異なる種の間の対立を描いたように見せかけて実はそうでなかったと。
これ読んだの大昔なんで内容殆ど忘れてるんだけど、
戦争に至った経緯って説明されてたっけ?
今、久しぶりに本出してチラッと読んでみたけど
何と言うか、読む気にさせる文体というか訳だよね。読みやすい。
209 :
名無し三等兵:02/09/13 00:06 ID:4U8ZMh1a
>>188 米国版戦隊モノのパワーレンジャーですか?
>戦争に至った経緯って説明されてたっけ?
ないけどマルサス哲学(だっけ?要するに人口増加の圧力が民族や人種のあいだで
すべての戦争惹起の要因となるみたいに、ハインラインは解釈している?)
ひきあいにだしてた。
それがクモと人類の抗争を必然化。
戦争目的を「戦わねば滅ぶ」と正当化
ガノタの視点で読むと
「指揮官機は通常の3倍」もここから来てるのか
とか
責任と権利の考え方ってコスモバビロニアの貴族主義に似てるかも
とか。
それにしても、これって一種のユートピア小説かもね。
もろユートピアです。
ユートピアですよね、むしろエレフォンかな。
上官(上司)の中に馬鹿が一人も居ないという辺りもユートピアだな。
ずーっと上のほうには居たんだろうが。
216 :
103:02/09/15 05:38 ID:3SG4Kjz3
>>105 難しいことをいわれるとよくわからんのですが(笑)、どんなもんなんでしょうね。
例えば今アメリカがやってるテロリスト狩りは、一般兵士のモチベーションは理解できないこともないですがそれは復讐心という点においてテロリストの側とさして変わらないと私はおもってるわけです。
米兵は、国際法に基づき(基づいてないかも)、国家のサポートと世界経済と世界的メディアをバックにつけて合法的にテロリストをやってる点が違います。
アメリカがベトナムで火傷しながら共産圏とにらみ合い、パナマに海兵隊を送り込んだりカダフィを爆撃したりわけのわかんない陰謀を練ってた時代は兵士のモチベーションという点で難があったことの反映じゃないかと思います。
「終わり無き戦い」に関しては。
今はもっと迷いがないでしょう。というか戦争が退化したと見るべきでしょうか。
ハインラインの名言集というのが良い味を出してます。お勧め。
http://member.nifty.ne.jp/hajimen/JINSEI.HTM
217 :
103:02/09/15 05:44 ID:3SG4Kjz3
>215
映画版では富永中将みたいな上官がでてきまっせ(笑
襲撃された司令部でひとりだけ冷蔵庫の中に隠れていて、主人公たちに救出されると「君たちは英雄だ!」と手を握り、ムシが攻めてくるとThey are coming!と絶叫して一人でトンズラしようとする将軍。
確かに原作はユートピアですね。やっぱ監督が原作嫌いだったんでしょう。
218 :
名無し三等兵:02/09/15 06:55 ID:zZ4prDgZ
この作品の機動歩兵って、どう見ても海兵隊なんだけど、
なぜか陸軍の歩兵連隊になってる。
>216
あ゛、なんか>105って結論を書き忘れてますね、すいませんです。
>103で示された敵との相互交流(意図したもの、意図せざるもの、友好的なもの、
剣や銃弾によるもの・・・に関わらず)によって被る影響と兵士のモチベーションとの
関連が相互に否定的なものとして動くのかなぁ、と。
そう考えると、そこに携わる兵士にとっての「戦争の理由」というものが希薄であれば
希薄であるほど「敵・味方」という区別が曖昧になっていき、そこには有能に生きていく
もの・死ぬもの/無能に生きていくもの・死ぬものという違いしか無くなってしまうのかと
思えてもきます。
兵士一人一人にとっての「有能さ」が、もはや敵・味方の区別が曖昧になった中
では、より好ましく取り込まれるべきもの・・・一種の戦場の通貨のようなものでしょうか
・・・として浮かび上がってくるのは、ユリウス・カエサルの時代から戦争に普遍的な
現象だと思うのですが、そこから相互作用として取り込まれてくる「敵の様式」という
ものもあるわけで。
これもやっぱりハインラインだったと思うのですが、天使とは敵の前に立ち塞がって
くれる悪魔の違う呼び方に過ぎない、というレトリックを思い出せば、兵士、そして軍隊
という暴力装置〜純粋な暴力〜を明確な方向付けをして送り出すのは、むしろ当然
の話であって、それを無目的に曖昧な目標に向けることで方向のない暴力を野放し
