も待ちたくなかったのだろう。
戦術的には米軍陣地に夜間浸透が可能であるという判断が致命的だった。
>>82 確か、この意思決定の前提となる米軍に関する情報は、
兵力2000名程度、ということくらいではなかったかと思います。
しかも、第1次ソロモン海戦の結果として、撤退の動きありなどという、
海軍側からの余計な観測(憶測)情報が流れていたはず。
現実には、ツラギなどに上陸した一部を除き、海兵1個師団中、
ガダルカナルには1万1千名が、防御陣地を築いて待ち受けていたわけですけどね。
しっかりと、各種の砲兵と戦車まで引き連れて。
いい意味でも、悪い意味でも、積極的で血気盛んな当時の佐官では、
無理からぬ部分はあります。
もしかすると、敵は過大評価するくらいがちょうどいいのかも…。
やらさえしなければもう一度戦うチャンス得られるから
過大評価のほうが得する確率高そう
やらさえ→やられさえ
>>83 軍令部は輸送船が22隻という事実から逆算して敵は1個師団という正しい分析を最初に行った。
しかしのち2000名に下方修正された。
しかしながら、戦術的にはたとえ2000でも同じことになったと思う。
一木大佐は34名の斥候隊を出していたが、半数が戦死するという報告を受けている。
予兆はあったのだ・・・
今までの弱敵(中国兵)に慣れすぎていたのだと思う。
87 :
669式:03/10/18 09:24 ID:???
う〜む、トルエン大尉どのの指摘は、確かだなあ。
先遣隊が壊滅した後、重機と大隊砲を投入したんだけど、打開できず、なすすべなく崩壊という筋だったらしい。
厳しく批判すれば、
1.相手は上陸部隊であり、逃亡するところなど無い
2.陣地を構築し、重火器も持っている
3.朝まで持久がかなえば、日本軍に対して数的優勢を保っていることは容易に理解する
ぐ、軍事以前の常識問題になってしまった…。軽い弁護も難しいなあ(話題を振ったのは漏れなのに)
いちおう、一木大佐は早期の処理を要求(つか求め)られていた。
加登川氏だったかな?日本軍の防衛思想は旧弊な一線防御から進歩していなかったと、指摘していたのは。
陣地の前で火力を集中したり、逆襲したりする構想はあっても、陣地を輻輳させて、それを行う教育はしていなかった。
ゆえに、攻撃も単調となった、というような指摘。
つまり、相手の防御の一角に強行侵入してがんばれば、防御側が根を上げる、みたいなことを期待した攻撃が多かったとか。
88 :
669式:03/10/18 09:28 ID:???
たとえば、漏れらが離島に、一木大佐と同様に派遣されるとしたら、
やはり自らは即応兵力として送られることを上位指揮機関に確認しないと駄目なのかな?
常識的に考えて、
1.最低限後続の上陸可能な場所を確保する
2.攻撃のための偵察を行う
3.主隊援護のために攻撃を行う
こういうことの優先順位って、どんなんだろうなあ。
松村氏を参考にしたけど、ホンチョの270式氏の論評をいただきたいわあ。
>>87 下方修正に」ついてはオイラの憶測なんだけど、米軍がガダルに上陸した時に使える兵力は一木支隊しか無かった。
その兵力が2000名と海軍陸戦隊が616名・・・そして米軍が2000名・・・なんか官僚が得意な数字合わせのような気がしない?
>ぐ、軍事以前の常識問題になってしまった…。
なんで日本軍の場合、意思決定以前の問題になるのであまりこのスレでは語りたくないのですよ・・・
一木大佐は奇襲効果を失わないうちに夜間浸透して、飛行場付近に攻撃拠点を作ろうとしていたのだが、
斥候隊が待ち伏せ攻撃を受け、奇襲効果を失ったにも関わらす、最初の計画に固執して、
中国軍に対して行った戦術をそのまま行ってしまった・・・
そして本当の問題は一木大佐が戦死してしまったこと。これも日本軍特有の欠点なのだけれど、
死に急いでしまうため、情報が伝えられない・・・
>>88 オイラが派遣されるなら、まず米軍と交戦経験にあるフィリピン攻略部隊の指揮官からレクチャーを受ける。
それができないなら、軍刑務所に入れられても命令を拒否する(w
まず目的をはっきりさせることかな。日本軍はこれがいい加減である場合が多い。
第1次ソロモン海戦の目的は敵輸送船団攻撃と一航過のみの攻撃という、ありえない想定により立案されている。
護衛の艦艇がいるのは明らかなのに・・・
ミッドウェイ作戦でも、ミッドウェイ島攻撃と敵機動部隊の攻撃という迷いを生じるような構成になっている。
どうも日本人には戦争はできないのでは?思われるほどに・・・
まぁ脱線はこれくらいにして、
まずは地形と敵戦力の把握(偵察)、確保した地点における陣地構築(防衛に転換に備える)かな。
91 :
669式:03/10/21 10:33 ID:???
>>89-90 目的のすりあわせが、上位組織の大本営自体ではっきりしていなかったのかも。
陸軍は、海上で海軍優勢を勝手に想定していて、掃討作戦(勘定作戦)程度だったのか…
責任回避が激しくて、その辺の想定は今では伝わらないけど。
一木大佐自身の戦術的な対処ミスは、もう決定と見ていいですかね。
ルソン・リモン峠での第一師団(名前を失念、早急に復旧をはかる)は、教育機関の戦術教官が指揮を執って、レイテ戦記でもほめられております。
やはり、普通に考えれば、一木支隊も拠点を作っておくべきだった、とこれが通例の決断であるべきなのかな?
離島へ派遣された、先遣歩兵部隊としては
>>91 上位組織のすりあわせの話はオイラの見聞きした範囲では無い。恐らく実際も無かったと思う。
とにかく海軍の要請で派遣を決めただけだった。
一木大佐自身の戦術的な対処ミスは米軍を弱的と侮ったことにつきると思う。
しかし上層部たる17軍も敵状把握を優先に考えていなかったので同罪だね。
因みに一木大佐も歩兵学校の教官で指揮能力は熟達し、兵の信頼も厚かったが・・・
まず敵状の把握、これに尽きるか・・・
旧軍の場合、「遭遇戦のドグマ」に縛られて、「状況の把握」を怠る場合が
少なからず見受けられます。これは17Aというより、旧軍全体の問題です。
「状況判断は任務を基礎とすべきで、敵情判断に捉われず、敵の行動
如何に関わらず積極自主的方策をもって戦闘すべし」という考え方・・・
なおガダルカナルの兵力逐次投入も、遭遇戦における逐次投入の要領
に基づいたもののようです。
>93
相手が自隊と同規模、もしくはわずかに優勢程度なら
速攻もそれなりの戦術的意義はあると思います。
でも・・・あれは・・・戦力差がありすぎですよね・・・
たとえ、敵が想定通りの1連体基幹の戦闘団であっても、
一木支隊」の「先遣隊」にとっては、あまりに大きな戦力差
(本隊が合流したとしても厳しいとは思いますが・・・(汗)
でも、この米海兵1個連隊戦闘団の戦闘力を、もっと冷静に分析していれば
接触と同時での逐次投入攻撃は、いくらなんでも手控えたのでわ?とも思います。
しかし、先遣隊は将校斥候とか前路派遣しなかったんかいな?
>>93 >「遭遇戦のドグマ」と「状況の把握」
そのとうりだね。
しかしながら17軍が、「状況の把握」をしないと誰もする者がいない・・・
大本営は遠く離れているし、現場はそこまで気がまわらない・・・
そういう意味合いで書いたのでした。
>>94 ちょっと前に少し書いたけど、将校斥候は出していました。
指揮官は渋谷大尉はじめ4名の将校が指揮して、4組、34名。
彼らは戦闘隊形をとらずに前進していたところを
80名の海兵隊A中隊に待ち伏せされる。
米軍の一斉射撃を受けた斥候隊は将校は全員戦死、
兵士は18名戦死、残りも重傷。
>斥候全滅
つーことは…
斥候戻らない
→先遣隊では、斥候は会敵なしそのまま前進中と判断
→敵の抵抗規模は軽微なようだ
→よし、そのまま進もう
→主力が敵と遭遇
→敵の全容を把握できないまま日本陸軍の遭遇戦要領に従い戦闘継続、全力投入
→結果、先遣隊壊滅
→マ(´д`)ズー
って事か・・・(哀
>>97 スマソ、舌足らずだった。
誰かが一木大佐には報告した。斥候隊から伝令は出したみたいだ。
斥候隊全滅の報告をテテレで受けた一木大佐は、直ちに前進を開始した。
一木大佐の計画では夜半を利用して、飛行場近くの第11設営隊陣地を確保して、
飛行場の攻撃拠点を設定するつもりだった。
つまり、一木大佐は飛行場付近まで戦闘せずに近づけると考えたようだね。
99 :
名無し三等兵:03/10/26 00:28 ID:MUIwH/DY
駄スレ建てるな要領の無駄
100get
>98
!??????????????
先行した斥候が壊滅したというのに
その報告も届いているのに
なんで戦闘せずに飛行場付近に
攻撃準備陣地を確保できると考えたのかな?
ちょっと理解できんでつ…
斥候が壊滅したのなら、既に敵にこちらが察知された可能性や
予想以上の敵前哨拠点の存在が予想されるとか考えても良いんじゃないかな?
せめて最初は威力偵察に留める必要があるんじゃないかな?
だって、先遣隊は、主力の本攻撃を有利に導く為に先行してるんだし
それを、先遣隊自身が敵主陣地に攻撃かけちゃうってどういう事???
