1 :
名無し三等兵:
軍事テクノロジーへの透徹した視点と宗教的な側面をあわせ持つ
石原莞爾の戦争論について,戦前の世界最終戦論から戦後の戦争放棄
論にいたるまで語り合いましょう。
カ〜ンチ! by鈴木 保奈美
石原軍団の者が5人はねました。
人として付き合うならヒデキ閣下の方を選びます。
狂人よりも秀才バカの方がマシです。
えー、ヒデキとケンカしたら、即日招集で南方送りだヨ。
陰険なやつはどーかなー。
6 :
1:03/08/14 02:38 ID:iSvi16tR
『最終戦争論』を読んでいない人のために簡単に整理してみます。
まず戦争には決戦戦争(太く短い)と持久戦争(細く長い)の二種類があ
る。ギリシャ,ローマ時代は国民皆兵で密集隊形(点)による決戦戦争が
主流だった。しかしローマ帝国の全盛期になると国民皆兵が崩れて傭兵制
になることによって持久戦争が主となる。(金で雇った兵士は貴重なので)
ルネッサンスになると鉄砲が生まれ,射撃に有利な横隊戦術(線)をとる
ようになる。このころは専制君主が貴重な傭兵の犠牲を減らしつつ,敵の
領地を侵食する持久戦争が主だった。(フリードリヒ大王)しかし,フラ
ンス革命によって,国民皆兵になるが,横隊戦術は熟練を要するのでやむ
をえず,個々のグループに自由を与える散兵戦術(点線)をとったらこれ
があたった。またその後ナポレオンはそれまでの広い正面に力を分散す
る戦術から,要点に兵を集めて敵線を突破する決戦戦争へと戦争を転換
させる。
8 :
1:03/08/14 03:05 ID:MfNqOfB/
第1次世界大戦では,自動火器と砲兵力の進歩と兵力の飛躍的な増加がまた
戦争を変える。機関銃は防御に最適である。また健康な男はみな戦争
に出るといういまだかつてない兵力の増加によって,なかなか正面も抜け
ず迂回もできない。したがって持久戦争になる。防御側は自動火器を
縦深に配置し互いに巧妙に助け合う面の戦術を取り,攻撃側もそれに対抗
するために面の戦術をとる。
『最終戦争論』が発表されたのは昭和15年であったが,ドイツの電撃
戦において威力を発揮した空軍がこれから戦争の主力になることによって
体(3次元)の戦術へ移行すると石原は考える。石原によれば,約30年
内外に戦争発達が極限に達し,「無着陸で世界をぐるぐる回れる飛行機」
,「1発当たると何万人もがぺちゃんこにやられる」新兵器を用いた最終
戦争が起こり,「世界の1地方を根拠とする武力が全世界の至るところに
迅速にその威力を発揮し,抵抗するものを屈服し得る」ことによって,
世界が自然に統一されることになる。
9 :
1:03/08/14 03:37 ID:rOIcthDS
次は『最終戦争論』の思想面です。欧州戦争後(『最終戦争論』が書かれた
のは昭和15年ですが)世界はソ連,アメリカ,欧州,東亜の4つに分かれ
ると石原は述べる。石原によれば世界最終戦の決勝戦に勝ちのこるのは東亜
とアメリカである。ソ連はスターリンという独裁者で持っているので,独裁者
の力が弱まったら内部から崩壊するだろう。またヨーロッパは狭い地域に大国
が密集しているので互いに共倒れになるだろう。
したがって日本を中心とした東洋とアメリカの決戦となる。東洋の原理は
王道(中庸,自然を重視する統治)で西洋の原理は覇道(科学,物質を重視
する力による統治)であり,最終戦争は王道対覇道の決勝戦となる。現在は
決勝戦の前の合宿時代であり,少々の無理があっても我慢して国家全体が
最終戦争のための準備をせねばならない。人類文明の帰着点は,決勝戦の
両者が全能力を発揮して正々堂々と戦うことによって神の裁きを受けるの
であり,敵を憎んだり侮辱したりせず,十分に尊敬の念をもって戦わねば
ならない。
10 :
1:03/08/14 03:54 ID:r9cPT9Rt
長くなってごめんなさい。
石原が最終戦後に目指していたのは統制主義です。自由主義の行き過ぎた
私益中心はおさえられねばならないが,かといって反動的な専制でもいけない。
「統制」とは自由と専制を綜合したものです。最終戦争前の合宿時代には
「統制」のうち専制が強く用いられるのはしょうがない。しかし,八紘一宇
が達成されたら専制的部分が縮小され,個人の自由がより尊重された「統制」
へと移らねば成らない。
だいたい『最終戦争論』の骨子はこんなとこでしょうか。
12 :
1:03/08/14 04:28 ID:equs1zfQ
今日は暇なのでもう少し書いて見ます。
石原の言う『世界最終戦』とは第2次世界大戦のことではありません。
第2次世界大戦後に起こりうる戦争のことです。とするとこれを現在
に当てはまるとどうなるか。おそらく王道の日本と覇道のアメリカとの
決勝戦は起こらないでしょう。また石原のエレガントな戦争史論から抜けて
いるのはゲリラ戦です。20世紀後半はゲリラ戦の時代でした。(日中戦争,
ベトナム戦争)また,21世紀はますますそうでしょう。(イスラム原理主義
のテロ)自分の考えでは,これからは最終兵器(核)による決戦戦争の時代
ではなく,神出鬼没なゲリラによる持久戦の時代だと思うのですがどうでしょう
か?おそらく1瞬で勝負がきまる核による最終戦争はもう不可能なのです。
セロトニン
ゲリラ戦は持久戦。
しかし、国民皆兵路線は対抗上有益かも。
守る側では、ゲリラといってもダーティーボムや生物化学兵器を使う可能性はある。
ゲリラに勝つには、洗脳的なものも含めた徹底的な「占領」政策しかないはず。
ゲリラという連中は、文明を築いて勝つことへの関心が薄い。
この辺が攻めどころとなるはず。
攻める側なら、トマホークのような長距離精密攻撃兵器にくわえ、空軍の攻撃力の増強により、
戦後に占領しないなら政府機能を最初に破壊して大混乱に陥れて国民の士気を挫き、厭戦気分・敗北主義を煽って
弱ったところを攻めるという手もある。こちらは短期決戦にはならない。
攻め手の基本は破滅につながる封鎖。
可能なら、敵から造反者を生み出せると最高。
石原の論だと、都市機能分散に農業重視を言ってる。
集積こそが都市の特徴だし製造業にも集積はいる、都市機能の分散には限界がある。
下手すると北朝鮮化しかねない。物量が物を言う面があるのも事実なので問題。
経済への考察には必ずしも賛成できない。
15 :
1:03/08/14 16:07 ID:ehiRzU+e
>>14さん
丁寧なレスポンスありがとうございました。
「ゲリラに勝つには,洗脳的なものを含めた徹底的な『占領』政策しかない」
たしかにそうでしょうね。それをなすことができるのは「覇道」による統治
(今のネオコン)ではなく,「王道」による統治こそが必要でしょうね。
石原の言う「王道」とは何か。それは寒帯文明(科学技術)と熱帯文明(自然)
が融合したものです。石原によれば最もよく「王道」を体現している国は日本
ということになりますが。また石原は大東亜戦争で日本は「無道」であったため
に戦に破れたといってます。ちなみに彼によれば大東亜戦争でアメリカが「覇道」
で,「王道」は中国だったそうです。(蒋介石は日本が幸福すると長い抗争を
水に流して,日本人には危害を加えないように布告を出したため)
「武力だけでは一国を治めることが出来ないのでありますことは,日支間で証明
されます。蒋介石政府に対して日本は暴力を持ってあたり,この日本の覇道のた
めに支那は統一できなかったのであります。」(昭和20年8月22日講演「敗戦は
神意なり」)
14さんは石原の都市解体と農業重視に疑念を呈しておられます。ただ自分の思う
に石原が近代西欧が生み出した文明がもたらす矛盾を克服するのが目標なのであり
まずそれを目指すために『世界最終戦論』をとなえたり,満州国をつくったり
したのです。
石原の都市解体とは
人口の正しい分散で,たんなる「自然にかえれ」ではなく,自然と科学技術とが
調和した一極集中型ではない国家をめざしています。これは,例えば情報技術が
発達した現在でこそ本当に可能になるものです。たとえばヨーロッパのドイツ
などはうまく都市機能を分散させているとおもいます。
また石原が唱えるのは「農工一体」であり,たんなる農業重視ではなく両者が
うまく調和したものです。石原は単なる理想主義者ではなく,常に科学技術の
発達を念頭に置くリアリスティックな目を持つ理想主義者なのです。
ただ自分は経済にはそれほど強くないので意見反論を期待しております。
16 :
1:03/08/14 16:58 ID:P8788xOI
次は石原莞爾の昭和維新論講義(昭和19年11月天ノ橋立講習会)をまとめてみます。
1.世界観
*八紘一宇は世界全国家の欲求である。
*世界民族はもと一つであった。世界民族が各方面に分かれていったため各外人
になってしまったのだが,それがしだいにまたもとの一つにまとまって行く。
それが八紘一宇である。世界人種が同種族であるがゆえに八紘一宇がなりたつ。
民族国家→帝国主義→民族自決→民族協和国家
2.昭和維新の方針大綱
1.都市解体
2.農工一体 →統制主義(自由主義文明完全克服)
3.簡素生活
4.誠心快復
17 :
1:03/08/14 17:23 ID:4su7c7nW
1.都市解体
・今後の国土計画は人口の正しき分配である。それは生産地へ適当に分配せよ。
2.農工一体
・フォードは,初め1週を6日,8時間労働によって生産していたが,後一週を
5日,6時間労働とし,後の時間を各人に畠を持たせて農業に従事させたところ
この方が生産力が上がった。
・精神そのものが農工一体にならねばならぬ。
3.簡素生活
・日本の戦時生活は,我慢の生活ではなくて従来の享楽生活を打破し,それを
新時代に合理化してゆくものである。
4.誠心快復
・嘘を言わないのが人間の本能だ,嘘を言うのは嘘を言わざるを得ない社会状態
にしてしまったのがだめなのである。
18 :
14:03/08/14 17:27 ID:???
>>15 覇道で徹底的に相手を潰すと、反抗する主体さえなくなりますので同じ事です。
良い例が、アメリカにおけるネイティブ・アメリカンです。
圧倒的な覇道は、王道の主体を消滅させて勝ちます。
しかし、王者は覇者を変えられるでしょうか?