にする、という結果になってしまった朝鮮戦争以降、湾岸戦争までの迷走ぶりというのも、
兵士のレベルまでモチベーションを持たせることができるだけの、国家としての目標・
目的が明確にできなかった故なのかも、と拡大解釈してみたり(笑)
上でユートピアの話が出ていますが、とどのつまりは明確な敵に対して迷走する
ことなく立ち向かう国家、というバックボーンによって明確に方向付けされた兵士達
の物語、というものが迷走しっぱなしな国を苦々しく見る人間にとってはユートピア
と見え、あるいは「国家」というものにアレルギーがある人にとっては全体主義と
とられてしまうのかもしれなですね、蛇足ですが:-p
デュボア先生の手紙は『祖国』といってもホームランドとかなんたらカントリーとか
言わず、単に『ホーム』と言ってるんだよな。
世界大戦を経て今風の『国家』は解体された後の世界のようだから、狭苦しい意味での
愛国心とか国家意識とかとは無縁のな舞台なんだと思う。
そして人類一丸となって、妥協不能の外敵、天敵と戦う、と。
健全この上ない話だ。過剰反応する人は居るようだが。
これが危険だというならカードの『ソングマスター』の方が何倍も危険な気がする。
久しぶりに読み返して思い出したのは、
『おまえ、民間人がどんなものか、わかっているかい?』
のくだり。
アメリカの民間人がどんなに暢気なものかは、リアル厨房当時の俺にも良く判った。
>>220 「故郷とは、心のあるところだ」…とは、リコが士官候補生の課程を終えて、
愚連隊に戻る時にでてきた言葉だったな。
とうぜんに、この故郷も、「ホーム」。
国家とか祖国とかというフィクションよりも、
人それぞれにあるアイデンティティの置き所って解釈してやれば、
割りと万人に受け入れ易い思想に変わるかもしれんな。
222 :
名無し三等兵:02/09/30 13:36 ID:fjBPL6Js
士官学校の「歴史と道徳」の授業で「捕虜が一人でも残っていれば戦争を継続する理由足りえるか?」
というような質問がありましたが、あれの答え「理由になる」はなぜなのでしょうか?
現代の倫理ではなく50年代の倫理で考えてなのでしょうが、理解できません。
をを!いつの間にか良スレに!!
>>222 捕虜を取り返そうともしない根性無しの国はナメられるってことじゃないかな。
メンツは何よりも重要だって考えじゃないかな。2CHでも竹島とか拉致系のスレで
よく見かけるよな。
>222
あれは「機動歩兵としての答え」であって、だからこそ「答えのない答え」として士官に
要求される類の典型的な禅問答なんだと思うよ。
あのあと、レイド少佐が授業の終わりに語る「権利と責任」論に答えがあるけれど
あれは「一人の捕虜」であって、つまり「ホームに対する自己の責任を十全に果たした
人間」であるから、それに対してホームは彼に対して国家という権利の元に要求した
結果に対する責任を果たす必要がある、という事なんだと思いますです。
んで、リコ達の連邦の基本原則として、モンキー野郎を初めとする兵士達に、およそ
人間としての極限で生死をかけさせることに対して、ホームは、そこで「たかが人間一人
のために」という言い訳は許されない、という意味でもあるんではないかと。
よど号メンバーがやったことだから、とか言ってた売国奴議員センセーの脳みそに
たたき込んでやりたいくらいですが。
226 :
222:02/09/30 16:04 ID:???
>225
なるほど、腑に落ちました。
確かに、あの世界のシステムならそうなるのでしょうね。
国家が個人に対して要求した義務をはたした人間であれば
国家はその個人に対して責任を果たす義務があるし、その
個人には国家に責任を果たすように要求する権利があると。
まっとうな機動歩兵がその権利を要求するかはわからんけども、
まっとうな機動歩兵は権利のある個人のために己の義務を果たす。
「降下するたびに投票していたのだ」という言葉の意味もついでに見えてきました。
どうもありがとうございます。
>よど号メンバーがやったことだから、とか言ってた売国奴議員センセーの脳みそに
>たたき込んでやりたいくらいですが。
勤労・納税・教育の義務を果たしていた国民に対する責任を果たしてくれない国に
対して義務を果たす気にはならなくなりますねえ。
227 :
222:02/09/30 16:15 ID:???