私は太平洋戦線は研究始めたばまりで、詳しくはまだわからんのですが…
なにか激しくおかしいように思えます???一木支隊の行動。
102 :
通りすがり:03/10/26 03:33 ID:TcQ3VSyP
一木支隊の編制
◎歩兵第28連隊
○連隊本部
○第1大隊
・大隊本部
・第1中隊
・第2中隊
・第3中隊
・第4中隊
・機関銃中隊
・大隊砲小隊
○連隊砲中隊
○速射砲中隊
○衛生隊
◎工兵第7連隊第1中隊◎独立速射砲第8中隊
※歩兵第28連隊は、ミッドェー攻略作戦のために特に編制改正されており、1/3に縮小編成
103 :
通りすがり:03/10/26 04:20 ID:TcQ3VSyP
102の続き
総員約2000名のうち第1梯団として駆逐艦で輸送されたのは、支隊長・大隊長を含む次の916名
連隊本部 163名
大隊本部 23名
第1〜第4中隊 各105名
機関銃中隊 110名(重機関銃8)
大隊砲小隊 50名(歩兵砲2)
工兵中隊 150名
駆逐艦の搭載能力の関係から各隊とも全員は輸送できず、上陸方法(駆逐艦の内火艇と手漕の折畳舟)の関係から速射砲(対戦車砲)や連隊砲(山砲)も運べなかった。
第1梯団は、支隊長と大隊長が含まれていることから考えて、一木支隊の『先遣隊』では無く『本隊』だったのではないだろうか。
104 :
通りすがり:03/10/26 05:28 ID:TcQ3VSyP
戦史叢書によれば
8月18日2300 タイボ岬付近(飛行場東方約40km)に上陸完了、直ちに前進開始
19日0430 テテレ(飛行場東方約25km)着、大休止
0830 渋谷大尉以下を情報所開設のために中川(飛行場東方約2km)付近に、館中尉以下4組の将校斥候を中川を渡河し飛行場方向に派遣
1430 情報所要員及び斥候群が約1中隊の敵と遭遇交戦中と報告
1500 第1中隊を救援のため先遣
1600 主力出発
1700 情報所要員及び斥候群全滅と報告
20日0200 レンゴ(飛行場東方約10km)着、大休止
1000 攻撃計画及び攻撃命令を下達
105 :
通りすがり:03/10/26 06:08 ID:TcQ3VSyP
104続き
1800 レンゴ出発、同時に工兵隊の下士官斥候1組をテナル川(中川東方約1.5km)渡河点偵察のため先遣
2000 テナル川到着、工兵隊の下士官斥候から「誘導のため同行した現地人が逃亡したのでこれを射殺した時、中川方向で信号弾が上がった」と報告を受けたが、依然中川に向かい前進を継続
2230 尖兵(第2中隊)が中川右岸100m付近に進出、少数の敵兵から自動小銃で射撃されたのでこの敵を追尾して中川右岸に進出・停止する、一木支隊長と橋本大隊長が尖兵中隊長の位置に先行、尖兵に対し擲弾筒の集中射撃の下に前岸突入を命令するが思うようにならず
106 :
通りすがり:03/10/26 06:25 ID:TcQ3VSyP
105続き
一部を正面にすすめ、主力は中川河口に発見した砂州を越えて攻撃するよう部署
21日未明 突撃発起、 …
1500頃 軍旗奉焼、一木大佐自決
長文連続スマソ
>通りすがり氏
乙〜。
一説によれば、テナル川対岸には、機関銃巣がトーチカのごとく設置されていたのだとか。
そういえば、斥候が地元民と接触して、捕捉、拷問するも、その地元民は米軍に通じて、米軍も接近を認知したーとかいう話もありましたな。
>>101 斥候が壊滅したとしても、敵の前衛哨所あるいは警戒陣地を特定したと誤認したのかも(うう、弁護の仕様も無いが…)
先に指摘のあった、遭遇戦想定なら、まだ戦場は錯綜と混乱の中にある、と判断したのかも(また ry
しかし、米軍は陣地で待ち伏せしていたわけで、
一木大佐は重機と大隊砲を伴って前進し、打破しようとした(中国軍相手ならうまくいったかも)が、うまくゆかず、最終的には戦車に側面から襲撃さえうけて、全滅…
直接の全滅の原因は、機関銃の射界から脱出できなかったことかもしれないけど。
>>101 >なにか激しくおかしいように思えます???一木支隊の行動。
日本軍は日露戦争以来、本格的な火力戦を体験しなかったので、
砲火に対する暴露歩兵に脆弱性の認識に欠けていた。
故にその脆弱性をカバーする。戦車を軽視するようになっていく。
(最近もそんな論調が軍事板の人間にも浸透してきている・・・)
結果
>>93名無し整備兵氏の指摘にあったように「遭遇戦のドグマ」に走っていく。
しかも悪いことに大陸で中国軍相手には通用してしまった・・・
前にNHKで放送していた「ドキュメント太平洋戦争」で当時従軍していた兵士の証言に
「突撃すると中国兵は逃げてくれた・・・」とあります。
その辺じゃないですかね・・・
>通りすがり氏
乙です。いいものもってますね!
>>107 >米軍に通じて
英国人のクレメンスと現地人の元警察官ブーザ特務曹長ですね。
>敵の前衛哨所あるいは警戒陣地を特定したと誤認
瀬戸氏はその説を採ってますね。
>一木大佐は重機と大隊砲を伴って前進し、打破しようとした
しかも、夜間で地理の不明であり、川を渡るために縦隊で前進したようです。
そして、「昼のように照らし出す」照明弾。
さて・・・以上をスレタイに沿ってまとめるにはどう書けばいいのか・・・
111 :
通りすがり:03/10/27 22:14 ID:8NpHh8cx
一木支隊の攻撃計画
第一 方針
支隊ハ本夜半ヲ利用シ 行軍即捜索即戦闘ノ主義ヲ以テ一挙ニ第十一設営隊附近ヲ奪取 爾後ノ飛行場方面ニ対スル攻撃ヲ準備ス
第二 攻撃部署
(区分、部隊、任務)
第一線攻撃部隊、第一大隊(第三中隊欠)、第十一設営隊附近ヲ攻撃
第二線攻撃部隊、第三中隊,工兵中隊、第一線攻撃部隊第十一設営隊附近奪取ト同時ニ超越「ヤモリ川」附近ヲ奪取確保
予備隊、軍旗小隊,機関銃中隊,大隊砲小隊、支隊本部後方ヲ前進特ニ機関銃中隊及大隊砲小隊ハ適時第一線部隊ノ攻撃ニ協力スヘク準備
>通りすがり氏
乙です〜。
>(区分、部隊、任務)
これはオイラも知らなかった。コピっておきます。サンクス!
113 :
通りすがり:03/10/27 22:56 ID:8NpHh8cx
(続き) 第三 攻撃要領
一八〇〇現在地出発 二二三〇迄ニ中川ノ線ニ進出 第十一設営隊附近陣地ニ攻撃ヲ準備シ 〇二三〇攻撃前進 〇三三〇突入 黎明時ヲ利用シ一挙ニ戦果ヲ「ヤモリ」川方向ニ拡張ス
第四 通信連絡
榊原中尉ハ天明ト共ニ有線ヲ以テ支隊長ト第一線攻撃部隊及第二線部隊長間ノ通信連絡ニ任スルモノトス
第五 給養
篠原中尉ハ糧秣輸送隊(小笠原軍曹ノ指揮スル舟艇輸送部隊)ノ誘導ニ任スヘシ
第六 合言葉
本夜ノ合言葉ハ「山」「川」トス
第七 其ノ他
一 特ニ前進間静粛ニシ 企図ノ秘匿ニ努メ又行軍長径ヲ延長セサル如ク注意スルモノトス
二 天明マテ装填ヲ禁止ス
>>110 決心スレでしたね。スマンです。妙なネタフリしてしまって。
後の第二師団、勝俣大尉の手記が戦史叢書その他(実は、地元で自費出版もしているらしい)に掲載されておるのですが、
印象に残るのは、大尉の以下の言葉→「米軍は素人同然の戦術をとってきた。地形に合わせて陣地を巡らせて、接近できないようにした。日本軍ならばそんなことをしなかった。警戒陣地の後ろに主陣地を設営する」などなど
勝俣大尉はまた、米軍の弾薬数にも驚いていて、一晩中撃ち続けていたこと、それが何万発にも相当するとさえ書いておりました。
火力軽視云々程度の問題でなく、火力概念そのものが違っていたのでしょう。
勝俣大尉は、大隊長、連隊長の決済に逡巡するのですが、大隊副官の説得で突撃を先導したと、しております(大尉の行動で敵に突撃意図が暴露された、と批判する人もおりますが、米軍の陣地を突破できたとも、拡張できたとも思えませんが)
一木大佐にしても、いまひとつ「大佐がすべき任務」より下のレベルの指揮を取っているようにも思えます。
ああ、忘れていた。
一木大佐が成すべき決心と、それに必要な要素はなんだったのか、そのためにナニを準備すべきだったのでは、とかそういう筋ではどうでしょう(無責任だなあ… ああ、270式氏はやく帰ってきてくらはい
>>114 オイラが言いたかったのは火力軽視ではなく暴露歩兵の脆弱性です。
第1次世界大戦で陣地の突破ができなかった・・・
まず、日本軍の戦術。
1.夜間浸透に重点を置く。奇襲を重視する。
2.銃剣突撃による陣地の奪取。機動性を重視する。
118 :
俄将軍:03/10/29 21:56 ID:???
上陸前であればともかく、上陸後の判断としては、如何なものかという話で
はないかと思いますが、シンガポール・コレヒドール・バンドンなど緒戦
の戦果から、敵兵力を米軍一個連隊と見積もった場合、その戦力評価を
一個大隊程度くらいに考えていたのか、「命令」だったのか、複合要
因だったのか。
>>118 乙です。前レスものべてますが、オイラが思うに。
1.早期奪回という意識が現場にも浸透していたこと。
2.食料が7日分しかなかったこと。
3.奇襲攻撃を重視したこと。
4.敵状にとらわれない攻撃。
が判断の基準になったかと思います。おそらく攻撃正面の米軍がが1個中隊でも危ないところです。
>>115 すまんです。なんか漏れ、どの書き込みでもピンとずれと化してますな。重ね重ねすまぬ
中国軍の弾薬集積量、MG密度相手なら(それに、対歩兵阻砦資材程度なら)、それほど隠密性を損なわずに近接できたのかなあ?
でも、張鼓峰でも結構な損害を受けていたし(もちろん、ノモンハンでも)。
決心面は、どうでしょう?
一木大佐が求められていたのは、早期の奪還で、これを実現するための(代替案の無い)行動が、あの奇襲だよりの攻撃だった、と。
達成しなければならない任務の最上位に、奪還を置いたゆえの行動、と見てよいのでしょうか?
橋頭堡を築き、維持する必要の無い程度の弱敵、と見たにしろ、少々(どころか)強引な行動に思えます。
たとえば、競合海域の島嶼争奪戦を適当に想定して(つまり、海軍力の投射や、補給はランダムと仮定して)、奪還任務を負った分遣隊の指揮官として、最初に成すべきことは何だったのでしょう?
普通に考えれば、まず自己を収容しうる陣地構築かと思うのですが…
>普通に考えれば、まず自己を収容しうる陣地構築かと思うのですが…
その前に敵の配備と戦力の解明が先としてみるに1票
その間に部隊の集結と先遣隊の派遣
ただし先遣隊は威力偵察を任務とし
決して敵主陣地への強襲などは行ってはいけない。
自軍の損耗を最小限に留めつつ、敵戦力を解明せよ
が常道じゃないかな?
>>120 前にも書いたけど日本軍が突撃すると、
大概の中国軍は逃げたのだと当時の兵士が証言しているからね。
米軍も同じ延長線上に考えたのは間違いないと思う。
決心面での評価は難しい。
日本軍のドクトリンが大陸での遭遇戦に傾倒していたから、
機動性の発揮できないジャングル戦に対して、
一木大佐がどの程度の決心したものか・・・
>自己を収容しうる陣地構築
は奇襲効果を失うこと、米軍の反撃を想定していないことから、
考えもしていないでしょう
>>121 日本軍の遭遇戦の想定は奇襲効果と機動力の発揮にあるので、
敵状は考慮しないのですよ。つまりは偵察の軽視・・・
これは海軍も同じ(w
そして日本軍が偵察に消極的なのは戦陣訓の影響も強い・・・
>122
つーことは、旧日本軍のドクトリンとして
偵察よりも奇襲攻撃が最優先されていたと言う事?
なんか、駄目駄目じゃん (´・д・`)ヘァー
もしかして日本軍にとって偵察とは
敵戦力の把握と配備の解明ではなく
敵位置の把握のみ?それで偵察成功と?
とりあえず敵の場所さえ判明すれば突撃?
まさか、そんな…いくらなんでも…
厨房じゃなあるまいし…
>>123 実はまったくそのとうりなんですよ(苦笑
辻参謀の作成した「これさえ読めば戦は勝てる」は知ってます?
>とりあえず敵の場所さえ判明すれば突撃?
又は迂回して浸透ということです。それでも対中国戦では通用していた(苦笑
そしてジャングルや地理不案内で迂回浸透できないときは・・・・
>厨房じゃなあるまいし…
それと偵察軽視の一因に戦陣訓があります。
偵察を重視すれば捕虜になったり、行方不明になる兵士が必ずでます。
指揮官は そういう兵士を出さないように配慮しないといけない軍隊なのです。
>指揮官は そういう兵士を出さないように配慮しないといけない軍隊なのです。
日本軍は指揮官が そういう兵士を出さないように配慮しないといけない軍隊なのです。
に訂正
勝股治郎著「ガダルカナル島戦における若き中隊長の戦闘体験」
「ガダルカナルに上陸した米軍が航空基地の確保を基本としていて、
陸軍の部隊はその為に防御しているとは日本軍は理解できなかった。
米陸軍は戦力を結集したら日本軍を駆逐する為に攻撃して来るはずで、
防御しているのは兵力不足の為の一時的なものと考え、
その程度の防御と思うから迂回すればその虚を衝きうるし、
銃剣突撃でも勝てると考えるのである。」
127 :
270式 ◆3rppPq3YvU :03/11/02 13:12 ID:HVONiCsT
一木大佐の部隊は本(・∀・)スッドレ! の例題のひとつとしてたいへん
わかりやすいものですね。
敵の陣容、装備、火力の考察、および配置の進捗状況など、おおよそ近代戦を
遂行するに必須の事前情報の把握を極端におざなりにしており、「予断・予見」を
排除して合理的に実施されるべき部隊運用がなされていない。
低調な幕僚活動と部隊間連接(通信)…もっともこれは通信資器材の遅れにも
起因するものですが…要素としていきあたりばったりで戦闘発起しているような
内容です。
128 :
俄将軍:03/11/02 22:58 ID:???
