>>5にお応えして参上。NPRスレの1さんも降臨されるといいんですが。
新ネタがないので、某スレに書き込んだレスを転載してネタ振りしてみます。
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アメリカの核戦略については私も勉強中なんで十分な解答が出来るか
分かりませんので、自分が読んでいる文献を挙げておきます。
・防衛大学校安全保障学研究会・編『新版 安全保障学入門』(亜紀書房,2001)
の第5章「核兵器と安全保障」は簡潔かつ的確なサーベイなのでお勧めです。
・防衛研究所安全保障研究会・編『これからの安全保障環境』(亜紀書房,1999)
の91〜101頁と併せ読むと理論的考察と最近の展開が分かって良いです。
冷戦時代のアメリカ核戦略については
・岡崎久彦『戦略的思考とは何か』(中公新書,1983)
の第8章「核の戦略」が非常に読み易いです。
洋書では、
・Peter Paret, Felix Gilbert, Gordon Craig, eds., _Makers of Modern Strategy
from Machiavelli to the Nuclear Age_, (Princeton Univ Press, 1986).
の第25章が冷戦期の核戦略について詳細にサーベイしています。
・Robert Doughty and Ira Gruber, et al., _Warfare in the Western World:
Military Operations Since 1871_, (D.C. Heath & Co., 1996).
・Peter Maslowski and Allan Millett, _For the Common Defense: A Military History
of the United States of America_, rev. & exp. ed., (Free Press, 1994.)
この2冊はそれぞれ西洋戦争史とアメリカ軍事史の概説書ですが、
章末の文献案内が参考になるのではないかと思います。
あと、核戦略には直接関係ないのですが個人的にお勧めしたいのが
・Joseph Nye, _The Paradox of American Power: Why the World's Only Superpower
Can't Go It Alone_, (Oxford Univ Press, 2002).
です。冷戦後、9・11後のアメリカの国際政策を考える上で欠かせない本だと思います。
Nyeの書いた本だけあって、非常に鋭い洞察をとても読み易い文体で書いており
1日で読める(読まされてしまう)でしょう。