クロマニヨン人は現代人よりも賢かったのか?

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708出土地不明:2006/03/21(火) 22:59:07 ID:psKz7/b9
>>703
この反論がかなり考慮するに値するな。
ようするに、図形がどうのとか、計画性とかそういう抽象的な能力がどうやって
進化するか、という話だ。
具体的な行動形式は、それが生存に有利であれば、選択されて後の世代にうけつ
がれる。具体的でない行動形式の指針のようなものがどうやってその有利さを
演出できるのか、だな。
たしかに、現代の人間は非常に多くの思考能力をもっているわけだが、その
能力の多くは、進化で獲得される段階では、かなり具体的に意味のある能力
である必要がある。
>>704
これも多少議論の価値があるかな。
ルヴァロア技法の話をしよう。この技法では、石器の素材となる石はフリント
を含む三種類しかない。ルヴァロア技法を進化的に本能的に身につけていた
ネアンデルタール人は、おそらく、別の技法であれば利用可能な石材を無価値
とするだろう。彼らはあくまでも、ルヴァロア技法が適用可能な石材を求める。
他の石材で試すと、ルヴァロア技法は失敗する。ということは、適当な石材
が不足している地域では、石器製作が著しく滞るだろう。これが本能的にみに
ついた行動原則によって生存が脅かされるということだ。このとき、ルヴァロア
技法に関する本能を持たない個体は、石をとくに選ばず、適当な素材でそこそこ
の石器を作り、なんとか生存を可能にする。
実際には、ルヴァロア技法を獲得するまでの間に、他のいろいろな石器製作法、
もっと雑な方法はすでにレパートリーとしてそろっている。したがって、
それらのレパートリーを複合させることで、たとえば石刃技法が可能だったり
する。しかし、ルヴァロア技法に関する学習能力を本能的獲得している個体は
その本能的な原則にそって、それ以外の行動をとることが難しい。

それから全般的に、なのだが、高等霊長類とかいうけれど、実際の行動の法則
は案外単純なものだ。生活スタイルというか生態そのものが人間にくらべて
遙かに単純だ。チンプに文化があるといっても、それらはチンプの500万年
以上の進化の歴史、いやそれ以前の歴史の中で獲得されたレパートリーの組み
合わせが、地域ごとに違っているということにすぎない。だから、たとえば、
石でナッツ割をしない地域のチンプも、それを教えればきちんとできる。
あるいは、シロアリ釣りをしない地域のチンプも、それを教えればきちんと
できる。しかし、石器作りはできない。オルドワン石器に類するものを作る
ところが観察されたこともない。チンプの行動のレパートリーには、石器作り
を可能とするものがない。人間にはある。そういうことだ。
709出土地不明:2006/03/21(火) 23:36:30 ID:psKz7/b9
もう一度、考古学的に分かっている人類の進化をみてみる。
1)800万年前から500万年前までの間に、直立二足歩行をする類人猿が現れた。
2)400万年前ごろまでに直立二足歩行をほぼ確立する。
3)250万年前、もっとも初期の石器(オルドワン式)
4)200万年前、脳容積が600cc以上になる。
5)200万年前、身体のプロポーションが現代人と同じになる。出アフリカ
6)150万年前、アシューリアン式
7) 50万年前、後期アシューリアン式(+ルヴァロア技法)。脳容積1000ccを越える。
8) 50万年前、大型動物の狩猟、木工による槍。
9) 10万年前、アフリカMSA 初期石刃技法(数千年で消える)。脳容積1500ccに達する。
10) 8万年前、ホモ・サピエンスの出アフリカ
11) 5万年前、前後2,3万年の間に全世界的に後期旧石器文化に入る。

上記のステップ一つ一つで、どういうものが進化的に獲得されたのかを見ていくことになる。
直立二足歩行は、進化的に獲得されたものだ。解剖学的に大きな変化があるのだからこれは当然だろう。
これで可能になるのは、両手が自由に使えるようになったということだ。現在のチンプに比べて、道具
の使用頻度が増えることは十分に想定できるだろう。現在のチンプから考えて、食べ物以外で、彼らが
手で握ったものは、木の枝、石、骨などが考えられる。
乾燥化が進み、サバンナ気候が増えてくるにつれて、地上での腐肉処理の必要から石を利用するようにな
ったのも250万年前までの間のことだろう。腐肉を発見した場所で、運良く腐肉処理に適した石が発見
できる可能性は少ないので、このときに、計画的に腐肉あさりをする前に、事前に石を用意するような計画
性をもった個体は生存の可能性が高くなる。このあたりが計画性ということにつながるだろう。
初期石器が、腐肉処理の現場で作成されたことも考古学的に判明しているし、またその石材がその場にない
ものであることからして、ここで、計画性、それも、「腹減ったら、まず石を準備」というような非常に具体
的な計画を獲得した個体が選択されたことになろう。その後、その場で石器製作をする個体がもちろん有利に
なる。これは大きなハードルだっただろう。
まず、石器を作るには、石をしっかり握ることのできる高度な拇指対抗性のある手がないといけない。チンプ
にはこれがない。ゴリラでもそれほどではない。人間だけが高度に拇指対抗性がある。次に、石にもう一つの
石を強くぶつけて、石を割るには、かなりの力が必要だ。これには、瞬間的に息を止めるのが効果的だ。人間は
随意的に息を止めることができるが、チンプはこれができない。さらに、ぶつけるときの高度なコントロールも
必要だ。解剖学的(軟組織なので化石には残らないが)に進化すべき項目は、以上のように、手の形状、随意
呼吸、手の高度なコントロールという、ざくっと3つくらいある。そして、あとは感覚的なものとして、石材の
選択眼だろう。葉や果物の表面を見分けていた能力の応用として石材を見分ける能力ということになる。
これらは、どれも進化的に非常に根本的な項目だ。これらがそろわないと石器製作は行動のレパートリーにはなら
ない。
また、これらのうち、選択眼をのぞくと、「学習でなんとかなる」というものではない。
呼吸をするための肺の横隔膜の筋肉をコントロールする神経は脳幹部からでていて、これを随意的に止めることが
できるのは、哺乳類の中では、水棲哺乳類と、コウモリと人間くらいしかいない。
チンプも、木の棒を使うとか、道具を作ることもあるが、彼らの作る道具のレベルでは、このような解剖学的な
進化が必要ないことがわかる。随意呼吸ができなくても、棍棒でサルをめった打ちにすることは可能だ。
石器だからこそ、これらの解剖学的な変化(進化)が必要だ。
しかし、これらの解剖学的な進化は、石器を作り始める前に、獲得されていたと考え等得る。すでに石で骨を叩き
割り、骨髄を食べるなどの行動をしていたはずだからだ。石の選択眼もすでにあっただろう。
あとは手先のコントロールの問題。実際には、正確なコントロールをするには、それなりの神経組織の量が必要だ。
多数の神経の協調で一つの行動のタイミングをとったりしているので、力の強さや時間のコントロールを正確にする
には、より多くの神経がからんでくる。これが脳容積を大きくする理由だ。
体の大きな動物の脳が大きいのは、それだけ手足のコントロールが正確でないといけないので、結果として脳容積も
大きくなる。ネズミはどう行動しても、骨折なんてめったにしないが、象はちょっと間違えると骨折する。
710出土地不明:2006/03/21(火) 23:52:22 ID:psKz7/b9
ようするに、最初のオルドワン石器をつくり始めるにあたって、解剖学的にも変化する必要があるし、
また、感覚、運動神経の上でも進化する必要があった。よってこの進化に遺伝子が関係しているのは、
当然のことだから、最初のオルドワン石器を作り始めるにあたって、ヒトが、解剖学的、脳神経的に
進化し、そこに、「石器製作に必要な進化に関わる一連の遺伝子群」が獲得されたことになる。
これらは、基本的には、サバンナで、腐肉あさりを始めた初期人類が、石器を作るようになるまでの
間に、石器製作のための前適応として、獲得されたものだし、これらの遺伝的な形質は、現在のどの
人間にも備わっている。健常者であれば、息を止めることはできる。手の形状もチンプとは違い、もの
をより握りやすい拇指対向性をもっている。野球のピッチャーのコントロールをみれば、手の高速動作
でしかも力の必要な動作が非常に高度に制御できることも事実だ。
さて、「より石器を上手に作ることのできる個体が選択される」ということであるから、そうなると、
前適応として得られた随意的な呼吸制御や手の形状、それから手の運動制御などがより高度な個体が選
択されるのも確実だ。
なんどもいうが、石器でなければ、これらはほとんど必要ない。木の枝、たんに相手を驚かすための投
石、アリ釣りなどでは、この能力はいらない。石によるナッツ割程度でもこの能力はいらない。
石器という、硬い石を割るという前提があって、はじめて、これらの進化的適応が、高度に達成されな
ければならない。
こうして獲得されたのが、オルドワン石器の製作という行動のレパートリーなのだ。だから、石器製作は
その根本において、「進化的に獲得された能力」であり、「本能的なもの」なのだ。当然、それに関わる
遺伝子があったわけだ。
さて、ここまでで反論を聞こうか?
711出土地不明:2006/03/22(水) 00:07:27 ID:JoHBN5T7
直立二足歩行で、自由な手が使えるようになり、石が握れて、サバンナで腐肉あさりができるようになり、
そして、石器を作りだす、ということを始めた直後から、脳容積は大きくなりはじめる。直立二足歩行
だけの段階で、400cc前後だったものが、50%増しの600ccを越えるようになる。そして、それ
と前後して、身長が180センチ程度まで大きくなる。ホモ・エルガスターの登場だ。200万年から、
180万年前のことになる。行動範囲が広まり、アフリカを出てアジアやヨーロッパの一部にまで進出する。
初期の石器と一緒に発見された250万年前のアウストラロピテクス・ガルヒと、その50万年後に登場する
ホモ・エルガスターの初期型あたりを比べると、突然大きな進化があったようにすら思える。身長が140
センチ程度から、180センチ程度にはねあがる。チンプサイズから人間サイズになる。
脳容積が50%増しになる。そして、走ることができるようになったらしい。