>>118 >1.早期奪回という意識が現場にも浸透していたこと。
>2.食料が7日分しかなかったこと。
>3.奇襲攻撃を重視したこと。
>4.敵状にとらわれない攻撃。
上記の例が、判断に影響を与えているのは間違いないと思いますが、先遣隊の
戦力だけでも、約二千名程度と見積もった米軍と、(夜戦で)互角以上に
戦闘が可能だと、考えていたのではないかと。
>>128 恐らくそうでしょう。ところが実際は地理不案内のうえ夜間の統制が難しかったようです。
ほとんど縦隊の攻撃となりました。
前のレスで書きましたが、「昼間のように照らしだす」照明弾も誤算の一つでしょう。
実際のところ1個中隊でも突破は無理でしょう。
川口支隊の攻撃の時も日本軍の大隊が米軍の中隊を攻撃しましたが、失敗しました。
かろうじて1個中隊だけ突破しましたが・・・
ここで聞くべきか書籍スレで聞くべきかと迷ったけど、ここで聞きます。
戦術の研究に使うのに適した地図というのは
どういったジャンルの何分の一のものなのでしょうか?
よく知らないけど
敵味方の勢力範囲を示すのに用いる民間用航空地図
各種作戦に使う軍用地図
予備として利用する民間用地形図
軍用地図と民間用地形図の違い
軍用地図には緯線、経線に一致した一キロ四方の升目が記入されている。
それはグリッドと呼ばれ、線には各々番号がつけられている。
防衛上の理由から民間地図にはそれがない。
軍事用地図は手に入らないだろうから民間用航空地図と民間用地形図の
一般人でも購入できる地図。
それと日本以外の場所の2万五千分の一と五万分の一の地図は手に入るの?
防衛上の理由から購入できないと聞いているのだけど。
(市街地辺りは売っているけど)
>131
日本以外は国による。先進国は大丈夫じゃないか。ドイツでは売ってた。
中国は地図について秘密主義だそうな。
>>126 ウラヤマスイ!
それ、読みたかったんですよ。
興味深いのは、
>米陸軍は戦力を結集したら日本軍を駆逐する為に攻撃して来るはずで、
>防御しているのは兵力不足の為の一時的なものと考え、
>その程度の防御と思うから迂回すればその虚を衝きうるし、
>銃剣突撃でも勝てると考えるのである。
この部分。
単なる理屈として考えれば、そりゃ納得もしますが、
現場の指揮官が、それかい!と思わず突っ込んでしまいますた。
偵察だしなよ。すでに何度も攻撃に失敗してるんだから…
は!
もしかして、辻とかは、「度重なる日本軍の攻撃で米軍も相応の消耗をこうむっている」と信じていたのか…
ダッタラコワイ〜セレナ〜デ
>>133 フッフッフッ・・・
偵察をすると奇襲効果が無くなると日本軍は考えていたのじゃあ(w
>ガダルカナルに上陸した米軍が航空基地の確保を基本としていて、
>陸軍の部隊はその為に防御しているとは日本軍は理解できなかった。
そもそも、日本陸軍の敵情判断というのは、
「敵情就中其の企図は多くの場合不明なるべきと雖も、
敵に関し戦術上至当なる行動及其為し得べき動作等を攻究せば、
之が推定上大なる過誤なきを期し得べし」
といったもので、敵情などというものはいかに努力しても正確につかめるものでないから、
戦術的妥当性のある敵の可能行動を考察すれば大体誤りは無かろう、というものです。
これは大体正しいのですが、最大の問題点は日本陸軍が妥当な戦術思想を持たなかった
ことにあります。
日本陸軍の戦術思想では、防御というのは
地形の利用と組織的火力の配置によって兵力の劣勢を補う為、真にやむをえず行うものであるが、
兵力が優勢に転じた場合、兵力劣勢でも戦機を看破した場合には
躊躇せず陣地を捨てて攻勢に転じなければならない、というものです。
徹底的な攻撃第一主義をとる日本陸軍にとって、
「専守防御」などといった戦術行動は消極受動に陥り、行動萎縮、士気沈滞を招きやすく、
最も忌むべきもの、とされていました。
また、「我が自主的方策を如何に遂行すべきやの見地を主として敵情を判断すべき主義」
の日本陸軍にとって、敵情とは我がみずから作り出すもの、という感覚があったようです。
この結果、捜索を軽視し、自己の戦術常識と希望的観測によって敵の行動を判断し、
自分に都合のよい敵情判断を行うことになった、と思われます。
これをふまえて大本営派遣参謀、辻正信になりきって敵情判断してみると・・・
ガ島確保の為には一木支隊、川口支隊を撃破した時点で攻勢転移し、
敵は我の上陸可能地点を予め先取するべきであった。
さらには第二師団上陸の半渡に乗じ、積極的に攻勢転移して我の各個撃破を図るべきであった。
しかし、これら決定的戦機を活用せずして、なおも飛行場周辺にしがみついているのはなぜか?
1、現在、火力においては優勢であるが、いまだ攻勢転移しうるほどの兵力は上陸していない。
2、飛行場周辺を掩護しうる陣地の構築が未完である。
3、一木、川口支隊の猛烈果敢な攻撃により、敵は攻勢意志薄弱にして消極受動に陥り、
専守防御に固執している為、有効な戦機の活用が出来ない。
敵が新鋭兵力の増強を行い、空地の圧倒的火力でもって攻勢転移する事は、
我にとって最も苦痛とする敵の可能行動である。現在は地形と火力の掩護に頼み、
攻勢の為の戦力を増勢中であろう。
敵が消極受動に陥っている今こそ、我が戦機である。彼我の相対戦力が懸隔する前に敵の攻勢の機先を制して
速やかに敵を撃破するを要する。
137 :
俄将軍:03/11/05 00:07 ID:???
>>126 >米陸軍は戦力を結集したら日本軍を駆逐する為に攻撃して来るはずで、
>防御しているのは兵力不足の為の一時的なものと考え、
>その程度の防御と思うから迂回すればその虚を衝きうるし、
>銃剣突撃でも勝てると考えるのである。
これは、一木支隊が攻撃する前、設営隊や守備隊を駆逐しなかったというこ
となのでしょうか、それとも、一木支隊が壊滅した後も、同じような過ち
を繰り返したということなのでしょうか。
138 :
俄将軍:03/11/05 00:09 ID:???
>>129 >恐らくそうでしょう。ところが実際は地理不案内のうえ夜間の統制が難しかったようです。
地理不案内と、夜間の統制も難しさを考えても、「奇襲」を優先するのは、大隊砲
二門では、「相対戦力」と任務を考えた場合、そう異常ではないと思えます。
斥候群の交戦後でも、成功すればもうけものという考えで、「急襲」という形に
なるのではないかと。
>ほとんど縦隊の攻撃となりました。
>前のレスで書きましたが、「昼間のように照らしだす」照明弾も誤算の一つでしょう。
>実際のところ1個中隊でも突破は無理でしょう。
現実の米軍の火力ならば、一個中隊相手であっても、厳しいでしょうね。
異常な米軍の火力も、当初は、撤退の前兆と勘違いして、追撃すら考えていたの
ではないかと思ったりもします。
139 :
俄将軍:03/11/06 00:42 ID:???
>>135 >兵力が優勢に転じた場合、兵力劣勢でも戦機を看破した場合には
>躊躇せず陣地を捨てて攻勢に転じなければならない、というものです。
「戦機を看破した」と、勘違いした場合はいうまでもなく、兵力が優勢に転
じたとしても、必ずしも攻勢が成功するわけではなく。
>また、「我が自主的方策を如何に遂行すべきやの見地を主として敵情を判断すべき主義」
>の日本陸軍にとって、敵情とは我がみずから作り出すもの、という感覚があったようです。
これは、ソビエトを仮想敵国にした場合、長期戦を避けるため、戦略的妥当性
から、徹底的な攻撃第一主義が導かれたのか。
長期戦では、利がないとしても、無理な攻勢をすれば、勝利が収められると
いうわけでもなく、失敗した場合の落としどころとセットでなければ、な
りたたない気もしますが。
>この結果、捜索を軽視し、自己の戦術常識と希望的観測によって敵の行動を判断し、
>自分に都合のよい敵情判断を行うことになった、と思われます。
ここまでいくと、本末転倒の観もありますが、中国での日本軍の経験も、影
響しているのか。
>>138 それと地理不案内のうえ夜間の統制の問題ですが、
その結果縦隊での攻撃になったのが問題だと考えています。
突撃するなら横隊をとらないと意味がありません。
比較的自由な隊形と機動ができた大陸での戦術を島嶼で実行したのも
敗因と考えています。
141 :
俄将軍:03/11/06 21:05 ID:???
>>140 >その結果縦隊での攻撃になったのが問題だと考えています。
>突撃するなら横隊をとらないと意味がありません。
先ず第一設営隊付近の攻撃を計画していたようなので、ある程度開けた地形
であろう飛行場付近での戦闘を想定していたのではないかと考えますが、
どうでしょうか。
イル川(中川)河畔で、本格的な戦闘に突入するとは、予想していなかった
のではないかと。
>比較的自由な隊形と機動ができた大陸での戦術を島嶼で実行したのも
>敗因と考えています。
同意します。
>「戦機を看破した」と、勘違いした場合はいうまでもなく、
>兵力が優勢に転じたとしても、必ずしも攻勢が成功するわけではなく
戦機の看破、というのがこれまた実に難しいんですよ。
戦力劣勢であっても防者が攻勢転移する場合の戦機とは、
敵の攻撃が頓挫した場合
敵が過失を犯した場合
(例えば敵主力の攻撃準備中にその前衛が不用意に陣前に接近した場合
我の前進陣地、偽陣地等により偽遍されて敵が展開方向を誤った場合
敵砲兵の不適当な陣地変換により射撃中絶して歩砲分離に陥った場合
敵が包囲、迂回等の為にその兵力を分離した場合等)
等ですが、これらを即座に看破し、これに乗ずるには指揮官の卓越した
戦術眼が要求され、敵の過失、といっても敵は自由意志を有するので、
必ずしも常にこれに期待することは出来ないのです。
又、我の後続部隊、増援部隊等の来着によって彼我の相対戦力が
優勢に転じた場合であっても、敵の衝力を支?正面へしっかり拘束
しておかないと敵を捕捉撃滅出来ないし、攻勢転移の決心から実施までは
相当の時間を有する(砲兵の配置転換、攻撃部隊の展開)ので、
その間に我の支?正面が瓦解してしまうと攻勢計画全体の蹉跌を生ずる
結果となります。
>>141 >2230 尖兵(第2中隊)が中川右岸100m付近に進出、少数の敵兵から自動小銃で射撃されたので
>この敵を追尾して中川右岸に進出・停止する、
>一木支隊長と橋本大隊長が尖兵中隊長の位置に先行、
>尖兵に対し擲弾筒の集中射撃の下に前岸突入を命令するが「思うようにならず」
>一部を正面にすすめ、主力は中川河口に発見した砂州を越えて攻撃するよう部署
>21日未明 突撃発起、 …
とありますので未明の突撃発起は総攻撃と判断してよいと思います。
たしかに突破できれば開けた地形での戦闘になったのでしょうが、
恐らく前線と第十一設営隊跡地の位置までは把握できていなかったのではないでしょうか?
