58 :
533:
タリバンは再結集しつつあるのか?(ユーラシアネット)
http://www.eurasianet.org/departments/insight/articles/eav042003.shtml Farangis Najibullah: 4/20/03
A EurasiaNet Partner Post from RFE/RL
アフガニスタンから放逐されたタリバン政権の残党は地域を不安定化さ
せる力があるのだろうか。
最近のタリバンの頻繁な攻撃を非難しつつも、アフガンの政権当局者は
この集団がこの国の状況に対して重要な影響力をもつことができるかに
ついて疑問を呈した。
サイード・イシュロク・フセイニはアフガン暫定政権の政治宗教問題局長
を務める。彼は自由ヨーロッパ放送に対して、タリバンはこの国の親米勢
力に対する攻撃や、空港や政府庁舎へのロケット砲やミサイルでの攻撃、
学校の放火、橋の破壊などの暴力活動を行う資金を依然としていろいろ
な源から得ていると思うと述べた。
59 :
533:03/04/21 20:41 ID:GsEEIzBh
「タリバンはもはや、強いリーダーシップを持つ組織され強力な集団では
なく、地域の状況にインパクトを与える力はない。しかしタリバンはかつて
この国を運営しており、その指導者たちは麻薬密売人や国際テロネット
ワークとつながりを持っている。これらが現在はタリバンに資金援助して
いる。これに加えて、アフガニスタンの不安定化に関心をもつ国外の勢力
もタリバンに資金を供与している」
アフガン当局者はタリバンとアルカイダ・テロネットワークの残党は最近、
その活動を他の過激武装集団と協調して行うようになったと述べている。
その中にはアフガンの元首相グルブディン・ヘクマティアルの支持者も
含まれる。
彼らはこれらのグループがパキスタン国境周辺地域に安息地を見出し、
その活動はパキスタンから編成されていると考えている。先週にはサイ
フ・ウル・ムスリミンと名乗る正体不明の組織がジャララバード空港への
ミサイル攻撃の犯行声明を出した。
60 :
533:03/04/21 20:41 ID:GsEEIzBh
パキスタンのペシャワールへファックスで送られたメッセージで、この集団
はアフガニスタンに駐留する外国軍隊に対してさらなる攻撃を実行する
と約束している。
アフガニスタン移行政権のサイード・ファズル・アクバル報道官はタリバン
はタリバンの役割を軽視して、タリバンは大規模な攻撃を行う力も能力も
持たないと言う。
「タリバンからの組織された攻撃は1つも見ていません。いるのは小グル
ープで、それぞれは15人か20人のメンバーしかいません。アフガン軍と
国際合同軍はこれらの集団を粉砕しつつあります。彼らは[本当の計画
はなく]テロ攻撃をここかしこで行うだけしかできません」
しかしアフガニスタンの平和プロセスを妨害しているのはタリバンなどの
過激集団だけではない。アフガン暫定政権の権力は首都以外にはほと
んど及ばず、政権は強力な軍閥や地域政府を相手にしなければならない。
61 :
533:03/04/21 20:42 ID:GsEEIzBh
首都の治安部隊を指揮するバシル・ソランギは地方の軍閥が事件のあ
るものの背後にいることを認めている。これには北部ファリャブ州での襲
撃が含まれる。2人の民間人を含む13名が今月はじめファリャブ州で起
きた軍閥の衝突で死亡した。
国防次官であり、北部のマザリシャリフで影響力をもつ軍閥アブドゥル・
ラシッド・ドスタム、西部ヘラート州の知事イスマイル・カーンは、中央政
府が影響下に置くのが難しい最も有力な人物である。
イスマイル・カーンは何百万ドルもの関税収入を得ているが、その小部
分しか中央政府に渡していないと考えられている。しかし暫定政権の公
共安全局長ディン・モハマド・ジュラトは、中央政府と地方の知事との間
には何ら大きな対立はないと主張している。
62 :
533:03/04/21 20:43 ID:GsEEIzBh
「最近政府はすべての州に特使を派遣したが、われわれは御しがたい
州知事、つまり暫定政権に忠実でない知事にはお目にかからなかった。
使節団はファリャブからハイルホナ、イスロム・カラとトゥルグンディから
ワルダクとマイドンまですべての州と地域を訪れた。ホスト州における
重要でない論争を除くと、どの知事や地方司令官も中央政権に対する
忠誠を表明した」
ジュラトは暫定政権とイスマイル・カーンとの間に関税収入に関して対立
があるということさえ否定した。
「イスマイル・カーンは自分で使節団を迎え、イスロム・カラとトゥルグン
ディに案内した。彼は関税と国境問題に関するすべての記録や報告書
を使節団に手渡した。われわれはそれらをすべてチェックした。使節団
は彼の国境警備員と税関吏を訓練する1週間のセッションを持った。
北部で影響力のある司令官ドスタム[についても同様である]」。
63 :
533:03/04/21 20:43 ID:GsEEIzBh
多くのアフガン当局者は、アフガン政府の兵力は平和プロセスを守り、
アフガニスタンに安全をもたらす力を持っていないという点で意見を同じ
くする。彼らは国軍とアフガン治安部隊が国を守るに十分な経験を得る
まで、国際治安支援部隊(ISAF)や他の国際合同軍にアフガニスタンに
とどまってほしいと述べている。
カブールのISAFスポークスマンのマーク・ホイッティもこれに同意する。
「アフガン治安部隊は進歩しており、彼らはカブール内およびアフガニス
タン国内で治安を維持する基盤になるだろう。しかし想像できると思うが、
23年間にわたる内紛と最近の戦争のあとでは、それにはまだ時間がか
かる」
タリバンや他の過激集団については、アフガン当局者は強硬派が権力を
再び得るチャンスはない、アフガン民衆の支持がないからだ、と述べて
いる。
64 :
533:03/04/21 20:44 ID:GsEEIzBh
#軍閥に関しては相変わらずのようですが、タリバンが弱体化している
のは事実ではないかと思います。最近はイラク戦争でイスラム社会に
反米感情が広がるのを期待して攻勢に出たようですが、これも今後は
退潮していくでしょう。軍閥の権力を削ぐのは容易にできないでしょうが、
現状を維持しながら経済復興を進めていくことで中央政権への求心力が
生まれてくるのではないかと思います。
●[ラオス] 北部ルアンプラバンで路線バスが銃撃,死傷者多数 (毎日新聞)
【バンコク小松健一】ラオスの複数の外交筋が毎日新聞に明らかに
したところでは、同国北部のルアンプラバン近郊の国道で20日
朝、走っていた路線バスが何者かに銃撃されて炎上し、少なくとも
乗客15人前後が死亡、約40人が負傷した。ラオスの
警察当局は事件について発表していないが、同国の国連関係者は
「バスは武装集団に銃撃された直後、爆発炎上し、30人以上が
死亡した模様だ」と語り、犠牲者はさらに増える可能性もある。
バスは北部ポンサリから首都ビエンチャンに向かう途中で、
AFP通信によると、休暇を地方で過ごした学生たちが乗っていた
という。日本大使館は「乗客は約80人いたようだが、日本人も
含めて外国人はいなかった模様で、確認を急いでいる」と語った。
同国では2月にもバンビエンで、バスが武装集団に襲撃され、
フランス人観光客2人を含む乗客10数人が殺害された事件が
あり、同じ武装集団の犯行とみられる。同国の治安関係筋に
よると、今年初めにバスを標的とした襲撃事件をほのめかす通告が
政府に寄せられ、当局が警戒を強めていたという。事件の背後に
ついては不明だが、反政府系の少数民族が関与した可能性も
指摘されている。
66 :
533:03/04/22 23:04 ID:inRm7Eq2
拘束のパキスタン人を釈放へ 首相と会談
