戦場の絆 再現小説を書くスレ 3章目

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1ゲームセンター名無し
戦場の絆で起こった出来事を小説風に報告するスレです。
戦場の絆がテーマであれば、
リアル中心でも、脚色99%でも何でもおk。

批判する人も、応援する人も、
とりあえず自分で書いてみよう、話しはそれからだ。

前スレは無念のDAT落ち。
だが、新MS投入により脳内汁のネタも増えたはず。
職人さん求む!


戦場の絆 再現小説を書くスレ 2章目
http://game11.2ch.net/test/read.cgi/arc/1176908106/

戦場の絆 再現小説を書くスレ
http://game11.2ch.net/test/read.cgi/arc/1165026019/

アオ氏のまとめサイト
http://tool-5.net/?kizunanovel
2:2007/07/27(金) 14:16:58 ID:URAVbgVv0
とりあえず、投下。
白ザクに妄想しまくりです。


ジオンの象徴、ザク。
そのザクを、俺の手で切り刻む日が来るとはよもや思わなかった。

陸戦型ジムと共に現れたザクF2を見ながら俺はそう思った。

隣りにいた軍曹のアッガイが、F2のバズーカを食い、撃墜された。
同時に放たれるジムのスプレーガンの合間をみながら、ヒートホークを放つ。
しかし、残念ながら俺のデザートザクも既に限界を迎えているようだ。

ジムとザクが肩をならべる姿をみながら、
近く、両軍の兵が互いに手を取り合える日が来ることを予感した。


そう、俺はその為に戦ってきた。

今も信じている。

かならずその日が来ることを。


激しく燃え上がるコックピッドの中で、俺は最後にそう思った。


宇宙世紀0079、X月X日。ジャブロー上空....
まだその日はこない。

3ゲームセンター名無し:2007/07/27(金) 17:57:49 ID:fbU3Xd60O
「どういう、事だ…」

何度目かのジャブロー降下作戦。
俺はつい先日支給された、最新型のザク「06F2」部隊の隊長として、作戦の指揮を取っていた。
皆新型ということで士気は高く、これなら行けると思っていた。
だが、川を渡り切った俺達を待っていたのは…

「何故…何故我が軍の最新鋭機を、連邦が運用しているんだ!?」

白くその身を染められた、8機の06F2であった。
その光景に呆然としている間に、戦いの火蓋は切って落とされていた。
俺も気を取り直し、切りかかってきた白いF2に反撃した。

「戦況は互角…いや、若干不利か」

心なしか、部下たちの動きにキレがない。
…やはり、ザクを撃つ事に多少のためらいがあるのだろう。
我々ジオン軍人にとって、ザクは一種のシンボルとも言えるし、無理もない。
だが、だからこそ。
俺は容赦なく、白いF2を撃ち、斬り、破壊する。

「ザクは…ジオンの魂を宿す機体だ」
「俺は…それを連邦の色に染めた貴様らを許しはしない!」

俺はマシンガンの弾を全て敵機に叩き込むと、ヒートホークり抜いて次の機体へと跳んだ。
4:2007/07/27(金) 18:35:52 ID:GUSfCTx60
>3
GJ。
俺の頭の中ではガトーがジャブローにいた。
5ゲームセンター名無し:2007/07/28(土) 00:50:27 ID:zZdmix7n0
6ゲームセンター名無し:2007/07/28(土) 01:55:19 ID:lhxeJSDPO
どうして僕はコクピットの中にいるのだろう...
最初は...

仲のいいアイツが...

「一緒に戦おう」と言ってくれたから...

でも...

そんなアイツもいなくなってしまった。

次々にいなくなっていく仲間達

それでも僕は今日も戦場にいる。

いつか、この夢がさめるまで。
7ゲームセンター名無し:2007/07/28(土) 16:56:35 ID:4wMEyQMa0
>6
リアルに泣いた。
俺の周りにも帰ってこなくなったジオン兵が....orz
8名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 15:58:34 ID:28cfCKooO
文才も何も無いが、書いてみる、今日始めたばっかりなんだが妄想してみるぉ
98 ◆EnZwTLGqAk :2007/07/29(日) 16:58:14 ID:28cfCKooO
書けたので投下します。
ヘタレのSSなので多目に見て下さい(笑)
それでは↓
108 ◆EnZwTLGqAk :2007/07/29(日) 17:13:55 ID:28cfCKooO
今、俺は陸戦型GMのコクピットの中にいる。
俺は今不機嫌だ、上官に怒られて上機嫌な馬鹿は居ない。
何が「仲間を感じろ!コイツは戦争だ!」だよ
俺が作戦を無視してしまったことでビッグトレーに大きな損害を与えてしまったようだ。
しかし、納得が行かない。
今回の戦場はジャブローだそうだ。
俺の頭の中には
「あの上官が悪い!」
「後方支援だぁ?ふざけんなよ!」
「もう一度作戦を無視してやる!」
等、上官に反発しているようなセリフが浮かんでくる。
いつものように、俺に話しかけてくる奴が、イヤミでやっているように感じられる。
118 ◆EnZwTLGqAk :2007/07/29(日) 17:31:48 ID:28cfCKooO
俺達の小隊は、俺の陸戦GMとガンタンク各1機
ノーマルのGMが2機と言う4人である。
データによると、相手はザクキャノン、ザクU各1機とアッガイ2機のようだ。
作戦開始、迷わず俺はブースト全開で敵陣に突っ込んだ。
指揮官は
「オイ、何してる!早く戻って来い!」
とカンカンである。
まぁどうでも良い、目の前にザクキャノンが現れた。
所詮はザクの改良版、物を言うのは自分の実力とMSの性能、
仲間やチームワークなんてクソ食らえだ。
俺はザクキャノンにビームサーベルを構え、切りかかる。
外れた、糞っ!まあいい、どうせ俺が落とすんだ。
しかし俺は気ずいていなかった。
後ろからアッガイが近付いていることを……
128 ◆EnZwTLGqAk :2007/07/29(日) 17:46:05 ID:28cfCKooO
目の前のザクキャノンにマシンガンやハンドグレネード、
あらゆる攻撃をするがかわされる。
ドガァン!!
後ろから撃たれたようだ、GMは体制を崩す。
そのせいでザクキャノンの砲撃をモロに食らう。
クソッタレ!何で俺ばっかりに仕掛けるんだ!
そろそろ機体の限界である。
メインカメラに1機のGMが映る。
頭と右腕を潰されている、ハッ、ノーマルはこれだから…
「えっ?」
思わず声を出してしまう。
そのGMは、他の機体を気にもかけず俺の所まで来やがった
そのGMはアッガイ、ザクキャノンを巻き添えに、自爆した。
「…………………」
俺は終始黙って見つめていた。
138 ◆EnZwTLGqAk :2007/07/29(日) 17:58:58 ID:28cfCKooO
そのGMのコクピットは生きているらしく、俺に通信で話しかけてきた。
「大丈夫?……」
声に元気がない。
「馬鹿!何でこんな……………」
「仲間だから」
「な……か…ま?」
その一言を最後に、ソイツからの発言は無かった。
俺はソイツの名前を何度も叫んだが、返事がない。
俺はダブデをキッと睨む。
その後の事は全く覚えていない。
ただ、爆発したダブデが目の前にあった事だけである。
指揮官に引き上げるように言われたので、
自爆したGMを担いで陸戦GMと共にビッグトレーに帰還した。
アイツは一命を取り留めたようで俺はホッとした
148 ◆EnZwTLGqAk :2007/07/29(日) 18:06:25 ID:28cfCKooO
俺はアイツの病室に向かった。
そして、アイツにお礼を言った。
「さっきは、有難う。」
「お礼なんて良いよ」
病室に響く2人の笑い声。
俺は仲間を感じると言う事を理解出来たのかもしれない。
もしかしたら、あの上官も似たような道を歩んでいたのかもしれない。
そんな気がした俺であった。
158 ◆EnZwTLGqAk :2007/07/29(日) 18:07:32 ID:28cfCKooO
以上ですお目汚しすいませんでした。
それではさようなら
168 ◆EnZwTLGqAk :2007/07/29(日) 18:14:58 ID:28cfCKooO
ちなみに、自爆は実際にはGMが切り込みにかかって相討ちでやられた事です
17連レススマソ8です:2007/07/29(日) 18:16:30 ID:28cfCKooO
上の解説は、現実のものです
18ゲームセンター名無し:2007/07/29(日) 23:12:34 ID:0Td2Kzh20
ひさびさに長いのイイヨー
日記スレじゃ味わえないんだな、これが。( ´∀`)-3
個人的には、もっと長いのもイイ。

ダブデ落としたのは多分喪前じゃないんだが、何故かカッコヨス。
19ゲームセンター名無し:2007/07/30(月) 12:28:48 ID:9YDhN+IR0
>> 18
長いの作ってる。
できたらまとめてUPします。
208 ◆you2ThwkLE :2007/07/30(月) 12:51:58 ID:FV5svmJgO
悪い評価が無くて良かったです。
>>19氏に続いて長文作ってみますだ!
218 ◆EnZwTLGqAk :2007/07/30(月) 12:53:21 ID:FV5svmJgO
トリップが変わった?
てす
2219:2007/08/01(水) 00:00:47 ID:OQXhrQE70
19ですが...書いてるうちに熱くなってきて、本当に長くなってきた。
まだ完成してないんですが、なんかSSどころか大長編の予感が。
やばい。
2319:2007/08/01(水) 00:02:12 ID:WQld2rho0
>>8
もうちょっと時間かかりそうなので、できたら先にドゾー
24ゲームセンター名無し:2007/08/01(水) 12:26:12 ID:nkJTRVT+0
>>19
大長編は別にいいが、長くなるならコテハンだけじゃなくてトリ付けとけ。
25ゲームセンター名無し:2007/08/02(木) 23:29:05 ID:gXtxCqCB0
マダー?
26ゲームセンター名無し:2007/08/02(木) 23:58:54 ID:xq4iqFN5O
私「わたしまだ3連撃安定しないニャータイプだからジムで練習します」
中尉「ガンダムでたしニュータイプの力試してみる」
小慰「ガンキャでニョータイプするニョ」

ノラで入ってくれた軍曹さん「じゃあノラだけに俺もニャータイプで」

試合中ニャーとかニョーとか楽しかったです
ニャーヤークきたらまたニャータイプします
278 ◆EnZwTLGqAk :2007/08/03(金) 18:38:47 ID:bFPDjhfEO
余り思い付かん
つー事でアンケート
1:戦術についての大切さを知る
2:連携を学ぶ
3:各地形の攻略
4:強敵出現→主人公敗北→パワーアップ→強敵に勝利
(パワーアップ内に4以外を入れる)
5:4の反対(敵に勝利→敵がパワーアップ→主人公敗北)
6:その他(シチュも添えて)
コレにギャグの有無も添えて答えて下さい
(答えなくてもOKです)
2819 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/04(土) 01:43:03 ID:mkXKPr2D0
19です。
既に何話分かできてますが、とりあえず第1話UPします。
2919 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/04(土) 01:47:46 ID:mkXKPr2D0
*B2*
『チャック、いつもの感じで頼むぞ。無理せずフォローに回るんだ。』
カイザー中佐が声をかけてくれた。
初のジャブローへの出撃だが、これ以上頼もしい言葉は無い。
「こちらこそ、よろしくおねがいします。」
階級は上等兵の僕だけど、縁あって民間人のころから
中佐に直接ザクの使い方を教えてもらい、
ザクでのアシストにはそれなりの自信がある。
護衛の間合いの取り方、十字砲火で敵を追い詰める方法、
味方の連撃をじゃませず、的確に敵の攻撃をカットする方法。
使い慣れたザクマシンガンで、まして中佐と一緒なら
どこでも通用する気がする...というのはさすがに言い過ぎたかな。
作戦開始時刻が近付いても、僕の心に不安は無く、
前日に特訓した連撃を早く試したい気持ちで一杯だった。
適度にリラックスした今の状態なら、戦場でも自分の腕を存分に発揮できる。
そんな風に考えていた僕だったが...
しかし、作戦会議が始まった途端、急に空気が変わってしまった。

『くそっ、リョー軍曹...噂の即決野郎か。』
中佐の舌打ちが聞こえ、小隊内に一気に緊張が走った。
3019 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/04(土) 01:48:59 ID:mkXKPr2D0
*B4*
「リョー軍曹だ。ゲルググで出る。」
作戦会議の開始早々そう告げると、インカムのむこうが何やら騒がしくなった。
小隊の連中はいつも変わらず、戦隊のバランスがどうこう言いながら、だらだらと時間をかけてモビルスーツの選択をしてやがる。
(...本当に何もわかっちゃいねぇな。)
俺は心の中でそう毒づいた。

「機動4、ビームライフル。」なれた手つきでオプションを選択。
モビルスーツの選択開始からここまで約1秒。
一通りセッティングが完了すると、俺は来るべき戦いに向けて集中に入った。
インカムのむこうがますます騒がしくなる。
即決はどうだとか、今日は昇格戦なのにどうとか聞こえてきたので、
俺は適当な返事をしながらインカムのボリュームを下げた。
3119 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/04(土) 01:49:56 ID:mkXKPr2D0
*B2*
『リョー軍曹、たのむからあせるなよ....
 部隊ってのはチームワークと機体同士のバランスが...っておい聞けよ!!
 いきなりゲルググかよ!!』
カイザー中佐の悲鳴が聞こえる。

『うわ、しかもビームライフルでコスト310即決かよ!
 ...やられた...今回は昇格戦だってのに...なんて野郎だ!!
 勘弁してくれよ....おい軍曹、どういうつもりだぁ〜!!!』
中佐がインカムで軍曹にどなりかけたが、
軍曹は『あ〜? あ〜あ〜はいはい、はあ〜』と言ったきり、その後何も言わなくなった。
その後、ゲルググが如何に運用が難しいか、
チームワークがどんなに重要についてを中佐が説明していたが、
軍曹はもう聞いて無いようだ。

リョー軍曹....僕もその名前は聞いたことがあった。
3219 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/04(土) 01:50:47 ID:mkXKPr2D0
*B4*
「速風(しっぷう)のリョー」
俺は自分の事をそう読んでいた。
俺はすべてにおいて、常人の3倍は速い。
モビルスーツの選択、セッティング、戦場での行動、
そして、もちろん昇格のスピードも異例だった。

ニューヤークでの華々しい戦果を評価された俺は、
戦時中特別階級によりいつの間にやら軍曹と呼ばれる階級まで昇格していた。
民間人から抜擢され、初めてザクに乗っていたのが
つい最近の話だというのに。
カスタマイズにより、ザクの機動性を極限まで追求した。
しかしそんなザクですら俺の求める「速さ」にはついてこれなかった。
そして、ゲルググが支給された時、俺は完全に目覚めた。
3319 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/04(土) 01:52:06 ID:mkXKPr2D0
*B2*
「カルカン(かるかん)のリョー」
皆は軍曹のことをそう読んでいた。
あの人はすべてにおいて、常人の3倍は空気を読めない。
モビルスーツの選択、セッティング、戦場での行動、
そして、もちろん会話も一切通じないのだった。

まだ下士官だった頃から、リョーのザクの暴れっぷりは有名だった。
特に、ニューヤークでの伝説の7機落ちは小隊でも有名だった。
「あの人はすごいよ、もう後少しで8機落ちだったんだ。」
軍曹と同じ部隊で出撃し、病院送りになった同期がそう言っていた。
そんな軍曹がゲルググを支給された時に、ジオン軍にとって最大の不幸が訪れた。
「カルカンのリョーの前では、拠点を落としても勝てない」
部隊では自然とそんなうわさが広まっていた。
罪を憎んで人を憎まないとすれば、
「ザクさえ数多く乗っていれば、無条件にゲルググを支給する」という
無能なジオン幹部の決定したシステムこそが、最大の罪と言うべきだろう。
3419 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/04(土) 01:56:58 ID:oP1IujLt0
*B4*
短期間に軍曹まで出世した俺だが、
実は俺はその異例と思われる出世コースに満足できていない。
いや、むしろ今までは運が悪かったとすら思っている。
実力的には既に尉官...いや、佐官クラスでもおかしくないはずだ。

ここではっきりと宣言しよう。俺は普通の奴らとは違う。
本当のところ、自分がジオン・ダイクンの提唱するニュータイプだと考えている。
ニュータイプ。
「ちょっとした感の良い、エスパーのようなもの。」
以前、誰かがそう言っていた。
この日記を見ている多くの凡人には理解できないと思うが、
確かに、スペースノイドである俺には、昔からその才能があった。
3519 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/04(土) 01:58:12 ID:oP1IujLt0
俺の話が信じられないようなら、いまここで実験をしてやろう。
たとえばここに、2つのタイヤキがある。
片方は粒アン、片方はこしアンだ。
俺は絶対に粒アン派だが、お前は左右どちらのタイヤキを選ぶ?
粒アンとこしアン...凡人には絶対に見た目で区別はできない。
だが、俺はちがう。
目を瞑って、左右のタイヤキに集中...すると、

 あ。
 ほら。
 きたきた。
 きたきたきたきた。
 瞳の奥のタイヤキのビジョン。
 見える...私にも、粒アンが見えるぞ。
 何かが俺の頭の中に、直接にメッセージを伝えてるのがわかる。
 <ピキーーーーーーン>
瞬間、右のタイヤキにかぶりついた。
表面はサクサク、しかし中はモッチリした触感。
そして、中身は.........

...........クリーム。

エーッ!? 違うよ、これ!!
クリームなんか買って無いって!
店のおばちゃん、これ頼んだのとチャウよ....。
3619 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/04(土) 01:58:59 ID:oP1IujLt0
*B2*
「おい、誰かあいつ何とかしろよ。」
そう言ってるのは 今回作戦から外れた少尉だ。
外で様子を見ていたらしいが、見るに見かねてわざわざ僕のPODに報告をしにきたのだ。
「あいつ、MSのPODの中でタイヤキ食いだしたぜ。ありえね〜!」
PODでタイヤキ!?....そんな話、他で聞いたことが無い。
って言うか、POD内は飲食禁止だったはずだろ。

よく聞くと、インカムのむこうから、くちゃくちゃと物を食べる音がきこえる。
(この人は危険だ)
その音を聞きながら僕はそう直感した。
3719 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/04(土) 01:59:40 ID:oP1IujLt0
*B4*
異端の才能を持つこの俺が、
今も軍曹の地位に甘んじている理由が何故なのか本当に理解できない。
...今までは、あまりに部隊のメンバの巡り合わせがわるかった。
そう、理由はそれしか考えられない。
多くの凡人が、たった一人の天才の足を引っ張る。
これは残念ながら、世の常だ。
戦いの中で、弱者は悪。
たった1名の弱者が、チーム全体を死に至らしめる事もある。

少しずつだが、小隊の編成が決まってきたようだ。
ザク、デザク、グフ、スナイパー...
...相変わらず、平凡なMSしか選べない奴らだ。
しかし、最後の二人がなかなか決まらない。
どうやら、中佐と大佐で互いにタンクを譲り合っているようだ。

(やれやれ...またか。)自然とため息が出る。
こいつらは、本当に戦場というモノが分かっていない。
いざと言う時、本当の最後に自分の身を守れるのは、所詮自分自身でしかない。
自分のMSに絶対の自信があれば
他の人間がどんな機体に乗ろうが関係無いはずなのに。
MSー14A、通称ゲルググ。
ロールアウトされて既に久しいこの機体だが、
ジオンのパイロットでその名を知らないものはいない。
ジオン軍最強の装甲、最強の機動力、そして最強の武器。
このMSの実力がわからないのは壷と年増女が好きなおっさんぐらいのものだ。
俺の瞬発力と判断力の速さに追従できるのは残念ながらジオン軍ではでこのMSだけのようだ。
3819 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/04(土) 02:00:34 ID:oP1IujLt0
*B2*
地雷の空気を放つリョー軍曹が、
未だに軍曹の地位を維持できているのが何故か本当に理解できない。
...信じられないくらい対戦相手の巡り合わせが良かったのだろうか?
そう、理由はそれぐらいしか考えられない。
たった一人の軍曹が、チーム全体の足を引っ張る。
これは残念ながら、あの人と巡り合わせてしまった部隊の宿命だ。
戦いの中で、弱者は悪。
たった1名の弱者が、チーム全体を死に至らしめる事もある。

カイザー中佐は、散々悩んだあげく、
最も搭乗回数の多いグフを選択したようだ。
今回の作戦の全体指揮を執るA(アルファ)隊の大佐はザクタンクでの出撃となった。
どうやら、防衛戦ではなく、敵拠点となるビッグトレーラーを叩くつもりらしい。
『リョー軍曹がいるのでは、防衛作戦は使えない。
 チャック、俺は大佐のサポートに回る。
 おまえも俺と一緒に支援しろ、良いな?』

嫌も応も無い。
元から、僕は中佐の後をついて行くしか無いのだ。
「みなさん、よろしくお願いします。」
いつもと同じ挨拶が、今日は何故かしらじらしく感じられた。
3919 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/04(土) 02:02:48 ID:7VF7hWvy0
*B4*
タイヤキ(クリーム)がなくなったころ、ようやく部隊の編成が決定した。
結局、大佐殿がタンクを担当することになったらしい。
中佐はグフを選択。

部隊編成が決まり、今回の作戦目標である連邦軍のビッグトレーラー付近へとガウで移動する。
『みなさん、よろしくお願いします。』
インカムの向こうで、誰かが挨拶をしている。
だがその時、俺の瞼(まぶた)の裏には全く別のビジョンが映し出されていた。

海を泳ぐタイヤキ達。波の音に紛れて、歌が聞こえてくる。
「毎日毎日僕らは鉄板の上で焼かれてやになっちゃうよ....」
悲しく、そしてせつない歌。
そうか。あのタイヤキは、自由を得るために海へ逃げたのか。
でもそれを...そのタイヤキを...僕が....
僕は....取り返しのつかないことをしてしまった。
タイヤキを...タイヤキを殺してしまった...。

涙が止らなかった。
4019 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/04(土) 02:03:50 ID:7VF7hWvy0
*B2*
搭乗準備を終え、コックピットで待機している僕の耳に、
インカムの向こうで誰かが「およげ!タイヤキくん」を歌ってる声が聞こえる。
多分軍曹の声だが、正直あまり係わりあいにならない方が良いと思い、無視を決め込むことにした。
そこでようやく、情報部からの敵戦力の調査報告が届いた。

しかし、毎度ながらジオン軍情報部の仕事は非常に微妙だ。
連邦軍拠点の位置だけでなく、敵パイロットの名前や通り名、所属部隊まで調査しているにもかかわらず、
残念なことに、各パイロットの階級や、一番気になる敵MSの編成内容までは把握できて無いのだ。
「桃色天使」だの「幼い先輩」だの、訳の分からない通り名を調べる余裕があるなら、
せめて階級ぐらいは調べて報告してほしいものだ。
僕にはあまり意味の無い報告だった訳だが、しかし報告書を見たカイザー中佐が声を挙げた。
『なんてこった....この名前、聞いたことがあるぞ。
 ちくしょう、こっちは軍曹のことだけで手一杯だってのに....
 やはり、ジャブローともなると、敵も本気という訳か。
 チャック、よりによって今回の相手は将官クラスの様だ。』
情報部の報告書を見ても、僕には誰が将官なのか解らなかったが、
今回の作戦は開始前から相当に絶望的な状況である事がわかった。

でも、僕は僕にできることをやるしかないんだ。
《間もなく作戦ポイントへ到着します。
 アルファ隊、ブラボー隊、全機発進準備に備えてください。》
艦内に慌ただしく放送が流れる。
今までに無い不安をいだいたまま....
しかし、ガウは作戦目標地点へと到着してしまったらしい。
4119 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/04(土) 02:04:46 ID:7VF7hWvy0
*B4*
「こんなに嬉しいことは無い...
 俺には帰るところがあるんだ....。
 わかるよね、タイヤキ君...君にはまたいつでも会えるさ....」

 ※ リョー軍曹、現在タイヤキと交信中。 ※
4219 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/04(土) 02:05:45 ID:7VF7hWvy0
*B2*
《各機チェック、オールグリーン。
 管制室からブラボー隊へ、全機発信してください。》
『よし、こちらブラボー1、グフ出る!』
激しい音を立てて、カイザー中佐のグフが先行した。

《管制室からブラボー2へ、発信してください。》
「こちらブラボー2、ザク出ます!」
僕も中佐に続いてガウを飛び出し、
味方ダブデのいる降下ポイントを目指す。

降下しながら、通信機のチェックを兼ねて、早速中佐と交信をとる。
「大佐の...アルファ隊のザクタンクはどこですか?」
『まだこのへんに待機しているはずだ。すぐ合流する....
 ...いや、ちょっと待て。』
中佐は、管制室と何やら会話しているらしい。

《こちら管制室....
 ブラボー4から、応答ありません。
 ブラボー4、ブラボー4、発信してください!!》
『何ぃ!? 真っ先に突撃するあの馬鹿が、何やってるんだ!」
 ...管制室、こちらブラボー1。
 かまわんから出せ!! 強制出撃だ!!』

(ブラボー4? リョー軍曹のMSか...何やってんだあの人は....)

ずどん、という音と共にガウから強制出撃されるゲルググを見て、
僕の頭の中でピザなおっさんが「荒療治という訳か」とむちゃな事を言った。
4319 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/04(土) 02:11:59 ID:7VF7hWvy0
以上、 第1話 「出撃」でした。

続きはまた今度UPします。
ジャブロー地上で書き始めましたが、
時間がかかり過ぎてもう地下ステージになってしまいましたね。
44ゲームセンター名無し:2007/08/04(土) 02:57:29 ID:gpT/TsqR0
確かに、ジオン軍情報部の仕事は非常に微妙だw

でもって、リュウさんピザ扱いかよwww

45ゲームセンター名無し:2007/08/04(土) 03:19:33 ID:H+AhARa+0
>>19
このペースで書くと終わるまでいつまで続くのかと小一時間(ry
でも結構イイよ、がんばれ。

ゲルググBR即決の軍曹なんて、その時点でろくでもないな。

「ちょっとした感の良い、エスパーのようなもの。」
 ↑マチルダさん?
46ゲームセンター名無し:2007/08/04(土) 17:22:30 ID:sxtH7Zq/O
次回作も楽しみにしてます(^-^)
47ゲームセンター名無し:2007/08/06(月) 18:59:07 ID:+D2uq7uIO
最近、やり始めたがやはり想像しちゃうよな
ちょっと俺も書いてみようかな
48ゲームセンター名無し:2007/08/07(火) 23:44:15 ID:sA8e8Qv20
とりあえず(・∀・)いっとけ!!
49ゲームセンター名無し:2007/08/11(土) 00:48:41 ID:uBRkrXM90
保守すれどageず。てか『小説、応援頼む!』
508 ◆you2ThwkLE :2007/08/11(土) 15:53:47 ID:H5KchxNJO
>>49
了解
と言うことで↓
518 ◆EnZwTLGqAk :2007/08/11(土) 16:15:32 ID:H5KchxNJO
連邦サイド、パクリありです
苦手な方はスルーで
【ジオン、襲来】
俺はマカイノ、ただの中学生、学校で地球軍基地の見学に来てる
しかし退屈だな〜暑苦しいし見るもん無いし
確か地球軍にはホワイトベースとか言う戦艦があったな
TVで特集があったし……
「ぉぃ………ノ……マカイノ!」
「うぇっ!ヤマ、脅かすなよ」
コイツはヤマ、俺の親友、この学校で初めて出会ったんだけど
「オイオイ、また自分の世界に入ったのかよ」
聞いてるよ、アホ
「なーんか刺激無いよなぁ〜もっと楽しい所だと思ったのによぉ」
「楽しい軍隊の基地って在るのかよ」
「それもそーだな」
ハハハと笑う二人
そんな平和なやり取りをぶっ壊す奴が現れた
528 ◆EnZwTLGqAk :2007/08/11(土) 16:19:48 ID:H5KchxNJO
今日はここまで、近々大量UPの予定です
因みにマカイノは俺のPNです
ヤマは適当に作った名前です
5319 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/11(土) 18:04:56 ID:ApRgRijo0
19です。
>>43 の続きをUPします。

タイトルは
第2話 戦場
です。
5419 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/11(土) 18:06:45 ID:ApRgRijo0
*B4*
《命を粗末にするんじゃないぞ!!》
突然、管制室の上官の指示が聞こえた。
気が付けば俺はジャブロー上空、戦場の真っ只中。

(いつの間に戦場!?
 タタタ、タイヤキ君は?)

ニュータイプ(トリップ状態)から覚め、
戦場の現実感を取り戻した俺は、
しかし条件反射的にブーストペダルを全開で踏み込んだ。
ハンドルを握る手にしみ出る汗と、ブーストの加速が、俺を急速に現実へと引き戻す。

(そうか、やっと思い出した....わかったぞ。)
冷静さを取り戻すと、
下の方でちまちましているザクとグフを一気に抜き去り、いつもの最速最前線戦略を開始した。

(わかったよ、タイヤキ君。
 俺はもう迷わない。
 お前みたいな奴をこれ以上生まないためにも、連邦軍を叩く。
 徹底的にな!)


まだ少しだけ電波が残っていた。
5519 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/11(土) 18:08:18 ID:ApRgRijo0
*B2*
うわWWWこの人まじでWWWイミフWWWWWWW
リョー軍曹のゲルググはあっと言う間に小さくなって行った。
ブラボー隊の予定降下ポイントのはるか向こうへ着地したようだ。

『くそっ、わかっていた事だがあの野郎...
 いっそのこと出撃させなきゃよかったか。』
カイザー中佐が悪態をついた。

「中佐、早くアルファ隊に合流しましょう。」
『わかった。 シンボルチャットで大佐に連絡しろ。』

<よろしく!>
指示どおり、シンボルチャットでアルファ隊に連絡をとる。

<拠点を叩く!>
すぐに、アルファ隊の大佐から応答が来た。

レーダーで位置を確認し、ブラボー隊(1名除く)は合流へ向かう。
レーダーの隅っこで、リョー軍曹と思われる機体が
猛スピードで敵陣へ突撃しているのが見えたが、直ぐに姿を見失った。
5619 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/11(土) 18:09:58 ID:ApRgRijo0
*B4*
<よろしく!>
加速するコックピットの中、
味方からのシンボルチャットが飛び込んできたが、
それを無視して最前線を目指す。

<拠点を叩く!>
今度はタンク大佐からのシンボルチャットだ。
(わかってる!)
俺は迷わず一直線にビッグトレーを目指した。
ブーストとジャンプ、そしてタックルを絶妙なタイミングで切り替えながら、目標へ突撃しする。

(よし、最初の遅れは完全に取り戻した!)
既に、敵拠点までほぼ半分の位置まで来た。
念のためレーダーで敵影をチェックしたが、レーダーには敵はおろか味方の姿も見えない。
そのまま眼前の岩場を飛び越える。

「うわっ!!??」
着地した途端、自分の目を疑った。
「え? え? ええ〜〜〜っ!?」
いきなり前方にジム2機!! 左後方キャノン1機!!!
それも既に眼前50mの位置だ。
「うそぉ!!??」
あわててレーダーを見直すが、相変わらずレーダーの反応は無い。
「ちょっとぉおお!? 何コレ!?
 レーダー壊れてるよぉおお!!!!!
 店員さん...じゃなくて、整備班は何やってんのぉおおオオオ!!!」
5719 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/11(土) 18:10:51 ID:ApRgRijo0
*B2*
アルファ隊に合流した僕達は、レーダーで敵位置を確認しながらまっすぐ敵拠点を目指した。
レーダーの反応は弱く、すぐ近くのカイザー中佐の位置さえ点滅するようにしか表示されない。
ニューヤークでも経験したが、ミノフスキー粒子の濃度が高いとこういった現象が発生する。

レーダーの故障でも、整備班のミスでも、ましてやゲームセンターの店員さんの失敗でもある訳は無い。


その時、前方はるか彼方でマシンガンが岩場で跳弾する音が聞こえた。
インカムから悲鳴のような声も聞こえる。

げげ!? あんな所で? もう!?
速い、速すぎるよ、軍曹....。
5819 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/11(土) 18:12:02 ID:jXosxnDq0
*B4*

くぁwせdrftgyふじこlp

※ リョー軍曹、現在応戦中 ※
5919 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/11(土) 18:12:42 ID:jXosxnDq0
*B2*
『チャック、軍曹の事は気にするな!
 戦場で気を抜くと死ぬぞ!!』
カイザー中佐の激で我に返った。

そうだ。僕もあの人にかまってる場合じゃない。
もうすぐ敵拠点を砲撃できるポイントだ。
味方ザクスナイパーからの報告では、敵MSが数機近づいて来ている。

レーダーがまともに使えないミノフスキー粒子下では、敵MSの不意打ちを防ぐのは難しい。
中佐とタンクの両方を支援できる位置を確保しながら先へ進む。

はるか遠方でズドン、ズドンと、気前よくガンキャノンの攻撃が始まった。

「でも...いいんですか? リョー軍曹やられてるみたいですよ?」

『チャック...軍曹を助けるつもりなのか?
 そういう時は逆に考えるんだ。

 あ ん な カ ル カ ン 野 郎 死 ん で し ま え ば い い や

 そう考えるんだ。』


納得した。
6019 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/11(土) 18:13:24 ID:jXosxnDq0
*B4*
「くぁwせdrftgyるぱんlp!!!」
マシンガンとキャノンを同時に食らいながらも、
俺は超人的反射神経で付近の湖に逃れた。
しかし、思ったよりも湖底は浅く、ゲルググの姿を隠しきる事はできない。
このままここに止まっていてはさっきの奴らに追撃されるのは間違いないだろう。

------ 選択しろ!
  進む?  戻る?

この二択に迫られた時、俺は進むこと以外を選んだことは無かった。
被弾はしたが、まだビームライフルもビームナギナタにも問題はない。

(とにかく、この状況を脱するんだ。)
前の開けた場所へブーストジャンプ。
一瞬でその場を離れる事に成功した。

(どうだ、俺のゲルググに追いつけるMSなどいるもんか!!)

そして、着地地点わずかに右前方、
ノーマルジムが一匹で移動しているのが見えた。
そのぎこちない動きに、俺のニュータイプの勘が(雑魚発見)とささやく。

「いただき!!」

ビームライフルを構え、ぶっぱなした。
ライフルの先端から高速で放たれるエネルギーは、常人の反射速度では決して回避できない。

...しかし、なぜかビームは目標から大きく外れ、離れの岩場に被弾した。
6119 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/11(土) 18:15:58 ID:DJazSzYY0
*B2*
もうすぐ、ビッグトレーラー砲撃ポイントという位置まで迫っていた。
だが、敵の数は思っていたよりも少ない。
敵の陸戦型が一機、カイザー中佐の牽制にあい、攻めあぐねている。

僕もザクマシンガンをかまえ、あえて照準ロックをせず敵機方面へマシンガンを放った。
これは中佐に教えてもらったノーロックショットという技で、
わざと敵機に照準をロックせずに弾を乱射する事により、
弾幕を張って近づく敵にプレッシャーを与えることができる。
もちろん、マシンガンを主体とした連発兵器で攻撃してこそ意味があるものなので、
単発武器、ましてや ビ ー ム ラ イ フ ル でロックせずに攻撃しても何の意味も無い。

『さすが大佐だ、タンクは常に敵の死角に入ってる。』
中佐が感心しながらそう言った。
確かに、この状況では敵も強引な攻めはできないようだ。

その時、はるか遠方で発光があった。
遠隔地からの攻撃.......ではなく、その光は上空ですぐに消えてしまった。

敵の信号弾?あんな所で?
6219 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/11(土) 18:17:18 ID:DJazSzYY0
*B4*
しまった!!
あまりのあわってっぷりに、思わずロックを忘れていた!!

「目標をセンターに入れてスイッチ、目標をセンターに入れてスイッチ、
 目標をセンターに入れてスイッチ、目標をセンターに入れてスイッチ....」
下士官時代、何度も何度も繰り返しトレーニングしたのに、
とっさの時にはどうしても忘れてしまうのだった。

あわてて敵機をロックし直すが、既にジムはこちらに気づいた様子で、
こちらが次のビームライフルが放てるまでの一瞬の時間をみすみす敵に与えてしまった。
敵ジムから閃光が放たれる。
(反撃か!?)
しかし、青い閃光は上空へ放たれ、すぐに消えた。

(....??)
すぐに反撃して来ると思ったが、
ジムはそのまま攻撃することもなく後ろへ下がり出した。

(くっくっく...おびえてやがるぜ、こいつはよ....)
俺はジムへのロックを維持したまま追いかける。

ところが、いきなり予想外の方向から攻撃をうけた。
機体全体が大きく左へ傾く。
あわてて見渡すと、いつのまにやら回りは白、白、白、白。
ジムやらガンダムやら.......全部で4体。

(今のは信号弾か....
 くそっ....野郎、仲間を呼びやがったな!!)
6319 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/11(土) 18:20:43 ID:DJazSzYY0
以上、第2話 戦場 でした。
また一週間後ぐらいに書込む予定です。
6419 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/11(土) 18:38:40 ID:DJazSzYY0
>8氏
ごめんなさい、若干ネタかぶりましたね。

パクリありNGなんて言われてしまったら
自分の小説なんか目も当てられません。(´・ω・`)
個人的にはパクリ=パロディって事で....パロディ大歓迎です。
大量UP、今から楽しみにしてます。

ジオンしか使ってないので連邦目線は新鮮。(´∀`)
658 ◆EnZwTLGqAk :2007/08/11(土) 19:11:52 ID:H5KchxNJO
>>19氏、先にどうぞ俺はまだ余りまとまってないからおk
66ゲームセンター名無し:2007/08/14(火) 16:53:40 ID:xDAxIXfpO
>>19
グッジョブ!
67ゲームセンター名無し:2007/08/15(水) 00:12:07 ID:Gpp/QZ+I0
19イイヨー。
ハマってきたヽ(´▽`)ノ
期待age
6868 ◆6Y4F20fPkg :2007/08/15(水) 04:31:43 ID:Z95nba8r0
飛び込み参加な訳ですよ。
以下、連邦より燃料を投下する。

 一瞬、視界が白で覆い尽くされる。
 MS戦の主戦場となったニューヤーク。昔の繁栄など見る陰も無い。
 ビックトレーラーが、侵入できるぎりぎりの所で砲門を構え、我々は
戦場に降り立った。
<よろしく!>
 味方機からの通信を聞き、手馴れた動作で簡略式信号――
シンボルチャットを発信する。
 搭乗したMSは陸戦型ジム。各小隊から一機ずつ出向する形で、今は
即席の小隊を編成している。
 陸戦型ジム三機に、ほぼ固定砲台と化している
人工無能搭載のジムヘッド。
 一人一人の信号に、律儀に返事を返す様は、いらつきを通り越して
哀れにも見える。
6968 ◆6Y4F20fPkg :2007/08/15(水) 04:32:24 ID:Z95nba8r0
即席小隊。その為に我々は苦戦を強いられる。
 小隊毎の周波数が違うために、連邦共通の信号以外、連絡が取れない事態に陥っていた。
 元々、レーダー範囲の狭い機体、味方との位置を把握するのは無謀だ。
「ちっ、困ったな……」
 接敵を果たし、相手の戦力を伺おうとしたが、考えをかえざるを得なかった。
 眼前に迫った機体は、ジオン軍主力のザク二機に、その先頭にはかの赤い彗星の為にチューンされた機体。俗に、シャアザクと呼ばれる機体が立ち塞がっていた。
7068 ◆6Y4F20fPkg :2007/08/15(水) 04:34:29 ID:Z95nba8r0
<応援を頼む!>
 悲痛な叫びにも聞こえる声がコックピットに響く。
 高速路を抜けた先にある、クレーター付近で友軍の陸戦型ジム二機が、敵に囲まれ
孤立しかかっていた。
「何で突っ込んだ……手間のかかる」
 ビルを盾に、シャアザクとにらみ合っていた俺は、早々に戦域を放棄。
 グレネードで相手のバランスを崩すと、機体に負担のかからぬ様に敵ザクの背後をとる。
 一撃、二撃、三撃! 敵性MSの予想耐久値が見る間に減って行く。
 慌てふためくザクは、こちらをかえりみようともせずに、前方に展開している友軍機に
対してライフルを乱射している。
 ここで、我が軍が犯した愚行が折り悪く積み重なる。
 編成ミスもあったろう、あえて開けている場所に、こちら側から出ることも無かった筈だ。
 そして、敵性MSの一機。おそらくはあちらも人工無能搭載のズゴックだ。
 ザクに対して圧倒的優位に立った瞬間、振りかぶったサーベルに被さるように、ズゴックの
ミサイルが着弾する。
7168 ◆6Y4F20fPkg :2007/08/15(水) 04:35:23 ID:Z95nba8r0
「な――やられた……」
 味方を助けることが出来なかった。
 取り逃がしたザクは、瀕死の味方に追いすがり、ライフルの餌食とした。
<後退する!>
 憤りを堪える。
 両陣営に対拠点兵装が無い以上、数に劣る戦線を維持することに意味は無い。
 生き残ったもう一人の味方も、後退を始めようとしている。
 戦闘はまだ終わった訳じゃない。仕切り直しと――。
「まずいっ」
 高速路沿いに下がっていた友軍機は、敵に退路を絶たれ、すぐ側面に広がる海へと機体を逃がす。
 しかし、機動力が著しく下がる水中において、相性の悪いザク相手に、立ち回れるだろうか。答えは否だ。
 味方の窮地、助けない訳にもいかない。大局を見ろ、そう言われてしまえばそれまでだが、俺は参謀じゃない。人を駒として見る訳にはいかない。
 距離にして二百M。生き残っていてくれと言う願いは届かなかった。
7268 ◆6Y4F20fPkg :2007/08/15(水) 04:36:48 ID:Z95nba8r0
 仲間を二機失った。幸いにも脱出装置は健在で、代替機に乗り換えて再出撃をしているが、自責の念は後を絶たない。
だが、窮地を脱していないのは、俺個人もそうだ。
 ザク一機にシャアザクが一機。これらを相手に逃げるのは一苦労どころの話じゃない。
 グレネードを放ち、着地点を予測されないように小刻みにペダルを踏み込む。
 自拠点の見える大通りにでたその瞬間、右の丸ビルを迂回していたもう一機のザクと遭遇する。
 味方と既に戦闘に入っていたが、俺を見つけるや否や、イノシシでもそこまでは無いだろうと言う勢いで突っ込んでくる。
 反応が遅れた以上、俺に勝ち目は無かった。
 爆発する機体から、寸前のタイミングで射出された脱出機構に感謝しながら、回収班に身を委ねる。
 決して姿を見せることなく俺達を回収するエリート部隊。
 両軍に、一体何人揃っているかわからない影の立役者達。
「ふぅ……」
 戦況は悪い。だが、相手が悪かったと嘆くにはまだ早い。
7368 ◆6Y4F20fPkg :2007/08/15(水) 05:37:02 ID:Z95nba8r0
<いくぞ!>
 骨のある奴が、仲間に居てくれて異様に嬉しかった。一度目の愚行は繰り返さない。
 ドーム前の細い道から、建物を盾に、十分な距離まで近付く。
 相手は、もはや出ては来ないだろう。負けは確定してしまっている様なものだが、生憎と
その場で投降する器量を持ち合わせていない。
 瞬間、俺達の動きが止まる。最後のビルを前に、誰が先に飛び出すか――。
 考えるまでも無い。今日、初めてあった奴等だが、階級が下の者にそんな役を任せては、軍人の恥だ。
 我に続け。その意を込めて、シンボルチャットを打ち込む。
<いくぞ!>
<了解!>
 躍り出たその先は、地獄そのものだと言える。
 相手は吊り橋に主力を置き、相対して右側の場所にザクが一機見える。
 アラートが耳に障る。ひっきり無しに銃弾が飛び交う。
「そう、簡単にっ!」
 少しずつ被弾しながらも、相手との距離を詰める。
 相手は楽なものだろう。少しずつ下がりながら、トリガーを引くだけだ。
 気に食わない。緊張感の欠片くらいなら、俺にもプレゼントは出来る。
 着地の寸前、前方にブーストを踏み込み、タックルを動作に被せる。
 ゴゴォゥ! メインカメラにひびが入って、その場に倒れこむ。
相手にとっての誤算は、もう後ろに下がるには、スペースが無くなっていたことだろう。
7468 ◆6Y4F20fPkg :2007/08/15(水) 05:44:07 ID:Z95nba8r0
 悠々と立ち上がった俺は、ゆっくりと機体を前方に進める。
 堪え性の無いシャアザクが、ライフルの乱射を始める。思わず、頬が緩む。
 ガリガリガリと、耳障りな音を立てるが機体に異常は無い。そして、乱射では飽き足らず、シャアザクはタックルを繰り出す。
「かかった!」
 すかさずサーベルを抜き放ち、斬りかかる。動作を強制的に中断し、射撃に移行するまでにそう時間はかからない。
 跳び退いたその場には、十時に交差する射線が見える。
 既に、味方も敵陣に斬りかかり乱戦の様相を呈してきた。そうなれば、我々の機体特性も十二分に発揮されるはず。
 着地をする暇もなく、空中からザク目掛けてタックルを繰り出す。
 徐々に相手の耐久値を削り、勢いが向きかけた頃、悲劇は再び繰り返す。
<二番機撃破されました!>
<三番機撃破されました!>
 ほぼ、同時に爆炎をあげた味方機は、すぐに視界から消えた。
 彼我戦力差三対一。
「後、三十秒……」
 やられる訳にはいかない。俺達が攻めた証、それを消す、それこそが負けだ。
 ビルの陰からグレネードを投擲し、銃弾を放ち、タックルを繰り出す。
 ジリ貧だが、後二十秒。耐久値はすでに限界を示しつつある。目算にして、相手の格闘が二回も入ればやられるか。
 後十秒。
 視界一杯に広がったザクに、一〇〇oマシンガンが炸裂する。
タックル動作に入っていたザクには対応のしようが無かったのだろう。
 無様にも転がるザクの背後から、一つ目が光る。
 赤い機体がヒートホークを振りかぶって近付いてくる。
 後五秒。
 衝撃は、想像していたよりも小さかった。一撃で格闘動作を終えたシャアザクは、起き上がった
俺の機体に、雨の様に弾丸を浴びせかけている。
「終わったか……ちっ」
<すまない>
 誰とともなく、信号が各機を巡った。
7568 ◆6Y4F20fPkg :2007/08/15(水) 05:45:03 ID:Z95nba8r0
書き込み規制ぽかーんな俺。
<駄文すまない! 後退する!>
76ゲームセンター名無し:2007/08/16(木) 12:17:48 ID:z+V7+lGL0
68のも緊張感あってなかなか良い。
規制に負けるな。
778 ◆you2ThwkLE :2007/08/17(金) 10:49:25 ID:tf+qALnhO
19氏と68氏の次に低クオリティな俺も投下しますよ
前回の続きをドゾー
788 ◆you2ThwkLE :2007/08/17(金) 11:08:49 ID:tf+qALnhO
「前回のあらすじ……
連邦軍基地、ジャブロー地下の見学にきたマカイノ達、
そこに現れたのは?」
「つーか、あらすじいらなくね?誰か見てるわけでもないのに」
「だな、それよりどーすんだよマカイノ」
俺らが話してるうちに、奴らは暴れ始めた、
緑の洗濯機のホースくっつけた野郎が二機、
そいつを茶色くして砲台を肩に乗っけた奴が二機
地球軍の兵士はザクとか言ってるが……


ハッキリ言おう、キモイ
あっ!!俺とヤマだけほっといて教師の野郎、生徒と逃げやがった
『君のすが〜た〜は〜
僕に〜似〜て〜い〜る〜』
オイオイ、何のエンディングだよ
(因みに君は僕に似ているはまだ再生中)
やっべーな、逃げるか
「オイ!!ヤ『君の〜は〜や〜さ〜は〜…』……」
う、ウゼェ
しょーがない、死ぬならもっとカッコ良く死なねーと
誰か止めろよ、このエンディング
798 ◆you2ThwkLE :2007/08/17(金) 11:26:20 ID:tf+qALnhO
地球軍の兵士が赤白のロボットに乗って戦ってる、
うわ……凄くショボい
何だよ、殴り合うだけかよ
地球軍の事だからてっきりガンダムみたいに
ビーム兵器位使えないのかヨ
そんな事言っている間に地球軍は劣勢、
俺もロボットに乗ってみるが
「すっげー意外、戦場の絆と操作同じじゃん」
(このSSでの戦場の絆は
「機動顔文字( ^ω^)おっ」
なるものです)
操作方法は(ry
である
まずは右トリガーを引いてみる
本当にビーム( ^ω^)スプレーだお ガンが出た
(ビームスプレーガン)
敵に命中、次は格闘だ と左トリガーを引く
808 ◆you2ThwkLE :2007/08/17(金) 11:41:20 ID:tf+qALnhO
すると光の剣が現れる右ペダルを踏み、敵に近付く
「顔を見るだけで吐き気がするぞ!洗濯機野郎!」
そのままタイミング良く左トリガーを引く、また引く
そしてもう一度、
敵機を撃破した、次に茶色を狙う、
左トリガーを三回引く、また成功、次は右レバーと左レバーを
同時に外側に倒す、タックルだ
また一機撃破、残りは地球軍が片付けたらしい
戦闘は終了、機体から降りると地球軍兵士とヤマが居た
「マカイノ〜良くやったな!」
「ま……まあな」
818 ◆you2ThwkLE :2007/08/17(金) 11:52:38 ID:tf+qALnhO
すると地球軍のお偉いさんがやって来た
「君達は我が連邦軍の秘密を知ってしまった」
「それで………」
「君は訓練もしないのにあれだけの戦果を得られること
は、全くもって素晴らしい」
「…………………」「そこで、君達にはこのジャブロー基地の防衛を頼むことにしよう」
「えっ!?それは無……」
「やります!やるよな、マカイノ!」
この軍事オタクが………
こんな時だけ親友を恨む、
そんなこんなで、俺らは地球連邦軍に入隊した
第一話完
つーか早く止めろよエンディング(まだ再生中)
828 ◆you2ThwkLE :2007/08/17(金) 11:53:47 ID:tf+qALnhO
以上が第一話「ジオン(ザク)従来」でした
838 ◆EnZwTLGqAk :2007/08/17(金) 11:56:08 ID:tf+qALnhO
あれ?トリップ変わった?
84ゲームセンター名無し:2007/08/17(金) 12:24:17 ID:yyf0ybCJ0
8は頑張ってるのはわかるが、あちこち意味がわからん。
妄想再現スレだから内容とか世界観とかが自由なのは良いが、
とりあえずもうちょっと落ち着いて書け。(´・ω・`)

あと、19は頼むからはやく続きUPしてくれ。
858 ◆EnZwTLGqAk :2007/08/17(金) 13:45:02 ID:tf+qALnhO
>>84
了解
しばらく勉強しますだ
『後退する』
86ゲームセンター名無し:2007/08/17(金) 15:30:20 ID:9JepuSRG0
84だが、>>8に言い過ぎた、スマン。
気にしないでくれ。

8の最初に投稿した話が結構面白かったんで、今回の作風が俺的にちょっと期待外れだっただけだ。

今はこのスレの貴重な職人の8に失礼なことを言ったのを後悔している。
今後のお前の作品を楽しみに待つよ。
しばらくROMるから許してくれ。

あと、19の書込みが待ち遠しいのだけは本当だ。

↓↓以下、何事もなかったように続く。
878 ◆EnZwTLGqAk :2007/08/17(金) 17:29:25 ID:tf+qALnhO
>>84
ドンマイ
俺はまだ素人だからそう言った意見は貴重なものだから
気にしなくておK
ヤマ「まあそう言う所だ、気にすんなよ」
マカイノ「此処どこだ?」
8819 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/18(土) 00:52:12 ID:zuVkQpTa0
19です。
応援してくださる皆さん、ありがとうございます。

>>29-42 第1話 「出撃」
>>54-62 第2話 「戦場」

上記の続きで 第3話 「応援」 です。
8919 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/18(土) 00:52:53 ID:zuVkQpTa0
*B2*
ついに、大佐のザクタンクによる拠点砲撃が始まった。
こうなった以上、ここにも敵の応援が駆けつけてくるだろう。
この先は、厳しい戦いになる事が予想される。

カイザー中佐に教えてもらった戦術マニュアルの中で、最も大事な項の一つ。
それが、「一対多の状況に追い込まれた時の戦術」だ。

@まず、決してあわてないこと。
 冷静に敵との位置関係を把握し、脱出路を見つけることが必要だ。
 特にダウン後の冷静な行動は非常に重要になる。

Aプレッシャーを与え続けること。
 逃げるだけでなく、合間合間に攻撃をからめること。
 間違っても敵に背中を見せてはいけない。

Bクラッカーとタックルを主体に応戦すること。
 クラッカーは逃げるMSにとっては命綱とも言える貴重な兵器になる。
 タックルの乱用は禁止だが、敵格闘機が止めを刺そうと近付いた時には使ってみることだ。
9019 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/18(土) 00:53:38 ID:zuVkQpTa0
*B4*
「うぎゃああああぁおおお!!!!!!」
俺は完全に混乱していた。
自分がどちらを向いてるのかも、
敵に何をされているのかもわからない。  ←@

(だめだ!!
 ここは一度たてなおしを....!!)
しかし、逃げる背中を容赦なく打ち抜かれ、ゲルググは前のめりに倒れた。 ←A

起き上がりしな、近くのジムめがけてビームライフルを放つが、
放った瞬間に別方向からサーベルで次々と切りつけられる。
ビームナギナタは、構えた瞬間に2方向からタックルを食らいつぶされた。
クラッカー? 使ったこと無い、あんな地味なもの。  ←B
9119 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/18(土) 00:54:11 ID:zuVkQpTa0
*B2*
そして一番最後の、そして最も大事な戦術。

Cとにかく仲間の救助を求めること。
 一対多の状況における最善の戦術とは、
 他でもない、一対多の状況を作らない事だ。

相手よりも一人でも人数を多く、数的有利な状況を作りだすこと。
これは太古の歴史から知られる戦術の基本だ。

たまに大勢で一人に襲いかかることが卑怯だとか言う人がいるが、勘違いも良いところだ。
現実は、ゲームやアニメとは違うんだ。
コックピットの中で
「俺のこの手が真っ赤に燃える!
 勝利をつかめと輝き叫ぶ!
 くらえっ!ばぁく熱っ!!XXXXXXXX(自主規制)ぁああああっ!!!
とか叫びながらモビルスーツを光らせて
周りの敵を次々とやっつける事ができるなら誰も苦労はしない。
9219 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/18(土) 00:54:43 ID:zuVkQpTa0
*B4*
《モビルスーツ、損傷拡大!》
指令室からの警告だ。
少し遠回しな表現だが、要は「逃げろ」と言う事か。

ふざけるなッ!
誇り高きジオン兵のこの俺に、おめおめと生き恥をさらせと言うのか!
そもそも、これだけの数の連邦に囲まれては、
もう逃げる事すらできない。

こいつら、大勢で俺を取り囲んで、卑怯だとは思わないのか?
漢(おとこ)ならタイマンだろうがッ!!
それを、あの雑魚ジムが応援なんか呼びやがるから.....