150万年前にアシューリアン石器が始まるが、これはまだまだ解釈が難しい。これはそれほどおおきな変化で
はないようにすら思える。アシューリアン石器を特徴付けるハンドアックスがもし、たんなる石核であって、実
際に使われた石器は、そこからとられた剥片であったなら、ここでいえるのは、石核の長期使用ということだ。
石をもち、腐肉のみつかった現場で石器をつくり、食事を終えたら全部そこに棄てていく、という行動から、石材
として利用価値の高いものを、数日持ち続け、一つの石核から10以上の剥片を作り出す、という行動上の変化だ。
ここには、計画性というものがからんでくるだろう。また、仮にハンドアックスが本当にハンドアックスとして利
用されたとしても、やはり、長期にわたって一つの石器を使うということになったのだから、同じく計画性に絡む。
これらは経済原則として、進化の結果と考えることができるだろう。
50万年前の後期アシューリアンの段階では、ハンドアックスは実際に使われたようだ。そしてハンドアックスの
定型の石核を作る技術がルヴァロア技法を生みだした。石器製作そのものに、段階性が現れる。そして、そのころから
石器を槍先として使うなどが可能になり、大型動物の狩猟が始まったようだ。そしてそのとたんに、また脳容積が
50万年前から1000ccを突破し、10万年前までに現代人並になる。

オルドワン石器の使用から50万年で、ホモ属は大きくその解剖学的なものを進化させて、
ついで、後期アシューリアンの段階に入ってのちの50万年で大きく解剖学的な進化をとげ
たことは間違いない事実だ。それぞれが、食料の獲得などに圧倒的な影響を及ぼしたことに
なる。

石器は人類進化の歴史を語る上でのたんに最も「発見されやすい人工物」に過ぎないと思う
かもしれないが、実際には、石器製作が人類以外のどの動物も行っていないということと、
さらに、それが身体的、脳神経的に大きな解剖学的な進化をとげない限り実現できないという
ことを、きちんと理解する必要があるだろう。
712出土地不明:2006/03/22(水) 00:33:30 ID:CnxTsXr5
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713出土地不明:2006/03/22(水) 00:40:44 ID:sPT2Sdi/
鬼塚よ。
仮説に従えば、石器遺伝子説だが、最終的にその破壊が起こった
10〜2万年前までの石器は遺伝子に影響される本能的行動で無ければならんよな。
だが、
アシューリアンもルヴァロアも人類の種との相関が薄弱じゃないのか?

アシューリアンは140万年前ころのフランスだろ?
180〜140万年前ころと言われるエルガステルか、
80万年前ころのアンテセッサーの古い先祖あたりが始めた事になるのか?
アンテセッサー先祖と結びつけば、まぁ種との関連もありそうだが、
関連がはっきりと見えないよ。

ルヴァロアは25万年前くらいのムスティエ文化の技法だろ?
なんか年代が違わなく無いか?
そのころはサピエンスとネアンデルタレンシスは遺伝的に完全に別だ。
偶然ルヴァロア遺伝子が両種にまたがって出来たのか?
そんな事はありえんだろ。

それからクラクトン文化はどういう扱いになるのだ?

さぁ、たっぷり書いて楽しませろ。
714出土地不明:2006/03/22(水) 00:47:53 ID:SeNtiKFX
今日 最後に一言。

みなさんの大好きな「高度な認知能力」とか「高度な計画行動」とか、
「高度な汎用学習能力」とかいうなら、そういう能力がどうやって進化的
に獲得されたのか、を考えて見てほしい。たしかに、それらがあることで
生存に有利だろう。だから、そういう能力を獲得した個体は選択される。
じゃあ、その生存に有利なのはどうしてだ?どういう場面で?どの段階で
「普遍的な高度な汎用能力」が有利なのか。
哺乳類一般が色盲なのに対して、霊長類は三原色が見える。その理由は、
というときに、「果実の熟した度合いが見分けられたから」というのは、
きわめて具体的だ。これも仮説ではあるが、このような具体性のある
説明がなければ、「どうして高度な汎用認知学習計画能力」が必要だった
のかがわからない。で、それを全部突然変異に結びつけるのは、なにもわか
っていないのと同じだ。もし、それが本当に突然変異なら、脳はある時期に
突然大きくなったはずだ。250万年前から200万年前。そして、
50万年前から20万年前までという二度にわたって脳が大きくなった
のだから、しかも、その間に数十万年たっているのだから、脳の肥大と
いうのは、段階的であることになる。だから、人間のもつチンプやその
他の高等霊長類とは違う「高度な認知能力」というものも段階的に獲得
されたことになる。では、その各段階とはどういうものだったか。
その段階一つ一つは、おそらく、かなり具体的な適応の結果として獲得
されたものでなくてはならない。じゃあ、「高度な認知能力」というもの
も、分解されなくてはならない。分解されて、その一つ一つがどういう理由
で獲得されたか、を考える。その一つ一つの過程は進化だ。遺伝的な変化
だ。そこを考えれば、石器製作がその中で大きな意味をもつ行動上の変化を
示す証拠となる。
そして、現代人の脳が縮小していることからすれば、もう人間として必要な
進化的に獲得していなければならない行動、解剖学的特徴はないということ
だ。これまで獲得したもので十分だ。その組み合わせで十分いけるということ
だ。だから、自動車運転を可能にする遺伝子なんて必要ないのだ。
新石器時代の始まりとともに脳がどんどん縮小するようになったのだから、
当然、新石器時代に始まった家畜化や農耕には、それを実現するための新しい
進化的な能力の獲得は必要なかったのだ。だから、現代人がすべて後期旧石器
文化よりもあとの時代の能力をもっているので、どこの地域の人々も、別の地
域の文化を学習することができるのだ。その意味で人間は平等だということだ。

