>ファウルかどうか判断される、ギリギリの線で
正確に申しますと,審判(潜入国の防諜機関)に見つからないように,
ということです.
ただ,審判がこれを見つけるのが大変なケースが多く存在します.
例えば,モサッド黄金期の潜入工作員,ウォルフガング・ロッツは,
「逃亡してきた元ナチス将校」として,エジプト諜報機関に全く気付かれないまま,
長年諜報活動をすることに成功していました.
また例えば,英国では長年に渡ってソ連のスパイとしてキム・フィルビーが
活動していましたが,MI5はこれに殆ど気付きませんでした.フィルビーが
ソ連に亡命して始めて事件が発覚しました.
また,審判が,そうと気付いているのに気付かないふりをしているケースもあります.
検挙せずに泳がせておくわけです.
これには,
泳がせておいて,その諜報組織全体を把握する,
その諜報員にニセの情報を掴ませる,
彼を検挙しても,代わりの諜報員が送り込まれてくるだけなので,
手間暇書けて,その新たな諜報員が誰かを突き止めるより,
その諜報員の存在を掴んだまま泳がせておいたほうが楽,
などの理由があります.
日本の公安警察は殆どこの手法をとっていると言われています.