ム.....応援?

....応援だと?

応援か....

.........
9319 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/18(土) 00:55:49 ID:knTS14hK0
*B2*
まだ数えるほどしか戦場の経験が無い僕だけど、一つだけ思うことがある。

戦場に英雄はいない。
僕たちは、一人一人がちっぽけな存在だ。
どんな優秀なモビルスーツも、
どんな名将軍も、
どんなニュータイプも、
一人では戦えないのだ。

モビルスーツを整備してくれる人達。
部隊を指揮する人達。
敵軍の情報を調べてくれる人達。
壊れた町を直す人達。
僕たちの帰りを待ってくれている人達。
そして今、共に戦場に降り立つ仲間たち。

戦場で命のやり取りをしていると、ついその事を忘れてしまう。
でも、それは逆だ!
むしろ戦場でこそ、命を懸けた戦いであるからこそ
その事を思い出すべきなんだ!

リョー軍曹、あなたはそれに気づくのだろうか。
一人で決め、たった一人で戦い続けるあなただからこそ
それに気づかなくては行けない。

たった一度で良い、
僕を...そして部隊の皆を信じてみてください、軍曹!!
9419 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/18(土) 00:56:22 ID:knTS14hK0
*B4*
今まで考えたことも無かったが、
こういう時は応援を頼むのもアリなのか?
今まで俺は、チームの存在なんて考えたことはなかった。
正直、仲間なんて足を引っ張られるだけで何の役にも立たない、そう考えてきた。
でも、今確かに敵の応援で俺はピンチに陥っている。

....仲間?

そうか、これが仲間なのか!?

俺が今まで忘れていたのは、仲間の力!!

うおおおおおおおおおおおおおッ!
何という事だッ!
そういえば、最初の作戦会議で部隊のチームワークがどうこう言われてた気がする。
あいつらなら、ひょっとして...
ひょっとして、何とかしてくれるかもしれない!
わかった....ようやくわかったよ。
お前らのこと、信じてみるぜ。

よし、応援を呼ぶんだ。
シンボルチャット...初めてだが、使ってみるか!
俺はぎこちない動きでシンボルチャットに手を出した。


<了解!>

あ、間違えた。
9519 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/18(土) 00:56:57 ID:knTS14hK0
*B2*
<了解!>
.....

.....何が?


あれ? でもコレ、リョー軍曹からのメッセージ?
9619 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/18(土) 00:58:01 ID:knTS14hK0
*B4*

うわわわ! カッコ悪っ!
違うって!
いきなり「了解」って何だよ、意味わかんねえよ!

落ち着け、落ち着け、
助けを呼ぶシンボルチャットは....これだ!

俺は必死に応戦しながらも、
なんとか助けを呼ぶメッセージを送った。
<敵拠点付近、応援頼む!>
9719 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/18(土) 01:02:00 ID:kcomMr6c0
*B2*
<敵拠点付近、応援頼む!>
リョー軍曹からのメッセージと共に、はるか遠方で信号弾が上がった。

.......

....無理です、軍曹。 遠すぎます。

誰も軍曹のシンボルチャットに答えなかった。
ただカイザー中佐が一言、
『どうやら軍曹は死に場所を見つけたらしいな。』
そうつぶやいた。


納得した。
9819 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/18(土) 01:03:02 ID:kcomMr6c0
*B4*
どうなってる。
応援呼んだのに、誰も返事してくれない。
インカムのボリュームを上げたが、やはり誰も答えてくれていなかった。

こねえ。
全然助けがこねえ。
初めて助けを呼んだのに。
何が応援頼むだ。
何が「仲間の力」だ。
畜生。俺はもう誰も信じないぞ、二度と!!

こうなった以上、もう覚悟を決めるしか無さそうだ。
誇りあるジオン軍人としては
せめてできるだけ腕のあるやつと手合わせして最後を迎えたいものだ。
この中じゃ、まぁ左手の陸戦型ガンダムか?
さっきから、結構良い動きしてやがるぜ。

あっ、てめぇ、さっきの雑魚ジム。
寄るんじゃねえ、お呼びじゃないぜ。
あああっ、何撃ってんだ馬鹿。
違う、違うって、お前じゃ無くてあのガンダ

 《敵に撃墜されました》
  タイトーイン戸塚
  新人パイロット
  トンヌラ二等兵

「ちくしょおおおおおお!!!!!!!」

炎上するコックピットの中で俺は絶叫した。
9919 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/18(土) 01:13:45 ID:kcomMr6c0
以上、第3話 応援 でした。

リョー軍曹がやられましたが、まだ終わりませんよ。
それでは、また来週。
10019 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/18(土) 01:19:15 ID:kcomMr6c0
おっと、書込みついでに100ゲット。
次回も頑張ります。
101ゲームセンター名無し:2007/08/18(土) 11:44:43 ID:dqmDyZPYO
>>19
今回もおもしろかったです
シンボルチャットの了解で食べてたそぼろ丼吹いたw
102ゲームセンター名無し:2007/08/18(土) 12:19:13 ID:LZ/ZPxRV0
了解WWWW
俺も同じ経験がWWWW
1038 ◆EnZwTLGqAk :2007/08/21(火) 23:00:07 ID:QpwiJ/XNO
19氏、乙&GJです
もう俺要らないかも……………
所で俺の小説にジオン兵を入れたいわけだが
19氏のキャラを俺の小説に登場させて言いすか?
もしおKなら各キャラの設定と愛機を教えて下さい
104意外と面白かったぞ:2007/08/21(火) 23:38:19 ID:ULZ5Ul9dO
このミクにアップされてるゲーム小説はなかなかだったが…
筆者は盗作と書いてるがネタだれか知ってる?

ttp://mixi.jp/view_diary.pl?ses=&id=466550836&owner_id=11147502
10519 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/22(水) 08:13:28 ID:c97bQEaF0
19です。
8氏、「俺いらないかも」なんて言わずに頑張ってくださいね。

キャラはもちろん使ってもらっていいですよ!
なんか、アナザーストーリーの形式で面白そうですね。
連邦側の話で登場させてもらえると、また新しい活躍が見れそうです。

とりあえず、自分の書いているストーリーのちょっと前って言う設定でいいですか?
主要3キャラの脳内設定を整理しますんで、少しお待ちください。
1068 ◆EnZwTLGqAk :2007/08/22(水) 18:23:59 ID:ySJdbWJCO
19氏
《ありがとう》
今日吾長に俺Tueeeeeeeされた俺ですよ
10719 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/22(水) 22:35:16 ID:r0f84Xms0
>8氏
脳内設定を整理しました。
ご参考にどうぞ。


○チャック上等兵(18)
民間人の頃から、縁あってカイザー中佐の指導を受けており、
配属2年に満たない若年パイロットにしてはなかなかの腕前だが、ザクIIしか使った経験が無い。
なお、ザクIIはカイザー中佐が兵卒時代に使用していたものを改造して使っている。
仲間思いのその性格からか同期の友人が特に多く、僻地で戦う友人へ手紙を書く事が日課になっている。
一見素朴な彼だが、学生時代に5つ年上の女性と付き合ったことがあるのは中佐にも内緒だ。
愛機:
 ザクII(ザク・マシンガンB、装甲2)
好きな言葉:
「一期一会」
10819 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/22(水) 22:36:56 ID:r0f84Xms0
○カイザー中佐(32)
ザクからタンクまで卒無くこなす、パイロット歴10年のベテラン。
実は既婚者で子供もいるが、長引く戦いで妻子とはもう何年も会っていない。
何事にも動じないその性格で隊の部下からの信頼は厚いが、上司からは頑固者に見られる傾向がある。
今まで多くの仲間と出会い、そして多くの仲間を失ってきた。
チャック上等兵はまだまだ心配な存在だ。
愛機:
 グフ(フィンガーバルカンB、機動4)
 デザートザク(ザク・マシンガンA、機動4)
 ドム(ジャイアント・バズB、機動4)
 ザクタンク(キャノンB、機動2)
座右の銘:
「百戦百勝は善の善なる者にあらざるなり。戦わずして人の兵を屈するは善の善なる者なり(孫子の兵法書)」
10919 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/22(水) 22:39:50 ID:r0f84Xms0
○リョー軍曹(22)
自称「疾風のリョー」、パイロット歴は4年。
兵卒時代に、鬼の様な上官からスパルタ教育を受けて逃げ出した経験があり、
以来、誰からもモビルスーツの使い方を教えてもらった事がない。
人に腕前をほめられた事も無いが、なぜか自分の操縦に絶対の自信をもつ。
常に「最速最前線」を戦術の基本とし、
最も得意なことは戦闘不能に陥ったモビルスーツから脱出すること。
伍長になりたての頃、その才能を生かし、
ニューヤークで、ザクIIによる伝説の7機落ちを実行して有名になる。
支給されたゲルググを次々と再起不能にするその戦いぶりに、
整備班の連中がいつも頭を悩ませている。
空気の読めない彼についてこれる女性はおらず、
付き合いはじめて2時間で別れ話を持ちかけられるいう別の最速伝説をもつ。
愛機:
 ゲルググ(ビームライフル、機動4)
口癖:
「明日があるさ」
11019 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/22(水) 22:50:04 ID:r0f84Xms0
キャラクターを使うにあたってのお願いですが.....
考えたんですが、特に何もありません。

自分のストーリーは気にせず、
煮るなり焼くなり、なんでも好きなように使ってやってください。

楽しみにしてます。
111ゲームセンター名無し:2007/08/22(水) 23:04:33 ID:f1TgJB53O
質問。
カイザー中佐のドムってあえて機動4なのか機動5の間違いなのかどちらですか?
112ゲームセンター名無し:2007/08/23(木) 00:51:31 ID:Dp64/IuYO
機動セッティング5を、まだ出して無いとみたw
中佐だしな。
11319 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/23(木) 12:29:49 ID:mUibQwQM0
セッティングは適当に考えた物なので、ドム機動4に特に理由はありません。
適当にご想像ください。
まだとれてないのかも知れませんね。
(ぶっちゃけ自分の話にドムで登場する予定もないですし。)
114初投稿ジム:2007/08/24(金) 17:50:40 ID:djI6FLGoO
風が頬に当たった気のする様なこの瞬間。
ここはジャブローの地上。
スコープの向こうに見えるは挟み打ちのため仲間から離れたグフが一機。
それを見逃さない自分。
ミノフスキー粒子のないこの場所で自分は虎視眈々と敵機を待っていた。
「照準よし・・・・・・今だ!」
一閃のビーム
狙ったとおりにグフにあたる。
グフは墜ちた。
「一機撃破!!!」
無線で仲間に知らせる。
今まで、こうやって敵機を墜としてきた。そしてこれからも・・・・・・
この戦争が終わるまでこの人の殺し合いは続く。
自分は死にたくないから敵を討つ。
仲間を失いたくないから敵を討つ。
守るべき者のために敵を討つ。
死んでいった者もそうやってきたに違いない。
「敵が来た、援護を頼む!!!」
いつもの様に親友の同僚は叫ぶ。
自分が構えた、その時。
「何っ!!!  後からもだと!!!  お前の後回りこんでいるぞ。」

今度は自分が叫ぶ。

自分はレーダーで敵機を探した。
その時に気付いた。
「自分も前から来た。」

スナイパーでは格闘戦で相手に勝てるはずがない。
自分は葛藤に悩まされた。
「自分はどうするべきだ。」
答えがわからない。
115ゲームセンター名無し:2007/08/25(土) 00:11:25 ID:d0Ly+GQ50
陸ジムのはちょっといい感じなんだけど、途中?
116ゲームセンター名無し:2007/08/25(土) 03:17:53 ID:rx7D7weS0
>>115
一話で一応完結したんだぜ?
117ゲームセンター名無し:2007/08/25(土) 13:06:01 ID:o7Fg5P2B0
前回の戦闘では苦汁を飲んだが今度はそうはいかない。
このままでは散っていった仲間たちに顔向けできない。
戦闘準備をしグレートキャニオンに降り立った。

「この谷は泣いているのでしょうか。我々に何かを伝えたくて」
僚機の言葉に私は返した
「いや、迎えてくれているのだ」

慎重に進みだす僚機たち

このミノフスキー粒子を使わない手はない
「回り込む!」
僚機たちに伝え洞窟内を一人敵拠点を目指し進む。

山頂付近では戦闘が始まったようだ
しばらく進むと前方に光が…

「抜けたか・・・」
私は呟き、そして敵拠点を確認した。

「これほど踊る心で敵拠点を見た事があるだろうか・・・。私の心は今の谷の様に震えている」

砲撃開始!
敵機は僚機たちが抑えてくれている。
私は私のすべきことをする。敵拠点に着々とダメージを与え、
そして・・・

「待ちに待った時が来たのだ。多くの英霊達が無駄死にで無かった事の証の為に
 再びジオンの理想を掲げる為に。敵拠点撃破の成就の為に!
 グレートキャニオンよ、私は帰って来たっ!」

そして、最後の一発を放った…
118ゲームセンター名無し:2007/08/25(土) 13:30:58 ID:8nAd1aof0
アナベル乙

絆に宇宙ステージがあればもっと燃えるんだがな。(´ー`)

バージョンアップで連ジみたいなシステムで出ないかな。
119ゲームセンター名無し:2007/08/25(土) 13:43:29 ID:o7Fg5P2B0
>>118
だよねー。宇宙ほしいよ。
警告の声も「下です!」みたいな
120ゲームセンター名無し:2007/08/25(土) 14:33:26 ID:8jFguEggO
話をアガーイタックル
やっぱり多少なり「再現」がないとだめかね?
要するに捏造100%の妄想SS

ok貰えても大したものが書けるとは思えないけど>>俺
1218 ◆EnZwTLGqAk :2007/08/25(土) 16:29:20 ID:1aerrJ8pO
今急ピッチで製作中でし
今日には2話が投下出来そうです
122ゲームセンター名無し:2007/08/25(土) 17:30:19 ID:/qpUMkPr0
>>119
宇宙行きたいけど陸戦系が全滅だからね……
連邦はどうにかなるにしても、
ジオンは格がギャンのみだし
なによりタンクが出られないからね。
1238 ◆EnZwTLGqAk :2007/08/25(土) 17:42:49 ID:1aerrJ8pO
投下します
前書きが長いからバトルシーンを見たい方はしばしスルーを
ではでは↓
1248 ◆EnZwTLGqAk :2007/08/25(土) 17:59:21 ID:1aerrJ8pO
NYの戦い〜連邦サイド〜
朝5:30、射撃訓練所にて
バンッバッバン!
銃の音が訓練所に響く
この所ずっと朝から射撃訓練をしている
今日で何回目になるのだろうか、
マカイノはそんな事を考えながら射撃を続ける。
マカイノ達はこの隊に入って二週間になる
10回は戦闘を行っているが毎度ハードルが高くなっていく、
8戦目頃には機体を大破しかけた程である。
MSの知識、整備方法等基本となる物は全て学んだ。
ビックトレー大隊には整備士が少ないが小隊は10近くある
そのため小隊長以外は自分で整備するのは基本となる。
(ただMSに乗ってドンパチやるのは馬鹿と小隊長だけだな)
バンッ!バッバン!
マカイノの撃った弾は命中している
(それに今度の相手はあのダブデ大隊だからな!)
緊張もあるが恐怖の方が強い。
1258 ◆EnZwTLGqAk :2007/08/25(土) 18:13:49 ID:1aerrJ8pO
ダブデ大隊とはNYに現れた大隊でレベルが高い
その中でも第七小隊は別格だと言われている
倒しても倒しても蘇るゲルググ、
一騎当千のグフ
そして、最強のザク
この三大パイロットは連邦に取って最大の障害である
(絶対勝つ)
心の中で叫ぶと訓練用具を片付け、自室へと戻った
  *   *
ヤマは自室で家族の写真を見ていた、
いっぱい喧嘩した親父
今も甘えさせてくれた母親
いつも明るい弟と妹
一昨日の戦闘でみんな死んでしまった………
今信用出来るのは親友しか居ない。
もう誰も死なせたくない。
そう心に誓い、ヤマはアルバムを閉じ次の戦闘に備えた。
1268 ◆EnZwTLGqAk :2007/08/25(土) 18:27:33 ID:1aerrJ8pO
NYの戦い〜ジオン軍編〜
「…元気ですか?連邦との戦いも負けないで下さい、
僕の軍は………」
ダブデ陸戦艦の中で手紙を書いている少年、彼をチャックと言う
マカイノ達と同じくひょんな事からジオン軍に入隊したが
その話は後程話すとしよう。
「チャックさん、また手紙ですか?」
「うん、グレートキャニオン攻略部隊の隊長さんに」
「へえー、やっぱり尊敬しちゃいますよ。」
「まあ君も二等兵だからね、僕も憧れの人なら居るよ」
「誰ですか?」
「修羅の双星だよ、名前なら知ってるだろ?」
「(そう……僕もいつか二人みたいなザク乗りになるんだ)」
「そう言えば、チャックさんは今度の作戦の隊長ですよね?
おいらも参加するんですよ!絶対勝てますよね!」
「(ハハハ……カイザー中佐から強制的だけどね)
ああ、勝てるよ!」
ガシッと腕を組む二人であった
 *  * 
1278 ◆EnZwTLGqAk :2007/08/25(土) 18:35:13 ID:1aerrJ8pO
「良し!当たれ!……チッ!外れたか。」
ゲームを呑気に楽しんでいる、もとい訓練に励んでいる
青年、リョーは明日の戦に備えているようだ。
 *  * 
「ふうっ………」
ドスッとパイプ椅子に座る男はカイザーと言う
風邪のため、今回の作戦に参加出来なかったが、
チャックに自分の仕事を任せている。
「さてと………」
ライブテレビはNYを映した。
1288 ◆EnZwTLGqAk :2007/08/25(土) 18:36:06 ID:1aerrJ8pO
以上が前書きです。
今から戦闘シーンの制作をしますのでしばしお待ちを
129ゲームセンター名無し:2007/08/25(土) 18:43:44 ID:8F3Pcg910
>>120
>1見れ。絆関連なら際限なくてもOKだ。
っていうか、19のもあきらかに際限じゃ無いな。好きだけど。



130ジオン軍小説家:2007/08/25(土) 18:55:05 ID:o7Fg5P2B0
オレも長編を書かせてもらいます。
暇があればぜひ目を通してください。

まずはニューヤーク編
131ジオン軍小説家:2007/08/25(土) 18:55:53 ID:o7Fg5P2B0
オレの名前はハーティ。ジオン公国軍 管理局・機動一課大隊所属の大尉だ
戦争に巻き込まれたサイド7での戦闘から2か月。
今では戦場に生きがいを求めるようになった

今回の戦場はミノフスキー粒子が濃いニューヤークだ
ビル群が隠れ蓑になって、いつどこから敵機が現れるとも分らない
恐怖と緊張と歓喜が隣り合わせの戦場だ
ちょっとでも気を抜くとすぐにやられてしまう
今では都市伝説になっているが7機落ちした軍曹もいたそうだ

そろそろ出撃の時間が近づいてきた
同小隊の仲間とターミナル付近で作戦を練る
今回の戦場では小隊を預かる身だ。なんとしてもよい戦果が上げられるよう会議にも力が入る
特に僚機の一人の曹長は今回の戦果しだいで少尉への道が開ける
曹長には得意の機体に乗ってもらうことにしよう
あとの2人の軍曹には別小隊とのバランスを考えて機体を選ぶよう指示をし
PODに乗り込む
132ジオン軍小説家:2007/08/25(土) 18:57:09 ID:o7Fg5P2B0
さあ、機体編成の時間だ
別小隊はキール大佐率いるラウンドツー大隊所属の4人だ
キール大佐とは何度か同じ戦場を駆け巡った仲間だ
彼のことだ、慎重かつ大胆に敵拠点を狙うだろう

・・・思った通り、拠点攻略編成を大佐の小隊は選んだ
オレは軍曹2人にタンクの護衛を指示。軍曹たちはザクUとデザートタイプに乗り込んだ
昇格戦の曹長は得意のドムで支援をするようだ
オレは愛機グフに乗り込んだ。最近覚えたQDできっといい戦果をあげてやる
レバーを握る手に力が入った

情報部からの報告によると連邦軍には人工知能搭載(バンナム)のMSが一機いるとのこと
パイロットネームと通り名を確認するが記憶にない
まだ会ったことのない歴戦の強者との戦闘に胸を躍らせる

2番機出撃!
管制塔からの指示で戦場に降り立った
133ジオン軍小説家:2007/08/25(土) 18:57:59 ID:o7Fg5P2B0
≪よろしく≫別小隊にシンボルチャットで挨拶をする
大佐から≪拠点を叩く≫と連絡が入った。
≪了解≫と大佐に応えつつ僚機に指示を出す
「大佐は中央雛壇より敵拠点を狙う。軍曹たちは弾幕を張れ!曹長は牽制しろ!」
『了解』

ハイウェイの上から様子を見ていると右側より敵機ジムを発見
その後ろからガンタンクRX-75がクレーター跡に向け進軍している
「右だ!」
曹長に呼びかけた
『確認しました』
曹長はタンクをロックオンし牽制を図る
ザクUの軍曹が一歩前に出てマシンガンで敵装甲を削る

未だこちらの拠点攻撃の邪魔は入らない様子だ
敵タンクの拠点攻撃阻止に向かおうか迷っていると
事情を察した大佐から≪ここはまかせろ≫と連絡が入った
≪ありがとう≫と応え、オレは敵タンク迎撃に向かった
134ジオン軍小説家:2007/08/25(土) 18:58:36 ID:o7Fg5P2B0
相手の後ろを取るためクレーター手前の埠頭を歩いて回り込む
(大丈夫、相手は気づいていない)
そんなオレの思惑を裏切るように曹長から警告が…
『大尉!後ろです!』
(なにっ!)
振り向いた瞬間、陸戦型ジムのビームサーベルがこちらの装甲に食い込む
相手はなかなかの腕。QD外しからループを狙ってきた!
「させるかぁっ!」
相手をしっかり見据えタックルで阻止!
ダウン中にブーストダッシュでその場を離れクレーター跡のタンクへ向かう
「見つけたぜ、子猫ちゃん」
聞いたことのあるセリフを口にし、バルカンBを打ち込む
怯んだ隙にすかさずヒートソードの連撃をたたき込んだ
しかし、2撃目に陸戦型ガンダムのマシンガンを打ち込まれ体勢を崩す
(しまったっ!)
体勢を整えるため一旦その場を離れようとするがジムと陸ガンが追ってくる
『大尉!こっちです!』
デザクの軍曹がマシンガンの弾幕で牽制し、ジムが怯んだ所に曹長のバズBの弾がHIT!
見事ジムを撃破!
僚機と合流し体勢を整え一気に敵タンク攻略に向かう
135ジオン軍小説家:2007/08/25(土) 19:09:41 ID:o7Fg5P2B0
マシンガンとバズの弾幕を武器に敵機にQDをたたき込み残すはタンクと陸ガンだけ
すると管制塔から【敵拠点撃破】の通達が!
流石は大佐だ!すぐさま ≪やったな≫ と称えつつこちらもタンクを攻め立てる
相手の装甲もぎりぎりだ。タックルで凌ごうとするタンクに弾幕を張る陸ガン
その時、ビルの間からストライカーのツイン・ビーム・スピアが軍曹のザクUに叩き込まれた!!
『うっ、うわぁぁぁっっっ!!!』 ドガンッッッ!!
『軍曹っ!・・・くそ!この野郎っ!』
曹長はストライカーに向かって行った
「曹長!さがれ!支援機体では無茶だっ!」
オレの声も聞かずヒート・サーベルを抜いて斬りかかった!
しかしタックルでかわされ、起き上がって放った拡散ビーム砲もかわされスピアの餌食に
「曹長ぅぅぅぅ!」
『大尉、すみません…』 ドガンッッ!!

「くそぉ!よくもっ、よくもぉぉぉっっ!!」
頭にきたオレはストライカーに向かってバルカンBを撃ちながら突貫して行った
QSをたたき込もうとした時、管制塔からの【拠点が撃破されました】との通達が!
「っつ!しまったっ!」
オレが我を失ったせいで拠点をやられてしまった…
その一瞬の隙にストライカーのスピアが目の前にっ!
(や、やられるっ!)
覚悟を決めたときストライカーの後ろから別小隊のゴッグがタックル!
≪すまない≫と応え大佐の小隊に合流
拠点を落としたタンクも大佐の小隊が撃破し、戦果的にはジオン軍の勝利
136ジオン軍小説家:2007/08/25(土) 19:10:11 ID:o7Fg5P2B0
大佐から≪やったな≫との祝辞を貰うがオレの心は晴れなかった
(曹長・軍曹…)
オレがもっとしっかりしていれば・・・。悔やんでも悔やみきれない

大隊にもどりターミナルで戦果の報告をしていると
『大尉!』
振り向くとそこには曹長と軍曹が!
「お、お前ら、生きていたのかっ!」
『俺たちは不死身の第4小隊出身ですからね!簡単には死にませんよ!』
またもや聞いたことのあるセリフだが、そんなことはどうでもいい!
生きててよかった。

そして、無事昇格した新少尉たちと次の戦場に向けてニューヤークを後にした
13719 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/25(土) 23:54:48 ID:c0kOFirz0
19です。
今回もよろしくお願いします。
感想UPしてもらえると嬉しいです。

>>29-42 第1話 「出撃」
>>54-62 第2話 「戦場」
>>89-98 第3話 「応援」

上記の続きで 第4話 「再動」 です。
13819 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/25(土) 23:56:10 ID:c0kOFirz0
*B2*
《4番機が撃破されました》

リョー軍曹が死んだ。

ごめんなさい...リョー軍曹。
最後の最後に助けを求めたのに......無視しました、僕。
怒ってると思うけど、ゆるしてください。あなたの事は忘れません、絶対に。
ありがとう...そして、さようなら!

僕は軍曹の亡きがらと思われる煙をながめながら、無言で敬礼した。

インカムからカイザー中佐の声が聞こえた。

『なにぃ....リョー軍曹がまだ生きているだと!?』

あ、やっぱりそうですか。
なんかそんな気がしてました。
13919 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/25(土) 23:57:07 ID:c0kOFirz0
*B4*
(あぶなかったぁああああ!!!
 死んでた、もう少しで死んでたよ、俺。)

何とかやられる瞬間に逃れることに成功した俺は、
連邦軍のモビルスーツの群から逃れ、
情報部の指定ポイントへ向かって走っている。
言うまでもないが、俺は逃げる早さも通常の3倍速かった。
(ここか....あった!!)

情報どおり、ゲルググはそこにあった。
すかさず乗り込み、起動させる。

(見ろっ! 疾風のリョーはここからが本領発揮だぜ!!)
さっきまで後一歩で死ぬところまできていたのだが、
俺はそんなことみじんも気にしない。

《3番機が撃破されました》
誰かわからないが、また一体やられたらしい。
遠方で、敵本体と戦闘中と思われる部隊をみつけた。
そこを目指して、再びゲルググは突撃を開始した。
14019 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/25(土) 23:58:31 ID:c0kOFirz0
*B4*
『ちっ.....軍曹、また懲りずにゲルググで出撃しやがったらしい。
 役に立たないくせに、無駄に丈夫な野郎だ。
 ....さっさと病院送りにでもなれば良いのに。』
カイザー中佐が不吉なことを言った。

突っ込みをいれたいところだが、実はそれどころでは無かった。
いつの間にか、連邦の兵が増えてきている。

『こいつはちょっとやっかいだな。
 まだ拠点を落とすには時間が必要だぞ。』
カイザー中佐がグフで応戦しながらそう言った。
『くそっ、せめて拠点を落とすまで軍曹が持ちこたえてくれれば....』
確かにそのとおりだった。
リョー軍曹が敵の注意を引き付けていたお陰で、今までは結果的に敵の数が少なかったのだ。
だが、今度こそは本気らしい。
拠点砲撃中の大佐のタンクも、既に何度か敵の攻撃を浮けている。
《3番機が撃破されました》
どこかで、味方がやられた。
どうやら、ここ以外もかなり苦戦をしている様子だ。

「うわっ!」
急に後ろから切りつけられた。
あわてて振り返るが、敵の姿を捕らえることができない。
そして、ふたたび衝撃。
今度は姿が見えた。ジムライトアーマー....ジムの近接格型だ。
その動きは素早く、ザクではこの間合いではとても歯が立たない。
14119 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/26(日) 00:00:00 ID:ge/R5JtL0
「カイザー中佐ーっ!!」
思わず助けを読んだ。
だが、中佐のグフも敵の執拗な攻撃に会い、とても応援どころではない。

『チャック、後ろだ!』
中佐の声は聞こえるが、ジムの速さについて行けないのだ。
速い...速すぎる。
このままじゃ....なぶり殺される!!!

「ズガン!!」
その時、ジムの動きを止めたのは大佐のザクタンクだった。
ジムが火花を吹きながら後方へ吹き飛んで行く。
(今のはタックル?
 ザクタンクでジムにタックルだって?
 大佐、なんて無茶な...でも、さすが!!)

おかげで態勢を整えることができた。
大佐は僕の態勢が整ったのを確認して、再び拠点砲撃を開始した。

さすが大佐、アルファ隊のリーダーだ。タンクを使っても、その腕は素晴らしい。
この人なら、タンクでガンダムを倒せるかもしれない...本気でそんな風に思った。
よし、まずは目の前の弱ったジムライトアーマーの止めを刺してやる。
なんとか、ザクに有利な間合いを確保できたようで、ジムは近付けない状態だ。
さっきのタンクのタックルが響いているのか、動きも悪い。
今の状況なら、ザクマシンガンを持つこちらの方が圧倒的に有利なはず。
(よし、いけるぞ....敵機撃破だ!)
俺は慎重にトリガをかまえ、ジムライトアーマーに照準を合わせた。
その後ろに.....

あ、ゲルルグ。
14219 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/26(日) 00:02:12 ID:bHBLbS0L0
*B2*
目の前で、ジムライトアーマーがザクタンクのタックルで吹き飛んでいた。
今のタックルが効いたようで、破損部から火花があがる。
あのジムライトアーマーはもうすぐ落ちる。

「今度こそ!」
正確に、目標をロックオン。
都合の良いことに、ジムライトアーマーは目の前のザクに夢中のようだ。

 ズギューーーーーン!!

ビームライフルから放たれた閃光が、ジムライトアーマーの背中から貫通した。
14319 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/26(日) 00:04:06 ID:bHBLbS0L0
*B2*
「あーっ!」
ザクのマシンガンが当たる前に、
ジムはゲルググのビームライフルをうけ、崩れ落ちた。
ぼ...僕が止めを刺そうとした所を....

こっちは、死にそうだった所を大佐に助けてもらってようやく優位に立ったのに....
何もして無い軍曹に後ろから持っていかれた....

「くそーっ!!」
思わずコックピットで声をあげた。

ちくしょう。
復活早々ハイエナとは!!
なにがカルカンのリョーだ。
これからはあの人を「ハイエナのリョー」と呼ぶぞ.....そう決めた。
14419 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/26(日) 00:05:52 ID:bHBLbS0L0
*B4*
《敵機撃破!》
いや〜っほ〜う!!
最高だぜ!!!

呆然とするノロマなザクの頭上を飛び越える。

ほかに死にかけのカモはいないか?
周りの様子を伺う。
目の前に、大佐のザクタンクの姿が見えた。
少し離れた所に護衛のグフ。

(こいつら、味方の拠点砲撃隊か。)
そう思った次の瞬間、目の前のザクタンクが弾け飛び....火を噴いた。

《8番機が撃破されました》
指令室からの通信を聞くまでもない。
大佐のザクタンクは、たった今ここで撃墜されたのだ。
14519 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/26(日) 00:14:04 ID:bHBLbS0L0
以上、第4話「再動」でした。

(大方の予想通り)あっさりリョー軍曹は復活しました。
それでは、また次週。


最近忙しくて、絆をやる時間がなかなかとれません。
でも、小説は欠かさず書いている俺。これって、本末転倒?

「絆をやる」「小説もUPする」
「両方」やらなくちゃなんねーのが
再現小説スレ住人の辛い所だな。
         byブチャラティ

1468 ◆EnZwTLGqAk :2007/08/26(日) 00:18:26 ID:/1TtGOS8O
19氏GJ!バトルシーンを今書いているところですが


*これより下はネタバレ


チャック君の作戦でマカイノ君があぼんになっています(笑)
14719 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/26(日) 01:01:47 ID:GYH2zxJY0
なんか、急激にスレ職人さん増えてません?
地味に盛り上がってきてますねぇ。ヽ(´▽`)ノ

>114 初投稿ジムさん
スナの必死さが伝わってきました。GJ!
スナ使ったことないので、どちらかというと
格闘機でスナに近付いた時の気持ちで見てしまった。

>117
うはwwwそのまま星の屑wwwwwww
今後、拠点砲撃する時に頭に浮かんでしまいそうwwwww
絆って、0083関係の名前にしている人、けっこう多いですよね。
って、そういえば自分の小説にも1名いた。

>120
UPキボン
14819 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/26(日) 01:03:51 ID:GYH2zxJY0
>123 8氏
待ってました!
しかも、両軍視点の小説、相当いい感じですね!(・∀・)
マカイノ&ヤマとの対決楽しみです。
チャックもリョーも良い感じに使ってもらえて最高です!
(自分の小説も、逆に8氏の影響受けてしまいそう。)
「倒しても倒しても蘇るゲルググ」
 ↑これってやっぱり.....
  ...こう書くとなんか強敵っぽいがリアル絆では完全に地雷www

>130 ジオン軍小説家
長編乙!
味方の拠点撃破の報告聞くと、なんか士気が上がる気がしますよね。
負けまくってる時の「拠点撃破」が特に。(...そのまま負ける時が多いですが。)
「今では都市伝説になっているが7機落ちした軍曹も」
 ↑これってやっぱり.....
  みなさんに自由にキャラいじってもらえて光栄です。
149ジオン小説家:2007/08/26(日) 01:33:20 ID:gVQ9X56O0
>>137
19氏「再動」乙
「都市伝説〜」のくだり使わせていただきました
ちなみに>>120も自分が書きましたwww

>>123
8氏 乙
19氏のキャラクターがうまいこと生きてます
はよ続きを!
150ジオン小説家:2007/08/26(日) 01:35:05 ID:gVQ9X56O0
↑訂正
>>120じゃなくて>>117でした
151ゲームセンター名無し:2007/08/26(日) 05:57:14 ID:EklVjPWlO
こう段々と盛り上がって来ますと、
アオ氏の小説まとめサイトも密かに復活してほしい所ですね(笑)
152ゲームセンター名無し:2007/08/26(日) 10:43:15 ID:W+BDmMiM0
良スレならぬリョースレ上げ。
153ゲームセンター名無し:2007/08/26(日) 11:56:13 ID:gacd3Rxu0
「あああっ退路をふさがれてます、大尉どうします?」
ジオン軍の拠点を撃破する作戦は敵に見抜かれていた。この事実を知った
連邦軍のハーオニー大尉(43)は長年連れ添った部下のズズガガ伍長(39)に
「アクアジム2機じゃ目立つじゃけん、タンクにしとかばってん、ほれみぃ」
そう通信するとブーストで上昇し、高台に降り立った。
「あちゃーロックオンされとる、もうだめじゃあ。やられる前にオナるけえ」
そう言って大尉はミサイルを発射しながら陰部をぶっきらぼうにこすり始めた」
「大尉の撃ったミサイル命中してます。やった!敵が後退してく」
「助かったけねぇ、コックピットんなかイカ臭くてなぁ、あとで掃除頼むでぇ」
2機は無事生還した。ハーオニー大尉が機内をイカ臭くしたのは鹵獲される
のを避けるためという事実を見抜いたジオン軍幹部たちはハーオニー大尉
に勲章を授与した。
154ゲームセンター名無し:2007/08/26(日) 14:12:58 ID:+5l2xON80
スマン、ちょいと質問なんだが。
こういう所向けに書いたSSをアップするのに、どっか適当なアップローダーは無いだろうか。

初投稿で言うのもアレなんだが、とりあえず書いてみたものの10レス以上消費してしまいそうな量だ。
アップしたいのだが、どうもアップローダーとかそういう話題に疎くて、どこを使ったらいいのかわからん。
155ゲームセンター名無し:2007/08/26(日) 14:36:06 ID:Qf+a9CghO
>>145
リョー軍曹氏ねw
156120:2007/08/26(日) 15:01:40 ID:Qf+a9CghO
あ〜、家にはネットに繋げられるパソがないのでしばし待たれい


(携帯で即興で書こうとしたら改行制限に引っ掛かったのは秘密だ)
15719 ◆jwzTa4PnO. :2007/08/26(日) 22:51:16 ID:UbSbI1Z70
>154
2chの書込用アップローダ(?)は聞いたことはないですが
2chはIPアドレスとcookieで連続投稿を禁止してるっぽいから
連続で書き込みするならPROXY使うとかしてアドレスを変える必要あり。

↑見て意味が分からないなら、携帯がお奨め。
携帯電話なら、キャリア経由のアクセスなので書き込み制限されない。
でも、携帯のフルブラウザはどうなのかな?試したことがない。

ちなみに、携帯で書き込むとIDなくなるんで、コテハン推奨です。
158ゲームセンター名無し:2007/08/27(月) 10:38:24 ID:ZFWqJBCU0
「防衛ライン突破されたがぁ?定年まであとちょっとだば逃げとっかあ」
ジオン軍の拠点を愛機のザクスナイパーで守るのはミジンバ曹長と
ゾウリエル軍曹の団塊世代コンビである。
「4機もエースがきてなんべえなあ、スナの光線あたらんよって」
2機のザクスナイパーは拠点の後ろに隠れた。
「司令塔のお偉いさん盾にしちゃける、日頃のあれやがほんに」

ジオン軍の拠点は壊滅した。ミジンバ曹長から笑みがこぼれた。
「だらとっと反撃すっかい、スナじゃき、なんまんだぶなんまんだぶ」
「そっこのガウに拾ってもらうげ信号弾あげっどなあ」
ザクスナイパー2機は帰還した。
159ゲームセンター名無し:2007/08/29(水) 21:28:03 ID:Cz1jftLD0
ほしゅ
160ゲームセンター名無し:2007/08/30(木) 02:39:37 ID:GtMzZ8ph0
ちょっと書いてみた。
と言いつつ、当初の予定の1/5程度なのだが、キリがいいのでUP
生テキストで16KB超えてるので投稿は無理そうだ。

http://uproda11.2ch-library.com/src/1125438.txt.shtml
にアップしてみた。

ダウンロード用パスワードは「kizuna」で。
携帯の人はスマン。

罵声、感想、お叱り等もらえると嬉しいっす。
だがしかし!毎日残業が激しいから続編はいつになるかわからない!
161ゲームセンター名無し:2007/08/30(木) 18:39:15 ID:1S0PcUtS0
160 GJ!!!
燃えた。
いや、正直言うと萌えた。
162ゲームセンター名無し:2007/08/30(木) 22:05:25 ID:ZnRPTKJw0
>>160
正直なところ、オチは読めていた
だがワロタww
1638 ◆EnZwTLGqAk :2007/09/01(土) 21:26:38 ID:cPLwt68yO
遂に出来ました!
皆さん待たせてすいません
バトルシーンいくぞ(笑)
1648 ◆EnZwTLGqAk :2007/09/01(土) 21:32:05 ID:cPLwt68yO
《マカイノ機発進して下さい》
「マカイノ、ジム、出ます!」
《ヤマト機、発進どうぞ》
「ヤマ、ジム、出るぜ」
二機のジムがビックトレーから飛び出した
*   *
「リョー軍曹、ゲルググで出る」
《ちょっと、リョー軍曹、停止して下さい!》
「オレは疾風のリョーだ、チンタラ止まれるかよ!」
リョー軍曹はゲルググを駆り、中央ビル群に走った
1658 ◆EnZwTLGqAk :2007/09/01(土) 21:38:38 ID:cPLwt68yO
*   *
「しかし………ビル群に敵はいないか…」
ヤマがボヤく、向こうから影が見える
「ありゃMSだな」
「ツッ………ゲルググかよいきなり!」
ゲルググとザクの大群が二人を襲った
*   *
「こちらリョー、ジムを見つけた、迎撃に入る」
オペレーターも彼にはついて行けなかった。
「よっしゃ、雑魚ジムいただきイッ」






サーセン、明日の昼に続きを書きます
親が来た
166ゲームセンター名無し:2007/09/02(日) 01:39:38 ID:QhBP8uZv0
8続きマダー?
167ゲームセンター名無し:2007/09/02(日) 03:32:21 ID:BXJI5YoN0
>8
続き無し?
書き込み制限?
1688 ◆EnZwTLGqAk :2007/09/02(日) 08:18:23 ID:1ywFc15MO
母さんが行きました
続きどうぞ

因みにヤマの正式な名前はヤマトです
↓↓
1698 ◆EnZwTLGqAk :2007/09/02(日) 08:33:08 ID:1ywFc15MO
ゲルググのビームナギナタが光った
*   *
「……無理、ゲルググなんて無理!」
ヤマがレバーから手を離す。
「あーだこーだ言ってないで、とっとと行くぜ!」
バーニアを焦がし、
マカイノはゲルググにビームサーベルを向けた。
*   *
この疾風のリョー様に、
「格闘とは、良い度胸だなぁぁぁ!」
リョーはナギナタを振るい、
「喰らえ!」
ジム目掛けて斬りかかった
*   *
「当たるかよっ!」
マカイノはナギナタを避けた
確かにリョーのゲルググの動きは速い
「だけど……」
ただ一つの弱点がある。
「それはっ、
動きがワンパターンなんだよっ!」
リョーは切りかかるとき、先ず右上から左下に振る。
そして外れると右サイドががら空きになる、
「そこだっ!」
マカイノの指がリズミカルに動く。
1708 ◆EnZwTLGqAk :2007/09/02(日) 08:45:22 ID:1ywFc15MO
「二発、三発ッ!」
三発目を終えると100メートル程離れ
ゲルググの動きを待つ。
*   *
「クソッ、やりやがった。」
ゲルググを起こし、耐久値を見る
「(まだ180か、やれるな。)」
ジムをロックオンすると
若い少年の声がコクピットに響く。
「リョー軍曹、後退して下さい。」
「ったく、何なんだよ!」
「ビックトレーを総攻撃します。
ゲルググスナイパータイプを出します
スナイパーで攻撃して下さい。」
「スナイパーか、性に合わないが仕方ない。
お前ら、このジムを徹底的に叩き潰しとけ。」
リョー軍曹は、ダブデへ後退した。
1718 ◆EnZwTLGqAk :2007/09/02(日) 08:51:37 ID:1ywFc15MO
*   *
「しかし、このザクは多くないか?」
「確かにな…行くぞっ!」
「了解!」
大量のザクを相手に、マカイノとヤマは立ち向かう。
マカイノはシールドとビームサーベルを武器にして一気に仕掛ける。
ヤマは効率良く一機ずつ倒して行く。
しかし、ザクは一向に減らない。
「クソッ、どうすりゃあいいんだ!」
1728 ◆EnZwTLGqAk :2007/09/02(日) 09:14:59 ID:1ywFc15MO
交戦が開始した頃
「我々が、03MS小隊に転属……でありますか?」
「そうだ、君たちが必要なわけだ。
なにせ彼らの大隊はダブデ大隊に対抗する為の唯一の隊だからな。」
「ダブデ大隊でありますか?」
「そうだ、もう時間が無い、頼んだぞ
ユウト曹長。」
「了解であります」
敬礼をすると、ユウト曹長は部屋を出ていった。
ここはジャブロー基地地下の連邦軍本部ビルである。
*   *
「…と言うことで、俺達はMS03小隊に転属だ」
「おいおい、03のメンツは堅物ばっかって聞いたぞ」
「そうそう、俺達の出る幕じゃ無いと思うな。」
そう言ったのは、リョウスケ軍曹、続いてショウ軍曹である。
ただ一人、何も言わず、端にいるのはダイスケ伍長、
ただ仮眠を取っていただけである。
「とりあえず、出撃だ!」
「「「了解」」」
何の話しか分からなかったダイスケであった。
*   *
《ユウト機、発進て下さい。》
「ユウト、EZー8、出る!」
《リョウスケ機、ショウ機、ダイスケ機、発進どうぞ》
「リョウスケ、陸戦型ガンダム、行くぞ」
「ショウ、ジムスナイパー、行きます。」
「ダイスケ、ジムスナイパー発進します!」
四機のMSがNYに向かって飛んだ。
1738 ◆EnZwTLGqAk :2007/09/02(日) 09:16:06 ID:1ywFc15MO
二話【NYの戦い】
終わりです。
次回作は制作中です
17419 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/02(日) 11:29:55 ID:/Q7P0a0T0
19です。
続きUPします。
大佐のタンクが突然何者かに撃墜されてしまったところからです。
チャック上等兵、カイザー中佐、リョー軍曹は一体どうなるでしょうか。

>>29-42 第1話 「出撃」
>>54-62 第2話 「戦場」
>>89-98 第3話 「応援」
>>137-145 第4話 「再動」

上記の続きで 第5話 「強敵」 です。
17519 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/02(日) 11:30:30 ID:/Q7P0a0T0
*B2*
《8番機が撃破されました》
えっ? 8番機!?
.....大佐のザクタンク!!??

「まさか!!?」
とても信じられない。
あわてて大佐の状態をモニターで確認したが、
ザクタンクは黒い煙を吐き、完全に沈黙している。

『何だとぉ!』
カイザー中佐も驚いている。

「大佐っ....大佐ぁ!!」
大佐の返事はなかった。

信じられない。
あのアルファ隊の大佐がやられたって?