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20030423k0000m030123000c.html 【イスラマバード西尾英之】アフガニスタンのカルザイ大統領は22日、
イスラマバードを訪れ、パキスタンのジャマリ首相と会談した。
両国関係は一昨年の米軍などによるアフガン攻撃時に同国内で拘束
されたパキスタン人の釈放問題などをめぐって冷却化しているが、会談
後、記者会見した大統領は「全員の身元を確認後、釈放したい」と述べ、
パキスタン側の要望に応える姿勢を示した。
カルザイ大統領のパキスタン訪問は昨年6月の大統領就任以降初め
て。パキスタンがタリバン政権を支持していたことなどから、北部同盟が
主体のカルザイ政権はパキスタンよりもインドに近い立場と見られている。
17日には国境で両国治安部隊が銃撃戦になるなど緊張が高まってい
たが、大統領は「(国境での緊張は)重要なことではない」と述べ、重要視
しない考えを示した。
また印パ両国が領有をめぐり、対立しているカシミール問題について、
カルザイ大統領は、両国が友好関係を築くことを望むとしたうえで「(カシ
ミール住民の住民投票によって帰属を決定するなどとした)国連決議を
支持する」と、パキスタン寄りの立場を示した。
スリランカ和平交渉、解放のトラが撤退を表明
http://www.reuters.co.jp/news_article.jhtml?type=worldnews&StoryID=2600603 [コロンボ 21日 ロイター] スリランカの分離・独立派、タミル・イーラム解放の
トラ(LTTE)は、20年にわたる内戦終結に向けた和平交渉から撤退を表明した。
6万4000人以上の死者を出している内戦終結の好機が、再び脅かされている。
LTTEは声明を発表し、交渉による内戦終結には取り組んでいく姿勢だが、支援
関連会合から除外されたことと、少数民族タミル人の生活改善が思うように進展
していないことが不満、との見解を示した。
同声明は、「現在の和平プロセスにおける一部主要な点に関して強い不満を表明
するとともに、LTTE指導部はスリランカ政府に対し、交渉からの当面の撤退を決定
したことを伝える」と述べた。
8日後には、政府との第7回交渉がタイで行われる予定だったほか、6月には日本
で支援国会議と次回交渉が行われることになっていた。2002年2月には休戦協定
が成立していた。
政府からも、02年休戦協定を仲介したノルウェーからもコメントは得られていない。
※LTTEはインド南部のタミル人や密貿易で資金を集めてきたが、スリランカ和平を
仲介しようとしていたラジブ・ガンジー元首相を暗殺された苦い経験を持ち、タミル人
の分離独立運動への危惧もあるインド政府はLTTEを封じ込めようとしつつある。
軍事的にも99年からの攻勢でコロンボ島北部のジャフナ半島の完全制圧に失敗し、
装備を更新した政府軍の反撃を受けた。
戦闘が再開された場合LTTEはジリ貧になるので和平交渉をそう簡単に破綻させる
ことはないと思うが、LTTEは交渉断絶を繰り返してしてきたからなあ。
つい一昨日まで箱根で和平交渉を主催した日本政府は、ここが踏ん張りどころ。
選挙実施で基本合意 箱根のスリランカ和平交渉
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030321-00000133-kyodo-int
70 :
533:03/04/24 20:01 ID:PsNud3gv
カブールの治安支援部隊、NATOが指揮 安保理承認
http://www.asahi.com/international/update/0424/006.html アフガニスタンの首都カブールに駐留する国際治安支援部隊(ISAF)
で、8月から北大西洋条約機構(NATO)が指揮を執ることを23日、国
連安全保障理事会が正式承認した。NATOが欧州の外で活動を行うの
は49年の発足以来初めて。米国はイラクの治安維持にもNATOの関
与を求めている。
NATOのロバートソン事務総長から書簡で申し出があったのを受け、
安保理のジンセール議長(メキシコ大使)が23日、承認の回答を送った。
ISAFはいま、29カ国の約4600人で構成されるが、NATO側によると
加盟14カ国の兵士が約95%を占める。このため現在兵士2300人を
送り込んで、オランダと共同で指揮を執るドイツが、6カ月の任期切れと
なる8月10日以降、NATOとして指揮を執るよう強く求めていた。
71 :
533:03/04/24 20:02 ID:PsNud3gv
NATO側は今回の措置を「ISAFへの支持を強化する」とともに、「ISAF
の指揮系統と計画性に継続性を持たせるのが重要なため」と説明してい
る。期間について書簡は言及していないが、任期を設けずに実質NATO
がISAFを引き継ぐ形になりそうだ。
NATOはこれまで旧ユーゴスラビアのボスニアやコソボに域外派兵して
いる。しかし、「北大西洋」の一部である欧州を離れて派兵するのは例が
ない。
ISAFはタリバーン政権崩壊後の01年12月に創設され、カブールとそ
の周辺で治安維持や警備にあたっている。当初は英国、次いでトルコが
指揮を執った。 (04/24 16:35)
●テロ組織指導者バシール師、初公判で罪状を否認(読売)
テロによるインドネシア政府の転覆を企てたとして国家反逆罪に問われた
東南アジアのテロ組織ジェマア・イスラミア(JI)の精神的指導者、
アブ・バカル・バシール師(64)に対する初公判が23日、ジャカルタ市内の
同国気象庁に設けられた中央ジャカルタ地裁特別法廷で開かれた。
検察側の起訴状朗読の後、バシール師は「罪を認めない」と罪状を否認した。
(シンガポール支局)
#例のバリ島テロの主犯と目される人物であり、アルカイダとの繋がりも噂されている人物です。
我輩である。アフガン関係のスレが復活してくれていて、我輩も嬉しい。
なにしろ同国には我が国の事実上の領土ヘラートがあるのだからな。
では、我輩も、最近読んだ本の中から、アフガンに関係するものを紹介しよう。
http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/3e4e7450df74f0105f48?aid=&bibid=02286145&volno=0000 もはやこれはコメディである。
911テロを食い止めることができなかったのもむベなるかな。
アフガン内戦は沸騰しようとしていた。私は、ダリ語と
パシュトゥン語(原文ママ)の話し手の派遣を繰り返し要請した。タジキスタンへ
洪水のように流れ込む難民から話を聞きたかったのだ。彼らは情報の宝庫だった。
何人かをスカウトして国境の向こうへ送り返し、アフガン情勢を報告させることも
可能だった。
ところが、ダリ語やパシュトゥン語の話し手などどこにもいないと一蹴された。
CIAはもうアフガン情報の収集をやめたので、そういう言葉は必要ないとまで
言われた。
本部は代わりに4人編成のセクハラ問題指導チームを送ろうと言ってきた。
それを断ると、私の名前にもう一つ罰点が加えられた。
74 :
533:03/04/27 18:37 ID:3N5c59gU
そういえばイラク問題特使として反体制派の会合にも出たハリルザード
氏は米国在住パシュトゥン人で、もともと9.11テロの前にタリバンに関する
鋭い論文を書いたので注目され、テロ後に抜擢されて活躍した人ですが、
最近はイラクの方が忙しいようですね。
イラクはイラクで専門に扱える人材がいないのかどうか。
75 :
533:03/04/27 18:38 ID:3N5c59gU
アフガンは「安定化段階」?