>224
正直、竹島とか拉致系のスレでの議論を見たんで、前から抱いていたあの疑問を
書き込む気になったんですよ。
なんせ、クモどもに相手を侮る、なめてかかるなんて感情はないだろうから国のメンツ、
国家の体面という問題がらみではどうにも腑に落ちなかったもんで。
であれば感情論を抜きに戦争を継続する理由はなんであろうかと。
228 :
名無し三等兵:02/09/30 16:16 ID:Td88cYW6
>>226 >勤労・納税・教育の義務を果たしていた国民に対する責任を果たしてくれない国に
>対して義務を果たす気にはならなくなりますねえ。
まあ、これが昂じて、社会の構成員の大多数が、そう思うようになり、
その変更を求めるとか、国(政府)に対して抵抗する、ということになり、
それに関して武力の行使も辞さないと言うことになると、真正の「革命」というわけだ。
229 :
名無し三等兵:02/10/04 00:28 ID:ljButbrl
>226
なるほど、そういうことなら、小説版のラスト、最後の決戦の前にリコ隊長が
「惑星クレンダツウ(蜘蛛の母星)には味方の捕虜がいるから、連邦軍はノバ
爆弾(惑星をまるごと木っ端微塵にできるらしい大量破壊兵器。原理は不明)
を使えんのだ云々」とか言ってたのも納得いきます。
昔読んだときは、「どうみても捕虜を見捨てて惑星ごとクモを絶滅させた方が
犠牲が少ないじゃねえか」と思ってたのですが、安易に小を殺して大を生かすようなまねをすることは(特に「小」がホームへの義務を果たした兵士である
場合には)、作中の地球連邦のイデオロギーに反する行為ということになるか
ら、そういったことは(本音ではやりたくても)できんのだということになる
わけですな。
230 :
:02/10/07 15:52 ID:???
そう、それって不自然なラストだよね。
俺も以前読んだ時は、「適当につじつま合わせて話し作ってらあ!」と
思っていたのだが。
「優越する相手には、制限された暴力を行使する」
という意味も含まれていると思う。
今の感想は、そんな感じかな〜。
なんか意味はわからんし、ずいぶん荒っぽい制限のような気もするけどね。
要するに、「暴力による意図の実現」と「敵を絶滅させる」のは
違う、ということなのだろう。
その辺は、哲学や信条というより、歴史的な経験センス、と言ったところか?
まあ、哲学なんかくそくらえ!ってところでわ?(笑
「共存」が目的なのでは無いと思う。
自己の生存、の中での話しなのだろう。
231 :
名無し三等兵:02/10/07 21:00 ID:NTwwvgsC
「仲間は絶対に見捨てない」
「将軍からコック、従軍牧師に至るまで全員が降下して戦う」
といった鉄則を持つ機動歩兵がハインライン考えるところの理想の軍隊だとすると、
彼が第二次大戦中に従軍したとき(たしか後方勤務で前線に出たわけでは
ないはずだが)に経験した軍隊の実態が、これとはいささかかけ離れたもので
あろうことは容易に想像がつく。
ハインラインがこのとき何を見たのかを想像すると・・・
((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
>>231 まあ、ハインラインはアナポリス卒業以降、結核で退役するまで海軍に在籍してたからね。
機動歩兵は陸軍とゆうより”敵前上陸を主目的とする海兵隊”をモデルにしてたフシがある。
「海兵隊は戦友を決して見捨てない。」
よりあえずパワードスーツのデザインは、やはり挿絵のが秀逸かと。
>>231 >彼が第二次大戦中に従軍したとき(たしか後方勤務で前線に出たわけでは
>ないはずだが)に経験した軍隊の実態が、これとはいささかかけ離れたもので
>あろうことは容易に想像がつく。
軍人のほとんどは後方勤務だしなあ。
まああのおっさんジョン・ウェイン物みたいなSFが書きたかったんだろう・・・。
ジョン・ウェインは戦争に行ってないそうだが。そうういう奴に限って・・・。
シソウだのなんだのは例のハインライン思想だがまーあんなもんだろう。
あんまりあのオヤジのヨタを真面目にとるのもなあ。フィクションだしい。
>>232 >「海兵隊は戦友を決して見捨てない。」
という努力目標。まあ連中人手少ないし。
パワードスーツのデザインか・・・あれも息が長いなあ・・・。
235 :
名無し三等兵:02/10/08 09:23 ID:pQ5qb1yJ
>>234 まずハインライン作品読め。
あの「おっさん」はケタが違うぞ。
>>235 読んでないとでも思ったのか???????