その時、まるでスローモーションの様に、
ザクタンクの後ろにモビルスーツが現れた。
ザクタンクがガラガラと悲鳴のような音を出しながらゆっくりと崩れて行く。

ぞくっ....おもわず寒気がした。
17619 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/02(日) 11:31:04 ID:/Q7P0a0T0
*B4*
それは、非常に特徴のあるモビルスーツだった。
左腕に標準装備された中型シールド。
メイン兵器は重厚な100mmマシンガン。
だが、今その右手には連邦軍の陸戦型戦闘武器ビームサーベルが握られている。
頭部は、本来のガンダムのシンボルとも言えるV型アンテナが無く、
代わりにロッドアンテナを装着している。
サブ兵器は35mm頭部バルカン砲。
胸部装甲板には、実はザクのシールドと同じものが使用されている。

陸戦型ガンダムを近接格闘用としてカスタマイズした機体。
 RX-79[G]Ez-8「Extra-Zero-8」(08小隊特別機)
....通称、『ガンダムEz-8』。


煙の中で、チタニウム合金があやしく光る。

その青白いカラーリングは、なぜか俺に人魂を連想させた。
17719 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/02(日) 11:31:34 ID:/Q7P0a0T0
*B2*
ガンダムEz-8の後ろは小高い丘になっており、
さっきまでその上にザクスナイパーがいたはずだった。
今気づいたのだが、既にそのザクスナイパーは撃墜されている。

(間違いない....ザクスナイパーもこのガンダムにやられたんだ。)
ガンダムEz-8がこっちを向いた。

『チャック、ダブデまで引き上げるぞ。』
カイザー中佐からの連絡だ。

「でも...大佐のカタキです、カイザー中佐!」

『タンクがやられた以上、この作戦は失敗だ。
 ここはもう危険だぞ、戻って態勢を立て直せ!』

「大佐は僕を助けてくれたんです、我慢できません!!」

『まだわからんのかチャック、
 間違いない、こいつは情報にあった連邦の将官パイロットだ!!』

将官、という単語が一瞬僕の耳にひっかかった。
それでも、どうしても許せなかった。
まだ僕のザクは戦える。
ごめんなさい、カイザー中佐。
初めて教えに逆らいます。
僕はブーストペダルを踏み付けた。

『チャーック!!』

ガンダムEz-8が身構えた。
17819 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/02(日) 11:32:08 ID:/Q7P0a0T0
*B4*
(このガンダム、将官クラスなのか......!)
インカムのボリュームを上げたままだったおかげで、
偶然にも俺は今の会話を聞くことができた。

.....きた。
きたよ。
遂に俺にチャンスが。
だって将官クラスだぜ?
中将か? 大将か? まさか、レビルとか!?
誰だっていいや、俺も一気に名を上げるチャンスだ!
ここで大将首を上げれば、さっきのゲルググ大破ぐらい、一気にチャラになる。
いや、それどころか、ビッグトレーラー砲撃作戦がどうでも良くなるほどの手柄首だぜ。
どこの馬鹿か知らんが、将官にもなってわざわざ自らモビルスーツで戦場に出てくるなんてな。
よし、やってやる!
こいつに止めを刺すのは絶対に俺だ!
17919 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/02(日) 11:35:12 ID:RHu9/Kqt0
*B2*
敵機との距離約200m。
ザクで戦うにはほぼベストの間合い。
だが、Ez-8は迷わず近づいてきた。
そこにマシンガンをばらまく。
しかし、Ez-8は軽いステップでそれをかわした。

当たらない。

「くっ!」
簡抜をいれず、マシンガンを撃ち続けた。
Ez-8は、ゆらゆらと、僕が今まで見たことの無い動きをしながら近づいてくる。

当たらない。
18019 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/02(日) 11:36:36 ID:RHu9/Kqt0
「う....ウソだろ!」
驚くべきことに、ノーロックでばらまいたマシンガンすら一発も当たらない。

少しづつ、確実に接近するEz-8。
僕はまだマシンガンを撃ち続ける。

でも、当たらない

当たらない

当たらない

「なんでだよ...当たってくれよ!」
思わず声が出た。
いや、もうそれはほとんど悲鳴だった。

Ez-8がジャンプした瞬間、本当の悲鳴が出た。
「ひぃいいいいい!」

ようやく何発かのマシンガンが当たったが、
そいつはダッシュの勢いに任せてそのまま突っ込んできた。
右手のビームサーベルが大きく振りかぶられた。
18119 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/02(日) 11:37:11 ID:RHu9/Kqt0
*B4*
すごいものを見た。
こりゃぁ、本物だ!!
マシンガンをもろともせず、ガンダムEz-8はザクIIに切りかかって行った。
ザクIIが次々と切り刻まれる。

『チャアアーーーーック!!』
インカムから中佐の声が聞こえる。

無理だ。チャックとやらは多分助からない。

そんな事は気にせず、俺は何とかしてこのガンダムを倒す方法が無いかと策を練っていた。
中佐のグフは、今アクアジムと戦っている。
だいぶ弱ってきてるようだから、多分グフが勝つだろう。
そうしたら、次にグフはガンダムと戦うことになる。

イケる。
さすがのあのガンダムも、
中佐のグフ相手に無傷ではいられないはずだ。
俺のゲルググはまだ無傷。
さすがの将官様でも、これだけのハンデがあれば勝てるぜ。

ザクとグフがやられるその瞬間
....狙うのはそこだ。
「ガンダム撃墜計画」
俺はこの作戦をそう名付ける事にした。
18219 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/02(日) 11:39:40 ID:virAUE+40
*B2*
ビームサーベルがザクの装甲に食い込むたび、コックピットが大きく左右に揺れた。
メインモニターにノイズが入る。
いきなり三発、そうとう厳しいのを食らってしまった。

『チャアアーーーーック!!』
中佐が僕の名前を呼んだ気がしたが、よくわからなかった。

直後、Ez-8がモニターの死角へ消える。
あわててザクを旋回させるが、一瞬姿を捕らえるだけで、すぐに見失ってしまった。

間に合わない。

次がくる。

恐ろしい。

呼吸をするのも忘れるぐらいだ。
18319:2007/09/02(日) 11:53:22 ID:sXu0gD8D0
*B4*
あれ?
中佐のグフが、アクアジムを無視して、こっちに向かって来たぞ?
アクアジムは誰が見てももう限界っぽいのに。
止め刺さないの?

『リョー軍曹、聞いてるか!
 俺と交代だ、アクアジムはお前が見ろ。
 お前の武器なら、その位置でも届く!』

そうですか。
ちょっと作戦と違う展開だが、こりゃ結構オイシイな。
命令されるのはごめんだが、落ちてるものはゴミでも拾う主義でな。
ま、ガンダムを落とす前にこいつも美味しくいただくとするか。

アクアジムをロックしたとたん、
アクアジムからミサイルが放たれる。
ひん死の状態だが、生意気にもあちらさんはまだやる気らしい。
18419:2007/09/02(日) 11:54:28 ID:sXu0gD8D0
以上、 第5話「強敵」でした。
続きは、また一週間後に。
1858 ◆you2ThwkLE :2007/09/02(日) 11:56:17 ID:1ywFc15MO
19氏
乙&GJです
18619 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/02(日) 14:40:50 ID:90F6KrfZ0
>160
長編乙。
そうとう面白かったです!
バンナムは人工知能という設定で小説作る人が過去に多かったみたいですが、
こんな風に「役に立たない、話の通じない応援部隊」という設定も斬新で面白いですね。
忙しいそうですが、続き期待してますので頑張ってください。
対戦相手とボイチャ....是非やりたいですね〜!!
女性少佐とのボイチャは特に。(;´Д`)ハァハァ

>163 8氏
リョー軍曹、キャラ光ってますねー!!
しかも、まさかのゲルググG!
しかし、マカイノ以外にも強そうなのが4人も出て来て、また対戦が熱くなってきてました。
次回も楽しみです。
187388:2007/09/03(月) 00:34:12 ID:37eSMXGE0
あっはっは、土日の間に続きを出そうと思っていたんだが、月月火水木金金だったさね。
書きたいネタは多数ため込んでいるんだが・・・。

明日は10時出社だからこれからちょっとだけ書こう。来週の土日にはupできることを目指して。
つーかアレですか、気がついたらSSどころか絆本体すらやってない自分に気がついた。

とりあえず俺、メインがジオンなんだが、スペースノイドの独立のためよりも先に、SEの労働条件のために会社にコロニー落としたいよ、マジで。
でも修復作業でさらに過労になりそうだから怖くてできない俺、小心者。つーかその前にコロニーなんて(略


>>161
どうも女性キャラの描写は苦手だから萌えてもらえたなら嬉しいっす。
昔、某バー○ャロンのSSに女性キャラ出したら「男っぽすぎ」と叱られたからなぁ・・・トホホ。

>>162
次は読ませはせぬぞ!
実を言うと俺も読めん、行き当たりばったりで書きそうだし。(をい
最後の着陸地点は決まっているんですがね。
188388:2007/09/03(月) 00:35:20 ID:37eSMXGE0
>8氏、19氏
UP乙っす。

>8氏
いや、正直尊敬っすね。
自分はSSはだいぶ前から書いてるんだけど、大量にキャラ出すと自分で収拾つけられなくなって身動きがとれなくなるから、だいたい多くても主要人物は5キャラぐらいに縛ってるんで。
特にガンダム関係だと、原作キャラ持ち出しという荒技が(一応)可能だから、どうでもいい部分は原作キャラにやらせればいいや、と思ってたりはするんだが。
そういう意味で、複数のキャラかき分けられる貴方は凄い。

>19氏
>どこの馬鹿か知らんが、将官にもなってわざわざ自らモビルスーツで戦場に出てくるなんてな。
常日頃から俺が思っていたことだ・・・。密かに笑わせていただきやした。
二等兵にMSってのも変だとは思うけど、将官もなぁ・・・。まぁ「暴走将軍」なんて称号もあるんだが。
あー、某赤い彗星なんてネオ・ジオン総統になっても出撃してたし、まぁガンダム世界のお約束なんだろうか。
おっと話がそれた。燃える展開になってきてますな。続きを楽しみにさせていただきます。

あーっと、>>186へのレスを。
や、実は人工知n・・・(ゲホゲホ) 詳しくは次に書きますってことで。
女性少佐は知り合いがモデルだったりします。将官だけど。(´・ω・`)万年大佐だよをれ。



さって、秀丸とにらめっこだ!
189↑で388とか書いた160:2007/09/03(月) 00:36:07 ID:37eSMXGE0
ちょっとマテ、388ってどこだよ、をい!
160っす。
190ゲームセンター名無し:2007/09/03(月) 13:08:49 ID:HguovYUT0
「おおぉ、禁じられし神が今まさに連邦の白い悪魔に、これがエデンの園かぁ!」
ジオン軍の堕神父アデス少尉がザクタンクでブラインドショットを
連邦軍の拠点に撃ちながら叫んだ。
「ノーロックこそ我が主のお導き、ガ、ガルマさまー今そちらに我も
向かってまするー、あの世で一緒になりとうございまするーー!!」

拠点が攻撃されているのに気づいた連邦軍のアフリカ女ジェナ軍曹が
ガンタンクでザクタンク撃破にむかった。そして距離800メートル
からアデス少尉にノーロックで主砲をぶちまけた。
「800なんか簡単やわぁ、850いっときましょか?」
ジェナ軍曹の放った弾がザクタンクの腕部に被弾した。

「なんだと!天からの賜りものだと、ふふふはははははは
ガルマ様、あなた様のお好きな数字でいきますぞーーーー
1000メートルだーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」
アデス少尉が急速に距離を離しながらガンタンクから1000メートル
の場所でノーロックで主砲を撃った。
1918 ◆EnZwTLGqAk :2007/09/03(月) 20:16:23 ID:pKDZUXaAO
意外と俺が投下した後に19氏を始めいろんな職人さんが投下しますね〜
↑勘違い
まあ皆さんも頑張って神と呼ばれる職人になろう
↑一流気取り
小説投下、行くぞ(まだ出来てません)
↑隊長気取り
192192:2007/09/04(火) 01:03:20 ID:hm7dhEBe0
生まれて初めてSSなるもの書いてみました。笑ってやって下さい。w

「くそっ!泣けるぜ!」
モニター越しに鬼の様な勢いで迫るザクとグフを見て悪態を付いた。
僚機のタンクを逃がす為に囮になったまでは良かったのだが、
予想以上に敵の追撃が激しく既に自機の陸戦型ガンダムは盛大に火花を散らせている。
大皿まではまだかなり距離がある、味方の機影もレーダーには映っていない。
このままではいずれ捕まるだろう、俺は腹の決めた。
「お前らの内一機は俺と一緒にあの世に行って貰う…!」
俺は前方80mの距離のグフに狙いを定めた。
上手くいくかどうかは分からんが、昔上官が模擬戦でやってみせたとっておきをお披露目してやる。
193192:2007/09/04(火) 01:04:20 ID:hm7dhEBe0
ブーストを吹かせてわざと相手の格闘間合いに入る、
相手はやや面食らった感ではあるが素早くタックルを繰り出した。
俺はグフがタックルを繰り出したのを確認するとバックブーストを吹かして相手の格闘間合いから離脱する。
無茶な動きに強烈なGが襲い、機体が悲鳴を上げる。
だが、無茶をした見返りは充分あった、目の前には致命的な隙を晒したグフ。
俺は間髪入れずにグフのコックピット部分にプルハップマシンガンを叩き込んだ。
グフは仰向けに倒れこみ、そのまま動かなくなった。
194192:2007/09/04(火) 01:05:11 ID:hm7dhEBe0
しかし、隙を晒したのはこちらも同じである。さっきの立ち回りの間ザクは完全にフリーだった。
ザクマシンガンの銃口をこちらに向けて発砲する、もう助からないだろう、、目を閉じて衝撃に備えた。
ところが、いつまで経っても来るはずの衝撃が来ない。
集弾性の悪いザクマシンガンが災いしたのだろう。
どうやら弾道がバラけ、弾は機体を掠めただけで直撃は避けられたらしい。
「ツキがなかったみたいだな、グフのパイロットと仲良くな!」
再びマシンガンの引き金を引き、俺の放ったマシンガンは正確にザクに着弾し、ザクは火に包まれた。
195192:2007/09/04(火) 01:05:48 ID:hm7dhEBe0
「俺はツイてる、ツイているんだ…」
一度は捨てた命が偶然にも助かり、強度の疲労がどっと吹き出したが笑わずにはいられなかった。
仲間に後退の合図を送らなければと思い、視線を右に移した時だった。
「あ…」
俺は見た、いや見てしまったというべきか。
遥か向こうの敵拠点前から座り込み、銃口をゆっくりとこちらに向けるザクスナイパーの姿を。
時間が驚くほどゆっくりと流れ、まるで止まっている様だった。
銃口が光ったかと思った瞬間、俺の意識はそこで途絶えた。
196ゲームセンター名無し:2007/09/06(木) 22:00:35 ID:FxNW6W6b0
誰か>>190のを解説してくれ・・・何か元ネタあるのか?
197ゲームセンター名無し:2007/09/07(金) 17:52:28 ID:uWPG1Scq0
>190 192
GJ。
しかし、このスレは週末にならないと盛り上がりませんな。
198ゲームセンター名無し:2007/09/07(金) 18:07:33 ID:kZOPMp4J0
>>197
その合間をぬって襲う悪夢のDAT落ちってとこかなw
19919 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/07(金) 20:34:58 ID:bkG4trV00
19です。続きUPします。
<前回のあらすじ>
ガンダムEz-8の登場で、チャック上等兵は大ピンチに。
そこへ、カイザー中佐がかけつけます。
一方、リョー軍曹はガンダムEz-8の撃墜を狙っているようですが、とりあえず目の前のアクアジムと交戦中。
今回はEzー8と交戦中のチャック上等兵からです。

>>29-42  第1話 「出撃」
>>54-62  第2話 「戦場」
>>89-98  第3話 「応援」
>>137-145 第4話 「再動」
>>174-183 第5話 「強敵」

上記の続きで 第6話 「師弟」 です。
20019 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/07(金) 20:35:45 ID:bkG4trV00
*B2*
「.....!!!」
次の攻撃がくる、そう思って身構えた。
しかし、意外なことに次の攻撃がこない。
あわてて周りを確認する。
青いモビルスーツがEz-8にぶつかって行くのが見えた。
グフだ!
タックルを受けて、Ez-8がひるんだ。

「カイザー中佐!!」
Ez-8と戦っているのは中佐のグフだった。
だが、タックルがきまったのもつかの間、逆に中佐のグフが切りつけられた。
中佐が苦戦...いや、押されている。

『どうしたチャック、援護しろ!』
中佐の指示がきて、とっさにマシンガンを放った。

.....

.....!?

出ない!

まさか、弾ぎれ!?
こんな時に!!
20119 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/07(金) 20:36:20 ID:bkG4trV00
*B4*
うっ、うおっ、こいつ、やるじゃねーか!!

アクアジムは生意気にも俺のビームライフルを左に移動してかわしてきた。
逆に、アクアジムのミサイルが、ビームライフルとは対称的な放物線を描きながら迫ってくる。

こちらも、攻撃をかわそうと右へ移動しする。

全弾食らった。
20219 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/07(金) 20:37:29 ID:bkG4trV00
*B2*
あっと言う間だった。
マシンガンのチャージが完了するまで、約6秒。
だが、それは致命的な6秒間だった。

Ez-8の攻撃が止まらないのだ。
驚くほど冷静にグフの死角から死角へ回り込み続ける。
目の前で、美しいグフの装甲が見る影も無い形に変形してゆく。
崩れ落ちようとするグフが、さらに下から切り上げられる。

(強い!)
格の違いを思い知らされた。
将官クラスとは、ここまで違うものなのか。
配属当時から技術のすべてをカイザー中佐から教えてもらった。
当然、中佐はすべての技術において、僕よりもはるかに上だった。
心の底から尊敬していた。
....だから、想像もしなかった。
あのカイザー中佐が全く手も足も出ないなんて。
20319 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/07(金) 20:38:21 ID:bkG4trV00
Ez-8の一撃で、グフの頭部が吹き飛んだ。
まずい。
今ので中佐のメインカメラが壊された。

『ガガガザザザ....だめだガガガ....っ!!.....ザザザザザザ』
ノイズに交じりながら、中佐の声が聞こえた。
あの状態では、Ez-8の姿は見えていない。

「カイザー中佐、脱出してください!!」
だが、返事が無い。
通信回線が死んでいるのか?
グフは既に沈黙している。

Ez-8が、停止したままのグフへ向けビームサーベルを構えた。
「やめろぉおおおお!!」
だが、ビームサーベルはそのまま、正確にグフのコックピットを貫いた。
20419 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/07(金) 20:40:28 ID:8zdyEsPL0
*B4*
《敵機、撃破!》
「ふぅう〜っ」
何とかアクアジムを撃破した。

あいつ....瀕死の分際で、意外な反撃をしてきやがった。
正直、このダメージは計算外だったが...さすがゲルググの装甲だ。
まだまだいけるぜ。

....さて、さっきのガンダムはどうなった?
20519 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/07(金) 20:41:09 ID:8zdyEsPL0
*B2*
《1番機が撃破されました》

「カイザー中佐ぁああああああ!!!!!!!」
グフが一気に炎と煙に包まれた。

....何もできなかった!
僕は、中佐の命令を無視して敵機に挑み、
そして中佐は...そんな僕を助けようとして死んだ!
体が震えだした。
「中佐.......カイザー、中佐......」
声にならなかった。
なぜ中佐が死ななければならなかったんだ。
命令を無視した僕が死ぬべきだった。
僕が....僕が死ねば良かったのに!

「こいつ....絶対に許せない.....!!」
僕はリロードの完了したマシンガンをかまえて、Ez-8をにらみつけた。

かかってこい。
もう僕は助からなくて良い。
せめて....せめて、あいつに何発でも良いからこいつを食らわせてやる。


....あれ?
20619 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/07(金) 20:41:45 ID:8zdyEsPL0
*B4*
《1番機が撃破されました》
『カイザー中佐ぁああああああ!!!!!!!』
え....?
グフ中佐、もうやられた?
そりゃあちょっと早くねぇか?

『中佐.......カイザー、中佐......』
あ〜あ、泣いてるよコイツ。
恥ずかしい奴だ。
中佐も、正直もうちょっとダメージを与えてから撃墜されて欲しかったな。

だが、ガンダム撃墜計画はまぁ概ね順調に進んでいる。
一応、ガンダムもそこそこダメージを受けてたようだし。
さて、後はあのザクがやられたら....その時はいよいよ俺の出番だな。


....あれ?

なんだろう、気のせいかガンダム、こっちに向かってきてね?

え?
え、え、ええええ〜〜〜〜〜〜っ!!!?
20719 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/07(金) 20:43:01 ID:8zdyEsPL0
*B2*
Ez-8の行動を僕は全く予想していなかった。
突然、それまでの向きを変えて、ゲルググへ突撃したのだ。

不意を突かれたゲルググが、100mmマシンガンをまともにくらって後方へぶっ倒れた。
そこを、Ez-8が一気に間をつめる。
後は、予想通りの一方的な攻撃が始まった。
なぜ?
....なぜだか理由は分からないが、
Ez-8は完全に次の獲物をゲルググに決めたようだ。
20819 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/07(金) 21:05:55 ID:38EpaPGE0
*B4*
「くぁwせdrftgyじげんlp」

何で!? 何で!? 何で!? 何で!? 何で!? 何で!?
意味不明!意味不明!意味不明!意味不明!意味不明!意味不明!
本当に、全然意味がわかんねーよ!!!
何で俺が狙われてんの!!!
おかしいだろこんなの!
まずい、まずいまずいまずい。これは本当にまずい!
ってか、死ぬ! 絶対シヌ!

のわあぁ〜〜〜〜っ!
※リョー軍曹、タックルを受けました。※

駄目、駄目だって。
もうガンダム撃墜計画どころじゃねぇ!
助けて! 誰か助けて!

ぐわぁ〜〜っ!
※リョー軍曹、マシンガンを食らいました。※

もうダメポ
20919 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/07(金) 21:07:32 ID:38EpaPGE0
*B2*
「ここだ!!!!!」
僕はブーストをふかして、マシンガンをぶっ放ちながら、全身でEz-8にぶつかっていった。


*B4*
「へぇ?」
俺は一瞬、何がおこったのか分からなかった。
白いガンダムが、ザクのタックルで弾け飛ぶ。
....何が何やらわからんが、とにかく助かった。


*B2*
「リョー軍曹っ.....!
 聞いてますかっ!?
 僕と、あなたと...二人でこいつを倒すんですっ!」


*B4*
「え....えええっ?」
21019 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/07(金) 21:09:13 ID:38EpaPGE0
以上、第6話「師弟」でした。
続きはまた来週に。
21119 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/07(金) 21:30:02 ID:xrEscKRw0
>190
う〜ん、確かに何か元ネタがありそうな感じですが....
100%創作だとすると、このセンスはある意味すごいんですが。
( ゚д゚)ポカーン

>192
GJ。
読み安く、緊張感もあってなかなか良い感じでした。
自分も砂は怖いです。
一度狙われている気がしてしまうと、狙われてもいないのに、気が散って仕方ないですし。
ゲルググに乗っている時は特に....。
砂IIになって、より凶悪度が増しました。
そんなこんなで、最近はゲルググ封印ぎみです。本当は好きだし使いたいのですが....。

実は自分は、リョー軍曹みたいな、空気嫁になれない小心者なんです。
(-_-;;)
212192:2007/09/07(金) 23:08:46 ID:kZOPMp4J0
>>211
気に入ってくれたみたいで良かったです。
投下してからなかなかレスが付かないでシラけさせてしまったのではと思い、不安でした。
次弾も実は装填出来てるので頃合いを見て投下させてもらえる様ならしてみたいと思います。
21319 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/08(土) 00:46:23 ID:9dBRZ1so0
>192
ここは平日になぜかほとんどレスが来ない、そういうスレなんです。
次弾投下、楽しみにしてます。
2148 ◆EnZwTLGqAk :2007/09/08(土) 19:23:27 ID:8j9+Q95IO
新参者が増えましたね〜
俺はリアル学生なので作品に手を着けられない(泣)
中間テストのバカ野郎(泣)
制作中の作品は







おっと、ネタバレネタバレ(笑)
21519 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/08(土) 21:31:48 ID:57HOiJy40
8氏、今週はUPなしですか。

楽しみにしているだけに残念ですが、中間テストガンガレ。
むしろテスト期間中は小説UP禁止って事で。
《ここはまかせろ!》

絆の階級よりリアル試験の階級のが大事です!
216野良猫:2007/09/09(日) 02:35:13 ID:axZQipCr0
深夜ですが書き込みます。
ニューヤーク(R)で両軍タンクシフト、
連邦の拠点砲撃とアンチが双方成功したというご都合主義もいいとこの状況です。

《後退する!》《戻れ!》
 前線の戦術拠点であるビッグトレーとガンタンクを動員しての
ジオン公国軍陸上戦艦ダブデ破壊作戦は、
こちらにも相応の損害を出しつつどうにか成功した。
作戦展開の最前線拠点とその防衛部隊の大半を失ったジオン軍は、
戦線を立て直す為に後退を余儀なくされることだろう。
日々繰り返されるニューヤークの覇権をかけた一進一退の攻防は、
これで連邦軍の優勢に傾くはずだ。とはいえそれも束の間の事。
明日にはHLV発射基地に向けて前進した最前線がジオン軍に突破され、
今朝の時点で最前線となっていた位置まで押し戻される可能性がある。
 俺がこの街に二等兵として配属され、あと二ヶ月で一年が経とうとしている。
その間各地の戦場を転戦して回り、数々の戦功を上げる事で
大佐まで上り詰めてもなおこの戦争は終わる気配を見せない。
あるいは永遠に終わらないのかもしれない。


217野良猫:2007/09/09(日) 02:37:41 ID:axZQipCr0
《後退する!》《戻れ!》
 作戦の要であるガンタンクに搭乗する中将閣下が、再度撤退命令を発した。
他小隊との合同作戦ということもあり、通信機器の波長を合わせる暇がなかった為、
小隊間の通信は定型文を用いた簡易通信――通称シンボルチャットで行われている。
恐らく中将閣下旗下の小隊には直接通信での撤退命令が下されていることだろう。
 カウンターによるビッグトレー破壊を企んだザクタンクの迎撃に出ていた俺は、
現在ビッグトレーから一キロも離れていない埠頭付近にいる。
同じくザクタンク迎撃に出た小隊戦友は既に撤退を開始。
ビッグトレーが配置された対岸へ渡る橋に向かっている。
 ザクタンクの護衛部隊掃討は既に完了しており、周囲に敵機の機影はない。
これなら愛機陸戦ガンダムの右手に握られているマシンガンを捨て、
丸腰になっても撤退が可能だ。
 ふと、レーダーに目をやる。
ダブデから川を挟んだ廃墟に、二機の友軍機を示す青のマーカーが二つあった。
割り当てられた識別コードは、中将閣下旗下の陸ジム部隊のものだ。
閣下の砲撃地点を確保する為、防衛網の内側まで切り込んだ猛者たちだろう。
彼らを追うように前進する、ジオン軍機を示す赤色のマーカーが四つ。
包囲こそされてはいないが、機種によっては陸戦ジム部隊が追いつかれてるのは時間の問題だ。
218野良猫:2007/09/09(日) 02:40:47 ID:axZQipCr0
地球連邦とジオンの間で行われる戦争を管理する得体の知れない組織がある。
「バンダイナムコ」を名乗る彼らは、機体同士のバランスを取る為として
陸ジムなど近接格闘戦に特化した機体にある制限を加えた。
『ブーストリミッター』と呼ばれるそれにより、
格闘機のブーストダッシュは一定時間で自動的にストップしてしまう。
この特性によって、ブーストに何の制限もない通称近距離機からの逃走は困難を極めるのだ。
もし追撃部隊がザクを中心としていたら、二機の陸戦ジムはビッグトレーまで後退できない。
ガンタンクを初めとする友軍後退の殿を務め、廃墟の街に散るだろう。
敵中で孤立・撃墜されるのだ。パイロットの生還は、言うまでもなく絶望的だ。
(どうする?)
 迷うまでもない事だ。考えるまでもないことだ。
何かの手違いがあったのか等兵時代に支給されて以来、
損傷を受ける度に修復して使い続けてきた陸戦ガンダムは、
熾烈を極めた今回の戦闘でまたしても相当の損傷を受けた。
目立つところでは、左腕のシールドはザクのバズーカを受け止めた拍子に破壊され、
左腕自体も機能不全を起こして地面に向かって垂れ下がっている。
被弾状況も芳しくない。これ以上の戦闘は、本機の撃墜ないし大破に繋がる。
 作戦は既に成功している。後は撤退するのみ。自己の生存を優先するのなら、
命令に従って撤退するのが賢明だ。いや、軍人である以上、命令に従うのは至極当然なのだが。
 俺はブーストペダルを踏み込み、廃墟方面へ機体を走らせた。
219野良猫:2007/09/09(日) 02:42:44 ID:axZQipCr0
「どこへ行く野良猫!ビッグトレーはそっちじゃないぞ!」
 俺の奇行に気づいた上官であるライトアーマー乗りの少将閣下から通信が入る。
野良猫とは俺のコードネームであり、命令を無視して敵前線に多大な打撃を与えては生還する
俺の戦い方からつけられた通り名でもある。
「廃墟で戦闘中の陸ジム部隊の撤退支援に入ります!閣下は先にお戻りください!」
「また悪い癖を出しおって……お前の機体は小破寸前だろうが。さっさとビッグトレーへ戻れ!これは命令だ!」
「しかし敵中で孤立している友軍を見捨てることは出来ません!」
 自動車が走る事の無いハイウェイの下で、機体を小ジャンプさせる。
ブースト終了の硬直を軽減された機体は、素直に俺の操作を受け入れてくれた。
220野良猫:2007/09/09(日) 02:43:32 ID:axZQipCr0
閣下には悪いが、ここから後退するつもりはない。少なくとも二機の陸ジムと合流するまでは。
「支援の必要はない。我々が後退する為、彼らは殿を買って出たのだ。なのにお前が前で出てどうする!」
「そうは言いますが閣下。戦闘は明日も続きます。
ここで二機のモビルスーツと二人の優秀なパイロットを失うわけにはいかないでしょう。
出来ましたら俺の帰還する場所と退路を確保していただきたい。以上通信終了!」
 一方的に通信回線を途絶する。
 少将閣下と中将閣下、それに小隊戦友から《戻れ》というシンチャが飛んでくるが、無論無視を決め込んだ。
シンチャを飛ばしてくるパイロットの中に、陸ジムのパイロットはいない。
「さて……機体は限界寸前」
 機体の消耗度は、既に60パーセントを超過している。よくもここまで持ったといっていい。
「敵機は多数」
 レーダーを見る。陸ジム部隊に追いすがる敵機の数は、六機に増えていた。
俺が合流したところで彼我戦力比は2:1。劣勢に代わりは無い。だが。
「それでもやるっきゃない……頼むぞ相棒!」
 残弾にはまだ余裕がある。
俺も前線に残された名前しか知らない二人も、その搭乗機もまだ生きている。
死ぬにはまだ、早すぎる。
「俺は……生きる!生きて、この戦争の終わりを見届ける!」
 窮地に陥った時に叫べと教えられた言葉を叫ぶ。自然と勇気が沸いて来て、
どんな不可能も可能にできそうな気がしてきた。
 丸ビル付近まで後退してきた二機の陸ジムを補足。
死なばもろとも、地獄へ引きずりこもうと追撃の手を伸ばす一つ目の巨人に向けて、
当てずっぽうでマシンガンを撃ち込んだ。
221野良猫:2007/09/09(日) 02:50:23 ID:axZQipCr0
以上です。あれ、構想ではもう少し短くなるはずだったのに……
撤退支援が成功したかどうかは想像にお任せします。
細かいディテールとかは気にしないでください。

陸ガンで突撃する『野良猫』のモデルはいうまでもなく自分です。
NYでJUでGCで、ありとあらゆる戦場で主に格差マッチになった時など
敵拠点まで陸ガンでカルカンして時々生還する『黒き野良猫』を見かけたら
生暖かい視線で嘲笑してください。
222ゲームセンター名無し:2007/09/09(日) 04:03:51 ID:gAfhkGvPO
何だかんだで222は頂くよ!
223192:2007/09/09(日) 14:21:23 ID:2riVgjXx0
次弾投下に来ました、今度はちょっとパロディ調を強くしてみました。
初めにお詫びをしなければならないのですが、オチの部分はどうも嘘くさい感じがします。
昔そういう話を耳にした事があったんで載せてみたのですが、
リプレイで見ると「アレ?何か違うぞ?w」って感じです。
完全創作っぽいですが、気にならない方は読んでみて下さい。
224192:2007/09/09(日) 14:21:55 ID:2riVgjXx0
「……暑い。」
うだる様な暑さにぼそりと呟いた。
ここはタクラマカン砂漠。人っ子一人どころか動物の気配すら感じられない不毛の砂漠。
そして、俺は緑色をしたタンクもどき、通称グリーンマカクのコックピットの中にいた。
元々が作業用MSであった為、この機体の空調は絶望的に酷い。
子供とか放置してると多分大変な事になるだろう。
パイロットスーツなんか着ている為、さらに酷い。
ミーティングの時、同僚はヘルメットまで被ってたな…、律儀な事だ。
「む、そろそろだな。」
そんな事を考えているとガウの残骸が見えてきた。
「砲撃ポイントに入った、これより砲撃を開始する。」
味方と通信を行い大皿をロック、すぐさま砲撃を開始した。
225192:2007/09/09(日) 14:22:32 ID:2riVgjXx0
放物線を描いて徹甲弾が着弾し、大皿から黒々とした煙が立ち込めていく。
自機には護衛が付いてくれてはいるが、
あいにく相手は全員が敵タンクの護衛に行っている為、彼の仕事は今の所ない。
横目でチラリと僚機を見た。
僚機は踊っていた、随分ゴキゲンだ。
「……暇なんだな。」
俺はまた呟いた。
226192:2007/09/09(日) 14:23:09 ID:2riVgjXx0
「敵拠点撃破!」
オペレーターの声が弾んだ声のすぐ後、大皿が火を噴いた。
「よし、戻るぞ。」
踊っている僚機に通信する。
レーダーを見ると今更な感じがするが敵機の機影も見える。
あまり長居をするのは危険だろう。
僚機と共に後退を開始した。
227192:2007/09/09(日) 14:23:43 ID:2riVgjXx0
ダブデまで退くと敵タンクによる砲撃を受けていた。
先程の大皿程ではないものの煙が立ち込めている。
「このままではまずいな、何とか妨害しないと…。」
とりあえず、自拠点に自機を乗せてみる事にした。
ロックする際に俺の機体が邪魔になる為、多少の妨害にはなるだろう。
だが、それだけでは充分とは言えない…。
装備中の兵装は対拠点用の徹甲弾で対MS戦での効果は不安だが、やらないよりはマシだろう。
量産型ガンタンクにロックを合わせ、タンクに向けて徹甲弾を打ち込んだ。
2288 ◆EnZwTLGqAk :2007/09/09(日) 16:07:36 ID:Bg968yF8O
遂に第三話
一時バトルはこの話で中断です
ではでは
2298 ◆EnZwTLGqAk :2007/09/09(日) 16:22:11 ID:Bg968yF8O
「まずは敵のザクを一掃、その後に拠点を叩く!」
「ああ、それで?」
「その間、ダイスケはゲルGの牽制、
今ミノ粉が多いからユウトと俺でレーダーの撹乱、
ザクも相手にしながらな。」
「OK」
「ショウは敵拠点周辺を叩け」
「了解」
「ヤマはザク叩きに専念だ」
「分かった」
*   *
「増援か……」
リョー軍曹は敵を倒せなかった事、
スナイパーの役をしなければいけないこと
レーダーにちょこまかと現れる二機のMS
リョーにとってはただストレスを溜めさせるだけだ。
『リョー軍曹、前だ!』
カイザー中佐の声が響く
「うわっ!」
一瞬でコクピットが炎上した
『リョー軍曹、大丈夫ですか?』
返事は無かった
2308 ◆EnZwTLGqAk :2007/09/09(日) 16:25:58 ID:Bg968yF8O
*   *
「距離算出、良し!」
ショウがトリガーを引くと、ゲルググは炎で包まれた
「良し、マカイノ、やったぞ」
「やったな!ザク叩きに参加してくれ」
「任せろ!」
ジムスナイパーの次の標的は、ザクとなった
2318 ◆EnZwTLGqAk :2007/09/09(日) 16:38:45 ID:Bg968yF8O
「左にザク、右にザク、前にザク、後ろにザク、
あ、奥からゲルググ」
「マジ?まだ生きてたのかよあのパイロット」
*   *
「キタキタキタキタ、遂に俺の天下ですよ
連邦のMSを全部狩るZeeeeeeeeeeeeeeeeeeee」
リョーがゲルググを借り、
もとい駆り、さらに突撃して行く。
「あーあ、また行ったよ軍曹……」
あきれたチャックであった。
*   *
「またゲルググか、
俺が相手するからユウト達はザクを」
「了解、任せとけ」
「オラァァァァァ!」
マカイノの声と共にジムが倒れた
2328 ◆EnZwTLGqAk :2007/09/09(日) 16:49:54 ID:Bg968yF8O
*   *
「来たッ!」
リョーがナギナタを構えるが、一つの閃光がゲルググを横切った。
「うわっ!ビックリしたぁっ!!」
『リョー軍曹、どうかしました?』
「……知らねーよ」
『リョー軍曹、チャック、すまなかったな。』
そう言いながら片手にビームライフルを担いだ青いMS、
グフの姿だった
「か、カイザー中佐!」
「グフ中佐、大丈夫なのかよ?前線に出て」
『無問題だ、さあ、後退だ!』
*   *
「うわっ!」
片手を飛ばされ、棒立ちになったマカイノ
『大丈夫か?マカイノ』
「ああ……後退す……」
モニターにはグフが映っていた。
左からコクピットが割かれていく、
もうやられる!
と思った所でグフが倒れていた
無意識にタックルしていたのだ
グフが撤退して行く。
マカイノ達も退却した
2338 ◆EnZwTLGqAk :2007/09/09(日) 16:50:34 ID:Bg968yF8O
以上、駆ける戦友です
携帯疲れる(爆)
234192:2007/09/09(日) 18:31:56 ID:2riVgjXx0
うほっ書き込み規制w分割させちまった、8氏すまない!

1発、2発、3発と打ち込んでいく…、が全く当たらない。
相手タンクは横にスライドし、俺の砲撃の合間を縫って、尚も砲撃を続ける。
「ははっ、当たらないもんだな…、ん?」
ここで俺はある違和感に気付いた。
相手タンクと自機とは正対する格好となっている、当然相手のキャタピラもこちらの方向を向いているはずである。
しかし、あのタンクは横にスライドする様に動いている。つまり、あのタンクのキャタピラは理論上ありえない動きをしているっ!
「……連邦のMSは化け物か」
昔誰かが言った様な台詞を思い出した。
235192:2007/09/09(日) 18:32:34 ID:2riVgjXx0
ここで俺はある事を思い立った。
タンクは平行移動なんか出来る訳がない。そんな常識が俺の頭の中にはあった。
しかし、現にあのタンクは平行移動している。
だったら…、俺のタンクも出来るのか?
レバーを左に傾けてみる。
キュラキュラキュラキュラ…
「…!」
右に傾けてみる。
キュラキュラキュラキュラ…
「…!!!」
ジオン脅威のメカニズムである。
23619 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/09(日) 20:57:04 ID:hcRMNhbY0
>216 野良猫
乙。面白かったです!

> 地球連邦とジオンの間で行われる戦争を管理する得体の知れない組織がある。
> 「バンダイナムコ」を名乗る彼らは、機体同士のバランスを取る為として
> 陸ジムなど近接格闘戦に特化した機体にある制限を加えた。
www設定ワロタ。wwwこれ何て組織wwww
これだと「倒れてる相手には一定時間攻撃を与えられない」とか全部「バンダイナムコ」組織の陰謀wwwww

でも、野良猫カッコいいよ野良猫。
リアルだとリョー軍曹並の地雷な気がするが。
将官の《戻れ》には素直に従う方が良い。w

黒き野良猫の連邦大佐か...どこかで会ったことがある気もします。
配属10カ月で二等兵から大佐というのが絆世界の非常識な常識ですね。


>223 192氏
パロディ大好きです。
連邦の化け物もジオン脅威のメカニズムも激ワロタwwww
長編UPに規制+分割は付き物だ、ドンマイ。
続きはあるのか?
期待してます。
23719 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/09(日) 22:15:44 ID:7lHjnQKH0
>228 8氏
「駆ける戦友」乙....ってか、人が折角テスト期間中はUP禁止って言ってるのに何て事を。

(⊃д`)....無茶しやがって.....!

リョー軍曹、せっかくのゲルGが大した活躍もなく砂の一撃でwww
でも、本当にキャラ勢揃いでぜいたくな展開ですね。
ジオン軍はリョー軍曹の独り舞台と思わせて、カイザー中佐のおいしい登場。
....本編でお亡くなりになった分も、カイザー中佐にがんばってもらいたいです。

無理せずガンガってください。
(期待してます、期待してますって言ってばっかりだったので、
 プレッシャーを与えてたらごめんなさい。
 続きマターリ待ちます。)(´ー`)
2388 ◆EnZwTLGqAk :2007/09/10(月) 15:46:49 ID:pO6FjgQkO
>>237
『すまない』
ついつい書いてしまいますた
もうテストもオワタ\(^0^)/
今日学校でコッソリ小説書きますたが
バレテナーイ
バレテナーイ
次回は種デス見て思いついたネタが入ってます(笑)
上陸許可がどうとかこうとか(笑)
239野良猫:2007/09/10(月) 23:51:43 ID:y0G2nc5g0
「バンナム」が得体の知れない組織であるというトンデモ設定が予想外に受けたようで。
「戦場の絆」を「現実のプレイヤーが遊んでいるゲーム」ではなく
「一つの仮想現実世界で起こっている戦争」として考えた場合に
不自然な点、例えば「戦闘時間が約五分に限られる」
「破壊されたオブジェクトや拠点が
次の戦闘ではなんともなかったかのように完全に復旧している」
「拠点や友軍機から離れているのに弾切れを起こしても一定時間で装填される」
「敵拠点付近で撃墜されたパイロットが
数秒後には自軍拠点付近から再出撃する」
「連邦のMSはバケモノか!」「ジオン脅威のメカニズム」
「マシンガンが効くダム様」「戦場に溢れかえる少数生産機」
この辺りを再現する際に全部みんなすべて
バンナムのせいということにしてしまえば
納得できてしまうよなという考えからこんなことになりました。
「全部俺のせいかよ」と中の人が嘆きそうですがw

イメージとしては某世界イチィィィィィーッ!なメーカーの
某電脳戦機の某戦争公司を連想していただければいいかなとw

今回いきなり死んでしまったような気がする野良猫には
まだまだ活躍してもらうつもりでいます。
ちなみに彼は陸ガンしか乗らない人ではないので
必要ならジム陸ジムやガンタンクに乗って作戦行動を遂行するし、
悪ふざけでジムストのモップを持ち出したりもします。
ただしガンダムは支給されていないという設定です。

ところで連ジ両軍の共同戦線ものって、需要はありますか?
敵が敵だけに笑えない二流三流のギャグにしかならないんですが。
240160:2007/09/11(火) 00:36:49 ID:rxQ5QmdI0
>野良猫氏
うわぁい、国際戦争公司の名前をこんなところで見るとは・・・俺は幸せだ!ぞっ!

なんかもしかすると連ジの共同戦線モノになりそうな続編は誠意執筆中・・・っす、多分。
今週末には・・・今週末には・・・
241野良猫:2007/09/14(金) 02:00:15 ID:CtgVvD/y0
ジオンでプレイしている時の話ですが、
前回の小説と似た状況に遭遇しました。固定メンツ二人と組み、
他店舗から軍曹(偽者。中身は大佐以上)が灰っての四人チーム。
固定メンツの軍曹がタンクを出し、拠点を落としたところで
他店舗の軍曹グフが敵陣へ突貫、連邦中将以下三機を抑え、
そのまま撃墜されてしまいました。
お陰で同店舗三人は無事拠点まで後退できたのですが……
「野良猫」みたく連れ戻しに行く事はできませんでした。
自分が戻れと言っておいて敵陣までカルカンだなんて、流石に出来ん罠。

んで次回作ですが、人格三流将官大佐にしごかれる中佐以下というアレなネタか
強く印象に残っている一戦を基にしたものを考えてます。

あとタンクの平行移動の話。リプレイを見ているとわかるんですが、
コクピット視点では平行移動しているように見えて、実は……
まあ確かにそれを知らないと
「ジオン脅威のメカニズム」と「連邦のMSはバケモノか!」ですねあれは。

>>160
「戦争をエンターティメントに変えた組織」として、
強く印象に残っているのが国際戦争公司なんですよね。
きっと「戦場の絆」世界にも白虹騎士団とか打撃艦隊フォースとか
シャドウみたいなのがいるに違いないと妄想してます。

と、流石にこんな雑談をしてるのは不味いかな?
どこの絆スレも殺伐としていて居心地が悪いんだよう、うちのホームみたくw
24219 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/14(金) 19:31:58 ID:m/8haKO40
19です。前回の続きをUPします。
<前回のあらすじ>
カイザー中佐のグフが撃墜!
中佐の仇討ちを決意したチャック上等兵は、
リョー軍曹と手を組んでガンダムEz-8への反撃を開始しました。
今回はリョー軍曹と手を組んでEzー8を攻撃するチャック上等兵からです。

>>29-42  第1話 「出撃」
>>54-62  第2話 「戦場」
>>89-98  第3話 「応援」
>>137-145 第4話 「再動」
>>174-183 第5話 「強敵」
>>199-210 第6話 「師弟」

上記の続きで 第7話 「激戦」 です。
24319 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/14(金) 19:32:37 ID:m/8haKO40
*B2*
そうだ。
あのEz-8を倒すには、もうこれしかない。
カイザー中佐の教えてくれた戦術の基本....2対1で敵を追い詰める事だ。

正直、リョー軍曹と一緒に戦う事には不安がある。
もしこれが中佐だったら....いや、そんな事を考えていても仕方がないのだ。

迷いを捨て、マシンガンを打ち抜く。
今度は当たった!
1対1では絶対に当たらなかった攻撃が、今は当たっている。
Ez-8は、こちらに注意を向けることができていないんだ。
さっきと状況が異なることが実感として解る。

ようやくゲルググが起き上がった。
「リョー軍曹、攻撃してください!」
24419 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/14(金) 19:33:23 ID:m/8haKO40
*B4*
「くそっ! 言われなくてもわかってる!」
俺はビームライフルを撃ち込んだ。

当たらなかった。


*B2*
軍曹のビームライフルは、まるであさっての方向へ飛んでいった。
「何をやってるんですか!
 軍曹、ロックを、ちゃんとロックして撃つんです!」


*B4*
あわわわ、また忘れてたぁ!!
「目標をセンターに入れてスイッチ、目標をセンターに入れてスイッチ、
 目標を....うわぁーーっ!!」

当たらねぇ。


*B2*
(あ〜っ、馬鹿、馬鹿!
 そんなタイミングで当たるわけないじゃないか!)
ゲルググを切りつけるEz-8を、クラッカーで何とか引きはがした。

「もう良いです、軍曹のビームライフルは当たりません!
 そいつは格闘戦を狙ってるんです、タックルで応戦してください!」
24519 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/14(金) 19:35:00 ID:m/8haKO40
*B4*
タックルぅ?
だからさ、地味なのは好きじゃないんだけど俺。
折角ゲルググには、ビームライフルにビームナギナタという、
ジオン軍最強の武器があるのに、何で「タックル」使うんだよ。
弱そうじゃん、「タックル」。
なんか、敵にタックルしたら自分もダメージ受けそうだし。

うわあ、そんな事言ってる間にガンダム来た、来た来た!
もう破れかぶれだ、えい!

うおっ! タックル当たった!
24619 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/14(金) 19:36:14 ID:m/8haKO40
*B2*
ゲルググのタックルがカウンター気味に入った。
さすがのEz-8も、バランスを崩して転倒する。

「リョー軍曹、今のうちに少しだけ距離を空けて敵機の左へ!
 僕は後ろです!」
Ez-8の反撃に備え、十字砲火の体勢を維持する。

呼吸。

細かく二度吸って、ゆっくり一度吐く。

これはカイザー中佐の教えてくれたリラックス方法。
十分な酸素を脳へ確保する事で、状況を冷静に把握できる。

今さっきのリョー軍曹への指示も、
昔、カイザー中佐に僕が同じことを指示されたものだ。

ここで戦っているのは僕とリョー軍曹の二人だが、
実際にはもう一人、カイザー中佐の教えてくれた指導が生きている。
そう、戦っているのは二人じゃない。
僕と、リョー軍曹と、そしてカイザー中佐の三人で...
...今、三人であのEz-8と戦っている!
24719 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/14(金) 19:38:40 ID:6mwLnZBO0
*B4*
おもしろくない。
なんか俺、さっきからあの兵卒にボコボコに言われてね?

確かに、タックルがそこそこ当たるもんだってのはわかった。
ちょっと良いことを教えてもらえたと思う。
でも、気にいらねえ!

今の状態を整理するとこうなる。
 俺がガンダムEz-8を攻撃
   ↓↑
 ガンダムEz-8が俺を攻撃
   ↑
 兵卒ザクがガンダムEz-8を攻撃
24819 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/14(金) 19:39:14 ID:6mwLnZBO0
この状況で、あのガンダムも少しずつだがダメージをうけつつある。
でも、さっきのタックルは当たったが、ダメージのほとんどはザクが与えてるんだ。
このままだと、ガンダムに止めを指すのがあの兵卒ザクになってしまう。
そうなったら、明日の毎朝ジオン新聞の1面にはこんな記事が載るだろうぜ。

《 ザ ク II で 敵 大 将 ガ ン ダ ム Ez-8 を 撃 墜 !!
 お手柄は、中佐の仇を討ったチャック上等兵、他1名》

....『他1名』。
だめだ、だめだ!
俺は『他1名』じゃ駄目なんだ!
明日のニュースは何が何でも

《 リ ョ ー 軍 曹 、 兵 卒 を 従 え て 敵 大 将 を 撃 墜 !!
 写真は愛機ゲルググを背にジャブローに降り立つ
 次期ジオン十字勲章の大本命『疾風のリョー』軍曹、他1名
              (写真・ジオン軍情報部提供)》

これだ!! これが良い!!
絶対これが良いんだぁああああッ!!!!
24919 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/14(金) 19:39:56 ID:6mwLnZBO0
*B2*
《モビルスーツ、損傷拡大!》
Ez-8の頭部マシンガンを被弾しながらも、反撃の手を止めずに攻撃を続けた。
また命中。
遂に、Ez-8の機体装甲から煙が出てきた。
だが、被弾した僕のザクも、関節部からの異常音が感じられる。
僕のザクは防御を重視し、装甲裏面に強化リブを装着してあるが、さすがにボロボロの状態だ。
軍曹のゲルググもかなりダメージを受けている。

(カイザー中佐、僕のザクも、もう限界です。
 ...でも、ここからです!)
そう。
ふと気づけば、戦場に立つ3体のモビルスーツは互いに傷つき、
それは既に戦いが終わりに近づいている事を物語っていた。

一番重要なのはこれからだ。
ここから先は、生死を賭けた本当の勝負、戦場の駆け引きが求められる。
そして、その最後の駆け引きにおいて
目の前のEz-8は圧倒的に僕とリョー軍曹を上回るのだ。
今までは、ぎりぎりながらも若干優位に戦いを進めることができたが、
ここから先は全く違う。

だが僕は、やはり少しだけ嫌な予感がした。
さっきから、何も言わないリョー軍曹が怪しい。
あの人は、本当に今の状況を理解しているのだろうか?

....何を考えている?

まさか、抜け駆けしてEz-8の止めを刺したいとか...
....考えて無いよな?
25019 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/14(金) 19:40:35 ID:6mwLnZBO0
*B4*
ちくしょう、このままじゃだめだ。
あのザクIIを抜け駆けして、ガンダムEz-8を仕留めるのは、今の状況では無理だ。

よし、一撃で止めをさせるところまで相手がダメージを受けたら、
何とかして、ザクIIから離れてて1対1の状況を作ってやる。
でもって、止めを指すのは、タックルなんてチャチな攻撃じゃ駄目だ。
ゲルググ最強の破壊力を誇るビームナギナタによる連撃!
これで一気に止めを指す。
これしかない!!!