715出土地不明:2006/03/22(水) 00:51:45 ID:sPT2Sdi/
鬼塚よ。少し失望したのは
>>651に対する反論だ。

・前提である、
 「現代の性風俗が旧石器時代と比較にならないほど複雑になっている」
 事は自明でない。
 なぜなら、旧石器時代の性風俗が不明であるからだ。
 
・「現代の性風俗が複雑である」とすら必ずしも言えない。
 ほとんどの現代人は、男女が二人きりで、チンポをマンコに入れて擦ることを
 もっぱら好む。
 同性での性行為、第三者の前での性行為、チンポをマンコに入れずに終わる性行為などは、
 いずれも異常性愛と言われ、積極的に好むものは少数である。
 (証拠は論文でも性風俗調査でもいくらでも転がっている。)

なんて反論を期待したのだ。

それから脱線して、

春が近くなると、露出狂の変態男が計ったように現れる。
これは人類の性行動に「男による性器の誇示」が遺伝子によって埋め込まれた時期があることの証拠である。
現在、この性行動は必要が無くなり、性行為を成功させることがまずあり得ないどころか、
社会的に抹殺され、生存不適な状態に追い込まれてしまうマイナス行動である。
これはまっとうな人間の露出遺伝子(女は露出受容遺伝子)が”壊れた”ことによる。
先祖返りによりこの遺伝子が機能し続けているものが、変態として行為に及ぶのである。
本能的行動に抗うことの難しさは、彼らの無謀とも言えるチャレンジを見るに明らかである。

くらいの論をぶって欲しかった。
もっと精進しろ
716出土地不明:2006/03/22(水) 00:53:44 ID:K/QqyI30
すいません。素人なんでよくわかってないかもしれないんですが、
その種が持つ基本的な知能は脳の神経システムの進化に比例する
のであって、脳容量とは関係ないのじゃないんですか?
717出土地不明:2006/03/22(水) 00:57:40 ID:GS6hEauW
>>713
後期アシューリアンは、50万年前のアフリカで始まる。
ルヴァロア技法もこの段階で獲得されている。ネアンデルタール人と
ホモ・サピエンスが別れたのは、50万年から30万年前だ。実際に
ヨーロッパ西部まで到達した初期人類はもっとも古いもので50万年
前ごろとされるが、これは後期アシューリアン分化段階に達している。
アンテセソールやら、シマの原ネアンデルタールもふくめて、基本的
には後期アシューリアンだ。ルヴァロア石器を含む。
で、このホモ・ネアンデルターレンシスとホモ・サピエンスの共通
祖先として、50万年前のホモ・ハイデルベルゲンシスというのが
考えられている。脳容積が1000ccを越えているものだ。
ようするに、ルヴァロア技法を含む後期アシューリアンは、完全に
進化系統樹に一致して、ホモ・ハイデルベルゲンシス以降のホモ・
サピエンスとホモ・ネアンデルターレンシスにのみ共通の技術だ。
ただし、ネアンデルタール人は、その後、ルヴァロア石器をもっぱら作る
ようになって(といっても、剥片を利用することも相変わらずやっている
けれど)、高度なルヴァロア石器を作るようになった。これが、
ムステリアン文化だ。
そのころ、ホモ・サピエンスは、部分的に石刃技法を始める。特に中近東
進出のホモ・サピエンスは、後期アシューリアン段階でハードハンマーに
よる石刃技法を発達させている。ただし、長続きはしないが。
後期旧石器段階になると、ソフトハンマーによる石刃技法が種を越えて
普遍的に使われるようになる。ネアンデルタール人も、そして、あの
ホモ・フロレシエンシスもだ。ただし、ネアンデルタール人の
シャテルペロニアン文化は、長続きしていない。
718出土地不明:2006/03/22(水) 01:01:10 ID:GS6hEauW
>>716
論理的な複雑さは脳細胞の数にくらべて無視できるので行動の複雑さは
たしかに脳容積とは無関係。ただし、身体行動の微調整、速度、タイミング
などの調整を行うには、非常にたくさんの脳細胞の協調による同期がないと
いけないので、こと運動に関しては、微妙な制御のためにはたくさんの脳
神経細胞が必要となる。

ただし、チンプと人間では、脳細胞の数自身はたいして違いはないのだ。
人間の脳はたんに、やたら脂肪太りしているだけで、脳神経細胞の数は
せいぜい20%かそこらしかちがわない。体積は3倍程度違うわけだが。
719出土地不明:2006/03/22(水) 01:18:39 ID:K/QqyI30
>>718
それはシステムそのものだという気がしますが・・・・
720鬼塚みたいな長文は不本意だが:2006/03/22(水) 02:22:42 ID:jbwhUEfO
もう石器製作遺伝子とかオカルト説ばかりウザイんで
お前が書いた独創的アダム説より多少はましなのもう一度書いてやるよ。
もちろんこれとて仮設と呼べるようなもんではなく物語程度に思ってくれたら上等だ。

ホモサピは5万年ほど前のY遺伝子”アダム”が起源、
もしくはホモサピはそのアダム系亜種のみ存続すると言う考え方。

5〜8万年ほど前アフリカにいたホモサピに近いハイデルもしくはホモサピ原種の中で
ちょっとだけ音声コミュニケーション能力の高い個体アダム君(仮称)が
突然変異で生まれてきました。
当然彼は女にもてます。
現代でも言葉巧みなDQNの方が口下手な天才より女に縁があるのと同様
彼は子供をいっぱい作りました。
その子供もやっぱり親父の能力引き継いでる個体は
他より多く子供残せたため彼の遺伝子は母集団内に薄まりつつも広がっていきました。

ここで異変が起こります。

その母集団の一部が気象なり天変地異なり何らかの原因で母集団から隔離されました。
当然近親交配が起こらざるを得なくなり競馬で言う所のアダムの複数クロスが発生します。
(ペットや家畜の改良に日常的の行われてるアレです)
その結果、小集団全体で一気に音声コミュニケーション能力が発達し
同時にその能力に見合うだけの音声コミュニケーションの内容も発展させます。

するとどうでしょう?
その発達した音声コミュニケーションと言うものはとても優れた脳内OSで
脳のクロック数もメモリ容量も変わらないのにとっても効率よく情報を処理でき
その結果その時点で大きな文化大革命(チャンコロとは違う意味です)が起こりました。
そしてたの人類を一気に駆逐、そのまま全世界に広がっていき今に至るし
石器にしても一気に発達していきました。

なお現在でも普通にあるように必要じゃなくなった技術は失われますので
石器が別系統になるのも否めません。

これで多くのことは説明できる気がする。
人類は遺伝子の多様性に乏しいためボトルネック通過した・・・切り離された小集団
5万年ほど前の創造性の爆発・・・言語が一気に発達し思考が言語経由で行われた結果。
未来予測も想像力も論理的思考も伝達も個人・集団内情報蓄積もそれまでとは桁違いで
それによって生み出されたのが創造性の爆発。
それ以前石器を改良するペースが遅かったのも脳内で物事を映像で処理して
伝達も映像で行ってた結果。
大航海時代以後に各文化間の広範囲な接触が起こる中で世界中に言語を持たなかった
民族なり集団はいなかった・・・もともと広がる前に言語を持っていた。
言語は大人になってから学ぶ事がほぼ不可能な文化(外国語と言う意味ではなく
全く言語のない環境で育った人間に教え込む事はほぼ不可能な性質のもの)で
世界祖語の存在以外、文化としての言語の拡散はありえない。

