「パンジシールの獅子」マスード5

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824533:02/11/22 20:40 ID:37AjgM6a
#このあいだNHKでタジキスタンの番組をやっていて、アフガニスタン国
境の川も映っていましたが、川幅は広くはありませんでした。中州で両国
の人たちが集うバザールが出てきました。
この番組でもタジキスタンのイスマイル派の儀式などが映し出され、この
国にはイスマイル派が多いのかと興味深く観ていましたが、アガ・カーン
財団の援助もその関係なのでしょうね。
イスマイル派はイランのシーア派である十二イマーム派とどういう関係に
あるのかはよく知らないのですが、昨日書いたイランがタジキスタンとイラ
ンを結ぶアフガニスタン北方の道路建設に「関心を持っている」という記事
>>810)は少なくとも援助の効果からはこれと呼応するといえます。
825533:02/11/22 21:53 ID:37AjgM6a
米がアフガニスタンの税関を査定(ニューヨークタイムズ)
http://www.afgha.com/article.php?sid=17729&mode=thread&order=0
米当局者がアフガニスタンの国境貿易を飼い馴らす手伝い

ザ・ニューヨーク・タイムズ 2002年11月21日 カルロッタ・ゴール

パキスタン ラホール、11月20日―米財務省当局者が本日、アフガニス
タンが関税収入をコントロールする援助として、財務省は税関当局者を
派遣して、混沌としてあまり統制されていないこの国の主要国境の交易
システムを査定するだろうと述べた。

この決定はアフガニスタンのハミド・カルザイ大統領およびアシュラフ・
ガニ・アーメドザイ財務相の要請に応えて、米財務省のポール・H・オニ
ール長官が月曜アフガニスタンで行ったものだとこの当局者は語った。
826533:02/11/22 21:54 ID:37AjgM6a
オニール氏はこの地域の歴訪を続け、本日にはパキスタンの当局者とも
会談した。パキスタンはアフガニスタンの主要貿易相手であり、国境で何
か変化があればすぐその影響を受ける。税関当局者は国境での行き来
と停車場の調査を年末までに終えることができるだろうという。

治安面での手配はまだ行われていないが、財務省当局者はアフガニス
タンの主要地方都市に領事と開発・治安担当者からなる前哨部隊を置い
てアメリカのプレゼンスを確立するプランについて言及した。西部の都市
ヘラートと南部の都市カンダハルは両方とも関税徴収が多いため、この
ような前哨地点として好適だと言及された。

これらの当局者は重要な国境を通過する交易量に焦点をあて、ボトルネ
ックなど商品の動きを遅らせるような問題を監視する。この計画はアフガ
ニスタンおよびこの地域の他の諸国―とりわけパキスタン―が貿易の増
大によって経済を活性化させる助力をするという大きな戦略の一環である。
827533:02/11/22 21:55 ID:37AjgM6a
これは本日オニール氏が何度か触れたテーマで、とくにラホール大学経
営学部でのスピーチでは次のように述べた。「私はパキスタンとその隣国
であるアフガニスタンおよびインドがオープンな地域間貿易から利益をい
っそう得ることができる日がくるよう望んでいます」と彼は学生たちに語り
かけた。

このあと彼は「人々が互いに協力して働き、他の人たちのところを訪問し、
互いの母国で仕事を増やすことができるようになればなるほど、誤解と戦
争の脅威は減少します」と述べた。

アフガン政府はまた、アフガニスタンと地域全体の潜在的貿易可能性に
ついての世銀の査定も要請したとオニール氏は述べた。彼は世銀と関税
調査は非常によく協力できるだろうと付け加えた。
828533:02/11/22 21:56 ID:37AjgM6a
アフガニスタンは何世紀もの間、交易の通過地として知られていた。いろ
いろなものがシルクロードを通って遠くに運ばれ、アフガン人はつねに貿
易商人として成功してきた。タリバンの敗北後に貿易はまた高まりを見せ、
あらゆる方角から輸入品が流れ込んできた。その大部分は西方のイラン
からと東方のパキスタンからである。中央アジア、ロシア、中国からの輸入
品もいくらかある。しかしアメリカの税関当局者が国境の行き来を調べて
みれば、これがまったく無統制なシステムで、その大部分は中央政府をバ
イパスして軍閥がコントロールしていることが判明するだろう。