http://www.cnn.co.jp/top/K2003042700212.html アイルランド・シャノン(CNN) ラムズフェルド米国防長官は26日、イラ
クなど中東各国やアフガニスタンへ向けて出発した。国防長官の中東訪
問について、安全上の理由などから具体的な日程は伏せられているが、
国防総省筋によるとイラクとアフガニスタンを訪れる予定という。
(中略)
長官はアフガニスタン訪問時には、同国内が「安定化段階」に入ったと
宣言すべきか、アフガン政府関係者や米軍関係者らと協議する方針を示
した。
「アフガニスタンではここのところ長期間にわたり、大規模な戦闘は起き
ていない。しかし散発的な抵抗が続いている地域も依然としてある」と長
官は述べた。
76 :
533:03/04/27 19:29 ID:3N5c59gU
アフガンでのアル・カーイダ復活対策、露軍戦力増強へ
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20030427i211.htm 【モスクワ=古本朗】ロシアのプーチン大統領は27日、アフガニスタン
での「国際テロ組織アル・カーイダの復活」の動きを指摘、対策として隣
国タジキスタン配備の露軍戦力を増強する方針を表明した。
同日、タジク駐屯の露地上軍第201自動車化狙撃師団を視察した際
に明らかにしたもので、タス通信が報じた。
露大統領は26日に、タジクの首都ドゥシャンベでエモマリ・ラフモノフ
大統領と首脳会談を行い、その席上、同国の露軍基地を一層強化する
ことで合意した、という。露大統領は、戦力増強の理由について、最近、
露情報機関が「アフガンでの、アル・カーイダ、原理主義勢力タリバンの
組織復活と著しい活発化を確認した」ことを挙げた。
ロシアは現在、1万人以上の兵力をタジキスタンに配備している。
77 :
533:03/04/27 19:30 ID:3N5c59gU
#アルカイダとタリバンの「組織復活と著しい活発化を確認」というのは
まことか。イラクで大外ししたこともあるし、ラムズフェルドの見解とは正
反対ですが、これまでの報道からは政権を不安定化させるほどの活性
化はなかろうと思います。
79 :
533:03/04/27 20:58 ID:???
>>78 その記事は読んだことなし。サンクス。
ところで、アフガン通の話ついでですが、先日、高校時代の松浪健四郎氏を
教えたという方とちょっとお話ししました。
高校の頃からきかん坊だったそうです(w
その方いわく「ちょんまげ切ったぐらいじゃあかんかもな・・・」
松浪健四郎はもともと専修大学レスリング部の監督。
長州の後輩で馳浩や秋山の先輩。
皆に慕われているらしいが、長州が893相手の営業に強いのも
いろいろ先輩や後輩がなんとかしてくれるから。
81 :
533:03/04/29 07:44 ID:avtUU102
パキスタンがタリバン支援黙認、アフガン政権が反発
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20030428id29.htm イラク戦争の陰で、アフガニスタンにおけるタリバン残党によるゲリラ
戦が活発化している。アフガンのカルザイ政権は、背景に、パキスタン
政府がイスラム原理主義政党や軍情報機関によるタリバン支援を黙認
していることがある、と見て反発を強めている。(アフガン南部カンダハ
ルで 新居 益)
タリバンを生み育てたパキスタンは米同時テロ(2001年9月)後、タリ
バンとの関係を絶ち、米国と歩調を合わせて、タリバン最高指導者オマ
ル師やウサマ・ビンラーディンらの行方を追っている。しかし、パキスタン
の一部勢力が水面下で、依然としてタリバン残党に手を貸しているとの
見方は根強い。
82 :
533:03/04/29 07:44 ID:avtUU102
アフガン・カンダハル州のパシュトゥン報道官は本紙に、「パキスタンが
アフガンの内政に再び干渉を始めた」と断言。22日にパキスタンを訪問
したカルザイ大統領は、パキスタン国内に潜伏しているタリバン幹部の
リストをパキスタン側に近く提出する方針を明らかにし、パキスタンの対
応への不満を示唆した。
米軍は、反政府勢力がアフガン領内で活動後、国境を越えてパキスタ
ン側に逃亡するという行動パターンを把握している。
タリバンに関与していると見られるパキスタンの組織は、1990年代初
めにタリバンを生み出す上で“両輪”の役割を果たしたイスラム原理主義
政党「ウラマー・イスラム協会(JUI)」と軍統合情報部(ISI)だ。
83 :
533:03/04/29 07:45 ID:avtUU102
JUIは昨年10月の選挙で躍進し、アフガンと国境を接するバルチスタ
ン州では州政権入りした。この結果、同州都クエッタには多数の元タリバ
ン幹部が潜伏、活動しているとされる。パキスタンではタリバン支持の感
情は反米感情と深く結びついているだけに、「ムシャラフ大統領は、JUI
にタリバン問題を持ち出し、反米感情を刺激することは避けたい」(地元
紙記者)のが本音だ。
ISIはCIA(米中央情報局)と対テロ戦で協力したが、タリバンに関する
著作があるパキスタンの著名ジャーナリストのアハメド・ラシッド氏は「ISI
は、一部の幹部が米国と協力する一方、別の幹部がタリバンを保護して
いる」と指摘、ISIが米国とタリバンの二またをかけているとの見方を示す。
アフガン全土で8500人の米軍は、地元勢力とも手を組み、数千人の
タリバン残党に対し圧倒的優勢を保っており、タリバンは局地的な占拠や
攻撃を繰り返すにとどまっている。
84 :
533:03/04/29 07:45 ID:avtUU102
しかし、アフガンでは、イラク戦争後の国際情勢の変化を受け、米軍の
駐留がいつまで続くのか不安視する声も出始めた。
ポパル・カンダハル市長は「米軍はアフガン国軍と警察が完備するま
では駐留してほしい」と語った。
#タリバンのパキスタン領からの越境攻撃は前から続いているパターン
ですが、最近はアフガン軍部隊とパキスタン軍部隊の交戦も伝えられて
いました。アフガン政権のイニシアチブが最近は報じられることが多いの
は、政権が少ししっかりしてきた徴候か。
85 :
bloom:03/04/29 07:46 ID:8r+6IltK
長倉洋海氏が昨日、NHKで4時から出ていたので、録画しておいたものを見た。
あまり大したことは言っていなかった。
・子供達が学校に戻り始めた。
・氏がアフガンに入り浸った経緯(これまでの本にある物と同じ)
・マスードの人柄(同)
・写真の説明
これでは物足りないから、土日に近所でやる講演会にでも行ってくるか。
88 :
533:03/05/02 19:27 ID:TUKo925m
米国防長官、アフガンでの戦闘終結を宣言
2003.05.02
Web posted at: 10:13 JST
- CNN
カブール(CNN) ラムズフェルド米国防長官は1日、アフガニスタンを
訪問し、首都カブールでの記者会見で、同国における主な戦闘は終わっ
たと宣言した。また、同国に駐留する米軍部隊は今後、治安維持や復興
支援に重点を置いていくとの方針を示した。
ラムズフェルド長官は、カルザイ・アフガニスタン大統領との共同会見で、
米国とアフガニスタンは「戦闘活動の時期から、安定化と復興の時期に
移ったとの意見で一致した」と述べた。ただし、アフガン国内の一部には
抵抗勢力が残っているとして、今後も地方の治安維持活動などに協力す
る考えを表明した。米当局の「戦闘終結」宣言には、アフガンの安定化を
強調し、国際社会が復興を支援しやすい環境を整えたいとの狙いがある
とみられる。
89 :
533:03/05/02 19:28 ID:TUKo925m
90 :
533:03/05/02 19:32 ID:TUKo925m
我輩である。イラクを我が国の事実上の領土たらしめんと工作している最中で
忙しいのであるが、ふとこんな記事を見つけたので紹介しておく。
ニューズウィーク日本版 2003 3/19
「タリバンに広がる反ビンラディン」
アフガニスタン国境のカイバル峠に近いパキスタンの町ボラ。
今は廃墟と化したホテルの一室で、タリバン兵サラジュ・ディン(35)は嘆く。
「ウサマ・ビンラディンというつまらない男のために、我々は純粋なイスラム政権を
犠牲にしてしまった」
後悔しているのはディンだけではない。2001年11月のタリバン政権崩壊は、
アフガンに潜伏して投降を拒んだビンラディンの責任だという思いが、タリバンの
若い兵士の間に広がっている。
「アメリカが我々に軍事攻撃を仕掛けるとわかった時点で、彼はアフガンから
出ていくべきだった」と、タリバンの元情報担当官は言う。彼はアフガンの
カルザイ現政権とアメリカにゲリラ攻撃を仕掛けようと、パキスタンで密かに
資金を集め、義勇兵を募っている。
同じ失敗は繰り返さないと、タリバン兵達は誓う。
「ビンラディンだろうがアルカイダだろうが、外国勢力の助けは一切必要ない」と、
タリバン司令官のムハマド・ニアズ(32)。「我々の運動を部外者が奪うような
ことは、もう二度とさせない」
最高指導者ムハマド・オマルがビンラディンと親しくしていた当時も、一般の
タリバン兵はビンラディンやアルカイダ、ISIの干渉を疎ましく思っていた。
今ではオマルもビンラディンと決別したという。
オマルは2月、政権崩壊後、初めてメッセージを発信。
「アメリカとの同盟を捨て、即時に聖戦を開始せよ」とアフガン国民に呼びかけた。
ニアズは「(タリバンには)隠している武器がたくさんあり、信仰という富もある」
と言う。アルカイダが今でも兵士の訓練に協力していることは、タリバン
指導者達も認めている。
だが、アルカイダに命じられて動くことはないという。
「我々だけで戦ってみせる」と、ニアズは断言する。
#「外国勢力の助けは一切必要ない」というのであるなら、パキスタンの支援も
受けないでほしいものだがね。
93 :
533:03/05/02 22:26 ID:???
