1 :
ちょっと待て名無しが今何か言った:
JA123便が墜落しても、ろくに事故調査もしなかった事故調。
ICAOに批准していても、資格の書き換えが利かない日本の航空界。
そんな、日本のヘンテコな航空制度について論じてみませんか。
航空界の問題への批判・要望をお聞かせください。
・・・ちなみに、私はパイロット志望です。
飛行機について知りたい方、疑問にお答えします。
航空力学に関する雑談もしていこう、というスレです。
折角だから宇宙人の話をしよう。
3 :
ちょっと待て名無しが今何か言った:2005/11/13(日) 19:02:02 ID:YXFZlAG1 BE:69237757-#
どうぞw
「トンボが何故空を飛べるのか」について長年研究して航空力学の権威になった御仁が、
ついぞそのシステムの理解に及ばなかった、というのはガセ?
5 :
ちょっと待て名無しが今何か言った:2005/11/14(月) 15:41:42 ID:5KRQCEM7 BE:35607492-#
わかんね。
ちなみに、トンボの翼の断面はギザギザなんだが、なぜ飛べるかというと、
あれは羽が小さいために、空気がまとわりつくので、流れる空気と、
翼にまとわりついた空気の間の摩擦がすごく小さくなるんだな。
これを力学用語で「レイノルズ数が小さい」と呼んでるっぽい。
ちなみに、レイノルズ数が5あたりから、力学的な性質が全然変わる。
ジャンボがトンボの羽を拡大した翼を持っても飛べません。
ほーっ
つまりトンボは「揚力関係ナシに空気を切り裂きながら進んでいる」というイメージで正しいアルか?
トンボ繋がりはこれで終わりにする。
変な話振ってすまなんだw
7 :
ちょっと待て名無しが今何か言った:2005/11/14(月) 22:20:52 ID:cDD3DNel BE:31651744-#
いや、こういう話をしたかったんですよ。
切っちゃわないで下さいw
揚力関係なし、というのは、残念ながら間違いですね。
トンボの羽のまわりに空気がまとわりつきますよね。
そのまとわり付いた空気と、流れてる空気の間の摩擦は極端に小さくなるんです。
実は、その摩擦は、翼がつるつるの時より小さくなるらしいんですね。
だから羽がギザギザしていると。
この、まとわりついた空気の層のことを、用語で「境界層」と言います。
境界層は、翼の大きさのスケールが大きくなると(レイノルズ数が大きいと)
分厚くなります。この分厚さが大きいと、抵抗が小さくなると。
なんでか分かりますよね。翼に接しているところの流速がゼロ(まとわりついて止まっている)なのに、
その外側では飛んでる速度で空気が流れるわけですから、その速度差が摩擦の大きさに影響するわけです。
翼から離れるに従って急激に空気が早くなるのであれば、そのぶん摩擦も大きくなるよと。
だから、大きさが違っても揚力が発生する原理としては同じなんですが、
抗力の扱いが全然変わってきます。それが一気に変わるのがレイノルズ数5のあたりだというわけです。
なんだか夏休み子ども電話相談室みたいになってしまったw
こういう話しをするのも全然オッケーなので、航空関係に興味のある香具師はこちらへどうぞ。
なんか面白そうなスレですね。飛び入りで一つお訊ねしてもいいですか。
トンボの飛ぶ速度が飛行機なんかと比べると割と遅いってのも、
摩擦抵抗が小さくなる原因の一つと考えて良いんですかね?