オニール氏が本日の会合のあいまに行われたインタビューで述べたよう
に「世界のこの部分では公的な貿易障壁と非公式の通行料集めの組み
合わせがみられ、その半分は同時に徴収されている」
829533:02/11/22 21:56 ID:37AjgM6a
彼は「アフガンの財務相は私に、パキスタンからカブールまではトラック
1台あたり200ドルかかる。それは政府ではなく橋の下の巡察隊が集める
のだと言った」と付け加えた。

彼はこのシステムによる損害は二重であると述べた。政府が税収を得ら
れないだけではなく、そのような徴収自体が交易にダメージを与え、消費
者にも損害を与えているのだと。


#地方権力者による関税徴収の問題はこれまでも言われてきましたが、
もし政府が関税をきちんと得られるようになれば財政は大きく改善される
でしょう。(昔のアフガニスタンも歳入の関税依存度が高かったらしい)
アメリカ人の手伝いなしでやれればそれに越したことはないでしょうが。
いずれにしても、かつての「文明の十字路」としてのアフガニスタンの地位
が、90年代の中央アジア諸国の独立という状況の変化をいまようやく利用
して回復することを期待します。
830533:02/11/22 22:42 ID:???
>>823-824のタジキスタン国境の橋は、ホログ(Khorog)という所にある
となっていて、この場所がわからなかったんですが、奥地でした。
http://www.globalsecurity.org/military/world/afghanistan/images/afghan-map-02.jpg
上の地図でバダフシャン州(アフガニスタンで一番北東の州)の、ワハン
回廊でない本体の東端部タジキスタン側にKhorogがあります。
もっと中心部に近いクンドゥズ北方あたりかと思って、地図でもその辺
ばかり探していました(w。
この場所にかけたのは何かわけがあるのか。イスマイル派が多いとか。
831名無し三等兵:02/11/22 23:18 ID:g4TOE1TX
イスマイル派のアガ・カーン4世と言えば、かのアラムート城塞を拠点として恐れられた「山の長老」の後継者です。
確かインドに教団を置く大富豪のはずです。
832名無し三等兵:02/11/23 00:13 ID:LiE9WOph
岩村忍『暗殺者教団』(ちくま学芸文庫)によりますと。
アガ・カーンはニザリ派の教主です。
このニザリ派というのが例のアサシン教団でして、モンゴル軍に本拠地
を破壊された後、残党が中央アジアやインドに離散します。なかでも北
部アフガンのバダフシャンはニザリ派が盛んだったところのようです。
18世紀初頭にアガ・カーンがインドの信徒に迎え入れられ、19世紀に暗
殺者教団の正統後継者としてボンベイ高等法院に認定され(!)、現在
に至っています。

ちなみにニザリ派は嫌われていたようでして、この本の著者がアフガン
を調査した際(おそらく50年代か)、パシュトゥン人のガイドは
「やつらはハザラより下等だ。皆殺しにした方がやつらのためだ」
と言ったとか。
833名無し三等兵:02/11/23 00:19 ID:LiE9WOph
ちなみにイスマイリ派というのはシーア派から生じた分派で、
10世紀にはエジプトを中心にかなり栄えました。
ニザリ教団はさらにその過激分派というところ。
もっとも今は暗殺も麻薬もやってないようですが。
834533:02/11/23 11:14 ID:JK9/ezEm
>>831-833
詳しい情報ありがとうございます。なるほど、暗殺者教団の末裔だった
のですか。(←人聞きの悪い言い方するなと言われそうですがw)
アガ・カーン財団を含むアガ・カーン・デベロプメント・ネットワークという
のがあって、そのHPを見ましたが、
http://www.akdn.org/
イスマイル派の歴史を述べた箇所に、イランのアラムート要塞に本拠を
置いたがモンゴルに破壊された云々と書いてありました。さすがに暗殺
などには触れていないようです。
http://www.akdn.org/imamat/imamat_history.html
835533:02/11/23 11:15 ID:JK9/ezEm
なおこのサイトにはアガ・カーンがカルザイと会ったというニュースがあり、
http://www.akdn.org/news/kabul_051102.html
それによるとカブールでカルザイ大統領、アルサラ副大統領、ハリリ副大
統領と会見し、また憲法制定委員会をザヒル・シャーが開会したのにも
臨席したとか。
カブール訪問のあとで例の橋の開通式に臨んだようです。この開通式に
もアルサラ副大統領が出たそうですが、アルサラ氏はパシュトゥン人で、
イスマイル派ということは多分ないと思います。
836533:02/11/23 11:15 ID:JK9/ezEm
また>>824で触れた番組はNHKスペシャル「天上の道を行く〜パミール
街道1000キロ」(11月17日放映)でした。
http://www.nhk.or.jp/special/libraly/02/l0011/l1117s.html
この番組でも、イスマイル派の家庭に指導者の写真が飾られているのが
映っていましたが、いま思うとそれはアガ・カーン4世の写真であったよう
な気がします。