「支?正面」とは「支とう正面」です。
えっと、
瀬戸氏のいうように(漏れもそう考えていますが)、支隊斥候が壊滅しつつも、敵警戒陣地を特定した、と一木大佐が判断したとすると、
それをもって奇襲成立=戦機の把握に成功した、と誤認した可能性はあると思います。
重機と大隊砲を伴って前進することで、敵本陣地を制圧しようとした、とか。
ものすごく戦術的な情勢ですけど(大佐が直接指揮を取るような情勢ではないですな)
だからといってなんだといわれると、提言性のない書き込みですが(いつもか)
基本的に
>>126と考えていて、
>>143少数の敵兵から射撃された後に、総攻撃をしたのは何故だったのだろうか。
一木支隊攻撃時の敵情判断(例によってソースは戦史叢書)
1 上陸目的は飛行場破壊、目的達成後は撤退する予定だった
2 艦艇・輸送船は我が空襲と第1次ソロモン海戦により大損害を受けたため、人員の一部と軍需品の半数を揚陸できないまま撤退した
3 周辺は我が海空軍の勢力下にあるため脱出に腐心している
4 上陸兵力は約2000名で飛行場西側にある
5 上陸後の活動は活発でなく、飛行場を整備・利用していない
6 戦意は旺盛でなく、一部はツラギ方面に舟艇で退避しつつある
7 若干の高射砲・野砲・水陸両用戦車と多数の機銃を有している
148の続き
上陸地点がルンガ岬西方付近(飛行場西方)ではなくタイボ岬付近(飛行場東方)に選定された理由
1 飛行場を西側から攻撃するとルンガ川が障害になり、また、山地が海岸まで迫り地形が錯雑しているため不利
2 東側からの攻撃は地形が比較的平易で、しかも敵の背後に迫り得ると考えられる
3 トラック島からガ島に直行する場合、フロリダ島東側からタイボ岬沖に進入する方が容易
4 タイボ岬付近には海軍の一部がいるものと判断される
※川口支隊もジャングル内に潜入迂回し飛行場南方から『敵陣地の背後を奇襲し払暁までに飛行場奪還』でしたね
>>148 通りすがり氏乙です〜!
またコピっておきます。感謝。
しかし日本軍の情勢判断、肝心なところが斜め上見てますな(苦笑
一木支隊をめぐる戦例は米軍側から見れば
まさに理想的な陣前逆襲の一例ですね。
陣地火力組織により敵を中川の陣地前縁に拘束して
逆襲部隊がその側背に向かって攻撃、
これを海岸方面に圧迫殲滅する。
149の続き
一木大佐は上陸までに「敵兵力は約2000名、戦闘意志は旺盛でなく、一部はツラギ方面に退避しつつある」と判断したようですね。
また、
1 19日の明け方5時ころレンゴで大休止中に設営隊跡付近で敵兵が活発に動いているのが見えた。
2 中川左岸に一連の主戦闘陣地戦が構成されていることを知っていなかった。
3 20日1000下達の攻撃命令
一 敵斥候ハ第四中隊前方ニ進出 中隊ハ直ニ之ヲ撃退セリ
二 支隊ハ一八〇〇現在地出発夜闇ヲ利用シ 行軍即捜索即戦闘ノ主義ヲ以テ先ツ第十一設営隊附近ヲ攻撃シ 爾後ノ飛行場方向ニ対スル攻撃ヲ準備セントス
>>143 中川の線で予想もしていなかった抵抗に遭遇したため、力押し(MG・BiA支援下の銃剣突撃)で突破しようとした。突撃発起後に初めて鉄条網や特火点を濃密に備えた主陣地帯であることに気付いたが、すでに手遅れだった。
ということでしょうか。
攻撃計画・攻撃命令を素直に読む限り、中川の線で真面目な戦闘を想定していたとは思えないし。
一木大佐も
>>126のように考えていたのでしょうね。
『防御している(攻撃してこない)のは兵力不足』→兵力不足のため、中川の線には主陣地帯は無い(警戒陣地or監視哨or配兵無し)
『迂回すればその虚を衝き得る』→中川の線を越えれば主陣地線の背後(第11設営隊跡)に進出・攻撃し得る
『銃剣突撃で勝てる』→天明まで装填を禁止する。天明の具体的な時刻は?だが、第1次ソロモン海戦(8/8)の日出時刻は0440、8/20明け方5時に云々とあることから、中川の線に進出(2230)〜攻撃前進(0230)〜突入(0330)は白兵戦オンリー?
銃剣突撃といえば、一木大佐のミッドウェー攻略計画では「歩兵部隊は小銃弾5発と糧食2日分の軽装で…飛行場占領までは銃剣突撃にて一挙に突入、占領後初めて発砲を許す」というものだったとか…。
158 :
俄将軍:03/11/09 01:12 ID:???
>>143 >とありますので未明の突撃発起は総攻撃と判断してよいと思います。
>たしかに突破できれば開けた地形での戦闘になったのでしょうが、
米軍の前線が、イル川(中川)左岸に構築されていると、想像もしていなかっ
たであろうことから、飛行場周辺へは、容易に進出できると考えていて、ほ
とんど縦隊の状態で、本格的な戦闘に突入するつもりはなかったのではな
いかと。
>恐らく前線と第十一設営隊跡地の位置までは把握できていなかったのではないでしょうか?
前線の位置は把握していなかったというより、第11設営隊跡地の向こう側、
飛行場方向にあるであろうという想定の誤りではないかと。
159 :
俄将軍:03/11/09 01:32 ID:???
>>147 >基本的に
>>126と考えていて、
>>126は、一木支隊の判断に影響を与えたという意味なのかわからないので、
言及を避けますが、
>
>>143少数の敵兵から射撃された後に、総攻撃をしたのは何故だったのだろうか。
これは、少数の敵兵から射撃され追尾したところ、イル川(中川)右岸に進
出、左岸の敵陣地に、先兵中隊で突入したが失敗したので、主力は、別ル
ートから突入という流れではないかと。
>>155 で指摘されているように、予想もしていなかった抵抗に遭遇したが、
それでも、その抵抗を撤退の前兆と勘違いしたのか、強行突破しようと
したのか。
160 :
俄将軍:03/11/09 01:45 ID:???
>>146 >ものすごく戦術的な情勢ですけど(大佐が直接指揮を取るような情勢ではないですな)
支隊といっても、手持ちが一個大隊ですから。
大隊長も、やりにくかったとは思います。
>157
>小銃弾5発
>飛行場占領までは銃剣突撃にて一挙に突入、占領後初めて発砲を許す
絶句!
近代戦における火力の持つ意味を全く理解してなかったのですか?
日本軍の考え方がこれならば、
日本軍が突入前に、その存在を悟られれば
米軍中隊(+増強)の火力があれば、大隊の阻止も簡単に思えます。
で、先遣の将校斥候が戦闘により壊滅した事は
日本軍が積極的に偵察を行っていると
米軍側にバレたと言うことを意味すると思うんですが…
そうなると、米軍主陣地は、警戒態勢に入っていると
考えてもよさそうなのに…
この時点で「速攻奇襲」は失敗したとは考えられなかったのでしょうか?→一木支隊
私は将校斥候が失敗した時点で、日本側は初期の目論見は全て崩壊したのではないか?
こう考えます。
私は、この将校斥候が成功し、敵主陣地付近まで、敵に接触せずに接近するルートが確認された場合のみ
一木支隊の(部分的)攻撃成功の可能性が見えるとは思いますが…
(敵味方の戦力を勘案するに、それでも部分的成功にとどまる程度だと思いますが…)
>>155 >気付いたが、すでに手遅れだった
それはあるでしょう。ほとんど瞬殺状態だったようです。
>>156 一応、擲弾筒は使ったようです
>2230 (中略) 尖兵に対し擲弾筒の集中射撃の下に前岸突入を命令するが「思うようにならず 」
>>158 縦隊は砂州を渡るためですが、夜間なのでイケルと考えたのでしょう。
>前線の位置は把握していなかったというより、第11設営隊跡地の向こう側、
>飛行場方向にあるであろうという想定の誤りではないかと。
そういうこともあるかも・・。
>>161 >飛行場占領までは銃剣突撃
まぁミッドウェイは小さく平たい島なので、もたもたするほうが危ないと考えたのでしょう。
友軍の航空機、艦艇に支援もあるし・・・
火力に対する暴露歩兵の脆弱性に気がついてなかったのでしょう。
南北戦争のように・・・
まぁLans丼のいうような軍事常識は日本軍にはなかったんですよ。
第一次大戦のヨーロッパに1個大隊でも派遣しておけば、こんなことには(苦笑
ちょっとにたような作戦を調べてきました。
マレー半島における「コタバル上陸作戦」が似ています。
このときの英軍の配備は主陣地が上陸を警戒して河岸線にあり(2個大隊)、
その後方に2個大隊が予備として拘置されています。
もしかして一木大佐は主陣地は海岸線・・・と考えたのかもしれない。
そして部隊はその背側面に浸透できると・・・
>>160 〉支隊といっても、手持ちは一個大隊
川口支隊も、旅団長(少将)が指揮する一個聯隊ですね。
しかも川口少将は陸士26期で陸大卒、岡聯隊長は陸士24期で陸大にはいっていない…。
それにしても、第17軍には、日本陸軍で戦略単位とされていた師団が無くあちこちから抽出した聯隊や大隊の寄せ集めですね。一応それぞれは「精鋭」とされた部隊ですが。
第17軍戦闘序列(歩兵部隊関係のみ)
◎歩兵第35旅団(歩兵第114聯隊欠)
旅団司令部
歩兵第124聯隊
◎南海支隊
第55歩兵団司令部
歩兵第144聯隊
山砲・高射砲1大隊,騎兵・工兵各1中隊ほか
◎青葉支隊
第2歩兵団司令部
歩兵第4聯隊
野砲1大隊,軽装甲車・工兵各1中隊ほか
◎歩兵第41聯隊
◎一木支隊
歩兵第28聯隊(2個大隊欠)
工兵1中隊ほか
167続き
歩兵13個大隊に、聯隊長(大佐)5人、旅団長(少将)3人。
一応、南海支隊と青葉支隊は諸兵種連合部隊ですけれども、別に旅団長(少将)はいなくてもいいような気が…。
270式先生が保全問題で、しばらく書き込みを控えそうな感じ
ともかく先生のご帰還まで、保守と維持を決心します
>>169 保全問題かぁ・・・敵ではなく国民に知らせたくないのだなぁ・・・
それで防衛に理解を・・・かぁ・・・
日本って一体・・・(苦笑
>>167 乙です〜!
日本陸軍は基本的に大陸での戦闘のみ想定していましたから(w
で、日米開戦の段階になって南方作戦(MO、SN、MI、FS作戦)のために
慌ててかき集めました。
>>168 実際には必要ないでしょうが、「いる」ので仕方が無い(w
>保全問題
野外令ぐらい一般に公開しても大したこと無いと思うんだが。
書いてあるのは戦術の原則事項ばっかりなんだし。
以前、陸戦学会の本が読みたくなって、注文しようとしたんだが、
あっさり拒絶された。
「ソフトウェア(戦略・戦術)の秘密といっても、
ハードウェア(編成・装備・兵力)の構造分析から
他国の専門家の類推可能な程度のものであった。
秘密主義が生んだのは思想の教条化であり、権威主義であり、
秘伝を授けられた者の特権意識であった。
そこからは進歩をうながす条件は生まれない。
日本陸軍は形式主義化した日本の古典的芸能の諸流派とおなじ
家元組織に堕落してしまった。」
大江志乃夫著 「日本の参謀本部」より
これは俺の妄想ですよ。
自衛隊は国民から冷遇された過去を忘れてはいないんではないでしょうか。
組織発足時からして吉田茂から「君たちエンガチョだけどがんばって」みたいな
こといわれたりしてますから・・
自衛隊の機密?を手に入れようとしてわざわざ自衛官になって
今有事体制反対本とかバンバン出してるアフォとかも現実にいますし、
自衛隊の知識に手を出そうとするのが仮想敵甲乙丙の手先と見えても
しょうがないのかもなぁ。寂しい話ですが・・・
スレ違いスマソ
>>173 なるほどなぁ・・・敵は内にアリか・・・
しかしスパイ防止法なんて、本物には効果がなく、
打撃をうけるのは軍ヲタというのはなんだかなぁ・・・
270式教官が任務満了帰還まで、われら生徒はこの領域を死守するものナリ!と言ってみる(w
申し訳ない。一木ネタは漏れが振ったのに、忙しい上に風邪まで引いてしまった(馬鹿なのに 苦笑)
>>166-167 現役師団は当時4つくらいじゃなかったでしたっけ?(うろ覚えのうえに、ぼおおおおおおおおっとしていて不明。補完ヨロ)
しかも、船腹の都合で輸送できるのが1個師団以下だったような(同上 ヨロ)
いずれもいちおう、現役師団からの引き抜き編成だったと思いますが(同上 ヨロ)
176 :
俄将軍:03/11/14 13:20 ID:???