変えることが出来ないなら、最後に残るのは覇者です。
情報化の現代だからこそ分散可能というお話について、
欧米企業ではネットワークを介してチームを組んで仕事をすることがありますが、
日本企業では相変わらずフェイス・トゥ・フェイスが重視されます。
ドイツは分散できているかもしれませんが、こうした面があるからこそ日本の都市は東京です。
「1発当たると何万人もがぺちゃんこにやられる新兵器」
を念頭においての都市機能分散であったと記憶しています。
つまり、核攻撃を受けた後も生き残れる国づくりとして、分散させるのが良いという主張であったと記憶しています。
うまく出来るなら良いのですが、簡単には進まないと思います。
19 :
1:03/08/14 17:31 ID:equs1zfQ
3.指導原理の確立
・最終戦争によって人間の思想信仰まで統一される。思想信仰の統一となれば
民族の対立も緩和されるのである。
・民族協和はすべての民族意識を尊敬して,しかもすべて同一の目標に向かわして
いくことである。
・民族協和とは民族をなくしてゆくことではなくして,各民族の存在を十分に尊重
して,その大同目的に集中するということである。
なかなかの良すれですね
21 :
名無し三等兵:03/08/14 18:13 ID:v+kICkc2
結局、石原の「最終戦争」ってのは、「日本がアメリカに対抗できるまで
の国力になった時に起きる」という、誠に日本にとって都合のいい理論
でしかない。
「日本人は大企業、朝鮮人は農業、中国人は商業・・」云々といった
民族平等と同じ。
結局、日本にとっての都合というフィルターで、大いに歪んだ理論で
しかない。
22 :
1:03/08/14 18:16 ID:RyqDHLr8
>>14さん
非常にいろんなことを考えさせられる論理的なレスポンスありがとうございました。
「圧倒的な覇道は,王道の主体を消滅させて勝ちます。」
はたしてそうでしょうか?それについて台湾と韓国に対する日本の統治に
ついて考えてみたいと思います。日清戦争後日本軍は台湾平定にむかいます。
そして,そこでゲリラに苦しめられます。そのころ日本国内には,台湾の統治は
困難で売り払ったほうがいいという議論もありました。そこで台湾総督児玉源太郎
は,後藤新平を起用します。医者であった後藤の植民政策は「生物学の原則」,
すなわち台湾を生物と考え,その体質に逆らわない処方をするということでした。
彼が力を入れたのは「土匪の招降」です。良民と土匪(ゲリラ)の区別がつかず,
見境なしに殺しまくっていたら,かえって土匪の数が増え民衆の支持も増す結果
になったのです。後藤によれば「『土匪』ハ日本人ノ製造シタルモノ」であり,
そのような認識にたった温情的な招降策は成功しました。
それに対し,朝鮮に対する武断政策はかえって抗日運動を激化させてしまう結果
となったのです。
おそらく力では相手の主体を消滅させることはできません。アメリカのマイノリティー
に関しては,アメリカは単に力だけで押さえつけてはいず巧みにアメを与えて
手なづけているのではないのでしょうか。(力だけで押さえつけた結果,60年代
の黒人暴動が起こった)
23 :
1:03/08/14 18:42 ID:HiwVXdjm
>>14 また,日本ではフェイストゥフェイスが重要なため,東京一極集中しかない
というご批判ですが,石原はフェイストゥフェイスを重視するからこそ,小さな
集団が日本各地に散らばるような国家形態を考えたのです。また,それは単に
核攻撃から被害を避けるためではなく,理想的社会建設のためでありました。
また,石原は新しい家族形態を考えていました。それは,封建的な家族制度
の打破と男女平等です。石原は夫婦生活が重視されねばならないと述べ,
老人の扶養を完備した共同施設の優秀な設備に任せ,若夫婦が自由になることで
かえって孝行の道が純粋に守られることになるといっています。また育児と家事
も完備した共同施設に任せることで男女とも平等に働けると述べています。
石原の「統制」とは自由をより発揮させることを目標にしているのです。
・・・実現できれば素晴らしいことこの上ない理想論ではある。
25 :
1:03/08/14 19:18 ID:P8788xOI
>>21さん
石原の「最終戦争」は日本に都合のいい史観にすぎないといわれるのは
確かにそうかもしれません。彼は晩年に書いた『新日本の進路』でかつて
みずからが唱えた「最終戦争」を否定しています。
「最終戦争が東亜と欧米との両国家群との間に行われるであろうと予想し
た見解は,甚だしい自惚れであり,事実上明らかに誤りだったことを認め
る。」
しかし,彼の言う民族協和とは日本中心のように読める箇所もありますが
日本中心を突きくずすところもあります。いわばそういうところこそ救って
行かなければ成らないと思います。たとえば,「世界の優秀なる民族は,皆
多くの血の雑婚であります」「民族協和は,多くの日本人が雑婚する事から
も生まれるのではないかと思われるのであります。」(『敗戦は神意なり』
より)
26 :
名無し三等兵:03/08/14 20:15 ID:Ci+ZFwd+
>>25 >「最終戦争が東亜と欧米との両国家群との間に行われるであろうと予想し
た見解は,甚だしい自惚れであり,事実上明らかに誤りだったことを認め
る。」
「自惚れ」というより、日本が東亜の盟主にならんと欲する所が、「日本
中心の自分勝手」でしょう。
むしろ「日本はアメリカの脅威となる」という事については、アメリカ
も大いに危惧していた事であり、そしてそのアメリカにとっては、日本
が成長する前に叩くというのは、当然の戦略であり、石原完爾の望む
通りに、1970年代までわざわざ待つ事は無い訳です。
もちろん、アメリカにとっての脅威は日本だけでなく、ソ連など社会主義
国家も然りです。
結局、アメリカは、ソ連というもうひとつの脅威と手を組み、日本を叩く
事になります。
もちろんアメリカがそういう戦略を取ったのは、ドイツと日本が手を組んだ
という事実が大きいのですが、戦後、日本がアメリカを脅かすくらいの
経済大国に成長した反面、ソ連が自ら崩壊した事実を考えると、アメリカ
が先に日本を叩いて、アメリカのいいなりの国家に改造するという戦略は、
大成功だったように思われます。
結局、石原の戦略は、アメリカの戦略に及びもつかなかったと、結論づけ
るしかありません。
27 :
山崎教徒:03/08/14 20:56 ID:???
(^^)
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35453
28 :
1:03/08/14 21:20 ID:2bwTMQcz
>>26 説得力のある反論ありがとうございました。
たしかに石原の東亜とアメリカとの「世界最終戦」のビジョンは限界があると思い
ます。実は世界最終戦とは冷戦であり,ソ連が自滅したことによって,民主主義
のアメリカが「八紘一宇」をなしとげ,アメリカ大統領がその王座についたという
こともできるのかもしれません。いまのアメリカとイスラムとの戦争は,石原の
ビジョンでいえば「世界最終戦」後における,アメリカ帝国内の内戦といえるのか
もしれません。もし現代に石原が生きていたらこのように思うでしょうか?
また石原の「世界最終戦」は彼が信奉していた日蓮宗の影響という非科学的な断定
の側面もあるのも否定できません。石原自体も戦争の分析は科学であるが,未来の
予言は宗教であるということはわかっていました。日蓮の研究者であった田中知学
が大正7年に「一天四海皆帰妙法」が48年間に成就しえるといったのがまず根底
にあり,それと自分の軍事史を組み合わせたようです。
最終戦争論を昔読んだとき思った正直思った感想は。
正直言ってキモイであった。
別にこのスレを荒らそうとかそういう意図があって言っているわけではけど。
なんというかオナニー本というか・・・・
説明できないな。
日蓮宗、現世に王道楽土を建設しようというあの宗派の要素が強いな。
マルキシズムの影響もあるだろう。
いずれにせよ、この手の思想、左右両翼と宗教による「理想主義」「解放の神学」はことごとく、
隷従への道、善意で舗装された地獄への道だという、
イギリスやアメリカの自由主義者たちの辛らつな批判を乗り越えられなかった訳で。
問題は石原自身、これを心底から信じていたのかどうかだ。
権勢追求・自己正当化の為のカモフラージュという可能性もある。
謀略で満州事変おこして何が王道なのかと。
32 :
名無し三等兵:03/08/15 11:17 ID:qhLcyQcd
>>31 中国人が「王道」を理解しないんだからしょうがない。
皇軍が出ていって、「王道」を教育するのさ。
あれ、最近どこかで聞いたような…
でも未だに「民主」「自由」みたいなラベルで
世界を教化できると信じてる連中、多いで。
程度が低いからわからへん、とちゃうねん。
積み重ねてきたものが違うのやから、
そもそも、完全な理解の一致なんて無理やねん。
だから、統合とか統一とかは
それぞれの構成員の違いを認めないとなりたたへんねん。
そうしないと、行き着く先は隣人を皆殺しにするしかないねん。
35 :
1:03/08/15 15:47 ID:OMPSiHHx
>>34 石原の言う八紘一宇とは,それぞれの民族の多様性を尊重しつつも世界の大同とい
う理念へと向かわしめるものだと思います。それを可能にするのは覇道ではなく
王道なのです。
「民族協和はすべての民族意識を尊敬して,しかもすべて同一の目標に向かわして
いくことである。」
「民族協和とは民族をなくしてゆくことではなくして,各民族の存在を十分に尊重
して,その大同目的に集中するということである。」(昭和19年11月天ノ橋立
講習会より)
36 :
名無し三等兵:03/08/15 16:11 ID:qhLcyQcd
>>35 えー石原には詳しくないのですが、
以下のような一般的な批判はあるかと。
1)民族協和と言っても、結局日本の優越を前提にしたアジア支配正当化のイデオロギーでは?