アガ・カーン4世
http://www.akdn.org/hh/highness.html
ビデオに録っておけばよかった。来年元日に再放送するそうですが。
837533:02/11/23 11:19 ID:???
よくみたら元日の再放送はハイビジョンで、私は見られないのでした(苦笑)
838533:02/11/23 13:46 ID:JK9/ezEm
カブールでクルド人逮捕(AP)
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/articles/A27358-2002Nov22.html
金曜カブールで、イラクのクルド人アクラム・タウフィク・ムラミーという
男が22ポンドの爆発物を所持していてアフガン情報部に逮捕されたが、
カルザイまたはファヒムの暗殺を狙ったと見られるとのこと。当局はこの
男は「国際テロリストグループ」の1人だと述べたようです。
男が逮捕されたのはワジル・アクバル・カーン地域という外国大使公邸
などが多い場所で、ファヒムもよく行く場所だったとのこと。


#イラクのクルド人地域にもアルカイダが入り込んでいることは酒井啓子
『イラクとアメリカ』(岩波新書)180頁にも述べられていますが、その一員
ということでしょうか。
839533:02/11/24 09:37 ID:PhxT0hpu
アメリカの宝石商の話
米北西部ワシントン州オリンピアの新聞「ジ・オリンピアン」の記事。この
宝石商は対ソ戦争中からアフガニスタンの宝石鉱山を回り、マスードとも
協力関係にあったようです。
http://www.afgha.com/article.php?sid=17742&mode=thread&order=0&thold=0
宝石と旅の陳列
ジ・オリンピアン 2002年11月22日

ゲーリー・バウアーソックスはアフガン人兵士にまじってヒンドゥークシュ
山脈を歩き回り、宝石鉱山にたどりつこうとしていた。そのときロシア軍
が彼らに向かって発砲を始めた。1980年代後半、ロシア人とアフガン人
が戦争している最中のことである。

不屈のバウアーソックスは宝石を探しにアフガニスタンに潜入した―そし
て弾をよけて逃げ回る羽目になっていた。そのとき百戦錬磨のアフガン
人が、後ろに隠れることができる岩壁を指さしてくれた。
840533:02/11/24 09:38 ID:PhxT0hpu
「何かが耳のすぐそばをビュンと飛んでいく音を2、3回聞いたよ」とバウ
アーソックスは回顧した。灰色のあごひげをした彼の顔に苦笑いが浮か
んだ。「ガッツと愚かさを分ける線は細い。いつも知らないうちに踏み越え
てしまうよ!」

62歳のバウアーソックスはもう30年以上にわたってアフガニスタンに旅し、
無数の宝石や岩を集めてきた。その中にはエメラルド、ルビー、アクアマ
リン、ラピスラズリ、水晶、アメジスト、シトリーンなどがある。

彼の冒険はまた話の宝庫をももたらした。

その宝石とアフガンでの経験の一部は、オリンピアのダウンタウンにあ
るタルコット宝石店で本日と土曜に展示される。
841533:02/11/24 09:38 ID:PhxT0hpu
同店ではいくつかのガラスケースに宝石が陳列されるほか、バウアーソ
ックスが去年アフガニスタンのラピス鉱山に滞在したときの52分間のドキ
ュメンタリーを上映する。彼はそのほかの多くの旅についても20分間のス
ライドショーを行う。

旅行の資金にするため、彼は毎年48都市で宝石の陳列を行っている。
彼の宝石は2ドルから8万5千ドルの値がついている。

リチャード・タルコットは1984年にバウアーソックスと友人になって以来、
ほとんど毎年彼の店で陳列をやってきた。彼はそれぞれの品の価値によ
り、売上の20%から50%を得ている。

タルコットがアフガンの宝石を陳列することに反対した人もいた。この種の
取引は間接的にこの地域のテロリズムを支援するものかもしれないという
のだった。
842533:02/11/24 09:39 ID:PhxT0hpu
タルコットは、自分はこれらの宝石はあの国の一般の人々が産業を発展
させ、自足するための一つの手段であることを説明しようとしてきたと述
べた。