イブのミトコンドリアは母系だが母系の拡散は極めてペースが遅く
集団に遺伝子を広げるのは牡の役目。
また進化は得てして急に進むように見えるが
それはオスによってばら撒かれた性質が小さな集団で近親交配により定着するためで
それが有利なものだと一気に他の個体を駆逐し全体が入れ替わったように見えるため。
この場合は言語を持った人間は他のヒトという動物より圧倒的に優位だったため入れ替わった。

あと技術は便利なものは残って必要ないものは失われる。
そのため古い流れのものは失われて、
それが再度必要になった場合、一から考案しなくてはいけないため以前のものより稚拙になる。
今の日本に旋回6Gに耐えうるレシプロエンジン製作技術がないのと同じ。

脳が軽くなったのは生活する上で必要な筋肉量の減少・・・文化の発達で説明できる。
721出土地不明:2006/03/22(水) 12:36:13 ID:WTsQuCX6
空出張あげ
722出土地不明:2006/03/22(水) 13:17:48 ID:LczgLHR3
      彡¶
            _____∩____
           /;;;/;;;;/;;;;/丶;;;;;ヽ;;;;;; ヽ
         /;;;;;/;;;;;;;/;;;;/;;;;;;ヽ;;;;;;;ヽ;;;;;;;ヽ
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       ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(大) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ノ
        ヽ____________/
        §l::||::::              |l§
        / ̄\  (●)     (●)   ||§
      r┤    ト:::::  \___/     || §    <いまからこのスレはモンゴル帝国の栄光を語るスレになりますた。
     /  \_/ ヽ::: .  \/    ,ノ 《》    
      |   _( ̄ l―---oo-――'"ヽ__
      |   _)_ノ  \\ハ//  /    ヽ   
     ヽ____)ノ      \ソ/   /     ヽ、
723出土地不明:2006/03/22(水) 17:02:53 ID:6rq4z6Xl
>>720
そういえば、
以前にそんな説を説いてた人がいたね。
鬼塚は聞く耳持たずだったけどw
俺は傍観w
724出土地不明:2006/03/22(水) 20:02:42 ID:TazExGzN
>>715
おれが書いたことに君が反論しなくてもいいんだがなww
まあ、おれが書いたのは、文化が発達することで石器遺伝子が壊れるという考え方の奇妙さというか、
いい加減差を浮き立たせるために書いたことであって、
このときおれが念頭に置いたことは、性行動が複雑になったというのは、
たんにちんぽをマンコに入れるだけにととどまらず、現代人は性風俗さらにいえば恋愛文化という壮大なものを築き上げているではないかということ。
実際たとえば恋愛文学の大半は要するにいかにしてちんぽをマンコに突っ込むかについて述べているに過ぎないし、
そう考えれば現代人の性文化が如何に複雑になっているかを再認識せざるを得ない。
で、このことが性本能の発露になんら妨げになっていないということがいいたかったわけ。
複雑な文化が本能を破壊するという議論が、如何に当てにならないかといいたいのだ。
725出土地不明:2006/03/22(水) 20:12:23 ID:TazExGzN
それと、石器遺伝子という考え方でおかしいと感じられるのは、
たとえばルバロア石器絵お作るという行動が本能的に組み込まれるというが、
そのような遺伝的に固定した行動様式がかりに存在するとしたら、
それの指令中枢はまず大脳の中でも喜怒哀楽をつかさどる古皮質とか、旧皮質に所在しないければならないだろうと考えられる。
実際喜怒哀楽の表現方法は、かなり遺伝的に決まっていると思われる。
大脳新皮質、いわんや前頭前野なんかではありえない。
なぜなら、前頭前野は、まさに、目的行動にしたがって創意工夫して到達する能力をつかさどっているのだから、
遺伝的に定型的な行動様式を支配する中枢としてはまったく不自然だからだ。
そうすると、石器作りは本質的に前頭前野の発達と無関係ということになる。
これはどう考えても奇妙すぎる考え方である。
726出土地不明:2006/03/22(水) 23:06:25 ID:fjpczKAx
>>720
これは、まあ、ごくごく一般的な説だね。
FOXP2の広まりなんていう話と一致する話だ。まあ、そのあたりの話を
どこぞでぱくったものだろうと思う。
これらをふくめて、
「特定の突然変異によって思考能力言語能力がアップした小集団の
拡散による後期旧石器時代への突入」
というのは、全く考古学的な研究結果と矛盾するわけだ。
だから、FOXP2の話もふくめて、後期旧石器文化の始まりを突然変異に
結びつけているすべての説は間違っているといえる。
にもかかわらず、遺伝学者などは、なぜかこの説がお気に入りらしい。

考古学的に分かっていることはこういうことだ。
ホモ・サピエンスの中期旧石器文化は、アフリカと中近東のMSAと、
それから、インドにおけるルヴァロアゾ・ムスティエ文化、それから、
おそらく後にオーストラリアに到達した人々が7万年前ごろに東南
アジアにいたときの石器文化がある。
これら中期旧石器文化に属するものは、もちろん、ヨーロッパと中近東
のネアンデルタール人の文化ともレベル的には同一だ。アフリカ、中近
東では、ホモ・サピエンスと思われるものの場合に部分的な石刃技法を
含む。
ただ、レベルとして、中期旧石器文化には、若干の地域性はあるものの、
文化的爆発の要素は少ない。同じ時期のヨーロッパのネアンデルタール人
のムステリアンと同じレベルなのだ。

ついで、後期旧石器文化をみてみよう。中近東では北部で原オーリナシアン
が始まる。それが5万年前ごろだろう。そのまま昨今の説によれば急速に
ヨーロッパに入りこみ、4万年前以前にヨーロッパ西部まで達する。
オーストラリアでは、やはり4万年前ごろか、場合によってはもうすこし
古いころに、後期旧石器文化に入る。とくに、洞窟壁画はヨーロッパよりも
一万年以上先行する。
インドについては、このあたりがいつ後期旧石器文化になったのかはわから
ない。日本あたりでも、3万年前ごろの後期旧石器文化の石器などがみつかって
いる。アフリカでは、驚くことに、初期の後期旧石器文化は7万年前ごろにさかの
ぼるようなものが見受けられることがあるようだが、それが一般化するの
は、実は2万年前なのだ。
これらを纏めると以下のようになる。
1)およそ10万年前から8万年前、アフリカから中近東、さらに、
インド、東南アジアなどにホモ・サピエンスが進出した当時は、文化
はMSAだった。中期旧石器文化だったわけだ。
2)後期旧石器文化は、拡散したあとで、それぞれの地域で別個に始
まりまた、始まった時期も、5万年前を中心として前後2万年くらいの
長いスパンの間である。

