【有罪?】袴田事件【冤罪?】

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142名無しさん@お腹いっぱい。
「(2) 確定判決及びその事実認定を是認した控訴審判決(以下両者を併せて「確定判決等」という。)は,
その判示に照らし,上記罪となるべき事実の認定のうち,申立人の犯人性について,申立人の自白を
除いた証拠のみによって優に認定することができるものとしていることが明らかである。
 すなわち,確定判決等が申立人の犯人性を認定する中心的な根拠としている客観的な証拠は
次のアないしウのとおりである。
ア 昭和42年8月31日,前記工場1号タンク内から製品であるみそを取り出していた作業員が,
同タンクの底に近いところから麻袋を発見した。この麻袋内には白ステテコ1枚,白半袖シャツ1枚,
ネズミ色スポーツシャツ1枚,鉄紺色ズボン1本及び緑色パンツ1枚の5点の衣類(以下,これらを
「5点の衣類」という。)が入っていた。5点の衣類には,下着に至るまで多量の,しかも被害者らの
各血液型と一致するA型,AB型,B型という複数の人血が付着していたほか,鉄紺色ズボンの右足
及び左足部分の各前面部,ネズミ色スポーツシャツ及び白半袖シャツの各右袖上部に損傷があり,
白半袖シャツの損傷部分には内側からにじみ出て付着したと認められる人血(B型)が付着していた。
同タンクには,昭和41年7月20日に新しくみそ原料が仕込まれており,この仕込みの後は同タンクの
底部にこれらの衣類を隠すことはほとんど不可能であって,このことに,同工場は被害者宅裏口から
約31.8m,同タンクは工場入口から約21.7mの距離にあって,犯行現場に近いこと,その他,
犯人が本件犯行の前後に同工場に出入りしたことをうかがわせる情況証拠も少なからず存することを
総合すれば,同タンクから発見された5点の衣類は,犯人が被害者らに対し前記各刺創等を負わせた
犯行時にこれを着用していたもので,犯行後,新しくみそ原料が仕込まれるまでの間に同タンク内に
隠匿されたものと認められる。」
143名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/15(火) 12:14:30 ID:???
「イ そして,5点の衣類のうち,鉄紺色ズボンについては,申立人の実家から発見された端布が,
その共布であると認められることなどから,同ズボンは申立人のものであると断定することができる。
また,緑色パンツについても,甲味噌の従業員らが,本件以前に申立人が緑色パンツをはいているのを
見ており,同従業員の中で,申立人以外に緑色系統のパンツをはいている者を見たことがないと
述べていることなどから,申立人のものである疑いが極めて濃厚である。そして,他の衣類もそれらと
同じ麻袋の中に血に染まって一緒に入っていたこと,以上の衣類はその種類等からみて,同一人が
同時に着用していたものとみるのが自然であること等の状況に徴すれば,他の衣類も申立人のものと
認められる。
 なお,控訴審において,申立人をして鉄紺色ズボンを試着させたところ,同ズボンが申立人の体格には
小さすぎるためにはくことができなかったという事実がある。しかし,関係証拠によれば,同ズボンには
製造業者を明らかにする番号のほか「寸法4」「型B」などと記載された布片が縫いつけられていて,
縫製時の腰回り寸法は約83cmであったが,寸法直しにより腰回りが約3cm詰められたものであり,
そのサイズは,申立人が控訴審当時はくことができた別のズボンの腰回りに徴すれば,申立人がはくこと
ができるものであったことが明らかであって,申立人が鉄紺色ズボンをはくことができなかったのは,
同ズボンが長期間みそタンク内でみそ漬けとされた後,乾燥したことにより収縮したためであると認められる
から,申立人が同ズボンをはくことができなかったとの事実は,同ズボンが申立人のものであったとの
認定を左右するものではない。
ウ これに加えて,本件発生後,申立人の右上腕前部に傷あとがあり,これが犯行時に着用していたと
みられる5点の衣類のうちの白半袖シャツの右袖上部の損傷の位置とおおむね一致し,しかもその
損傷部位に内側からにじみ出た状態で申立人の血液型と同型のB型の血こんが付着していたこと,
申立人の右下腿中央から下部前面に打撲擦過傷こんがあり,鉄紺色ズボンの右足前面下部にも
それに相応するような損傷があること,本件の直後申立人の左手中指に鋭利な刃物によると思われる
切創があったこと,本件犯行による火災発生後に申立人が着用していたパジャマにも申立人以外の,
しかも被害者らの血液型と合致するA型及びAB型の人血の付着が認められるほか,混合油の付着も
認められること,申立人においてこれらについて合理的な弁明をすることができないこと,申立人には
犯行時のアリバイがないこと等の事情がある。」