軍令部第1部長福留、GF参謀長宇垣、航本総務部長大西、1AF参謀長草鹿宛に
山口が1942年2月に送った意見書「戦時編制立案意見等綴」から
・航空兵力を主体とする艦隊編制は一日も速に之を実施すべし
・私見としてとりあえず送付す
1.海軍軍備方式
航空軍備(昭和18年度末までに)
大型機 300機
航続距離11000キロ 最高速力250ノット 搭載爆弾量2トン以上 対米屈服戦に使用
中型機(当時配備されている陸攻) 3000機
戦闘機遠距離型 300機
零戦型 4000機
両戦闘機の奇数は航空戦に絶対優勢を保持するに足るもの
艦攻・艦爆 各1000機
敵の主なる艦艇、攻略用艦船など撃破するに足る兵力
水上偵察機 300機
艦艇軍備(期限不明)
空母 蒼龍以上のもの12隻
最高速力32ノット 航続距離15000浬/18ノット 搭載機 艦戦45・艦爆27・艦攻27
高角砲20門 大型機銃40門 重防御・急速建造を行う
潜水艦 300隻
航続距離15000浬 行動日数3ヶ月
防空艦 50隻
対空対潜兵器完備 航続距離・最高速力は空母に順ずる
護衛艦 100隻
最高速力20ノット 航続距離2000浬/12ノット 対潜兵器完備
2.連合艦隊編制(省略)
3.作戦用兵
第二段作戦
昭和17年5月までにインド要地(セイロン・カルカッタ・ボンベイ)攻略
7月末までにフィジー・サモア・ニューカレドニア・ニュージーランド・豪州攻略
可能ならば豪州は謀略により大東亜共栄圏に参加するよう指導
第三段作戦 第1期
8月-9月、アリューシャン攻略。11月-12月、ミッドウェー、ジョンストン、パルミラ攻略
12月-昭和18年1月ハワイ攻略
第三段作戦 第2期
南北アメリカ遮断(ドイツと連携)、機動部隊、潜水艦隊を米国西岸にて機動させる
状況によりパナマ運河破壊、機動部隊、基地航空部隊により北米西海岸を空襲
南米要地にドイツと共に派兵、枢軸陣営に加え、アメリカへの資源輸出を遮断
状況によりカリフォルニア油田地帯を占領、基地航空部隊を進出、北米全域を攻撃
本気で出したのか中央にハッパかける理由でオーバーに書いたのかしらんが、中央に殆ど務めたことの無い
山口の経歴を考えると真性だったんじゃないかといささか疑う今日この頃
肯定的に評価すれば航空・海上護衛・潜水艦の三つを重視している点が先見の明があるじゃないかなどとも言えますが