ミトコンドリアDNAとY染色体DNAによる人類の移住パターンはほぼ一致
していて、たぶん、違うのは、Y染色体でのYAP+に関するオーストラリ
アから日本、ベーリンジア、アメリカへの移住パターンぐらいだ。
つまり、天才がどこかの地域で現れ、その子孫が、世界のあちらこちらに
拡散した、ということは遺伝学的には検出できない。結局、これらを総合
すると、突然変異集団の拡散モデルでは、全く同じ突然変異が世界のあち
こちで、5万年前を中心に前後数万年のスパンで多発しないといけない。
これは遺伝学的に無理な話なのだ。
以上から、突然変異モデルは破綻していることになる。ただ、アフリカ
における後期旧石器文化的要素がさらに古いとなれば、そこで一部の人間
が突然変異し、彼らが、初期集団の移住先をおいかけて、世界に広まった
という仮説は成り立つかもしれない。しかし、これも、アフリカにおいて
MSA -> LSA(アフリカの後期旧石器文化)という変化が、非常に遅いこと
から、おそらく否定される。LSAは、2万年前ごろからであって、他の地
域にくらべて非常に新しいのだ。
727出土地不明:2006/03/22(水) 23:17:04 ID:fjpczKAx
>>725
前頭前野は、基本的には、社会的知能の部分だわな。この部分を社会的な
部分以外の思考にも使うのが人間なのだが。
社会的知能は、おそらく、非常に早い段階からどんどん進歩しただろう。
言語能力もふくめて、ホモ・ハイデルベルゲンシス段階でほとんど現代人
なみのものになっていたと思う。

彼らは、火を使い、洞窟や、ときに掘っ建て小屋に住み、木工細工が可能
で、集団による大型動物の狩りを行う。使っていた道具は木工で作った槍
で、槍先としては、ルヴァロアポイントなどを使っていた。
ネアンデルタール人の例では、ポイントを槍の柄につけるためには、
アスファルトを使っていたようだ。もちろん、周囲を紐でまいたのだろう。
毛皮を使っていたわけだ。
生活の複雑さ、社会の複雑さは、後の後期旧石器文化以降の段階とそれほ
ど変わらない。10人から30人前後の集団で、移動しながらくらすという
ものだったとされる。そのような複雑な社会では、高度な社会的知能が必要
で、集団内部にはリーダーがいて、また、男女の分業などもなされていた
だろう。そのあたりは後期旧石器時代、氷河時代のホモ・サピエンスと
なんらかわりはない。
違うのは、技術革新の速度と、芸術的活動、それから生活改善への取り組み
だ。

本能的というと、すぐに脳幹部とか脳の古い皮質に、というが、本当か?
古い時代の本能は脳幹部に近い脳の中心に近いところに位置しているだろう
が、新しい時代に身につけた本能的能力、本能的学習能力などは、脳の新しい
部分にある。古いところに植え付けることはできないからな。
大脳生理学をもう少し進化的観点で考え直したほうがよくないか?
728出土地不明:2006/03/22(水) 23:42:34 ID:fjpczKAx
>>724
あのさ、現代人の性風俗とかいうなら、2000年前のローマ時代の、
ってのも、しっかりみといたら?いまよりもっと進んでいるかもよ。
貴族の妻はみな娼婦ってな時代だったんだから。ポンペイの壁画なんて
テレビ番組で撮影できないような画像が満載だ。2000年で進化なんて
してないよ。そのためのあらたな遺伝子も必要なし。
すべて必要な行動のレパートリーは10万年前には、そろっていた。
それらは学習行動への傾向もふくめて遺伝的に刻み込まれていた。
だから、現代人、どの民族も、移住すれば、どこの文化でも自分のもの
にできるのだよ。まあ、複雑だから、全員が全員すべてのレパートリー
をもっているわけではないんだろうな。だから、芸術的センスのすごい
やつなんていうのもいるわけだが。
729出土地不明:2006/03/25(土) 12:23:47 ID:7Mh3Wunr
「5万年前の突然変異」なるものを強調するのが、
スタンフォード大学のクラインだが、その著書『5万年前に親類に何がおきたか』
を読むと、率直的にいって、神秘的というか、トンでも説に思われる。
彼に言わせれば、5万年前に人類の文化は革命的に変わり、それ以後の遺物は、人間として分かり合えるという。
で、その原因は5万年前のサピのある集団におきた突然変異による言語能力の獲得であるという。
でもこのような説が成り立つ可能性はない。大体言語能力を成立させる遺伝子は複数がかかわっているだろうし、
そのような特定遺伝子がワンセットで、突然変異で獲得できるとは思えない。
必ず長期にわたる選択淘汰があったであろう。
また5万年前の遺跡の革命的変化もいわれてるほど革命的なものではなく、
長期にわたる漸進的な変化であるという。
クラインの説はキリスト教的創造説のにおいが感じられ、トンデモだと思う。
730出土地不明:2006/03/25(土) 12:32:31 ID:7Mh3Wunr
あと、化石人類の言語能力については、
最近の欧米の学者はサピの優秀性を強調するあまり、他の化石人類の能力を必要以上に貶めている気がしてならない。
たとえば、ネアンや原人の喉頭の形から、彼らが言語をしゃべれたとは考えられぬという説が昔からある。
事実は、彼らの喉頭の形は現代の8歳ぐらいの子供に似ているということである。
彼らの舌骨は現代人と似ている。ならばネアンや原人が言葉をしゃべれないという根拠はないように思われる。
言語能力の有無については、原人の頭骨から言語中枢の存在を指摘することができるという、解剖医学的見解のほうが重視されるべきだろう。
731出土地不明:2006/03/25(土) 12:38:50 ID:7Mh3Wunr
また、20万年前の初期のサピが現代人とそれほど変わりない能力を持つのなら、
なぜあんな単純な文化にとどまったのかという疑問を呈する人もいるが、
おれに言わせれば、こういう人は、脳神経科学や発達心理学に疎いと思う。
たとえば中程度のアルツハイマーは、エレベータで目的の階に到達するという、
きわめて簡単な行為でさえ、すでに不可能である。
中程度のアルツでは、アシュール文化の達成は困難であろう。
ムステリアン文化程度であってもすでに相当発達した前頭前野が必要であったのは疑いようがない。
732出土地不明:2006/03/25(土) 16:45:17 ID:wwJ1jGUX
鬼塚よ

鬼塚仮説では、旧石器を2つに分類するわけだな。

オルドワン、前期アシューリアンのグループと、
後期アシューリアン、ルヴァロアのグループ。

制作が打ち欠きによるものと、打撃による剥離によるものとの分類か?

そしてこの製法による分類が、
 ハビリス、ルドルフエンシス、エルガスター、エレクトス    → 打ち欠きのみ
 ハイデルベルゲンシス、ネアンデルタレンシス、サピエンス → 打ち欠きと剥離の混在
  と、種と対応すると読み取るわけか?

しかし、石器の分類に学会で定説となっている名前が無いのはなぜだ?
鬼塚が勝手にそう読み取っているだけで、このようなハッキリした区分けは無いのではないか?
この区分けを論証して見せろ。
733出土地不明:2006/03/25(土) 23:48:04 ID:r//nX3ho
>>728
おれは性文化が恋愛という形に昇華されているものも含め複雑になっているかどうかを問題にしているのであって、
あんたみたいに性風俗が開放的になってるかどうかなんて問題にしてないよww
あんたはよほどローマの「開放的な」性風俗に関心があるみたいだがwww
734出土地不明:2006/03/26(日) 09:07:46 ID:yiplTtIs
ここまで読んだ感想

別に同じ現代人でもいまだに原始的な生活をしてる民族もいるからなぁ…

動物も雌に[させてもらう]為にプレゼントとか頑張ってる雄も多いしなぁ…
735出土地不明:2006/03/26(日) 21:49:48 ID:Do5N3z3P
>>729-731
とはいえ、この説が、かなり主流派であることはたしかで、その結果として
FOXP2だとかのような遺伝子探し、つまり5万年前ごろの突然変異とはなんだ
ったか、というのを探る動きが、遺伝学者の間で盛んに行われているわけだ。
まあ、私的にはナンセンスだと思う。

前頭前野がいかに発達していようが、いかに知能が高かろうが、その知能で、
なぜ、「伝統をやぶる新しいイノベーションができない」のか、という理由に
ついて、いまのところ満足のいく答えは出ていない。
石器遺伝子仮説は、石器ばかりに特化したものではないが、一方で、石器が
おもな証拠として残っているのだから、これで解釈しようとしているわけだ。

