「パンジシールの獅子」マスード6

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ホストの状況(ワシントンポスト)
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/articles/A3953-2002Dec17.html
アフガンの都市の再生に落ちる影
ホストにて、新たなる希望とロケットの炎

パメラ・コンスタブル ワシントンポスト外信部
2001年12月18日 ページA01

アフガニスタン ホスト―ほんの2、3か月前までは、パキスタン国境に
近いこの辺境の町は緊張し怯えていた。ターバンをして銃を持った男た
ちが市場を闊歩し、通りは暗くなるころには空っぽになった。そして新し
く任命された知事は事実上軟禁状態だった。
158533:02/12/19 21:17 ID:EdHsunUE
今日のホストは変身した。武装勢力も彼らを率いていた裏切り者のリー
ダーは姿を消し、人でごったがえしている通りを知事に忠実な軍部隊が
スマートな制服を着てパトロールしている。大学が設立された。サッカー
スタジアムでは最近ミュージックフェスティバルが開催された。そして長
いこと閉館している映画館を再建する計画がある。

「私たちは過去23年間このかたなかったほど平和で静かな暮らしをして
います」と45歳の労働者モハメド・ザヒルは言った。「当局は統制されて
いるし、私たちの抱える問題に注意を払っています。今では私たちの息
子を行かせる大学もできましたし、銃よりペンで物事を解決するように
だんだんなっていくでしょう」

しかしこの有望な見通しには一つの影が落ちている。数日ごとにロケット
弾が町の近くか、ホスト州の周辺にある数か所の米軍基地のどこかに
落ちる。攻撃はパキスタンの方角から来るが、国境に沿った無法なトラ
イバルエリアにはアルカイダとタリバンの残党が避難所を見出している。
159533:02/12/19 21:18 ID:EdHsunUE
アフガニスタンの30の州の多くが、ホストが長いこと抱えているのと同じ
問題を持っている。地方の貧困、識字率の低さ、戦争による混乱、変化
に対する部族の抵抗などだが、アフガニスタンのこの一角にはこれに加
えて特に、以前にはタリバンの牙城として悪名高く、また現在では米軍
と連合軍が去年タリバンを打倒したときにそこから逃れて国境を越えた
イスラム武装集団の攻撃に弱いという問題に悩まされている。

国境一帯で米軍戦闘部隊による定期的な掃討作戦が行われているにも
かかわらず、米軍基地やホストの前哨地点およびホスト州に隣接する国
境地帯の各州に対するロケット攻撃の数は高い水準を保っている。夏以
来1か月に50回、11月には55回だった。そして攻撃の大胆さが増して
いる。

その一つの理由は、パキスタン内のゲリラが短時間の攻撃のためにアフ
ガニスタンに潜入しはじめたことだと米軍およびアフガン軍の当局者は
述べている。
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今月には一団が秘かに国境を越え、ラワラ近くの米特殊部隊のキャンプ
近くにロケット弾を撃ち込み、米軍のヘリコプターや航空機による攻撃を
逃れて、木の多い丘を登ってパキスタンに戻ったという。

「出撃地点はまさに国境にあり、基地から3マイル先だ」とカブール空軍
基地の米軍報道官ロジャー・キング大佐は述べた。ラワラはホストからは
車で5時間かかり、ちょうどパクティカ州との境界を越えたところにある。
攻撃者は捕まらないように「時間遅延装置を使い、ロケット砲を岩に寄せ
かけておいて立ち去ったのだ」とキングは言った。

しかし大部分のロケット攻撃は素人臭くて不正確なもので、ほとんどの攻
撃は狙った目標は明らかだが、その目標を外れている。今月のはじめに
はhot-wired rocket(※訳語不明)がアフガニスタン内に入ったところにあ
る丘から発射され、米軍が管理するホスト空港から1000ヤード離れたザ
マル・ジャンのクローバー畑に着弾して彼の家畜に怪我をさせた。翌日に
はさらに4発が町の反対側の村に落ちたが、被害はほとんどなかった。
161533:02/12/19 21:19 ID:EdHsunUE
「彼らはラジオバッテリーを使い、発射するために2本の電線を交差させ
ている。(※訳語自信なし)これは大きな脅威でも組織された脅威でもなく、
単に人々に嫌な思いをさせているだけだ」とアフガン軍のホスト師団の副
師団長モハメド・ナワブは言った。「しかし国境は非常に長いし、丘は低く
て越えやすいので、われわれは1mごとに兵士を配置するわけにはいか
ない。この調子で(見当外れの攻撃が)続いてくれるように期待している」

ホストの町から車で2時間の距離にある国境のグラム・カーンの村では、
緊張は明らかに感じ取れる。

アフガン軍部隊は国境を見下ろす丘の上から先へはあえて近づこうとし
ない。この国境でパキスタン側の舗装道路と電柱は突然なくなり、埃っぽ
い小道がはじまる。この現実の国境線は人も住まない、両国で係争のあ
る地である。そして歴史的にアフガン人がいだくパキスタンの意図につい
ての疑念は前よりも増しているように思える。
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この地方のゴルバズ部族の指導者バダル・カーンは、自分にも自分に従
う武器を持つ者たちにも、パキスタンを攻撃する以上の望みはないと言い
切った。かつてタリバンだった者たちが国境のすぐ向こうの町で大手を振
って暮らしているのは確かだと彼は述べた。パキスタンの家畜やタイヤを
満載したトラックが国境を越えるところである。

「われわれの先祖はこの領域を守るために戦ってきた。われわれは寸土
たりともパキスタンに渡しはせん」とカーンは誓った。「われわれは彼らの
【情報機関が】大っぴらにタリバンを助け、モスクに行っては子供たちに、
パレスチナに行ってそこで今起こっている聖戦を戦ったりするな、異教徒
がアフガニスタンに来ているから、ここで戦うのだと言っていることを知って
いるのだ」
(後略)
163533:02/12/19 21:22 ID:EdHsunUE
#略した部分には、この地方をさんざん悩ませたバチャ・カーン・ザドラン
の残党がほぼ無害化されていることや、記事のはじめにあったホストに
設立された大学の説明があります。この大学はもとパキスタンのペシャワ
ールにあって、アフガン難民のための大学だったそうですが、これが閉鎖
されてここホストに移されたとか。この地域は特に教育水準の低いところ
なので、政府がここを選んで大学を作ったそうです。
タリバン残党はパキスタンから越境して攻撃しているようですが、RPG-7
を岩に立てかけて逃げるようでは当たらないでしょう(笑)。この地域の地
元住民はこういうパキスタンからの攻撃に敵意を懐いているようで、地元
にタリバンへの支持基盤があるわけではないとこの記事からは読みとれ
ます。アメリカの新聞の記事ではありますが、こういう空気は事実かと。
地元住民はパレスチナにおける聖戦はムスリムとして行うべきと思ってい
ますが、アフガニスタン国内ではタリバンはもううんざりなようで。

参考に、ホスト周辺の50万分の1地図
http://www.lib.utexas.edu/maps/middle_east_and_asia/kabul_tpc92.jpg
右下にホスト(ホウスト)がありますが、残念ながらラワラなど記事に出て
いる村は載っていません。