2)思想はともかく結果が×。特に日中戦争と林内閣。
日本の近現代のなかで革新について明確なビジョンを持つ数少ない人物のひとり、
とは思いますが。
小沢一朗とかぶるなあ(印象がね)と思うのは漏れだけではないでしょう。
37 :
名無し三等兵:03/08/15 16:27 ID:tK8aahXA
>>35 だからその「多様性」が、「日本人は大企業、朝鮮人は農業」になって
しまうあたりが、日本中心的というか・・・
「民族の多様性」をマジで信じるなら、大企業はユダヤ人、農業は
フランス人に任せるべき(W)
38 :
( ´∀`)つt[] どーぞー:03/08/15 16:36 ID:bv1egYKc
■東京裁判酒田出張法廷にて(昭和22年5月2日から2日間)
弁護側証人=石原莞爾
担当検事=ダニガン検事
担当判事=ノースクロフト判事
【満州問題について】
「柳条溝事件は関東軍による謀略であるのは明白なのだが貴殿の関与は?」
「あれですか、あれは中国軍が先に発砲してきたのでやむを得ず自衛のためにやったわけで
謀略なんぞとてもじゃありませんな」(大嘘、石原しらをきる)
「柳条溝事件の時に中央と関東軍の方針は一致していたのか?」
「もちろんです、そうでなければあんな事がどうしてできましょう」(ニヤリと笑う)
「司令官の意図と中央の方針が一致しているにもかかわらず、たまたまその結果において方針が
一致しなかった事を知っているか?」
「残念ながら一致しなかった事が非常に多かったのであります。」
(ふーん素直じゃないか、とにんまりしたのがダニガン検事。ここで板垣征四郎と土肥原賢二の二人が
満州事変の謀略に深く関わっている証言を引きだせそうだと勢い込んで質問を始めた)
「満州事変の時に奉天城の中国軍を攻撃するために重砲が二門ほど運ばれてきていたが、
これは東京の陸軍中央当局に報告されましたか?」
「当然したと思いますが、確実に記憶はありませぬ」(石原、オッという顔)
「もしそれを報告するなら誰が責任者ですか?」
「私でしょうね」
「じゃあなたはその報告をしたんですね?」
「あんまりよくわからないですねー、どうなんでしょう?」
「じゃあ、あなたの最善の記憶というのはもし一生懸命に熟慮したならば
その答えはどうなんですか?報告しましたか?しませんか?」
「思い出せないものを思い出すのは最善の努力をしてもむりでしょうな」
石原、のらりくらりとまともに答えてるようでも言語明瞭さっぱりである。
(ダニガン検事、このままではらちがあかないと思ったか質問を変更する)
39 :
( ´∀`)つt[] どーぞー:03/08/15 16:36 ID:bv1egYKc
「では柳条溝で爆破された鉄道線路の被害具合はどの程度であったかイエスかノーで答えてもらおう。」
「程度をイエスかノーで答えるのは無理でしょうな、ましてや日本語では」(ここで法廷内、大爆笑)
(もうカンカンなダニガン検事、ここで核心に触れる質問をする)
「板垣と政治や外交の話をしたことがあるのか?」(共同謀議のこと)
「十何年も前の事ですからなー、しかりと答えておきましょう」(で、ふり出しにもどる)
「日本は大陸軍国家ではなかったのか?」
「いえいえ、とてもとても中陸軍国家でしょう」
「敵に対して断固たる鉄槌を下すべきだと満州事変のときに言っていたがそれを実行したというわけか?」
「いえいえ、私はそのつもりだったのですが、大鉄槌どころか中鉄槌さえも加えておりません。
鉄は鉄でも槌が小さかったので」
「じゃ錦州爆撃はどうなんですか?あれによる被害は甚大なものだと思われるが」
「そうですな、米軍B29などの日本都市爆撃とか広島、長崎における原子爆弾の
惨状と比べたらほとんど問題にならない程度でしょうね」・・・・・
ここまでアメリカを皮肉られてはとても証言には役に立たない。
もうすっかり頭に来たダニガン検事は尋問内容がもう滅茶苦茶。
調子に乗って石原も彼の言葉を訂正し理解不足を指摘したので
ますます検事はムキになって石原と論争(傍目にはなってなかったようだが)
しまいにはノースクラフト判事が「あんたのは尋問じゃない、検事は議論を吹っかけているだけだ」
と身内に指摘される始末。結局彼の証言は採用される事が無かった。
石原が昭和の陸軍を崩壊させた張本人だろ。
まぁ予定通りに行ったとしても
ろくな資源はないからなぁ満洲は。
>>41 当時は石炭も重要な資源の一つだったのれす。
石原に限らず、そして思想の左右を問わず、
当時の人間の少なからずが「社会は合理的に設計し運用が可能」
という思考法に毒されてましたからな。
石原の戦略思想というか、設計計画思想もその1亜種ですね。
現実がそんな単純でおめでたいものじゃないと判るまでには、
大変な犠牲が支払われた訳で・・・。
経済学者は、マルキシストやファシストとの半世紀以上に渡る、
哲学・理論闘争でさんざん苦労しましたw
学生時代、写生の宿題に自分のポコチン書いて教師に『厠にて我が宝を写す』と言って提出したような奴>石原莞爾
出遅れた工業国で
官主導の産業政策を展開せざるを得なかった日・ソの特殊性はあるかと。
民族協和も全アジア規模で開発独裁をやろうという話なら判る…
46 :
1:03/08/15 17:21 ID:+ldH97+3
>>36 確かに,石原の思想の中には日本中心のように読める箇所があります。
しかし,日本中心主義を超えているところも箇所もあり,そこは今で
もアクテュアリティーをもっていると思います。いわば両義性を持ってい
るのです。いまやるべきことは,石原の全否定でも全肯定でもなく,
部分否定と部分肯定であり,可能性のあるところを救い出す作業です。
>>43 石原はたんにおめでたい理想主義者ではなく,現実がそう簡単にはいかな
い複雑なものであることをよく理解しているリアリストでありました。
しかし,たんに現状に甘んじるべきではなく,理念のある計画もまた
不可欠であるとの信念もまた持っていたのです。
彼のいう「統制」とは単に性善説に基づいたおめでたい計画ではなく,
あくまでも人間の自由を尊重しつつも,やはりそこには一定の制限が
必要であるという思想に基づいたものだったのです。
47 :
43:03/08/15 19:07 ID:???
>>1殿
>部分否定と部分肯定であり,可能性のあるところを救い出す作業です。
意気は良いのですが、それと全く同じことを漏れは過去にさんざんマルキシストたちから聞かされているのです。
結局、彼らは口先だけで、尊師の呪縛から逃れ得た例は希でした。
他山の石という言葉もありますので、ご注意を。
あと、後段の>彼の言う統制〜のくだりですが、
「自由は、法による制約を必要とする」という西欧自由主義・経験主義(たとえばハイエクなど)
の考え方で説明される方が、よりすっきりします。
>>45さんの言われるように、開発独裁の方法論(方便)としてならば判りますし、
現実的として評価も出来ますが、そこには民主化のタネが仕込まれていないと
(自由や権利を使いこなせる自律した個人を養成できる、政治の暴走=軍事の暴走を抑止できる)と、
行き着く果ては歴史が示すとおり。
石原が戦後、戦争放棄を唱えたのは、根底には「政治(軍事)はモンスターであり、
容易に使いこなせない(イソップ物語のカエルの王様の寓話の通り)」という、
体験からの認識があったのでではと愚論ながら推察しています。
48 :
山崎 渉:03/08/15 20:01 ID:???
(⌒V⌒)
│ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
⊂| |つ
(_)(_) 山崎パン
49 :
山崎教徒:03/08/15 20:02 ID:???
(^^)<山崎マンセ
,,.-‐''""""'''ー-.、
,ィ" \
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r'-=ニ;'_ー-、___,,.ィ‐‐-,,_ __|
| r,i ~`'ー-l;l : : : `l-r'"メ、
ヾ、 `ー‐'": i!_,l_ノ`
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/ `::;;. '"`ニ二ノ 山崎様!これからもがんばってください!応援してます!
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50 :
1:03/08/16 00:47 ID:1EWMnGKd
>>47 いろいろためになるご指摘ありがとうございました。
石原の「統制」についてですが,石原のいう「統制」というのはどちらかというと
ケインズに近いのかなと思っています。彼が昭和24年に書いた『新日本の進路』
においては,「厳密なる意味における自由主義国家は,すでに世界に存在しない」
と延べ,自由主義のアメリカも統制主義の時代に入ったといい,その例として
ニューディール政策やマーシャルプランなどをあげて評価しています。
彼は「自由は人類の本能的欲求であり,進歩の原動力である」としながらも,
「個々の自由創意を最高度に発揚するため必要最小限度の専制を加える」と
主張しています。ただこれは戦後の思想なので戦前とはちょっと違う面もあり
ますが。
また思想的にはヘーゲルに近いですね。おそらくヘーゲル右派というべきでし
ょうか。世界精神が弁証法的な発展をして絶対精神としての八紘一宇に到達
するのです。そしてたぶん石原のアメリカ版ともいえるのがフランシス・フクヤマ
で,彼は東西冷戦においてアメリカの自由と民主主義が勝利して歴史は終わった
とのべています。
51 :
1:03/08/16 01:16 ID:jEtgrp7p
>>47 また,石原の戦後に唱えた戦争放棄論についてですが,『戦争放棄の真
意義』において述べているのは,戦争テクノロジーはその極限に達する
ことによって(核兵器),逆に戦争が不可能になるということです。
彼によればこのような
時代では「たとえ中途半端な軍備を持ったところで何の役にも立たな
い」そうです。このようなリアリスティックな目と日蓮宗からくる
道義心が彼に戦争放棄を唱えさせたのだと思っています。
国力を蓄えたところで最終戦争・・・なら、その前の支那事変とWW2を
なんとしてでも止めろよ〜!
満州の開拓が終わって工業国として成立してれば、アメともそれなり
に物量で勝負できたろうに・・・
謀略で戦争おこしても成功すれば黙認され、本人も出世できるという
前例を作っちゃったからな、後輩にマネするなと言っても説得力なし。
題目唱えながら地図を指差して「今日はここがあぶない」って
そんな作戦指導しちゃいかんだろう。
そりゃ武藤もあきれ返るわなぁ。
作戦指導も神がかりだったのか
56 :
1:03/08/16 21:40 ID:2KMXasB3
>>54 >>55 自分の知る限りでは,石原は公務においては決して自分の宗教を持ちださなかっ
たそうです。戦術において彼は徹底的にリアリスティックな合理主義者でした。
満州事変で圧倒的な数の敵を前に勝利を収めたのは,交通と通信という
テクノロジーに対する透徹したまなざしを持っていたからです。
>>53 自分の社会的な立場から、して良い事と、してはならない事の
区別が究極のところで理解できてなかったからな。
58 :
名無し三等兵:03/08/16 21:51 ID:gLmEV8c1
もし満州に五族協和の理想国家が誕生して今も残ってれば、
俺はその地の便所掃除でいいから行きたいな。
ところで、満州ってユダヤ人とかも移り住んで来てたっけ?
無知ですまんが、誰か教えてくれ。
>>58思いっきりと言う程じゃないけど移住してます。
ユダヤ人より白系ロシア人の方が多かったけど
_( @)___ >>58 主力は上海に移住しています。
/ 爪゚∀゚) /\ 安江氏の河豚計画辺りで調べて
/| ̄ ∪∪ ̄|\/ 見てください。
|さいたま ..|/
61 :
58:03/08/16 22:15 ID:gLmEV8c1
有難い 感謝します
62 :
名無し三等兵:03/08/16 23:02 ID:O2ArlmDV
>>56 そうかにゃ?