バウアーソックスがサウス・サウンドで陳列を行わなかった唯一の年は2001
年で、9月11日ののち、政治と軍事の指導者たちが彼をワシントンDCに呼
び出した。

ペンタゴンはアフガニスタンでの部隊活動について彼の説明を聞きたがっ
た。彼は北部同盟のアーマド・シャー・マスード司令官と会っていた。それ
はこのアフガン人の指導者が9月11日の3週間(原文のまま)前に暗殺され
る少し前のことだった。

マスードは年来、バウアーソックスが安全にこの国に出入りできるよう助け
てきた。戦争中はバウアーソックスはトラックの荷台の物資の下に隠れて
国境警備をすり抜けてきた。
843533:02/11/24 09:39 ID:PhxT0hpu
マスードが彼をヘリコプターに乗せて逃がしたことも一度ではなかった。タ
リバンが侵攻してきた時にもそういうことがあった。

鉱山が遠隔地にあること―馬に乗って行くしかないこともしばしばある―
および戦争の惨禍が、この国の宝石産業が花開くことを妨げてきたとバウ
アーソックスは述べた。

外国の援助でも投資家からでも資金が流れ込むことが、この産業を真に
始動させるのに必要だとバウアーソックスは述べ、鉱山で働く人々は年に
3億ドルを得ることができるだろうと見積もっている。

この国が戦争による荒廃から回復して再建されるのを助けるのは長い道
のりになろうと彼は言った。
844533:02/11/24 09:40 ID:PhxT0hpu
鉱山師たちは通常バウアーソックスを鉱山に連れて行くが、それは標高
1万3千フィートもあって、ゆるんだ岩の上の狭い小径を上りつめたところ
にあることもある。

このような険しい山道を登るのは主として鉱脈がどの方向に走っていて、
どうやれば効果的に鉱石を掘り出せるかを観察するためだとバウアーソッ
クスは言った。彼は鉱脈を地図に落とし、どこに新しい鉱石塊があるかを
計算している。それは地質データ会社のために行う場合もある。

そして彼が普通でない石に出くわすチャンスは常にあるのだ。

しかし彼はほとんどの宝石を鉱山師の家や事務所で買っていると述べた。

アフガン人は宝石を売るとき10%の税を払わなければならないし、売買に
厳しい制限を設けようとしている。彼が取引を行うときは、石はホノルルに
船で運ばれ、そこで税関を通る。
845533:02/11/24 09:41 ID:PhxT0hpu
明らかにきらきら輝いているにもかかわらず、バウアーソックスは自分は金
持ちになっていないという。彼はもうあとどれぐらい険しい坂を上ることを続
けられるかわからないと言った。だがすぐにやめるつもりもないらしい。

「私は年取っていないかもしれないが、山の方はちょっとずつ高くなっていく
んだ」と彼は冗談を言った。


#「アフガン情報」の記事などを見ていると昔のアフガニスタンでは宝石は
国家の専売だったようですが、内戦をへて現在ではまた政権による取引
規制や課税ができつつあるのでしょうか。
アフガン側の売上が年に3億ドルにもなるのなら、再建の助けになることで
しょう。
846533:02/11/24 10:00 ID:PhxT0hpu
日本の援助団体で働くアフガン人女性が殺される(ロイター)
http://www.afgha.com/article.php?sid=17753&mode=thread&order=0
マザリシャリフの西30キロにあるチャルボラクで、日本の援助団体で医療
援助を行っているNERUで働くシャイマという女性(35歳)が銃を持った男
に殺されたと土曜に発表されたそうです。
NERUでチャルボラクを担当するアーマド・リシャド氏は、犯人が逮捕される
まで北部での活動を中止すると述べる。
当局は強盗に殺されたと見ていますが、地元民の中には、女性が外国の
団体で働くことに反対する超保守主義ムスリムの住民のしわざである可
能性は排除できないと言う人もあるとのこと。
チャルボラクはドスタムのコントロールする領域らしいです。
847名無し三等兵:02/11/24 14:41 ID:???
スレ2半ばまで読んだ。
533氏って凄いな。スレ1からいる上に、転載翻訳しまくり。しかもどれも長い。
プロの翻訳家?

ところで、一つ質問したい。
スレ1の

200 名前: 名無し三等兵 投稿日: 01/09/20 23:19 ID:RFV1oLs.

とゆーか、コソボの件といい、アムネスティが信頼できる機関ではない
というのは周知の事実のような気がするが、どうか?