おっ、ザクIIの奴、良い感じにダメージを与えてるぜ、
よしっ!!!

 行 動 開 始 !!
25119 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/14(金) 20:31:13 ID:XtfbaNV+0
*B2*
何とかEz-8にザクマシンガンを命中させたものの、頭部マシンガンを食らい過ぎたらしい。
ザクがバランスを崩してひざをついた。
(くっ、少し強引すぎたか....リョー軍曹は!?)
見当たらない。

「リョー軍曹、自分は被弾しました!
 敵機がそっちに向かいます、注意してください!」
....
....いない。
いない!?
.....ああああああああっ!!
リョー軍曹....まさかとは思ったけど.....
.....ひょっとして、本気で一人でEz-8を倒す気なんじゃ....!!

Ez-8が向きを変え、岩場の向こうへと離れて行く。
リョー軍曹のゲルググもそっちか?

「リョー軍曹、危険です....戻ってください!!」
応答は無い。
Ez-8の姿は、そのまま岩場の向こうの林へ消えて行ってしまった。
あわてて岩場へ向けてアクセルを踏み込む。
だが、「ガクン」という音が出てザクは停止した。
気が付いたら、ブーストゲージが振り切っている。

ブースト残量0!!
しまった!
こんな事が! まさか、あいつ...
...あのEz-8の強引な責めは、これを狙っていたのか!?
1対1になる為のスキを作るために!
25219 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/14(金) 20:32:11 ID:XtfbaNV+0
以上、第7話 「激戦」でした。
この話もいよいよ終盤にさしかかってまいりました。

それでは、また来週。
2538 ◆EnZwTLGqAk :2007/09/14(金) 21:39:28 ID:A5YYulOpO
19氏、「激戦」乙です
つーかここでもリョー軍曹の発想には笑える(笑)
こっちの小説ではカイザー中佐ピンピンっすよ(笑)
次回作はターゲットインサイトネタ入ってます
254ゲームセンター名無し:2007/09/17(月) 20:26:04 ID:xpKgTOzT0
今回は19だけだったか
次週期待age
25568 ◆6Y4F20fPkg :2007/09/18(火) 01:49:56 ID:fB1eFRFX0
懲りずに爆雷投下用意。

 戦時特例で、将官になってから初めての出撃。
 度重なる戦闘で、士官を損耗した挙句の、苦肉の策が戦時特例での階級昇進。
 笑いが出るほど簡単に少将まで階級が跳ね上がるが、だからと言って後方指揮に収まれるわけではなかった。
 前線、それも最がつくような場所での遊撃任務。それは、なんら変わりない日常だ。
「少将殿、同行小隊のデータが届きました」
 同じように特例を受けた少佐が、少しあどけなさが残る声色を、無線越しに届けてくる。
 ディスプレイに映されたデータには、中将二人の名前が連ねられている。
「古株の将官か?」
「申し訳ありません。交戦データの取得には失敗しました」
 一応は上官殿な訳だが、果たしてまともな上官ならばいいが。
「注意を払え……味方を喰い物にする奴も居るからな」
 かなりの失言に値する言葉だと自覚はしているが、有線を通じての会話は記録されていない。
 この少佐は、いわば俺の腹心。多少の弱みを見せてやる必要もあった。
「ははっ、分かっていますよ。そろそろ到着です」
 その言葉と共に、有線ケーブルを回収し始める少佐機。
 ふと、視界を友軍機に向けると、同じように有線ケーブルを回収している姿を確認できた。
「考えることは、一緒か……周波数合わせ、何だ、あの二機……ちっ」
 周波数帯が違うのか、残り二機からの返信は帰ってこない。
 所属大隊が違うことが仇になりかねないが、ここしばらくは、こんな状況も頻繁に起きる。
「中将殿には簡易信号で連絡を取り合え、行くぞ――ついてこい」
25668 ◆6Y4F20fPkg :2007/09/18(火) 01:53:16 ID:fB1eFRFX0
 帰ってきた。初めての戦場、各地を転戦し死地を潜り抜けた先は――
 真新しい姿になった、懐かしい死地に過ぎなかった。
「中将のスナイパー機に護衛を割く余裕はない、敵タンクを叩くぞ」
 乗機であるジムが、急加速をする。見る間に、自拠点右側に広がる砲撃後に出来たクレーターが近付いてくる。
 少佐は緊張をしているのか、先から息遣いだけが聞こえてくるだけ。
 また、もう一人……陸戦型ジムに搭乗した中将は、スナイパーと敵前衛の間に入り込むように、中央へとせり上がっている。
「敵編成、タンク――ザク二機、グフ一機。火力で圧倒せよ」
 役割を違えるな。そう自分の焦る気持ちに言いきかせ、射撃を行う。
 相手をここに引き付けている以上は、味方スナイパーの安全は確保できる。だからこそ、最大限敵をここに留めて置く必要があった。
「――う、あぁっ!」
 無線越しに少佐の小さな悲鳴が聞こえる。
 陸戦型ガンダムに、無数の弾丸が吸い込まれて行く。
 幾ら高性能機であったとしても、あのペースではそう長く持つものじゃない。
「少し下がれ。スイッチしろ!」
 敵タンクにBSGがヒットする。続けて、ビームサーベルが一閃。
 相手護衛にしてみれば、これ以上のプレッシャーは無い筈だ。陸ガンを相手している暇など無くなるはず。
 思惑通り、タンクは救援信号を即座に打ち上げる。
「――少将!」
「くぅっ!」
 機体を猛烈な振動が襲う。総重量が何トンもある様な機体に、タックルを喰らったのだから当然だ。
 オートバランサーも誤差を修正しきれずに前かがみに転倒してしまう。
「下がれ、お前まで落ちたら負ける」
 覚悟を決める必要が生じてきた。思いのほか、ダメージを喰らい、既に機体の各所からは異常音が聞こえてくる。
 アラートが鳴り響き、四方八方からの銃撃、斬撃が飛び交う。
『敵機撃破!』
 その簡易信号の意味を理解する前に、俺の機体は限界を迎える。
 歯痒い思いをしながら、脱出ハッチに手を掛ける。
 この手の技術は、両軍ともに異常に発達している。
 どんな原理か、知る由も無いが、気付いた頃には、予備機に乗せられているのだからファンタジーだ。
「少将、少将ぉっ!」
25768 ◆6Y4F20fPkg :2007/09/18(火) 01:56:04 ID:fB1eFRFX0
「なんだ――」
「うぉっ、ご、ご無事で」
「脱出装置の優秀さは、お前も知っているだろう。
それより、タンクへの攻撃を中止しろ。敵護衛にターゲットを変更だ」
 どうやら、味方のスナイパーと敵のタンクは、ほぼ同時に双方の拠点を落とし終えたらしい。
 敵タンクの耐久力が、残り二割程度。
 もう少しで阻止できたものをと考えてしまうが、未練を残すにはまだ時間はある。
「はっ、しかし……すぐにも撃破できますが?」
「構わん。敵護衛を先に排除する」
 俺は笑っているのか。口元を覆う手の平に、喉を詰まらせたような笑いが収まる。
 両軍の戦力予算値は拮抗している。その状況が、タンクに適切な判断を鈍らせた。 
 ターゲットが外れたことを、ただのラッキーとしか思っていないのだろう。
「味方も分かっている。タンクと護衛を合流させるな。残り、40だ」
 敵は中央に圧力を掛けはじめている。
 拠点が落ちている間に、こちらのMSを撃破する目的なのだろうが、短絡的な行動は連携を崩す。
 カウントは着々と進んで行く。
 戦線が伸び切った敵護衛は、こちらがタンクに対してノーマークだと思っているのだろうか。
 だとしたら、愚かだ。
「残り10、9、8――」
 敵陣営瓦解へのカウントダウン。
 拠点回復までの残りカウントは、即ち敵タンク撃破タイミングの到来を意味している。
「味方スナイパー、攻撃を開始しました! あっ」
 クレーター付近に展開していたタンクは、その身を海側の段差に逃がす。
 だが、その時には既に、俺の射線上にタンクを捉えていた。
『よろしく』
『了解』
 たった二行の交信が終了し、タンクは霧散した。
 攻撃にしてたった一発。秒数にして、数カウントに満たない連携ではあった。
「反転して敵機を撃滅せよ。相手に、拠点を落とす能力は最早無い」
 伸び切った戦線を維持する能力は、敵陣営は有してはいなかった。
 こちらが、二度目の敵拠点撃破と共に、その日の戦闘は終了を告げる。
25868 ◆6Y4F20fPkg :2007/09/18(火) 01:57:38 ID:fB1eFRFX0
即席で作ったんだすまない。

機会があれば、練り込んだものを投下したいんだが……。
これが中々……。
259ゲームセンター名無し:2007/09/18(火) 03:35:02 ID:h0KzkVDcO
68氏
お疲れ様です。
いやはや…、とても善かったですよ!
将官戦の臨場感が伝わってきました。
次回も期待してます
26019 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/19(水) 19:20:15 ID:62TgNqp10
>>255 68氏
平日深夜の爆雷乙&GJ。

68氏はリアル将官でつか?
>68のSSもそうだったんですが、
何て言うか、戦略の立て方とか、戦場全体の状況把握の描写が素晴らしいんですが。
リアル腕二流な自分には真似できないです。
次の爆雷にも期待してます。
261ゲームセンター名無し:2007/09/19(水) 19:39:54 ID:A3T9mTYIO
アナウンスが聞こえる…「基地内にジオンの偵察部隊と思われる機影を確認…繰り返す…」

またか…本日四度目のアラートに苛立ちながらハンガーへ向かった。
地上では散発的では有りながら、未だにガウからの攻撃部隊の降下は止んでおらず、連邦本部と言えど人手不足は深刻だった…

「ガンダム出るぞ!」私は愛機のガンダムで出撃した。通信が入る「将官自らご出陣とは…」バニング大尉からの物だった。
確かに階級で言えば一軍を預かる「将官」では有るが、私は叩き上げの軍人だ。
正直イスで書類をまとめるよりコクピットの方が性に合う、なんて言ったら彼はなんと言うだろうか…
くだらない思案も敵MSをレーダーで確認したら消え失せていた。

敵MS確認!?

コイツらバンナムじゃないか!

バンナムとは無人MSの総称である。奴らは感情が無く、ただインプットされた指令を完遂する、文字通りの戦闘機械である。

ヤレヤレまたこいつ等の相手か…、ため息を吐きながら私はガンダムと共に掃討に赴くのだった。



本日4クレ連続でバンナム戦を引いたので書いて見ました(笑)

お目汚し失礼しましたm(_ _ )m
26268 ◆6Y4F20fPkg :2007/09/20(木) 04:13:55 ID:Rev373Yf0
>>260 19氏
先月、初めて将官フラグを取って一ヶ月だけ将官研修中です。
ちょっとやり込み過ぎて、コインが足りなくなってしまったので
来月はまた大佐に逆戻りですが^^;
後は、万年佐官でまったりと楽しんでいます。

26319 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/22(土) 09:40:27 ID:DC8ropwV0
19です。続きUPします。
<前回のあらすじ>
チャック上等兵&リョー軍曹、vs ガンダムEz-8 の激戦!
ですが、リョー軍曹は全然面白くありません。
戦いは終盤戦、一瞬の隙をついたリョー軍曹が、
あろうことかチャック上等兵を引き離しにかかりました。
今回は、遂にガンダムEz-8と1対1の状況を作り出す事に成功したリョー軍曹からです。

>>29-42  第1話 「出撃」
>>54-62  第2話 「戦場」
>>89-98  第3話 「応援」
>>137-145 第4話 「再動」
>>174-183 第5話 「強敵」
>>199-210 第6話 「師弟」
>>242-252 第7話 「激戦」

上記の続きで 第8話 「決着」 です。
26419 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/22(土) 09:42:33 ID:DC8ropwV0
*B4*
『リョー軍曹、自分は被弾しました!
 敵機がそっちに向かいます、注意してください!』
そう言うザクIIに背を向けて、ブーストを全開。
狙いどおり、ガンダムEz-8も俺の後を追いかけて来た。

『リョー軍曹、危険です....戻ってください!!』
案の定、ノロマなザクIIごときでは俺とガンダムのスピードには追いつけない。
最高の状態だ。

いいぞ!
ついて来いッ! ガンダム!
俺のゲルググもダメージは受けたが、まだ充分戦えるぜ!
お前のはもう機体から煙も出てるじゃねーか。
ぎりぎりだッ! もう一撃で落ちるッ!
いくら将官でも、そんな状態で勝てるのかよッ!
ぶった切ってやるぜッ!
俺のビームナギナタの一撃で、THE ENDだ!!!
26519 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/22(土) 09:44:19 ID:DC8ropwV0
林が陰になり細かい動きはよく分からないが、
ガンダムがすぐそこについて来ているのはわかる。
ビームナギナタを構えた。
暗い林の中、ビームナギナタの赤い光が怪しく輝く。
完璧な作戦だ。
この林の中なら、ビームナギナタを構えたことにガンダムも気づかないはず。
俺は今まで、一度もあいつにビームナギナタを使っていない。
どうせ、またタックルかビームライフルで攻撃をしてくると思っているだろう。
そこでまさかの一撃!

たった一撃で良い。
一撃食らわせることに成功すれば、後は連撃につないで止めを刺せる。

そう、俺はこの一撃で、ジオンの英雄になるッ!なれるッ!
そして、いつか 赤 く て 3 倍 速 い ゲ ル グ グ に 乗 っ て や る ッ!
26619 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/22(土) 09:45:13 ID:DC8ropwV0
全神経を目の前に集中させて、俺はガンダムの接近を待った。
だが、後少しという所で、ガンダムが近づいて来ない。
この位置じゃライフルしか当たらねえ。
ちっ....早く来い、何してやがる!
早くしないとザクIIが来てしまうだろうが。
だが、ガンダムは微妙なフットワークを繰り返すだけで間合いの中に入って来ない。
わかった。
お前にその気がないなら俺から仕掛けてやる。

こ れ な ら ど う だ ッ !!

俺は一度後退する動きを見せてから、
すぐにブースト方向を180度を変え、ガンダムに向けてペダルを踏み込んだ。
これで一気に間合いを近づけて、一気に切りつける!
名付けて、疾風のブーストアタック!
コックピットに、まるでジェットコースターに乗っているような強烈なGがかかる....はずだった。

ガコン
嫌な音がして、ゲルググが急激に減速した。
「何!?」

あわててブースト残量を確認.....残量0。
「うわっ、しまった!!!」

勢いよく構えたビームナギナタは、そのまま虚しく空を切った。
そして、まるでそれを待ち構えていたように、ガンダムが突撃してきた。
メインカメラ一杯にビームサーベルの軌跡が描かれる。
「ぐわ〜っ!!!」
26719 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/22(土) 09:46:58 ID:DC8ropwV0
衝撃!

閃光!

爆音!

転倒!

力いっぱいビームサーベルで切りつけると同時に、ガンダムは素早く死角へと姿を消した。

(くそっ、まだだ....一発だけでも当たれば!!)
ガンダムが消えた方向へ最速のスピードで振り向く。
だが、捕らえることができない。
コックピットの中でブースト切れの警告アラームがやかましく鳴り響く。

次の攻撃は左の死角からだった。
見えない方向からの衝撃!
コックピットの中で、強く頭を打った。
26819 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/22(土) 09:49:36 ID:ST7mOzGA0
《モビルスーツ、損傷拡大!》
指令室からの警告に耳を傾ける余裕はない。
モニターが赤く染まる。
故障か?
いや、違う。
血!
俺の血だ。

一瞬、中佐のグフが何の抵抗もできずに破壊されていった事を思い出し、身の毛がよだった。

「うわ〜っ!!!」
左旋回。
だが、一瞬姿を捕らえたガンダムは直ぐに俺の上方へ消えた。
振り向いた所を飛び越えられた!
そして、また見失った!
26919 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/22(土) 09:50:10 ID:ST7mOzGA0
*B2*
『うわ〜っ!!!』
リョー軍曹の悲鳴が聞こえた。

やられている!

.....やっぱり!

林で状況がよく見えないが、
ここからまだ少し距離がありそうだ。
だめだ....とても追いつけない!
27019 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/22(土) 09:50:53 ID:ST7mOzGA0
*B4*
なんてこった。
こんな....こんなはずじゃなかった....
何が間違っていたのだろうか。
あのビームナギナタの空振りか?
それとも、最悪のタイミングのブースト切れか?
ビームライフルで攻撃するべきだったのか?
いや...そんな些細な問題じゃ無いな。
そもそも俺は、始めからこいつと1体1ではかなわなかったんだ。

ここに来て、俺はとうとう覚悟を決めた。
俺は本当にマヌケだった。
『たった一撃で良い』だって?
ふん、こんな化物に一撃のダメージだって与えられるものか。
目の前の出世に浮かれて、一人でこの化物を相手しようなんて考えたのが間違いだったんだ。

...でも、まぁ仕方ないか。
このガンダムEz-8のパイロットは本当に凄い。
間違いなく、地球連邦軍の歴戦の勇者....相当有名な乗り手に違いない。
将官の称号も伊達じゃない....多分大将だろう。
27119 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/22(土) 09:51:54 ID:ST7mOzGA0
そうだ、今回はさっきの雑魚ジムにやられたのとは訳が違う。
こいつにやられるなら仕方が無いと誰もが思うだろう。
いや、むしろこれ程の腕の持ち主と手合わせをした事は名誉な事だぜ。

さぁ、最後の攻撃が来る。
最後の瞬間、このガンダムのパイロットの名前がわかるはずだ。
運よく助かれば、俺は皆にこう言うぜ。

『俺は、あの連邦軍大将の○○○に、1対1の血と汗にまみれた勝負を挑んだ』

..ってな。
この大将は間違いなく皆も知っている有名人だ。
俺を敗北させたこの凄腕のパイロットの名前....絶対に覚えておくぜ!

攻撃が.......きたーッ!!!

 《敵に撃墜されました》
  ナムコタワー京都
  京都の桃色伝道師
  ア・ナルスキー:大将

別の意味で記憶に残る名前だった。

「えぇええええ!!!! あ.....ア○ルぅううううう!!!??」
炎上するコックピットの中で俺は再び絶叫した。
27219 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/22(土) 10:08:19 ID:pyrOkzRu0
*B2*
《4番機が撃破されました》

リョー軍曹のゲルググが爆破するのとほぼ同時。
僕は....ついにEz-8の背中を、
今まで一度もたどり着けそのなかったその背中を捕らえることに成功した。
Ez-8が唯一見せたこの大きなスキ....見逃す訳にはいかない!

「ここだぁあああッ!!!!」
回復したばかりのブーストの勢いにまかせて、マシンガンを撃ちながら突撃。
マシンガンが無防備な背中へ食い込む。
その背中へ、そのままヒートホークを振り下ろした。

「ぅうぁぁああああ!!!!!」
がっしりと、Ez-8の装甲を引き裂く感触が伝わる。
だが、まだ終わらせない。
切りつけた時の反動を生かしたまま、次の一撃。

そう、これは昨日特訓したばかりの連撃!

「カイザー中佐に教えてもらった連撃だ!!!!」
コックピットの中でそう叫んだ。

《敵機撃破!》

目の前で崩れ落ちるEz-8。
大破したEz-8に三撃目は必要なかった。
27319 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/22(土) 10:09:49 ID:pyrOkzRu0
以上、第8話「決着」でした。
2カ月近く続けてきた本シリーズですが、次回で最終回です。
最終回は、いつもよりかなり話が長くなったんで
UP作業が大変になりそう......
それでは、また来週。
274野良猫:2007/09/23(日) 02:03:14 ID:zgzLy8Wi0
>>19
ア○ルマジ自重www
GJでした。

>>68
GJです。高レベルの将官戦の緊迫感を思い出すことができました。
一度将官対将官の戦闘を経験してしまうと病み付きになってしまうもので、
機会さえあればまた将官に戻りたいと思ってしまいますよ。
自分もそれで将官を約半年維持してきましたが、
流石に金が……まあ大佐でも将官とバースト出撃するか
野良出撃すると将官戦に巻き込まれるんで
あまり維持する必要もないかなと思ってますが。
275再度7って…:2007/09/24(月) 22:46:02 ID:xJe5PyDK0
敵軍のお偉いさんはこう言ったそうだ。
「ジオンに兵なし」
確かにそれは事実だが、その演説のお陰で戦争が泥沼化している現状をどう考えているのだろうか。

我が大隊でも人材の消耗は激しく、新兵の育成期間も十分には程遠い。
「適正アリ」と判断された民間人が補充要員として配属されることも珍しくはない。
とはいえ贅沢は言っていられない。
せめて半人前くらいにはなってもらわなくてはこちらの命にも関わるからだ。

しかし、敵さんはそんな猶予をくれる気はさらさらないらしい。
結局できた訓練は一回のみ。しかもひどく出来の悪いシミュレーターでの訓練だけだ。
あれでMSの操作訓練が出来ると思ってるなら指導部は真性の……やめておこう。
一介の兵士が喚いても営倉行きが良いところだ。

それにうちの大隊には新兵育成用の切り札がある。
整備班一の変わり者、シゲルが勝手に作った2シートのMS-06だ。
これにより、基本動作は新兵にやらせ、後ろから適時教官から指導を行うということが出来る。
100回の訓練よりも1回の実戦。
こいつで何回か出撃しているうちに、半人前にはなれる。
………死ななければだが。
276ゲームセンター名無し:2007/09/25(火) 08:42:39 ID:cL+v5l8yO
久々に来たら盛り上がってますな

ここにないネタでも投下していいのかな?
277ゲームセンター名無し:2007/09/25(火) 12:50:41 ID:XV3Brrtx0
190の続き
「私はガルマ様のおしめを替えたことのある男だーーーーー!!!!!」
アデス少尉が放った1000mノーロックの弾は当たらなかった。
「ガルマ様の産声は私のものぉぉぉぉっ!!!!!!」
続けざまにザクタンクから主砲が発射された。
そのときであった。西から突風が吹き主砲の飛距離をぐんぐん伸ばした。
本来なら400〜700のはずの射程距離データは崩壊した。
「ガルマ様?天国から参られたんですか?」
ザクタンクの弾はガンタンクに直撃した。
司令部から撤退命令が出された。しかし、ザクタンクは敵拠点に
むかって加速した。連邦の残党の砲弾がアデス少尉を襲う。
「キシリア様ーーーーー!!好きだーーーーー!!!」
長きにわたりザビ家に仕えた男の最後だった。
ザクタンクは大破し、もはや跡形もない。
ガルマ・ザビの49日法要であったことはいうまでもない。
27819 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/29(土) 00:26:49 ID:/sUuh0xJ0
19です。
シリーズの最終回をUPします。
長くなったんで、書込み規制食らうかも。

<前回のあらすじ>
チャック上等兵をだしぬいたはずだったリョー軍曹は、
ガンダムEz-8の一方的な攻撃によりあえなく撃墜。
しかし、一瞬の隙をついたチャック上等兵が、特訓した連撃を繰り出し、
遂にガンダムEz-8を撃墜することに成功しました。
今回は、戦いを終えたチャック上等兵からです。

>>29-42  第1話 「出撃」
>>54-62  第2話 「戦場」
>>89-98  第3話 「応援」
>>137-145 第4話 「再動」
>>174-183 第5話 「強敵」
>>199-210 第6話 「師弟」
>>242-252 第7話 「激戦」
>>263-272 第8話 「決着」

上記の続きで 最終話 「明日」 です。
27919 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/29(土) 00:32:05 ID:/sUuh0xJ0
《総員、撤退.......》

*B4*
指令室からの命令を受け、ダブデに向かう僕の足取りは重かった。

 チャック上等兵
 point:211 ランク:B
  撃墜数2(ジム、ガンダムEz-8)
  被撃墜数0

戦果ランクB....今までで最も良い成績だったが、そんな事で喜べるはずも無い。
最後の最後にカイザー中佐の仇を討てたものの、
ブラボー隊の味方は軒並み全滅....カイザー中佐は目の前で死んだ。
アルファ隊の大佐のタンクも撃沈。
そして、作戦の目的だったビッグトレーの撃破にも失敗した。
徹底的な敗戦。

最後にガウで会ったカイザー中佐の顔が浮かぶ。
くやしかった。
あんなに必死になって連邦の大将に勝ったのに、何の満足感も無い。
28019 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/29(土) 00:33:51 ID:/sUuh0xJ0
「ちくしょう....
 仇なんか討ったって...何の意味も無いじゃないか....」
誰に伝えるでも無く、そうつぶやく。
自然と涙があふれ出てきた。

『そんな事ないぞ、チャック。
 よくあの大将を倒したな!!』
指令室から意外な声が聞こえた。
意外な声? いや、違う。
嬉しい声....僕が一番聞きたかった声だ!

「カイザー中佐!!!???」

『俺抜きであの大将を倒すなんてな。
 正直驚いたぞ.....いや、本当によくやってくれた。
 ....作戦は失敗したが、大金星だ!!』

幻聴だろうか。
いや、ちがう。
はっきりと聞こえるこの声は生きている中佐の声だ。
28119 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/29(土) 00:35:30 ID:/sUuh0xJ0
「中佐! 中佐!
 僕はてっきり、中佐があの大将の攻撃で...!!」

『心配かけてすまんかった。
 正直、お前一人では逃げることもできないんじゃないかとハラハラしていたが、
 ...まさか逆に相手を倒してしまうなんてな!
 はやくダブデに戻れ、どうやって戦ったのかしっかり教えてもらうぜ。』

「でも、よかった....
 本当によかった....カイザー中佐だけでも無事で....
 僕はそれだけでもう.....」

『いやチャック、それがその.....
 ....実は俺だけじゃ無くて....
 あのリョー軍曹も無事らしいんだ。』

ええええええ?
あの人また助かったんですか?
28219 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/29(土) 00:37:03 ID:/sUuh0xJ0
*B4*
赤い夕日がジャブローの木々の中に消えゆく頃....
森の中を進む1機のゲルググ。
遠方にフラミンゴの群れが飛び去るのが見える。
リョー軍曹はジオン軍拠点へ向けて撤退行動中だった。

俺は生きている。
作戦こそ失敗したものの、
こうして未来のジオン軍を支える貴重な人材が助かっただけでも満足するべきだ。

 リョー軍曹
 point:8 ランク:D
  撃墜数2(ジムライトアーマー、アクアジム)
  被撃墜数2(陸戦ジム、ガンダムEz-8)

だが実際には、ジオン軍の中でもダントツの高コストを誇るゲルググで
この成績を出すと、周囲からは白い目で見られる。
28319 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/29(土) 00:38:18 ID:/sUuh0xJ0
おまけに....
やっぱり誰にも言えないよな...
『俺は、あの連邦軍大将のア○ルに、1対1の血と汗にまみれた勝負を挑んだ』なんて。
.....自慢話どころか、笑い話にしかならねぇ。
いや、へたするとこの文章は、変な意味に誤解されてしまう可能性もある。
....絶対に言えない。

まぁ、そんなの関係ねぇ!
生きてる限り、またチャンスがある!
明日があるさ!

俺は先の戦いを忘れ、
次の戦いに向けて意気揚々と帰還する事にした。

だが、リョー軍曹はこの作戦で最後に一つだけ、
どうしてもやらなければいけない「こと」があった。
(いや、それは正しく言うと、やらなければいけない「こと」と言うより、
 やらなくてもいい「こと」だ。)
そしてそれは、決して難しいことではない。
帰還予定のダブデを目前にして、
情報部からの今回作戦の戦闘ポイントをもう一度確認した後、
リョー軍曹は密かに行動を開始した。
28419 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/29(土) 00:43:31 ID:/7W6KzBf0
*ダブデ内、第一通路にて*
「お前が俺にグフから脱出しろと言った時は、既に脱出してたんだ。
 一瞬の判断で命拾いをした。
 ....まぁ、無理な脱出で少しばかり足をくじいたがな。
 本当、危なかったよ。
 あのままコックピットに残っていたら今頃お陀仏だったな。」
医務室に向かうカイザー中佐の歩き方はかなりぎこちない。

「助かっていたなら、教えてくれればよかったのに....ひどいですよ。」
僕は中佐の荷物を運びながら答えた。

「いや、俺もお前に戻るよう指示するつもりだったが、
 通信回線が壊れて連絡できなかったんだ...。
 本当はすぐにでもお前の所へ応援に行きたかったんだが、
 なにぶん遠すぎて間に合わなくてな。
 お前の方こそ無事でほっとしたぞ。」

「いやまぁ、僕もギリギリでしたよ。
 あの大将に勝てたなんて....今でも信じられません。
 ...何度も死ぬと思いました。
 戦闘中にも思ったんですが....
 ...僕はパイロットにむいてないのかも知れません。」
28519 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/29(土) 00:44:50 ID:/7W6KzBf0
「おいおい、チャック....」

「いいえ、中佐。
 今回の作戦は、本当に失敗ばかりでした。
 中佐の命令も聞かなかったし、
 そのせいで僕だけじゃなくて中佐まで危険な目に合わせてしまったんです。」

「チャック」

「あの、大佐のタンクがやられた時、頭に血がのぼって....
 冷静な判断が全くできませんでした。
 戦場で必要なのは、冷静な判断だと、何度も教えてもらっていたのに。
 何度も思いました。
 僕は失格です。
 僕のせいで、きっとこの先、隊のみんなに迷惑をかけてしまう.....
 中佐だって、そう思うでしょう?」

「いや、俺はそう思わない。
 チャックの行動は間違ってない。」

「でも中佐!」
28619 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/29(土) 00:46:17 ID:/7W6KzBf0
「チャック、お前があの大将に勝った時の事を思い出して見ろ。」

「....え?」

「思うんだが....あの大将ガンダムを護衛していたアクアジムがいただろう?」

「えっと、確かリョー軍曹が撃墜した....」

「そう。
 あいつは、傷だらけの機体で軍曹のゲルググや俺のグフに立ち向かって来た。
 どう見ても不利な戦いで、あいつがムキになって戦った理由....
 ...きっとあいつは、大将のEz-8をかばおうと必死だったんだ。
 それこそ、自分の命を犠牲にしてでもな。
 そして...」

「....撃墜された。」

「そう。
 そして、その大将はターゲットをリョー軍曹に絞ったんだ。
 体を張って自分を守ってくれたアクアジムの敵を討つためにな。」

「あ....そうか、そういう事ですか!」
確かにその通りだ。
必死になって大将をかばうアクアジム。
ぼろぼろになりながら、一心にゲルググを追いかけてきたEz-8。
ゲルググ撃破の瞬間、初めて見せた大将のスキ。
あの時は夢中で、大将の動きが理解できなかったが、そう考えて思い返せば明白だ。
僕は中佐の仇を討つことだけを考えて戦っていた。
でも、それはあの大将も同じだった。
僕と同じだったんだ!
28719 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/29(土) 00:47:09 ID:/7W6KzBf0
「アクアジムのパイロットとあの大将が、どんな関係だったかはわからん。
 だが、大将はきっと仇を討てて満足だったはずだ。」

「でも中佐、それであの大将は結局僕にやられちゃったじゃないですか!
 僕とあの大将が同じだって言うなら、やっぱり僕には....。」

「違う!
 お前は間違ってない。
 あの連邦の大将も間違っていないし、
 あのアクアジムも間違ってないんだ。
 誰も間違ってない。
 間違っているのは世の中の方だ。
 大事な人がやられそうなら、誰だって身を犠牲にしてでも守る。
 一緒に戦った仲間がやられたら、誰だって復讐を考える。
 それが人間だ。
 俺達はそれを....人間の心を守らなくちゃならない。
 ....俺達が戦う理由はそこにある!」

「中佐....」
28819 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/29(土) 01:08:34 ID:Ui+683ms0
「だから、お前も俺も、まだこうして生きているんだ。
 お前も『もうやめる』なんて言うな。
 お前の友人や家族、みんなの為に戦うのだからな。
 ....これからも頼むぞ、チャック伍長。」

「....えっ、伍長?
 伍長って.....僕が伍長ですか?」

「あれ? 聞いてなかったのか。
 今回の活躍が評価されて、おまえの昇進が決定したんだぞ。
 みんな、お前みたいな悩みをかかえながら、少しずつ成長していく。
 だが、お前はまだ当分の間は俺がしごいてやる!」

「中佐....カイザー中佐.....ごめんなさい!
 ....僕、まだがんばります。
 がんばってみます。
 ありがとうございます!」

僕は今、ようやく中佐の気持ちが理解できた。
そして、撃墜されたあの連邦軍大将ガンダムやアクアジムの気持ちが....
....軍は違うが、僕達は同じ目標を目指して戦っていたんだ。
僕はやはりまだ戦うべきだ。
28919 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/29(土) 01:09:52 ID:Ui+683ms0
「....あっ、でも中佐の昇進は....」

「ま、俺は仕方ないさ。
 敵の大将を倒したからって、作戦自体は失敗した訳だし
 俺自身が被撃墜したんじゃあな。
 まぁ、また次のチャンスを目指して頑張るさ。」

「そうですか....中佐だったらすぐですよ!
 僕も応援します!
 まぁ、今回はリョー軍曹にも足を引っ張られましたが、次はこそいけますよ!
 それに....」

「それに?」

「リョー軍曹、降格処分じゃないですか?
 ゲルググを2機も壊しちゃった訳だし....。」

「....軍曹は多分降格しない。
 いや....あいつは、絶対に降格しないだろう。」

「え?」

「以前、リョー軍曹と組んだ時もそうだった....
 あの時、軍曹はゲルググを3体も再起不能にした。
 だが、リョー軍曹は降格していない。」

「どういう事なんですか?」

29019 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/29(土) 01:10:51 ID:Ui+683ms0
「リョー軍曹の階級には、隠された謎がある。
 ジオン軍の昇格・降格システムの盲点をつくと言うか.....
 .....いや、それは決して、そんな難しいことじゃないらしいんだ。
 ただ、何もしないんだ。」

「何もしない?
 何もしないって何をですか??」

「カード更新も何もしないって事だ。」

「????」

「いや....チャック、気にするな。
 お前はそんな卑怯な事を知る必要はない。
 とにかく軍曹は決して降格しない。(多分昇格もしないが....)」

「どういう事ですか!?
 ちょっと、ちょっと中佐〜、待ってください!
 中佐の荷物、僕が持ってるんですよ〜!」
29119 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/29(土) 01:12:20 ID:Ui+683ms0
カイザー中佐を追いかけながら、
チャック伍長は思った。

これは、いつもの光景。
 これまで、ずっと僕はカイザー中佐の背中を追いかけてきた。
 今回の作戦で、多くのことを学んだけど....
 でも、これからもずっとカイザー中佐の背中を追いかけ続けるんだ。
 僕の一番の目標は....この人に認められることだ。

これは、いつもの光景。
 でも、失いかけた光景。
 これを守るために、僕は戦い続ける。
 明日も、明後日も....これからずっと!

こうして、チャック伍長は
カイザー中佐との日常の大切さを改めて実感するのだった。
29219 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/29(土) 01:13:15 ID:Ui+683ms0
*ダブデ内、第三通路にて*
へへへ、やったぜ!
作戦室から抜け出し、俺はパイロット用の居住エリアへ向かった。
パイロットカードの更新はしていない。
やらなくていい「こと」だ。

当然だ!
ゲルググやビームライフルが支給された今、
何が悲しくてカード更新なんかする必要がある!
まして、降格なんてごめんだぜ。

さぁさぁ、めしだ、めし!!
めし食って寝るぞ〜!!
29319 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/29(土) 01:15:40 ID:3tJfAH3D0
 * さいごに *
おひさしぶりです。
僕たちの大隊は今、南米ジャブローから北米へむけて移動中です。
ジオン軍のジャブロー降下作戦は、残念ながら失敗しました。
でも、僕自身はたいしたケガも無く、元気にしています。
今回、あの伝説のリョー軍曹と一緒に作戦をしました。噂どおりの人でした。
正直、もうあまり一緒の作戦に参加したくないです。(笑)
そうそう、今回の作戦で、僕は伍長に昇進しました。
君も、そろそろ退院できる頃でしょうか。
ニューヤークについたら、カイザー中佐と一緒にお見舞いに行きます。
いつまでも、体には気をつけてください。
 宇宙世紀0079、X月X日   チャック


 ◇* THE END *◇
長い間応援ありがとうございました。
29419 ◆jwzTa4PnO. :2007/09/29(土) 01:18:42 ID:3tJfAH3D0
以上、最終話「明日」でした。

約2カ月の間、駄文にお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

今回の話で書きたいネタはほぼ書くことができたんですが、
また新しいネタが溜ったらうpします。
でも、情報処理試験が終わってからかな。(笑)
2958 ◆EnZwTLGqAk :2007/09/29(土) 13:57:14 ID:UY65HEKVO
>>294
19氏乙です
まさかカード更新をしていなかったとは……
次回作も期待しています
皆様
今ネタを作ってはボツ
作ってはボツと言う状態です
皆様、しばらく投下出来ないと思います
296ゲームセンター名無し:2007/10/01(月) 00:34:21 ID:qvTdqxZLO
19氏乙、大作ご苦労様。
全体的に過疎ってる感のある絆だが…
見てるから頑張り〜
297ナナハチ好き ◆RqNaD.YxEA :2007/10/02(火) 16:29:27 ID:/LJyEoqnO
懐から小さな瓶を取り出し、中身の液体を口に含む
体の中から痺れる感覚が流れ込む
「大佐、任務中に酒を飲みのはよしたほうが…」
「大佐は酒に完全に溺れていますから今更、止めても」
「何を言っているのですか!」

俺には二人の部下がいる、女性パイロットのヨミ小尉といつもやる気がないコバヤシ中尉

たった今哨戒任務終了したのだが
味方機が五機常時して哨戒して居た所をジオン軍の奇襲に合い
なんとか迎撃して追い払うのに成功するも
味方機五機は大破、我々三名が生き残った
あまりにも惨たらしい味方の殉職にいたたまくなり、おもわず酒を口にしないとおれない精神状態だのだが
呑気のこの二人を見ていると落ち込んだ気持ちが吹き飛ぶ感じだ
「…ですから、大佐、酒は駄目です」
「酒は適量は薬と言いますし、ここは、多いに飲み」

少しイライラしてきた、一人用のコクピットにこの二人が入り込み
狭い空間で騒がれたら誰だってイライラする

「狭い空間で騒ぐな」

続く
298ゲームセンター名無し:2007/10/03(水) 07:32:59 ID:tAMeTHd80
長編の予感.....登場人物もよさげな感じ。
続編期待します。
299ゲームセンター名無し:2007/10/04(木) 13:44:44 ID:91xthsvoO
>>294
情報処理試験……俺はSWを目指してます。
合格するといいですね。頑張ってください。

ちょいと親近感が沸いた別スレ駄文書きでした。
3008 ◆EnZwTLGqAk :2007/10/06(土) 19:34:59 ID:ii8rD1LYO
遅れてすいません
約1ヶ月(泣)
第四話「GC攻略」
どうぞ
3018 ◆EnZwTLGqAk :2007/10/06(土) 19:44:41 ID:ii8rD1LYO
「へえ、ここがグレートキャニオンかあ〜」
ショウが感動しているのとは反対に、ここも戦場になるのか
といい気では無いマカイノであった
*〜作戦室〜*
「すると…03の戦力は俺達だけか……」
砂糖多めのココアを飲みながらマカイノは
グレートキャニオンの地図を広げた。
「どうする?今回の作戦は誰が練る?」
マカイノがユウト達に聞いた
「嫌、マカイノが作戦練ればそれでFA」
「賛成」
「意義なーし」
「マカイノで良いんじゃね?」
「やっぱここはマカイノだろ」
「………じゃあ俺で」
同世代のノリは怖いなとマカイノは思った
3028 ◆EnZwTLGqAk :2007/10/06(土) 20:00:11 ID:ii8rD1LYO
ビビビ!ビビビ!
ファックスの音が室内に響く。
ヤマはユウトにこっそり聞いた
「ねえ、マカイノに任せて良いの?」
「そりゃあまあ、何をやらせてもマカイノの戦略で
負ける事は無いだろ」
ヤマはこの自信はどこから来るのかと思った。
*   *
ファックスから一枚の紙が出てきた
ダイスケはその紙を読み上げる
「ええと、本作戦では生産コストの低いMSを使用すること
ジャブロー基地に着くまでは使用を禁ずる」
「じゃあEZ-8使えねえじゃん」
「あくまでも一時凌ぎってやつか」
「元々、俺達をアテにしてる訳無い…と思うんだよな
実際」
ユウト、リョウスケ、ショウの三人が感想を述べている
「だけど続きあるぜ?
我が軍は、劣勢状態に陥っている。
しかし、君達のお陰で抵抗が出来ている
君達は重大な役目を担っている。だから
、この戦いを終わらせる為にも君達に協力して欲しい。
地球連邦軍本部」
3038 ◆EnZwTLGqAk :2007/10/06(土) 20:10:29 ID:ii8rD1LYO
「そこで終わりだ」
マカイノには、どこかの議長の口調で脳内で再生された
「なら、作戦が出来た」
「早っ!」
ショウが突っ込むとマカイノは作戦を説明した
「まずは、俺とヤマ、そしてダイスケの三人で谷側を攻める
俺とヤマはジム、ダイスケは陸ガンで出てくれ」
「残りは俺達、何をすればいい?」
「ユウト達は陸ジム、全員C型マシンガンで
弾幕を張りながら接近、三機で一気に格闘すればゲルググでも落とせる。」
3048 ◆EnZwTLGqAk :2007/10/06(土) 20:16:20 ID:ii8rD1LYO
「よし、出撃だ!」
マカイノの合図と共に、ユウト達が格納庫へ急いだ。






バトルシーンは急いで作成中、とりあえず四話終わりです
30568 ◆6Y4F20fPkg :2007/10/06(土) 23:15:15 ID:xwrdg9100
勢いに乗じて投下。

 ――連邦軍 ビックトレー付近
 支援迫撃砲の砲声が木霊する。
 ビリビリと空気の振動が、仮設テントを揺らし不快な土煙を巻き上げる。
「嫌な所で鉢合わせをしたものだ。敵戦力の解析、急げよ?」
「はっ――」
 士官学校出の新米尉官、こんなお荷物を背負い込んでの遭遇戦など、あまりしたくは無いのだが。
 贅沢を言っていられる時期は過ぎたと言うことか。
「レンム、ライノ、フィノ。搭乗準備、蹴散らすぞ」
「えぇっ、隊長! 僕は――」
 情け無い声を上げる新米尉官。コンソールとの睨めっこを中断して椅子から半身を乗り出す勢いで俺に詰め寄る。
 あちらこちらからは笑い声が響く。
「リク、お前は見ていろ。俺達の活躍を」
 無理やりに椅子に押し戻し、機体の下へと駆け出す。
 他のパイロットも、それぞれにリクの肩を叩きながら自分の乗り込む機体へと歩みを向ける。
30668 ◆6Y4F20fPkg :2007/10/06(土) 23:18:23 ID:xwrdg9100
 傾斜の激しい斜面に、両軍の中央に位置するアーチ状の岩。
 両軍共に進軍ルートが被る。制圧力に勝るチームが勝つ寸法だろう。
「レンムはライノの護衛につけ、フィノは弾幕支援、俺が敵タンクの征圧をやる」
「こちらレンム、了解」
「フィノ、承知」
「信じてるぜ、相棒。ライノ、進軍を開始する」
 通信良好。陸戦型ガンダムの調整も上手くいっている。
 量産型ガンタンクはB弾を装備し、その護衛には陸戦型ジム、その支援にジムがついている。
 セオリー通りの編成だが、各員の戦闘能力は平均を遥かに超えている。
「隊長機よりリク、状況分析を忘れるな」
「はっ! 全力でサポートします」
 ――ガキが戦場に送り出されるようになったら終わりだ。
 数ヶ月前まで、ジオンの若い兵士に対して言っていた皮肉が、今では自分の耳が痛い言葉となって返ってきている。
 内心で舌打ちをしながら、出来るだけ新米どもに戦闘の様子を見せ付けておきたい気持ちがある。
 恐怖を植え込むならそれで良い。勇猛果敢な馬鹿が増えても、マイナスにしかならない。
 俺達が必要とするのは、今や有能な臆病者だ。
「よぅし、各機リフトアップ。戦闘レベルにシステムを移行」
 すぅっ、と大きく息を吸う。
「敵を蹴散らせっ! 味方を救え!」
 その台詞と共に、各機がフルバーストで斜面を駆け上げる。
 ――戦争が、始まる。
30768 ◆6Y4F20fPkg :2007/10/06(土) 23:24:25 ID:xwrdg9100
「砲撃ポイントへ辿り着いた! 相棒、頼むぜっ!」
 ライノの嬉々とした声が、インカム越しに聞こえる。
「敵の編成が判明! ザク、ザクタンク、グフ、ギャンです!」
「遅い」
 リクの賢明な報告も、会敵から数十秒も経過したら意味も無い。
 フィノが不機嫌そうに声を上げる――とは言っても、日頃からそうではある
「フィノは戦線の維持を意識しろ、タンクとザクは俺が捌く。残り二機はお前らで潰せ」
「期待過剰では? レンム、了解。ライノ、奴等を潰してくる」
 自軍タンク側の戦況がどうなっているのか、知る手段はインカムからの情報に頼るしかなかった。
 こちら側からは完全に死角に入ってしまっている為だ。 
 アーチ状の岩、通称メガネ橋を渡り終えたタンクに先制の一撃を加える。
 その後ろに控えるザクは、その様子を見て俺への攻撃を苛烈に進める。
 だが、後方の岩陰に入り込んだ俺の陸戦型ガンダムに被弾するはずも無い。
「フィノ、ギャン撃破」
「残り一機、捻り潰せ。敵の増援にも備えろ」
 マルチランチャーを射出する振動で舌を噛みそうになりながら指示を下す。
 敵側のタンク征圧戦は失敗に終わっている。後は俺が幾ら踏ん張れるか……。
「前です!」
「っ――リク、助かった」
 戦闘中に他のことに気を取られていた。
 まさか、タンクが自ら攻撃を加えてくるとは思わなかった。
「敵拠点を撃破だっ! 隊長、どうするんだ!」
「メガネ橋を伝って後退、フィノは撤退支援。レンムは後ろからタンクを襲ってやれ」
 躍起になって俺に攻撃を加える前面のザクは、味方の瓦解に気付いていないかの様に、ただ遮二無二突撃を繰り返している。
 タンクとザクの両方を牽制しながら、双方の耐久値を削る。
 俺の役目はそこにある。被撃墜など持ってのほかだ。
30868 ◆6Y4F20fPkg :2007/10/06(土) 23:29:50 ID:xwrdg9100
「こちらレンム。丸裸のタンクを補足した。確認するが――」
「拠点はまだ落ちていない、潰せ」
「了解」
 格闘戦に特化した機体に取り付かれて、無事に済むタンクはそう多くは無い。
 敵性タンクも例外に漏れず、レンムの凶刃の下に倒れ伏す。
「自拠点耐久力は残り三分の一程です。隊長……」
「心配するなリク――ザクを撃破。フィノは俺とラインを形成。敵拠点、復旧が終了したみたいだ。潰すぞ」
 各機から了解の合図が返って来る。
 今回も、簡単な勝負だった。戦闘時間も、残り半分を切っている。
「相棒、俺は敵の姿が見えなくてつまんねぇぞ」
「滅多なことを言うな。敵のタンクみたいにはさせない」
 笑いすら混じる雑談。相手もこの会話を傍受していたとしたら。
 これ以上の挑発は無いな。
「笑い話はその程度にしておけ、敵機を視認。二機……? タンクが確認出来ない!」
「隊長! 地下洞窟内より熱源体が一機!」
「ちっ、レンム、タンクの出迎えをしてやれ。フィノ、お前はザクを抑えろ。グフは俺が狩る」
 再び砲撃拠点を制圧し、スロープからフィノの放つハンドグレネードが、空中機動をしてみせていたザクを地面へと叩き落とす。
 正面右の大きな岩を迂回し、メガネ橋中央のふもとまで突出したグフは、不用意な着地を繰り返すばかりで、実戦経験の無さが浮き彫りだ。
「レンム機、敵機と――あ、あぁ……隊長、隊長!」
「どうした。報告は正確にしろ。お前がどもれば、隊がつまずくぞ」
 誘導のかかったマルチランチャーがグフを射抜き、爆発する音に紛れて、リクの声が響く。
「レンム機と遭遇したのは、タンクではありません。ギャンです」
「何……? レンム、答えろ」
30968 ◆6Y4F20fPkg :2007/10/06(土) 23:33:42 ID:xwrdg9100
「――撃破されました。相手は、先までの乗り手では無いようです」
 息が詰まる。インカム越しからは、ライノの怒声が響く。
「各機、敵拠点撃破を優先しろ。誰も、落ちることは許さん」
 せいぜい後数十秒。完全に敵を黙らせてしまえば、相手は退却せざるを得ない。
 メガネ橋に振り返り、後方より接近する機体を捕捉する。
 こちらの動きを先読みし、射程距離外からミサイルを伏せ、こちらの間合いでの戦闘を回避しようとしている。
 岩陰や段差を利用する立ち回りは、確かに強者としての資質はある。
 レンムがやられた。その事実がなければ、楽しめただろうが、今は憎悪の対象が俺をおちょくっている様にしか見えない。
「隊長、復讐は後だ――」
「フィノ、誰に言っている。黙っていろ」
「……拠点を落とせ。勝負を終わらせろ」
 最早、言葉にならない侮蔑の言葉と共に、ライノが放った弾が拠点に炸裂する。
 ギャンが退避行動に移り、地球連邦軍に軍配は上がった。
「レンム機を回収しろ。奴は無宗教だ。俺達で墓を立てる」
「隊長……」
「リク、貴様が次からレンムの代わりだ――交信終了。各機帰還せよ」



この登場人物で、少しばかり話を続けようかと。
内容は薄いかもしれませんが、生暖かく見てくれますと助かります。
他の作品を見て執筆意欲がかき立てられているのは俺と皆の内緒だ。
310ゲームセンター名無し:2007/10/07(日) 02:24:46 ID:OUfrOYg9O
>>309
68氏お疲れ様です…
描写が美しく、しっかりしていて
とても楽しめました
続編も期待してます!