>>732
オルドワン、前期アシューリアンは、knapping による flaking だな。
それから、後期アシューリアン(+ルヴァロア)+ムステリアンは、
やっぱり、実際には、knapping による flaking なわけだ。ここまでは、
進化論的に、拡張拡張でなんとか解釈ができる。
ムステリアンやMSAにおけるルヴァロア技法は、ソフトハンマーによる
最終的な knapping が特徴だが、これもまあ、原則としては発展の一つの
形としてみることができる。
ただ、おっしゃるとおり、knapping により定型石核を作る技術は後期ア
シューリアンから特徴的で、そこに、定型石核からのソフトハンマーによる
knapping で、最終的なポイントを作るのが、ルヴァロア技法だ。で、この
技法は、知られている限りにおいて、ハイデルベルゲンシスの子孫とされる
ネアンデルタール人とホモ・サピエンスだけに特徴的な技術だ。

で、私が主張しているのは、後期旧石器時代と、MSAの初期段階からときに
現れる石刃技法との違いだ。ホモ・サピエンスでは、ルヴァロア技法の段階で
ときに、ハードハンマーによる石刃技法が「ときどき」現れる。
これが、本格的に普及するのは、後期旧石器段階まで待たないといけないが、
MSAでも、石刃技法は、かなり頻繁に見受けられるようだ。ただ、これが、
ソフトハンマーなのか、ハードハンマーなのか、私自身は資料がない。

で、重要なことは、石刃技法そのものは、その後、ネアンデルタール人にも
広まるし、また、ホモ・フロレシエンシスにも広まっている。

オルドワン石器     →ホモ・ハビリス、ホモ・エルガスター、ホモ・エレクトスに共通
前期アシューリアン石器 →ホモ・エルガスター(アフリカ、中近東)、ホモ・エレクトス(アフリカ、中近東、ヨーロッパ)に共通
後期アシューリアン石器 →ホモ・ハイデルベルゲンシス、ホモ・サピエンス、ネアンデルタール人に共通
ルヴァロア技法     →ホモ・サピエンス(MSA)、ネアンデルタール人(ムステリアン)に共通
ハードハンマー石刃技法 →ホモ・サピエンス(アフリカ、中近東)
ソフトハンマー石刃技法 →後期旧石器文化全般に共通(ホモ・サピエンス、ネアンデルタール人、ホモ・フロレシエンシス)。
っていうことかな。

ソフトハンマー石刃技法とハードハンマー石刃技法が明確にわかれるかどうかは
今後の研究を待ちたいが、石刃技法の発展系が、種を越えた分布となっているわけだ。
736出土地不明:2006/03/26(日) 21:51:04 ID:Do5N3z3P
>>734
現代人はいかなる民族でも、後期旧石器文化以降の文化に属する。
もっとも、21世紀段階で、石器文化の人々ってのはいないんだが。
最低限、鉄器文化になっているわけで。
737出土地不明:2006/03/26(日) 22:30:45 ID:wv5g1pz/
>>732
うーん、>>735に論証したつもりだったが、ちょっと言葉足りないね。
>> オルドワン、前期アシューリアンのグループと、
>>後期アシューリアン、ルヴァロアのグループ。
>>制作が打ち欠きによるものと、打撃による剥離によるものとの分類か?
>>そしてこの製法による分類が、
>> ハビリス、ルドルフエンシス、エルガスター、エレクトス    → 打ち欠きのみ
>> ハイデルベルゲンシス、ネアンデルタレンシス、サピエンス → 打ち欠きと剥離の混在
>>  と、種と対応すると読み取るわけか?

というのは私の見方だが、一方で、この二つの技法がそれほど大きく違い
はないということも主張している。ただ、ホモ・エレクトス系統では、あき
らかに、後期アシューリアンやルヴァロア技法というものが発達しなかった
こともたしかだ。だから、このあたりで、アフリカにおける人類進化の
メインストリームからはずれた、アジアのホモ・エレクトスの間では、
独自の進歩(たとえば、北京原人のチョッパー・チョッピングツールなど)
のようなものもあったが、それらがメインストリームでは現れていない
し、また、前期アシューリアンや後期アシューリアンの系統がアジアで
現れることもなかったということだな。

たんなる剥片をつくるオルドワン石器と、調整石核から最終的な剥片を
作る技術の間には、系統的な発展が読みとれることは事実としても、
本質的な違いはない。どちらも、打撃による剥片の剥離だな。
ただ、ルヴァロア技法では、ソフトハンマーが最終的な剥片剥離につかわ
れているのは、大きな進歩と思うけれど。

ただ、石刃技法は、まるっきり違う。これはやっぱりすごい進展だと思う。
石刃技法は、ハードハンマーによるものが、ホモ・サピエンスの前期旧石器
段階末で登場するわけだが、MSAではそれなりに一般化する。ただし、
どうも、石刃技法は、でては消え、また出ては消えということで定着しない。
2千年くらい使われると、またもとのルヴァロア石器に戻る。

私は、ホモ・サピエンスの一派が、完全にルヴァロア石器を作れなくなった
段階で、ようやく石刃技法が定着し、その後、もうルヴァロア石器には
戻れなくなったと思っている。ここで、遺伝子の破壊があったということ
だ。石刃技法なら、石の種類はあまり関係ない。ルヴァロア技法でよい石器
を作るには、2、3種類の石材しか許されない。
ところが、一方で石刃技法が本格的になるMSAの段階のホモ・サピエンス
は、石材選びにはかなり苦労していて、その交易網などがみてとれる。
MSAとネアンデルタール人のムステリアンでは、石の交易の範囲が一桁
違う。現代人にはつながらず、滅びたとされる8万年前の中近東のホモ・
サピエンスも、石材の交易は数百キロにおよぶ。ネアンデルタール人が、
せいぜい十キロとか数十キロなのとはかなり状況が違う。
後期旧石器に入っても、この石材の交易はホモ・サピエンスにおいては
顕著で、それに対して、シャテルペロニアンのネアンデルタール人でも、
石材の交易はあまりやっていないようだ。
738出土地不明:2006/03/27(月) 19:13:43 ID:z1kLbf94
>>735
おいおい、「5万年前突然変異説」はまったく主流になってないぞ。
たとえばクラインの説はアメリカの権威ある学術誌『人類進化学雑誌』で、酷評されており、
5万年前の「文化革命」も実際は幻だったことが明らかにされつつある。

>前頭前野がいかに発達していようが、いかに知能が高かろうが、その知能で、
>なぜ、「伝統をやぶる新しいイノベーションができない」のか、という理由に
>ついて、いまのところ満足のいく答えは出ていない。

おやおや、そしたらか過去数万年に文化的に「退歩」したタスマニア原住民はどう説明するんだ?
あいつらネアンでももってたヤリすらなかったんだぜ。

739出土地不明:2006/03/27(月) 19:18:49 ID:z1kLbf94
伝統を破るイノベーションなど
3000年にわたる古代エジプトにもなかったし、
イギリスが入ってくる前の数千年のインドにもない。
鬼塚は近代の常識を当てはめすぎ。
740出土地不明:2006/03/27(月) 19:25:12 ID:z1kLbf94
>ホモ・サピエンスの一派が、完全にルヴァロア石器を作れなくなった
>段階で、ようやく石刃技法が定着し、その後、もうルヴァロア石器には
>戻れなくなったと思っている。ここで、遺伝子の破壊があったということ
>だ。

技術の変化を遺伝子の変化と直結させる基地外の意見本当にありがとうございました。

何度でもいう。お前の意見が説得力を持つためには、5万年前のサピに普遍的に存在した形質で、
現代人60億人に一切現れない類例を1つでもいいから上げみねばならない。
あげてみよwwww
741出土地不明:2006/03/27(月) 23:41:27 ID:KCE0qnUg
その問いに対して鬼塚は絶対に答えられないだろうねw
かなり前から鬼塚説の負けは確定だよ。

なぁ、鬼塚、その問いに一切答えられないのは何故?w
742出土地不明:2006/03/28(火) 01:31:13 ID:Asxb6XWV
>>739
いくら煽りにしたって、100万年の停滞を3,000年の停滞と同列に
語るのは幼稚に過ぎるのじゃ無い?