>>91-92 サウジのワッハーブ派はシーア派を異端視して、1801年にはカルバラに
攻め込んで破壊の限りを尽くしたらしいから、国境を接するのも考えもの
かも。(今は少し軟化したようですが)
それはともかくタリバンが今に至ってもアルカイダと癒着しているように
見えるのは不思議ですね。
祝!戦争回避!
◆インドが駐パキスタン大使指名、パ外相が歓迎
【イスラマバード=新居益】インドのバジパイ首相は2日、国会で演説し、
空席だった駐パキスタン大使の指名と、パキスタンとの民間航空機相互乗り入れ
再開の方針を表明した。
これを受け、パキスタンのカスリ外相は同日、イスラマバードで記者会見し、
バジパイ演説を歓迎、パキスタン側も駐インド大使を指名する可能性を示唆した。
バジパイ首相の国会演説は、インドとの対話再開を目指し、先月28日に電話を
かけてきたパキスタンのジャマリ首相への“返答”だ。昨年半ばには開戦の
瀬戸際まで行った両国の本格的な政治対話につながるとの期待が高まっている。
両国関係は一昨年12月のイスラム過激派による国会議事堂襲撃事件を機に悪化。
インドは同月、駐パキスタン大使を召還し、民間航空機の直接乗り入れを禁止。
昨年5月には、パキスタンの駐インド大使を追放した。
両国がこの時期に対話再開に動き出した背景には、今月上旬、
アーミテージ米国務副長官が両国を訪問予定で、米国が緊張緩和を働きかけている
ことがあると見られる。
#これの直前、アルカイダ幹部がパキスタンで逮捕されているが、どうも
アーミテージとパキスタンとの間で秘密取引があったように思えてならない……。
長倉洋海氏講演会にも行ってきましたが、ちょっと疲れているので、また後刻。
ちなみに「獅子よ瞑れ」は長倉氏の自費出版(ページ減らされたり、
画質落とされたりしたくなかったので、自費出版という形にしたとのこと)ゆえ、
再販はできないそうなので、希望者はお早めに。
戦争して欲しかった・・。
テスト
また狂者がテロを起こさねばよいが。糖尿ヒゲオヤジの取り巻きとか。
>>97 ◆[アルカイダ] カラチの米領事館に小型機テロ計画 米国内に警告
【ワシントン中島哲夫】2日のAP通信などによると、米国とパキスタンの
関係当局は最近、テロ組織「アルカイダ」がパキスタンのカラチにある米領事館を
小型航空機で自爆攻撃する計画を進めていたことを突き止めた。
米国土安全保障省は1日、米国内で同種の攻撃が起きる可能性があると警告を発した。
同通信によると、テロ計画は固定翼の小型飛行機かヘリコプターに爆弾を積み、
米領事館に突っ込むという内容。カラチで4月末、アルカイダのメンバー6人が
逮捕されたことから発覚。約150キロの爆薬や各種武器も押収された。
[毎日新聞5月3日]
99 :
533:03/05/04 22:08 ID:/vLh9GFV
アフガン:
タリバン幹部、米国への聖戦を強調
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20030505k0000m030086000c.html 【イスラマバード西尾英之】01年の米軍によるアフガニスタン攻撃で
崩壊したタリバン政権の指導者オマル師の側近だった、モハメド・ハッサ
ン・ラフマニ元カンダハル州知事が4日、ロイター通信の電話インタビュ
ーに応じ、「米国とその手先に対するジハード(聖戦)を継続する」と強調
した。
ラフマニ氏は「聖戦を続けるのは、米軍がアフガンを占領しているから
だ」と主張。カルザイ大統領については「大統領ではなく、米国の官吏、
北部同盟のおもちゃに過ぎない」と強く非難した。
ラフマニ氏はタリバンの本拠地だったカンダハル州知事を政権崩壊ま
で務め、その後消息不明となっていた。インタビューは衛星電話によって
行われたが、元知事は現在の居場所は明かさなかった。
100 :
533:03/05/04 22:08 ID:/vLh9GFV
米国のラムズフェルド国防長官は1日、カブールを訪問しアフガンでの
大規模な戦闘の終結を宣言。しかしタリバンやウサマ・ビンラディン氏の
組織「アルカイダ」の残存勢力などは、米軍のアフガン駐留やイラク攻撃
に反発を強めており、米軍や外国人、アフガン政府軍に対するテロ攻撃
がひん発している。
[毎日新聞5月4日] ( 2003-05-04-21:35 )
#タリバンやアルカイダの攻撃目標はこれまでも主として駐留米軍や
ISAFなどの外国勢力ですが、一般アフガン人にとっては、言ってみれば
米軍は「避雷針」とも言えるのではないか。米軍が国境地帯でタリバンを
引き付け、両者が互いに戦っている間に、国の大部分では復興に邁進
するとか。
タリバンの声明に対するツッコミですが。
長倉洋海写真展&講演会
・写真展では「獅子よ瞑れ」の見本展示、およびビデオ上映。
ラバニ政権発足直後、ヘクマチアル派との内戦直後のカブールを長倉氏が
取材した、当時のNHKの番組のビデオ録画を見れたのはラッキー。
以下、ビデオ内容。
・文字通り不眠不休で陳情者と面会するマスード。
国防省の建物の前に、群れをなす陳情者。
殆ど流れ作業で陳情をこなすしかない状況が見て取れた。
以前、どこかのTV局で、カルザイ政権に陳情に訪れたのに、会って
もらえなかったと不満をこぼす長老の話を報じていたニュースがあったが、
このビデオを見ていると、「全部こなすのは無理だろう」と思えてしまう。
・ナジブラーの軍事パレード。民族衣装姿の女性兵士までが動員されている
様子が、サダム・フセインの軍事パレードそっくりだったので失笑。
・抗ソ戦時代の映像。トランシーバー(時代だなあ……)で最前線と
連絡を取るマスード。マスード軍の、たった1門の「スターリンの
オルガン」の砲撃。着弾観測班は、建物の影に隠れておっかなびっくり
様子を伺う、たった一人のムジャヒッディーン。
こういう映像を見ていると、RMAできる国が羨ましくなる。
・砲撃しながら、歩兵が前身しながら、アッラー・アクバル!を連呼する
マスード軍。
・地下豪で蝋燭の明かりを頼りに、書類に目を通すマスード(これは
写真集にも出てくる)。彼はその書類を見て、「この書類は
デタラメだ!」と怒り、使途不明金について司令官を問い質し、
ビンタを繰り返す。
・「イスラーム政権になってから、チャドリをつけるようになった」と
話す、カブールの女性。30歳くらい。
・うっじゃうっじゃ人がいる市場。抗ソ戦が終わって、値下がりする物価。
ここに後にヘクマチアール派が砲撃したのだと考えると……。
・モノクロの1969年頃のアフガン(カブール?)の映像。15秒ほどしか
なかったのが残念。
・マスードによる市街戦停戦の調停。市街戦の始まりは、軍閥の
司令官が、対立軍閥の権門所を無視して通りすぎようとし、検問所の
兵士がロケット弾(!)で威嚇射撃しようとしたところ、それが命中して
しまったことから、という些細なもの。
今日の軍閥同士の小競り合いの原因を彷彿とさせるようで、苦笑するしか
なし。
・ラバニ大統領が要人と昼食会をしている間も、市街戦の状況について
カブールと連絡をとるマスード(これ、停戦斡旋の前だったな……)。
長倉氏がラバニに不信感を抱いている様子が、氏の本に垣間見ることが