自分も巣で後編を書かねば…
3118 ◆EnZwTLGqAk :2007/10/07(日) 11:41:49 ID:JZBHRWJFO
自分の小説は余り受けがない模様
新しい職人さんも増えた事ですし、急遽引退して読み手に回ります。
皆様、不愉快な気持ちにさせてすみませんでした。
312ゲームセンター名無し:2007/10/07(日) 11:44:05 ID:JZBHRWJFO
68様
特長があり、とても読みやすいです。
次回も期待出来ます
313ゲームセンター名無し:2007/10/07(日) 13:01:31 ID:OUfrOYg9O
>>311
君はこのスレを盛り上げている貢献者の一人
君が画く物語を最後まで、書き続けなければ駄目だ!
マカイノ達の話は欠かさず読んでいる…
楽しく堂々と…終戦まで画いてくれよ?
ヤマ達の今後の活躍を期待している。
3148 ◆EnZwTLGqAk :2007/10/08(月) 02:33:07 ID:B9VzE6XiO
>>313
では、8の名前で、マカイノ達の話を書き続けて良いのですか?
良いのなら、続けさせて頂きます
315ゲームセンター名無し:2007/10/08(月) 03:18:19 ID:4T95mQpjO
>>314
どうぞどうぞ!
好きな様に書き綴ってくれ…
ここはそうゆうスレだ。
皆さんが苦労して書いたSS
楽しませて貰ってますよ…
316ゲームセンター名無し:2007/10/09(火) 00:15:41 ID:Dqavwfl20
>8
俺もマカイノのGC攻略を応援してるぞ。
このまま話が終わってしまったら、家族を失ったヤマが可愛そうじゃないか。
活躍するシーン書いてくれ。

ついでに、リョー軍曹の活躍を書く事ができるのも今は8だけだ。
19氏もしばらくこないようだし....。
317ゲームセンター名無し:2007/10/11(木) 00:57:38 ID:8zYmTSNj0
ちょっと書いてみたりしてます
318317:2007/10/11(木) 00:59:09 ID:8zYmTSNj0
 バニング博士からの緊急コールが入ったのは、俺が駅前のゲームセンターで遊んでいるときだった。
「ニューヤーク(R)に悪のジオン星人が襲ってきたぞ。機動戦士出動せよ!」
「ラジャー!」
 俺は短く答えると、パイロットカードを高く掲げて叫ぶ。
「カモォン! コアファイター!」
 呼び声に応えて富士山麓の秘密基地『ホワイトベース』から小型戦闘機コアファイターが飛来する。
 俺はそのコクピットに飛び乗ると、パイロットカードと『500』と刻印されたメタルコインをコンソールにセットした。
 これでコアファイターは俺の手足も同然となる。
 コアファイターは雲を切り裂き、一路ニューヤーク(R)へと向かった。
「でも、なんでニューヤーク(R)って言うんですかね? ニューヨークじゃないんですか?」
 俺のなにげない質問に、オペレーターの少女(通称オペ子)が律儀に答えてくれた。
「アメリカの都市はジオン星人に占領される度に名前が変わるんです」
 なんじゃそりゃ?
「あの街は何度も占領されてますからね。ニューヨークがニューヤークになって、今はニューヤーク(R)というわけです」
 分かったような分からんような…やっぱわけわからん。
 そうこうしてるうちにコアファイターはニューヤーク(R)へ到着する。
 マッハ16のコアファイターだとあっという間だ。
319317:2007/10/11(木) 01:00:36 ID:8zYmTSNj0
 ニューヤーク(R)は既に廃墟と化していた。
 街を守るはずの戦車隊は既に壊滅しているようだ。
 そこかしこで格闘怪獣アッガイが暴れまわっている。
 運河のむこうには中距離怪獣ズゴックや、拠点怪獣ダブデの姿さえあった。
 地球防衛軍のメカロボ部隊が奮戦しているものの、戦況は芳しくないようだ。
「これ以上好きにさせるか! ガンダムに合体するぜ!」
 モードセレクターを『近』に合わせ、正面モニターにガンダムの姿を表示させる。
「ガンダムパーツ、シュート!」
 オペ子の叫びに合わせてホワイトベースからガンダムの上半身と下半身が転送されてくる。
「レーザーサーチャー同調! チェンジガンダム! GO!」
 コアファイターが変形し、ガンダムパーツと合体する。
「ここはまかせろ!」
 俺はガンダムを着地させ、正面のアッガイを見据えた。
320317:2007/10/11(木) 01:01:40 ID:8zYmTSNj0
「ビィィームラァーイフルッ」
 ガンダムの手に現れた銃から閃光がほとばしる。
 見事に命中し、アッガイは地響きを上げて倒れた。
 別のアッガイが横から突進してくる。
「ガンダムバァァルカンッ」
 頭部に装備されたバルカン砲が火を噴き、アッガイは蜂の巣になった。
 続いてズゴックヘと向き直る。
「ガンダムドリル…うおわっ!」
 後ろからの衝撃とともに、俺のガンダムは地面へとぶっ倒れた。
 武器を繰り出そうとしたところへ後ろから斬戟を食らったのだ。
 頭を振って必死に意識を保つ俺の目の前に、水色の巨体が立ちはだかる。
「な、なんだ、こいつは?」
 うろたえる俺の耳に、バニング博士の緊迫した声が響く
「そいつはグフカスタムだ! グフをサイボーグにして強化したやつだ! 手強いぞ!」
 冗談じゃない。さっきは不意を衝かれたが、俺のガンダムにかなうやつなど…。
「は…速…うわあっ!」
 グフカスタムがビームライフルの直撃をものともせずに斬りかかってくる。
 ダメージが蓄積し、コクピットにアラームが鳴り響く。
 操縦桿を握る手に冷や汗がにじみ出てきた。
321317:2007/10/11(木) 01:02:57 ID:8zYmTSNj0
「何をしているッ!」
 バニング博士の怒鳴り声が響くと、正面モニターにニューヤーク(R)の全体マップが表示された。
 次の瞬間、俺のガンダムはグフカスタムからかなり離れた場所へと降り立っていた。
 さきほどまでの深刻なダメージもきれいさっぱり消えている。
 これは一体?
 俺の疑問にバニング博士が解説してくれた。
「新開発の非常用瞬間移動装置だ。同時に瞬間自動修復装置も作動したようだな」
「すごい。これならいくらやられても何度でも復活できますね」
「そうはいかん。これを使うと戦力ゲージのエネルギーをかなり消費するのだ。」
 そういえば、ゲージの青い部分が大きく減ったようだ。
「味方の負担が激しくなるのでできるだけ使わないようにしろ」
「わかりました博士」
 でも、あのグフカスタムを相手にどう戦えばいいのだろう?
322ゲームセンター名無し:2007/10/11(木) 01:17:49 ID:7VESKIy00
しえん
323317:2007/10/11(木) 01:19:12 ID:8zYmTSNj0
「あのグフカスタムの機動力、何とかなりませんか? バニング博士」
「今オタスケメカをそっちに送った。しばらくの辛抱だ!」
「分かりました」
 接近戦では明らかにこっちが不利だ。
 グフカスタムから距離をとり、ズゴックの攻撃をかわす。
 苦しいながらもどうにか戦っていると、背後からキャタピラの音がかすかに聞こえた。
 戦車隊がまだ生き残っていたのか?
 いや、あれはバニング博士の言っていたオタスケメカに違いない。
 人型の上半身にキャタピラの下半身をつけたような、奇妙な形をしている。
 オタスケメカは両肩に装備された大砲から火の玉をいくつも吐き出した。
 食らったグフカスタムが火だるまになる。
 動きが目に見えて鈍った。
 チャンスだ!
「ビィームサァーベル!」
 背中から光の剣を引き抜くと、グフカスタムに斬りかかる。
「ガンダム・三連撃!」
 ガンダムが吸い込まれるようにグフカスタムに飛び掛かり剣を振るう。
 1回、2回、3回。
 グフカスタムが爆発し、バニング博士が叫ぶ。
「我々の勝利だ!」
324317:2007/10/11(木) 01:20:40 ID:8zYmTSNj0
「ふはははははははは」
 勝利の余韻に浸っていると、いきなり甲高い笑い声とともに通信モニターに赤いザクが現れた。
「見事な戦いだったな。さすがは機動戦士ガンダム」
「貴様は何者だ!」
 俺の問いに、赤いザクは笑って答える。
「私はジオン星人総司令官シャアザク大元帥。お見知りおき願おう」
 シャアザクはプルプルと体を横に震わせながら続けた。
「まさか地球人にこれほどの戦闘能力を持っている者がいるとは意外だった。窮鼠猫を噛むとはこのことか」
「…」
「今回は我々の負けだ。だが失敗は成功の元。次にまみえるときは必ず貴様たちを血祭りにあげてやる。首を洗って待っているがよい」
 やたらと地球のことわざや慣用句に詳しい敵である。
「ふはははははははは」
 プルプルと体を震わせて笑うシャアザクの姿が、白く霞がかってゆく。
「来るなら来い! 悪のジオン星人め! 何度でも撃退してやる!」
 俺は白くフェードアウトしてゆく通信モニターを睨みつけながら、戦いの決意を新たにするのだった。

 おわり
325ゲームセンター名無し:2007/10/12(金) 20:34:39 ID:TAAOMBz/O
>>324
GJ!
最高だった
326ゲームセンター名無し:2007/10/13(土) 01:11:47 ID:xFR2xJlPO
自信ないけど投稿します。
ここはニューヤーク。
この都市もジオンの侵攻によりかつての面影は微塵もなく戦闘の爪痕だけが荒々しく残っている。
そこにビッグトレーが一機。
その前方にはダブデ。
ビッグトレーの中では連邦軍のエースであるリック少佐率いるリック隊の作戦会議が行われている。
ナオト「リック少佐、ここはやはり敵拠点を直接叩いてはどうでしょう?」
エイブ「ナオト、漢なら拳で戦うんだ!隊長、ここは全機陸ジムの編成です!!」
ロック「焦んなよエイブ。格闘機はお前に譲るからちゃんと戦略を練ってくれ。」
ミール「隊長、僕もナオト軍曹同様タンク編成をが適当かと思います。」
リック「ああ、反対する理由はない。タロウ小隊にも伝えろ。」
ミール「了解。」

〜しばらくして〜
『一番機発進』
「ナオト、陸ジム、出ます!」
ナオトの陸ジムが射出された。
味方も次々と発進する。
327ゲームセンター名無し:2007/10/13(土) 01:19:52 ID:xFR2xJlPO
今回の編成

味方
ナオト:陸ジム
ロック:ジム
エイブ:陸ジム
ミール:ガンタンク
リック:陸ガン
タロウ:ジム駒
ジロウ:ジム
サブロ:LA


ザク
ザク
デザク
デザク
グフ
グフ
ザクキャ
マカク
328ゲームセンター名無し:2007/10/13(土) 01:40:07 ID:xFR2xJlPO
リック「タンクの砲撃ポイントを確保する!総員港付近を制圧せよ!」
ナオト「了解!」
ナオトはふとレーダーを見た。
敵を示す赤い点は右側に偏っている。
ナオト「隊長、敵は右側に偏っているようですね?」
リック「ああ、どうやら敵もタンクでこちらの拠点を狙っている。」
ナオト「どうします?」
リック「まずは砲撃ポイントの確保が先決だ。」
ナオト「了解!」
港に近づく前に数個の赤い点がこちらに迫っている。
ナオト(敵か……)
ナオトがそちらに注意を払ったときだった。
ドゥゥゥン!!
ミール「わぁっ!!」
ミールのガンタンクに溜弾が直撃した。
リック「ミール、落ち着け、ビルの影に身を隠しつつ砲撃ポイントを目指すんだ!」
エイブ「ヤロォ!俺が潰しにいくぜ!」
エイブ機は突如として進路を変えて突っ込みに行く。
リック「エイブ!よせ!一人じゃ無理だ!」
エイブには聞こえていないようでひたすらザクキャ目がけて突っ込んで行く。
329ゲームセンター名無し:2007/10/13(土) 02:03:08 ID:xFR2xJlPO
ナオト「エイブ!うわっ!」
エイブの方へ気が行ったその時ナオトの機体に振動が走った。
どうやら先ほど見えた敵のアンチ部隊のザクの攻撃のようだ。
ナオト「くそっ、こいつの射程じゃ……」
その時ザクが急にブーストを吹かした。
その直後先ほどザクがいた場所に青い弾丸が着弾する。
リック隊長の陸ガンのマルチランチャーのようだ。
リック隊長はザクのブーストの終わりを見逃さずブルパップマシンガンを直撃させた。
リック「サブロ中尉!」
サブロ中尉のLAはザクが怯んだ隙にビームサーベルで切り裂いたのちマシンガンを叩きこんだ。
ザクは倒れこむ。
タンクはどうやらとうに砲撃ポイントに辿り着いて砲撃を始めているようだ。
しかし、同様にこちらの拠点も攻撃されているらしい。
ロック「ナオト、こっちの応援を頼む、敵のデザクとグフが砲撃を妨害してきやがる。」
ナオトははっとしてレーダーを見た。
砲撃ポイント付近に赤い点が二つ、ロックとジロウ中尉のジムが応戦しているようだ。
リック隊長とタロウ大尉は付近にはいない。
リック「ナオト、そっちは一旦任せるぞ。エイブを見殺しには出来ん。」
ナオト「了解!」
ナオトはジロウ中尉に切り掛かろうとしているグフにビームサーベルを叩き込む。
しかしザクがこちらを狙っているようだ。
まずいっ、ナオトは被弾のショックに備えた。
しかし、今にもザクが発砲しようとしたときザクが急によろけた。
ロック「させっかよ!」
ロックのジムのBSGが二発命中、間髪入れずタックルがザクに入った。
ナオト「ナイス、ロック!」
ナオトが切り掛かったグフは所々火花が飛び散り後退していった。
ナオトはフゥと一息ついた。
330ゲームセンター名無し:2007/10/13(土) 02:53:52 ID:xFR2xJlPO
ロック「逃がすか!」
ロックとジロウ中尉はグフを追撃しようと試みたが、起き上がったザクにクラッカーをモロに食らって逃してしまった。
ナオト(まあいい、拠点撃破出来ればあいつらは損傷を受けたまま戻ってくる)
エイブ「はあっ、はあっ」
エイブ機は被弾が多い。
リック「エイブ、後退しろ。」
リック少佐は被弾の多いグフを逃がすため敵を牽制している。
エイブ「まだだ!」
エイブは尚も突っ込んだがバーニアが悲鳴を上げた。
それを見計らうかのようにザクキャの溜弾が襲いくる。
リック「エイブ!脱出しろ!!」
その直後陸ジムは溜弾の直撃を受け炎上した。
リック「エイブ!応答しろ!!」
しばらくして返答がきた。
エイブ「死ぬかと思った…」
リック「お前の馬鹿は死んでもなおらんよ」
その口調からは飽きれと安堵が聞いて取れた。
その直後『敵拠点撃破!』との報告が。
しかし、さらにそのあと『拠点が破壊されました…』との報告が。
一足先に帰還して陸ジムで再度出撃したエイブは健在。
乱戦が勃発した。
ナオトの前に先ほどのグフが立ちはだかる。
多少の修理は出来たようだが損傷はまだヒドイ。
睨み合いとなったが、脇腹をデザクに叩かれ怯んだ隙にグフに切り掛かられた。
ナオトの機体に衝撃が走った。
331ゲームセンター名無し:2007/10/13(土) 03:06:47 ID:xFR2xJlPO
ナオト「くそっ…やばいな…」
ナオトの陸ジムに衝撃が走り続ける。
しかし、突如それがやんだ。
リック少佐の陸ガンの援護射撃のようだ。
ナオト「今だぁっ!」
ナオトの陸ジムはビームサーベルでグフを切り刻む。
一発、二発、そして三発目がグフのコックピットを凪いだ。
『敵機撃破!』
ナオト「よしっ!」
エイブ「そこだぁっ!」
エイブはデザクに切り掛かる。
デザクも被弾が激しく陸ジムの攻撃に耐えきれなかったようだ。
ミール「うわぁっ!」
ミールのガンタンク目がけてグフがフワジャンで接近してきた。
万事休すかと思われたが、とっさに放った対拠点溜弾がグフに直撃、グフは空中で爆散した。
リック少佐の奮戦もあって敵の戦力は確実に消耗している。
ビッグトレーの復旧作業が完了したようだ。
続いてダブデも復旧。
リック「再度の拠点撃破は無理か……全機後退せよ。」

作戦時間が終わり、全機ビッグトレーに収容完了。
リック「今回の作戦はご苦労だった。今夜はおごるぞ!」
ALL「よっしゃ!!」
第二話につづく(かも)
332ゲームセンター名無し:2007/10/13(土) 03:09:49 ID:xFR2xJlPO
駄作ですいません。
こんなものでも楽しんでいただけたら幸いです。
一応今後投稿する際はこのキャラが登場します。
あとタロウ小隊の人々は死んでも蘇る究極の一般兵と思ってください(今回は死ななかったけど)。
333ゲームセンター名無し:2007/10/13(土) 03:46:51 ID:1rq5G1oQ0
久々に投下させてもらおうかな...
そういえば昔、漫画書いてた人がいたけどどうなったんだろうか?
無事に掲載できたのかな?


日々拡大していく戦域、個人の力ではどうすることも出来ない毎日。
頼りない味方のお守りをしながら必死に強敵と戦い続けるも敗北を続ける現状。
助けた味方からの援護は無い。
絆とは一体?
いつしか自分の考えは酷く歪んでいった...。



「邪魔だ...」
目の前のグフを的確な射撃で撃ち抜き、行動不能にする。
味方のタンクが拠点を落とすまでここを守るのが今回の任務のはずだが...
周りに味方はいない。
タンクからは応援要請がひっきりなしに発せられているが、他の味方は「了解」という返答をするだけで助けには来ない。
襲い掛かってくる敵の数は4機
先ほどのグフを引けば3機である、敵の総数は此方と同じ8機。
階級は俺と同じか俺以上の連中だったはずだが...
「オメガ1、助けてくれ!グフが、グフがぁぁ・・・・・・」
側面で爆散するタンクを尻目に、機体を安全な場所に退避させる。
俺を追って不用意な硬直を晒した愚かなザクをマルチランチャーで血祭りに上げ、味方拠点に駆け出す。

追っ手を撒いて砂丘を乗り越えると、
そこには無残にも炎上しているビッグトレー、
無情にも撤退命令を告げる信号弾しか見えなかった。
334ゲームセンター名無し:2007/10/13(土) 03:47:48 ID:1rq5G1oQ0


「何でてめぇがタンクの護衛しねぇんだよ!」
基地に帰って早々あの作戦に従事していた他の部隊の連中から絡まれる。
笑えることにタンクと同一部隊の連中だ。
「近くにいたのに味方を守らないチン○ス野郎が一人だけご帰還か?あぁ?」
胸倉を掴まれそうになるがその手を払い距離を取る。
哀れな連中だ、
「ではなぜ同一部隊のお前らがタンクを守らない?」
「ぁ?」
「理解できんと見える...、敵の数は8機、此方も8機。編成はほぼ同じで敵も対拠点兵装を出していた。条件は五分。では何故味方タンクに敵が4機も来襲する?タンクの護衛は俺だけだった。早々に姿を消したお前らは何をしていた?」
押し黙る愚か者達に
「味方拠点も守れん、周囲の状況も分からない弱者が粋がるな」
トドメを刺して自分の部屋に帰る。



自分が所属しているオメガ小隊は数ヶ月前までは何人も隊員がいた。
しかし、この数ヶ月で隊員は俺だけになってしまった。
理由は簡単だ、馬鹿を庇って死んでった。
配属当初は新米だったが、今では混生部隊の穴埋め要員、歴戦の勇士、死神野郎と周りが喚く程までにはなった。
何時も仲間の為に無茶をこなすオメガ2、ビッグトレーを庇ってザクタンクの砲撃で跡形も無く消し飛んだ。
俺に陸ガンの基礎を教え、相棒よ呼んでくれたオメガ3、他部隊との共同戦時に他部隊から見捨てられ消息不明。
後日機体の残骸が発見された。

最後に、人がいい小隊長は、俺を庇ってスナイパーにコックピットを貫かれて爆散。

愚者は戦場では足手まといにしかならない。
それがこの戦場で学んだ唯一絶対の事項だった。
335ゲームセンター名無し:2007/10/13(土) 03:58:10 ID:1rq5G1oQ0
一旦ここで駄文を区切ります、明日には続きをUPする予定。
まだアオ氏が頑張っているんだな...
<Yo,buddy.Is it still alive?>

内容について別に他意は無いです。
最近の将官戦での愚痴が多少含まれている程度でしょうかw
3368 ◆EnZwTLGqAk :2007/10/14(日) 11:57:33 ID:fra0ysf0O
携帯が死んでいるので代理携帯から
>>332
小説の内容はとても面白いですよ
ついでに
(キャラ名)「(セリフ)」
は台本形式と呼ばれ、あまりお勧め出来ませ
なので、誰が言ったかという描写を書くか
キャラのセリフを独特にすると良いと思います
お勧めは前者です、後者だと全部の小説に向いてはいないからです
3378 ◆EnZwTLGqAk :2007/10/14(日) 11:58:40 ID:fra0ysf0O
>>333
どうぞ
( ^ω^)←は待ってます
338ゲームセンター名無し:2007/10/14(日) 22:41:24 ID:dxNCJjj60
>317
すごいセンスだ、ぶっ飛んでる!
藻れの絆の世界観をぐちゃぐちゃにする気か。
でも、Gガンダムみたいでワロタ。(笑
続編キボン。

>326
いやいや、藻れは台本形式もなかなか臨場感があっていいと思うぞ。
小説っぽくないけど、まぁ好みの範囲では?
エイブ、ナオトあたりはキャラの味も出てると思うし。
ちなみに、8さんは、待ってないで続きUPを期待してますよ。

>333
古参の方ですか?
アオ氏は残念ながら活動停止されている様子。
このスレ立てたのは他の人っぽい。
とりあえず、続きを!
リアル絆だと、タンクの護衛しない奴大杉....おまえの怒りはわかるぞ。(泣

339333:2007/10/14(日) 23:51:29 ID:aaIsTp1g0
遅れてすまないねw
そうか、アオ氏は活動停止か...残念だ。
色々誤字脱字があるとは思うが...
まぁいいや、さぁいくか!



先日の敗戦で敵部隊と移動要塞の進撃を抑えられなかった事は連邦軍にとっては致命的であった。
今いる駐屯地への直接侵攻。
敵のナイフは喉下へと突きつけられ、
連日の戦いで消耗しきった部隊は数知れず、士気の低下は言うまでも無かった。
そんな中で決行された反抗作戦。
自軍駐屯地に敵本体を引き付け、その間に敵移動要塞を撃破するというもの。
ミノフスキー濃度が高いからこそ出来る芸当だが、博打には変わらない。
即座に動ける自分と他7機で構成されたモビルスーツ隊と、ビッグトレー1隻はまだ夜が明けぬ内に緊急出撃した。

「オペレーターから各機へ、これより緊急編成を実施する。個別に指示に従え」
状況が状況なだけあって臨時にオメガ小隊を再編するらしい。
「シャムロック、君は僚機を欠いていたな。よし、君がオメガ1の2番機につけ」
「じゃあ僕がオメガ2だ。オメガ1、援護位置につく。指示は任せたよ」
「よろしく頼む...」
シロツメグサか、せめて足手まといにはならないで欲しいものだ。
340333:2007/10/14(日) 23:53:22 ID:aaIsTp1g0


夜が明けると同時に駐屯地が敵の攻撃を受けたという知らせが入る。
頃合いだ。
流石にタクラマカン砂漠では大規模な駐屯地だけあってジオンも相当数の戦力を投入してくるはずである。
そう、物量で劣るジオンは本来旗艦である移動要塞の護衛であるはずの部隊も投入せざる終えない。
ミノフスキー粒子の影響で砂漠でも夜間は姿を隠すことが容易だが、日が昇れば違う。
遠めでもギャロップの巨体が分かるほどの距離に近づくと、
一際大きい砂丘に姿を隠していたビッグトレーから次々と発進するMS。
防砂処理を施した陸戦型ガンダム5機とライトアーマー2機、それに対艦装備の量産型ガンタンク1機からなる中隊。
ギャロップが此方に気が付いたのだろう。
大きな岩場の間にあわてて姿を隠す。
出てくるMSは8機、此方と大差が無い、戦力は互角。
両艦の砲撃で戦闘は幕を開けた...
341333:2007/10/15(月) 00:21:35 ID:DOMBjNza0


『各機作戦開始、敵移動要塞を撃破せよ』
「オメガ1エンゲージ、これよりタンゴ1の援護に入る。オメガ2バックアップしろ」
『オメガ2エンゲージ、了解した。後は任せてくれ』
敗戦続きの連邦軍、起死回生の一手が放たれる。
『この間の借りを返してやる!』『さぁ行くぜ、ペイバックタイムだ!』

まずは敵の隠れた岩場を砲撃できる位置へ移動する。
丁度岩場となった場所へタンクを隠し、敵を近寄らせないために機体を前に出す。
ジオンの動きは此方のビッグトレーを攻撃しようとガウの羽が突き刺さった地点を目指す部隊と此方の砲撃を阻止しようとする部隊に分かれた。
此方に向かってくるのはドム・トローペン3機、一糸乱れぬ連携機動で此方を包囲しようとする。
不用意な挙動も、ただ垂れ流すようなマシンガンの乱射はしてはこない、やり手だ...

「オメガ1よりオメガ2、この砂丘で敵を食い止める右側面を警戒しろ」
『オメガ2了解、ジオンにもこんな奴らがいたのか...』
マルチランチャーによる爆撃と、マシンガンの偏差射撃による面制圧で何とか食い止めているものの
敵はじわじわとタンクに肉薄する。
緊迫した消耗戦が続くが、相手はホバーによるデメリットの無い移動と回避。さらには2対3という数の優位を上手く使い、こちらの消耗度の方が高くなってきた。
しかし焦って突出したら即ジャンクになりかねない。
『こちらオメガ2、手が空いている者がいたらエリアB−7R付近援護を請う』
無駄だ、レーダーを見る限り付近に味方はいない。
どうせ敵のタンクやら瀕死やらに気を取られているに違いない。

所詮は混生中隊、愚者の集まりに過ぎない...。
342333:2007/10/15(月) 00:43:46 ID:DOMBjNza0


距離を離さず、縮めず分断しようとトローペン達は蠢く
目の前の敵から目を逸らせない、オメガ2もそういった状況だろう、
そして転機は訪れる。
『警告!オメガ1、ミサイル接近!ブレイク!ブレイク!』
<<warning missile attack!>>
「クソが!」
突如降り注ぐ敵のミサイルを急速ブーストとジャンプで回避する。
画面端の砂丘の隅からズゴックがミサイルを乱射してきやがった。
その隙に手薄になった中央から一機のトローペンがタンクに殺到する。
オメガ2も同様にミサイルとトローペンからの執拗な攻撃を回避するので手一杯のようだ。
『こちらタンゴ1、敵トローペンに喰いつかれた!手が空いて無いのはわかるが早めに援護してくれ!』
叫んではいるがまだ冷静なガンタンクに驚かされる。
前回のタンクのように発狂してボップミサイルランチャーを乱射でもすると思ったが、
上手く距離を離して少しでも味方部隊に近づこうとしている。
しかし、そう長くも持たないであろう、モビルスーツといえどもガンタンクは戦車に近い。
機動性能は絶望なまでに低いのだ。
終わったな、どうせ誰もタンクのことなど気にもしていないのだ。
結局、これだけ敗戦を重ねたのにも誰も反省などしていない。
俺は敗北を覚悟した。

そのときだ...
『こちらレイピア2。すまない、敵のミサイル支援に足止めを食っちまった。タンクの救援は任せろ!死神とダンスだ!』
343333:2007/10/15(月) 01:07:14 ID:DOMBjNza0
サーセン、この駄文はもう少しだけ続きます...
次回投降で終わらせる予定
エスコンネタ多くてサーセン、少し笑って貰えればそれで満足デス

自分の文章力では分かりにくいと思うので蛇足をば
オメガ1:陸ガン
オメガ2:陸ガン(シャムロック)
タンゴ1:量タン(B装)
レイピア1〜2:LA
ヘイロー1〜3:陸ガン

>>337.338
待っててくれてありがとう!
さぁ、アラバマのばぁちゃんとダンスだ!

今のリアル絆は野良で出ると自分の腕だと勝率5割以下orz(強くなりたいなぁ)
味方を連撃から助けても、大抵助けて貰えず、タンクと共に沈む現状に涙w
もしも味方マッチしたらヨロシクw
344ゲームセンター名無し:2007/10/15(月) 01:46:11 ID:xUTD0FEe0
>>333
ちょ、鳥肌がたちまくったw
エスコンネタ大歓迎だが、こうまで上手く書かれると対抗意識がめらめらとw

頑張ってくださいb
345333:2007/10/15(月) 04:41:34 ID:DOMBjNza0
今回はこれで終わりかな、長文でサーセン
色々誤字脱字があるとは思うが...
まぁいいや、さぁいくか!



時は少し遡る。
ジオンは残骸であるガウの羽を盾に、ザクタンクを防衛。
さらには砂漠用にカスタムされたズゴックのミサイルによる飽和攻撃でビッグトレー防衛に出向いた連中は予想外の足止めを喰らってしまった。
敵の前衛部隊も手馴れで数の不利を障害物と援護攻撃、炸裂弾を利用し上手く補っている。
『畜生、イカれやがった!クソ!クソ!』
『落ち着け、被害状況を報告しろ!』
機体数で上回っているはずなのに包囲も、進軍も出来ずに止められてしまう。
コックピットの画面を交差する弾幕と、警報音はさらに焦りを生んでいく。
『レイピア1からヘイロー1へ、敵のズゴックを止められないか?ライトアーマーではこの弾幕の中を突っ切れん!』
『こちらヘイロー1、極力やってはみる。10カウント後に敵陣に殺到するから5カウント遅れて突っ込め、いいな?』
これから陸戦型ガンダム部隊がチャンスを作るという、その時に入った無線に驚愕した。
『こちらオメガ2、手が空いている者がいたらエリアB−7R付近援護を請う』
よく見ると敵のズゴックはこちらが有効射程外と見ると味方のガンタンクのいる地点にミサイルをばら撒き始めたのだ。
あそこには確かドムのトローペンタイプが3機...
しかし今ここで面制圧力の高い陸戦型ガンダムが場を離れれば決壊してしまうだろう。
ヘイロー隊の声にも悔しさが滲むが、迷う時間も惜しい。
『カウント始めるぞ!10、9、8...』
凶報は続く、
『こちらタンゴ1、敵トローペンに喰いつかれた!手が空いて無いのはわかるが早めに援護してくれ!』
味方のガンタンクが落ちてしまえばこの作戦は元も子もない。
今頃、基地攻撃をしている敵の部隊のうち幾つ救援に戻ってくるかも分からない。
次のチャンスは無かった...。
『レイピア1からレイピア2、ここにライトアーマーが2機いても意味が無い。お前が往け』
消耗戦時に軽装甲機体がいても意味が無い。
流れ弾で致命的な状態になってしまうほどの装甲しか纏っていない機体は
遠距離射撃戦によって得られる恩恵など無いのだ。
346333:2007/10/15(月) 04:44:12 ID:DOMBjNza0


「了解、レイピア2この戦域から一時離脱する。死ぬなよ!」
『3、2、1、ゴーゴーゴー!おら往け!勇気の無い奴はおいて往くぞ!』『俺達はナンバー1!』『イーーーヤホーーーッ!』
味方の突撃を背にフルブーストで流れ弾の合間を縫う、あいつらは誇り高き奴らだ、あの程度の攻撃で死ぬはずが無い。

後は鉄壁、ならば駆け抜けるのみ!
俺に気が付いたズゴックが散発的にミサイルを撃ってくるが、
この機動性にその程度の攻撃

当たる道理が無い!

背の低い砂丘を越えると、今にもガンタンクに肉薄しようとしていたトローペンが見える。
「こちらレイピア2。すまない、敵のミサイル支援に足止めを食っちまった。タンクの救援は任せろ!死神とダンスだ!」
間一髪ガンタンクを切り刻もうとするトローペンを側面から切り刻む。
一撃目はガンタンクに振り落とされんとしていたヒート・サーベルごと腕を切り落とす。
二撃目で相手のコックピットを狙うも紙一重で回避され、右肩を斬り飛ばす。
もちろん黙って受け続けるトローペンではない。
即座にその重量を生かしたタックルで反撃を試みる。
通常のモビルスーツでは致命傷にはならないかもしれないが、
ジムライトアーマーはジムの装甲を極力排除した軽量機体。
トローペンほどの質量を持った重量級のタックルを受けたらひとたまりも無い。
追撃は断念し、ジャンプブーストで敵の頭上を越える。
そこには無防備に背中を晒した哀れなる巨人がいた。
背中のバックパックごとコックピットを貫き爆風から逃げるように即座に離脱。
ライトアーマだから出来た高速格闘戦闘である。
『レイピア2、ナイスキル!』
「こちらレイピア2、敵機撃破!タンクは健在だ、こっから巻き返すぞ!」
347333:2007/10/15(月) 04:49:19 ID:DOMBjNza0


『こちらレイピア2、敵機撃破!タンクは健在だ、こっから巻き返すぞ!』
こないはずの援軍が現れた。
『こちらヘイロー1、敵対拠点兵装機撃破、ビッグトレーは無事だ!』
落ちるはずの拠点は守られた。そして、

『オメガ1、敵機急速接近!』
<<warning enemy MS rapidity approach!>>
一瞬の踏み込みが分からなかった。
ホバーならではの初期挙動無しの急加速、
シュトゥルムを強引に回避しようと砂に足を取られてしまったことが致命的だった。
バランスを崩した機体に襲い掛かるは黄金に輝く灼熱の刃。

思考が止まるが、
響き渡る炸裂音と、崩れ去る敵機。頭は呆然としていても、身体が反応して即座に機体を下がらせる。
『オメガ1、大丈夫か?』
助けられるはずが...
『ジオンはさっさと宇宙にお帰り頂こう!往くぞ、相棒!』
信じられる味方達を得た。助けるに値する味方達を得た。
ならば、
「嗚呼、花火の中に突っ込むぞ!」
二機の満身創痍の陸戦型ガンダムは砂塵を上げて駆け抜けた。
348333:2007/10/15(月) 04:59:17 ID:DOMBjNza0


その後、ガンタンクの放った砲弾によって連鎖的に爆発を上げるギャロップと敵将からの投降要請がきた。
敵ギャロップを防衛していた部隊は、やはり実戦経験豊富なエース達であり、
戦いが終われば即座に矛を収める。
ゲリラやテロリストのような愚か者ではなく、
戦争当初のジオンのイメージとは違い誇り高き軍人であった。
彼らは南極条約に基づき捕虜として収容されるだろうが、
どんな夜にも必ず朝はくる、戦争が終わり次第彼らが無事に家族の下へ帰れることを祈るばかりだ。
それまで俺は、相棒と呼んでくれる男と共に、戦場にいるだろう。
思想やら、国家やら、そんなのはどうでもいい。

“お前は左にいる仲間を助けろ、そうすれば右にいる仲間がお前を助ける”
“アラバマのばぁちゃんに悲しいお手紙を書かせない為に味方を守れ”

勝利した俺達はもうしばらく戦い続けることにはなるだろう。
手紙を書くことは苦手だから、左にいる仲間ぐらいは助けるつもりだ。

「「生き残るぞ、相棒!」」

>終

マジ、長い駄文で、自己満足に浸ってサーセン
とりあえず、最近で一番熱かった将官戦を題材にしてみました...
レベル低いとか言わないで、石投げないで...イタイイタイ
砂漠戦用ズゴックとか、俺は知らん...気にしないで感じてくれ(何を?
過去作品は何となくソレっぽいのが3つか4つどっかにあります。

>>344
そういってもらえることが嬉しくないSS書きはいなんだぜ?
かく言う俺もこのスレのSSで対抗心メラメラしちゃったわけで...w
“よう、相棒。書けばいいじゃないか、この板で待ってるぜ!”
349ゲームセンター名無し:2007/10/20(土) 16:09:34 ID:mpnRVh7Y0
<保守、応援頼む>
350ナナハチ好き ◆RqNaD.YxEA :2007/10/24(水) 18:34:17 ID:SQupVYUNO
AM用小説途中書いたのが有るのだが

その専用スレが見当たらない
351ゲームセンター名無し:2007/10/25(木) 03:55:20 ID:6+P9RLAC0
>>350
容量不足のために>>1000を待たずに携帯ゲー版に移動。

【ガンダム】アナザーミッションSSスレ【戦場の絆】
http://game13.2ch.net/test/read.cgi/pokechara/1189274369/l50
352ゲームセンター名無し:2007/11/01(木) 17:34:52 ID:Z71AbnOYO
何か、書き込みが無い
353ゲームセンター名無し:2007/11/07(水) 21:00:11 ID:i1WC9VdQ0
《保守する!》
言ってる間に、自分でも何か書くべきなんだろな。
とはいえそもそも、まだ誰か見てるのかこのスレ?
354ゲームセンター名無し:2007/11/07(水) 21:27:31 ID:ucPlYLICO
あげるしかねぇ・・・
でもチキンだな俺・・・今日も下げだよ

保守っと
355ゲームセンター名無し:2007/11/07(水) 23:04:54 ID:ihxycP6d0
じゃあなんとなく書いてみたヒマラヤ物でも上げてみる。
まだ誰も書いてないみたいだし。
356ゲームセンター名無し:2007/11/07(水) 23:05:33 ID:ihxycP6d0
 寒いな、くそ。ヒマラヤの寒気はコクピットにいても、防寒用の
パイロットスーツを着ていても伝わってきていた。ゲルググの向きを
レーダーに反応があった山側に変え、ペダルを踏み込んで斜面を登った。
やはりガンキャノンか。こっちから拠点を落とす気だったのだろう。
しかし、護衛は見当たらない。警告音が鳴り、キャノン砲が飛んでくる。
横にかわし、ジャイアントバズを撃ち込む。

 そう、ゲルググなのにジャイアントバズなのだ。ジオン初の携行式光学兵器
装備型MSなのに、ジャイアントバズなのだ。どうもゲルググ用のビームライフルの
量産が遅れているらしい。戦績が良い部隊に優先して支給しているようだ。
というか、そういうのは戦績が悪い部隊に導入して、てこ入れをするものじゃないのか?
ガンキャノンは後退を始めたが、相変わらず敵の護衛はこちらに来る様子は無い。
崖側で味方が活躍してくれているおかげだろう。敵拠点付近まで後退した
ガンキャノンにバズが当たり、爆発した。

 そのまま崖側に移動し、連邦の後ろから味方の援護をする。挟み撃ちにする感じだな。
陸戦型ガンダムがこちらに気づき、ランチャーを撃ってきた。
ブーストを吹かし、岩の陰に隠れる。ランチャーが岩に当たったのを確認し、
岩陰から飛び出し、バズを撃ち込む。が、相手はジャンプして避け、ビームライフルを
撃ち込んできた。まずい。緩めていたペダルを踏みなおす、が、意に反して
機体は着地し、大きな衝撃を受ける。ビームライフルをもろに食らってしまった。
倒れた機体の体制を元に戻し、ビームナギナタを抜く。まだうまく扱え
ないが、はったり位にはなるだろう。そのままブーストで相手に詰め寄る。と、
相手もこちらに向かって飛んできたので、思いっきりタックルを仕掛けた。相
手はビームサーベルを出したままひっくり返る。その隙に斜面を下り、距離を
とった。
357ゲームセンター名無し:2007/11/07(水) 23:06:15 ID:ihxycP6d0
 そのまま振り返り、前に進むと全体的に少しグレーかかったジムがいた。寒
冷地仕様か。くそ、こっちは通常仕様の機体の駆動系とかを寒冷地仕様に換装
しただけなのに!アッガイと睨み合いをしていたジムに、バズを撃ち込む。こ
ちらに注意が向いていなかったようで、そのまま当たり、倒れた。ジムもアッ
ガイも装甲がかなり削れていた。その隙にアッガイは後ろにブーストして距離
をとった。ジムが起き上がり、こちらに向かって突っ込んできた。バズをもう
一発撃つ、が、外れて飛んでいった。くそ、距離が近すぎた!そのままビーム
サーベルで3回斬られ、視界から姿が消えた。どっちにいった?左か?当てずっ
ぽうに機体を左に向け、タックルを出す、と、丁度もう一度斬ろうと降りてき
たジムに当たり、そのまま倒れた。危なかった。この隙に拠点まで戻ろう。し
かし、寒冷地仕様ってことは、コクピットも寒冷地仕様なんだろうか。くそ。
ジムが立ち上がり、ブーストを吹かして、飛んで距離を詰めてくる。くそ、こっ
ちは寒いコクピットに役に立たない防寒着を着てるっていうのに。そのままク
ラッカーを掴み、投げつける。直撃し、下に落ちて爆発した。
 装甲の換装が終わったアッガイと交代するように、ゲルググを拠点の近くに
立たせる。整備兵が出てきて、ゲルググの装甲換装が始まった。半分だけの換
装とはいえ、ゲルググは比較的重装甲の部類に入るので、少し時間が掛かる。
時間があるので整備長にコクピットの寒冷地仕様について話をしてみるか。暖
房とk
「何言ってるんですか!」
 インカムから整備長の怒声が聞こえてくる。
 そもそもただでさえ駆動系を寒冷地仕様に換装しているんですから、ジェネ
レータには通常以上の負荷が掛かっているんです!しかもこの間の通達で期待
に搭載できる燃料が減っているっていうのに!そのうえコクピットにこれ以上
の空調だなんて……!そもそもこの雪の中整備兵は防寒着ひとつで作業してい
るんですよ!……。
 ……言わなければ良かった。今では階級こそ自分のほうが上だが、兵卒のこ
ろから大破したザクIIを怒鳴りながらも修理してくれていた整備長には相変わ
らず頭が上がらない。早く装甲の換装終わらないだろうか。
358ゲームセンター名無し:2007/11/07(水) 23:07:54 ID:ihxycP6d0
以上です。書き終わってから見たら、ぜんぜんチームプレイしてないな。
絆じゃないじゃん。なれないことはするもんじゃないな。

では、ROMに戻る。
<<後退する>>
359ゲームセンター名無し:2007/11/08(木) 23:49:36 ID:2FK9GLcgO
さて、ageますか。
3608 ◆EnZwTLGqAk :2007/11/09(金) 13:06:31 ID:PDo7mrPkO
しばらく規制があったので……
みんな、お待たせ〜
マカイノのGC攻略が始まるよ〜(笑)
3618 ◆EnZwTLGqAk :2007/11/09(金) 13:17:18 ID:PDo7mrPkO
GCに降りたMSはジム二機と陸戦型ジム二機と陸戦型ガンダムのジム頭が一機
アクアジムが一機と言う編成だった
「よし、ダイスケと俺とヤマは谷、ユウト達は山側だ」
「了解、でジム頭には何の意味が?」
「ジム頭には山肌を削って貰え、戦っていれば分かる」
* *
「はぁ、憂鬱だなぁ……」
ふてくされているのはチャック、
彼は尊敬しているカイザーではなく、リョーとタッグを組む事になったのだ
「よし、作戦開始だ」
インカム越にカイザーの命令が聞こえると
一斉にMSが飛び出した
3628 ◆EnZwTLGqAk :2007/11/09(金) 13:25:30 ID:PDo7mrPkO
* *
「しかし山肌を削るなんて意味あんのか?
俺はただ視界の妨害をしたいだけに見えるが、
ダブデ大隊に通用するか…」
「気にするな、とりあえずマカイノに言われた事を思い出せ」
リョウスケに言われたユウトは、声にだして思い出した
「確か……
まず削るときに味方は離れる
なるべく細かくしておく
下の方だけ削る」
「そういう事だ、上は削らないのなら何かしら意味があるだろ」
「まあ……確かにな」
すこしは納得したユウトであった
3638 ◆EnZwTLGqAk :2007/11/09(金) 13:33:23 ID:PDo7mrPkO
* *
「よし、ダイスケは水中から敵を撃って時間稼ぎだ
ヤマは行きすぎるなよ」
「分かった」
「了解」
すぐにダブデからMSが現れた
こちらに向かうのははザクとゲルググである
予想通りグフは単独のようだ
3648 ◆EnZwTLGqAk :2007/11/09(金) 13:46:03 ID:PDo7mrPkO
「いっけぇ!」
ダイスケの放ったミサイルがザクの肩に直撃する
すぐダイスケは水中の中で場所を変えてまた撃つ
他の場所でまた撃つ
と言う戦法だった
「マカイノ、ゲルググは頼んだぞ」
「了解、俺達に任せろ!
ヤマ、例のあれだ」
「あ、あれ?いきなり本番かよ!」
「戦場に練習も本番もあるかよ
とりあえずやるぞ」
「う…うん」
二機のジムが地面にバズーカを撃つとヤマは後ろに回った
サーベルでゲルググを斬るとゲルググの
視界から消えるように動き、ヤマがロックオンする
ゲルググがヤマの方を向いている間にマカイノは後ろから斬りつける
そして怯んだ瞬間にヤマもゲルググを斬る
そして相手が起き上がった瞬間に両方からタックルをした
「これがフィニッシュ技だ、受け取れ!」
ゲルググはそのまま倒れて爆発した
3658 ◆EnZwTLGqAk :2007/11/09(金) 14:00:06 ID:PDo7mrPkO
* *
「マカイノの所もやったみたいだな」
ユウト達はモニター上部を確認すると
マシンガンで弾幕を張ってグフを牽制した
「リョウスケ、今のうちに撃て!」
「分かった、それまで耐えてくれよ!」
大型ロケットランチャーを壁に連射すると
ユウト達のレーダーとモニターにノイズが走った
「離れるってこういう意味か、なる程」
この辺りはビーム兵器やミノフスキー粒子の確認が多いので
山肌にミノフスキー粒子の結晶とも言えるものが沢山付着しているのだ
しかし最近は新しい山肌の下敷きになっていたため
誰もその存在を知らないままであった
「マカイノ、凄いな!この壁」
「全くだよ、特殊な壁だね」
ユウトとショウが感想を述べているとマカイノから返答が来た
「そうだ、ちなみにその結晶に包まれたままいると
機体のプログラムまでおじゃんだからな、全くビックリものだぜ
ミノ粉は」
3668 ◆EnZwTLGqAk :2007/11/09(金) 14:12:54 ID:PDo7mrPkO
* *
「ちっ、これでは機体が持たない」
カイザーが後退しようと思った時は既にグフは起動していなかった
「駄目か、脱出する」
グフを置いてカイザーは拠点に走った
* *
「か、カイザー中佐?」
自分のMSももう持たないと考えたヤマは機体から脱出して
カイザーの方に大急ぎで走った
………その頃のリョーは……
ダブデ内部
「くぅ〜危なかったぜ、
なんだよあいつ、俺のゲルググより高機動じゃないか」
何もきずかなかったリョー軍曹であった
* *
「よし、リョウスケ、とりあえず一番デカいの撃ってみろ」
「分かった」
そしてリョウスケが壁にミサイルを打ち込むと
大きな岩が道いっぱいに落ちてきてグフは潰れていた
「よし、作戦終了だ、帰還しろ」
マカイノの声がすると全機ビックトレーに戻った
3678 ◆EnZwTLGqAk :2007/11/09(金) 14:14:00 ID:PDo7mrPkO
以上です
また次回に〜
では
368ゲームセンター名無し:2007/11/09(金) 15:12:08 ID:CdGhllj80
即興だけど先日の戦闘を多少脚色しつつ投下します

**
此処はブリーフィングルーム。
各自作戦を練りつつ搭乗機体を吟味している。
相手は二小隊、こちらも同数のパイロットが居る。
自分が所属する小隊での最高階級は自分自身の大佐。
今回一緒に出撃するのは中佐、大尉、中尉だ。
別小隊には尉官、下士官と俺たちの小隊より下の階級の人たちが出撃するようだ。
自分が二小隊の最高階級、階級に見合った戦果を出さなければならない。
各自作戦の確認を終え、それぞれの乗る機体へと向かう。
俺の乗る機体はRX-78-2ガンダム・・・。
ジオン軍には白い悪魔と呼ばれていたこの機体。
生産技術が向上したのか、俺のような一部の階級の人間にも支給されるようになった。
だが、当然コストパフォーマンスも高い。
一機落ちれば自軍の戦線は崩壊する、味方にも甚大な被害が出る。
この機体が支給されるまで陸戦型ガンダムやジム・コマンドに乗っていた。
だが、支給された機体をそのまま放置するわけにもいかない。
そして何より、この機体に乗ってみたいという好奇心から俺はこの機体を選んだ。
コクピットに乗り込みレバーを握り締める。
一種の高揚感、俺はこれを感じるために戦場に赴くのかもしれない。

『一番機、出撃!』

その合図と共に俺は戦場へと飛び出した。
369ゲームセンター名無し:2007/11/09(金) 15:22:50 ID:CdGhllj80
 戦場は極寒のヒマラヤ。
 各機から『よろしく』の声がかかる。
 最前線がぶつかる前に各機の確認をする。
 格闘機が3機、近距離が自分を含め3機、残り2機が中距離。
 拠点を狙うことはできないが、前線を保つには十分な数だろう。
 俺は前線をあげるべく最前線に立つ、そして『いくぞ!』と声をかける。
 各機から『了解』の合図が飛ぶ、そして俺は前線へと赴く。
 視界に入ったのはザクU1機、ドム・トローペン2機、グフ2機、ゲルググ1機。
 そして、視界の外からミサイルが飛んでくるあたりズゴックが居るのだろう。
 俺は岩場の影に隠れミサイルをやり過ごす。
 横を見るとジム・ストライカーとグフが戦闘を始めている。
 3対2、あちらは任せておいても大丈夫であろう。
 俺はレーダーを確認すると右方面の敵へと向かう。
 ゲルググ、ザクUを見つけ応戦する。
 相手のBRを避け着地を狙いこちらのBRを撃ち込む。
 しかし、タイミングがずれたのかBRは奥の岩場にむなしく撃ち込まれる。
 やはりマシンガンとは訳が違う・・・。
 だが、相手の動きはぎこちない。
 再度相手が浮き上がる。
 それを見越し、相手が隠れられない場所へとこちらもブーストをかける。
 相手の着地を的確に狙いBRを撃ちこむ。
 今度は命中、見た目で分かる、相手はかなりのダメージを負っている。
 高出力のBRがここまでの威力だとは知らなかった。
 でも、これなら相手の前線を一気に崩壊させることだって可能だ。
 そう思い、ゲルググとザクUを一気に追い込む。
 だが、それがこの戦闘での間違いだった。
370ゲームセンター名無し:2007/11/09(金) 15:30:45 ID:CdGhllj80
 相手の硬直を狙い確実に撃墜していく。
 そしてゲルググとザクUを撃墜したときに気づく自分の過ち。

『囲まれています!』

 その声が聞こえた時、四方からマシンガンの集中砲火を受ける。
 目の前の敵に固執する余り、敵拠点の付近まで攻め込んでしまったのだ。
 レーダーを確認すると周りには4機。
 味方の機体の影は無く、孤立無援状態なのは明らかだ。
 ここから逃げ出すことは困難だろう。
 だが、それ以上に俺自身が撃墜されることは自軍の戦線崩壊を意味する。
 有効手段は無いにしろ、ここで落ちることは許されない。
 それに、まだ手段が無いわけではない。
 俺はすぐさま『応援頼む!』と声をかける。
 返事は無いが、何人かは気づいてくれるだろう。
 それまで、落ちるわけにはいかない!
 そこで俺はこの機体の凄さを思い知らされた。
 今まで気にもしていなかったが、凄まじい機動性と高火力。
 陸戦型ガンダムやジム・コマンドに乗っていた時とは違い、立ち回りがスムーズになる。
 BRの反動は激しいが、それも当てることができれば問題は無い。
 この機体ならできる、そう確信した。

『敵機撃破!』

 目の前のドム・トローペンを撃墜する。
 それでもまだ3対1と不利な状況に変わりはなかった。
371ゲームセンター名無し:2007/11/09(金) 15:36:33 ID:CdGhllj80
 だが、あちらも何度かBRの直撃を受けているのは確かだ。
 3機共に、あと一撃を入れれば撃墜することは可能だ。
 でも、それ以上に気がかりなのはこの機体がもう長くはもたないことだ。
 いくら装甲が高いといっても、出撃前機動をあげるよう頼んだ為装甲は落ちている。
 そして、ズゴックのミサイルが直撃する、コクピット内に警告音が鳴る。
 目の前にはマシンガンを構えるドム・トローペン、限界か・・・、と思ったときだった。

「大佐! 下がってください!」

 聞こえた声は自軍の軍曹。
 直撃するはずだったマシンガンをその体で受け止めた。

「すまない!」

 俺はそれだけ言い残すとその機動を生かし一気に後退した。
 その数秒後『6番機が撃破されました』との合図。
 撃破されたのは体を張ってくれた軍曹。
 すぐに拠点に戻り、機体の修理を頼む。
 他の機体とは装甲の材質が違うこともあってか時間が
372ゲームセンター名無し:2007/11/09(金) 15:42:13 ID:CdGhllj80
途中で切れてしまったorz

 かかる。
 それだけのコストパフォーマンスに見合う機体だと乗ってみて分かった。
 そして、修理が終わりすぐに前線に戻る。
 味方機は前線を維持していたためか、機体はすでにボロボロだと分かった。
 対して俺の機体は修理を終え完全に元通りだ。

『ここはまかせろ!』

 その声にあわせ味方機が後退する。
 それを見越してか敵機が一気に戦線を押し上げてくる。
 だけど、やらせはしない。
 俺のために前線を張ってくれた味方たちのために。
 ここは一機として通さない!