>>740
5万年前のサピの形質が完璧に分かる訳じゃないから、
そんな煽りをしたって良い答えは出てこないでしょ。

攻めるなら、石器遺伝子の一つの根拠であった、
石器の発展と種の関連についてだよ。
鬼塚自身も弱さを認めつつある。
743出土地不明:2006/03/29(水) 20:40:56 ID:rd2gb7fw
>>739
ピラミッドが盛んに造られたのは、紀元前3000年ころだっけ?
そこから、3000年の間っていうと、古王朝から中期、新王朝まで
いたるので、文化も、新石器時代から、青銅器時代にうつるし、最後は
ギリシア文明との交流まであるわけで、3000年の間停滞ってのは、
誇張しすぎだな。1000年の停滞とかいうならそれなりに納得できなく
もないが。
で、古生人類の話においても、中期旧石器文化以降(ホモ・サピエンスの
MSAから先)は、だいたい千年単位か2千年単位くらいで石器製作法に違い
があったり、また、地域差も大きくなる。これは、ホモ・サピエンスにかぎ
らず、ムステリアンのネアンデルタール人の文化でも同じことだ。
まさに、進化以外に進歩しない時代と、進化せずとも進歩する時代との
ちょうど間になるだろうか。この拮抗した時代の存在が面白いと思う。
744出土地不明:2006/03/29(水) 20:49:52 ID:0iff6ZHQ
>>738
たしかに、最近では、芸術的な要素なるものが7万年前に存在したなどの
発見があるため、5万年前の突然変異については、それをもっと前にもって
いこうとする説などがないことはない。で、考古学者の間では、爆発的で
革命的な文化の発展の時代があったとするものから、もっと段階的で漸進的
に人類が創造性を発揮するようになったという考え方が多い。
がしかし、遺伝学者の間では、逆にFOXP2みたいなのを発見したと喜ぶ連中
が多くて困る。

考古学者の多くの考え方というのは、100万年の停滞の中においても、
文化的要素を見いだして、たんに10万年前以降から次第にその文化の
発展速度が速くなり、それが4万年前ごろに、千年単位の発展がみてと
れるほどまでに早くなり、行動学的現代人に至るという見方なんだろう。
だから、100万年ほとんど変化のなかったハンドアックスについても、
地域の違いや、文化的な違いというもの、さらに年代的な進展をみてと
ろうとしているわけだ。しかし、ハンドアックスの進歩は、前期アシュ
ーリアンの段階では、ほとんど見いだせない。50万年前ごろの後期
アシューリアンになって、かなり唐突に発展が起こる。そして、その
後期アシューリアンは、また中期旧石器(MSAやムステリアン)が始まる
までは、40万年ほど停滞の時期があったことも事実なわけだ。
745出土地不明:2006/03/29(水) 20:53:29 ID:0iff6ZHQ
>>738
タスマニア人の話や、あるいは、マゼランだかが南米チリあたりで遭遇
したという火を使うこともしらない原始部族の話などについては、たんに
「作るすべがなく、かつ絶対必要でないものは、消滅する」ということ
だろうな。草原で木が生えてないところに流れる河原に住むビーバーは、
枝をからめてダムを造ることはできんだろう。でも、それで生き残ること
ができれば、それでもよいわけだ。
746出土地不明:2006/03/29(水) 20:56:51 ID:0iff6ZHQ
>>745
追加だが。オーストロネシアンの中国南部(おそらく台湾あたり)から
太平洋への進出については、当初彼らは、豚と犬と家禽をもち、土器を作り、
また、農業を営んでいた民族であったことがわかっている。しかし、行った先
それぞれに適応するうちに、狩猟採集民になってしまった人々もいたわけだ。
それに、豚、犬、家禽のすべてをもっているのは、むしろ少数だ。土器を作る
こともほとんど忘れ去られた。
まあ、昨今、ラピタ土器を作っていた初期の原ポリネシア人と、現在のポリネシア
人との間の遺伝的なつながりがないことが証明されたので、その断絶によって、これ
らの文化がとぎれたのかもしれないが。
747出土地不明:2006/03/29(水) 21:16:21 ID:OphiW1aL
>>742
もちろん、ホモ属の進化自体がかなりまだ不確定要素が多いので、それと
石器の系統との整合性を考えるのも、かなりやっかいであることは事実だ。
現状でわかっていることをもう一度纏める。

1)オルドワン文化(石核からの剥片を取り出す。石核は使い捨て)
アウストラロピテクス・ガルヒ(250万年前)→ホモ・ハビリス(200万年)
 →ホモ・エルガスター(180万年前)→ホモ・エレクトス(18万年から30万年 東アジア)
注:ジャワ原人(ホモ・エレクトス初期型)の段階で石器文化が失われた可能性すらある。
注:北京原人は(ホモ・エレクトス後期型)はチョッパー・チョッピングツール文化という名称が与えられている。
注:グルジアのドマニシのホモ(ホモ・ハビリス→エルガスターの中間型 180万年前)は、完全なオルドワン文化

2)前期アシューリアン文化(石核から剥片を取り出す。石核もときに利用。石核は長期(2,3日)利用)
ホモ・エルガスター(アフリカ型 150万年前から)→ホモ・エルガスター(中近東、ヨーロッパ進出の一部 70万年前ごろ?)

3)後期アシューリアン文化(調整石核を石器として、あるいは剥片取り出しに利用→ルヴァロア技法)
ホモ・ハイデルベルゲンシス(アフリカ、中近東、ヨーロッパ 50万年前以降)
→原ネアンデルタール人(25万年前ごろ)+解剖学的現代人(初期型10万年前ごろ アフリカ、中近東)

4)アフリカ型中期石器文化(MSA) ルヴァロア技法+断続的に石刃技法をもつ
解剖学的現代人(アフリカ、中近東、インド南部、東南アジア諸島部)

5)ムステリアン文化 ルヴァロア技法
ネアンデルタール人(10万年前以降 ヨーロッパ、中近東、中央アジア西部)

6)前期・中期シャテルペロニアン文化(7万年前ごろから) ムステリアン文化の変種 
ネアンデルタール人(ヨーロッパ西部)

7)後期・末期シャテルペロニアン文化(3万5千年前ごろから3千年程度) オーリナシアンの影響が見られる後期旧石器文化
ネアンデルタール人(ヨーロッパ西部)