9 :
ちょっと待て名無しが今何か言った:2005/11/15(火) 00:36:00 ID:fe00OpjA BE:59346465-#
どうぞどうぞ。ご参加をお待ちしておりやした。
さて。抵抗と速度は一般に無関係だとお考え下さい。
翼の面積を機体の重量で割ると、「翼面過重」ってのが出ます。
これ、多分以外に思われるかもしれないんですが、
翼が小さくて重い飛行機ほど速くなるんです。
なんでか。
揚力ってのは、速度の二乗と翼の面積の両方に比例するんですね。
基本的に、水平飛行してるなら、「揚力=機体に働く重力」なのはお分かりいただけると思います。
つまり、揚力が重力によって固定されてるんです。
そのとき、速度の二乗と翼の面積は反比例するわけですよ。
ってことは、機体の重さに比べて翼が小さければ小さいほど、速度は速くなるんです。
だから、トンボの飛行速度が遅いのは、体自体が軽いからなんですね。
あれがジャンボなみのスピードで飛ぶには、純粋に数学的に計算すると
トンボの速度÷ジャンボの速度=Aとおくと、
トンボの体の重さをルートA倍しなきゃならんわけです。
もっとも、そんなことしたらトンボの体が構造的にその重さに耐えられません。
だから、構造的な問題のせいで、「純粋に相似」って関係は現実には成り立たないわけですね。
そんなわけで、飛行機の設計ははじめからかなり軽めにしないとキツくなってしまいます。
なぜか。ちょっと重くなってしまった、だから構造を強化する、もっと重くなる、もっと強化する・・・
という重量増加のスパイラルを辿ることになってしまうからです。
二乗三乗の法則、っていうのもありまして、機体を二倍大きくすると、二倍ではなく三倍重くなる、
それで飛べなくなる、だから軽く作りましょう。という戒めの文句です。
ちなみに、レイノルズ数の話をします。
レイノルズ数というのは、翼のスケールを数値で表したもので、
速度に翼の前後の長さをかけたもんだと考えてください
(実際にはこれを粘性係数で割るんですが、水中を飛ぶ飛行機なんて考えないので、ここでは無視)。
レイノルズ数を同じにすれば、純粋に相似が成り立ちます。
つまり、ジャンボの羽を十分の一に縮小した模型で、その力学的な特性を調べるには、
流れる空気の速度を十倍にしなければなりません。
トンボの羽を拡大して実験する場合には、逆に流速を小さくしないといけないことを考えると、
おっしゃっていることが逆だとお分かりいただけるでしょうか。
だからこれは、純粋に重さの話なんです。
無関係なんですか。それは意外でした。
>翼に接しているところの流速がゼロ(まとわりついて止まっている)なのに、
>その外側では飛んでる速度で空気が流れるわけですから、
>その速度差が摩擦の大きさに影響するわけです。
とあるから、トンボの場合、摩擦の小さいギザギザな羽である上に、
飛行機よりも速度がかなり遅いから、摩擦が小さくなって飛びやすいのかなと思いました。
11 :
ちょっと待て名無しが今何か言った:2005/11/15(火) 18:26:06 ID:9jkuXx1L BE:35607863-#
補足です。
抵抗は次の式で表されます。
Drag=0.5D*s*V^2(Drag:抵抗、D:抵抗係数、S:前面投影面積、V:速度)
揚力は次の式であらわされます。
Lift=0.5A*s*V^2(Lift:揚力、A:揚力係数、S:翼の面積、V:速度)
sとかVは、そのときの状況対して固定ですよね。
このとき、抵抗が少なくて揚力が大きいと効率がいいことになります。
つまり、Lift÷Dragをやると、効率が数値化できるんです。
この結果って、A÷Dになるじゃないですか。Aは迎角に依存、Dも同じです。
速度も翼の面積も、全部消えちゃってますよね。
つまり、ある一定の速度の時、水平飛行するための迎角が決まりますね?
すると、同時にDも決まっちゃうんです。
速度をますと、Aが小さくてよくなり、同時にDも変化します。
だから、A÷Dが一番小さくなる速度で飛べばいいわけですよ。
これが巡航速度になるように、飛行機は設計されています。
とにかくトンボはスケールが飛行機と全然違うので、純粋に比べられないんです。
粘性の話を上では省きましたが、レイノルズ数の関係から言ってみれば、
トンボははるかにネバネバした空気の中を飛んでいることになると。
ちなみに、北杜夫が「ドクトルマンボウ航海記(?)」のなかで、
大西洋を横断中に遠くからトンボが飛んできて、しばらくすると離れていった…
なんて話を書いてますね。すごく良く飛ぶ虫らしいです。
「てふてふが一匹 韃靼海峡を渡って行った」
という自由律俳句もありましたけど。
http://www.d1.dion.ne.jp/~h_sugano/kokugo-4.htm
お詫びと修正
×A÷Dが一番小さくなる速度
○A÷Dが一番大きくなる速度
申し訳ございませんでした。
13 :
えいいち ◆GRGSIBERIA :2005/11/16(水) 22:14:41 ID:P8WJmiIp BE:22814674-#
ぼく、こんな感じの物理が好きだ。
ありがとうございます。
みなさん、ぜひぜひカキコよろしくです。
止まってるようなので違う話題をw
日本に航空機メーカーが無いのは何故れすか?
>>えいいち氏
宇宙人の話はしないの?w
>>16-17 失礼しましたw
テキトーな事言うとすぐ突っ込んでくれる人偉いw
エアバスA380、一度乗ってみたいなぁ。