177 :
俄将軍:03/11/14 13:22 ID:???
>>162 >一応、擲弾筒は使ったようです
中国で、中国兵が撤退したのは、擲弾筒の後、日本軍が突入してくると、「学
習」したからではないかと思うのですが、期待はしていたでしょうね。
>>163 >縦隊は砂州を渡るためですが、夜間なのでイケルと考えたのでしょう。
右岸から、左岸へ、直接突入するよりは、有効だと考えたのでしょうが、防
御側からの視点もあるわけで、先兵中隊は、何と交戦していると考えてい
たのか。
178 :
俄将軍:03/11/14 13:28 ID:???
>>166 >しかも川口少将は陸士26期で陸大卒、岡聯隊長は陸士24期で陸大にはいっていない…。
全員が、陸大に入校できるわけではないのですが、こうも負け戦では、批判にさらされても、しかたがないのでしょう。
179 :
俄将軍:03/11/14 13:30 ID:???
>>173 >仮想敵甲乙丙の手先
他の省庁を含めた、主導権争いというか、内部抗争というか、その類でない
のであれば、納得できないこともなく。
>尖兵に対し擲弾筒の集中射撃の下に前岸突入を命令するが「思うようにならず」
この尖兵中隊の攻撃頓挫の理由は何なのでしょうか?
中川左岸の米軍陣地からの猛烈な火力によるものなのか
火力は大したこと無かったが夜間の地理不明(中川の徒渉可能地点の発見困難)
によるものなのか
次に、一木支隊長は尖兵正面の米軍陣地を主陣地と判断したのか
あるいは軽易な警戒陣地と判断したのか
>>180 集中射撃を行ったということは、米軍の火力を認めたということでしょう。
思うようにならずというのは火力と夜間の地理不明の両方でしょう。
で、軽易な警戒陣地と判断したのか というと、側面だと思ったのではないでしょうか。
攻撃計画では
〇二三〇中川ノ線から「攻撃前進」、〇三三〇第十一設営隊附近陣地「突入」
と読めるのですが、
21日未明に支隊主力は中川河口に発見した砂州を越えて「突撃発起」しています。
「突入」と「突撃」は大体同じ意味合いだと思うのですが、
「攻撃前進」とは明らかに異なる戦術行動です。
一木支隊長は尖兵中隊の攻撃頓挫の状況(尖兵正面の敵陣地の猛烈な火力)から
攻撃計画作成時の敵情判断(敵主陣地は第十一設営隊附近にある)を修正して
中川の線に敵主陣地が存在する
と判決し、中川の線において「攻撃前進」から敵主陣地「突撃」へ決心を変更した、
とはいえないでしょうか。
184 :
俄将軍:03/11/18 22:16 ID:???
「思うようにならず」というのは、火力や地形で、兵隊さんが、突入できず、
別ルートからであれば、可能だと判断したのか、任務優先なのか。
先兵中隊が、渡河する際、機関銃や大隊砲で、敵の火点の(一時)制圧を命じ
なかったのであれば、時間をかけるのを好まなかったのか、その程度の火力
であったのか、火力を「誤解」したのか不明ですが、修正や弾薬量の問題
とも思えませんし。
地形が問題であれば、別ルートからという流れになると思いますが、火力も
問題であるならば、砂州からの突撃で、解決されるのは、敵陣地までの距
離が短縮されるとしても、防御側が、何らかの対策を講じると考えても、
よいように思えます。
中川の線で、「攻撃前進」から、「突撃」へ決心を変更したのは、間違いな
いと思います。
簡易な警戒陣地どころではないという認識はあったと思うのですが、海岸や、
西側を考えると、当初の見積もりにも影響するでしょうし、主力正面の火
力が、先兵正面を遙かに上回っていたのか。
185 :
182:03/11/19 02:00 ID:???
>中川の線に敵主陣地が存在する
やっぱり前述の判断を変更します。
一木支隊長は警戒陣地と誤認した、とする説の方が戦術的に妥当。
主陣地に対して「縦隊で突撃」、というのは矛盾を感じるので。
主陣地帯の開放翼、と判断したのか?
この地形で防御陣地を占領する際、包囲迂回を避ける為、
主陣地帯の左翼端を海に依託するのは日本軍であっても戦術的常識だから、
中川河口付近まで主陣地線は延伸している(実際にそうだった)と判断する事は十分出来た。
しかも、地形的には中川河口へいくにつれて左岸は敵方に後退しており、砂州附近は
敵主陣地の凹角になるから、いくら地形の制限があるからといってもそんなところを縦隊で突撃すれば
側防火器に横殴りの薙射を受けて全滅するのが関の山だと思う。
歩兵学校教官さえ勤めた一木少将ならそれくらい判断する戦術能力は当然あると思う。
尖兵に対して擲弾筒の集中射撃を命じても成功しなかったのに、
主力突撃の際、BiAとMGに突撃支援射撃を命じなかったのは?
企図の秘匿、というのもあるかもしれませんが
尖兵の主陣地への接触によって陣地全域は警戒態勢についていると考えるのが普通
尖兵中隊攻撃の実態、一木支隊長の尖兵攻撃前後の状況判断、
このあたりの叢書の記述はどうなっているんでしょうか?
>>181,184
NHKの終戦50年でやった番組(赤い表紙でシリーズ本になった椰子)に載った証言によれば、猛烈に撃たれて前進できない状況だったらすい。
勝手な類推だけど(スマソ)、後の第二師団正面みたいに。
で、あっという間に指揮を喪失してしまったようです。MG火力の猛烈な投射を前に、頭も上げられない、と。
ゆえに、本隊がBiAとMGを伴って前進、制圧を命じたものの、効果を発揮しなかったようです(この時点で、逆襲はうけていないようです)。
で、最終的には突入の手段をすべて失うのですが。
米軍は一応、テナル川対岸に、トーチカのような火点を構築していたようです。それで、制圧できなかったのかもしれません。
>>185 夜間なので、縦隊でも行けると判断したんじゃないかな。
ところが大量の照明弾で照らし出されてしまった。
>>186 その番組はオイラも見ました。瞬殺状態だったとか。
2門の砲と6丁の軽機では牽制くらいしかできないでしょう。
夜間なので、火点の把握も難しく、本来は時間をかければなんとかなるのですが、
奇襲の重視、弾薬、銃砲の数などの諸事情があります。
188 :
182:03/11/19 16:29 ID:???
尖兵中隊の攻撃は威力捜索としての任務も帯びていると思うので、
この攻撃の感触が支隊長の状況判断と次の決心に重大な影響を与えるわけです。
>>187 夜間、といってもどの程度の明るさだったのか分かりませんが(月明、星明りの程度は?)
尖兵中隊攻撃頓挫の理由が主として火力によるものだった、とすれば
ある程度の火力発揮は出来る明度だった、と思われるので、
攻撃方向を砂州方面に変換しても火力の脅威は変わりがない、と思います。
尖兵中隊の攻撃の際には照明弾は上がらなかったのでしょうか。
もし上がったのならば、中川の線を主陣地線と判断していれば、当然砂州方面でも上がると判断できるから
支隊主力の「縦隊での突撃」という決心は絶対にするはずが無いと思います。
189 :
俄将軍:03/11/19 16:55 ID:???
>>186 >猛烈に撃たれて前進できない状況だったらすい。
これは、先兵中隊(第2中隊)が、猛烈に撃たれて前進できず、
> ゆえに、本隊がBiAとMGを伴って前進、制圧を命じたものの、効果を発揮しなかったようです(この時点で、逆襲はうけていないようです)。
本隊(主力)が、先兵中隊(第2中隊)が攻撃?して頓挫した敵陣地の制圧
をおこなったものの、効果を発揮しなかったということでしょうか。
それとも、先兵中隊(第2中隊)は関係なく、主力の先兵が、砂州で、猛烈
に撃たれて前進できず、大隊砲と機関銃を前進、制圧しようとしたという
ことでしょうか。
>>104-106 の
>>105 で記述されている「一部を正面にすすめ、主力は中川河
口に発見した砂州を越えて攻撃するよう部署」という内容は、中川(イル
川)では、別の場所で、前岸突入(先兵中隊)と、砂州での突撃発起
(主力)が、試みられたという理解だったのですが。
>>105 の記述と、私が以前に読んだ回想とでは、かなり印象が異なります
が、叢書の記述を優先しました。
>米軍は一応、テナル川対岸に、トーチカのような火点を構築していたようです。それで、制圧できなかったのかもしれません。
>>187でも指摘されているように、厳しいでしょうね。
190 :
俄将軍:03/11/19 17:01 ID:???
191 :
182:03/11/19 17:46 ID:???
>>186 の記述は砂州方面に向かった支隊主力の戦闘状況ではないかと思います。
192 :
俄将軍:03/11/19 19:01 ID:???
>>191 >
>>181,184
>NHKの終戦50年でやった番組(赤い表紙でシリーズ本になった椰子)に載った証言によれば、猛烈に撃たれて前進できない状況だったらすい。
「
>>181,185」と、読み違えてました。
いや、「669式 ◆Kq0Zn1ZDOo 」さん、失礼しました。
先兵中隊攻撃と、勝手に、勘違いしていました。
いや、面目ない。
195 :
182:03/11/22 12:51 ID:???
尖兵の攻撃状況についての参考文献を見つけたので抜粋します。
「米軍が記録したガダルカナルの戦い」P78
【米軍の第一撃は一木支隊の先遣隊がイル川東岸に達したときに放たれた。
「自動小銃の攻撃だったが、数は少ない。」日本軍も擲弾筒の集中射撃で応戦、
対岸の米軍陣地への突入をはかった。だが、「地形が不案内なうえに夜間の戦闘のため」
思うようにいかない。】
これを読む限りでは、尖兵中隊の攻撃頓挫の理由は米軍陣地の火力にあるのではなく、
地形(中川の徒渉可能な地点を発見出来なかった)と夜間の部隊統制の困難にあった、
と言えるのではないでしょうか。
そして、一木支隊長は自動小銃の散発的な射撃状況から、中川の線の敵陣地は大したものでなく
軽易な警戒陣地、と誤判断したのが真相ではないか、と思います。
【やがてイル川河口に徒歩で渡れる砂州を発見した一木大佐は、21日の未明、
支隊主力に突撃命令を下した。そして部隊が一列縦隊に近い形で砂州を越えようとしたとき、
イル川の対岸から一斉に銃砲が火を吹いたのだ。】
地形的に尖兵正面では中川徒渉の余地がないので、徒歩で渡れる砂州方面に攻撃の重点を移した、と。
一列縦隊ならば夜間の指揮掌握もしやすいし、行軍縦隊から展開動作に移らず迅速に突撃できる。
また、尖兵正面で確認した程度の火力の警戒陣地ならば、一列縦隊で砂州を越えても
少ない損害で対岸に突入できる、という判断があったのではないか。
>>195 オイラはそれを持っています。基本資料はそれでし(苦笑
で、その記述は妥当だと思います。
197 :
俄将軍:03/11/22 14:40 ID:???