できるが、それはこうした光景を見たからかも。
・激務の合間に、長倉氏のインタビューに応じるマスード。
「戦争が終わったら、貿易の仕事をしたい」という例の発言も
このときに出てくる。
んで、やっと講演会の話↓
申し訳なし。時間がかかりそうなので、講演会自体の話はまた後刻ということで…。
メルマガ情報です。
軍 事 情 報 第118号
2003年5月5日
http://www51.tok2.com/home/okigunnji/ ●独立国家共同体(CIS)集団安全保障条約に加盟する、ロシア、カザフス
タン、タジキスタン、ベラルーシ、キルギス、アルメニアの6カ国は28日、
タジキスタンの首都ドゥシャンベで首脳会談を行い、国際テロの脅威に対抗す
る緊急展開部隊を創設する事で合意しました。
→04年初めまでに統合司令部を設立するということです。
#この地域での、最も有効なイスラーム過激原理主義テロ対策は、実は
民主化なんですけどね……。
おとといあたりインドかパキスタンでテロが起きたらしいのですが知ってる方いますか?
強固な意志を持って印パ和平を妨害しようとしている奴がいるのでしょうか。
で、長倉講演会の話です。やっと。
・白に黒ストライプのシャツ、ジーンズ、毛糸キャップという姿で登場。
ちょいとした、昔の囚人コントの登場人物ふう。
・不発弾を持ち返った毎日新聞の記者は、戦争は酷いものだという
頭の中での理解はあったが、皮膚感覚として戦争は痛みだと分かって
いなかったのではないか。
自分(長倉氏)も皮膚感覚で分かってはいなかった頃、マルコス追放直後の、
荒らされたマラカニアン宮殿で、ふと、未使用の弾丸を持ち帰ろうとした
ことがある。
・そういった痛みが分かってきたので、これまでは戦争を撮ろうと
してきたが、ここ4〜5年、アフガン人が本当に愛しているもの、
美しい国土や家族や子供達を撮るようになった。
・マスードは、アフガンのことは自分達で決めたいと言っていた。
外国勢力の介入の排除だけを望んでいた。
マスードについてはもちろん批判もある。時代が変わると共に
評価も様々に変わった。抗ソ戦のヒーロー、軍閥、戦いを長引かせた……。
しかしマスードは最初に知った頃から少しも変わっていない。
世の中のほうがコロコロ変わっただけだ。
以下、スライドを見ながらのトーク。
・アイスクリームが溶けるのも忘れ、インド映画に見入る子供。
・「それ以外で商売しようがない」と、地雷が埋まっているかもしれない
土地を、早くも耕し始めた農民。
・カブール、マクロヤン団地の壁一面の弾痕。
・ショモリー平原。タリバンはマスード軍支持者の多いこの土地で、
焦土戦を行い、難民がパンシール渓谷に押し寄せた。
最大10万人の難民がいた。このキャンプには援助は殆ど全く届かなかった。
タリバーンが封鎖して、援助がいかないようにしたからだ。
隙を縫って国連の援助が2回だけ来、それぞれ各世帯に40kgを配った。
3年間の間に届いた援助はその80kgだけだ。
今は難民キャンプには誰もいない。皆、ショモリーへ帰った。
学校は長い間難民宿舎になっていて使えなかったが、やっと再開された。
他に、壊れたレストランを使っている学校もある。
この学校は未公認なので、ユニセフの支援は受けられていない。
一切、教師の手弁当。
カブールのレストランで営業時間終了後、ただで食事させてもらっている
貧しい子供達。アフガンには、このように周りから助けてもらって
生き延びた子供が大勢いる。
医者になりたいという子供が多いのも、周りには医者がいない、だから
自分が医者になって助けたいというのが動機。それは、その子供も
誰かから助けてもらったことがあるから。
パンジールで難民を助けたのも、そうした助けるという精神。
・ショモリーを失った頃が、マスードの一番苦しかったときで、顔も一番
老けた。
死ぬ1年くらい前に、マスードは爆発で死ぬ夢を見たそうで、子供に、
1本の木を指し、自分が死んだら、パンジールを一望できるあの木の
根本に埋めてくれと言ったそうだ。
しかし、墓は現在そこにはない。墓参りしやすいよう、別の場所に
埋葬されている。
タリバーン戦争はよく民族対立が強調される。
しかしマスードは非レイシストだった。
・バーミヤンの写真。
「バーミヤン石仏は自ら崩れ落ちた」と言う人間がいるが、感傷的過ぎる。
そんな破壊活動をするグループが君臨していた下で生きる人のことにも
思いを寄せるべき。
・カルザイ政権はおおむね評価されている。
米軍が今なお戦闘を続けている南部では反米感情があるが、他の地域では
それほどでもない。
・緑が少ないので、それゆえにアフガン人は緑を愛している。
刺繍や車の飾りに花柄が多いのも、それゆえ。
・パンジールから徒歩で4日のところに市が立つ。週2回。
ここで日用雑貨品なども買っていく。
タリバーンがこの市場を爆撃し、50人が死んだことがある。
市場が立つ日を意図的に狙ったらしい。
アフガン人が同じアフガン人の、市場の人間を狙うなんて信じられない、
アフガン人ではなく、外国人兵の仕業だろう、とも。
抗ソ戦の頃、共産政府軍機は同じアフガン人を爆撃しようとせず、
山に投弾して帰ったということも何度かあった。
生活インフラが攻撃されるようになったのは、タリバーンに外国人兵士が
流入したせいではないか。
・表情にメリハリがあったマスード。
・珍しく、自分が写真を撮る側に回っているマスード。
マスードと一緒に写真に映りたがる者が多いので、マスードは撮られる側に
なることが多かった。
・MSF(国境のない医師団)は凄い。世界がアフガンに目を向けていない
ときも、ずっと活動していた。
NGOの中にも、メディアがスポットを当てている場所にしか行かない、
インチキなものも当然あるが、MSFは、
「アフガン政府がちゃんと自前で医療活動できるようになるまでは、
この地に留まる」という。
・質問コーナー。係員がではなく、自分でテーブルを動かして、望みの
位置に持ってくる長倉氏。
・質問「アフガンの治安は今、どうなっているのか?」
答え。長倉氏自身は、この1年は講演会回りのため、アフガンには
行っていないが、共同通信社の安井女史によると、イラク戦争の後は
悪化した、という。サウジやパキスタンは、「イラクの次は俺かも」と
恐れているから。これらの国がアルカイダを支援したことは明白。
そこで攻撃の矛先が自分達のほうへは向かないよう、アフガンの復興を
妨害している、とか。
赤十字職員が襲われ、1名が死亡したとき、テロリスト達は、アフガン人
職員に向かい、「外人とは仕事をするな」
南部以外では、再建はゆったり進んでいる。
内戦が収まるまでに実に22年かかった。同じくらいの時間が復興にかかる
だろう。
マスードはパキスタンに3年亡命していた時期があるが、その間に、
パキスタンは自分達を道具としてしか見ていないことを悟った。
そこで帰国後、彼はパキスタンとの距離を置いたので、抗ソ戦の間も
冷遇され続けた。
パキスタン治安諜報機関ISIは国家内国家を作っている。
その幹部は言った。
「アフガンの不安定は、パキスタンにとっての国益だ」と。
地政学的には「正しい」戦略だが。
パキスタンが何もしなければ、アフガンには平和は来る。