だが、具体的にどういういい加減なことをやったのか知りたい。
検索すると木村愛二や阿修羅ばかり出てきて、
信頼の置ける情報がうまく取り出せないので頼む。
848533:02/11/24 20:14 ID:PhxT0hpu
>>847
翻訳家でも何でもないです(w
訳にも結構間違いはあると思いますが、機械翻訳より少しはましか(笑)。

アムネスティの評判に関してはよく知りませんが、スレ1のその記事で名前
が出て非難されていたのはドスタム派とヘクマ派が多いですね。

この関係ではちょうど、内戦期の戦争犯罪の裁判についての記事が出てい
ました。
http://www.afgha.com/article.php?sid=17761&mode=thread&order=0
裁判で死刑を宣告されたアブドゥラ・シャーという男は90年代の内戦期に
ハザラ人十数人を殺して井戸に投げ込んだとか、赤ん坊まで殺したとされ
ています。自分の前妻たちをも殺したり熱湯をかけたりした(;´Д`)疑惑が
あるというから真の犯罪者と思われますが、もとサヤフ派だった模様。
849533:02/11/24 20:15 ID:PhxT0hpu
バグラム空軍基地付近の地雷除去(ロサンゼルスタイムズ)
http://www.afgha.com/article.php?sid=17760&mode=thread&order=0
この記事に出てくる3人組の地雷検出チームはボスニアの人で、それぞれ
セルビア人、クロアチア人、ムスリムだそうです。母国では戦ってきた民族
どうしですが、ここでは協力しないと死ぬ危険がある。
この3人はワシントンのコンサルタント会社に雇われたので、この会社は
国務省と契約して地雷除去を行っている由。
バグラム付近ではこれまで7千個の地雷を除去したが、まだ1万5千個が
残っているそうです。(タリバンと北部同盟の前線だったから)

3人の母国ボスニアにもまだ多くの地雷が残っていますが、援助機関の資
金が底を突き、また地方役人の腐敗のため外国が嫌気が差して援助を打
ち切ったと書かれています。
850533:02/11/24 20:26 ID:PhxT0hpu
>>846に書いたマザリシャリフ近くで日本の医療援助機関で働くアフガン人
女性が殺された事件ですが、そこではNERUと書かれていましたが、日本
の報道では正しくはMeRU(日本医療救援機構)でした。
http://news.www.infoseek.co.jp/Content?arn=reut_inter_JAPAN-97131&sv=SN&svx=300501&sec=inter&ud9=-7&ud10=A&pg=article.html
MeRUのサイト
http://member.nifty.ne.jp/MeRU/
851533:02/11/24 20:30 ID:???
も一つ訂正。>>849はAPの記事でした。
852533:02/11/25 19:05 ID:DxjqSL8Y
カルザイの護衛がDynCorp社員に交代(英オブザーバー)
http://www.guardian.co.uk/afghanistan/story/0,1284,846596,00.html
これまで米特殊部隊員が護衛しており、9月のカンダハルでのカルザイ
暗殺未遂の時にもこれが犯人を射殺しましたが、最近ひっそりと民間軍
事企業ディンコープ(DynCorp)の社員に交代したとのこと。同社はファヒ
ムの護衛も担当する由。国防総省によるとこの交代話はもっと前から
あったが、暗殺未遂事件のため延期になっていたということです。
同社の社員がボスニアで少女売春を組織した等、いろいろスキャンダル
のあるところで、そのことはこの記事の後半部分に詳述されています。


#元の見出しは"US pulls out Karzai's military bodyguards "なので、
てっきりアフガン人の護衛になったかと思いきや(^^;)。
ファヒムも同社が護衛すると原文には書かれているんですが、これは少
し意外。前から彼も米兵が護衛していたのか。
853533:02/11/25 19:22 ID:DxjqSL8Y
ドスタムいわく「武装解除は成功」(BBC)
http://news.bbc.co.uk/2/hi/south_asia/2509681.stm
先週金曜に再開された北部の武装解除プロセスは「成功だった」と述べ
たそうです。
BBCのインタビューでドスタムは、サマンガンの州ダライスフとバルフ州
のケシンデで両派は武器を置いた、また月曜に武装解除が予定されてい
るショルガラ地区も自分は訪れたと言ったとのこと。
国連とアメリカがこの武装解除を監視しています。