>>195 >そして、一木支隊長は自動小銃の散発的な射撃状況から、中川の線の敵陣地は大したものでなく
>軽易な警戒陣地、と誤判断したのが真相ではないか、と思います。
先兵正面の火力は、その程度のものだったのですか、なるほど、当初の見積
もりに、疑問は生じないわけです。
腑に落ちました。
どうも、米軍の火力は大という先入観があったようです。
>また、尖兵正面で確認した程度の火力の警戒陣地ならば、一列縦隊で砂州を越えても
>少ない損害で対岸に突入できる、という判断があったのではないか。
これが、縦隊で突入した、最大の理由ではないかと思われます。
当初の敵情判断と、それを裏付けるような、先兵正面の敵火力。
一木大佐の判断、どう評価すべきなのか。
198 :
俄将軍:03/11/22 14:51 ID:???
>>197 容易に渡河できないところにも、配兵していたと考えるのであれば、逆の
判断がなされるのかもしれませんが、上陸前の敵情判断の影響は、極
めて大きいと考えます。
夜の闇と照明弾の光に翻弄された悲劇の人。
敵情把握が不十分なまま進んでしまった。
油断大敵であった?
200 :
182:03/11/23 11:23 ID:???
上陸前の敵情判断(先入観)を覆すような情報を何も確認できなかったのが致命的だった、
といえるとも思います。
第二水雷戦隊司令官田中頼三少将の回想録によると、一木支隊長は
【ガ島奪回のためトラックで行われた協定に於いても、上陸後態勢を整えた後、
上陸第二日目の夜、銃剣突撃をもって一挙に飛行場に突入占領するつもりである、
といっていた。】
らしく、実際に8月18日2300タイボ岬上陸後、20日2630には中川からの攻撃前進を計画しているから、
驚くべき事にほとんどガ島上陸前の決心(資料は海図と一枚の航空写真のみ)の通りに行動しているわけで、
攻撃前の唯一の危険な情報ともいうべき情報所要員と斥候群の全滅も
一木支隊長の判断には全く影響を与えなかった、と言わざるをえないのではないか、と。
かえって戦術的状況を判断出来る斥候隊将校が全員戦死した事によって的確な敵情地形の情報が入手出来ず、
全滅の報告のみを受け取った一木支隊長は、むしろ我の企図が暴露した、と判断して、
敵に対応のいとまを与えない為には急いで攻撃しなければならない、
と「行軍即捜索即戦闘」の拙速主義で十分な夜間攻撃の準備も無いまま米軍の堅陣へ突撃していった、と。
201 :
182:03/11/23 11:41 ID:???
通常、夜間攻撃を企図する場合は特に準備の周到が要求されるもので、
典範令にもその旨はっきり明記されているのですが。
【夜間攻撃の部署は巧妙複雑を避け実行の確実なるを要す
而して軍隊をして攻撃地区の地形及敵陣地の状態に通暁し準備を周到ならしむるは
攻撃奏功の為必要欠くべからざる要件とす】作戦要務令第二部第一四八
【夜間攻撃に決せば大隊長は速かに中隊長等に企図を示して準備の余裕を得しめ
幹部以下をして極力攻撃地区の地形及敵陣地の状態に通暁せしむ
此の際特に夜暗の状態に想到し地形地物を暗識せしむること緊要なり
捜索は昼夜連続して行い特に薄暮を利用して敵情の変化を偵知す】歩兵操典第五三九
当時のガ島の日没時刻は不明ですが、
1800レンゴ出発、2000テナル川到着、2230中川右岸進出、21日未明突撃発起、という状況を見れば
到底「軍隊をして攻撃地区の地形及敵陣地の状態に通暁し準備を周到ならしむる」ことなど不可能で、
実際に尖兵中隊の攻撃は「地形が不案内なうえに夜間の戦闘のため」頓挫しているわけで、
少なくとも日中に中川周辺を捜索できていれば徒渉可能地点はすぐに判ったはずだし、
コンクリート製トーチカや鉄条網を備えた本格的な陣地が構築されていた事も判ったはずだから、
もう少し慎重な行動を取り得たのではないか、少なくとも全滅という結果は避け得たのではないか、
と思うのです。
>200->201
まったく同意です。禿同です。
特に
>軍隊をして攻撃地区の地形及敵陣地の状態に通暁し準備を周到ならしむる
>日中に中川周辺を捜索できていれば
の意味することは大きい・・・
日本軍 916
アメリカ軍 10900
で兵力比10倍とは・・・
もちろん、後世の目(当時の客観的事実の全てがみえる)という条件で
後知恵なのは承知してますが、
上級部隊(大本営)の戦力見積が間違っていたのと、
それを覆せるほどに現地の情勢を完全に掌握しきれなか
ったのが問題だったのでは・・・
すなわち正しい敵情を把握すべきだったと。
情報見積もりに誤りがなかったと仮定すれば、
日本軍の行動方針は防御になったと考えます。
もちろん相手に主導権を渡すことになってしまいますが・・
>>185 突撃発起は教義(操典)の通りだったのでは?
突撃とあっても実態は夜間の浸透攻撃を実行したと。
205 :
204:03/11/24 02:54 ID:???
書き忘れました。参考にしたのはここのサイトです。
www3.kiwi-us.com/~ingle/topix-2/infiltration%20tactics.html
206 :
俄将軍:03/11/24 20:19 ID:???
>>200 >上陸前の敵情判断(先入観)を覆すような情報を何も確認できなかったのが致命的だった、
同意します。
>全滅の報告のみを受け取った一木支隊長は、むしろ我の企図が暴露した、と判断して、
>敵に対応のいとまを与えない為には急いで攻撃しなければならない、
>と「行軍即捜索即戦闘」の拙速主義で十分な夜間攻撃の準備も無いまま米軍の堅陣へ突撃していった、と。
敵に対応する時間を与えることになるものの、新たな斥候群を派遣し、万全
の準備を整えるべきか、敵情不明ながら、「行軍即捜索即戦闘」の拙速主
義で、第十一設営隊付近を奪取、上陸前の敵情判断から、一木大佐は、
拙速主義を選択したのではないかと。
207 :
俄将軍:03/11/24 20:24 ID:???
>>201 >通常、夜間攻撃を企図する場合は特に準備の周到が要求されるもので、
一木大佐は、通常ではないと、判断したのでしょうが、支隊は全滅という結
果に。
>少なくとも日中に中川周辺を捜索できていれば徒渉可能地点はすぐに判ったはずだし、
>コンクリート製トーチカや鉄条網を備えた本格的な陣地が構築されていた事も判ったはずだから、
>もう少し慎重な行動を取り得たのではないか、少なくとも全滅という結果は避け得たのではないか、
>と思うのです。
上陸前の敵情判断、その影響が大きいと思われる拙速主義、先兵中隊が直面
した火力。
突撃力に頼らざるをえない一木支隊であるだけに、必要と思われる慎重な行
動であり、選択してしまった拙速主義であり。
208 :
182:03/11/25 13:21 ID:???
>>204 浸透攻撃、というものに対して私は不勉強だったので、その概念がいまいち良く分からないのですが、
そのサイトを見た限りでは浸透攻撃、というのは敵塹壕(堅固な縦深陣地)に対する分隊単位の次元での
突破戦法、といってよいのでしょうか?
ならば尖兵中隊の攻撃の感触と地形判断から、一木支隊長が
中川左岸の敵陣地を主陣地帯と判断していたとは思えないので、
砂州正面で突撃した支隊主力が浸透攻撃を企図した、とは言えないと思います。
209 :
182:03/11/25 13:33 ID:???
>>206 >>200 >攻撃前の唯一の危険な情報ともいうべき情報所要員と斥候群の全滅も
>一木支隊長の判断には全く影響を与えなかった、と言わざるをえないのではないか
訂正します。
情報所要員と斥候群の全滅、というのは
上陸前の敵情判断(先入観)を覆すような情報ではないと思いますが、
一木支隊長の判断に何らかの影響は与えたとは思います。
一木支隊長も現地の状況を見て多少の決心変更をする柔軟性もあったとは思うので、
(でなければ情報所の設置と斥候隊の派遣さえしたかどうか・・・)
情報所要員と斥候群の全滅の情報が攻撃を急がせることになり、
結果的にはガ島上陸前の決心の通りに行動することになった、ということになると思います。
>>207 ちなみに通常でない場合も典範令にはその旨はっきり明記されていますw
【状況特に之を要すれば各部隊の指揮官は縦い昼間十分なる
準備を為さざる場合に於いても尚諸種の手段を尽くして
攻撃を遂行せざるべからず】作戦要務令第二部第一五一
状況、というのはこの場合、「行軍即捜索即戦闘」の拙速主義、
ということになりますね。
210 :
俄将軍:03/11/25 19:43 ID:???
>>209 >結果的にはガ島上陸前の決心の通りに行動することになった、ということになると思います。
同意します。
>状況、というのはこの場合、「行軍即捜索即戦闘」の拙速主義、
>ということになりますね。
「尚諸種の手段を尽くして」という件は、拙速主義という状況で、如何様に
なされるべきであったのか。
211 :
182:03/11/26 14:24 ID:???
>>210 一木支隊長が尽くした諸種の手段、というものを考えてみると、
尖兵中隊の威力捜索を兼ねての攻撃ということになるんでしょうか。
この攻撃によって敵情の概略はつかめる、と判断したんでしょうが、
いたってこの攻撃が中川周辺の敵情を誤判断させる事になった、と。
また、尖兵中隊の攻撃自体が昼間の準備不十分の為に頓挫している有様なわけで。
そして、この攻撃頓挫の状況を見て一木支隊長は中川渡河点捜索の為に
河口方面に斥候を派遣したはずで、この斥候は徒渉可能地点は判別できたが
対岸の状況までは夜間の暗闇のせいで解明できなかったのではないでしょうか。
そうなると、そもそも拙速主義の為、昼間に中川周辺を捜索できなかったわけですから
支隊全滅の主原因は拙速主義にあるといってもよい、と思うので
これを決心してしまった以上、如何とも為し難い・・・と思うわけで。
>>208 横レスでスマソです。
本来の浸透攻撃は防御側の援軍を阻止するために発案されました。
WW1の時、大量砲撃後、歩兵で突撃しても、防御側が予備兵力を投入してしまい、
戦果を拡大できなくなってしまいました。
そこで浸透攻撃により、防御側の1線の弱い部分から突破していくことで、
防御側の援軍を阻止し、1線を孤立させる、というのが狙いです。
このため、ドイツ軍は機関銃と野戦電話を携帯していきました。
しかし日本軍のはそれとは違ったのです。
後方撹乱を重視していて、拠点の破壊を意識しなかったのです。
どうも海兵隊は最初から渡河地点に集中射撃できるように配置していたのではないだろうか?
尖兵中隊には散発的な射撃で対応している。
後知恵で言えば、
拙速主義でいくならば、渡河しやすい地点ではなく、
普通は渡河しないような場所で渡河して、
渡河しやすい地点にいるであろう敵(米軍)を背後から敵を攻撃するくらいでなければならなかった?
これを
>>200の>「行軍即捜索即戦闘」の拙速主義
と言えるかはわかりませんが。
米軍は、最終的な渡河地点に何故いたんだろうか?
215 :
俄将軍:03/11/27 01:57 ID:???
>>211 >一木支隊長が尽くした諸種の手段、というものを考えてみると、
>尖兵中隊の威力捜索を兼ねての攻撃ということになるんでしょうか。
「行軍即捜索即戦闘ノ主義ヲ以テ一挙ニ第十一設営隊附近ヲ奪取」は、警戒陣地等
を対象にしていたのではないかと思うのですが、先兵中隊の戦闘は、やは
り威力偵察の要素を帯びざるをえないと考えます。
行軍にしても、さすがに通常の行軍をおこなうとは思えませんが、それほど
効果のあるものでもないでしょうし。
>いたってこの攻撃が中川周辺の敵情を誤判断させる事になった、と。
結果的に、そうなったのではないかと思います。
>対岸の状況までは夜間の暗闇のせいで解明できなかったのではないでしょうか。
どの程度、把握していたかまではわかりませんが、砂州からの突撃発起が、や
むにやまれず実施されたとは思えませんし、先兵中隊を陽動と考えていたと
しても。
>支隊全滅の主原因は拙速主義にあるといってもよい、と思うので
>これを決心してしまった以上、如何とも為し難い・・・と思うわけで。
斥候群が全滅というのも、不運ではありますが、上陸前の敵情判断が、大き
く影響しているのではないかと。
216 :
俄将軍:03/11/27 02:06 ID:???