アフガン人は本当に誰もが平和を願っている。
彼らは戦争を痛みとして、皮膚感覚で捉えている。
世界が関心を持ってくれていることが、彼らの希望だ。
「日本が金を出す必要はない」などと言う人がいるが、
困っている人に肩を貸すような援助をして欲しい。
日本のゼネコンの人間を現地で見かけたが、
技術も金も現地に落ちない、ヒモツキ援助ではダメだ。
肩を貸すような援助をすれば、日本もそこから逆に学ぶことがあるだろう。
「貧しいからテロを起こした」という人がいるが(レス者注:あの医師だな…)、
貧しい人は懸命に生きており、人のせいにしたり、人の悪口を言ったりしても、
何も変わらないことを知っている。
人の助けがあって生きていけることも知っている。
人と一緒に生きている人は、他人を爆破したりはしない。
ジハードとは、自分の愚かなところと戦うということだ。
タリバーンは、自分の理想を力づくで押しつけた。
その点については間違っているとはっきり言える。
軍閥は10年間、自分がこの国をとってやろうと戦ってきた。
しかし誰もそれを果たせなかった。
現在の軍閥は、縄張り争いのために戦っている。
軍閥の戦闘理由に、そんな質的変化が起こっている。
武器を置いたというだけでも(これまでの戦いの連続だった歴史を考えれば)
凄い事だ。
・テヘランで、911犠牲者追悼の為の集会に五千人が集まった。
メディアの目線はそういうところへは向かない。
未来のない報道はしてほしくない。
コソボでも、口も聞きたくないと言っていた連中が、1年後には平気で話を
していた。
ハマスは、行政がやらない福祉をやるから支持されているので、テロを
やるからではない。
しかしメディアは反米デモを支持する人を探し出して記事を書く。
記者は、取材を短期間で終えなければならないため、出発前には既に記事を
作っており、その記事に合う人間なり事象なりを現地で探し出しているに
過ぎない。
デモの行われている路地裏では、普通に主婦が洗濯しており、そういう
人々は平和を望んでいる。
人が生きるということは多面的であり、メディアは単相的になる傾向がある。
115 :
終わり:03/05/05 23:00 ID:???
・イランの女性ジャーナリストが、マスードについての本を執筆中。
邦訳も出版される、とか。
#なお、上のレスには、順番が入れ替わっているところや、別々の
スライドや質問に関する発言を一つにまとめたところもあります。
また、短いメモと記憶とに頼って書いているので、間違っているところが
あれば御指摘ください。
>>106 うーん、インド国防ニュース・サイトを見れば、何か載ってるかも。
とりあえず、今日はもうご容赦ください。タイプ疲れ。
>>113 おお! Thanks!!
117 :
m:03/05/05 23:03 ID:YnrQ3YO6
118 :
533:03/05/06 19:40 ID:XELTe2RW
>>101 お疲れさまでした。
長倉さんの現状理解には同感です。とくに「未来のない報道はしてほしく
ない」と言うところには共感します。私もこの国の将来の発展の芽生えを
見つけていきたいと思います。
119 :
533:03/05/06 19:40 ID:XELTe2RW
120 :
533:03/05/06 19:41 ID:XELTe2RW
バジパイ氏の訪問に引き続いて、分離主義者による突然の暴力の大波
があったが、ここ数か月間は比較的平穏だっただけに鋭い対照をなした。
カシミール・ウォッチャーは、これらの攻撃はパキスタン政府がほとんど
制御できないグループが起こしたものだと述べている。
カシミールの主要な武装集団であるヒズブル・ムジャヒディンの内紛によ
って、他の集団にも活動の余地が開けたが、それらの多くはアルカイダ
などの汎イスラム主義集団と関係があると疑われている。
カシミールのジャーナリスト、ムザミル・ジャリールは、これらの集団は平
和にはほとんど興味がない、それは彼らがカシミールでの闘争を全地球
的な汎イスラム運動の一環と考えているからだと述べた。
(後略)
121 :
533:03/05/06 20:13 ID:XELTe2RW
イスラムはアフガニスタンの唯一の法源
http://www.afgha.com/?af=article&sid=32846 インデペンデント・バングラデシュ
2003年5月4日
5月3日、最高裁副長官のアーマド・マナウィは、アフガニスタンにおける
唯一の法源はイスラムのシャリア法であると宣言した。
「アフガニスタンの唯一の法の源はイスラムのシャリア法である」マナウィ
は先週の金曜、全国から集まった75名のイスラム指導者による評議会の
主要勧告書の概要についてこう述べた。
3日にわたる評議会またはシューラは最高裁が組織したもので、水曜に
終了した。
122 :
533:03/05/06 20:13 ID:XELTe2RW
1つの委員会が現在、先月に完成した新憲法の草案を吟味しているとこ
ろである。委員たちは新憲法に対する一般の意見を集めるための情報
周知と協議のキャンペーンも行っている。この新憲法は現在の1964年
憲法を置き換えることになっている。
西側の数か国はイスラム法にもとづいた憲法と法制度ができる見通し
であることに心配を表明している。「イスラムは女性の教育および政治
生活への参加を保証している。しかし女性たちはイスラムのマナーに
従った身なりをし、ヒジャブ(スカーフ)の着用を守らなければならない」
マナウィによれば評議会はこのように決定した。
女性たちはヒジャブの下は顔、手、足を除く体をすべて包まなければな
らない。
123 :
533:03/05/06 20:13 ID:XELTe2RW
打倒されたタリバン体制のもとでは、女性は全身を包む「ブルカ」の着用
を強制され、さもなければ宗教警察に罰せられる危険があった。テレビも
禁止され、メディアは厳しく検閲された。
「イスラムの価値観はメディアにおいても考慮されなければならない。も
し報道機関がイスラム法に照らして罪と考えられるものを公開したならば、
それは犯罪者とみなされ、尋問を受けるだろう」と彼は述べた。評議会は、
他の宗教の信者は法に従い自由に信仰活動を行うことができると述べ
た。
#最高裁は保守的ですが、今度できる新憲法がどのくらいイスラム的な
のかはまだよく判りません。以前の報道では4割ぐらいがシャリアに基づ
いていると言われていたように記憶しています。これについては、保守派
はもっと全面的にイスラム的であるべきだと主張したとか。
◆米、ミャンマー民主化の現状に強い不満(読売)
【ワシントン=菱沼隆雄】バウチャー米国務省報道官は6日、ミャンマーの民主化
運動指導者アウン・サン・スー・チーさんが自宅軟禁を解除され1年がたったことを
受けて談話を発表し、「ミャンマー軍政・国家平和発展評議会(SPDC)は
野党との国民和解に向けた実質的な対話を進める姿勢を示していない」とし、
民主化に後ろ向きなSPDCの対応に強い不満を表明した。
「SPDCは国民を不当に圧迫し続け、スー・チーさんの遊説や党活動も
制限している」とも批判した。
これに関し、パウエル国務長官は4月30日の上院外交問題小委員会の公聴会で、