#ちょっと前に衝突した件についてはこの記事は触れていませんが、
前の衝突は18日〜19日だったようで(>>802)、その後21日には国連が
間に入ってドスタムとアタが会談したというので(>>821)、武装解除が再
開されたのは22日(金)のようです。
まあこの大将のいうことだし、「年内にはもう衝突はない」というのに賭ける
かと言われても躊躇しますが(^^;)。
854533:02/11/25 19:58 ID:DxjqSL8Y
女子校への攻撃
http://www.afgha.com/article.php?sid=17771&mode=thread&order=0
Institute for War and Peace Reportingの記事。
最近も5州の学校に対して放火やロケット弾攻撃があり、ロガール州で
はこのために出席率が50%減少。親は女の子が誘拐されることまで心
配しているそうです。
最近数か月間で女子校が襲われたのはカンダハル、サレポル、ザブル、
ロガール、ワルダクの各州で、多くは町や村にまず女の子を学校に行か
せるなという脅迫状が届いていたそうで、このような脅迫はほかにクナル、
ヘルマンド、ラグマンの各州でも10月にあったとのこと。学校が焼かれた
地域の親が自分の娘を学校にやれば殺されるのではないかと心配する
声も紹介されていますが、脅迫状の中には「学校に行くのをやめない女
の子は殺されるだろう。アメリカ人や西側の奴らはわれわれの女の子を
邪道に導こうとしているからだ」と書いてあるのがあったそうです。
これまでに数人の容疑者がサレポル州とワルダク州で逮捕されましたが、
いずれも証拠不十分で釈放された由。
855533:02/11/25 19:59 ID:DxjqSL8Y
#タリバン残党のしわざかと思われますが、名前が出ている州のうち、
サレポル州は北部です(他は東部〜南部)。
856533:02/11/25 21:49 ID:DxjqSL8Y
カンダハルにある「ムハンマドの外套」のこと(AP)
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/articles/A35163-2002Nov25.html
カンダハルは聖地の復旧を追求
パトリック・クイン AP通信ライター 2002年11月25日(月) 1:37 AM

アフガニスタン カンダハル―カリ・シャワリの一家は200年にわたって
アフガニスタンでも最も尊い聖所を世話してきた。

いまシャワリは指を漆喰だらけにし、白いあごひげにはペンキのしみを
つけて、預言者ムハンマドの外套を安置する、ラピスと金銀がはめ込ま
れた聖所を復旧する時間と金を手にしている。

「ここはアフガニスタンそしてイスラム世界でも最も尊ばれている場所の
一つです」シャワリは建物の扉の前にしゃがみこんで言った。「戦争前は
多くのイスラム諸国からの訪問者がありましたし、ヨーロッパからくる旅
行者さえあったものです」
857533:02/11/25 21:50 ID:DxjqSL8Y
この復旧は何十年にもわたる戦争のあとで人々の意欲を高め、またカン
ダハル州で最重要ないくつかの文化的記念物を美化しようとする計画の
一部である。リストにのっているのはほかに、アフガン帝国を1747年に建
設したアーマド・シャー・ドゥラニの廟や、預言者ムハンマドの従兄弟で義
理の息子だった人物の仲間シャー・マクスードの聖所などがある。

カンダハル当局は3月までに100万ドルかけて修復を終えたいとしている。

「われわれは物事を平常の状態に戻し、国連や援助してくれる諸国に、
われわれがただ座って眺めているだけではないことを見せたいのです」と
グルアガ・シルザイ知事のスポークスマン、ハリド・パシュトゥンは述べた。

「われわれはこの地で、アフガン人としてわれわれが何かを建設しようと
していることを示したいのです」と彼は言った。
858533:02/11/25 21:50 ID:DxjqSL8Y
預言者の外套は1768年、アーマド・シャー・ドゥラニがある地を征服した
のちカンダハルにもたらされ、アフガン人はこれが奇跡の力を持っている
と信じてきた。これが人目に触れたのはここ100年で数えるほどしかない。

はじめの2回は1929年と1935年で、コレラが発生したのち、アフガニスタ
ンの王が人々の支持を集めようとしたのだった。また1970年代初頭にも、
モハマド・ザヒル・シャー元国王がこれを見た。

最後にこれが外に出されたのは1996年にタリバンの指導者ムラー・オマ
ルによってで、オマルはこれを用いて自分が「アミール・ウル・ムーミニー
ン」つまり信徒の長と宣言し、タリバンの支配を樹立した。
859533:02/11/25 21:51 ID:DxjqSL8Y
この外套はムスリムでない者は入れない低い建物の中に納められてお
り、コーランを載せたテーブルの後ろにしまってある。1つの扉に3つの錠
がつけられ、それらの鍵は3人の別々の人が保管している。この鍵を開け
なくてはならない。外套は小さな銀の箱の中に奉安されているが、この箱
も他の2つの箱の中に入っているのである。シャワリの一家は200年以上
前からこの聖所のお守りを任せられてきたので、彼だけが最後の鍵を持っ
ている。