 ・・・。
 数分後、敵機が完全に撤退した戦線。
 俺の機体はまたボロボロになってしまった。
 また整備兵に愚痴られるなと思いながら周りを見渡す。
 敵軍MSの残骸があたりに散らばっている。
 流石に1人で5機を相手にするのは辛かった。
373ゲームセンター名無し:2007/11/09(金) 15:45:11 ID:CdGhllj80
 だが、戦果は圧勝。
 こちらの被害はあの軍曹だけで済んだ。
 俺は拠点に戻ると、すぐにあの軍曹を探した。
 そして、一言『ありがとう』と言った。
 軍曹は「当然のことをしたまでです」と言ったが、俺はそれに対しもう一度ありがとうと言った。
 戦場では上官と下士官だが、それを終えればそんなことは関係ない。
 今は共に戦った戦友なのだから・・・。
374ゲームセンター名無し:2007/11/09(金) 15:46:21 ID:CdGhllj80
何か途中で文が破綻してますがキニシナイ
今度書くときはオリジナル分強めで書いてみます
それでは( 凸 )<<後退する>>
3758 ◆EnZwTLGqAk :2007/11/11(日) 17:53:51 ID:eDwm1qp+O
マカイノ「さあ、始まるざますよ」
ヤマ「行くでガンス」

チャック「……中佐、スルーして良いですよね?」
という事で小説が始まります(笑)
3768 ◆EnZwTLGqAk :2007/11/11(日) 20:44:22 ID:eDwm1qp+O
「終わった……」
ターミナルでカードに記録をするとマカイノはソファーに腰を掛けた
マカイノは他パイロットの状況が見れる、通称晒しモニターを見ていた。
「凄いな、RXシリーズは……」
続いてユウト、ヤマの順番にソファーに座る
ダイスケ達は部屋に戻ったらしく三人でモニターを見つめていた。
「ああ、機動性だけじゃない、火力もハンパないな」
続いてマカイノの一言
しかしヤマは
「それもあるけどやっぱり何かあるんじゃない?」
「どういう事だ?」
「ほら、確かにデータでも凄いけど何かあるきがするんだ、
パイロットの気迫とか…」
「所詮MSはMS、そりゃあ敵には気迫は感じるだろくけど
強さに繋がる、とまで行くには相当な実力者じゃなきゃ」
「?どういう事?」
「つまりさ、下手くそな奴が切れたって一撃必殺技が可能になる訳でもないし
弱気になったら装甲が弱くなる訳じゃないだろ」
「なる程」
ユウトとヤマは納得した
「それじゃあ俺は部屋に戻るわ」
「了解、今の内に休んどけ、ヤマもな」
「じゃあ僕もお言葉に甘えるよ、お休みマカイノ」
「ああ、お休み」
二人が戻った後もマカイノはモニターとにらめっこしていた。
「敵も、そろそろ本気を出してくるかな……」
マカイノはそう呟くと部屋に戻った
3778 ◆EnZwTLGqAk :2007/11/11(日) 20:54:31 ID:eDwm1qp+O
* *
ダブテ内、食堂にて
「中佐はまだ部屋にいるんですか?」
「ああ、グフの異常も感じ取れなかったとか呟いてたぜ、」
チャックとリョーはカイザーの事を話していた、
グフを壊した事が自分の責任だと考えているらしい。
「まあ、アレだ、しばらくほっといてくれってヤツだ」
「……一応様子は…」
チャックが呟いた事にリョーは首を傾げた
「馬鹿だなぁお前、
人が落ち込んでる時に慰めに行ったら逆効果だぜ?」
「はぁ……すみません」
リョーはスープを飲み干すとチャックに言った
「俺の分も頼むぜ」
「ちょっ……軍曹ぉ〜」
「じゃあまたな〜」
ツカツカとリョーは歩き出した
「ホントに自己中な人だ」
3788 ◆EnZwTLGqAk :2007/11/11(日) 21:04:11 ID:eDwm1qp+O
* *
ダブテ内、カイザーの部屋
「………」
カイザーは天井を見つめたままぼーっとしていた
「中佐、入るぜ」
ドアを開けてリョーが入ってきた
「軍曹、どうした?」
いつもと変わらないように接してきた。
「まあ、前の戦闘のときにグフをぶっ壊しただろ?
整備班に聞いたらあの型のストックは無いらしいじゃねぇか」
「軍曹……その話は」
「まあ、良いから聞けって、
その……中佐が居ねーと戦闘を仕切る奴がいないじゃねぇか、
だからよ、俺のゲルググを貸してやるよ」
「しかし……軍曹が」
「なあに、ゲルググが二機出るだけだ、
それに中佐なら使いこなせるだろ?」
「本当に、良いのか?」
「別に、俺はどうとも思いやしないぜ」
「……すまないな」「そら、落ち込んでないで、兵卒が呼んでるぜ」
カイザーはそれを聞くと部屋を出て食堂に向かった
3798 ◆EnZwTLGqAk :2007/11/11(日) 21:16:53 ID:eDwm1qp+O
「さあてと……」
リョーは携帯を取り出すとジオン軍本部に電話した
「もしもし、クロか?」
『おお、リョーじゃねぇか、元気でやってるか?』
「へへへ、まあな、それより……」

クロと呼ばれる男は本部のなかでMSや武器の支給を指示するらしい
『なる程、で何のMSが欲しいんだ?
ゲルググの新型か?』
「まあそれも欲しいけどよ、グフカスタムだ」
『珍しいな、お前が格闘機か』
「いや、俺じゃなくて同じ大隊の中佐だ」
『同僚の為か、しかしグフカスは高いぞ、お前に払えるか?』
「そりゃあなあ、俺のポイント全部だす
駄目ならローンだ」
『分かった、その気持ちに免じて俺が出来るだけ消費ポイントを
減らしてやるよ』
「ホントか?助かるぜ!」
『だいたい3日以内には届けるからな、期待してろよ』
「OK、じゃあなクロ」
電話を切るとリョーは急いで自室に戻った
3808 ◆EnZwTLGqAk :2007/11/11(日) 21:17:37 ID:eDwm1qp+O
とりあえずうp完了です
次回作から戦闘に入ります
381ゲームセンター名無し:2007/11/11(日) 23:08:26 ID:lvU7e4Sn0
ここでの戦場の設定が大体把握できてきた希ガス

・戦闘方法は大体絆と大差無し、昇格降格も
・撃墜時には謎の回収部隊が回収してくれる
・ターミナルで戦果によってポイント(給料)が支給される

他にも色々設定あったら追加<<よろしく>>
382326:2007/11/11(日) 23:25:52 ID:btZizNXYO
>>381
昇降格判定と戦闘はアーケード、日常パートはアナザーミッションみたいなものですな。
そこんとこ行くと階級に応じて日当(カード読み込み)が支払われるとか。

それにしてもリョー軍曹がすっかりいい人に。
僕も第二話執筆中。
完成したら乗せます。
383ゲームセンター名無し:2007/11/12(月) 14:43:08 ID:IPYk2/BD0
宇宙世紀0079○月○日
ヒマラヤ基地の飛行場に3機の新型MSが到着した。
輸送用の拘束を外し、火を入れると即実戦に投入された。

「ブルーノよりアーゲスへ。左に敵がいるぞ、気をつけろ。」
「アーゲス了解。迂回して回りこむ。」
「こちらイーグル。右高台にタンクもどき発見。警戒・・うわ!!」
「どうした?イーグル。何があった?」
「こちらイーグル。敵砲撃を受ける。機体表面炎上!」
「消化剤を、エンジンに火が回っちまうぞ!」
「こちらアーゲス。左足間接に異常発生。左半身が重過ぎる!」
「ガトリングを外して後退しろ。包囲されるぞ!」
「こちらイーグル、消火するも電気系統に異常。右腕が動かない!!」
「くそ・・。全機後退せよ。飛行場が危ない!」
「こちらアーゲス。すまない、エンジンをやられた。脱出する!」

新型MS「グフカスタム」の寒冷地投入は手痛い結果に終わった。
乗員達も雪原の戦いには不慣れであり、寒冷地仕様でない機体を
ヒマラヤに投入した上層部の決定が早すぎたのである。

足場が安定しにくい雪原でるため、直ちにMSの足回り強化が図られた。
最も負荷がかかる関節部分は衝撃緩和剤を強化し、エンジン部分も
不凍液やオイル。混合ガスの割合など、寒冷地用に修正されていった。
「少佐、この新型は手間がかかりますな。」
「ああ。だが面倒を見た分、しっかりと働いてもらうさ。」
384ゲームセンター名無し:2007/11/13(火) 02:19:45 ID:L0hKNnLK0
暇なので投下してみる
勝手に 8 ◆EnZwTLGqAk 氏とか 19 ◆jwzTa4PnO氏の設定に絡ませてみる

〜〜〜〜〜〜〜

 連邦軍駐屯基地。
 人気の無いターミナルの前で溜息をつく青年が一人。
「今月もかなり機体潰してしまったな・・・」
 パイロットカードを手に再度溜息を着く。
 ふと、ターミナルに一人の青年がやってくる。
「あれ、クマ大佐どうしました?」
 クマと呼ばれた青年は振り返り歩いてきた青年の顔を見る。
「あぁ・・・、ディグか、二人きりなんだからそう他人行儀で話さなくてもいいだろ」
 ディグと呼ばれた青年はやれやれと言った表情でクマの顔を見る。
 クマというのは本名ではない、愛称として呼ばれているだけだ。
「クマ、今この基地での最高指揮官はお前なんだぞ、なのになんで最前線に出てるんだ」
「苦手なんだよ・・・、ああやって上から人に指示するの」
 現在この駐屯基地にはクマを除いたら佐官が一人も居ない。
 他の佐官たちは皆別の戦線へと向かっているのだ。
「でもな、もしお前が死んだらどうするんだ」
「うっ・・・」
 実際ここの基地に来てから三度ほどジオン軍との衝突があった。
 その内一回だけクマは大怪我を負って帰ってきたのだ。
 当然機体は大破、戦線に放棄してきた。
385ゲームセンター名無し:2007/11/13(火) 02:28:12 ID:L0hKNnLK0
 ニューヤーク、ジオン軍によって廃墟と化した都市。
 そこでの戦線を担っているのはクマ大佐。
 その重責からか、クマは此処に来てからずっとこんな感じなのだ。
 ふと、基地内にアラームが鳴り響く。
「シグナルレッド!ジオン軍の侵攻です、パイロット各位は直ちに配置についてください!」
 その声を聞き、クマはすぐに走り出す。
「待てよ!」
 ディグがそれを引き止める。
「また最前線に出るのか? お前の仕事はそうじゃないだろ!」
「・・・ここでまともに戦えるのは俺とお前だけだ」
「等兵達は当てにならないってか」
 クマはグッと歯を食いしばる。
「当てにならないんじゃない、まだ未来がある兵たちをむざむざ死なせたくないだけだ」
 そういうと、クマはディグの手を振り払い走り出す。
「あの馬鹿野郎が・・・」
 ディグは毒を吐き捨てると自分の機体があるハッチへと走った。

〜〜〜〜〜〜

「すまないな・・・、いつもお前で」
 クマはジム・コマンドのコクピットの中で声を漏らす。
 クマ専用のパーソナルカラーに染められた機体。
 元々薄暗い色のため他とは大差ない色ではあるが、肩の部分に隊長機の印が描かれている。
「一番機、出撃!」
「クマ、ジム・コマンド、出る!」
386ゲームセンター名無し:2007/11/13(火) 02:38:56 ID:L0hKNnLK0
 既に前線では戦闘が始まっていた。
 一部は既に大破し、動けなくなったMSも多々あった。
「チッ・・・、俺の声が聞こえる奴が居たらすぐに下がれ!」
 その声に気づいたのか、一部の機体が前線から下がり始める。
 当然、ジオン軍はそれを追撃しようと追いかけてくる。
 ジオン軍から死角となっているビル群。
 そこに身を隠し相手のMSが来るのを待つ。
 目の前をジムが一機、二機と後退をするのが見える。
 タイミングをはかり、ビルの陰から飛び出しハンドグレネードを投げつける。
 爆発に足をとられザクが数機前のめりに倒れこむ。
 そこにすかさずマシンガンを撃ち込む。
 その奇襲で二機のザクが大破、だがそちらに集中していたことが仇となる。
「なっ!?」
 背後にはヒートサーベルを構えるグフ。
 まさに振り下ろす直前だったそれをギリギリでシールドで受け止める。
「くっ・・・、前線には俺一人か・・・」
 レーダーを確認するが、周りに味方機影は見えない。
 ビームサーベルを抜き、グフの腹部にそれを突き刺す。
 その一撃でグフは駆動系を破損したらしく、動かなくなった。
「危な・・・、しまった!?」
 気づけば背後にゲルググが立っている。
 手に持っているのはビームライフル、当たれば間違いなくこの機体は一撃で落とされる。
(ここまでか!?)
 今からマシンガンに持ち替えゲルググに対処するには時間が無い。
 かといってこのままビームサーベルで対抗もできない。
 完全に八方塞の状態だった。
387ゲームセンター名無し:2007/11/13(火) 02:47:57 ID:L0hKNnLK0
 だがゲルググは中々ビームライフルを撃ってこない。
(どうした、まさかリロード中なのか?)
 その一点に賭け、ビームサーベルを抜刀したままゲルググに突っ込む。
 賭けは大当たり、ゲルググのビームライフルを受ける前に相手の右手を切り落とす。
 それでもまだ安心できない、クマはすぐにゲルググから距離を取りマシンガンに持ち帰る。
 しかし、ゲルググの投げたクラッカーが直撃、地面に倒れこむ。
 そしてゲルググの背後にはザクが二機、今度こそ絶体絶命。
 ふと、レーダーに一機近づく味方機影が見える。
 相手は気づいていないようだ。
 そして、そこに現れたのはディグの搭乗するジム・ライトアーマーだった。
 タックルで一機のザクを吹き飛ばすと、その直後ビームサーベルでザクを大破に追い込む。
「馬鹿野郎!てめえ一人で戦線張ってると思ってるんじゃねえ!」
「ディグ中尉!」
 早々に飛び込んできたのは罵声、というより説教。
「お前が死んだらどうする!」
「だが、俺が死んだところで・・・」
「お前が死んだらお前を信じて死んだ奴はどうする!お前を信じて戦線を任せた奴はどうするんだ!」
 ディグの言葉がクマの胸に響く。
 クマはコクピットの中で口元を緩める。
「はっ・・・はははは!」
「やっと笑いやがったな!」
「あぁ、すまん、さぁさっさと終わらせて帰るぞ!」
「おう!」
 その言葉をきっかけに、二機のMSが最前線を飛び回った。
388326:2007/11/17(土) 09:26:27 ID:7gR2l4r2O
続き(てか第二話)を上げます。

前回の戦闘から三日が過ぎた。
基地で補給も粗方終わり、敵のタンクの砲撃に傷ついたビッグトレーの修理も完了し、あとは出撃命令を待つだけとなった。
「リック少佐、先日はご苦労だった。」リック少佐はこの基地の司令官であるグラン中将に呼び出されていた。
「お褒めに預かり光栄であります。」リックが答える。
「いや、君らのおかげで我々は相当助かっている。ところでだ、いきなりですまんが、再びNYへ向かってほしい。本日未明、ジオン軍の部隊が市街地エリアに侵入したようだ。」リックにはグランの命令内容は大体予想が付いていた。
NYは一時期ホワイトベース隊のおかげで連邦軍は優勢を保っていたが、周辺のジオン軍の反撃もあり、現在では両軍が拮抗している状態にある。
今回のようにジオン軍の部隊が侵攻してくるのもさしてめずらしい話ではない。
「了解しました、直ちに敵部隊の迎撃に向かいます。」リックはグランに返した。
「うむ、君の小隊とタロウ小隊の補給は優先的に済ませてある。よい戦果を期待しているぞ。」リックはグランに軽く敬礼して司令室を後にした。
389ゲームセンター名無し:2007/11/17(土) 09:28:18 ID:7gR2l4r2O
>>388
「いや〜あん時はさすがの俺もやばかったぜ!」基地の食堂にてエイブが先日の戦闘のことを語っている。
「何度やったら気が済むんだ?正直お前もう死んでてもおかしくないんだぜ?」ナオトが呆れ気味に咎める。
「ギャグキャラは死なないんだよ」ロックがナオトを宥める。
「そんなことは言われなくても分かってんだよ。だが、ギャグキャラじゃない他のメンバーに危険が及ぶかもしれないだろ」ナオトは今度はロックのに返す。
「お、落ち着いて下さいよ〜!」ミールが宥めるが聞く耳をもたない。
三人の口論は放送によって納まった。
『リック隊並びにタロウ隊は出撃準備』
「出撃?」四人は首を傾げていたが、ビッグトレーにすぐに乗り込み再びNYへ向かった。
ビッグトレーのブリーフィングルームで作戦内容がリック隊長から伝えられる。
「諸君、実は本日未明、ジオン軍部隊がNYの市街地エリアに進攻した。我々でこれを迎え撃つ。」
「さて、今回の編成だがミール、お前は今回は前衛に回れ。」リックはミールに告げる。
「僕がですか?!他の方のほうが…」そう渋るミールを遮りリックは口調を強くして言う。
「俺は後方支援しか出来ない部下を持った覚えはない!」
ミールは了解し、編成が決定した。
「出撃、お願いします。」
「一番機、ナオト、行きます!」
390ゲームセンター名無し:2007/11/17(土) 09:29:36 ID:7gR2l4r2O
>>389
今回の編成
連邦
ナオト:ジム
ロック:ジムキャ
エイブ:陸ジム
ミール:ジム
リック:陸ガン
タロウ:ストライカー
ジロウ:量タン
サブロ:ジムコマ

ジオン
ザク
ザク
デザク
グフ
アッガイ
ゴッグ
ザクタン
ザクスナ
391ゲームセンター名無し:2007/11/17(土) 09:31:49 ID:7gR2l4r2O
>>390
「タンクの砲撃ポイントを制圧、場所は前回同様港のクレーターだ。」リックが迅速に指示を出す。
「了解」ナオトは返答し、真っ先にクレーターへ向かった。
「ミール、遅れを取るな」リックは一人遅れているミールに促す。
サブロとロックを除く六機はクレーターへ直進していった。
「前方に敵確認、ザク、デザク、ゴッグです。」ナオトは周りに報告する。
「おっしゃー!!行くぜ!!」エイブがザク目がけて突貫を駆けた。
しかし、ザクにタックルで潰されエイブの陸ジムは倒れこんだ。
「エイブめ…だから格闘前には射撃を絡めろと言ったのに……まあいい、ナオト、ミール、エイブ、タンク護衛は任せる。ナオト、指揮を頼むぞ。タロウ大尉は俺に着いてこい。」リックがエイブにやや飽きれ気味に指示を出す。
「了解です、隊長。」ナオトは返答しつつ、先程エイブを迎撃したザクをBSGで押さえる。
「ヒィ〜!!」敵のマシがミール機に被弾したらしく、タンクより後方に下がっている。
「ミール、タンクより下がってどうする?!自分がタンクに乗ってる時のことを思い出せ!」ナオトの声にはっとしたのかミールは再び前に出てデザクを押さえにかかる。
起き上がったエイブ機も加わり敵はかなり攻めあぐねているようだ。
「二人とも、ゴッグがタンクに接敵するのだけは絶対に避けて、奴はタンクキラーだ。」ナオトが二人に指示を出し、ゴッグをマシで牽制する。
その隙にエイブがゴッグに切り掛かった。
ゴッグを押さえられそうになり油断したのか、ミールが突破されタンクにデザクが取りつき始めた。
「このぉ〜!」ミールも応戦したが、歩きながらかわされ、デザクはマシをタンクとミール機に交互にロックを送り、削りにくる。
ミール渾身の格闘(連撃できない)もタックルで潰されてしまう。
392ゲームセンター名無し:2007/11/17(土) 09:33:32 ID:7gR2l4r2O
>>391
「向こうも手間取ってるようだな、じゃあ、手伝ってやるとするか!!」迂回していたロックのジムキャがダブデに砲撃を始める。
敵拠点上にいたザクスナがこちらに気付き、こちらを狙っているようだ。
「甘い!!」ロックはあえてザクスナに向けて発砲、ザクスナは思わぬ攻撃に不意を打たれ被弾し倒れこんだ。
あまり腕のいいスナイパーではないようだ。
「サブロ中尉、こちらはなんとかするんでスナイパーを押さえてきてください。」周辺が安定しているため、ロックが指示を出した。
しかし、厄介なことに、こちらに接近する機影が一つあった。
一度落とされ復帰してきたアッガイのようだ。
「ちっ……意地でも撃たせないつもりか…だが!!」ロックはアッガイにBSGを当て、さらにタックルで押し倒す。
その隙に敵拠点に二発程撃ち込んだ。
しかし、その後起き上がったアッガイと睨み合いになってしまう。
BSGで牽制するも避けられてしまう。
多少リスクを張ってなんとか拠点に数発打ち込むが、一歩間違えれば大打撃を食らいかねない。
敵拠点付近で信号弾があがっている。
敵のスナイパーだ。
サブロがさっさとあれを倒して戻ってくるまで粘ることにした。
393ゲームセンター名無し:2007/11/17(土) 10:04:11 ID:7gR2l4r2O
>>392
リックとタロウはザクとグフを牽制しつつ、敵のタンクを妨害する。
たいした手際だ。
もう敵のタンクも瀕死、護衛のザクとグフもそろそろ限界のようだ。
「落ちろっ!!」リックの陸ガンのブルパップマシンガンが火を吹く。
ザクタンクのコックピットを貫き敵はピクリとも動かなくなった。
「全機に告ぐ、敵のタンクを撃墜した。」リックからの報告が入った。
ナオト達は焦っていた。
敵拠点の装甲はそろそろ限界に近いが、量産型ガンタンクがいつまで持つか分からない。
ロックの方もリスクを承知で一発打ち込むが、アッガイから重い一撃を貰ってしまった。
ナオトはゴッグにBSGを叩き込もうとしたが、これが間違いだった。
位置取りが甘く、ゴッグのアイアンネイルを一発貰う。
助かったかと一息着きかけたが次の瞬間ゴッグの腹部が光った。
ナオト機は激しく地面に叩きつけられる。
ナオト機が起き上がるのとほぼ同時に目の前でミール機も先程の攻撃を食らった。
「ギャァァァ!!死んじゃう!死んじゃう!死んじゃった!!!」
ミールはパニくりながらも脱出したようだが、ミールのジムがまさかの戦闘不能に。
もうゴッグを阻むものはない。
今のを受けたらタンクは一溜まりもないだろう。
ナオトは渾身の力でゴッグに突っ込みBSGを撃ち込む。
寸での所でゴッグにそれが命中し、よろけた。
「うおぉぉぉぉ!!」さらにナオトはビームサーベル三連撃を叩き込む。
最後の一撃がゴッグのコックピットを凪ぎ、ゴッグは爆散した。
394ゲームセンター名無し:2007/11/17(土) 10:09:42 ID:7gR2l4r2O
>>393
まもなくタンクが敵拠点を撃破し作戦成功、全機撤収した。
しかし、どうやらこの戦闘を偵察していたジオン兵数人がいたようだ。
「ほぅ、なかなか強い部隊だな。」一番年配の男が言う。
「これが噂のリック少佐率いるリック小隊ですか…確かに要警戒ですね。」こちらは若い男のようだ。
「だが、一部隊員の動きが悪すぎる。警戒すべきは陸ガン、ストライカー、ジムキャ、それに最後にゴッグを撃墜したジムのパイロットくらいだな。」三十くらいの男が返す。
「コジロ小隊相手ならなんとかなったようだが次の相手は俺たちだ!!帰るぞ。」最後に先程の一番年配の男が二人に促して帰っていった。
395326:2007/11/17(土) 10:11:46 ID:7gR2l4r2O
以上、第二話でした。
ライバル出現?的なラストです。
今回はミールのヘタレっぷり位しか見所ないような気がしないでもないですが……
3968 ◆EnZwTLGqAk :2007/11/17(土) 16:22:04 ID:oPUluqgrO
さて、新作が出来ましたので投下します
今回はマカイノ達は出ません、チャック達の活躍です
では、どうぞ
3978 ◆EnZwTLGqAk :2007/11/17(土) 16:44:10 ID:oPUluqgrO
前回グレートキャニオンでビックトレーに逃げられたチャック達
巨大な岩に通る道を封鎖されて追跡が不可能になってしまった。
〜ダブデ内、ブリーフィングルーム〜
「……なる程、確かにいつもより優しい軍曹ですね」
「そうだな、それより今回はこのグレートキャニオンから脱出し
付近の連邦軍を一掃する。
後にビックトレー大隊との決着をつける」
「中佐、何故ビックトレー大隊にこだわるのですか?
あの隊は強力なMSを持っていませんでしたよ?」
「だからだ、あの隊は強力なMSはいない、
それであの力だ、ガンダムなどが手に渡って見ろ
今の俺達でも紙一重だ」
「……確かに、勝てるかどうか…」
「最終決戦にはアルファ隊も駆けつけてくれる」
3988 ◆EnZwTLGqAk :2007/11/17(土) 16:52:08 ID:oPUluqgrO
「アルファ隊ですか…負けられない戦いになりますね」
「ああ、そうだな」
2人が会話していると警報が鳴りだした
『連邦軍部隊がダブデに接近中、MS隊は迎撃に向かって下さい』
「よし、兎に角出撃だ」
「了解!」
2人は急いでPODに向かった

* *
「カイザー、発信する」
「リョー、ゲルググ、出るよ」
「チャック、行きます!」
ゲルググ二機とザクが出撃した。
3998 ◆EnZwTLGqAk :2007/11/17(土) 17:27:54 ID:oPUluqgrO
* *
「しかし、ずいぶん連邦は焦ってますね、
陸戦型ガンダムや強力なMSが多数……」
「一気に叩く気なんだろ?
ゲームで例えりゃ、ガンダムで小隊作って一気に制圧みたいなカンジ?」
「軍曹はゲームに例えるの好きですね」
「兎に角ゲルググが二機も居るんだ、ダブデ大隊の名にかけて、
あんたらの存在消してやる!」
チャックは正直、関わらない方が得策だと考え、スルーした
「……行きますよ」「チャック、まずは固まって動くぞ、
相手はどれほどの腕か分からん」
4008 ◆EnZwTLGqAk :2007/11/17(土) 17:40:49 ID:oPUluqgrO
「了解!」
カイザーはビームライフルで敵の急所を的確に撃っている
一機、また一機と陸戦型ガンダムが爆発していく
チャックは負けずにマシンガンで敵を蹴散らす。
連邦軍にとってザクは最低コストの相手だが逆にザクマシンガンで
弾幕を張られると脅威である
「食らえ!とりゃぁ!」
掛け声?を発しながら敵をなぎ倒して行くのはリョー
彼は決して下手な訳ではなく、軍曹に上がる程の実力はあったのだ
* *
「これで三分の1か、まだ居るな」
既に10機程撃墜して居るが、まだ敵はいる
「敵は新米が多いですね、操作が未熟です」
「後は分散して片付けるぞ、
兎に角、早急に終わらせる事が第一だ」
「了解!」
「了解」
4018 ◆EnZwTLGqAk :2007/11/17(土) 17:46:39 ID:oPUluqgrO
* *
「さっき中佐がやってたように……
急所を狙って」
チャックは色々試しながら敵を倒していった



もう敵はいない、そして画面に作戦成功の文字
三機はダブデに帰還した
4028 ◆EnZwTLGqAk :2007/11/17(土) 17:47:22 ID:oPUluqgrO
今日はここで終わりです
明日続きを書きます
ではノシ
403ゲームセンター名無し:2007/11/21(水) 18:39:45 ID:ESgfH5pb0
だれも感想書いて無いですが、
台本形式はやめたみたいですが、326良い感じですよ。
前回以上に続きキボン!


8は、19の小説には無かった
カイザー軍団の快進撃がGJ。
前回と言い今回と言い、リョー軍曹の株はあがりまくりですな。


40468 ◆6Y4F20fPkg :2007/11/22(木) 04:05:48 ID:pHi/IC4X0
スッパーン、と投下していきます。

 天体の光が何一つ届かない地下の街並み。
 およそ、戦争に不必要な物が無いその街並みは、地図上には記載され得ない施設として機能していた。
 ジャブロー地下。地球連邦軍の頭脳がここには詰まっている。
 グレートキャニオンでの戦闘でレンムを失い、補給すらままならなくなった小隊はジャブロー地下へと戻っていた。
 各地で転戦している小隊は数あれど、その面子が出会う毎に変わることに、一抹ならぬ苛立ちを誰しもが抱え、恐怖していた。
「隊長ぉ、整備員の人にからかわれるんです。助けて下さいー」
 涙目で助けを訴えるリクの後ろには、手をワキワキと動かしている変態整備士が列を為している。 
 軍隊生活が長いと、時折、そういう病気に陥るものらしい。
 なまじリクが若いだけに、色々とやりがいがあるのだろうが、非常に煩わしい。
「フィノ……どうにかしてやれ。俺は、これから本部に出向かねばならん」
「承知した。二階級特進とは、奴も功を焦ったものだ」
「あぁ、お陰で俺もあいつに、上官様とつけなくちゃならん。生意気だよ」
 ジャブロー地下本部での仕事は、驚くほど少ない。
 せいぜいが機体調整に付き合うか、次の転戦地の情報を参照するくらいのものだ。
 そして、本日最後の仕事が、死んだ部下の昇進辞令を受け取るだけ。
 あの日以来、相棒と慣れ親しんでいたライノは、情緒不安定の様相を呈し、地下に潜ってからは病院に入り浸りだ。
 ここ最近でかなり精神をやられた奴が増えている。離脱者ばかりだ。
 整備工場を抜け出して、車を探している間に異変は起こった。
 轟音を伴った地響きが数秒続き、視界の先に白い噴煙が撒きあがる。
「――悪い、夢のようだな」
 その場に居合わせた人間は、皆が皆、口をポカンと開けて事態の把握が出来なかった。
 幾重にもカモフラージュされ、装甲に守られたこの地下都市に、よもやザクが舞い降りる筈が無いだろうと。
40568 ◆6Y4F20fPkg :2007/11/22(木) 04:07:27 ID:pHi/IC4X0
 考えるよりも先に、体が動き始めた。
 ディスプレイ越しにすら畏怖の象徴であるMSを、肉眼で見る趣味は持ち合わせては居なかった。
 そうなれば、そこで人生終了のお知らせだろう。
 整備工場に走りこんだ時には、数機のジムがリフトアップされ起動準備は整っていた。
「おう、隊長さんか。お嬢ちゃんとお守りはそこのジムに乗っておる」
「後で返す、俺にも何か貸してくれないか」
「はっ、うちの人間が嬢ちゃんで遊んだらしいからな、ジムの上位機だ。槍は使えんらしいから外し取る。文句は無いな?」
 トレーラーに横たえられている暗緑色の機体を指差しながら、口ひげをたくわえた中年がいやに楽しそうに言った。
 ジム・ストライカー。陸ジムよりもコストの掛かる前衛機だが、その分の性能は十分にある。
 文句のつけようもないお膳立てだ。
「助かる。返礼は、ここを守ってからする」
「お、言ったな。これはサービスだ」
 そう言って中年整備士が投げて寄越したのは、くしゃくしゃになったタバコの箱だ。良く見れば、中にまだ一本残っている。
「補給が途絶えて久しいからな。ヤニが切れてちゃ、頭も回らんだろ」
「ん……あぁ、そうだな」
 残念ながら、タバコを吸う趣味は持っていなかった。
40668 ◆6Y4F20fPkg :2007/11/22(木) 04:52:00 ID:pHi/IC4X0
 ビル群と司令部を挟んで、両軍――否、ジム二機とジム・ストライカー一機を軍と言えるならばだが。
 派手に立ち回るには狭すぎる空間に、各機の連携の取り辛い入り組み具合。
 また、こちらが抱える戦力の内、一部は実戦経験も乏しいパイロットが居る。
「ちっ。各機へ、リンクは済ませたな? 本部との混線を避ける。耳障りだ、消せ」
 考えることは山ほどあるのに、本部の連中が飛ばしている電波は、頼りの無いものばかり。虫唾が走る。
「た、隊長……僕は、どうしたら」
「フィノ……いや、俺についてこい。格闘戦を仕掛けたら、それに合わせてトリガーを引け。わかったな?」
「了解、しました」
 ジオン軍が地下に潜り込み、数分が経過した。
 小隊としては一機を欠いた状態でどこまで応戦出来るものか。
「――おい、隊長! 俺を置いて行くな。ベットはもう飽きたんだよ」
 レーダーの光点が一つ増えると同時に、荒々しい言葉を浴びせかける声が響いた。
「あぁ、搭乗機のデータを送れ」
 ガンタンク。対MS追加弾を携行している。
 地下まで侵攻してきたタマネギを打ち砕くには最適な武装だ。
「セオリー通りだ。敵の拠点を破壊し、お帰り願う。前線を構築するぞ」
 各機より了解の返事が木霊する。目前に捕らえた敵機の姿は、薄暗い地下でモノアイだけを煌めかせている。
「敵を蹴散らせっ、味方を救え!」
 ――ビームサーベルを抜き放ちながら、全方向へ無線回線を開き吼え猛る。
40768 ◆6Y4F20fPkg :2007/11/22(木) 05:09:00 ID:pHi/IC4X0
 整備工場を破壊する為のタンクを送り込み、その護衛に三機の前衛機。
 あちらさんも、セオリー通りの戦いを仕掛けてきている。
 本来ならば、瞬間火力に長けるジム・ストライカーでタンクを制圧するべきなのだが、そうなれば、前線の火力低下は否めない。
 フィノがタンクに張り付いている間に、本部ビル横のビル群にてMS戦を展開する。
 ザクとグフの二機が、こちらのタンクに張り付くよりも早く、その間に割り込む。
 戦力が狭い地域で分散してしまっているが、中央の本部ビルを挟んで相互に援護が出来ないことが、最大の要因だ。
「こちらライノ! 目標を補足した。蹴散らすぜっ!」
「聞いたな? リク、敵機をライノに近づかせるな」
 その重装甲からは想像も出来ない加速で、ジム・ストライカーがグフの側面へと回り込む。
 常に、一直線上に敵機を二機捉えることを意識し、手早く斬りかかる。
 リクが乗るジムのBSGが着弾するまでに時間差はほぼ無い。斬りかかると同時に、右斜め前へと跳躍する。
 こちらを追う敵の動きは、当然のようにBSGに直撃した。
 後方に備えるザクの動きは、グフよりは拙い。射撃にばかり頼る気持ちも分からぬでは無かったが、良い格闘の餌食だ。
「た、隊長! やれています。やれていますよ!」
「気を――抜くな!」
40868 ◆6Y4F20fPkg :2007/11/22(木) 05:17:20 ID:pHi/IC4X0
 起き上がりのグフが、前面に控えるリクのジムに刃を構える。振り上げたヒートサーベルの動きを、急制動のタックルで潰す。
 二度目のダウン。このまま潰し切るかと思ったのも束の間、体勢を回復したザクがまたもやマシンガンを乱射し始める。
 ビル群に遮られるとは言え、アラートが鳴り響く感覚には多少の焦りが生まれる。
「こちらフィノ。タンクは瀕死だ……だが、護衛が一機も来ていない」
「……了解だ。そのままタンクは潰せ。護衛――か」
 これでは計算が合わない。確かに、同数の前衛機が居たはずだが、ここには二機。タンクが一機。もう一機の姿が何処にも見えない。
 レーダーの確認を怠っていた。最大の失点ともなり兼ねない。
「とにかく押し切る。リク、合わせろ」
「はっ!」
 グフに三度目のダウンを与えるつもりは無かった。ビル群を挟んで地底湖側に展開しているザクに斬りかかる。
 それに呼応して、BSGが飛ぶのを確認し、跳躍した先にはリクに斬りかからんとするグフの姿。
 錬度の低い小隊と当たったものだ。背中から切りかかり、丁度、三度目の斬り付けでグフは霧散した。
 タイミングを同じくして、遮二無二と射撃を繰り返していたリクがザクを撃破したとの報告をあげる。
「敵も不甲斐ない……ライノ、後どれくらいだ?」
「あとワンセットだ。隊長待ってな、今日はオニオンサラダだ」
「タマネギは遠慮しておく。あの酸味は好きに――」
 ビシィッ! 耳をつんざくような、ガラスが割れるに似た音が鼓膜を振動させる。
 アラートと同時に画面がブラックアウトし、どうやら機体が横転したらしい。
 ――いや、画面がブラックアウトしたんじゃない。俺の視界が死んだのか。
40968 ◆6Y4F20fPkg :2007/11/22(木) 05:30:56 ID:pHi/IC4X0
「――長! 隊長! 起きて下さい、返事を下さい! 隊長、隊長!」
「うるさいぞ……リク。少し黙っていろ」
「隊長? 隊長、隊長、隊長!」
 リクに人間の言語を理解する能力は無いのだろうか。頭が多少クラクラするものも、機体の通信回路が生きていると言うことは、まだ死んではいないようだ。
 ふと、やけに風通しが良いことに気が付く。
 視線を少し上にあげると、その理由に説明がついた。機体の、頭から肩にかけてごっそりと装甲が吹き飛んでいた。
 焼け跡を見る限り、高出力の――恐らくはジオン軍のスナイパー型のMSのビームライフル。
 良くも命があったものだ。無線から聞こえる友軍の歓喜の叫びは、敵を撃退できたことを証明しているのか。
「あなたまで二階級特進してしまうのかと、思ってしまいましたよ」
「フィノ……」
「はっ! 隊長さんよ、あんた、最低だぜ?」
「ライノ――」
「隊長! 僕、隊長が、うぅっ、ひぐっ」
「……泣くな、リク」
 全くもって恥ずかしい連中だった。私用通信はご法度なのだが、回線を小隊内に限定しているのが――。
 友軍の歓喜が絶えず聞こえることに気づき、回線をオープンにしなおしていることを思い出した。
「はぁ……各機、帰還せよ。いや、何かおかしいな……整備工場に戻れ、以上だ」
 懐からタバコと一緒に渡されたライターを取り出す。
 口に咥えて火をつけるも、湿気っている訳でもないのにタバコの火がつかない。
「ふんっ、タバコにも不良品があるんだな……」
 もう一度、火を近付けながら、吸った気分に浸る。と、今までつかなかった火がタバコへと灯る。
「すぅ――ごほっ、ん……なるほど。やはり、趣味じゃ無い」
 機体に出来た穴から、まだつけて間もないタバコを放り投げる。こちらの勝因は、限り無く相手の失策に由来している。
 前線を省みない身勝手なスナイパー。連携にかける前衛機、またそれの援護を受けられなかったタンク。
 実戦を経験したとは言え、問題はやはり山積したまま、戦争はまだ続いている。
41068 ◆6Y4F20fPkg :2007/11/22(木) 05:32:42 ID:pHi/IC4X0
以上、支離滅裂、追い込み不足は承知の上。
<<すまない>>

あまりにひどいマッチをしたもので、書き上げたので……
次があれば、また再来いたします故、ご勘弁の程を
411ゲームセンター名無し:2007/12/01(土) 08:24:37 ID:VZWxgmO00
ほしゅ
412ゲームセンター名無し:2007/12/06(木) 02:27:37 ID:rFX6fE4L0
保守程度にネタを投下してみる。

「あいつらのことか?ああ、知っている。」
「話せば長い。そう、古い話だ。」
「知ってるか?ここのSS書きは3つに分けられる。」
「自分の体験談を書く奴」「ゲーム内の空想物語を創る奴」「ネタに走る奴」
「この3つだ。そうだな、あいつらは...」
<アオ氏へ、撤退は許可できない。まとめサイトを管理せよ>
<だろうな、仕事が片付いたら復帰する>
1年前、財布が悲鳴を上げるゲームが稼働した。
<『チラ裏スレ』で大規模な投稿!>
<1も1000も妄想だらけだ!><誰かSSスレを作れ!>
<作っといたぜ、俺たちにお似合いのスレッドだ>
俺はしがない絆プレイヤー。
SSスレに入り浸っていた『エスコン好き』。
<漫画投稿キター!さっそくで保存し、続編をwktkしよう>
<ZIPでくれ>
俺は『絆』を楽しんでいる。
<今までの奴らより(投稿が)早い><かなりの長編だ!油断すんな><あのコテがいる。噂に聞いた奴か>
<暇人どもには贅沢なチラ裏だ><ここは『再現スレ』妄想は際限ナシ>
そして、『SS書き』の作品で―
このスレは1000を目指す。
「久々に覗いて見たらムラっときた。」

戦場の絆 -再現小説を書くスレ-

投稿規定は唯一つ
<一緒に楽しむぞ!住人達!>
“楽しもう”
413ゲームセンター名無し:2007/12/19(水) 14:51:56 ID:aMV1j/eEO
かつて戦場には仲間達がいた。


今、一人荒野に立っている。


『世界のどこかには、まだ仲間がいるはずだ。』


この間散っていった仲間の言葉だ。

俺も、もう少しこの言葉を信じてみようと思う。


だから



“このスレを保守する!”
414ゲームセンター名無し:2007/12/22(土) 15:11:24 ID:zxfDpj81O

…ブウゥゥゥン…

聞き慣れた音が、鉄と油の臭いの篭もった狭いコックピットに響く。

「帰って来たんだな…」

自分でそう言ったものの、こんな所しか帰る所が無いのかと思うと悲しくなる
「ただいま、相棒」
そういって自分の相棒―――
MSー06F、ザクに語りかける。
物言わず、ただ人を殺し続ける鋼鉄の巨人。こいつが俺の相棒…


「…いくか…」


そう言って男は再び、あの場所へと赴く。
血と煙の臭いが入り混じった、あの場所へ…
415ゲームセンター名無し:2008/01/03(木) 17:58:40 ID:sh2tZcCKO
新年でネタをひとつ投下

戦線は膠着状態のまま年が明けた。
このNYにも、新年早々に年端も行かない新兵が送り込まれた。難儀なことだ。
上層部は兵の補充と新型MSの配備に浮かれ毎晩宴会騒ぎで士気も下がっている。
そんな空気に馴染めず外に出る。すでに東の空は明るくなりつつある。
思ったより気温が低く、寒さで身震いをして戻ろうとした時だった。
轟音と衝撃が走る。
警報と出撃命令が下る頃にはすでにオレは自機のコクピットに乗り込んでいた。
「索敵班は何をやってる!!」
ブリッジと回線を開くなり怒鳴りつけた。
若い声がおどおどした様子で応える。
「た、大尉、じ、自分はMS搭乗時間が100時間しか経験していません!じ、自分は・・・」
「落ち着け。出過ぎなければ死ぬことはない。機体の間隔を開けて着いて来い。ミノフスキー粒子は確認されていない。各機レーダーの確認、自機の座標把握を怠るなよ!」ざわめく無線に声を張り上げカタパルトに進む。
「各機生きて戻れ!!この命令は絶対だ!!」
シグナルが青になる。
「一番機、ジムコマンド出るぞ!!」
416ゲームセンター名無し:2008/01/08(火) 14:07:38 ID:CORJh92PO
作ってしまった・・・携帯からスマソ

あぁ、オレがザクを使い続ける理由、だったか。
確かに今の戦場じゃザクは辛いよな。

ザクの工場のラインは今やF2一色、若いヤツは新型のゲルググに夢中だ。
だがな。考えてもみろ。あのゲルググの武装で使い勝手がいいものがあるか?