満州国の建国プロセスにおける行事とかで
日蓮宗や日蓮上人の記念日などが重なってると本で読んだことがあるが
作戦部長のときがイマイチだな。その後、左遷されているわけだし。
良くも悪くも日本人が世界に責任を持とうと考えていた時代だったんだよね。
後にも先にもあの時代くらいじゃないか、そんなこと考えていたのは。
65 :
1:03/08/17 00:12 ID:hLiMwzLP
>>62 そのことは初耳なのですが,少なくとも自分の周りの人に宗教を
押し付けるようなことはしなかったと聞いています。
また,『最終戦争論』におけるように,彼の世界戦略に関しては
宗教的な側面が見られますが,戦争そのものを思考したり,また
部隊を指揮する場合には徹底して合理主義者であったということです。
またこのことはよく言われるのですが,あまりにも合理主義者である人
は往々にして人間の理性の限界に突き当たり,なにか頼りになる支えと
しての宗教に入信するようです。また石原においての日蓮宗はあくまで
一つの希望を与えるものであって,宗教が与える予言は決して科学では
なく,希望を与える空想であるということは分かっていました。
井上成美海軍大将も手相にはまったり、聖書を読み込んだりしてたしな。
67 :
1:03/08/17 00:21 ID:oAf8CbnO
石原は宗教とは希望を与える空想にすぎないということを次のように
語っています。
「戦争の歴史を分析して,この次に戦争の革命が来て戦争なるものの
極限に達する,それが最終戦争といふまでは科学的である,しかし,
それは,どの国とどの国が戦ふのだとか,地球をクルクル廻るやうな
素晴らしい飛行機で爆弾を持つてゆくのだとかいふことは空想である。
この空想の部分が的中したとかしないで論議するのは妥当でない。」
68 :
1:03/08/17 00:46 ID:pETnoS2O
昭和24年石原が臨終近い時に語ったおりおりの言葉
「かくの如くして世界はアメリカの自由(実は統制)と,ソ連の統制
(実は専制)の2大対決になっている。」
「われわれの理想は,政治はイデオロギー的超階級の政治。社会そのもの
は個人中心で,生活はアメリカ以上に夫婦中心でやる。しかも密集生
活を送ってきた日本・朝鮮・支那の体験からみて,部落中心の団結が
非常に高い。これがそっくり組合中心になる。組合政治になってくる。
経済は,国営,組合,個人の単位をうまく組み合わせる。国営は戦争
目的には必要だが,われわれは平和国家だからあまり必要でない。
組合中心でやる。」
69 :
1:03/08/17 00:57 ID:YmK40gOe
「法華信仰からいえば,数十年以内に世界に大戦争がある。端的にいえば
その時日本天皇が世界の天皇となる。米・ソ戦が始まれば勝負はない。
(世界が廃墟となる)ソ連が原子兵器をもたないうちはやらない。最終戦
がなくて世界平和になればキリスト教により,米・ソ戦がはじまって
日蓮教の世になるが,それはわれらの理性がゆるさない。アメリカは
米・ソ戦を回避して絶対平和の雄大な世界をきずいて頂きたい。」
70 :
1:03/08/17 01:13 ID:e42ZwufC
「今日○○君がやってきて盛んに国体擁護の運動をやらなければ国体は
滅びるといっていた。我々が護らなければつぶれるような国体は意味が
ないではありませんか。」
「終戦時の日本天皇の聖者のごとき姿の中に王者の姿がある。」
「8月15日のあの人間ばなれのした絶対平和的な,むしろ女性的な
天皇が,世界平和の実際的な力になると思われる。」
「超階級の政治実現が科学制の時代である。個人の自由をゆるしたもの
がどうしても能率が高い。」
>法華信仰からいえば,数十年以内に世界に大戦争がある。端的にいえば その時日本天皇が世界の天皇となる
なんか石原莞爾ってキモイね。
頭大丈夫なのかこの人?
72 :
名無し三等兵:03/08/17 03:41 ID:TRbiMN7O
神道にはそこまでの普遍性は無いけどなぁ。
天皇陛下と法華経、日蓮宗の関わりってどの程度のモンだったんだろう?
彼は天皇陛下がローマ法王の如き存在になると信じていたのだろうか。
1は一生懸命書いてるけど、全然石原の予想当たってないし、
いわゆるトンデモ本の類と変わらないような。
74 :
1:03/08/18 00:16 ID:EHrm499M
>>72 自分は日蓮宗についてはあまり知識がなく,石原の著作を見てもよく分かりにくい
のですが,自分が理解している限りで言うと,大正時代の日蓮宗の研究者田中智学
と言う人が日本の国体と日蓮宗を結びつけたそうです。彼は,日蓮が,日本
中心として世界に未曾有の大戦争が必ず起き,日本の国体を中心とする世界統一
が実現すると予言した,と述べたそうです。また石原は昭和19年の昭和維新論
講義で,天御中主神が世界民族の祖先であって,それが世界各地に分かれていっ
て諸外人となり,またそれが一つにまとまってゆくことが八紘一宇であると言っ
ています。ちなみに天御中主神とは古事記に登場する天上界の中心的主宰神であ
り,イザナギ,イザナミより古い神です。「天地初めてひらけし時,高天の原に
成れる神の名は,天御中主神。」(古事記 別天つ神5柱)
いわば,日本固有の宗教であった神道をキリスト教やイスラム教のように世界
普遍的な教義をあたえるものが田中智学の日蓮宗らしいです。
75 :
1:03/08/18 00:45 ID:WpYMXSNh
>>73 たしかに,アメリカと日本との世界最終戦争において日本が勝利して
八紘一宇をなしとげるという予言ははずれました。
しかし,石原の思想は死んだわけではないと思います。特に王道による
アジアの大同,日本中心ではない真の五族協和の理念をもつ東亜同盟
の建設,テクノロジーとエコロジーを調和させた一極集中的ではない
分散型社会の建設など,まさに21世紀だからこそなしとげられるも
のがたくさんあるのです。
pereson-flex=和歌山在住自称「監査職」無職33歳童貞男
77 :
1:03/08/18 00:59 ID:dgxpHong
「戦争論大観」より
アメリカの米州統制もドイツの欧州連盟もソ連の統一も総ては力中心の
覇道主義である。悲しい哉,わが日本に於いても東亜の大同につき力の
信者,即ち覇道主義が目下圧倒的である。… 力をもってする方法は
端的であり,即効的である。しかし力は力に敗れる。結局道をもっての
結合がむしろ力以上の力である。… 我らは東方道義をもって東亜大同
の根底とせねばならぬ。幾多のいまわしい歴史的事実があるにせよ,
王道は東亜諸民族数千年来の共同の憧憬であった。我らは大御心を
奉じ,大御心を信仰して東亜の大同を完成し,西洋覇道主義に対抗して
これを屈服,八紘一宇を実現せねばならない。
78 :
名無し三等兵:03/08/18 00:59 ID:UIHnCq6r
>>74 >日本の国体を中心とする世界統一が実現すると予言
宗教だとありがちだけど、これは日本ではなく最終的に日蓮宗を意味するんだろうね
>>73核兵器の登場と冷戦の到来を見抜いていた観察眼は評価していいと思うが
数年前に今回のイラク戦を予想できた香具師は殆どいなかった事と一緒だ
(流石に某アニメの展開と大筋当たってた事には呆れた)
>>80 73は評価しないけど、アナリストの市況予測に比べたら
石原莞爾の予測よっぽどは慧眼だよね
大体すべてのことを正しく予測するなんて不可能だよ・・・
82 :
キルロイ ◆dtIofpVHHg :03/08/21 01:18 ID:VPI0cbeP
・個人的な石原の評価
天皇に嘘八百の報告をしてそれを信じさせてそれを利用したりとか
指揮系統DQN化の最初の原因だとか。
一言で言えばヌッ殺しておくべきだったDQN国賊
・左翼の側の人間でも彼を評価する方は多いが
「石原は軍上層部の人間ながらで対米戦争に反対し左遷された」つー感じで。
対米戦反対の理由が勝てないからというのはマトモだが(というかそんな程度の事評価できん)
目的はは「米に勝てるまで待ち日本がアジアの盟主となったら米と最終戦争して勝つ」
なんですからね。
>>21 >結局、日本にとっての都合というフィルターで、大いに歪んだ理論でしかない。
それ以前の「日本にとっての都合」という所でもすでに大きく歪んでいると思う。
もし彼の理論を実践したら(他国がどうなるかはともかく)日本の国益を大きく損ねる。
まあ実際にやった満鉄爆破は(ry
>>25 >彼の言う民族協和とは日本中心のように読める箇所もありますが
>日本中心を突きくずすところもあります。
『敗戦は神意なり』 は戦後に反動で大転向してからの本ですね。
その時の彼が言う民族協和が「日本のエゴでなくアジア全体のためのもの」だとしても、
満州事変起こしたヤツだから説得力無いです。
大量殺人犯があとで人命の尊さを解くようなものですよ。
というか、日本にだけでもこれだけ害を成したDQNがアジアの、なんて言うなよ。
>>43 のナイス指摘は、戦前戦後両方の石原にあてはまりますな。
反米はこまった事にまた流行していますが、ある程度異常の反米思想はDQNの尺度だな。
(石原も最終的な目標は米を倒す事)
都知事の方の石原、コヴァ、三島由紀夫、兵頭、左翼の方は多すぎるので省略。
軍事板に来るDQNなコヴァ、タリ、左翼の共通点も反米だし。
まったく現実には存在していないし
達成できそうもない理想だという意味では
プロ珍民の掲げる独特の嗜好が混ぜ合わさった
奇怪な理想とどれほどの違いがあるのか疑問だな。
84 :
キルロイ ◆dtIofpVHHg :03/08/21 18:38 ID:K9gH5yi+
>>83 転向前は軍事力と戦争を認めない以外同じ。
#暴力革命や戦争を認める左側も有るか。
転向後は9条マンセーで社会主義か共産主義に近い思想なんで同類。
ではないかと思います。
「アジア人」を「プロレタリア」に変えればマルクス主義と変わらんな。
日蓮宗系はDQNが多いような・・・
自分が育った所は石原の出身に近くてね。記念館?も有る。
昔配属された駐屯地も石原の出身の近くだったなあ。
幸い隊内とかで石原の話題が出るような事は無かったが。
それにしてもマンガで石原マンセーが多いようだがなんとかならんか。
村上龍も石原マンセーで五分後の世界でも偉人扱いをしていたが。
85 :
名無し三等兵:03/08/21 18:39 ID:3FUw9dUH
86 :
名無し三等兵:03/08/21 19:51 ID:qcyWCGnZ
87 :
1:03/08/23 00:39 ID:qukXk1R/
>>82 >>84 自分は石原を全肯定する者ではないですが,出来る限り
擁護できることは,してみたいと思います。
まず,自分はなによりも「男」としての石原が好きなのです。結果はどうあ
れ,石原ほど日本人に「夢」を与えた,あるいは与えつづけている男はいませ
ん。指揮系統麻痺化の元凶という意見もわからなくもないですが,
これだけグローバルでオリジナルなビジョンをもち,シャープな頭脳と実行力
で,つかの間であっても,一つの壮大な夢を築き散っていった男がかつて日本に
存在しました。結果からみると失敗が多かったかも知れません。しかし,これだ
けスケールの大きい男がかつて日本に存在したということは,日本人として
誇りにしてもいいのではないでしょうか。「五族協和,八紘一宇」という
モットーを掲げ,満州国という理想国家(たとえ欠点はあったとしても)
を曲がりなりにも作り上げてしまうような男がかつて日本に存在したでしょ
うか。その「夢」をぬるま湯につかったような今の日本という立場から,
(自分も人のこと言えないですが)冷笑するのは簡単です。しかし,まさに
日本の当時の状況が作り上げた石原の夢,「昭和の夢」を全否定することは
自分には出来ません。
s/日本/ドイツ/g
s/石原/ヒトラー/g
ドイツを俺様国家に変革させて理想を元に世界を引っかき回した
「伍長閣下の夢」はでかかったなー。みたいな。
s/石原/信長/g
とかいけそうだな
90 :
1:03/08/23 01:42 ID:ushKvYoF
>>84 石原の思想を共産主義に近いものと言っていらっしゃいますが,それは
違います。石原は戦前から戦後まで一貫して反共でした。
マルクスは,社会がブルジョアとプロレタリアとの2つの階級
に別れ,プロレタリアがブルジョアを革命によって打倒し,プロレタリア
階級が独裁するというビジョンですが,石原は,マルクスのプロレタリ
ア独裁というビジョンを『新日本の進路』で批判しています。石原の
統制とは共産主義のように平等のために自由を犠牲にする思想ではありま
せん。
統制主義とは「自由を全うするために,お互いの我がままをせぬという
を根本精神とするもの」であり,「自由をさらに伸ばすための必要から
生まれた」ものなのです。また石原は単に反米なのではなく,『新日本
の進路』では,アメリカのニューディール政策やマーシャルプランを評価
し,統制主義の先例はアメリカやイギリスに見られるが,われわれはアジア
の地方性にもとづいて統制主義を具体化せねばならないといっています。
91 :
1:03/08/23 02:04 ID:IRYsQsQp
また,戦後の石原の戦争放棄論についてですが,いわゆる
甘ちゃんの「反戦平和主義」というおめでたいものでは
ありません。核兵器の発明という戦争テクノロジーの極限化
による戦争の不可能性(冷戦)に対する徹底的に軍事的な考察を
経た上で生まれたもので,こういう戦争発達の極限では「中途半端
な軍備をもっていてもしょうがない」ということと,40年代後半
における世界情勢に対する冷静な計算から生まれたものです。石原
は40年代後半の世界状況を見据えて計算した上で,勝算あった
うえで言っているので単なる「反戦平和主義」ではないのです。
また日蓮宗についてですが,戦前の北一輝も日蓮宗であり,DQN
ではなくシャープな頭脳を持った右翼に日蓮宗は多いようです。
>>82 激しく同意しますが・・・
>米に勝てるまで待ち日本がアジアの盟主となったら米と最終戦争して勝つ
この点だけは当時の日本はまかりなりにも覇権国家だったので、こういう考え方になっても
致し方ないかと・・・
まぁ、石原完爾の場合、ちゃんと道筋たてて対米戦を考えていたか、非常に怪しいトコだと
は思いますが(苦笑
しかし、海軍といい、陸軍といい、どうして日本の将官はこんなんばっかだったんでしょう
ねぇ・・・
全員がそうでは無かったが、こういうの足を引っ張られて対米開戦っていう一番やっちゃい
けない事に手を出してしまったんですからねぇ・・・
94 :
名無し三等兵:03/08/23 03:05 ID:OMPy+VJs
>>また日蓮宗についてですが,戦前の北一輝も日蓮宗であり,DQN
ではなくシャープな頭脳を持った右翼に日蓮宗は多いようです。
それって田中智学に影響されてうんぬんってやつだろ
右翼に限らず陸軍にも多いが、どうみてもDQNばかりなような気が・・・
95 :
名無し三等兵:03/08/23 03:23 ID:ZSlcd1CV
当時、急ごしらえの国家神道はろくなイデオロギー内容・経典をもっていなかった。
日蓮宗派は、日蓮に「立正大師」の称号をもらうかわりに、大衆に
天皇教を布教する取引をした。
当時、日蓮宗派は、マルキシズムに対抗可能なイデオロギーは「日蓮主義」だ
という、マルクス革命論の亜流みたいな思想を持っていて(筆頭は田中智学)
軍人なんかに信者が多かった。
満州帝国国会には、「五族協和」の垂幕に並んで、「南無妙法蓮華経」と
大書された垂幕が下がっていた。
…永田鉄山が暗殺されずに生き残っていたらなあ
>>95 つまり日蓮系はカルトっつーこったな。
創価も日蓮系だし、日蓮宗系ってどうしてこうなのかね?