6月にカンボジアで開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)外相会議で懸念を
伝える意向を示しているほか、マシュー・ディリー国務次官補代理(東アジア・
太平洋担当)も別の公聴会で、「(国民和解に向けた)実質的な進展がこれ以上
なければ、国際社会と協力し、追加制裁か、新たな方策を検討せざるをえなくなる
だろう」と述べた。
>>125 麻薬製造の大立者だったクンサーの逮捕以来、ミャンマーの軍事政権を積極的に支持し続ける必要が減ったからなあ…。
来るべき時が来たということだな。
上の長倉講演会の話の関連ですが、パキスタンISIが国家内国家を作っていると
いうのは、事実のようです。
http://www.netlaputa.ne.jp/~kagumi/articles01/0110-2.html >パキスタンの真の権力は、モハメド・アジズ将軍の掌中にある。
>ムシャラフ参謀総長の副官という肩書きでクーデタの鍵を握った人物だ。
>その後、彼はラホール地方の司令官に任じられた。インド出身でウルドゥー語を
>話すムシャラフ将軍は、パキスタン国内に何の民族的基盤も持っていない。
>一方、アジズ将軍は、パキスタンの有力地方の言語、パンジャブ語を話す。
>また、信仰心が厚く勇猛なことで知られ、人口7万5000人を数える部族スダンの
>指導者の一人でもある。カシミール地方のパキスタン側、プーンチ地区で実権を
>握っているのが、このスダンである。
また、タリバン秘密警察との繋がりや、カシミール和平の妨害などについても
述べられています。
しかし、インドもしたたかだね(最後の3行)
◆インドが初の国産空対空ミサイルの発射実験
【ブバネーシュワル(インド)9日】インド当局者によると、インドは
このほど東部のオリッサ州にあるチャンディプール実験場(ITR)で、
同国初の国産空対空戦術ミサイル「アストラ」の発射実験を行った。
ITR当局者によると、アストラは個体推進型で、射程は25キロから
40キロ。地上の固定発射機からブースターエンジンの助けを借りて
発射された。
同ミサイルはインドの統合誘導ミサイル開発計画の一部。
今回は初めての実験で、数日中に新たな実験が予定されている。
今回の実験は、インドとパキスタンの間で最近活発化している関係改善への
動きを協議するためアーミテージ米国務副長官がインドを訪れる数時間前に
行われた。〔AFP=時事〕
http://sports2.2ch.net/test/read.cgi/iraq/1050588391/179での拾い物 化学物質で5人死亡か アフガンでケシ畑に散布
【イスラマバード9日共同】アフガン・イスラム通信は9日、
アフガニスタン東部の農民の話として、
ケシ畑撲滅のため散布された化学物質に果物が汚染され、
これを食べた子ども4人を含む5人が死亡したと報じた。
ナンガルハル州のコギャニ地区でケシを栽培するアブドル・カディールさんによると、
数日前、ケシ畑の上空を黒い航空機が低空で飛び、刺激臭が漂った。
ケシと果樹園の果物が枯れ始め、その果物を食べた女性と、
別の村に住む子ども4人が死亡したという。
カディールさんは米国の航空機だったとし、
「搭乗員が地上の写真を撮っていた」と語った。
アフガン政府はケシを栽培する農家に対し、
「麻薬撲滅で政府に協力しなければケシ畑に化学物質を散布する」と警告していた。
(共同通信)
◆インド、パキスタンとの国交正常化に慎重姿勢(読売)
【ニューデリー=佐藤浅伸】米国のアーミテージ国務副長官は9日夜、
ニューデリー入りし、10日、インドのバジパイ首相、アドバニ副首相らと会談した。
副長官が一連の会談で、印パ関係正常化に向けた一層の取り組みを促したのに対し、
インド側は、パキスタンに拠点を置くイスラム過激派による「越境テロ」の終止と
軍事施設の解体が重要として慎重に関係修復を図る考えを伝えた。
#インド側の条件は、パキスタンにはどれも容易には飲めないものばかりなんですが……。
>>129 情報ありがとうございます。
さっそくそのサイトを見てみます。
133 :
533:03/05/11 15:14 ID:???
◆パキスタンのタリバーン化についての分析
http://www.ide.go.jp/Japanese/Publish/Topics/pdf/44_02syo.pdf ・ジアー将軍は民主化を抑える手段としてイスラーム化を促進、アフガンの
対ソ紛争がそれに拍車をかけた。
1980年代に軍人になった若者の多くは、イスラーム原理主義活動家となっている。
・パシュトゥーン・ベルトや都市に多く住む貧困層のパシュトゥーン人を通じ、
タリバーン思想が浸透している。
・パキスタン総人口1 億45 0 0 万の53 %以上を占め、パキスタンを種々の
面で主導してきたパンジャービー民族の青年達にも「ターリバーン化」している者が
少なくないという。
>>134 うわっ。毒を使いこなそうとして、毒にしっぺ返しを喰うか。
火遊びは火事の元だなあ。
◆チェチェンの役所に爆弾トラック、少なくとも30人死亡、70人以上負傷
【モスクワ12日】ロシア・チェチェン共和国で12日午前、首都グロズヌイの北に
あるズナメンスコエの村の役所のビルが爆弾を積んだ1台のトラックで爆破される
事件が発生、少なくとも30人が死亡し、70人以上が負傷した、と地元当局者が
RIAノーボスチ通信に語った。チェチェン共和国ナドテレチヌイ地区の
最高責任者であるスルタン・アフメトハノフ氏はチェチェンからの電話で同通信に
対し、救助隊が犠牲者の捜索を続けているところであり、死者数は増える可能性が
あると述べた。
インタファクス通信によれば、チェチェンのロシア派の政権を率いるアフマド・
カドイロフ氏は、役所のビルには地元警察やロシア連邦保安局(FSB)も入居して
おり、近くの少なくとも5つの建物も全壊したと語った。カドイロフ氏によれば、
少なくとも16人が死亡し、多数が負傷したという。
チェチェン共和国では先月、ミニバスが攻撃を受け、16人が死亡する事件が
発生している。この事件では、分離独立派の反政府組織が犯行を名乗り出ている。
昨年12月27日には反政府ゲリラが爆弾を満載した自動車2台でグロズヌイの
チェチェン政府ビルに突っ込み、約80人が死亡する事件が起きている。
〔AFP=時事〕
#ベイルートの米海兵隊駐屯地に突っ込んだ事件とそっくりなんですが……
◎パキスタンの核開発の父と接触か=アルカイダ第3の幹部−米誌
【ニューヨーク11日時事】12日発売の米誌タイム最新号は、3月に
パキスタンで逮捕されたテロ組織アルカイダの第3の最高幹部ハリド・
シェイク・モハメド容疑者が、パキスタンで「核開発の父」と呼ばれる
アブドル・カーン博士と接触していた可能性を示す情報を米情報機関が
つかんでいると報じた。
#こりゃ本当に、長倉氏が言っていた「イラクの次はパキスタンかも?と
パキスタンは恐れている」が現実になるかも……。
138 :
533:03/05/13 20:24 ID:0ikd2zqN
カルザイが一部タリバンへの特赦を発表、抗議デモあり(ロイター)