MMPと言えば聞こえはいいが、機動性の追求のし過ぎで豆鉄砲同様の弾しかねぇマシンガンに申し訳程度にくっついてるクラッカー。
それに弾数の少ないロケランと一回使ったら終わりのシュツルム。

かの赤い彗星なら使いこなすんだろうが・・・
たかが一兵卒が使える訳がねぇ。ブチ壊すのがオチさ。


あぁ。話がずれたな。
とにかくだ。オレがザクに乗る理由はたった一つだ。

「機体の使い方を知ってる」

コイツにつきるね。いくら100時間ゲルググのシミュレートをしたところで、それ以上の時間を、しかも実戦でザクに乗ってきたんだ。

戦場じゃ、経験と勘がモノをいう。性能なんざ二の次だ。
グフ乗りがB3とか言うヤツよりも今までのを望んで乗るのもそれが理由だ。
パーツがヘタって動きが鈍くなっても、その鈍くなった分も頭に入れて戦えるのがホントのMS乗りってヤツさ。
417416:2008/01/08(火) 14:10:45 ID:CORJh92PO
古参兵に限らず新兵、学徒兵、誰もがザクに乗る。
コイツは言ってみりゃあ、MS乗りにとっての故郷みたいなモンさ。他のMSに乗って、戦ってみて。初めてコイツのよさを知るんだ。
だが、今はそんな時間すらねぇ。

あのトリコロールの二つ目・・・ガンダムだったか?アレの量産タイプがいろんな所で暴れてやがる。
誰でも死にたかねぇからな。少しでもいい機体に乗りたいってぇ欲はわからんでもねぇ。
だが、幾らいい機体・いい武装を引っさげた所で弾が当たりゃ死ぬ。ソイツはザクだろうがゲルググだろうが変わらん。


結局、話は振出に戻るが、そん時に生き残るヤツはMSを信じて性能を引き出すヤツなんだよなぁ。
生き残るのは運だって言うヤツもいる。実際に生き残ったヤツもいる。
だが、そんなヤツはもぅ闘う意思がなくなる。そうなったら終わりだぁな。クソの役にも立たん。結局は手前ぇの力で生き残らにゃ意味がねぇ。
・・・ん?あぁ。このロケットか?後で教えてやる。MS乗りのジンクスでな。何がやり残しておきゃあ生きて帰れるんだとよ。
さて。今日も生き残るために地獄に行くとするかね。

正直スマンカッタ。ザクでガンダムとタイマンしてくる。
418ゲームセンター名無し:2008/01/24(木) 18:39:57 ID:kBigm1mSO
保守
419TD1:2008/01/25(金) 17:43:53 ID:9pmCnl9GO
『隊長、敵の機体わかりますか?』と陸ガンの僚子が聞いてきた。
『敵の総数は4。 デザートザク1、グフ1、トロ1に、ザクスナイパーだ』
『トロとスナイパーが厄介だ。信利はトロを。 僚子はグフ。 鉄夫はデザク。それぞれ貼り付け。 その間に相手の親玉を俺が叩き潰す』
『それと砂漠だから遮蔽物が少ない。 スナイパーには十分気をつけるように。以上だっ!』
『了解!』X3
全員揃った返事か返ってきた。
『よ〜しっ!いくぜ砂ドム!』と先制のマルチランチャーを撃ち、信利の陸ガンが走る。
『青鬼さん、こっちだぉ〜。えへっ』マシンガンの射程の長さを生かし僚子の飛ぶ。
『踏み込みが甘いっ! 格闘戦はこうやるんだよ! でいゃあ〜』鉄夫のEZ8が機動力を生かし、一気に間合いを詰めていく。
『敵拠点をロックした。 いくぜ大きなひよこちゃん! 目標を狙い撃つ!』と私は岩を盾にして、スナイパーからの攻撃を避けつつ、キャノンのトリガーを引き続けた!
もう何発撃ったかわからない
『くっそ〜硬いひよこだ! 大砲屋の意地にかけて、丸焼きにして食ってやる!』と私は悪態をつきながら、敵を撃ち続けた
420TD2:2008/01/25(金) 18:05:46 ID:9pmCnl9GO
どうや相手は、精鋭部隊とかではないらしい。
スナイパーは私をとらえきれずにいるし、部下の三人は完全に、相手MSを抑え込んでいた。
『滑るだけなら、ソープのお姉ちゃんのマットの方が上手いぜっ! くらえっ!』と信利がマルチランチャーとマシンガンを巧みに操り、ホバーが厄介なドムトロに攻撃を当てていく。
『もぉ〜っ!そんなにガッついてせっかちさん。 女の子は追われると逃げたくなるよ。 野暮な男には、お仕置きしちゃうぉ〜』と、間延びした口調とは裏腹に、機動力を限界まで引き上げた陸ガンで、僚子はグフを翻弄しつつ、確実にマシンガンでダメージをあたえていた。
『これで最期だ! ビームサーベル最大出力! バーニアフルブーストっ! 突き刺され〜っ!』と、鉄夫のEZ8が電光石火の踏み込みで、必殺の一撃をデザートザクに決め、敵を爆散させた!
そして、次の標的に定めたスナイパーに向かっていった。
『やるなっ!鉄夫! 負けられないなっ! 俺もこれで決めてやるっ! 堕ちろ―っ!』と、かけ声と共に撃った一発が着弾と同時に、大きな火柱が上がった。
『敵拠点、撃破です』味方の拠点からのオペレーターの声が響いた。
421ゲームセンター名無し:2008/01/25(金) 19:08:02 ID:VCZwfUTtO
絆とAMのコラボネタは面白いがやはりアナザーミッションのSSスレに投稿するべきだと思うよ
あそこも過疎ってるから今後は移動ヨロシク!!
422TD3:2008/01/25(金) 19:40:25 ID:9pmCnl9GO
『まだまだ!量産タンクの真骨頂はこれからだっ!』
『DAS作動、次弾装填、対MS弾』、《対MS弾》とは量産タンクの売りである、6連速射ほうである。
『これぞ俺の武器っ! しかし切り替えが遅いっ!』とイライラしながら私は待った。
一方その頃の僚子は、『隊長、やるぅ〜。 それじゃ私も! しつこい男には肘てつですっ!』、ジャンプし、空中からマシンガンで動きを止めたグフに、そのまま強烈なタックルをかました。
グフは衝撃で吹き飛び、動きを止めた。
『後は俺だな! 真っ直ぐ下がるとは迂闊なヤツ! とどめだっ!』と信利は正確な射撃でドムトロの動力部を射抜き、その機能を停止させた。
『どんなもんだいっ!  うわわぁぁっ!』
次の瞬間、一条の閃光が信利の陸ガンに突き刺さった!
爆発とともに、左腕部と頭部が吹き飛んでいた。
『信ーっ!大丈夫かっ!』私は絶叫した。
『た、、隊長。なんとか、生きてます!大丈夫です!』と、ハッキリと信利の声が聞こえた。
私は安堵しつつ『とにかく伏せろ。 身を隠すんだ』と指示を飛ばした。
『了解』と返事と共に、陸ガンは機体を砂の山の間に伏せた。
423TD4:2008/01/26(土) 09:14:17 ID:C7xo4ISwO
その閃光―ザクスナイパーからの一撃である。
が次の瞬間、鉄夫の怒声が響いた『このやろーっ!』
スナイパーに、おどりかかるEZ8、しかし先の戦闘のダメージか、動きが鈍い。
スナイパーのタックルを、呆気なく食らいダウンしてしまった。
次の瞬間警告音とともに、私のモニターに《DAS完了》の文字が。
そしてジャンプして逃げるスナイパーに、照準をロックオン。
着地と同時に1セット6発を全て、叩き込んでやった。
『砕け散れっ! このおぉぉぉぉっ!』
次々に着弾し、バラバラ砕け散るスナイパー。
『よしっ! レーダーに敵影なし。 ミッション終了だ。』
『了解!』X3の小気味良い返事が返ってきた。
『信利、怪我はないか? 自力で帰投できそうか? ダメならミデアを呼ばにゃならん』と聴く
『怪我はないです。 機体が無事なもう一回、戦闘できますよ。 機体は、左腕部と頭部への電源をカットして、、、、バランサーと、、、他は大丈夫だな。 隊長イケけます。』と元気な声が返ってきた。
私は一安心した。
『了解した。 もしダメなら、無理せず言えよ。 僚子も鉄も問題ないな』
『はい、問題ありません』、『隊長ぉ、ピンピンしてまぁすっ』
424TD5:2008/01/26(土) 09:34:26 ID:C7xo4ISwO
『了解だ。 では僚子を先頭に、信を三番手、私をしんがりにしたトレイルフォーメイションをとる。 全機帰投。以上』
『了解』X3の小気味良い返事が返ってきた。
歩き出して暫くすると、僚子が『あーあ、また真澄ちゃんに、怒られるよ〜』と少し意地悪な声で言った。
ちなみに《真澄》とは、我が隊に配属になった、専属の整備士である。
すると鉄も『真澄ちゃん、弱い男が嫌いだからな〜《信利さん、頼りないんですね》とか言われたりしてな〜』と煽りたてた。
『そーそー。あ〜あ信ちゃん、かわいそ〜』と、絶妙の合いの手をいれる
『先輩達!止めください。 隊長〜』と信が泣きを入れた。
たぶん真っ赤な顔だろな。
『はいはい。分かった、分かった。 その辺で止めときなさい』
『は〜い』X2と、少しおちゃらけた返事が返ってきた。
しかし、私にも悪戯心が芽生えはじめたようだ。
『そうだ信』
『何ですか隊長?』
『帰ったら、始末書と、機体破損の罰として、食事の特盛りと、真澄とのデートを禁止な』
『そんな〜。勘弁してくださいよ、隊長〜』
スピーカーの向こうから、信の絶叫が響いた。
『ん、空が高いな〜。きょうもTDは快晴だ』
『ねぇ隊長、聞いてます? お願いしますよ! 隊長?隊長てばぁぁぁぁ、、、』

終了
425TDのあとがき:2008/01/26(土) 09:41:25 ID:C7xo4ISwO
いつもはAMのSSスレに書いてる、ジムキャです。
TD44の戦績が良かったので、調子に乗って書いてみました。
戦闘シーンは実際にあった編成で、最後のスナイパーでゲージが飛びました。
あの時の護衛は強く、タンク冥利につきますね。

>>421
どうやら不快な思いをさせたみたいですね。
すいませんでした。
たまには、こちらにもと思ったんですが、、、

では巣に帰りますね。
《後退する》
426ゲームセンター名無し:2008/01/26(土) 10:33:00 ID:3kQEhjh9O
全く無問題w
お疲れ様でした。
427ゲームセンター名無し:2008/01/26(土) 17:22:35 ID:S1QMwT0fO
問題無いです。
次も楽しみにしております。
さて、小説を書いて見ようかな〜。
428ゲームセンター名無し:2008/01/28(月) 11:32:50 ID:lCwAlVpuO
>>426-427
レスありがとうございます。
ゲーキャラ板のAMのSSスレには、私の稚拙な『作文』なんかじゃなく、もっと上手な作家さん達がいます。
お気が向いたら、あちらにもどうぞ。
ではジムキャは
《寝ます》
429ゲームセンター名無し:2008/01/29(火) 19:59:00 ID:Phz3P0+UO
携帯小説の鏡すぎるw
430ゲームセンター名無し:2008/02/02(土) 07:39:45 ID:CR//MPyu0
ほしゅ
431ゲームセンター名無し:2008/02/02(土) 09:36:50 ID:vVVxjhZxO
晒しage
432駄文1:2008/02/02(土) 10:18:26 ID:tgB/HwtIO
こいつで出る!ガンタンク最強の戦車型モビールスーツ。
1番隊の俺はガンタンクに乗り込むとホワイヨベースから射出された。
「ふん!でいやぁー」
ぶんぶん空を切りタンクが地上へと降下する
「熱き血潮たぎる戦場よ!」
俺は直ぐさま敵拠点だぶでを目指した、ばるるるる拠点が見えてきたぞ!
岩を盾にし後ろの壁に張り付く、ノールックポインタだ!!
「3発で落とす!!」
俺は叫んだ、すると無敵の機体に衝撃が走る。
ジャキーン☆ジャキーン!
「無礼な!何だと言うのか!」
グフだ、ジオン軍の青鬼グフがガンタンクに剣を向けるのだ。
「野郎…いい気になるなよ!
ボップミサイィィー&タックル!!」
<グフ軍曹撃破>
<敵拠点撃破>
爆炎の中ガンタンクは拠点ビッグトレーへと凱旋した。
ペダルを小刻みに踏みブリッジ前にタンクを乗せノエル・アンダソンと創世合体らめぇー、Antiモードに移行した
すかさず焼姨弾を装填し我が拠点を狙う悪鬼を索敵する。
433駄文2:2008/02/02(土) 10:19:18 ID:tgB/HwtIO
すると前線の味方から通信がはいった
「敵拠点付近応援頼む!俺はこの戦闘後佐官に昇進する、助けてくれっ死にたくないんだぁぁ
帰ったら結婚もするしバレンタインはチョコを食いたい…」
ザーザーとミノフスキー粒子が濃く不明瞭だが仲間が助けを求めている、ビッグトレーブリッジからタンクをパージし俺は最前線へと足を運んだ。
ビラビラビラララ……
幾重にも連なる険しい山を越え数日再度敵拠点砲撃ポイントに辿り着く、瀕死のジムが数機のゲルググに囲まれている
すかさず俺は援護射撃を放った、他の味方達は拠点にて待機中だ。
「そうだ…死ぬのは俺一人でいい」
コクピットでキザに呟いた俺は対拠点弾に切り替えダブデをロックしトリガーを引いた。
時としてタンク乗りは孤独だ任務遂行の為にその身を砲台と化す。
「護衛が無くとも部隊の為、仲間の為に命を賭けて目的を達成せねばならん…それが男ってもんよぉ!」
作戦時間残り80秒ダブデを沈黙させ、敵の注意も引き付ける。
あのジムが墜ちれば現状形勢は逆転する
「味方のガンダム達は今頃拠点で踊っているか?」
苦笑しつつ着実にタンクの砲撃は敵拠点を削っていく
「ジム大尉!佐官になる者ならば敵拠点撃破まで時間を稼いでみせろ!味方の所まで敵を引き付けつつ後退出来るな?ジャンプ出来るかぁ!?」
ゲルググに囲まれた中、タックルを駆使し敵拠点へと進むジムの姿が見える。
ジム大尉より通信が入った
「時間がぁぁ…もう少しで第一戦を抜けるんだー!うがっ?☆」
『ジム大尉が撃墜されました』

直後我が眼前に青鬼が立ち塞がる、熱々に充血する極太の剣が我が体を貫いた
「アッー」
『敵拠点撃破!』
「勝ったぞぉぉぉーーー…」
貫かれた箇所から激しくオイルが飛び散るとタンクは爆散、その日連邦の勝利と引き換えに一人の哀戦士は儚く命を散らした。
スィーツ(笑)
糸冬
434ゲームセンター名無し:2008/02/02(土) 19:57:28 ID:vVVxjhZxO
なんというスイーツ(笑)
435ジムキャ隊長:2008/02/03(日) 11:48:26 ID:YwlYM5uwO
>>432-433
お疲れ様でした〜
う〜ん、スゥウィィィツゥぅ!
次回もよろしくです
4368  ◆lou8C5ztrI :2008/02/03(日) 14:33:10 ID:EL8A7GEW0
携帯厨からPCに昇格した8です(トリップが変わっているかも)
ネタに詰まっていたので今まで書き込みしませんでした。
今回プレイして、それをアレンジした物を書きたいと思います。
報告終わり、絆やってきます ノシ
437タンカーの仕事と意地1:2008/02/04(月) 02:42:19 ID:9CIUJ4WJO
「戦闘開始。各員、抜かりなくね。」
《了解!》

会話はそれだけ。だが、私達にとってはそれだけで充分。

「初弾、曲射榴弾(MS弾)籠め。目標、前方700m付近。」

私はいつも通り、敵のいる位置にアタリをつけ榴弾を放り込む。当てる必要はない。単なる威嚇だ。それで敵の動きを読むのが私の仕事。
今回は命中したようだ。レーダーには敵が狼狽した様子がしっかりと写っていた。

〈命中。流石は姉御!〉
「当然でしょ。それより敵は?」

インカム越しに聞こえるミリィの歓声。どうやら直撃したらしい。珍しい事もあるものね。

〈陸戦タイプのゴーグル(陸ジム)一機に白いF2が一機、あとタンクモドキ。残りはそっちに行ってる。〉
「了解。ベッキー、頼むわよ。」
〈ベッキーと呼ぶなっての!前方、300mに敵影!ありゃま。〉

先行していたベッキー(本名はベックなのだが誰もそう呼ばない)が間の抜けた声を上げる。何がいたのだろうか?

〈姐さん!アレってガンダムってヤツじゃね?〉

殿を務めていたケインが珍しげな声を上げる。

「ガンダムなんて珍しくも何ともないでしょう。ビームライフルでも持ってた?」
438タンカーの仕事と意地2:2008/02/04(月) 02:44:28 ID:9CIUJ4WJO
〈いや、ありゃあいつものじゃねぇな。胸にRX-78って書いてあるぞ。〉

ベッキーが幾分緊張したような声をあげる。
RX-78ガンダム。連邦軍のMSの試作型と言われている最高傑作。「木馬」に搭載されているガンダムは他の場所で確認されているため、おそらく模造品だろう。
しかし、私達ジオン軍にとっては倒すべき目標であり、また畏怖の対象でもあった。

〈どうする?姉御。〉
「どうもこうも。丁重にお引き取り願いなさい。ケインはミリィと合流。ベッキー。任せるわよ!」

〈マジか。そうなりゃ期待に答えざるを得ないな。任せろ!〉

ベッキーの張り切った声が聞こえる。問題はなさそうだ。私は私の仕事をするとしよう。

「フルメタルジャケット(対拠点弾)装填。次弾も同じ。目標、前方敵拠点!」

点呼を取りながら、砲身に弾を放り込む。前のガンダムがコチラにライフルを撃ってきているがそんな物に当たる私ではない。

「有効射程圏内に入った。これより砲撃を開始する…!ベッキー、頼むわよ…」

一発一発丁寧に拠点に弾を送る。ガンダムは完全に無視だ。それは私の仕事ではないから。
439タンカーの仕事と意地3:2008/02/04(月) 02:46:19 ID:9CIUJ4WJO
「拠点装甲部を貫通。後1発ね…」

スコープを使って敵拠点の状態を確認する。インカムから聞こえる仲間の声…というか奇声を聞けばコチラの拠点は大丈夫そうだ。

「ラストいっぱ…ッ!?」

スコープの中に白い影が舞い込んできた。言うまでもなくガンダムだ。
ベッキーを振りきったのか落としたのかは判らないが、こちらにライフルの照準を合わせている。回避は不可能…!

死んだ…と思った瞬間だった。白い影がいきなり真横に吹っ飛んだかと思うと、見慣れたモノアイが視界に入ってきた。

〈スマン、姉御。ちょっとてこずった!〉

入ってくる通信。ベッキーだ。陽気なパイロットとは裏腹に機体はあちこちが焦げ付いたり、溶けたりしていた。明らかに中破状態だ。

「後で何か奢りなさいよ!ラス一ッ!」

心の中で感謝し、口では愚痴りながら最後の一発を拠点に叩き込む。機関部に直撃した敵拠点は派手な爆発と共にスクラップと化した。

「トラ・トラ・トラ(作戦成功)!各機、撤退準備に入りなさい!ベッキー、動ける?」
〈あぁ。撤退程度ならな。だが、あの大物はどうするよ?〉
440タンカーの仕事と意地4:2008/02/04(月) 02:50:53 ID:9CIUJ4WJO
ベッキーの目線の先には散々撃たれたであろうにまだこちらに向かってくるガンダムの姿。
白い悪魔とはよく言ったものだ。

「先に行ってミリィ達と合流。その後、ダブデ(味方拠点)を囮にしつつ撤退。私が時間を稼ぐ。」

だが、この程度の相手に負けるのはタンク乗りとしての私のプライドが許さない。

〈了解。戻って来るまで死ぬなよ!〉
「当然。私を誰だと思ってるの!」

それにさっき脅かしてくれたお礼をしなくてはならない。私はコックピットの中で笑みを浮かべてガンダムを見据えた。

「さぁ、何して遊ぼうか?鉄屑くん!」




あとがかれ

駄文スンマセン。
思い付いてしまったもので。
元ネタは実話から。更に、さぁ載せようと思ったらタンクネタ被ってて涙目なのは秘密www
441ゲームセンター名無し:2008/02/14(木) 16:59:22 ID:rOko5ol6O
高密度のミノフスキー粒子影響下で我々は寄せ集め部隊でNY制圧戦に赴いた

狙いは敵拠点ダブデ

レーダーさえ機能しないNYで
標的を叩ける僚機ガンタンクの護衛をする気があるのは俺だけのようだ…
機体の損傷は限界に近い
俺とガンタンクは成す術もなく
数に勝る敵機の殺意にやられるだけであった…




味方よ…
ミノ粉100%だからってタンク放置して闇討ちに勤しんでるんじゃねーよ
相手にタンクいないのにw
442ゲームセンター名無し:2008/02/20(水) 19:44:21 ID:ghywPLRLO
そーだな
443ゲームセンター名無し:2008/02/23(土) 00:32:07 ID:J223UG+z0
単発ネタ&途切れ途切れになりそうだが、とりあえず第一弾投下。


「逃がさない……ぞ、と。」

 画面には連邦機……確かEz-8と言ったか、いわゆる「ガンダム系」の特徴である双眼式カメラを持つものの、額のV字型アンテナはついていない。
 何とも中途半端、と言いたい所だが、優秀な機動性と癖のない武器、おそらくは高出力型と思われるビームサーベル等、侮れない武器を装備している優秀な機体だ。
 だが、それ故に製造コストも決して低いわけではないようで、事実、Ez-8の撃破がもとで戦闘が勝利に終わった、という報告もあがっている。ちなみに、何でもオデッサ作戦前後に東アジアで投入されたカスタマイズ機体のコピー品という噂だ。

 俺の機体はというと、MSの草分けとも言える、MS−05B ザクIに狙撃用の大型ジェネレーターと、テスト用の長射程ビームライフルを装備した、MS−05L ザク・スナイパータイプ、だ。
 長射程での狙撃を可能とするために通常のビームライフルよりもさらに高速でメガ粒子を射出できること、一般のMSに比べて高い精度と範囲のレーダーを搭載していることが特筆すべきことではあるが……、我々ジオンはどうも、連邦に比べて劣っているらしい。
 事実、ザク・スナイパータイプには大型の冷却装置が背中に設置されている。スラスター出力は通常のザクIと同じであるから、これは大きなデッド・ウエイトだ。スラスター連続噴射時間こそ他のMSに近いが、総合的な機動性という意味ではかなり劣る。
444443:2008/02/23(土) 00:35:04 ID:J223UG+z0
 そんな機体だから、普通に近距離であのEz-8とやらとやりあったらあっという間になます斬りにされてしまうだろう。だが、彼我の距離は約650m。
 Ez-8は激しい戦闘でそれなりの損傷を受けているのか、機体の至る所から火花が散っている。そして何よりも、奴は俺に気がついていない。一撃で撃破できる相手だ。

 奴の行く先には連邦の拠点、ビッグ・トレーがある。あそこで修理と補給を行い、また戦線に復帰しよう、という腹なのだろう。だが、そんなことをさせるわけにはいかない。先ほどからずっと、奴はスラスターを器用に使いながら高速で移動している。
 前方にダッシュし、スラスターの噴射が終わる直前に軽くジャンプする、の繰り返しだ。……ならば狙うべきタイミングはある程度見えてくる。しかし奴も手練れではあるし、狙撃される可能性は心得ている筈だ。
 引き際を誤った奴が死んでいくのは戦場の常、とはよく言ったものである。

 どんな機体にも熱源センサーも搭載されているし、それを確認しているオペレーターも居るはずだ。そして、熟練した兵士なら機体のセンサーが発する警報を聞いただけで反射的に回避行動を取るのは既に常識である。
 奴もそうするだろう。さて、どっちに飛ぶか……奴は今、ビッグ・トレーに帰りたい筈だ。もうすぐ橋の袂にさしかかる。逃げ腰な奴が反射的に回避するとしたら、おそらくビッグ・トレーのある右側、だろう。わざわざ行きたい方向の反対側に飛ぶことはあるまい。
 もし、本当に狙撃手を理解し、警戒している奴なら……あんな無防備な所を移動しない筈だ。おそらく狙撃手は「遠距離から撃ってくる奴」程度の認識なのだろう。そういった、狙撃に対して消極的な認識しか持たない格闘機乗りの典型的な行動パターン。
 今までに何度も見てきたタイプだ。こいつなら撃墜できる。俺の勘はそう告げていた。
445443:2008/02/23(土) 00:36:29 ID:J223UG+z0
 あの速度から判断するにとっさの回避で移動できる距離は10m、と言ったところか。今、俺が居るのはかなり高い位置……高低差にして60mか。奴との距離は720mになった。
 この一撃を外したら逃げ切られてしまうだろう。トリガーを引いてからビームが発射されるまでの時間も考えれば……狙うのは奴の右3m、前方11m、といったところか……。
 そこから先はスローモーションのように事が運ぶ。俺はジオン公国軍に入って2年間は白兵戦部隊、その後4年間はその狙撃手としての訓練を積んできた。MSのパイロットにされたのはつい5ヶ月前。
 だが、要求される「狙撃」のテクニックそのものに大差はない。要は相手の心理と癖、そして弾丸の届くまでの時間を読み、そこにぶっ放す。それだけだ。

 息を止め、数秒のチャンスに集中する。慣れ親しんできた感覚。トリガーを引いた直後に画面を覆い尽くした光芒は、とっさに回避しようと飛び上がったEz−8のバックパックから胸部を貫き通し、爆発四散させた。まさに狙い通りの場所、である。


 「こちらスナイパー。敵の格闘機を撃破した。ポイントを移動して狙撃を続ける。」
 「畜生、美味しいところだけ持って行きやがったな。ナイスキル!」


 仲間のやっかみ混じりの賞賛を受け取りつつ、スラスターを最小限に控えてるためにビルから飛び降りて徒歩で移動する。
 今日はミノフスキー粒子がそれなりに散布されているようで、迂闊な戦闘機動でのスラスター使用は、熱紋から逆に敵に捕捉される原因になりかねない。

 だが、落下中。突然、「右だ!」という警告が聞こえてきた。咄嗟に機体を後ろに滑らせる。自分の目の前、一瞬前まで自機が居た位置に直線上の太いビームが通っていった。
 これは……スナイパーからの狙撃、だ。連邦の狙撃機がこの戦場にいるらしい。面白くなってきた。


(続く)
446ゲームセンター名無し:2008/02/23(土) 08:36:52 ID:5io/JltYO
今日から僕も新兵に…。
2等兵になった…。
2等兵からMSに乗れるなんて感無量…。
今日はGCで実戦…。
民間兵の時はそこそこの成績で卒業したが、初めての実戦に緊張は隠せない。
きっと、自分は上手くやれると自分に言い聞かせた。
今日の編成は軍曹を隊長に同じ階級が自分を含めて3人計4人だった。
僕は支給されたMSがGMしかないので仕方なくそれに乗り込んだ。
隊長もGMだったので何となく親近感が沸いてしまった。
他の2人は先行なくせに何故か性能がいいGMを乗ってきた。
ミーティング時に敵拠点攻撃は別小隊が担当することになり、
味方が敵拠点を攻撃中に、敵に拠点を襲われないようにと、
自分の小隊は拠点防衛を主体とした周辺警戒任務をする命令が下った。
僕はとりあえず、戦闘経験の豊富そうな軍曹に付いて行く事にした。
GMの何故かでかいだけのタイマーがカウントダウンをはじめた。
447ゲームセンター名無し:2008/02/23(土) 08:44:10 ID:5io/JltYO
こんな機能より味方の状態を光通信するなり、全マップを表示するなりあるだろう。
特に左側にあるスコアって何?。俺達の仕事の監視かよと、下っ端が愚痴ったところで、上が方針を変えることはないだろう。
まー、全てのMSには製造過程での致命的な欠陥が多く、
よく欠陥が見つかる度に改装すると整備工場に持って行くが、
まともに帰って来た試しがないと先輩が嘆いていたのを思い出した。
しかも、連撃というシステムが組んであったり、公式に公表されてない機能が満載してるらしいが、
操作方法が難しく、ひよっ子に扱えない物を何故作るのか、
戦場での乗り物、武器の扱い方を熟知してない者は死ぬだけだと、何故製造者は気が付かないのか。
例えるなら銃口を額に当てて引き金引くような物。
さらに、先輩は両腕があるのに武器の共有化ができないのか、装備が少なすぎる、
共有の武器ならいざ知らず、別々の武器なのに切り替え作業があるのかと、酒を飲みながらMSの愚痴していたが、
言っている意味が判らずただ相打ちをするしか自分は出来なかったことも思い出した。
その、先輩も1ヶ月前に、疲れたとの一言の手紙と同封されてた軍から支給される恩給口座のへし折れたICカードが自分の所に届いた。
先輩が帰らぬ人になったのか脱走したのか除隊したか判らない。
ただ、へし折れたICカードは、今でも自分の宿舎の机の引き出しに大事にしまってある。
色々と思いにふけている最中に無線で「よろしく。」と一言スピーカーから聞こえてきた。
その言葉により、現実に引き戻された。


〜 つづく 〜


448ゲームセンター名無し:2008/02/23(土) 08:51:34 ID:5io/JltYO
この後、軍曹に付いて行って、GC洞窟内で敵と遭遇、2人掛かりで一匹を血祭りしたが、
残りのエセ2匹に襲われ、軍曹がやられ、DQCでレイプされ、残りのタンクが拠点攻撃。
阻止しよと行こうとしたら、金閣2匹を平らげたエセにまた犯され、
拠点撃沈。エセ2匹になすすべなくキャンパー状態に。
エセを1匹を4人掛かりでやっつけるも、復活した拠点を潰され完敗って話だけど…。駄目かな?。
449ゲームセンター名無し:2008/02/23(土) 09:26:39 ID:ssRvLcKnO
>>448
ネタ明かしは駄目だw
>>437-445
クオリティの高いSSお疲れ様でした。
次回作も期待しています
450443:2008/02/23(土) 15:32:16 ID:J223UG+z0
443-445の続きっす。
さて何レス分行くやら・・・正直、このまま行くと20レスぐらいは消費しそうだ・・・長文すまない!

#2

 僥倖、ではある。もし奴が俺が狙撃をする瞬間を狙っていたのなら、俺は一歩間違えば撃破されていたか、そうでなくても痛撃を浴びていた可能性は高い。
 ビームの斜線は俺の真横から飛んできた。おそらく海沿いのハイウェイあたりからの狙撃だろう。現在の主戦場は俺が居たビルの前方の、崩壊したドームの前だ。
 ……となると、奴は俺自身を狙っていたのではなく、俺が狙撃した射線を見て、俺の位置を割り出したのだろうか。
 どちらにせよ、ハイウェイからドーム前までは遮蔽物も結構ある。その位置からドーム前を狙撃していたとなれば、奴もこの街を知り尽くしている狙撃手の可能性が高い。
 そう、この街はジオンと連邦が幾度となく取り合い、時として奪う側と奪われる側を入れ替えながら何度も戦闘をしてきたのだから、慣れている奴はジオンにも連邦にも山ほど居る。
 とっさに奴の居た方向を向く。濃い緑色の機体が高速道路の上から、左側、連邦陣地寄りに飛び降りて逃げるのが見えた。ジム・スナイパーカスタム、という機体か。
451443:2008/02/23(土) 15:33:09 ID:J223UG+z0
 良い判断だ。この位置からそっちに逃げられると、中央の高層ビルのお陰で奴を追尾することは困難だ。
 俺が追尾するために中央高層ビルよりもさらに海よりに移動すると、途中でドーム前の砲撃痕のくぼみ……今、前衛機がまさに複数で乱戦をしている……場所から丸見えの場所を通らなければならない。
 そしてそれは自殺行為になるだろう。ジムか何かが1機追ってきただけでも、狙撃に特化したこの機体で対応することはできないのだ。
 さて、俺はどう動くべきか。奴の存在は意識しつつ、狙撃を受けないであろうポイントを選んで他の連邦機を狙撃することも不可能ではない。
 だが、俺のカンはこう告げていた。「ヤツを放置したら味方に甚大な被害が出る」と。
 まだ勝敗が決していない戦の戦果を誇る気はないが、俺は既に2機堕とした。幸いにも同じ小隊の仲間2機は敵のスナイパーの犠牲になっていないが、それ以外の同時出撃の味方は知らない。
 そう、俺と互角か、ヘタをすれば俺よりも優秀なスナイパー……そんなヤツを放置すれば、いつ仲間が撃たれるか判らない。奴は俺が、仕留めるしかない。
452443:2008/02/23(土) 15:33:41 ID:J223UG+z0
 さて、奴はどう動くだろうか。俺から逃げるだろうか。その可能性もある。
 だが、先のEz-8撃破で趨勢はやや、我々ジオン有利になっている。ザクやドム・トローペン、グフに搭乗した仲間達が敵の他の前衛機を撤退に追い込めば、逃げ帰る途中の敵を俺が堕とすチャンスは増えてくる。
 連邦の奴らから見れば、そんな状況は避けたいはずだ。一旦撤退するにしても無事生還して体勢を立て直し反撃に転ずる。そのためには、俺に仕事をさせるわけにはいかない、と奴は考えるだろう。
 事実、敵はやや前線を自ら下げ、敵の陣地……ビッグ・トレーの正面の川にかかる橋のあたりに前線を移動している。簡単に修理に戻れ、すぐ戦線に復帰できるようにする、という意味では効率のいい動きだ。
 この場に(ジオン・連邦両軍とも)敵の拠点に痛撃を与えることのできる、遠距離支援MSを配備していなかったことも影響している。
 突き詰めれば、この戦闘で勝利するには、お互いに相手のMSを最後の1機まで倒すしかないのだ。
453443:2008/02/23(土) 15:34:04 ID:J223UG+z0
 えてして狙撃手というものは、戦場では嫌われやすい。敵味方を問わず、だ。
 味方からすれば「自分だけ安全なところから撃っている」となるし、敵からすれば「いつ殺されるかわからない恐怖を与える存在」である。
 そういう側面があるのは理解している。もちろん、言い訳は可能だ。「そのかわり狙撃機は敵の主戦機に襲われたら勝ち目はないぞ。安全なんかじゃない」だとか、何とか。
 だが、俺はそういう言い訳は好きではない。もちろん味方との連携はあり得るが、それはこちらが一方的に自分の都合であわせるだけの連携が大半であり、そういう意味で狙撃手は「孤独」だからだ。
 そして、何よりも狙撃手という道を選んだのは俺自身だ。否、そういう奴しか「狙撃手」にはなれない。要するに、「ハイリスク・ハイリターン」なのだ。

 おそらく、敵の狙撃手もそうだろう。偶然の可能性はこの際捨てる。あいつは単なる「射的屋」ではない。「狙撃手」だ。「ハイリスク・ハイリターン」の世界に身を置く者。
 奴は絶対に俺を狙ってくる。俺が奴を狙うのと同じ理由で。いや、どちらが先かは判らないが、兎に角俺の直感は「ここから先は俺と奴のサシの勝負だ」と告げていた。
454443:2008/02/23(土) 15:34:34 ID:J223UG+z0
 前線は橋の上に移動しつつある。橋の下でも銃撃戦が繰り広げられているが、銃撃戦で低所は不利であるため、そこに飛び込んでいく奴は居ない。基本は、橋の上の戦いだ。
 そこを狙撃できる場所をイメージしてみる。連邦拠点、ビッグトレーの上……は、やや近すぎるだろう。
 その近く、ビッグトレーの両側に1本ずつのビルがあった筈だ。特にドーム側の橋に戦闘が集中している現状なら、ジオン側から見て右側、海よりのビルの上は絶好の狙撃ポイントと言える。
 だが、その場所ではない。俺が今まで居た、ドーム廃墟の近くのビル上に陣取った場合、相対距離にして1050mぐらいになる。奴は俺を狙えないからだ。(俺も奴を狙えない、が。)
 俺が陣取るとしたら、今まで居たビルの上か、ジオン寄りのハイウェイの上、あるいは海沿いのハイウェイの上(先ほど奴の居た場所のやや連邦寄りの位置だ!)。やや連邦寄りの丸ビルの上、という選択肢もある。
 さて、どこがいいだろうか。ドームの上では、ドームそのものが視界になりやすいし、やや主戦場に近すぎる。奴とのサシの勝負とはいえ、他のMSの介入がない、なんてことはあり得ない。
 ハイウェイの上も悪いポイントではない。だがやや消極的すぎるか。橋のジオン側のたもとまでが約700m。橋の連邦側に逃げられたら有効射程距離オーバーだ。
 ライフルの銃弾と違って、MSに搭載されている武器は宇宙での使用も考慮し、実弾兵器・ビーム兵器のどちらも、有効射程距離を超えたら何らかの方法で無効化されるように作ってある。
 一見無駄なようだが、無効化されずに飛び続けた場合、特に実弾兵器はスペース・デブリとなって敵味方関係ない脅威となるからだ。マシンガンの弾丸が一定距離で空中分解するように作ってあるのもそれが理由だ。
 ビーム兵器は、縮退したメガ粒子は一定時間たつと崩壊してしまう、だかなんだかの理由でどちらにせよ、あまり射程は伸ばせないというのが今の技術の限界らしい。
455443:2008/02/23(土) 20:04:37 ID:J223UG+z0
 単純に敵を狙うには、一番いいポジションは中央高層ビルか、あるいは先ほどまで居た中央高層ビルの真横のビルの上、となる。
 だが、そのどちらも、敵の狙撃手から見たら最高のポジション、だろう。それらの場所を狙い撃てるポイントはこの街の中には無数にあり、全てからの攻撃を警戒するのは不可能だ。
 そんな場所に身を晒させば、俺は一瞬で機体ごとスクラップにされてしまうだろう。
 ビルの上は厳しい。地上から狙い撃たれるリスクが高すぎる。かといって地上では、橋を狙えるポイントはあまり無い。仕方ない。さっき奴が俺を狙撃しようとした、海沿いのハイウェイ側に移動しよう。
 あそこなら、地上から狙撃することは困難だ。場所を選べば乱立したビルが盾になってくれるため、警戒すべき角度はかなり限定される。
 狙撃された時にとるべき対処は、相手の射線と垂直に回避することだ。勿論その回避先まで読まれて撃たれたらどうにもならないが。
 それでも、射線を想定するという意味で、相手が自分を狙撃してくるであろうポイントを「読む」ことは重要だ。とっさの回避が成功するかどうかは、これにかかってると言っても過言ではない。
 俺がハイウェイの上からドーム側の橋を狙うとすると……奴が俺を狙撃できるポイントは3つ、だ。
・ビッグトレーの右横のビル、あるいはビッグトレーの上
・俺から見て2時方向、ハイウェイ上の延長線
・中央高層ビルの上
 但し、中央高層ビルの上は移動は困難だろう。その近くにはジオンの中距離支援機や、補給に戻って復帰する主戦機がうろついているのだから。
 となれば、撃ってくるであろうポイントはビッグトレー側か、ハイウェイの先だ。俺は1時方向から3時方向に意識を集中していればいいことになる。

 俺は慎重に、ビルの陰、今の主戦場から見えないジオン側のハイウェイの下をくぐり、中央高層ビルの陰から丸ビルの裏を抜けてハイウェイの上に行ける斜めの道路まで機体を進ませた。
 ブーストやジャンプは使うわけにはいかない。そして使わずに登れるのはこのルートだけだ。


(続く)
456ゲームセンター名無し:2008/02/24(日) 05:53:48 ID:jbk+Q14IO
私の名前は事務伽子。
今日はいい天気なので、穴場のグランドキャニオンに貯まった池に友達と水浴びをしに来たの。
ここは数人の人しか知らない穴場中の穴場。
私は嫌な予感がするから辞めようよと言ったのに友達に大丈夫だからと無理矢理連れて来られちゃたの。
あまりにも、私がぐずっているものだから、友達にせっかく来たのだから遊ばないでどうするの勿体ない。そんなに嫌なら花火でもして遊んでなさいと言われ、
友達の言うとおり私は水に入らずに、水辺の崖から花火を上げて一人で遊んで居た。
こういう時の私の第7感は優れていた。異変はすぐに発生した。
先に水中に潜っていた事務子が必死で救いを求める声がした。
目を凝らして見て見ると事務子が緑色した数匹の鬼に襲われていた。
私は事務子を助ける為に手持ちの花火を必死に緑色の鬼に目掛けて放った。
何発かは当たったが所詮多勢に無勢、事務子が襲われるのを助けられなかった。
事務子は数匹の緑色の鬼に無惨に水着を剥ぎ取られ、あらわな姿になってもそれでも生きる為に必死に抵抗していた。
緑色の鬼の中には剥ぎ取った水着で踊りを舞う者も居た。
私は、友達の事務子を助けに行こうとした時に後ろからいきなり服を剥ぎ取られ、その勢いで私は崖から水中に落ちた。
私はすぐに起き上がって何が発生したのか確認した。
私が居たその崖には、青色の一つ目鬼が私を物色するようないやらしい目付きで私を見ながらそこに立っていた。
私は、すぐに身の危険を察知しとっさにその場から離れた。
私は、ここの地形を思い浮かべ、近くに色々な所に繋がっている洞窟があることを思い出した。
私は、青色の鬼を警戒しながら急いで洞窟に向かった。
逃げる最中に、私は事務子の大きな声の悲鳴を上げるのを聞いた。きっと緑色の鬼の餌食になってしまったのだろうと感じた。
私には事務子の死を悲しむ暇がなかった。
457ゲームセンター名無し:2008/02/24(日) 06:02:05 ID:jbk+Q14IO
案の定、青色の鬼が私に危害を加えようと、崖から飛び降り私を追いかけて来たからである。
私は、青色の鬼から逃れる為に、無理を承知で手持ちの花火を放ったが空しく青色の鬼の頭上を越えて行くだけだった。
私は必死に死にたくない助けてと大声で叫んだけど誰も来てくれず、声だけが虚しく空に掻き消されていった。
私はそれでも、助かるのを信じ洞窟の入り口まで必死に逃げて来た。
青色の鬼は諦めずに私を追いかけて来たが距離が少し離れたことで私は少し安堵した。
しかし、その少しの安堵はすぐに打ち消された。
いきなり、背後からまた服を剥ぎ取られたのである。
私はその勢いでまたバランスを崩し倒れ込んだである。
起き上がりながら何がおこったのか周りを確かめた。
いつの間にか背後に緑色の鬼が現れていたのだった。
私はそのとき洞窟はどこかに繋がってるのなら、鬼が別な入口から入って洞窟を利用しないわけがないことに気付いた。
気付いたところで後の祭、私が倒れ込んでるうちに青色の鬼に追い付かれ、緑色の鬼と一緒になり私の起き上がるのをいやらしい目付きで眺めて居た。
私は全身から血の気を引くのを感じながら、剥ぎ取られた服を体に押し付け気丈に鬼達を睨み付けた。
そして、私は事務子と同じようになることをされる事を覚悟した。



ザー、ザー、ザー。
こちら、パトロール……号。
グランドキャニオン内で数体の白骨死体を発見。
近くにキャンピングカーと思われる残骸も発見。
キャンピングに来た旅行客が何者かに襲われたと思われます。
遺留品は残ってるが、PTのみが現場から見つかりません物取りの可能性があと思われます。
ザー、ザー、ザー。
458ゲームセンター名無し:2008/03/07(金) 18:22:18 ID:CXF6kThg0
小説投下、応援頼む
459443:2008/03/08(土) 10:09:43 ID:gMi7OLkP0
スマン、続編執筆中だ。
数日中にはUpできると思う・・・が・・・


NY終わっちまったからかイマイチ実感が湧かない。困ったものだorz
460458:2008/03/11(火) 12:51:21 ID:OEedD75L0
>>459
おお、ありがとう。
俺もクレクレばっかしてないで、たまには作品作りに励むよ
461ゲームセンター名無し:2008/03/12(水) 09:54:01 ID:mVWYyeV3O
二人共頑張れ〜。
自分は、ネタがまとまらないよ。(汗)
462 ◆L1QckJlrlM :2008/03/30(日) 05:42:24 ID:3mcHAI4H0
保守代わりに投稿します

「だ〜もうようやくみっつかよ!」

俺はガイギス・クリムズン、ジオンで現在少佐をしている。
あだ名は『高コスのガイギス』、まんま高コストだけを乗っている少佐だ。
現在もジオンのMSの中でもかなり高いコストである高機動型ゲルググに乗っている

「ミノフスキー粒子のせいですかね?」

現在8機の編成だが通信が繋げたのはそのうちの2機だけだ。

「え〜と、ビットマンさん?」

その一人は職業スナイパーのビットマン氏、乗機はザク1スナイパーだ。

「こちらブリード…こっちも他には応答なし!」

もう一人はザクタンク(X6)に乗ったブリード氏、
なお階級はビットマン氏が少将、ブリード氏が大佐だ。

「はい? どうしましたガイギスさん」
「最初どうします?」

ここは現在グレートキャニオン上空、ガウ攻撃空母内。
今日のグレートキャニオンはミノフスキー粒子を散布されたレーダーが利きにくい状況だ。
463 ◆L1QckJlrlM :2008/03/30(日) 05:44:22 ID:3mcHAI4H0
「私は後ろから援護します」
「ブリードさんは?」
「拠点砲撃します」
「了解、囮は任せてください」

俺は何も考えずに高コストに乗っている訳ではない。
自らを囮とし、時には突っ込んで集中砲火をかわし、時には目の前で颯爽と逃げ帰る。
こう見えても帰還率は高いと自負している。

「それでは皆さん、よろしくお願いします」
「「よろしく!」」

ビットマン氏の掛け声と共にするかのように8機のMSがガウ攻撃空母より降下した。
降下と同時にペダルをふみ山を駆け上がる。
高機動型ゲルググ、しかもさらにスピードを求めた極端な機体だが、
そのため周りのグフやザクと比べ物にならない機動だ。
俺は必ずといっていいほど最初に攻撃を行う。
収縮の悪いマシンガンをばら撒くことで敵の出鼻をくじく事が目的で、
普段ならその後すぐに下がるのだが…

「敵スナイパー発見! 旧スナです!」

とビットマン氏から連絡があった。
464 ◆L1QckJlrlM :2008/03/30(日) 05:46:14 ID:3mcHAI4H0
旧スナ、現在連邦は2タイプのスナイパーがある。
ジムスナイパーとジムスナイパー2だ。
どちらも遠距離射撃を得意としながらその特性はほぼ正反対だ。
ジムスナイパー、通称旧スナは単発、連射に分かれるが撃つ体勢は極短い時間、
ジムスナイパー2、通称新スナは照射タイプと言う相手に当て続ける長いビームだ。
このビームは威力はあるが長い時間撃ち続けなければならない為、
長い時間そこに固定される。

「了解…スナは俺が抑えます!」

俺はそう言うとめがね橋といわれる岩の真ん中の付け根から崖を飛び降りた。
俺の乗っているゲルググは高機動と言われるだけあって、
眼下に広がる湖の上をあっという間に飛び越えた。
これに慌てたのか、相手スナイパーはこっちに標準を合わせるまもなく撃ってきたが、
勿論それに当る様なへまはしない。
逆に撃つ体制を取っていたスナイパーに、

「お返しだ!」

マシンガンの代わりに右手に持っているロケットランチャーを打ちはなった。
465 ◆L1QckJlrlM :2008/03/30(日) 05:47:57 ID:3mcHAI4H0
『命中』

と言う機械音と弾の爆発は同時だった。
どうやらスナイパーの銃に当ったらしく、右腕ごと吹き飛んでいた。

「どんどん行くぞ!」

俺はそういいながらロケットランチャーをもう一発打つと、スナイパーは後ろに下がったが、
その程度で誘導性のあるロケットをかわしきれず2発目が命中、
今度は頭を吹き飛ばした。

「止め!」

調度洞窟出口辺りにある大岩の前まで来たスナイパーがジャンプしながら後ろに下がるのを見ながら、
3発目のロケットランチャーを発射した。
そのロケットは相手が着地するのと同じタイミングで相手に当たり、スナイパーを吹き飛ばした。

『敵機撃墜!』
「よっしゃ〜!! 敵スナイパー撃破!」

俺はインカムに向けそう声高く宣言した。
466 ◆L1QckJlrlM :2008/03/30(日) 05:49:17 ID:3mcHAI4H0
「ん?」

俺はチラッと崖の上を見るとそこからジムコマンドが2機こちらに群がってきた。
俺は最後のロケットランチャーを牽制として撃ち、マシンガンに切り替えた。
ロケットランチャーは簡単に交わされたが、
2機は分断しその片方を2機を追ってきたグフが後ろから斬り付けた。
それに慌てたもう片方がグフに向けビームサーベルを突き立てようとしたが、

「させるかよ!」

そのジムコマに俺はマシンガンをロックした状態で撃ちはなった。
6発撃った内当ったのは2発だが、そのお陰で敵機は硬直状態だ。

「くらえ!」

俺はビームナギナタを背中から引っ張り出すと、硬直中のジムコマンドの右腕を切り飛ばした。

「まだだ!」

さらに返す刃で頭、

「止め!」

最後にその胴をぶった切り、ジムコマンドは即席の爆弾となり爆発した。
467 ◆L1QckJlrlM :2008/03/30(日) 11:03:09 ID:3mcHAI4H0
「あれ?」

ジムコマのいっきを破壊した俺は目の前でいまだに斬りあいをしているグフとジムコマンドを見た。
二機ともそれなりに損傷しているものの、何度目かのつばぜり合いをしている。
俺はそれを少しはなれた所からようやくリロードの終わったロケットランチャーを構えた。

「あばよ」

その言葉と共にロケットは切りあいで弾かれたジムコマ吸い込まれ…爆発した。

「っと」

そこへ崖から迂回してきたのかスナイパーが高速で横切ろうとしていた。
勿論逃がす気はない俺はロケットランチャーをタイミングを合わせて撃ったが、
その弾は命中こそすれ、損害は軽微なようだ。
スナイパーはそのまま自分の陣地、ビックトレーの方へむかっていた。

「どうすっか」

このまま追うのもいいがそうすると最悪集中砲火を受ける。
タダでさえビックトレーは前面に砲撃が集中するタイプだ。
それに補給設備も整っている。
そこに飛び込むにはやはり躊躇があった。

「敵拠点撃破!」

その報告を聞くまでは。
468 ◆L1QckJlrlM :2008/03/30(日) 11:06:01 ID:3mcHAI4H0
「ナイスですブリードさん、俺はスナを追います!」

俺はそういいながら崖の横をすり抜けた。
そこには先ほどロケットに当ったジムスナイパーの他に、頭が吹き飛んだ青いMSがいた。
持っているものがミサイルランチャーなので恐らく支援機だと思われる。
支援機の特徴は強力な火器の変わりに接近戦を捨てたものだ。
俺は舌なめずりをして、目標をスナイパーからその青いMSに切り替えた。

「くらいな!」

俺はブーストを最大までふかし、撃たれたミサイルを交わしつつ接近、そのMSに斬りかかった。
相手はそれにタックルで応戦し、それがカウンターとなってこちらが一度吹っ飛んだが、
その程度で終わるゲルググではない。

「いくぜ〜〜!!!」

俺はそう言いながらマシンガンを発射、青いMSはビームサーベルを持っていたが、
格闘間合いに入らず撃ちっ放しのマシンガンにその身を躍らせ爆発した。

「後はっと…」

俺はそう言うとロケットランチャーに切り替えながら、
煙を吐くビックトレーの反対側へジャンプした。
あんのじょうそこにはスナイパーがいて、こちらに慌てたのか後ろへジャンプしていた。

「あばよ」

俺はそう言うとロケットランチャーを撃ちはなった。
469 ◆L1QckJlrlM :2008/03/30(日) 11:08:48 ID:3mcHAI4H0
ジムスナイパーは俺が撃った一撃で沈黙した。
俺はそのまま前へと出ると空からさらにジムスナイパーが降下してきた。

「おいおい、一体連邦は後どんだけいるんだよ」

俺はそう愚痴りつつ、
ロケットランチャーの残り2発をスナイパーの近くにいるジムコマンドへ撃つことで牽制にした。
しかし先ほどとは状況が違い3対1、うち2機は近距離用のジムコマンドだ。

「こりゃ〜ちょっとまずいかな…」

機体活動時間はいまだ1分以上ある。
逃げ回ったとしてぎりぎり生き残れるかどうかだ。

「だからって撃たせないがな」

俺はそう言うと俺を背にして銃を構えているスナイパーにマシンガンを撃った。
それが着弾後、ジムコマンドたちがこっちに接近しようとした所で、
拡声器でも使ったのか大きな声がひび渡った。

『作戦完了!全モビルスーツ帰投!』

まだ時間がある中で、どうやら相手はすぐに撤退して行ったようだ。

「圧勝か…」
「よっしゃ!」
「最後に決めたのは誰だ!?」

俺達三人はそういいながらダブデへと帰還した。
なおこの戦線での戦果は俺が一番上だった事を付け足しておく。
470ゲームセンター名無し:2008/03/31(月) 08:44:26 ID:FM+2wkbS0
荒れ果てた砂漠が広がる不毛の大地に建設された公国第49MS大隊に私は配属された。古参の将官との昇進争いや制限された作戦行動にも疲れ、唯一の戦友が消息不明となったいま、かつての大隊に未練はない。今後は不要になるであろう音声通信システム一式を投げ捨て旅立った。
新天地で私を待ち受けていたのは以前は許されなかった高性能機の使用許可でも支給されたばかりの新型ホバー機の武装支給でもなく、退屈な軍律違反者の制裁だった。まだ事務的な転属処理をしていない私が適任だとの大隊上層部の判断らしい。
しかし私も身勝手な行動を取る隊員には嫌悪感を抱く。
その点から今回の任務に反発する気は無かった。むしろチャチな正義感と幼児性が任務遂行を後押ししていた。
奴等は自分の報酬や昇進の事のみを考え部隊行動を乱し友軍の士気を著しく低下させる。
今回の制裁予定者は2名の少年佐官<高田>と少年下士官<小川>のようだ。
対象者の幼さを見て鬱になる・・・。
471ゲームセンター名無し:2008/03/31(月) 09:07:59 ID:FM+2wkbS0
彼等の罪状は度重なる連続した狙撃型MSへに搭乗と圧倒的な技量不足の無自覚に上官訓示の無視とある。
整備部で他地区の交戦結果を眺めていると大隊作戦本部より作戦指示書が送られてきた。
《高機動型ゲルググにて対象者と同時出撃し対象者搭乗MSの無力化をはかり信号弾をあげながら各種武装を駆使し制裁を加えよ。なお今回の出撃に伴う戦費負担は大隊の各将官が均等に負担する。》
敵機襲来を告げる警報が鳴る。敵機は8機か。どうせたいした技量はあるまい。さっさと終わらせるか・・・。
オペレーターの無味乾燥な音声に導かれ私達3人は出撃した。
奴等はまたしても狙撃型MSでの出撃だった。他地区の友軍が口を挟むスキをも与えぬ機体選択は手馴れた所業に見えた。
高田大佐は拠点右寄りの高台に陣取り座り込んでいる。まずは彼の制裁から始めるか・・・。
私は彼のMSの前に立ち一切の攻撃行動を阻害し続けた。勿論、盛大に信号弾を打ち上げながらだ。
すると敵側拠点攻略組から白い重装甲MSが私達の排除にやってきた。拠点攻略への脅威と感じたのだろう。若しくはただ単に手持ち無沙汰なだけだったのかもしれない。
472ゲームセンター名無し:2008/03/31(月) 09:31:55 ID:FM+2wkbS0
普段ならば一目散に後退し間合いを確保しながら射撃戦に持ち込むところだが、いまは事情がチト違う。
機体を左右に揺さぶりながら敵機を高田機の近くに誘導する。敵機が高田機に斬りかかったのを確認し彼我の距離を200m程度に維持する。
規則正しいリズムで空を撃つマシンガンの発砲音を聞いていると、瞬く間に高田機が爆散するのが見えた。
続いて私は拠点上に居座る小川機に接近し信号弾をあげながらありったけのマシンガンの弾を真正面から撃ち込んだ。高田大佐より音声通信で事情と事の顛末を聞いていたのだろう。小川軍曹は暗号文で
<ここはまかせろ>
<すまない>
と送ってきた。しかし時既に遅し・・・そんな定型文を引用した言葉は私には届かない。
そこに先程の連邦機が空中を漂いながら接近してきた。距離をとり見守る私の眼前で小川機は砂漠の塵となった。
さぁ修理と補給にくる罪無き友軍機の為にもこの連邦機を排除するか・・・と臨戦態勢を取ったところ、連邦機は機体を不自然に揺らしながら三ヵ所岩の付近へと後退していった。
所属大隊の大佐と軍曹よりこの連邦機と共有しあえるこの感情はなんなんだろうか・・・。
473ゲームセンター名無し:2008/03/31(月) 09:52:10 ID:FM+2wkbS0
そうこうしているうちに停戦時間を告げるサイレンが鳴り両軍共に自拠点へと一旦引き上げた。
今回の交戦は我々の圧倒的な敗北であった。拠点には激しい砲撃の傷跡が残り、前衛3枚を欠いた敵拠点攻略部隊は皆一様に損傷が激しい。
高田・小川機は合わせて6回撃破されその失態により高田大佐には降格辞令が交付されるだろう。もともと身の丈に合わぬ階級なのだから降格し近接戦闘技術を徹底的に磨いた方が彼等のためになるだろう。
その時はそう思っていた。しかし私を待ち受けていた現実は大隊上層部の醜い陰謀と狭量的な身内意識であった。
この事はのちに私が連邦へと亡命するきっかけとなった。
そして作戦行動を終えたあと整備部で涙する高田中佐を横目に見ながら、私は公国軍事本部へと提出する転属願を書いていた。