まぁ、宗教の行き着く先は何処もこうなのかも知れんが・・・
97 :
キルロイ ◆dtIofpVHHg :03/08/23 10:34 ID:V0gkblW+
満州国建国会議が行われたのは2月16日。日蓮の誕生日である。
ただ日蓮は日蓮宗がやってるような事は国を滅ぼす行為
ときっぱり自身の教典で言ってたはずだが
念仏唱えねば仏罰が当ると人を脅し
阿弥陀様にすがるならお布施をせよと人心を惑わし、
権力者に取り入り他宗を攻撃し
己の勢力拡大に躍起になり、教典さえ読まず贅を付くし利権を貪る
こんな連中がいると国は弱体し他国から攻められると批難しつづけた
しかし日蓮死後、月日は流れ、意味もわからず他宗を攻撃し
権力者にすりより、弱者を仏罰で脅し、高い仏壇や壷をお布施として売りつける
宗教になってしまいましたとさ
101 :
名無し三等兵:03/08/23 18:38 ID:tnpzqSfS
>>91 日蓮右翼なんて筋者上がりも多いと思うが。
102 :
1:03/08/24 00:09 ID:evm+wTS+
>>97 本の紹介ありがとうございました。おもしろそうな本ですね。
キルロイさんは,ユートピア思想の危険性を指摘されました。
ユートピア的な思想は現実化されるといつも危ないものになる
という指摘は良く分かります。
石原の思想と行動は,当時の激動の世界情勢が日本に否応なく
押し付けてくる圧力に逆らおうとする一つの壮大な試みでした。
たしかに彼が実現させた満州国とは,彼の理想とは離れた欠点
を数多くもつ,壮大な失敗だったかもしれません。
石原は,世界各国が「覇道」によって覇権を追求し合うことを
シニカルに肯定するにはあまりにも純粋な魂を持ちすぎていました。
西洋の「覇道」がもたらす矛盾を,「王道」によるアジアの大同
によって乗り越えようとするなど,現在の日本に住んでいる我々の
目からすればあまりにもナイーヴに過ぎるように見えるかもしれません。
また,日蓮宗への入信もしかりです。
しかし,時代に対する石原の切実な戦いから生み出された
「五族協和」,「王道楽土」という祈りを,その結果だけ見て切り捨てる
べきではないと考えます。たとえ失敗に終わったとしても,石原ほどの
スケールの大きさ,純粋さ,理想の高さ,実行力をもって歴史と戦い,
歴史を転換させてしまった男は昭和の日本にはいず,また彼の祈りのこだ
まは決して消え去らずに,現在の日本にもきわめてアクチュアルに響いて
いるからです。
103 :
1:03/08/24 01:08 ID:FB44klUb
「敗戦の日に東亜聯盟会員に訴う」より
1.国民輿論による軍閥政治の打倒を実現す。軍は進んで内面より之に
策応し,直ちに果敢なる復員を行い,御(軍人)勅諭に反し政治に干与する
に至りし罪を天下に謝し,軍備を撤廃す。次代の軍備は今日の陸海空軍と全然
異なれること疑いなく,一時の撤廃は却って,再建設のため有利なり。
2.日本は世界第一の(民主主義)国なるを明らかにす。国体は(君主主義)
(民主主義)を超越せる存在なり。日本の民主主義は,官憲主義に対するもの
にして,官僚専制の打倒は刻下の急務なり。
3.言論・信仰の自由。特高警察は国民間を取締によるべく之を不可能とする
民族は将来性なきものというべし。
>100
最初の4行はどう見ても浄土真宗
堕落しきった浄土宗、真宗のような念仏宗を
攻撃してたんだから別におかしくないと思うが
106 :
1:03/09/01 01:49 ID:BUOGhQ0z
久しぶりにあげてみます。
「満州事変の真相」(揚子江第七八号)
重慶中央通信記者 宋徳和による石原へのインタビュー
満州事変勃発当時,私は作戦面を受け持つ関東軍参謀であったが,私は満州
の独立を主張した一人である。私が満州の独立を主張したのは二つの理由より
なっている。即ちその一つは軍人的見地よりして東亜防衛の根拠地としての
満州より出発している。日本はソ連の南下に極めて重要な関心を有するもの
であるが,張作霖,ソ連戦争にも見られる通り当時の満州実力者の防衛力は
極めて手薄であった。他の一つは,主として政治的理由によるもので,この点
中国人の方は憤慨されるかもしれないが,当時中国と日本とは連続的に紛争が
絶えず,中国本部では益々日本との政治的,経済的親善が反対された。
107 :
1:03/09/01 02:01 ID:rEqAuW4C
ところが満州はその歴史的関係においても日本と非常に密接である。
従って満州を中国本部と切り離すことは日支間の紛争を少なくし,
更に日支提携を促進すると共に同地をソ連に対する防衛力としての
基礎を固めることが出来ると考えたからだ。この私の見解は在満中
国人の同意の上で実行に移されたわけである。断っておくが自分の
考えとしては,それが実現すれば在満諸民族は全く平等とし,満鉄
,旅順,大連は即自満州国に返還し,中国にある日本のあらゆる政治
的権益は無条件で中国に返還する意向であった。かくすることによっ
て日満共同してソ連に対抗できるものと考へたからだ。しかし私のこ
の主張は実現しなかった。
108 :
1:03/09/01 02:12 ID:e/5ID8qc
満州国独立の結果は,日本人が満州を独占して他民族を圧迫し,
建設そのものも沢山のビルを建設したのと鉄道を建設したに止った。
産業開発もまた期待を裏切った。私は在満中国人に対する約束を
裏切った。この意味において私は立派な戦争犯罪者だ。私はこれら
独立に協力した在満中国人に対し甚だ済まなかったと考えているし,
し,ただ中国の当局者がこれ等の人々に寛大な態度を持って臨まれ
るよう希望するのみだ。私は満州国独立に対して以上のような意見
だったから溥儀氏を皇帝に推すことに関しては何らの関心も持って
ゐなかった。
109 :
1:03/09/01 02:42 ID:QbGeL5M5
また,石原のいう八紘一宇について参考までにどうぞ
『新日本の建設』 五.八紘一宇の道義的基礎
2.八紘一宇
我らの信ずるところでは,人類は恐らく中央アジア地方と想定される
高天原で一家として生まれ,数次にわたり数方向に移動発展して,
今日見る如き二十億の人口と多数の民族となったのであるが,時代の
進歩によって世界が統一せられ,人類が再び太古草創の昔に還って
一家となるのである。八紘一宇は平天下と同じく道義による世界一家
の実現を期することであるが,その特異点は天皇家が全人類の総本家
であり,天皇は世界唯一天成の君主であらせられるという信仰である。
最近、また出たよね。
111 :
1:03/09/01 02:54 ID:ttMnFXex
日本民族は他民族に優れた幾多の長所を有することは我らも自認す
るところであるが,ただし歴史の示すところによれば優秀民族の間
には決定的な差異はなく,民族平等は天下の公道である。八紘一宇
の世となっても日本民族のみが天皇の旗本としての特権を持つもの
ではない。東亜聯盟同志会では国体信仰に基いて,東亜聯盟がやがて
天皇を盟主と仰ぐ日の来ることを念じているが,この日が来ても日本
国は盟主でないと主張してきた。[…]然るに,これは天皇と日本国と
を分離するものであるとして,日本主義者のみならず取締官憲からも
ひどく攻撃された。彼らの如きは,全人類の天皇を日本が独占しよう
とするものであり,この偏見が八紘一宇を侵略主義に悪変せしめたの
である。
読めば読むほどトンデモキチガイにしか見えなくなってくる
>>112 同意
次代の戦争は最終戦争になる云々 なぜなら
世界は 決戦戦争⇒持久戦争⇒決戦戦争⇒持久戦争の繰り返しのパターンできたから
次はきっと決戦戦争になるだろう云々 なんてあたりは読んでて目眩がした
これが日本の秀才レベルなら負けるのは当然だなと納得したよ
国力云々以前に思想面で既に学者と中学生位のひらきがある
114 :
1:03/09/01 21:51 ID:Z7PNgpHl
持久戦争と決戦戦争については,石原の分析と予想は的確だったと思います。
まず彼は第二次世界大戦は持久戦争になると予想しました。石原が支那事変
に反対したのは,持久戦争になると予想したからです。「中国の土地は頗る
広大であるのみならず,交通状況,殊に中支以南における陸上交通状態は
極めて不良である。近代装備をもってする軍隊の行動には適しない。従って
日本軍の武力の行動半径は大きな掣肘を受ける。また中国には古くから高い
文化があるのではあるが,その物質生活は極めて原始的であり,各地方は
夫々高々度の自給自足が可能である。これらのことが持久戦争,即ち長期
戦争に極めて有利な条件をなしている。」(「欧州大戦の進展と支那事変」
昭和十六年七月」)
115 :
1:03/09/01 22:00 ID:hI1L9i+v
しかし,陸軍首脳部が持久戦に対する意識を欠いていることを,
石原は嘆き,それは陸大の教育に原因があるとみなしています。
「陸大では指揮官として戦術教育の方は磨かれて居りますが,
持久戦争指導の基礎知識に乏しく,つまり決戦戦争は出来ても
持久戦争は指導し得ない」(「回想応答録」)
また兵器の発達の極限(核兵器)における戦争は決戦戦争になる
と予想したことも的確だったと思います。
WW1は持久戦争だったからWW2は決戦戦争になるって言ってなかったっけ。
実際には核兵器による決戦戦争はおきなかったわけだが。
>>114 石原の「予想」ってそれ予想じゃないだろ。実際に事が起こってからそれに合わせて
意見変えてるだけで、ただの後出しジャンケンじゃん。
満州を占領したところでアメリカに対抗できる国力など身につく筈がない。
また満州を占領したことで日本が国際的に孤立してしまうことも考慮に入っていなかった。
結局石原は現実の経済も外交も理解できていなかったと言うしか無いね。
120 :
大宮二等兵:03/09/01 23:08 ID:emJE1pDN
理想を結果から判断していないか?