この建物が最後に修理されたのは1974年で、ソビエトがアフガニスタンに
侵入する前のことだった。ソビエトの侵攻は暴力の連鎖を生み、それが
この国を荒廃させた。建物の基礎を縁取る緑の大理石には穴があき、壁
を覆う優美な青いタイルは欠け、色があせた。

建物の中ではシャワリや他の者たちが目の覚めるような青、赤、緑、金色
のペンキでドームと壁を修復している。
860533:02/11/25 21:51 ID:DxjqSL8Y
当局はこの計画に関税と地方から集めた税をあてている。ハミド・カルザ
イ大統領は、この計画が政府の収入を流用しているとして批判したことが
ある。

記念物の被害の中には米国主導でタリバン体制をカンダハルから放逐す
る戦争のとき、重爆撃によってもたらされたものもある。カンダハルはタリ
バンの誕生の地であり、また最後の牙城でもあった。

土曜には外套の聖所から街を横切って別の工事が始まっていた。街の北
方にあるシャー・マクスードの聖所までの32マイルの道を舗装する工事で
ある。

この地域は米軍主導の戦争で爆撃を受けた。パシュトゥンは言った。カン
ダハルの人は「非常に、非常に怒りました」
861533:02/11/25 21:52 ID:DxjqSL8Y
#オマルが着用してアミール・ウル・ムーミニーンを称したという外套のこと
は前から興味があったのですが、はじめて詳細な記事を読みました。
これが本物かどうかは、外国人がとやかく言うことでもありませんが、前に
紹介した前田耕作・山根聡著『アフガニスタン史』には、カンダハルの歴史
というコラムがあって、11頁にわたってこの街の歴史が書かれているのに、
この外套のことは出てきません。(もっとも、アーマド・シャー・ドゥラニがアフ
ガニスタンを建国する以前の古代のカンダハルの記述が多いのですが)

カンダハルの地図
http://www.cnn.com/SPECIALS/2001/trade.center/kandahar.detail.map.html
この地図で市街地の真ん中にあるハルカシェリフモスクというのが、この
外套を安置するモスクのようです。
862名無し三等兵:02/11/26 00:00 ID:+xC9QSXU
今日のフジより。
マザリシャリフ攻略戦の映画化が、ハリウッドで持ち上がってるそうですw
ソニー・ピクチャーズ・エンターテイメントの映画部門の、コロンビア・ピクチャーズが企画。
「パトリオット・ゲーム」などで知られるメイス・ニューフェルドをプロデューサーに予定してるとか。

実現してホスィw
863533:02/11/26 00:20 ID:???
>>862
真ですか?(爆死)
ドスタム役は……本人とか(w
しかしあの戦いだけで1作にするんでしょうかね。
ハリウッドで映画化するとしたら、やっぱりタリバンに支配されたマザル
の街に置いてきた恋人を気遣う若い北部同盟兵士を主人公にして筋を作る
というあたりでしょうか。さすがにあの大将を主人公というわけにはいく
まい(w
864名無し三等兵:02/11/26 01:52 ID:+uuBCF/o
ハリウッド映画、これですな。みたい!!
First take on Afghan war
http://asia.cnn.com/2002/SHOWBIZ/News/11/20/afghanistan.film.reut/
865名無し三等兵:02/11/26 03:12 ID:???
>>848
ご返事多謝。

ところで、「誰も書かなかったアフガニスタン」(松浪健四郎)が意外に面白かった。

その中の一節に、こんなものがあった。
バダル(復讐)の掟について述べられている部分だが、


ところで、私の在住中にも復讐劇は沢山起こったが、身近な例を記しておこう。
ダウド大統領の側近で実力者と認められていたホラム企画大臣が、山田淳治日本大使、
法眼晋作国際協力事業団総裁と会談中、陰惨にも身内の一人に銃殺された(1977年
11月16日)。
 現職の有力大臣が、企画省大臣室で経済協力の話し合いのために訪れた日本からの
重要な客の眼前で殺害されたのである。これは政治上、思想上の対立からの暗殺ではなかった。
しかし政府はイスラム党(ヘズビ・イスラミ)の実力者であるヘクマチャール氏を
陰謀者として逮捕、国民の反発を招いたのである。
大臣の令息の嫁の不審死、その責任の張本人が大臣だとして、彼女の実兄が殺したのである。



