栃木…いや、北関東のゲーセン事情(2)

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571ゲームセンター名無し
私の家は父親と母親と、その子供が三人で構成される核家族です。
ちなみに、私はその次男です。他の兄弟も、ちょうど4つずつ離れている男児です。
父親は、たまに冗談じみた風に、「女の子が授かりたいよな」と言います。
私はそれを聞いて、笑いながら受け答え、母も、苦笑まじりに「私はもう無理ですからね」と言います。
そこで父が、「なんちゃってー、お前達が立派に育ってくれただけでも、十分だ!」と言ってくれます。しかし・・・
先日、父親を最寄のゲームセンターで発見しました。
堅物の父にこのような趣味があったとは、少々驚きです。興味を持った私は、なんのゲームをしているかが気になり、後ろからこっそり近づきました。
なんと、うちの父親は「子育てクイズMYエンジェル」をしていたのです!
しかも、設定は女の子。名前は長男の名前である「優菜(読み方は「ユナ」ですが、本人は「ユウナ」と名乗っています。)」でした。
なんということでしょう。そのとき私は確信しました。以前、父親が長男に、「この名前は、お寺のお坊さんにもらったありがたい名前なんだぞ!
だけど、てっきり女の子が生まれると思ってたから、女の子用の名前しかもらってなかったんだ!やあうっかりしてたなあ。」
と笑いながら言っていましたが、父親は男の子が生まれる可能性を忘れていたのではなく、女の子が生まれる事を切に願っていたのです!
大の大人がそのようなジャンルのゲームに、何十枚ものコインを連続で投入してまで没頭している様は、お外様から見れば異様以外の何物でのないでしょう。
しかし、事情を察してしまった私には、その父の背中に、絶えがたいほどの哀愁を感じ、その事を見なかったことにして、帰路につきました。
最近、両親の寝室から物音が聞こえてくることがありますが、最後の望みを託して四人目に挑戦しているのかもしれません。
私は、そんな父親という立場での男の浪漫に燃える父を、影ながら応援していこうと思います。