237 :
:02/10/08 10:13 ID:omgIRNMV
おまえらバクスターを読め
>>236 「眺める」のと、「読む」のとはちがうだろ・・・。
否定意見にすぐ噛み付くのも止めて欲しいよ。コドモみたいだ・・・
>>237 読んでいないとでも(略
>>238 な、なんでモレがヨまずにナガめていたことを知っていたんだ!(w
ハインライン読んで「ケタが違う」とか言ってるヤシにそんなこたあ言われたかねーべなあ・・・。
バクスタとハインラインに共通項はあるのか?
星係の文章/戦気ファンです.
星系の戦気3編以後に出るという消息はないですか?
韓国では全然情報を得ることができなくて...^_^
(是非マナーのある返事を...)
SF板にいきなされ
244 :
222:02/10/14 13:15 ID:???
>>244 申し訳ありません.
題目だけ見て勘違いしました. ^_^;
sf情報交換人与える分かりました.
247 :
名無し三等兵:02/10/27 20:50 ID:qvxH0zYf
韓国には「宇宙の戦士」翻訳版は無いのか?
248 :
名無し三等兵:02/10/27 23:45 ID:SA66bPtu
>>247 さぁ、良くは知らんがもはやSFの中では古典のひとつだし、ないとは思えないけどな。
正直、昔小説を読んだときはさして感慨を受けなかった。矢野さん(だっけかな?)の後書きに、
日本での発表当時、右翼的だとの論争があったと書かれていたような記憶があるけど、
そんなもんかねえ、なんて感じで。多分、漏れ自身がJ.P.ホーガンあたりに痺れていた時代だから、
そう思ったのかもしれない。ハードSFヲタだったかんなあ、当時。今もそうだが(w。
ただ、バーホーベンのスターシップトゥルーパーズは大笑いさせて見せて貰った。
よくもまあ、ここまで悪意に満ちた解釈で映像化したよな、って感じ。
この監督、オランダ人だかドイツ人だか、とにかく非アメリカ人だよね。
どうにも、こういう軍主導の社会ってのが許せなかったんだろうなあ。
欧州と米国のメンタリティの違いが見えて興味深いわ。
>248
バーホーベンはオランダ人だね。避難先で連合軍の空爆にあって
死にかけたりしたらしい。
250 :
名無し三等兵:02/10/28 02:15 ID:UZCkUwg0
>>249 唐沢俊一氏が著書で言ってたが、初号試写を見たプロデューサーとスポンサーは
ラストを見てさぞかし青くなったんじゃなかろうか
はよーCGのパワードスーツが見たいの〜
252 :
名無し三等兵:02/10/28 02:24 ID:ei51KqF/
>>248 スタトルの脚本書いた奴はキチガイ系反米家で
『アメリカは最高のファシズム国家』と毒吐いてた
横でバーホちゃんが苦笑してた
バーホ、『宇宙の戦士』チョイ見で読むのやめたってマジですか?
流石にそりゃ韜晦だろー。
原作良く読めば色々裏の事情が見えてくるし。
目立つ辺りでは「リコはアメリカ人じゃない」とか
「クモとは意思の疎通が出来ないというのは嘘」とか。
そこらへんを徹底的に悪意的に仕上げれば
あーーなるんじゃないかとか(笑)
だって別に「宇宙の戦士」を作りたくて権利買ったわけじゃないから。
虫どもがワサワサ出るパニック物が作りたくて、適当なモノとして「宇宙の戦士」を選んだだけ。
この映画、権利なんて買わなくても、劇中に出る固有名詞を変えてやれば
「オリジナルSFアクション映画」で全然通ると思うけどね。
公開時、SFMに「ハインライン遺族が賛辞を贈った」とか書いてあったけどホンマかいな。
ハインライン遺族もそこまでバカぢゃあるまい。
・・・まあ「あの人」の遺族だからなあ。(ウッドロウ・ウィルスン・スミス似かも)