石原の意図は、五族共和。
石原が、日本のために、満州国独立を望んだのではなく、
日本が「布石」になって、アジアの繁栄を望んでいた。
あくまで、満州国は、そのための「実験」であり「モデル」。
事実、初期の頃満州国では五族平等。日本人も日本国籍を満州国籍変え、建国に努めた。
それをいわゆる「軍閥」が、石原の理想である満州国を「植民地」にしてしまった。
辻は日華事変で、満州事変の真似をしただけ、理想も主義もない。
石原の不幸は、こんな後輩を持ったこと。
口先の理想ならだれでも言える。
政治家や軍人の評価はあくまで結果から判断されるべき。
122 :
1:03/09/01 23:52 ID:FOecJ0Uk
>>121 確かに,結果は大事だと思います。しかしコンセプトやプロセスを全く
無視して結果だけですべてを切って捨てるべきではないと思います。
たとえ結果的には失敗したとしても,コンセプトやプロセスが光っていて
それが現在においてきわめてアクチュアルに立ち現れてくる場合もあるので
す。
歴史とは単なる知識ではありません。歴史とは「持続」の感覚であり,現在
生きている自分たちが,過去の先人の時代に対する格闘の堆積の上にあるこ
とに対する意識です。石原の時代にたいする戦いは確かに失敗に終わりまし
た。しかし,昭和という時空間の中で彼が時代と切実に格闘する中から生ま
れたさまざまなコンセプトは決して全否定されるべきではなく,現在でも
光を放っているものがたくさんあるのです。
コンセプトもプロセスも全然光ってないだろ。
プロ地球市民の言説とどう違うの?
125 :
1:03/09/02 00:26 ID:WBiUgdFc
>>120 貴重な意見ありがとうございました。国賊とはまさに辻のような主観的,
精神主義的な人のことですね。
>>116 まず忘れてはならないのは,石原は徹底してテクノロジーの人であり,
戦略や戦術を考える際にはまずテクノロジーの面から考えていました。
持久戦争,決戦戦争うんぬんも『最終戦争論』を読めば分かるとおり
あくまで兵器のテクノロジーの発展史とリンクさせて考えられていま
す。WW1が持久戦になったのは,機関銃の出現ゆえに容易に正面が
抜けなくなったことと,健康な男が全員戦場に出ることになったがゆえ
に戦線がスイスから北海にまで伸び,迂回もできなくなったからです。
WW2ではドイツの電撃戦はWW2の本質ではなく,空軍の大進歩や
戦車の進歩があっても十分な戦備と決心を持って戦う戦線の突破は
依然として至難であり(フィンランド対ソ連のように)
ゆえに持久戦に陥る公算が高いと言われています。
>>120 満州国の建国は、石原ひとりの独断で行われたとでも思っているのか?
満州における日本の権益の維持は、陸軍の総意だった。
石原は、その陸軍の総意に乗っかって、侵略行為を糊塗する美辞麗句を
思い付いただけ。
(一流の詐欺師は、自分自身も騙す対象にしてしまう)
本気で「五族共和」「日本が布石となってのアジアの繁栄」を目指すの
であれば、日本国内で革命を起こして、日本でその「実験」を行えば
よかろう。
他人様の土地を奪って、理想を実現するなどという馬鹿をやるから、
こうなる。
同様の馬鹿は、戦後GHQも行っている。
「戦争放棄」「軍備放棄」の理想を本気で追求するのであれば、自分の
国で行うべきだった。
他国を実験台にして行うから、後々矛盾が起きる。
石原が主観的・精神主義的でないと思えるのか・・・・・・
20億の人間をまとめるなんて発想は正気の沙汰ではない。
どんな手段を駆使しても不可能。絶対に。
>>119 今気付いた事だが・・・
満州については、アメリカ資本を大々的に誘致して、アメリカとの
対立を避け、むしろアメリカを味方に引き込むプランがあったと
聞く。
それが成功していたら、太平洋戦争は回避できたのではないか?
「アメリカに対抗するため満州国を建国する」という石原がいな
かったら、むしろ満州事変は「成功」したのではないかな?
>>129 日露戦後の満鉄共同経営のことか?
あるいはリットン報告書の満州の国際管理のことか。
いずれにせよ軍部も財界もマスコミも日本の利権を手放すことには反対だから
ものにならんかったんだろう。
>>125 だからさ、石原はそのテクノロジーの面を自分的に判断して「WW1は持久戦争だったからWW2は決戦戦争になる」って
言ってて、実際対中戦が長期化しそうになってから「やっぱ持久戦」って言いだしたんじゃん。
ただの言い訳野郎にしか見えんよ。
132 :
1:03/09/02 01:12 ID:/1Z0Koqm
石原がテクノロジーの人だということは満州事変を見ても分かります。
満州事変勃発時,張学良軍の常時動員可能な軍勢は25万,さらに支配下
の軍閥を含めると総数45万,それに対し関東軍は1万程度でした。
その圧倒的な兵力の不利を克服したのは,日本軍が
満鉄をはじめとする交通機関と通信機関
(郵便局,電信は徹夜態勢で軍に協力し,中国側の通信を妨害
した)を掌握することで,中国側の交通網と通信手段を遮断し,中国側
を互いに孤立した分散戦力にしたからです。この華麗な満州事変
の決戦戦争の勝利をそのまま中国本土でも再現できると考えた後の
陸軍首脳部に対して,石原は持久戦争になるからといって反対しました。
石原で評価できるのは戦術レベルまでってことだな。
134 :
名無し三等兵:03/09/02 01:45 ID:PF9erKOn
本戦争の責任は私一人であるのであって、天皇陛下をはじめほかの者にはいっさいの責任はない。
私がいま責任と言っておるのは、国内に対する敗戦の責任についてである。
開戦そのものは、我が国が独立国として自存自衛のため已むを得ず起こしたものであり、
私は総理大臣としてなんら間違ったことはなく、正しいことをしたと信じている。
日本帝国の国策ないし当年合法に、その地位にあった官吏のとった方針は、
侵略でもなく搾取でもなかった。憲法と法律に定められた手続きに従い事を処理していったが、
ついに我が国はかの冷厳なる現実に逢着したのである。
我々は国家の運命を賭した。しかして敗れた。
戦争は相手のあることである。従って、相手国の政府をも審理の対象としなければ、真実の経過の解明にはならない。
この法廷は、勝利者の政治意図をもった裁判というほかない
135 :
1:03/09/02 02:05 ID:nUamQHAc
>>126 石原の満州国を全肯定するわけではないですが,満州とは一種の
広大なフロンティアの魅力を秘めた白地図のような場所であり,
そこに駐留する陸軍は,自由と新しい可能性の創造への願望に
つい捉えられてしまうんだと思います。(良かれ悪しかれ)
>>129 おっしゃるような案がじつは長期的には良かったのかもしれません。
しかし,石原は良くも悪くも「革命児」であり,王道によるアジアの大同と
いう理想へと突き進んでしまう男なんです。
マンガの登場人物には向いてるが、現実には居て欲しくない人物だね
137 :
1:03/09/02 02:49 ID:kH/iMzmT
>>131 石原の『最終戦争論』(昭和15年)を読めば分かるとおり,石原は初めから
WW2は持久戦争になる公算が大きいと見込んでいます。(中公文庫『最終
戦争論』p28-p31)決して後だし
じゃんけんではないのです。ちなみに石原の言う決戦戦争としての最終戦争
とはWW2のことではありません。その後に起こりうる戦争のことです。
これも『最終戦争論』で言われています。
まあ、要するに20世紀に猛威を振るった「理想主義者」「革命家」という文明の敵の一種だった訳で。
この類の連中がまともな社会・国家を作れた試しなし。
マルクス、ヒトラー、毛沢東、麻原、そして金日成&石原。
謙虚さ・堅実さの欠如、誠実さの欠如という点で、
科学や自由主義の対極にあるな、こいつらは。
その部分って、要するに、「WW2は持久戦になると思ってたけど、
ドイツの電撃戦で自信がなくなった。でもフランスはドイツに比べて
劣勢だし、イギリスも本気じゃなかったから持久できなかったってことで。
まあでも、最近のベルギー戦線ではドイツ軍も苦戦したみたいだし、
やっぱり防御有利は崩れず、持久戦は起こりえるんじゃねーの」
ってところだよね。まあ、巧い物言いだとは思うよ。
140 :
113:03/09/02 13:09 ID:???