既出かな?
866533:02/11/26 18:58 ID:DV4PsdIZ
>>865
この話は面白いですね。今でも村落では昔ながらの部族社会があって、
殺人があれば報復をやっても、当局の目はそういうことには届かない世
界なのかもしれません。
松浪氏の本は『松浪健四郎アフガンを行く』を図書館で見て、借りずに
立ち読みした(笑)ぐらいですが、この本もなかなか面白そうでした。
サラントンネルは天井がやたらに高く、戦車を載せたトレーラーが通れる
ように最初から設計されていたとか、完成後もソ連が管理していたといっ
た話もあります。
867533:02/11/26 19:09 ID:DV4PsdIZ
トルクメニスタンのニヤゾフ大統領暗殺未遂(ユーラシアネット)
http://www.eurasianet.org/departments/insight/articles/eav112502.shtml
25日に車で公邸から大統領府へ向かう途中何者かがAWで襲撃。大統
領は無事だったが、襲撃者の数名が死亡、また護衛にも重傷を負った
者がいるとのこと。
イタル・タス通信によると、ニヤゾフは襲撃者の背後にはシフムラドフ元
外相ら、亡命中の政治的反対派がいると考えています。
868533:02/11/26 19:09 ID:DV4PsdIZ
#ニヤゾフは終身大統領ですが、国内情勢は安定しているのかどうか。
最近はガスをロシアに売る契約ができて経済事情は好転していると日本
外務省のサイトには書かれていますが。……
アフガニスタン周辺の中央アジア諸国が流動化する事態になればアフガ
ンの平和にも悪影響が出るかもしれないのが心配。

関連記事
暗殺の試みはニヤゾフの権威主義的統治に対する反応
http://www.eurasianet.org/departments/rights/articles/eav112502.shtml
869533:02/11/26 19:21 ID:DV4PsdIZ
>>864
「タリバンとの戦いで馬に乗って戦った米国のコマンドーの功績を描く」とか
書いてありますね(笑)。
870533:02/11/26 20:12 ID:DV4PsdIZ
アガ・カーンがカブールにホテル建設(NNI)
http://www.afgha.com/article.php?sid=17782&mode=thread&order=0
例のイスマイル派指導者、アガ・カーンがやっているアガ・カーン経済発
展基金(AKFED)の事業。
カブール中心部にあるカブールセレナホテルはソ連時代の50年前に建
てられたもので老朽化しているが、これを修築拡張して最終的には184
室とレストラン、宴会場、会議場、健康・レジャー設備をそなえたものにし、
ショッピングエリアとも接続して、街のこの一画(商業地区らしい)の再活
性化にも役立てるプランとのこと。
当面は110室のホテルとして来年の第4四半期に営業開始する予定だそ
うです。プラン全部では2500万ドルを投資し、工事はインドの業者が行う
とのことですが、アガ・カーンの本拠がインドだからですね。
またムガール帝国を開いたバーブルの廟がある公園も、アガ・カーン文
化トラストがアフガン文化省、ユネスコ、ドイツ政府と協力して整備中だ
そうです。
871533:02/11/26 20:28 ID:???
496KB超の警告が出ましたね。
もう少し書けるでしょうが、次スレの準備はしときます。
872533:02/11/26 21:02 ID:DV4PsdIZ
パキスタン国境で武器押収(AP)
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/articles/A40115-2002Nov26.html
アフガニスタンからパキスタンへ国境を越えてきたトラックのドライフルーツ
の積み荷の下を探したら、82mm迫撃砲の砲弾500、対戦車ロケット弾200
以上、ロケット砲20基、ミサイル2基がみつかったとか。
この場所はミランシャー近くのアフガン国境に近いルワラという場所だとの
こと。
3人の男が逮捕されたが、背後関係等は不明。

ミランシャーは下の地図に出ていますが、ホストの近くです。
http://www.multimap.com/wi/browse.cgi?X=7837500&Y=3900000&width=500&height=300&client=public&gride=&gridn=&srec=0&coordsys=mercator&addr1=&addr2=&addr3=&pc=&advanced=&scale=1000000
873533
新スレ建てときました。
http://hobby.2ch.net/test/read.cgi/army/1038314735/