>>213 >どうも海兵隊は最初から渡河地点に集中射撃できるように配置していたのではないだろうか?
地形を考慮して、陣地構築したとしても、おかしくはありませんし。
>>214 >拙速主義でいくならば、渡河しやすい地点ではなく、
>普通は渡河しないような場所で渡河して、
>渡河しやすい地点にいるであろう敵(米軍)を背後から敵を攻撃するくらいでなければならなかった?
最終的には、砂州からの突撃発起をおこなっているので、どの程度に考えて
いたのかは不明ではありますが。
>米軍は、最終的な渡河地点に何故いたんだろうか?
地形(イル川)を利用して、陣地を構築した方が、有効であると考えたので
はないでしょうか。
占守島ネタは終わった?
現状で着上陸を受けた場合での、自衛隊の状況とダブらせて見てたんだが
218 :
俄将軍:03/11/27 22:09 ID:???
>占守島ネタは終わった?
停滞しているだけかと。
>現状で着上陸を受けた場合での、自衛隊の状況とダブらせて見てたんだが
超法規的処置で対応というわけにも。
>>216 米軍の陣地配備(戦史叢書から要約)
「海岸線に対する海陸からの攻撃を重点に考え、部隊の大部を中川河口からククム[飛行場西方約3kmの西川河口西岸の集落]までの海岸線に配置」
「右(東)翼は中川西岸に沿って内陸へ600ヤード[約550m]、丁度河岸沿で防禦に有利な抵抗線を形成」
「左(西)翼は海岸線と最初の丘陵線に至る森林との間の平地に抵抗線を形成」
「ルンガ川〜中川を3個大隊(第1海兵隊)、中川〜ククムを2個大隊(第5海兵隊の1個大隊欠)が担当」
「橋頭堡南側は、兵力不足のため砲兵設営大隊と上陸用トラクター大隊の派遣隊で要点のみ守備」
(219続き)
「橋頭堡の中央に全周射撃が可能なように、野砲2個大隊と10榴1個大隊が陣地を占領」
敵の背後を突くことができるという一木大佐の判断は裏目に出たようですね。結果的に、最も堅固な抵抗線の正面にまともに突っ込むことになったのですから。
221 :
217:03/11/28 13:29 ID:???
必要な法整備が見えてくるかと、思ったのですよ。
222 :
名無し三等兵:03/11/30 12:47 ID:l2bESPKN
223 :
俄将軍:03/12/01 00:49 ID:???
>>220 >敵の背後を突くことができるという一木大佐の判断は裏目に出たようですね。結果的に、最も堅固な抵抗線の正面にまともに突っ込むことになったのですから。
結果、支隊全滅で、問題があったことは間違いないわけです。
流石に、当初から、河口付近での渡河は考えていなかったようですが、最終
的には、砂州からの突撃発起ですから、対岸に、敵の存在を予想していた
としても、どの程度の認識だったのか。
224 :
俄将軍:03/12/01 00:53 ID:???
>>221 MIG亡命事件の対応をもう一度というのは、確かに色々と問題が。
いや、私も、続きを心待ちにしているのでありますよ。
>>223 海兵隊が砂州に目を付けていたということは、ワザと砂州の近辺では発砲を控えて、
日本軍を誘い込んだとは考えられませんか?2週間も先に上陸していたのですから。
一木大佐には砂州の方向から撃ってこないので、配備に穴があると判断したのかもしれない・・・
226 :
俄将軍:03/12/03 20:52 ID:???
>>225 >海兵隊が砂州に目を付けていたということは、ワザと砂州の近辺では発砲を控えて、
>日本軍を誘い込んだとは考えられませんか?2週間も先に上陸していたのですから。
誘い込んだというのが、米軍側が、十分に引きつけたという意味であれば、可
能性は高いと思います。
攻撃するまで、気づかなかっただけかもしれませんが。
一木大佐が、「行軍即捜索即攻撃」を選択し、斥候を送らず、堅固な陣地に
気づかないまま、夜襲をおこなうとまでは。
>一木大佐には砂州の方向から撃ってこないので、配備に穴があると判断したのかもしれない・・・
どう判断したのかまでは、よく分かりませんが、斥候群全滅の後、上陸前の情
勢判断による(戦意のない)米軍が進出、または増強した可能性はあるが、
それから構築したか、その程度の陣地と判断し、突入したのかも。
渡河しやすい場所は隘路にあたるので要注意という事でしょうか。
228 :
俄将軍:03/12/04 23:38 ID:???
>渡河しやすい場所は隘路にあたるので要注意という事でしょうか。
通常であれば、渡河しにくい場所よりは、渡河しやすい場所が、敵部隊の配
置が多いと考えても、おかしくはないと思うのですが、質問の意味を取り
違えているのかもしれません。
保全age
そろそろ保守
しかし、一木支隊もそろそろネタきれ?
次を探すべきでしょうかね…
結論、偵察はしっかりやろう(w
232 :
俄将軍:03/12/14 01:27 ID:???
「偵察をしっかり」というよりは、「偵察によって得られた情報資料を、適切に
判断すること」を強調するべきかと。
>233
いや、この場合、一木支隊にかぎって言えば
偵察をちゃんと行っていないから、その情報資料自体が入手できてない訳で…
判断以前の問題かと(汗
>>234 そうですな。
ところでオイラとしては本当のところ、一木支隊より第二次総攻撃のほうが気になっているのです。
マニタカウ川東岸の米軍2個大隊を排除して住吉砲兵団を推進し、飛行場を砲撃できなかったのだろうか・・・
>>234 いや、偵察をちゃんと行っていない、しなくても良いと言う判断(或いは固定観念)そのものが問題だったんでは?
って逝ってる事同じ?
ただ、勉強してないので、日本軍の運用事態がわからなかったりするのでした。
コレがわかってれば、一木支隊だけが異常だったのか、みんな異常だったのかわかるのに。
べんきょしよ。
ただ、マレー進撃とか偵察やってなかったっけなぁ、とも思ふ。
>236
>逝ってる事同じ?
同じだと思いまつ(w
保守だよん
保守
保守上げ
243 :
名無し三等兵:04/01/13 19:53 ID:H4WIDMJc
>>235 第二次総攻撃で海岸方面の住吉支隊が行った砲兵射撃と97式中戦車随伴の助攻撃は
米軍に対する牽制効果はあったようで、南方山地を防御していた米軍2個大隊の内、
1個大隊を住吉部隊方面へ吸引し、5個大隊の砲兵も3個大隊を陣地変換して
住吉部隊方向に射向を変えてしまい、第二師団主力の南方ジャングルからの迂回攻撃開始までは
住吉支隊正面が日本軍の主攻正面であると米軍に誤認させることに成功しています。
ただ、肝心の主攻方面たる第二師団正面は、川口支隊の第一次総攻撃時の攻撃正面と同じで、
その戦訓から米軍も警戒を厳重にして防備も一層固めていたため、あまり奇襲効果を
発揮できませんでした。
しかも、長遠な密林地帯を迂回機動するために火砲を残置し、地図の不備と錯雑地形、
夜間の敵情不明のために攻撃部隊の連携・統調整が上手くいかず、
結局、火力の不足と戦力の分散とが原因で攻撃は失敗しています。
>>243 飛行場へ迂回は1個大隊程度にして第二師団も含めて
オーステン山経由で海岸方面の米軍2個大隊を包囲攻撃した場合の可能性ではどうでしょうか?
>>244 マタニカウ川右岸の米軍2個大隊、というのは恐らく前進陣地でしょう。
日本軍が正攻法で海岸道からの攻撃を行うとすれば、前進陣地守備部隊は
日本軍第一線との接触を保ちつつ主陣地線までの遅滞行動に出るでしょう。
この前進陣地をアウステン山経由で迂回した場合、企図を秘匿して夜間に
退路遮断すれば、この2個大隊を完全包囲する事は可能、と思います。
ただ、この前進陣地は主陣地から5キロ程度の距離にあり、主陣地砲兵隊の
支援距離内にあると思われ、包囲されても現陣地において頑強に抵抗を継続する
と思われます。
そうなると、日本軍としては夜間のうちに前進陣地を撃滅しておかないと
翌朝からは敵主陣地からの猛烈な砲兵射撃と航空攻撃によって身動きがとれなくなり、
戦車を伴った解囲攻撃を受けることになって、迂回部隊が逆包囲される危険性があります。
実際、一木支隊の戦例を見ても米軍は専守防御にこだわる事無く、陣前において
日本軍が不利な状態に陥った場合、積極的に逆襲攻撃に出ています。
仮に前進陣地を撃滅し得たとしても、日本軍主力は圧倒的に優勢な米軍砲兵と空軍の
火制内に暴露しているわけで、損害続出、早晩有効射程外まで撤退せざるをえないでしょう。
前進陣地攻略、2個大隊撃滅の為だけに第二師団主力を用いて攻撃するのは
損害、危険性のみ多く、その価値は少ない、と見るべきではないでしょうか。
いずれにせよ、昼間の砲兵火力と制空権において圧倒的劣勢にある日本軍としては、
米軍主力砲兵の火力発揮と航空攻撃がある程度制限されうる夜間のうちに、米軍主陣地内の
指揮中枢と砲兵陣地、飛行場まで白兵突撃で一挙に突破蹂躙し、翌朝までに敵の組織的抵抗を
不可能な状態にしてしまう事が絶対条件で、一夜でガ島米軍の死命を制する必要があります。
その為に川口支隊も第二師団もジャングル迂回によるムカデ高地方面からの奇襲案を
採用したわけで、第二師団を海岸道方面から攻撃前進させる場合、前進陣地守備部隊による
遅滞作戦と米軍主陣地帯の縦深抵抗、ルンガ川の河川障害とで一夜で飛行場附近まで
突破することは不可能でしょう。
この方面を主攻正面とする場合は、数日にわたって攻撃前進せざるをえず、
そのためには対砲兵戦を挑んで米軍主陣地の砲迫を制圧する必要があり、
航空攻撃と制圧射撃によって飛行場使用を不可能にする必要があります。
この為には第17軍二見秋三郎参謀長が主張した
「少なくとも2個師団の兵力、野戦重砲5個連隊、十分な弾薬補給、空軍の緊密な協力」
が無ければ無理だと思います。
>長遠な密林地帯を迂回機動するために火砲を残置し、地図の不備と錯雑地形、
>夜間の敵情不明のために攻撃部隊の連携・統調整が上手くいかず、
>結局、火力の不足と戦力の分散とが原因で攻撃は失敗しています。
という現実の結果と
>前進陣地攻略、2個大隊撃滅の為だけに第二師団主力を用いて攻撃するのは
>損害、危険性のみ多く、その価値は少ない、と見るべきではないでしょうか。
という得失
>第二師団を海岸道方面から攻撃前進させる場合、前進陣地守備部隊による
>遅滞作戦と米軍主陣地帯の縦深抵抗、ルンガ川の河川障害とで一夜で飛行場附近まで
>突破することは不可能でしょう。
という予想を秤にかけると、どちらを取るべきか・・・
やはり、指揮統制と戦力集中に優れた、海岸道に限定攻撃し、
飛行場砲撃に賭けるほうか分があると思うのですが・・・
248 :
名無し三等兵:04/01/21 09:48 ID:j29SQGps
良「スレ」ナルニ鑑ミ、倉庫送リスルニ忍バズ
保守
保守
hossu
保守
保守しておきます。
254 :
名無し三等兵:04/02/29 09:48 ID:FlJOOkB5
捕手
255 :
名無し三等兵:04/03/09 00:45 ID:EIlQwqSS
そのうち更新される事もありますか
戦術思考のテンプレはってもイイ?