だーかーら
自分が言いたかったのは
決戦戦争⇒持久戦争⇒決戦戦争⇒持久戦争の繰り返し云々がどう見ても根拠のない
こじつけにしか見えなかったしこのくり返しのパターンで世界はきたから
次は―だろうなんてのは分析のかけらもない日本人がよく陥り易い
希望に意図した主観的な物言いだって事。
同時代の欧米の著作なんかと比べれば内容がいかに貧相なものか
比較できて目眩すること請け合い。
最終戦争だのなんだのを読んでるとなぜかチャールズマンソンを思い出したよ。
142 :
1:03/09/03 01:25 ID:wgxTnDhd
>>138 石原をスターリンやヒトラーと同列に扱うのは間違っています。
共産主義→平等のために自由を犠牲にする。一党独裁。人間の不合理な欲望
を度外視する性善説にもとづく。
ナチス→自民族中心主義。選民思想によって他民族を犠牲にする。
石原の新国家→民主主義,言論と信条の自由の擁護。諸民族の平等。
自由を最大限に維持するための必要最低限の統制。
高速通信網と高速交通網で結ばれた分散型社会。
環境とテクノロジーの調和。
まるで後付け解釈のの神学論争みたい
144 :
1:03/09/03 01:36 ID:YbDyXaDw
石原自身は予想していませんでしたが,石原の世界観にあてはめて
戦後史を強引に解釈してみると…
第2次世界大戦→人類の準決勝戦,日本とヨーロッパの脱落
アメリカとソ連による決勝戦へ
冷戦の崩壊→アメリカが人類の決勝戦に勝利。現在のテロとの戦争
は最終戦争後の世界秩序の完成期にあたる。
ちょっと強引かもしれませんが…
>>99 マルクスの言葉と同じだな。
「あんな連中がマルキストなら、私はマルキストではない。」
荘子だったか。
「王よ、あなたが有り難がっているその書物は、聖人の歯クソでしかない」
と笑ったのは。弟子どもに師の真意は絶対に伝わらない「バカの壁」
>>1どの、共産主義解釈は後付けも良い所ですね。
共産主義者自身は石原の新国家の所で挙げられたのと同じこと言ってます。
「国家(強制的な権力)の死滅」とか、分散とか民族自立・平等とかね。
それぞれが「意図したところ」と「行為の結果」とを公平に並べなければ。
146 :
1:03/09/04 02:26 ID:XOMpUx5w
>>145 石原の新国家のところでは,戦後の石原の思想で述べられている
ビジョンを挙げてみました。従ってまだ実現されたことのないものです。
共産主義との差異に関しては,共産主義がプロレタリアート階級を代表
する党が独裁体制を敷くことに対して,石原は意義を唱えています。
また,戦後の石原の思想は,経済に関して言えばケインズ主義に近い
と思っています。自由競争をなくしてしまうのではなく,かといって
市場にすべてを任せるのではなく,政府が市場に積極的に介入して
調整するという形です。ちなみに戦後の日本経済はまさに「統制」的
資本主義でした。戦後の日本経済では,満州国における政府主導の工業
育成方式を,岸,椎名らの元満州国官僚らが日本に持ち込み,官主導
の傾斜方式による産業育成を行いました。これによって日本は高度経済
成長の階段を駆け上がり,経済大国になりました。いわば戦後の日本に
おいてある意味で満州国は花開いたということが出来るかもしれません。
官僚主導の産業育成ねぇ。本当に有効だったかは疑問。
日銀の「千葉にペンペン草が生える」とか
通産省の「ホンダはバイクだけ」とかさ。
148 :
大宮二等兵:03/09/04 22:54 ID:BJ0zdYxP
石原は、少なくとも東條英機よりは明確な政治的思想を持っていたと思う・・・
>130
河豚計画とかいう、満州国内にユダヤ人自治州を作るとかいう計画が
あったという話を聞いたことがある・・・それか?
日独伊の防共協定によりご破算になったということだが、実現されてれば
かなり対米関係が改善して、歴史も変わってたろうなぁ。
天佑ヲ保有シ万世一系ノ皇祚ヲ践メル大日本帝国天皇ハ忠誠勇武ナル汝有衆ニ示ス
朕茲ニ米国及英国ニ対シテ戦ヲ宣ス
朕カ陸海将兵ハ全力ヲ奮テ抗戦ニ従事シ朕カ百僚有司ハ励精職務ヲ奉行シ朕カ衆庶
ハ各々ソノ本分ヲ尽シ億兆一心国家ノ総力ヲ挙ケテ征戦ノ目的ヲ達成スルニ遺算ナ
カラムコトヲ期セヨ
抑々東亜ノ安定ヲ確保シ以テ世界ノ平和ニ寄与スルハ丕顯ナル皇祖考丕承ナル皇考
ノ作述セルエンユウ遠猷ニシテ朕カ拳々措カサル所而シテ列国トノ交誼ヲ篤クシテ
万邦共栄ノ楽ヲ偕ニスルハ之亦帝国カ常ニ国交ノ要義ト為ス所ナリ今ヤ不幸ニシテ
米英両国ト釁(戦)端ヲ開クニ至ル洵ニ已ムヲ得サルモノアリ豈朕カ志ナラムヤ中
華国民政府曩ニ帝国ノ真意ヲ解セス濫ニ事ヲ構ヘテ東亜ノ安定ヲ攪乱シ遂ニ帝国ヲ
シテ干戈ヲ執ルニ至ラシメ茲ニ四年有余ヲ経タリ幸ニ国民政府更新スルアリ帝国ハ
之ト善隣ノ誼ヲ結ヒ相提携スルニ至レルモ重慶ニ残存スル政権ハ米英ノ庇護ヲ恃ミ
テ兄弟未タ牆ニ相鬩クヲ悛メス米英両国ハ残存政権ヲ支援シテ東亜ノ禍乱ヲ助長シ
平和ノ美名ニ匿レテ東洋制覇ノ非望ヲ逞ウセムトス剰ヘ與国ヲ誘イ帝国ノ周辺ニ於
テ武備ヲ増強シテ我ニ挑戦シ更ニ帝国ノ平和的通商ニ有ラユル妨害ヲ與ヘ遂ニ経済
断交ヲ敢テシ帝国ノ生存ニ重大ナル脅威ヲ加フ朕ハ政府ヲシテ事態ヲ平和ノ裡ニ回
復セシメムトシ隠忍久シキニ彌リタルモ彼ハ毫モ交譲ノ精神ナク徒ニ時局ノ解決ヲ
遷延セシメテ此ノ間却ッテ益々経済上軍事上ノ脅威ヲ増大シ以テ我ヲ屈従セシメム
トス斯ノ如クニシテ推移セムカ東亜安定ニ関スル帝国積年ノ努力ハ悉ク水泡ニ帰シ
帝国ノ存立モマタ正ニ危殆ニ瀕セリ事既ニ此ニ至ル帝国ハ今ヤ自存自衛ノ為蹶然ト
起ッテ一切ノ障礙ヲ破砕スルノ外ナキナリ
皇祖皇宗ノ神霊上ニ在リ朕ハ汝有衆ノ忠誠勇武ニ信倚シ祖宗ノ遺業ヲ恢弘シ速ニ禍
根ヲ芟除シテ東亜永遠ノ平和ヲ確立シ以テ帝国ノ光栄ヲ保全セムコトヲ期ス
御名御璽
昭和十六年十二月八日
各国務大臣副署
151 :
名無し三等兵:03/09/07 07:02 ID:OMhOEguc
>>149 ユダヤ人はエルサレムという土地が重要なのであって、どこでもいいわけじゃないでしょ
シオニストの間でもパレスチナ以外でもかまわないという意見もあったけど、少数派だった。
1903年にイギリスが東アフリカの土地を提供してユダヤ人国家の建設を提案したことがあったが、結局拒否された。
満州のユダヤ人自治州も結局拒否されるんじゃないかな。
153 :
キルロイ ◆dtIofpVHHg :03/09/07 15:28 ID:njyoFP+c
>>133 >石原で評価できるのは戦術レベルまでってことだな。
自分も同じ答えに行き着きます。
石原の記念館とか本とかで読んだが、バカばっかの上層部で数少ない外国からの
(というかナポレオン。これは近代の戦争をする軍としては欠かせない基盤の一つ)
から戦術を学んでた。だけど戦術レベルまでなのね。
ある戦略を成功させても、(満州事変とか)当然直後から状況は大きく変化する。
将来、日本側が有利に事を運ぶ現実的なプランを彼は持っていたか?
満州だけだとしても、トータルで得る方が多い統治を維持しつづけるのはかなり難しいと思う。
政治レベルの思想のDQNさはさんざん言われてる通りで↓でFAという感じ。
>>124 >プロ地球市民の言説とどう違うの?
154 :
キルロイ ◆dtIofpVHHg :03/09/07 15:57 ID:njyoFP+c
>>132 =
>>1 >石原がテクノロジーの人だということは満州事変を見ても分かります。
>満州事変勃発時,張学良軍の常時動員可能な軍勢は25万,さらに支配下
>の軍閥を含めると総数45万,それに対し関東軍は1万程度でした。
そりゃ当時の日本軍は、アジアでは卓越した力を持っていた。ついでに関東軍だ。
それに対し相手は、いくら多くてもまるで統制が弱い。より小さな集団ではもうちょっとマシでも。
統制の無い軍なんて力が無いと同じ。ゲリラ戦でも戦略から形は違えどそれは同様。
まず事変開始からしばらくは軍閥はほとんど無いと同じ(動員が難しく情報交換も弱い)
張学良軍も動員可能となっていても、当時の統制、指揮系統、対応力は
近代軍のレベルからどうよ?という水準。
だからあの程度の事はできて当たり前。
しかし満州事変(とそれ以降の作戦)は敵を本気にさせてしまった。軍閥間や民族間に
あった溝の多くは埋まってしまう。これは戦略的にはとんでもない利敵行為ではないか?
関東軍も何も考えず何も行わなかった訳は無いだろうが結果はこうだ。
ナチスドイツ初期のユーゴ等における侵攻と支配に比べると、もうね。
●このリンクが石原の思想を知るには良いかな?:今回はノーコメント
ttp://web.kyoto-inet.or.jp/people/yatsu8hd/Ishiwara/ ・世界最終戦論(要約) ※以下引用
欧州戦史を検討すると、戦争の性質が、時代時代によって変わってきている。それが、決戦戦争と
持久戦争の二種である。この両者が交互に現われている。欧州大戦(第1次世界大戦)からは、
ナポレオン以来の決戦戦争の時代から持久戦争の時代に入った。
来るべき次の時代は、決戦戦争の時代である。次に訪れる決戦戦争こそが、最終戦争である。
この戦争をもって、世界が統一され、国家の対立がなくなり、戦争がなくなる。その為には、「無着陸
で世界をぐるぐる廻れるような飛行機ができ」、「一発あたると何万人もがペチャンコにやられる」ような
破壊兵器が開発される必要がある。
そして将来、東亜と欧州の連合と、アメリカとソ連の連合とが対立する。究極は、東亜の王道と米州
の覇道との最終戦争となる。東亜の盟主こそが天皇である。(日本が盟主なのではない。)
約30年以内に訪れる最終戦争に備える為、昭和維新を目指す。東亜連盟を結成し、20年を目
標に生産能力をアメリカに匹敵するものにする。そして、東亜連盟こそが、最終戦争の勝者となり、
天皇が世界の盟主となる。
更に付け加えるならば、この最終戦争の「予言」は、仏教の三時説、及び日蓮の説によって証明できる。
>しかし満州事変(とそれ以降の作戦)は敵を本気にさせてしまった。
満州事変のときは、まだそうでもなかったという話だ。
蒋介石も満州はあきらめ気味(もともと自分の勢力範囲外だし)だったし。
だが、その後の全面戦争はまずすぎ。
もっとも、その後は石原が計画したわけじゃない(止め切れなかったけど)が・・・
>>156 どうも、そのとうりみたいです。ありがとさんです。
その後は石原ではないのは知っていましたが。
満州事変の時はまだそうでもなくても、後にそうなるのは避けられないと思う。
ただ彼はその後のまともなプランを持っていたのか?
(可能性のあるプランが存在しえるか?)
その後参加してない(というかできない)にしろ、そうなったらどうなるかと
いう想像はできなかったのだろうか?逆に関東軍で石原の地位が磐石
になったとしても、なにかすら現実的なプランとその実行力は有ったのか?