8)後期旧石器文化
ホモ・サピエンスに普遍的。中近東北部5万年前の原オーリナシアン文化
ヨーロッパへは4万年前以前に到達。
オーストラリアでは4万年前以前。
アフリカでの本格普及(アフリカ後期旧石器文化 LSA)は2万年前以降。
748出土地不明:2006/03/29(水) 22:19:59 ID:+VAmZ0FK
脳の大きさ≠賢さ
そうでなかったらイルカのほうが人間より賢いことになる
749出土地不明:2006/03/30(木) 22:55:14 ID:INpxNVoN
賢さの判断基準とは…
750出土地不明:2006/03/31(金) 01:38:47 ID:M9g8FVfh
鬼塚が賢くないことだけはよくわかった。
751出土地不明:2006/03/31(金) 20:37:14 ID:6gaGljI/
>>742
あんた鬼塚じゃないみたいだけどさあ、
要するにおれが言いたいのは、
鬼塚がしきりに、「創意工夫をする現代人的行動」が「石器遺伝子の破壊によって生まれた」
とかいうけど、「創意工夫」という行動で真に革命的な変化があったのは、
実はごく200年ほど前の産業革命なんだよ、ってことがいいたいのよ。
それ以前は人間にとって、技術進歩など一生レベルで見ても当たり前ではなかった。
じゃあ、その200年前に遺伝子の変化があったか?というと、そんなものはありはしない。
3000年の停滞と、100万年の停滞を同一視すべきではないと言うけど、
技術進歩を実感ない暮らしをしていたいう点においては、古代エジプトの人々と10万年前のサピとでは、
むしろ共通の体験だったわけで、
近代以降の現代人のみが異なる。じゃあ、近代と前近代で遺伝子に違いがあったか?っていいたいわけ。
こうかんがえれば、文化的差異を遺伝子差異に直結させる考え方がいかにナンセンスかわかろうというもの。
752出土地不明:2006/03/31(金) 20:43:09 ID:6gaGljI/
>>745
タスマニア人がやりや弓矢を作るすべがなかったわけではなかろう。
しかし、サピでさえ一度獲得した技術を失う場合があるという例である。
文化程度や技術革新の早さを遺伝子と直結させるのは誤りであるのは明らか。
753出土地不明:2006/03/31(金) 20:51:41 ID:6gaGljI/
>>744
>芸術的なるものが7万年前に現れた〜、そのころに突然変異を持ってくる。

おれは基本的に現代人の人間的行動を1回の突然変異で説明しようとする説はすべてキリスト教的トンデモだと思っているので、
そんな説も評価に値しないが、
芸術を遺伝子と結びつけるのも問題が多い。
たとえば、ピグミーやイラクのベドウィンには絵を描く習慣はないという。
東アジアの新石器時代には、欧州に比べられるような洞窟壁画がひとつもない。
芸術をサピ固有の遺伝的行動と考えるのは間違いだろう。
754出土地不明:2006/03/31(金) 21:00:40 ID:6gaGljI/
>>742
5万年前のサピの形質が完璧に分かる訳じゃないから、
そんな煽りをしたって良い答えは出てこないでしょ。

あんた鬼塚の弁護団かww
5万年前のサピでわかっている形質は数多い。
もしかつてのサピが石器遺伝子なるものを持っていて、それが完ぺきに失われているというのなら、
知られている形質で完ぺきに失われている類例をあげさせるのは当然のことだろうがww
だって、5万年前に普通にあった形質が完全に失われるというのは、普通の生物界ではあり得ないと断定できるほど不自然な説だぜ?
755出土地不明:2006/03/31(金) 21:37:57 ID:RI2cS8bx
>>751
創意工夫が200年前までなかっただと?え?それ本気か?
>>752
弓矢は案外あとなんだ。2万年前ごろとされている。もちろん、タスマニア
にも、オーストラリアにも、西欧文明との接触以前に弓はなかった。
槍はたしかに40万年前ごろまでさかのぼる。ただ、槍が必要なのは、
大型動物の狩りの場合だ。タスマニアではそういうことをしていなかった
ということだろう。それですめば、なくてもよいものだ。
それから、大いに誤解がある。
文化程度や技術革新の速度を遺伝子に結びつけようとしているのは、私では
ないぞ。
遺伝子が発現したから、新しい文化になる、というようなことはいままで
一度もいってない。
ただ、前期旧石器文化といわれているものは、「文化や技術革新」による
ものではなく、「選択と淘汰による進化」による「生得的行動」だという
ことを述べている。だから、100万年の間進歩がない。しかし、人間の
革命的な進歩の速度、それは、後期旧石器文化の段階でも1000年で
見て取れるほどの変化がある。新石器文化では数百年ごとに文化の違いが
あるのが、みてとれる。歴史時代では、だいたい100年とかあるいは
20年ごとにものごとが変化(進歩かどうかはおいといてだ)する。
考古学者が土器編年なんてことができるのは、おおかた20年か30年
ごとに土器の形式が変化するからだ。これに匹敵する変化は、前期旧石器
時代においては、だいたい50万年から100万年についてちょいと変化
するにすぎない。
オルドワン石器の保守的な性格は非常に驚きだ。オルドワン石器の初期段階
は、250万年前のアウストラロピテクス・ガルヒ(いまのところ推定)と
200万年前のホモ・ハビリス。それから、180万年前のグルジアの
ドマニシのホモ・エルガスター(ホモ・ハビリスとの中間くらいの原始的
なもの)でも、さらに、体格が完全に現代人なみになった150万年前の
ホモ・エルガスター、そして、アジアの北京原人(30万年前)までに
いたっても、土器の形式変化に相当するような変化が現れない。
この100万年以上の間に、身長は140センチ程度で、手が長く、脳
容積がようやく500cc程度のアウストラロピテクス・ガルヒから、
脳容積600ccで150センチ程度の身長で、まだ手が長いホモ・ハ
ビリス(グルジアのドマニシのものもその程度だ)、そして、身長180
センチ以上。脳容積が800cc程度のホモ・エルガスターにいたるまで
ものすごく大きく進化している。でも、石器伝統は同じだ。体の形の進化、
脳の肥大化よりもずっと保守的で固定的な行動(生態)が、はたして、
文化的と呼べるのか?
756出土地不明:2006/03/31(金) 21:49:26 ID:m2pdXjRt
>>753
で、ピグミー族の人をだれか、日本にでもつれてきて、絵画を教えたら、
全く描けないとでもいうつもりか?
ベドウィンについては、宗教的な理由があろう。
>>754
ホモ・サピエンスの初期型(とくに後期アシューリアンに属する10万年
前以上のもの)は、ほとんどかなり明確な眼窩上隆起がある。現在、明確
な眼窩上隆起があるのは、かなり一部の人々に限られる。
それから、ホモ・サピエンス以前のホモ・エレクトス(エルガスターも
ふくめて)は、頭蓋骨の厚さが尋常でなく発達している。彼らは、おそ
らく、頭をぶつけるようなことを日常的にやっていたのではないか、と
すらいわれている。もちろん、現代人にはこういう特徴はあり得ない。

いわゆるホモ・サピエンスの中でも「原始的特徴」とされるもののほとんど
は、現在の人類には、ほとんど存在しない。
ちなみに、アフリカからホモ・サピエンスが出た時期は10万年前から
8万年前とされる。その時代の頭蓋骨をみれば、ほとんどが「原始的特徴」
を有している。ところが、現代人には、どの地域集団をみても、ほとんど
の場合「原始的特徴」はないので、これは、それぞれの地域に拡散したあと
になって「原始的特徴」がなくなったのだ、ということが言えるだろう。
石器遺伝子。とくに、その高度なルヴァロア技法などを含むものについて、
これが、廃れたのは、石刃技法が一般化する後期旧石器文化以降だ。で、
後期旧石器文化というのは、ホモ・サピエンスがアフリカを出て、その後
各地にちらばって以降、そえぞれの地で、発達させたことがわかっている。
ある種の特徴を失う、ということは、収斂的に起こるということだ。
757出土地不明
>>756
じゃあさあ、イダルツを仮に現代につれてきて、絵画を教えることができないと断言できるの?
それと同じことさ。
ピグミーやベドウィンの例は、芸術の存否ですら、遺伝的変化の証拠には到底なりえないということだ。

あと眼科上隆起だが、イダルツ程度のなら、現代のアボリジニには普通に見られる。
それ以外の人類でも、まれには見られる。
「石器遺伝子」のように、60億に人類に一切見られないというものではない。