http://www.afgha.com/?af=article&sid=33085 数百名のアフガン人がカルザイ大統領のタリバン政策に抗議
ロイター 2003年5月11日
カブール(ロイター)―ハミド・カルザイ大統領がタリバンの一部メンバー
に特赦を行うと発表したのに抗議して、数百人のアフガン人がカブール
で日曜にデモを行った。
この特赦の申し出は先月に聖職者との会合の席上で行われたが、デモ
参加者はこれを「国家的裏切り」と呼んだ。カルザイはその席で、これは
23年におよぶ内戦をへたアフガニスタンを再統合するのが目的であり、
「アフガン人の血で手が汚れていない」タリバン構成員だけを対象とする
と述べた。特赦の対象には元外相のモハマド・ガウ師も含まれている。
139 :
533:03/05/13 20:24 ID:0ikd2zqN
抗議したのは主としてカブール北方ショマリ平原の住民で、ここは2001年
に至るまで、当時支配していたタリバンと北部同盟との熾烈な戦いの場
であった。
ショマリ平原では戦闘による破壊だけではなく、この地域の住民が北部
同盟を支援したことに対する報復としてタリバンが意図的に家や土地を
破壊した。北部同盟は2001年後半には米軍の大規模な空爆の助けを借
りて権力を握った。
ここ数か月、タリバンの残党は政府機関や米軍主導の連合軍に対して、
南部のパキスタン国境地帯で攻撃をしかけている。
日曜の抗議行動は、カルザイ政権で支配的な地位を占める北部同盟の
メンバーがすでにカルザイに言っていた不平をくりかえしたものである。
140 :
533:03/05/13 20:29 ID:0ikd2zqN
「タリバンは昔も今もアフガニスタンの敵だ」と若いデモ参加者は言った。
「カルザイの決定は大統領としての役割に疑問を抱かせるものだ」
他の参加者は、この特赦はアフガニスタンの多くの民族集団を統合しよ
うとするカルザイの努力に水を差すものだと言った。
カルザイはアフガニスタン最大の民族であるパシュトゥン人だが、この民
族はタリバンのほとんどを出した。北部同盟は少数民族からなる。
カブール中心部で行われたこのデモは平和的に解散した。これはこの1
週間足らずの間にカルザイに対して行われた3番目のデモだった。
#ショマリ平原の人たちなら抗議するのは当然ですが・・・。
カルザイに近い聖職者がカンダハル北方90マイルのデー・ダウード村で
暗殺されたとかで、地元当局者とカルザイはタリバンかアルカイダの仕業
だと非難した由。少なくともカルザイが意味もなく軟化したわけではないで
しょう。
http://www.afgha.com/?af=article&sid=33082
141 :
533:03/05/14 21:10 ID:CrEzJSAK
NATO:
ロシア、アフガニスタンでの治安維持協力の意向
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20030514k0000e030013000c.html 【モスクワ町田幸彦】ロシアを訪問した北大西洋条約機構(NATO)の
ロバートソン事務総長は13日、モスクワで開かれたNATOロシア理事
会に参加し、イワノフ露国防相らと会談した。イワノフ国防相は会談後の
記者会見で、「アフガニスタンでの治安維持に責任を負うとしたNATOの
決定を理事会は承認した」と言明し、ロシアがNATOによるアフガンの平
和維持活動に参加する可能性を強く示唆した。
NATOロシア理事会は昨年5月、NATO加盟国とロシアが安全保障問
題に共同対応するため創設され、ロシアはNATOの準加盟国的地位を
得た。
イワノフ国防相はアフガン情勢について「治安の確保からは程遠い状況
にある」と語った。アフガン国内に展開する国際治安支援部隊(ISAF)を
指揮するドイツ、オランダ軍は8月に撤退する予定。その後は、NATOが
同国の平和維持活動を引き継ぐ計画が進められている。実現すれば、欧
州域外で初のNATO軍展開になる。
[毎日新聞5月14日] ( 2003-05-14-10:09 )
#ロシア軍のアフガン展開!? 今はまだ刺激が強いかもしれませんが。
>>533 めちゃ刺激強すぎではないかと。
いちばん刺激が少ないと思われるアラブ諸国は、何で派兵しないんでしょう?
さて、以下はニューズウィークからの抜粋です。
▼India's Dangerous Identity Crisis 「出遅れた大国」の賭け
スディプ・マズムダル(ニューデリー)
インドも中国も、独立を達成した時期はほぼ同じだ――インドの政治家も
メディアも、むなしくそんな指摘を繰り返している。それなのに、なぜこれほど
中国に後れを取ってしまったのか。
少なくとも原因の一部は、国内に求められる。世界最大の民主国家とは言いながら、
国内は四分五裂で、ほとんど全身マヒだ。だから外資の対インド直接投資は、
わずか30億ドル。対する中国は500億ドルの投資を受け入れている。
ヒンドゥー教過激派は、国内各地で武装民兵を組織し、少数派(とりわけ
イスラム教徒)に対する憎悪をあおり、都合の悪いことは何でもパキスタンの
せいにする。住宅や保健、教育といった開発問題には目も向けない。「今すぐ
立ち上がり、党派政治を拒否しなければ大変なことになる」と、歴史家の
クシュワン・シンは言う。
巨大で社会主義的な官僚システムの合理化には10年前から取り組んできたが、
経済面の意思決定が速くなった気配はない。
対する中国は意思決定が速い。米国務次官からボーイングの副社長に転じた
トーマス・ピカリングが訪中したときは、10年で200機の購入という大口契約が
一発でまとまった。ところが次に訪れたインドでは、「ボーイングとエアバスの
どちらにするか、政府はまだ結論を出していない」という返事が返ってきたという。
生産現場のシステムも進化していない。インドを代表する大手製薬会社ドクター・
レディズ・ラボラトリーズは、抗生物質ノルフロキサシンで大きな利益を上げてきた。
ところが中国企業がほぼ半値で同じ薬品を売り出したため、同社は
ノルフロキサシンの製造停止に追い込まれている。
外交政策も、なかなか変わらない。東南アジア諸国は外交の軸を貿易と開発に
おいているが、インドは相変わらず、パキスタンへの対抗心で頭がいっぱいだ。
インドがパキスタンに攻め込むと脅せば、パキスタンは核兵器で反撃すると言い返す。
そんな繰り返しだ。
「まだ言い合いのレベルにとどまっているが、ともに核保有国である両者の不信感は
危険なレベルにまで高まりつつある」と、インド駐在の西側外交筋は言う。
実際、インドが軍事的野心を肥大させている兆しはある。98年には公然と核実験を
実施し、アジア地域では中国とパキスタンに並ぶ戦略的な地位を確保した。
パキスタン攻撃用の核ミサイルを開発する一方、長距離弾道ミサイル「アグニ3」
(射程3500キロ)の開発にも着手している。
過去半世紀、インドは常に国際社会の尊敬をかちえようと努めてきたが、殆ど
報われなかった。だから今度は、危険な方法で世界の注目を集めようと考え
はじめたのだろうか。
週刊少年マガジンで中村哲がマンガになったそうだ。