158 :
武藤章:03/09/07 22:22 ID:???
>>144 まだ最終戦争は起こってないと思う。
あと何年後かわからないけどもう一度日本と戦争すると思う。
そのときが最終戦争だと思う。どんな形の戦争かわからないけど。
159 :
最近の若者:03/09/07 23:09 ID:Szg0cyvk
俺が死んでからにしてほしいものですな
160 :
名無し三等兵:03/09/08 14:43 ID:JyckBPHq
色々と参考になる意見が多いですね。
このスレに書き込みする人たちはマジで勉強している人が多い。
石原莞爾とゆうのは良きにつけ悪しきにつけキャラの濃い人です。
平岡正明の「石原莞爾試論」は結構オススメです。
大山倍達や木村政彦が東亜連盟の会員だとゆう事をこの本で知りました。
161 :
1:03/09/11 01:11 ID:nACZobKY
>>157 いつもながらの説得力のあるコメントありがとうございました。
「国益」という点で,当時の置かれていた状況から何がベストな
選択だったかということを考えた場合,やはり米英と国際連盟を
あまり刺激せずに,あくまで融和的に満州の実質的な権益を保持
し続けることだったと思います。「国益」という点から見ると
満州事変や満州国建国という石原らの強硬路線は,ゲームの
プレーヤーとしてはクレバーな選択ではなかったと思います
しかし,石原は米英のつくったルールの上でシニカルに小さな
国益のゲームをプレイすることに甘んじることができず,その
ルール自体を破壊して,新しいルールを作らねば成らないという
使命感に燃えていたと言えるでしょう。たとえそれが極めて
危険な賭けだったとしても。敗北といっても偉大な敗北という
ものもあり,それは卑小な勝利より良かったのではないのでしょ
うか。
162 :
1:03/09/11 01:35 ID:Z85njrO4
石原の言う「八紘一宇」の思想は海軍のブレーン・トラスト
に参加していた京都学派の思想に近いところがあります。
その京都学派のいう思想を簡単にまとめると…
20世紀において西欧文明が限界を露呈しはじめるとともに
西欧以外の地域が台頭し,世界がそれまでのヨーロッパ
中心主義を脱して,「世界史的世界」の段階に入った。
そこではさまざまな民族国家が,それぞれの「道義的
生命力」を発揮しながら互いに争いあう。だが機械文明
や個人主義を基盤にして資本主義から帝国主義をへて
植民地主義を結果した欧米(石原のいう覇道)はもはや
この「世界史的世界」を領道していく力を持たない。
163 :
1:03/09/11 01:55 ID:huqF5s/t
いまやあらゆるものを摩擦や相克なく「無の場所」のうちに
包みこむことのできる東洋の「無」の論理(=王道)が見直
されるべきである。現実の東洋においてこの「無の場所」を
体現しているのは皇室である。またその理念の下に「各々
ところを得しむる」ような政策を実行できるのは唯一日本
だけである。このような認識の下に大東亜共栄圏が位置され
るべきである。
>>161 ゲームのチップが人命や国富って事を考えると「卑小な勝利」の方がなんぼかマシだと思う。
>>161 米英のつくったルールの上でシニカルに小さな国益のゲームをプレイすることが最良だと
分かったのが先の戦争に負けた事による教訓のはずだが、それが偉大な敗北なの?
自己矛盾してる。
>>164 >「人命や国富」
それを語ると、「そんなモンは浪費しても構わん!」っていうコヴァが涌いてくるからヤメレ。
>だが機械文明 や個人主義を基盤にして資本主義から帝国主義を
>へて 植民地主義を結果した欧米(石原のいう覇道)はもはや この
>「世界史的世界」を領道していく力を持たない。
※世界史的世界って「リアルリアリティ」みたいな意味か?は兎も角。
「石原の思想が怖いのは、悪意でなく善意でやってる所」と
>>91で言ったが、
善意というのは上のようなユートピア願望だ。
こういった極端な思想での非現実的なユートピアはいわば来世だ―
現世を滅ぼするハルマゲドンと対となった。
テンパっちまってるから、恐ろしく乱暴な論理になるのだろう「欧米」
などと言う。きょうはとりあえずこの程度で。
>>30に「善意で舗装された地獄への道」とイイ感じの言葉が有った。
漏れは「ヒトは天使でも悪魔でも無い、しかし天使たろうとすれば悪魔となる」
というのをパクっておくか。
「地獄は善意で舗装されている」 サミュエル・ジョンソン
「地獄への道は、種々の良き意図で舗装されている」 マルクス 資本論
皮肉なモノだナァ
>>83 名前:名無し三等兵[sage] 投稿日:03/08/21 01:36 ID:???>
>まったく現実には存在していないし
>達成できそうもない理想だという意味では
>プロ珍民の掲げる独特の嗜好が混ぜ合わさった
>奇怪な理想とどれほどの違いがあるのか疑問だな。
>>84 名前:キルロイ ◆dtIofpVHHg
>
>>83 転向前は軍事力と戦争を認めない以外同じ。
>#暴力革命や戦争を認める左側も有るか。
>転向後は9条マンセーで社会主義か共産主義に近い思想なんで同類。
>ではないかと思います。
>「アジア人」を「プロレタリア」に変えればマルクス主義と変わらんな。
>日蓮宗系はDQNが多いような・・・ (以下略
というやり取りが既にあって、それに対する
>>1のレスは
>>90です。
(自分の「同じ」というのはちょい大げさだ、同種というか同類だな)
>>169 サミュエルでしたか、名言とか多そうですしね。もれのはパスカル(のはず)
でもマルクスが言うとなるとブラックジョークですね。
「立派な身なりの愚か者がいるように、見かけは立派な愚行がある」
172 :
名無し三等兵:03/10/04 16:46 ID:jDdh9836
今読んでるんだが、案外面白いな。
ラム公が来日するらしいが、ヤツがやった軍事改革に通じる指摘をしてる。
いまのイラク戦争は支那事変に似てる。首都をおとしてみたものの・・・・
アラビア打通作戦
175 :
名無し三等兵:03/10/05 02:06 ID:XvpSndYk
「われわれにとって最も大事な水や空気は喧嘩の種になりません。」
↑ここに石原氏の限界が表れてるな。
>>175 「湯水の如く」の文化圏の人だから
まあしょうがない
・日蓮宗ネタ、どうしてこう国防に口出ししてほしくないDQNが多いんだか。
石原都知事:知事就任後に「法華経を生きる」なんて著作が有る(;´Д`)
「亡国の徒に問う」なんてのも有るがおめーみたいなのが亡国と思うが。
爆弾仕掛けられて当然ですとか、テロ容認は論外だし、北朝鮮レベルの事(テロ)
を容認するなんて東京の恥だよ。
三島由紀夫:「日蓮のこと立正安国論のことなど」という著が有るけどねえ。
これまでは右翼は「共産主義の脅威から国を守るために米と協調する」という比較
的現実的なビジョンで行動してたのもいたが、アレ以降みんなロマン主義のキチガ
イになっちゃったし。市ヶ谷乱入の時の自衛隊側はほとんど軽傷で済んだけど、
一人は障害が残っちまったんだよ、アホ。
というわけで対米コンプレックスが根底にあるヤバい方には大抵ハルマゲドン思想
がある日蓮と相性が良かったりしますが。
論外な森(元首相)の神の国発言でも「日蓮さんでも」とか言ってたし。
(彼は特に日蓮宗では無いが、汎仏教的DQN思考でつからね)
178 :
名無し三等兵:03/10/08 17:18 ID:IWeidO7x
創価学会の雑誌の「第三文明」って名前、元ネタがあったんだねぇ。
清水芳太郎氏の「日本真体制論」って本、今日では殆ど読む人もいない様だが。
「熱帯文明」=王道、「寒帯文明」=覇道の下りはどうにも疑問を感じる。
この辺りは世界史を俯瞰的に見ての結論ではなく、中国の歴史に依ってんじゃないかな。
変・変・変節漢
最終戦論 満州国 最終戦論 満州国
変・変・変節漢
日蓮だ 王道だ 亜細亜だ 東亜連盟だ
戦時中は最終戦(ウオッホッホッホー)
戦後は戦争放棄だ(ゥアッハッハッハー)
言い訳して自己満足
・莞爾を「かじーん」と呼んでみるテスト。
>>178 電車乗ってると、ガカーイ系の雑誌イパーイありますね。新潮を叩いている
と即バレバレでつが。
>「熱帯文明」=王道、「寒帯文明」=覇道の下り
こういった方はそもそも世界を普遍的に見れない状態の方でしょうし。
このへんは詳しくないですが、北進論と南進論の根っこでもあるんでしょうね。
熱帯文明が良きアジアで、寒帯(欧米)が悪しき西欧という程度の認識のような。
王道と覇道というのはかじーんが言い出したのでしょうか?
王道という言葉の空しさはあの国の「地上の楽園」とタメだよ。
というか北の思想って戦前の日本の思想のDQN部分だけを濃縮したようなもんだし。
・別宮氏のサイトがかなり参考にしてるんですが。
(お前はアンチ兵頭だろうと言われそうだが認めるもんは認める)
>石原賛美者は無視しますが、石原の根底には人種的な優越意識があります。つまり
>北アジア民族(日本、モンゴル、漢民族など)は世界の他の民族よりも優秀だと言うものです。
>石原にしても錦州を爆撃する際、これで国際連盟が大混乱して米英が困るなどと
>語ったと言います。そしてこの種の単純さは、レーニン、ヒトラー・毛沢東など
>にも同様にみられ、盲従した国民に大被害を及ぼしました。
ttp://ww1.m78.com/discussion/failure%20of%20diplomacy.html かじーんを国賊呼ばわりする漏れが言うこっちゃないですがミもフタも無いですね。
他ん所にはかじーんについて「こんな香具師が終戦後ノウノウとしてた」見たいに
言うし(その通りだけど)
>>179 かじーんの次は辻ーんをリクエスト。
喪前らの逝くヴァルハじゃなくて靖国は無いぞというか。
・このあたり調べていて漏れが「朝起きたら東条になってたら」
発狂してナンブを大本営で乱射して最後に自分のアタマふっ飛ばすYO。
(まあ殺す相手はきっちり選ぶが)
安易に愚将とか諸悪の根源呼ばわりされるが回りにあんなDQNばかりいたら(泣
最近の娯楽作品で石原や甘粕がもてはやされてるような気がするのはなぜだろう
>>182 そりゃー、あれだ。キャラが立っているから使い易いのだ。
ただ、ジパングの石原はいただけねえ。
ジパングの登場キャラはいただけない奴ばかりだ......
185 :
gonnre:03/11/12 18:06 ID:7awCkhOP
ただ日本を訴訟国家にしていく片棒をかつぐのはいかんよ
訴訟国家になるとアメリカが喜ぶ
またカモられるぞ
186 :
名無し三等兵:03/11/12 22:34 ID:jKK5LkUv
石原莞爾って国柱会じゃなかったっけ?
あの会は、宮沢賢治もいるんだよな・・・
戦略家と童話作家が両方いるとは、さぞ宇宙観が独特なんだろな。
南満州鉄道の夜
189 :
名無し三等兵:
age