おながいします。
258 :
名無し三等兵:04/03/10 21:59 ID:A8PM5VU0
【 ミディア輸送隊 】 どうする!佐藤隊長 【 妹11人 着任 】
/ / / | \ ヽ
/ / / / / || | i ヽ i
i / / / / / / || || |│ |ノス
|// / /___, -一ァ| /! |ト、|│ | | く」
|,-‐¬  ̄---┘'7 |! ハ! |,、-┼十|! | | |
, -‐ ''" し' '´_ /,ィ二l |ト、/!ヽト、\_ヽ!|!l | ハ |
,r/ __ ,イ|リ ヾハ! ヽ! ,ィ⌒ヾミリノ!/リ |
/ ||ヽ -' / ̄ )` __ |ヒノ:} '` ,イ/ | |
,r ' ヾ、 ,-、____ , イ ̄,r==- ==-' レ' /| | 大矢大尉着任でアリマス!
/ ヽ `ーソ ' | |ト、,ヘ ′"" "" / / || |
. / \_ / | ハ ヽ`゙'ヘ ' '__. ィ / / | | | お兄ちゃん!
/ / / | ヽ 川\ ヾ三ニ‐'′//! | | | |
/ / / 八 \川| |`ト- .. __ , イ‐ァヘ | | || |!
/ / / / \ \ 「`ー- 、 / .〉 ト、| ヽ、
,イ /-─=¬ニヘ、_ \ 厂\ 厂ヽ /!| | `ー=ヘ
-‐  ̄ /─ '  ̄ ├- ヽ\ \ノ\ \ 人 ハ!ヽ || |-┤ ヽ
/ /!‐-- | |\ ト、_`ヽ oヽ ト、! || |‐┤- ヽ
// 〉 __ / ├‐- || | 川-‐ | | 厂7! ハ! ├:┤  ̄ヽ
/ / ー ─  ̄ ├‐- リ || ハ!ヘ | | ト┤|/′ ヾ,┤ ゙i_
‐ ' 〉‐- | / /\ .|o | /ヽ/(′ ∨ \
‐--─ ──-r、___-、 /ー_ {( '´>、! /ヽ/ |\ \
【 萌えあがる 】 キター!大矢大尉 キター!【 戦火の恋 】
260 :
俄将軍:04/03/16 00:07 ID:???
御久しぶりです。生活が少々変わったので、ネトどころじゃありませんでした。
やっぱり、軍板のマタ~リスレはいいなあ。
つうことで、何かネタフリします?
つか、Lans氏とかも生活変わられたようだし、270式教官の仕事は、これからが本番だろうし…
ま、マタ〜リと長くて濃ゆいレスの応酬を楽しませてください(著しく力不足でありますが)
上げ
(書き込めば、スレが過去ログにはいかないってきいたんだけど、ソース気本)
>>262 下げでずっと続いてる良スレの存在を知らないからだな。
がんがって下からいろいろ探そう。
264 :
262:04/04/01 11:18 ID:???
265 :
262:04/04/01 11:19 ID:???
>>263 すまん、うち間違えた(汗
サ ン ク ス
いろいろ探して見ます。
266 :
262:04/04/01 11:30 ID:???
あや、上がってるし。
つか、燃料にもならんぞ、
>>266.
尖閣諸島でヤル気になるには、軍事力以前に、海上警察力の強化と、急激な軍事情勢の悪化に備えて、海保と海自との間に情報流通体勢を作っておくことだと思う。
もっとも、それは組織レベルの話で、どんな形でも日本の提案に従うことは威信低下と考える中国と、どう対応して行くか、つぅ政治レベルの話だ。
あんな厨脳活動家の釣りに乗って…ってどうするよ?
っていうか、ガダルカナルの地図の話をどこかで読んだのですが、勝俣大尉は、海図から作られた地図を支給されていたものの、到着後に背嚢と一緒に、速攻で盗まれて、以後地図無しだったとか…
外征軍たるアメリカが、陸海空の潜入偵察部隊を大量に抱えていることに、いまさらながら納得。
>>13 亀レスですが、土肥原さんか堀(丈夫)さんだったと思います。
「大本営参謀の情報戦記」で読んだ記憶あり。
白将軍は、作戦参謀より、情報参謀の方が、独特のセンスが必要、といっておられた。
270 :
俄将軍:04/04/06 00:15 ID:???
>>269 明確に、言語化して説明できませんが、感覚として、分かるような感じが。
……するだけでありますが。
>>270 ほんとうに、言語化しづらいのだそうです。
白将軍ご本人は、中国軍の進出情報を信じてもらえなかったあたりが、非常に忸怩たることのご様子で、引き合いに出しておられました。
ゆえに、閣下ご自身も、「独特のセンス」と言っておいでですた。
俄将軍閣下の分野の、インパールあたりの情勢など、現地の情報担当参謀は、どうだったのか、など厨脳としては気になるところですが。
273 :
俄将軍:04/04/17 11:06 ID:???
>>271 >俄将軍閣下の分野の、
元来、「赤い嵐」初代スレッドなどに書き込みしていたネタ系、バラエティ系
といった類でありまして、「分野」などという大層なものは。
イラク戦争時、米軍のバクダッド突入に際し、一日限定の固定ハンドルネーム
のつもりが、ダークサイドに墜ちてしまいまして。
鳥取県 第1回国民保護担当市町村職員教育訓練の実施結果
www.pref.tottori.jp/bosai/kokuminhogo/kunren/1/
の下のほうの
資料3
「戦術的思考と任務分析、各種見積、計画作成一般」
13旅団?普通化第8連隊長作成
#そのほかにも国民保護法制についてイイ資料ありまんなー
>>270 まあ、作戦立案のほうは完璧な情報さえあれば
ある程度自動化できそうだもんな。
>>274 サンクスコ
66ページの各種幕僚見積もりの意味とか面白いねー
つうか初めて知ったぞ。
参謀の役割分担
情報参謀・・地域見積、情報見積
作戦参謀・・作戦見積
兵站参謀・・兵站見積
人事参謀・・人事見積
地域見積・・作戦地域の地形、地誌、気象などが作戦に及ぼす影響などを分析考察
情報見積・・敵の編成や取りうる行動など敵に関する事項を分析、考察
作戦見積・・我の行動方針、問題点に対する処置などを分析、考察
人事見積・・隊員の補充、規律、士気などについて分析、考察
かぁ
276 :
俄将軍:04/05/01 17:15 ID:???
>>274 何処のスレッドだったかは、記憶にないのですが、戦略的論理思考の行い方
など、ビジネス書籍など参考にならないものかというような書き込みを読
んだ記憶があるのですが、よい案ではないかと思ったのですが、どのよ
うなものでしょうか。
277 :
俄将軍:04/05/01 19:16 ID:???
>>276 >資料3
>「戦術的思考と任務分析、各種見積、計画作成一般」
> 13旅団?普通化第8連隊長作成
このようなものが、日本国において、ネット上で読めるようになるとは。
というより、鳥取県の危機意識が高いことを評価すべきなのでしょうか。
278 :
274:04/05/01 19:36 ID:???
>>276 というより、ビジネス書籍が軍事理論を参考にしてる
といってもよいのでは
NHKのシリーズ20世紀なんちゃら(番組名忘れてしまった・・)
の第一話でいっとりましたが、プロイセンの参謀本部システムが
ビジネス理論の基礎を作ったといってましたから。
今でも自己啓発系(あやしい意味ではなく)の書籍にはよく
「問題解決の思考方法」とかみかけますが、基本は
一緒だと思います。
ただ、具体論まで行くとやや苦しいかも、ていうか
地形見積もりの出し方なんてビジネス本にはかいてませんからな^^;
この手の本はやはり退官した人の書籍とか海外文献に頼らざるをえんのかと・・・
>>277 いやー鳥取県バンザイですな
たまたま今年の1月にやったばかりのがぐぐってひっかかった
んすけど、272のサイトみたいに民間でもいろいろやってるのが
影響してるのかな、と妄想したりもします。
279 :
俄将軍:04/05/01 20:42 ID:???
>>278 「論理能力」を高める為には、「論理の原則」が必要ですから、最初から、軍
事理論に取り組むよりは、思考方法を学んだ方が、効率がよいのではという
ことと、哲学、論理学、倫理学などの専門書から学ぶより、手軽で、入手
しやすいこともありまして、ビジネス書籍を。
具体論までいくと、ご指摘のように、さすがに厳しいわけですが。
鳥取県だけが突出しているのか、よく分かりませんが、モデルケースとして、
他の自治体にも、このような協力関係が構築されるとよいのですが。
鳥取県の場合、想定される有事の際、避難民の取り扱いというのがあります
から、自衛隊側の都合もあり、どのような案に落ち着くのか。
意思決定についてまとめてみると・・・
「軍事的意思決定は命令書に始まり、命令書に終わる」
という風に考えられるのでわ
つまり
命令受領(警戒命令・作戦命令・個別命令)
↓
任務分析→敵情分析→地象分析→我が部隊の状況分析→時間分析
↓
決心(行動方針の決定と次善の策の決定)
↓
命令書発令(警戒命令・作戦命令・個別命令)
これを戦例の分析に応用するには、
ある部隊の戦術行動→命令書の内容の調査→上記各段階の推測
というふうにやれば
軍事的意思決定のメカニズム論として有益なものができるかと。
あげるか・・・
282 :
俄将軍:04/05/08 01:54 ID:???
>>280 >軍事的意思決定のメカニズム論として有益なものができるかと。
確かに。
このスレッドは、「【決心】戦術と意思決定【判決】 」でありました。
熱砂の進撃、だったかな。
上位になるほど、命令書に記載されない、語外の要求の部分が大きくなる、ってあったわ。
つまり、上位の意図を達成するために軍事行動を起こすわけで、その達成にあたっては、
最上位たる政治の要求を無視できない、ってことだろうと解釈したわけなんすけど。
284 :
俄将軍:04/05/11 01:17 ID:???
>>283 必ずしも、階級に応じて、状況や命令が与えられるわけではないのでしょうが、
基本的には、階級と行われた教育にそって、意志決定能力が高まるようにな
っているのでしょうから、どうしたものやら。
階級、役職によっては、政治や、経済等々は、必修と考えても間違いないと
ころもあるのではないかとも思えますし、必ずしも明確に分けられるもの
でもないところもあるでしょうし。
285 :
名無し三等兵:04/05/11 15:58 ID:UDsLOqcg
上位になるほど「戦略と意志決定」と「戦術と意志決定」の比率が
下位と違ってくるのだと断定。
いわゆる政治と軍事の断絶をやってはいけない、ということであると思う。
第二次世界大戦のドイツ軍の失敗とやらだろう。
286 :
俄将軍:04/05/12 01:02 ID:???
>>285 このスレッドとしては、「戦術と意志決定」をどう扱うべきなのでしょうか。
ケーススタディとして、当初は「占守島」だったわけですが、戦史の分析と
いう形も考慮に入れるべきなのか。
あげます
保守上げ
現職にもらった、陸戦学会の「戦術入門」は良かったよ。
基本〜から、丁寧に解説してあった(用語は部内用だったけど)
引越しのときになくしてしまったけど、
一般にも売ってくれないかなぁ?>陸戦学会の本 たいした内容でも無いし。
>>292 想定内容はともかく内容は悪くないと思う。
消滅回避
保守
保全
保守
保守
保守しとこう
>>294 秋葉原だと、味方の装備の状況で判断を変えるのが難しくない?
他の、もうちっと空いてる場所なら、味方の装備が徒歩か自転車かで
判断が変わると思うし。
敵の予測よりも味方の状況は、情報が手に入りやすいし確実、というのは
書いてあっても良いかも。
保守。
連続カキコすまない(涙)