474ゲームセンター名無し:2008/04/06(日) 02:16:09 ID:LFCwjhilO
475ゲームセンター名無し:2008/04/23(水) 13:38:50 ID:AD2ALM5wO
そして武田たちは鈴木村長の待つ村へ向かうのであった。
476ゲームセンター名無し:2008/04/23(水) 22:03:26 ID:5Ajy64v80
やっと村に着いた武田一行、だが、村では信じられない光景が!
477ゲームセンター名無し:2008/04/24(木) 21:04:08 ID:fSgBfUrU0
そこは16機のスナイパーで埋め尽くされた戦場だった。
478ゲームセンター名無し:2008/04/26(土) 19:25:42 ID:7jrHRqOWO
MSー06Fー2
F2と通称で言われている機体が俺の愛機だ
上層部が砂漠戦命令を下し、こんな暑い砂漠のド真ん中に居る
まったく、俺の愛機が砂まみれになるでないか

小さな岩に片足を載せ、煙草を吹かす
「煙草」
パイロットスーツを着込んだ青年がぼそりと
「ジオン兵は煙草吸わない」
訳分からんことを喋る奴だ、煙草の煙を青年に吹きかける
「げほげほ」
涙目になり噎せている
「クソ暑い中、パイロットスーツを着込んでいる兄ちゃん、何か用か」
恨めしいそうに見つめる青年、煙草を地面に投げ靴底で煙草の火を消し、青年の後ろを通ろうしたとき
「僕の後ろを通るな」
嫌がる仕草を見せて振り向く、まさに鬱陶しい、青年を無視して野営テントに移動する、テントの中はクーラーが効いていて涼しさが全身に囲み、汗が引く感じだ
簡易ベットに横になり昼寝を洒落込もうとした時、けたたましいサイレンが鳴り響き

続く
4791/2:2008/05/01(木) 22:33:30 ID:YMI320OP0
コックピットに入ってまず感じたのは、違和感だった。
状況が許さなかったとはいえ、操縦に習熟したとは言い難い自分である。
この空間を見慣れているはずもない。
それでも、狭く、重厚感があり、乗り心地が悪いというイメージを持っていたのだが…
幸か不幸か予想は外れ、目の前には広く、清潔感があり、乗り心地がよさそうなコックピットだった。
戸惑いながらも、シートに腰を下ろした。

出撃前の短いブリーフィングを終え、薄暗い空間で呼吸を整える。
初の実戦は市街地のようだ。
緊張しつつ、何度も何度も「上手くやれる」と自分にいい気かせる。
大丈夫だ。味方もいる。
僚機はいずれも歴戦の勇士たちだ。ひよっこの自分を導いてくれることだろう。
そう考えていると、その仲間たちから次々とメッセージが入った。
返信しなければ。
緊張のためか、なかなか操作がうまくいかない。
あたふたしているうちに、出撃のときがきてしまった…
4802/2:2008/05/01(木) 22:34:45 ID:YMI320OP0
視界が開ける。でかい橋の向こうにはビル群。やほーい。出撃だーい。
んん?なんか弾が飛んできたよ?どうせ目暗撃ちだろ、へーきへーき。
おっと。いつのまにやら俺が先頭だ。ガンガン行こうぜ!!
連携?なにそれ美味しいの?おらあ、一匹オオカミなんだよう。
そうこうしてるうちに敵と遭遇。俺のぶっとくて熱いのをお見舞いしてやるぜ!
あれ?当たらない。いきなり熱斧での接近戦は無謀だったか。うあ。なんか撃たれてるよ。揺れる揺れる画面が揺れる。
コケたっ!視界が反転。気持ち悪いぞ、これは。予想以上だ。
またコケたっ!あーくそいやそれより気持ち悪いってこれもう限界じつは乗り物に弱かったのか
俺はてかそんな場合じゃないとっとと体制を立てなおぎゃあまたやられたどうしろってんだ俺にまったく
気持ち悪いはきそぐわあジムめえおれのザクがおれのザクがちきしょーてめーら助けやがれよのなかどうなってんだ
戦場にも礼儀ってもんがだなああまた撃たれたもうどうでもいいよってまだ撃つんですかあなたはもうすきにして
いややっぱえんりょしてくれると非常にたすかるといいますかそのなんというかボタンガチャガチャぐいんぐいん
ICカード結構高かったのにおれもうこのゲームやらな…

暗転。
新人パイロットのザクは大破した。
あいにく、連邦の攻勢を押し返すのにローストチキンじゃ役不足だ。
俺の冒険は終わった。

〜ぼくのはじめてのせんじょうのきずな〜 完
481ゲームセンター名無し:2008/05/02(金) 19:29:04 ID:h0WFo38aO
続き

『敵襲来、ビックトレー級艦一隻、MS八機機種は不明、直ちにパイロット要員は速やかに迎撃に迎え、繰り返す…』
耳鳴りするほどの大音量
そんな大音量しなくても聞こえているぞまったく
体を起こし簡易ベットから降りてMSハンガーに向かうと、俺の愛機装備が変だ
「おーい」
若い整備兵がこちらに気が付き
「はい、何ですか?」
「俺が注文だした、装備と違う」
「装備?」
若い整備兵がF2を見上げる
「俺が言ったのは、80マシンガンと三連ミサイルだ、これは何だ」
「見てのとうりの装備ですが」
急に頭にきて、襟首を掴み
「いい加減しろよ、こちは、命を張って戦うんだ、装備一つ違うだけで、生存率が下がるんだ、分かるか」
騒ぎになり野次馬が増えつつなりかけた時、老兵が
「その辺で止めておきなさい」
仲裁に入ってきた


続く
482ゲームセンター名無し:2008/05/03(土) 12:51:11 ID:8/dVfkYjO
続き

「何だよ爺さん」
「落ち着きなされ」
老兵は襟首を持っている手を外し、ゆっくりと
「そう焦らんでもえぇ」
「爺さんよ、会話を聞いているなら分かると思うが、俺のF2装備だよ装備、大体なんだよ、弾速が遅い78マシンガン、その上に腰にバズーカを背負っているしよ、これで、連邦MSとやり合えと言うのかよ」
「そうじょ」
「な…」
さらなる怒りがこみ上げてくるが、ここは堪えて
「じゃ、聞くが注文出した装備をしてない理由を教えてくれないか」
老兵はゆっくりと指差し
「あれじゃ」
指差した方向をみるとドムトローペンが見える
「ドムトロがどうかしたんかよ」
「上層部の戦略機関がドムトローペンが砂漠戦において戦闘が有効と判断、砂漠地帯に大量投入する事となったんじゃ」
「それがどうかしたんか」
4838 ◆EnZwTLGqAk :2008/05/03(土) 14:26:12 ID:xCkn5POK0
トリップテストです
今日トリントンをプレイして来ましたが、SSのネタになりそうな物がいくつかありました
ので、速めに書き上げて投下したいです

延々と待たせてしまった皆様、申し訳ありまあせんでした
4848 ◆EnZwTLGqAk :2008/05/03(土) 15:10:37 ID:xCkn5POK0
ジオン軍がコロニー落としを掛け、悲惨な状態に陥ったトリントン
その付近を、マカイノ達ビックトレー隊が居た

「おいおい、何時になったらジャブローに帰るんだ?」と、マカイノ
「仕方ないよ、このビックトレーもこんな戦場まで来るとは思ってなかったんだから。
それに、俺達もだけど新米だらけだろ?」と、ヤマ
ヤマの言う通り、このビックトレーはグニューヤークを占拠し、ジャブローに戻るはずであった

しかし、ジオン軍の奇襲により経験の浅いクルーは判断も甘く、相変わらず攻撃対象とされ、逃げ回っている
変わるのは、時間と戦力の低下であり、そんなビックトレーが今だに生きているのは奇跡である

「曹長から少尉に昇格したのは良いけど、俺が死んだら意味ないよな」
マカイノは階級証を放り投げて、取って見せた。
「でも、ここまで来たら戦うしか無いんじゃない?」
ヤマは整備師からプリントを受けとり、サインをして返しながら言った

そんな時、丁度警報が鳴った
ジオンの奇襲であった
4858 ◆EnZwTLGqAk :2008/05/03(土) 15:45:49 ID:xCkn5POK0
「またあのダブデ大隊か?」
と言いながら格納庫に向かうマカイノ
「かも知れないけど、出なきゃ判らないだろ」

格納庫では既にセットが完了したジム二機の姿があった

「マカイノ、発進します!」
「ヤマ!行きます!」

戦場を確認すると、ジオンのMS5機と、連邦のMSが交戦していた。
しかし、連邦のMSは3機で、他の機体は大破していた。
しかも、ジムキャノン、陸戦型ガンダム、ジムスナイパーと陸戦型に頼るような編成なので陸戦型は風前の灯同然であった

「これで5vs5だけど、俺達がやらなきゃ終わりだな」
「だな、よし。
そこの連邦軍MS、こちらはビックトレー大隊のヤマト少尉です!
援護に回るので合流してください」
『了解、こちらはガンダムのレン中尉、機体は恐らく1分まで交戦出来ます、それ以降は推進剤の限界で被弾してしまうので
それまでに敵を撃破出来ますか?』
レンと名乗る彼の声は、青年の若い声だった。
「それまでに何とかするのが俺等の仕事だな
ヤマ、一気攻めるぞ!!」
「OK」
二機のジムは勢い良く交戦地に向かった
4868 ◆EnZwTLGqAk :2008/05/03(土) 16:31:12 ID:xCkn5POK0
「いつものダブデ大隊ではないな、MSの量からして違う。」
「それより、敵の編成は・・・・・・・
デザートザク二機、グフ、ザクとザクタンクか」
レン達の活躍により、かなり装甲に被弾痕があるが、致命傷は与えられなかったようだ

「こっちの母艦も落とされたらマズイな。
こちらマカイノ少尉です、ザクタンクをスナイパーとキャノンでどうにか出来ないですか?」
『スナイパーのケン軍曹です、少尉、僕に任せてください。』
『キャノンのコウキ曹長です、注意を引き付けてくれれば俺とケン軍曹で落とします。』
「ありがたい、俺達もできる事をやるので、奴等を一掃しましょう!」
陸戦型ガンダムも被弾はしているが、マシンガンでマカイノ達の援護に回った

「厄介なのはグフか、他は大した実力でもない」
新戦力の登場に、慌ててザクはマシンガンをばら撒くが、弾切れを起こし、コロニーの残骸に逃げた。
デザートザクはクラッカーを投げて引き撃ちを誘うが、バズーカを直撃して爆発した
もう一機のデザートザクとグフはコロニーの残骸に逃げ込んだ。
『ケン、タンクを撃破しました!』
『同じくコウキ、タンクを撃破!』
丁度二人もザクタンクを撃破したようだ


「中尉達はビックトレーに行って下さい、俺達は一度敵影の再確認に行きます。」
『了解です、軍曹、曹長、ビックトレーに行くぞ』
『『了解です』』
三機はビックトレーに帰り、マカイノとヤマは警戒しつつコロニーの残骸の中を探した
「これはひでえな・・・・・」
「敵影はレーダーにも確認出来ない、ミノフスキー粒子も検知されない、撤退したみたいだな」
「そうか、マカイノ、帰還します」
「ヤマ、帰還します」

「(何か引っかかるんだがな・・・・・・・)」
そう言った不安を胸に、マカイノは帰還した
4878 ◆EnZwTLGqAk :2008/05/03(土) 16:48:45 ID:xCkn5POK0
「少尉はまだ若いじゃないですか、何で戦場に?」
ケンはそう聞く、だがそう言うケン達も若い、社会にでて少しした、その様な歳であった
「まあ、ジャブロー基地で防衛してからですかね、戦力に悩んでる連邦に、いつの間にか兵士にされちまったんんです」
「兎に角、この艦はジャブローに補給をしに行くのですが、中尉達は何故孤立していたんですか?」
「ああ、私達は他のビックトレーに乗っていたんです、けど、襲撃をうけてそのビックトレーは破壊されたんです。
生き残ったほかの仲間と救援要請をしていて、ジオンに気付かれてしまって抵抗していたのですが、他のMSは撃墜されてしまったんです。」
「さっきの小隊とそのビックトレーを破壊した小隊は同一なのですか?」
「いえ、付近で有名なダブデです、それともう一つの小隊の連合軍でした。
敵ながら鮮やかな動きでしたね、あれは」

「ああ、奴等か」とマカイノは溢した。
整備士達は新しいMSにあたふたしているのを横目に、マカイノは付け足した。
「貴方達も、これからこのビックトレーのクルーです、よろしくお願いします」
「こちらこそ」

これで、新しい仲間が増えたマカイノ達、そして戦争も最終局面へと近付いている・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4888 ◆EnZwTLGqAk :2008/05/03(土) 16:52:41 ID:xCkn5POK0
以上、駄文の続きでした。
最後の一行で勘違いする方はいないと思いますが、念のため、まだこの作品は続きます。

では、GW中に素敵な絆を
489ゲームセンター名無し:2008/05/04(日) 19:09:57 ID:XYf+UODqO
−ジム・コマンド
我が連邦軍の最新鋭量産型MS。先代量産機ジムとは、全くの別機体という印象を受ける。

私はこの最新鋭量産機がいたく気に入っていた。ジムよりもシャープなフォルムはどこか垢抜けたように感じさせた。ハンサムになったというのだろうか。

もちろん、ジム・コマンドはフォルムだけ最新というわけではない。中のコンピューターも現在最新のモノが奢られている。反応速度も胸をすく速さだ。

今、私はその最新鋭の機材に囲まれたコクピットに座り、発信シグナルを見つめていた。この新しい機械の匂いがなんとも好きだと思う。

「さて、そろそろ…か。」



私達小隊を乗せた連邦軍輸送機ミデアは現在オーストラリア上空を飛んでいる。


「間もなく、本日の作戦地底トリントン上空です。パイロットのみなさんは降下に備えてください…」
490ゲームセンター名無し:2008/05/25(日) 19:22:53 ID:dntSjLVHO
書く人居ないの?
491ゲームセンター名無し:2008/06/06(金) 19:20:52 ID:lwogeJxGO
アッガイが
492ゲームセンター名無し:2008/06/06(金) 23:26:21 ID:wHFp5of40
コロニー一階で
493ゲームセンター名無し:2008/06/07(土) 00:22:44 ID:2fOTYjklO
使い物にならないレーダーを見つめ
494ゲームセンター名無し:2008/06/07(土) 17:05:01 ID:hUGFvvtyO
すると
Ez8が
「お!可愛い」
言い放ちアッガイに近寄ってくる
495ゲームセンター名無し:2008/06/07(土) 20:14:08 ID:qmS5Z+MD0
そこに隠れていたグフカスタムが襲撃してくる!
496ゲームセンター名無し:2008/06/08(日) 16:59:18 ID:5axqMz++0
が、グフカスを狙っていたスナイパーが狙撃
しかし外れる
497ゲームセンター名無し:2008/06/09(月) 00:35:42 ID:SF6Zx7uN0
ここでアッカイが隙アリと見て格闘を狙う!
「もらった!」
498ゲームセンター名無し:2008/06/11(水) 21:32:38 ID:Sj4FdhPRO
オマエガナー
後ろで陸ガンが鮫の様な口付きで笑った
499ゲームセンター名無し:2008/06/11(水) 22:42:20 ID:2PrSZaiQ0
「アッー!」
アッカイは無残にもビームサーベルの三連撃を食らい、
かわいく転倒する。すると…。

500ゲームセンター名無し:2008/06/13(金) 00:46:07 ID:HVnT1bGJO
アッガイは叫んだ


アッガイ「>>500ゲトーwww」


501ゲームセンター名無し:2008/06/14(土) 01:01:49 ID:QKMK52xsO
グフカス「アッガイ>>500オメーwww」
502ゲームセンター名無し:2008/06/14(土) 13:25:50 ID:pNb7y3ut0
>>501
ザンザンザンッ!

陸ガン「Sランク確定ww」

グフカスが撃破されました。
503ゲームセンター名無し:2008/06/15(日) 11:06:53 ID:3Ee2RwSRO
とここで1回目の戦闘糸冬わりの合図がなった

アッガイ「(グフ)カスどまい」
504ゲームセンター名無し:2008/06/15(日) 17:11:01 ID:TRagsuXK0
>>503
グフカス「サーセン」

そして、両軍共に詳細結果が報告され、
ミーティングへと雪崩れ込んだ。
505ゲームセンター名無し:2008/06/15(日) 21:32:40 ID:IyMM3wB1O
今日10絆以上やってるが、8割が無双、最大でもこ22。マジむかつくから揚げる
506ゲームセンター名無し:2008/06/16(月) 11:15:50 ID:x0oWq97IO
>>504
ミーティングの際アッガイとグフカスは二人で一戦目の反省をしていた

グフカス「マジサーセン」

とここで二戦目開始の合図がなった
507ゲームセンター名無し:2008/06/17(火) 19:53:29 ID:8XsxDOJf0
ここでお互いの戦力を確認する。
現在、6Vs6。ミノフスキー粒子0%。戦場はトリントン。
ジオンの編成は以下の通り。
508ゲームセンター名無し:2008/06/18(水) 04:23:42 ID:yAwtmADm0
ザクスナ×6
509ゲームセンター名無し:2008/06/18(水) 12:12:20 ID:eyEqf0S90
対しての連邦軍はこうだった。

ジムスナカスタム×6
510ゲームセンター名無し:2008/06/18(水) 16:36:25 ID:XiKrnVVEO
連邦兵「>>508やる気あんのかwww」

ジオン兵「>>509お前が言うなwww」

511ゲームセンター名無し:2008/06/18(水) 20:35:01 ID:eyEqf0S90
そして、決着が見えないスナイパー祭りが始まった。

ジムスナ1「狙い撃つぜ!」
512ゲームセンター名無し:2008/06/19(木) 12:10:18 ID:NQIFXW5uO
ザクスナたちは一斉にコロニーに傾れ込み2、3階を占拠した
513ゲームセンター名無し:2008/06/19(木) 23:39:51 ID:qmJ2R9TT0
>>512
ジムスナ2(Uではない)「この隙に拠点撃ち祭りやるかぁ…。」

六機一斉に拠点に向かって、射撃し始めた。
514ゲームセンター名無し:2008/06/23(月) 22:11:25 ID:6RsVrOGQ0
よく見ると拠点上に最後のザクスナが1機。しかも上にし〇らって文字が。(ガクブル)

次々に被弾するジムスナ!しかし、なぜか装甲1のビーム
515ゲームセンター名無し:2008/06/24(火) 01:43:50 ID:EbcBUfJ30
そしてコロニーから抜刀して降ってくる1部のザクスナ
516ゲームセンター名無し:2008/06/24(火) 23:32:21 ID:mpp+1k3+0
ジムスナ3「散開だ!散開!!」
ジムスナ4「俺が盾になる!」

慌てて散開する5機のジムスナ。
そして、抜刀してくるザクスナにタックルで返すジムスナが一機…!
517ゲームセンター名無し:2008/06/25(水) 11:51:58 ID:3WS/GcgU0
6月25日…トリントンコロニー落下跡地でとあるMSのテストが行われていた。
そのMSの名はGP02、又の名をサイサリスといった。
ジオンはサイサリスの情報を攫むとすぐさまゲルググ、ギャン、Sザク、などを主とした
精鋭部隊を出撃させサイサリスの撃破、もしくは奪取を目的とした作戦を発動する。
しかし…連邦のトリントン駐留部隊とサイサリスの性能の前には歯が立たず、部隊は壊滅した…

初SS
518ゲームセンター名無し:2008/06/25(水) 13:14:29 ID:THBRrVCR0
>>516
だれだだれなんだ?!(わくわく)
519ゲームセンター名無し:2008/06/26(木) 21:26:11 ID:K8bKAcJ/0
新型ガンダムか。
俺は今、オーストラリアのトリントンコロニー落下跡地上空にいた。
数日前ジオン軍はトリントンの連邦軍施設で新型ガンダムが開発されている事を知った。
ジオンはすぐさま強奪作戦を計画、精鋭部隊をトリントン連邦軍施設に向かわせた。
その作戦の支援のため俺の隊やオーストラリア駐屯隊はコロニー跡地で陽動を行う予定だ。
今回の編成はグフカス(自分)、ザクタンク(同隊の伍長)、デザク×2で敵の中枢であるビッグ・トレーを破壊し指揮系統を混乱させる作戦
敵軍は機体は不明だが4体らしい。情報班には頑張って欲しいものだ。
戦闘エリアに降下し他の隊とシンボルチャットを交わすとタンクと共にコロニー4階へと向った。
甘いな。俺はタンクしか見てない陸ガンを即座に撃破しそれでひるんだジムコマンドをデザクが撃破し陸ジムをタックルで1階へ突き落とした。
友軍と共にタンクを守りながら4階へと進入した時我々は嫌なもの近くの丘に見てしまった。
「あれって・・・例の新型ガンダムじゃないか!?}同隊のタンクが叫ぶ
ばかな・・・ おれは愕然とした。絶望というものをあらためて理解した。
先ほどまでの戦闘で敵の陸ガンとジムコマンドを撃破してはいるがこちらも損傷は負っていた。
3階から付き落とした陸ジムもそろそろ帰ってくるだろう。
やるしかなかった。俺は友軍に<いくぞ>と伝えた。
デザクの内の1機をタンク護衛として残しもう1機のデザクと共にガンダムに突撃した。
ガンダムは背中にミサイルを装備しているようでどんどん撃ってくる。危ない!俺は間一髪デザクのコックピットへのミサイルを盾で防いだ。
なんて威力だ 盾が1撃で破壊されてしまった。
その後もお互い助け合いながらガンダムを追い詰めていった。
ガンダムとの距離が200Mを切った時俺はあいての異変に気が付いた。
右に左に旋回を繰り返している 俺は気づいた。
こいつロック幅が狭いな。
どうやらデザクもそれに気づいたようで相手の側面に回りこむようにして距離を詰めている。
後は簡単だった 相手はこちらをまともにロック出来ないまま俺とデザクに切られやがて倒れて動かなくなった。
ビッグ・トレー撃破! タンクからの通信が入る。
520ゲームセンター名無し:2008/06/26(木) 21:27:59 ID:K8bKAcJ/0
続きは明日書きます
職人の方やスレの方へ
終わり次第アドバイスお願いします
521519:2008/06/27(金) 18:03:34 ID:haPN+EAG0
勝ったな 連邦軍施設襲撃作戦の方はどうなっているのだろう。
そんな事を考えていた時味方のデザクが逃げろと叫んだ。
どうした? 振り返った瞬間俺はグフカスの右腕を斬られた。
近くには俺をかばって死んだデザクが燃えている
しかしデザクのことを考えている余裕は無かった かなりまずい 
グフカスの左腕には3連装ガトリング砲があるがそれだけではガンダムとは戦えない
ガンダムがサーベルを振りかぶった時、俺は死を覚悟した。
衝撃が走った しかし俺は死んでいない。
・・・? 何がおきたんだ?
俺が左を見るとガンダムのサーベルを持った右腕が地面に落ちていた
慌てて旋回するガンダム しかしもう遅かった
デザクのヒートホークがガンダムのコックピットを直撃しガンダムは爆発した
遠方にはタンクが見える ガンダムの右腕を破壊してくれたのは彼のようだ
<ありがとう>と通信する俺 <やったな>と返事が来る

俺はかばって死んだデザクのパイロットと窮地を救ってくれたデザクとタンク
それぞれとの絆と血のように赤いトリントンの夕日を決して忘れないだろう
522519:2008/06/27(金) 18:12:54 ID:haPN+EAG0
初SSです お目汚し申し訳ありません
出来ればアドバイス等お願いします。
普段は迷惑にならないよう書き込まないのですが瀕死の状態でサイサリス撃破を手伝ってくれて
最後は自らを敵に切らせて隙を作ってくれたデザク大佐がかっこ良かったので書き込んでしまいました
自分のような尉官が佐官戦時に高コス機体を使ったことに関しては突っ込み無しでお願いします <すまない>
523ゲームセンター名無し:2008/06/28(土) 11:44:00 ID:+q2hEIpfO
>>522
オケオッケイ!バシバシ書いてき〜
524519:2008/06/28(土) 14:03:55 ID:YkT6bCgV0
>>522
<了解> <ありがとう>
なんか5月の最初以降最近書く人少ないですね。小説考え中なんでしょうか?
小説投稿<応援たのむ>
525519:2008/06/28(土) 16:52:31 ID:YkT6bCgV0
すみませんアンカーミスりました
正しくは>>523氏です
526ゲームセンター名無し:2008/06/29(日) 00:46:20 ID:4f50Ry2KO
>> 519さん
面白かったお
527519:2008/06/30(月) 19:07:16 ID:Xmv7s8g00
この戦争は一体いつまで・・・
俺は、ニューヤークに移動させられた。 かつて繁栄したこの都市も今となっては弾の飛び交う廃墟と化していた。
この辺りでは戦闘が泥沼化しており終わりの見えない戦いが来る日も来る日も続いていた。
「ジオンに兵なし」 この言葉のせいで一体どれほどの命が散ったのだろう。
そして今日も出撃命令が下る。
「連邦の部隊を対岸に確認!0630作戦を開始する!」
「どうゆう事ですか?今度の作戦では友軍が8機のはずですが」
「こちらとて戦力が足りてるわけじゃないんだ。安心しろ敵さんも状況は同じようでMSが4機しかいないらしい」
「ジオンに兵なしか」 同隊の軍曹(前回の伍長が昇進した)がニューヤーク基地の上官と話している。
「きっと作戦は成功する。そうすれば戦争も終わりに近づくさ。」と言ってみるが
「そうですね・・・」 軍曹の表情は暗い
今回の作戦はニューヤーク基地の隊との共同作戦で対岸の連邦軍拠点(ビッグ・トレー)及びMSを破壊
これを各地で行い一気に前線を押し上げ連邦の士気を低下させるというものだ。
全ての戦線で成功することなどありえないのだから無理な作戦だと思ったがやるしかない。
これでこの戦争が終わるかもしれないのならば
編成はグフカス(俺)、デザク(同隊の軍曹)、マカク、ザク2F2の4機
全員でタンクの護衛をしつつ廃墟ドーム付近から砲撃 敵の指揮系統を失ってる隙にMSを各個撃破することが任務だ
1番機 出撃! 俺は見慣れた橋に降下しいつものシンチャを済ませ友軍と共にドームへ向かった。
528519:2008/06/30(月) 19:39:17 ID:Xmv7s8g00
デザクから通信が入る
「敵はこちらに3機向かってきてるます。1機右ルートから自軍拠点付近に移動する機影あり・・・いえこっちに向かってきました。」 「了解」
ドームに着く少し前敵の3機が見えた 陸ジムに陸ガン、ジムのようだ
護衛3機で敵に突撃した ザク2機で牽制し突貫してきた陸ジムを撃破
続いてドームから回り込み陸ガンを後ろから一気に切り刻んだ
残ったジムは右ルートに後退 味方との合流を図っている
マカクは順調に拠点を攻撃 あと数発撃てばビッグ・トレーは落ちるだろう
その時軍曹から悲鳴が聞こえた「あの時のガンダムだ!」
俺も見てしまった右ルートからジムと共に来るサイサリスの姿を
「ここの連邦は尉官クラスのパイロットばかりじゃなかったのか!」
軍曹がジオン情報班に怒りをぶつけている 聞こえるわけも無いが
行くしかないか <いくぞ> と友軍に伝える
軍曹は泣く泣く、ザク2F2のパイロットは冷静に了解してくれた
<ありがとう>

すみません また中途半端なところで戦闘を思い出せなくなってしまいました
明日までに考えてor思い出してかきますのでお許しを。
>>526氏 ありがとう でもやっぱ駄作ですね 
これから少しずつSSをうまくなっていくよいう努力しますのでお許しを

>>516
もしかして自分が作品をカットしてしまった?
もしそうなら<すまない> 続き待ってます

他の方へ
自分の駄作だけだとなんか寂しいのでどんどん書いちゃってください。
皆さんの作品を見て少しでもうまくなりたいです


529ゲームセンター名無し:2008/07/01(火) 02:53:46 ID:xcZgnoJh0
ここに今まであった出来事を書いてもいい?
なんだか作品少なくて自分も書きたくなった
530519:2008/07/01(火) 08:06:09 ID:UW6FrIAT0
>>529
どうぞどうぞ
昔の事は書いちゃいけないとかそういう事はないハズです
531529戦線異状在リ:2008/07/01(火) 13:11:34 ID:xcZgnoJh0
じゃあ一発色々と駄目な部分もありますが…

宇宙世紀0079
人類の半分が宇宙へと進出し木星付近まで勢力を伸ばすも人間対人間の戦争の構図は変わらなかった
国境、国家、宗教、文化
その昔あらゆる戦争の火種となったこの対立関係もこの時代では地球に住む者と宇宙に住む者に変わっただけだ
この対立を象徴するのが地球連邦とジオン公国である
この二大勢力は宇宙世紀に入り開発されたモビルスーツと呼ばれ従来の兵器を上回る性能で戦場に君臨した兵器を用いて互いに覇権を争った

銃火と砲音の響く戦場、ここはかつてニューヤークと呼ばれた世界有数の大都市があった場所だ
18世紀後半、この大陸に現れかつては「世界の警察」を自称し圧倒的武力で世界をリードしたアメリカ合衆国最大の都市も
今となっては人の住まない廃墟と化していた

この瓦礫の町に赤と白のカラーリングが施された1機のMSがある
連邦軍の量産機RGM−79通称ジム
右手にはBSGを構えこのジャングル都市を静かに歩いていた
532529戦線異状在リ:2008/07/01(火) 14:37:40 ID:xcZgnoJh0
「04機よりHQ(ヘッドクォーター)へエリアC−2に敵影無し、引き続き哨戒にあたる」
「HQ了解、04機は07機と合流ダブデ砲撃地点まで02機を護衛せよ」
「04了解、07機と合流02機の護衛に付く」

雑音雑じりの無線が響く、再度ビルの物陰から辺りを見回すが敵の姿は見えない
ミノフスキー粒子が撒布されたこの状況では敵の確認は目視でしかできない
そのために僅かな変化を見逃せばそれは敵の痕跡を見逃し部隊を窮地に陥れないのである
「04へ、こちら07。哨戒ご苦労ガンタンクを連れてきたぜ」
「了解、相変わらずガンタンクは遅いねぇ〜。ブースト使って早く来て欲しいよ」
「あいよ、敵さんに見つかって拠点弾諸共花火になりますよ」
02機の皮肉を込めた冗談が返ってくる
ミノフスキー撒布下のこの状況でも高速移動する物体はレーダーで見つかってしまう
拠点攻撃用の徹甲弾とMS攻撃用の榴弾を満載したガンタンクの動きは遅い
だがその戦車を上回る大きな砲身から発射される弾丸はジオン軍拠点のダブデを抉る刃となるのだ
この刃を有効に活用するにはMS戦に特化した近接戦闘用のMSの護衛が不可欠である
そしてミノフスキー粒子が充満するこの場所においてはブーストを極力使用せず歩いた移動の方がいいのである

先陣を切る04機のジム、その後ろ50m程の距離を付いていく07機の陸戦型ジム
さらに後ろをキュラキュラと音をたてて付いて来る02機のガンタンクの光景はなんとも滑稽である
「エリアE−1に到着。徹甲弾装填、仰角30度砲撃開始!!」
砲撃ポイントに付いたガンタンクから勢いよく発射される拠点弾はダブデに命中、着弾した所からモウモウ黒煙が立ち上る
「命中するも破壊ならず、続けて攻撃する」
「タンク砲撃中の俺達は暇だねぇ…」
「そう言うな、こっちは感謝してるよ最近は護衛もロクにできない輩が増えてタンク乗りには冬の時代なんだ…」
つぶやく02機…
533529戦線異状在リ:2008/07/01(火) 15:12:00 ID:xcZgnoJh0
ホワイトベース隊のアムロ・レイのようになる!
今戦争の英雄に憧れ、チームワークを無視し一人敵陣に突っ込んでいくパイロットがよく居る
こういうパイロットを連邦、ジオン双方共に“カルカン”と呼び大抵は落とされ足を引っ張りチームに迷惑をかけている
このカルカンで同じタンク乗りを失ってきた02機はカルカンを良くは思っていない

「そういえば04、お前は似非じゃなかったか?」
似非と呼ばれた04、似非とは本来は尉官以上のある程度戦闘馴れしたパイロットが下士官クラスにまで階級を下げて戦闘に参加する行為である
「ああ、中距離戦MSの訓練課程を終えてなかったからな」
自嘲気味に答える04、彼は近距離戦闘用MSを中心に這い上がってきたパイロットであったが
軍上層部からMS訓練過程を終えてないという理由で大尉から1等兵へ落とされたのだった…いや階級を落としたのであった
そのため彼が習得した近距離MSは没収され今では万遍なく機体を乗らざるをえない状況になっている
「まあ、色々な機体に乗れるおかげで近距離MSでは見えなかった戦況の流れが見えるようになったがな」
「は〜ん、そうね…」
「しかしお前も格闘戦用MSにしか乗ってないじゃないか!」
「俺はお前と違って中距離戦MSの訓練課程を終えてるんだ!ただ格闘戦が不慣れなだけであって…」
04の反撃に口篭る07
彼は近距離MSの訓練過程を終えて中距離MSに機種転換したパイロットであった
しかし中距離MSの運用上後方からの援護が元で軍曹まで成り上がってしまい
連撃による攻撃を不得意としていたそのために今は格闘戦MSに乗っている
そのおかげか連撃も2連撃までは安定できるようになったが3連撃が不安定になっているのである
534529戦線異状在リ:2008/07/01(火) 16:09:07 ID:xcZgnoJh0
「お二人さん、口喧嘩してる最中悪いが06より無線が入った」
唐突に話をさえぎる02機どうやらエリアB−4辺りで戦っていた別働隊からの無線が来たようだ
「こちら06、しくじった。ギャンがそちらに向かっている注意しろ!」
06機からの無線でレーダーを見る04機、さっきからぼやけていたレーダーに映る赤点
「02へダブデの破壊にあとどれくらい掛かる!?」
「あと30秒程時間をくれ!」
「遅い!もう目の前に迫ってるぞ!!」
無線越しに怒鳴る07機をなだめる04機
「落ち着け、敵は手負いのギャン1機焦る事はない」
「落ち着いてられるか!昔から俺はギャンに狩られ続けてきたんだよ!!」
平常心を無くした07機は自分が格闘機に乗ってるにもかかわらずバックステップで後退し始めた
「おい何を!?」
07機に気を取られた瞬間04機に斬りかかるギャン
あっという間に3連撃を決められその場に転倒するジム
「クソ、油断した」
慌てて機体を立たせる04機、それを見るや否や再び斬りかかるギャン
だがこのことを予測した04機はジムを屈ます、空を切るギャンのサーベル
そこからタックルへと反撃する
ギャンより軽い機体のジムであるがブーストを噴かすことで威力を底上げる
タックルを食らったギャンは機体に無理が集ったのかそのまま地面に落ち爆散した
「やったか…」
535529戦線異状在リ:2008/07/01(火) 21:34:05 ID:xcZgnoJh0
ちょっとすいません今日はとりあえずここまでにしときます
しかしコレ再現小説じゃないな…
536519:2008/07/01(火) 23:20:52 ID:UW6FrIAT0
>>529
お疲れ様です
ここはスレタイには再現小説って書いてありますが>>1にも書いてあるとおり何でもありですので気になさらずに
自分の友人にも相手が高コスト機だと逃げ出すことがある伍長がいますよ。平常心を忘れないでもらいたいですよね

>>528の続き
ジムが突撃しサイサリスが援護射撃をしている
デザクとザク2F2が牽制射撃を行ってもお構い無しに突撃し撃ってくる
「もらった!」軍曹のデザクがジムのコックピットに腕部ミサイルを当てジムを撃破した。
「ふう。」軍曹が一瞬安堵した隙をサイサリスは見逃さなかった。ミサイルを4発連続で発射した
「しまった!」 軍曹のデザクはコックピット直撃こそ避けられたものの脚部を破損しミサイルを回避出来なくなってしまった
そこにサイサリスがミサイルを撃ち込んだ。避けきれない 「うわーーーーーー!」
「・・・あれ?」軍曹は一瞬なにがおきたか分からなかった しかし目の前のザク2F2が右腕を吹き飛ばされているのを見て理解した
<ありがとう> <了解> 何の変哲もないが何故か絆を感じるこの会話。
軍曹の目からは涙が流れていた
さほど驚いたのかサイサリスは呆然としている。
「もらった!」 ザク2機との戦闘に気を取られていたサイサリスはレーダーの監視を怠っており俺のグフカスに全く気づかなかったようだ
ヒート剣を頭部に突き刺し振り返ったサイサリスのコックピットを一突きするとサイサリスは力なく倒れた
敵拠点撃破!<ありがとう> タンクから通信がくる
作戦成功だ 全MS帰還せよ! 基地指令の歓喜の声が聞こえる。

基地に帰還した俺は衝撃の事実を知った
「サイサリスのパイロットは伍長!?連邦の階級システムはどうなっているんだ!」俺が嘆く
「まあいいじゃないですか。あんな化け物相手に生きて帰ってこれたんですから。」
軍曹が言ってくれる。 俺は心を落ち着けて一休みすることにした。
だがこの休息も一体いつまで・・・


537519:2008/07/01(火) 23:24:27 ID:UW6FrIAT0
自分で書いてて気づいたんですが自分の書いたものって全体的にダメですけど戦闘シーンはとくにダメですね
今度はもっと戦闘シーン濃くなるよう努力してみます
538保守:2008/07/09(水) 19:43:17 ID:rGYaIvM+0
俺はジオンの総力を結集したジャブロー攻略作戦が失敗した後キャリフォルニアベースに帰還した。
数日後ジャブローから放たれる無数の光を見てジオンの敗北を感じた
連邦軍はルウムで失った艦隊を再建させてしまったのだ。ジオンは再建のめども立っていないというのに。
ジオンは連邦を牽制するため小規模な部隊をジャブローに派遣した。
たかが6機の部隊では意味がない。そんな事を思いながら俺はアッガイに乗り込んだ。

ちょっと続きます
539保守:2008/07/09(水) 21:15:04 ID:rGYaIvM+0
3番機出撃!<よろしく>
味方とのシンボルチャットを済ませ俺は水の中に潜った。
友軍は奮戦した。しかし実力は相手のほうが上。
気が付くと俺は1人3機の陸ガンに囲まれていた
生き残った友軍は俺を含めて2機。1機は既に母艦ダブデに帰還を果たそうとしていた
俺は死を覚悟しブーストを吹かせながらレバーを左右に振った(いわゆるダンスというやつだ)
すると何故か相手が撃ってこない。 疑問に思いながらも踊り続けるとなんと相手の陸ガンも踊り始めた
結局俺は陸ガン3機に見逃してもらった
近い将来きっとあの陸ガンのパイロットと手を取り合う日が来るだろう
ダブデに帰還する直前、ジムスナイパーに狙撃され炎に包まれるコックピットの中で俺はそんなことを考えていた。

すまない 大事なところを報告したいがゆえに戦闘シーンは割愛させていただいた
540お前名無しだろ:2008/07/20(日) 14:09:44 ID:4wm/I8BG0
>>1オリジナル地球( ̄ー ̄)ニヤリ
     ↓
  http://www.universe-s.com/img/news/2004/0520_01.jpg
541おたく、名無しさん?:2008/07/20(日) 14:10:29 ID:4wm/I8BG0
>>1人民服へのリンクをコピーしてペーストしているが何か( ̄ー ̄)ニヤリ

人民服へのリンク http://touekiki.web5.jp/oa161.jpg
人民服へのリンクのコピー http://touekiki.web5.jp/oa161.jpg
人民服へのリンクのコピー http://touekiki.web5.jp/oa161.jpg
人民服へのリンクのコピー http://touekiki.web5.jp/oa161.jpg
人民服へのリンクのコピー http://touekiki.web5.jp/oa161.jpg
人民服へのリンクのコピー http://touekiki.web5.jp/oa161.jpg





入党のよびかけ(”均等配分”、”均質生活”、”同じ志”でおなじみの共産党) http://www.jcp.or.jp/jcp/touin/index.html
542ゲームセンター名無し:2008/07/22(火) 17:08:26 ID:lLT+P0E0O
なんか寂しいねってか
『小説、応援頼む!』
543ゲームセンター名無し:2008/07/22(火) 18:22:01 ID:SMgMNaFq0
俺はある都市の上空にいた。
そこはニューヤーク、ここはかつて世界の最高峰の都市であった。
しかしジオンのコロニー落としや幾度と続く空襲などで、今は建物の残骸だけが残る廃墟と化していた。
そして俺の任務はこの都市に潜む敵残党を討伐することだ。
…ニューヤーク到達数分後…遂に出撃命令が出る。俺は愛機である陸戦型ガンダムに乗り込む。

《一番機出撃!》

この合図と共に出撃する。
僚機は上等兵のジムスナイパー、そしてチームBN(バンナム)の新兵2人だ。
シンボルチャットを交わすとすぐに俺は高速道路右側に回り込むように遊撃を開始する。
そして高速道路下を通過した辺りだろうか。俺に向かって三連射のビームが向かってくる。
俺はすぐさま反応するものの、シールドを溶かされる。
「まさか!」
前方にはガンダムタイプのMSが姿を現す。見覚えのある機体だ。

GP02Aサイサリス…
544ゲームセンター名無し:2008/08/03(日) 22:26:59 ID:T810fL8O0
まともな護衛にあえなくてタンクで3落ちしたとき 俺は上官の言葉を思い出した
きっとまともな護衛はいる。そう信じて5絆
ライン上げ、敵アンチ襲撃がちゃんとできる味方にめぐりあえた
だから 俺は信じる 
まだこのスレを知らず、再現小説を書きたい人間はいると
ということで上げさせてもらう <小説投稿、応援頼む>
545ゲームセンター名無し:2008/08/18(月) 20:37:12 ID:8PU2rb5SO
UC0079、12月某日。気が付けば、ジオンはズタボロになり、多くの仲間を宇宙に送る事になっていた。
俺は思った。この地球で死ぬのか?友軍艦が近く秘密地下基地にあるから、死守せよと言う任務が今日も下った。
「敵部隊、総数5!」
俺は、トローペンに飛び乗った。一人でも多くの仲間を宇宙に送り届ける為。。。
546ゲームセンター名無し:2008/08/25(月) 19:02:24 ID:cjuu9Xz7O
アッガイが水辺に遊びに来ました
「綺麗な湖」
突然、プロトガンダムが湖から出てきて
「可愛い、でへへへ」
アッガイは…
547ゲームセンター名無し:2008/08/25(月) 22:06:20 ID:opK2+OVK0
プロガン食って幸せに暮らしましたとさ
548ゲームセンター名無し:2008/08/27(水) 14:43:55 ID:hh2h21PB0
初投稿です。ダメな部分があるかもしれませんが・・・

それは、ジャブロー地下での戦闘の時。
そのときはまだ上等兵だった俺は、支給されたばかりの陸戦型ガンダムに
乗っていた。
<5番機 出撃!>
もらいたての100mマシンガンBを携え、味方と隣り合わせになって敵を目指す。
味方には、ガンダム、ザクU(F2)、ジムライトアーマー、
ジム寒冷地仕様、ジムスナイパーカスタム、俺の乗った陸戦型ガンダム
という編成。初めてガンダムと出撃するのもあってか俺はかなり緊張していた。
<回り込む!> <了解!>
エリアの中央あたりで、味方が散開し始める。
俺はジム寒冷地仕様について行く事に。
その時、敵のMSを始めて確認。
青いMS、グフと灰色のMS、ゲルググだと分かった。
ゲルググが俺に斬りかかる。何も反応出来なかった俺は
すぐに三連撃をたたき込まれた。すぐ起きあがって
タックルを喰らわせる。が、相手も読んだのかお互いタックルし合い
はじき飛ばされた。このまま読みあいは続くハズがない。
サブ射撃の準備に取りかかったとき、遙か遠くから
赤い光がゲルググを打ち抜いた。ジムスナイパーカスタムだ。
ゲルググがよろけたので、すぐさま三連撃を喰らわせる・・・が
まだ未熟だったので2回までしか切れなかった。
劣勢を感じたのか、ゲルググは後退していった。
<4番機が破壊されました・・・>
一緒に来ていたジム寒冷地仕様がやられた。
でも相手のグフも深手を負っているはず。
味方の死を無駄にしないよう、俺はグフに斬りかかった。
上手く三連撃決め、なんとか撃墜する事が出来た。
<敵拠点付近、応援頼む!>
状況は劣勢、応援を受け取ると俺はすぐに敵拠点の付近に向かった。
その時、俺は始めて「赤いザク」と対峙した・・・
549>>548:2008/08/27(水) 14:46:11 ID:hh2h21PB0
誤字発見・・・
<すまない>
100mマシンガンB→×
100mmマシンガンB→○
550>>548:2008/08/27(水) 15:13:49 ID:hh2h21PB0
>>548の続きです。

赤いザク・・・シャア専用ザクと対峙した俺は
あまりの圧力に押されて動きが鈍ってしまった。
あっという間に三連撃を決められ、ピンチに陥る。
まずい、後退しなければ・・・
そのころはまだ甘えがあったのか、後退している途中でも
ジムスナイパーカスタムが助けてくれると思っていた。が・・・
<6番機が破壊されました・・・>
ジムスナイパーカスタムがやられた。相手もスナイパーを用意していたのだろう。
その間にも相手との距離は短くなっていく。
追いつかれた俺は応戦を試みた。
三連撃を喰らわせ、サブ射撃のバルカンを当てて転ばせた。
再び格闘を当てようと近づくが、シャア専用ザクの蹴りをもらい、
状況はますます不利になった。
相手が一気に近づいてくる。死を覚悟したその時、
斜め後ろから赤い光が飛んできて、シャア専用ザクを破壊した。
振り返ると白いMSがいた。あのガンダムが助けてくれたのだ。
おかげで戦況を僅差で不利にまで追い上げ、最終的には
この戦闘に勝利することが出来た。
もちろん一番活躍したのもそのガンダムだった。
俺は始めて「エースパイロット」というものを身近で感じた。
始めてシャア専用ザクと対峙したりと始めてづくしの戦いだった。
今ではジムストライカーを愛機にして戦っている。
あの日一緒に戦ったガンダムの様になるために。
551>>548:2008/08/27(水) 15:16:39 ID:hh2h21PB0
すいません何かいろいろグダグダです・・・
正直言って最後の2行いらないですね。
あとなんかいろいろおかしいところありますね。
駄文失礼しました・・・
<すまない> <後退する!>
552ゲームセンター名無し:2008/09/09(火) 20:39:33 ID:WIAahzE4O
上げ
ゴッシゴッシ
Ψ(`凸)
553ゲームセンター名無し:2008/09/16(火) 15:46:20 ID:IioFHXg+O
>>548乙!
554ゲームセンター名無し:2008/09/19(金) 10:35:50 ID:Z0stRQEX0
555ゲームセンター名無し:2008/10/03(金) 19:16:13 ID:RQDzkH+GO
( 凸)<な、何と!
(==〇=)<ん?どうした


( 凸)<そろそろ、おでんが食べたい
(==〇=)<おでん?、テレビの?

( 凸汗)<そうでなくて…
(==〇=)<分かったぞ、おでんがお団子になった
556ゲームセンター名無し:2008/10/04(土) 00:08:18 ID:amgrYJG1O
557ゲームセンター名無し:2008/10/04(土) 00:10:28 ID:amgrYJG1O
クソスレうめー
558ゲームセンター名無し:2008/10/04(土) 00:12:02 ID:amgrYJG1O
産め
559ゲームセンター名無し:2008/10/04(土) 00:14:02 ID:amgrYJG1O
うめ
560ゲームセンター名無し:2008/10/04(土) 00:15:23 ID:amgrYJG1O
ume
561ゲームセンター名無し:2008/10/04(土) 01:36:40 ID:amgrYJG1O
562ゲームセンター名無し:2008/10/04(土) 22:54:14 ID:DexptI8f0
ここは過疎スレですか?
今更だけど初めて実戦やって、ちょっと興奮気味なんですが。
俺の駄文でも需要はありますか?
563ゲームセンター名無し:2008/10/04(土) 23:02:47 ID:dyNGNpXVO
どぞー
wktk
564562:2008/10/05(日) 00:01:57 ID:DexptI8f0
先ほどカキコした562です。
初投稿です。
よろしくたのみます。

10月04日-雪山での戦闘記録-

1、インターミッション

 民間人の俺が訓練を経て、それが今ではすっかりジオンの兵士へと変わり果ててしまった。
今日は初めての実戦、戦争をメディアの中の出来事だとしか思っていなかった自分にとっては"開戦"にも等しい。
戦場へ向かわんとするファットアンクルのMSデッキの中、
俺は何をするでもなく、愛機ザクUのコクピットの中で物思いに耽っていた。
ファットアンクルの駆動音と、メカマン達の雑多がすっかり環境音として馴染んできた俺の耳に警報音が届いた。
 
発進準備。

「・・・よぉし。」
根拠無く意気込む俺は早まって、両手はレバーを握っていた。
まだ、何の支持も受けていないのに、気持ちだけが早まっている。
その俺の興奮に、インカムから入る通信がブレーキをかけた。
「もしも〜し。」
同じ小隊に配属されたサバミソである。
彼は俺と同期の友人だったが、既に十数回という実戦経験を重ねている。
今、この戦場にいる間は先輩である。
つい最近、"アッガイ"という見たこともない新型MSを受取り、今回の戦闘ではそれを使用するらしい。
「仲良くやりましょう♪」
これから戦闘だと言うのにこの余裕、口調はとても柔らかい。
俺はただ「よろしくおねがいします」と返すことしかできなかった。
565562:2008/10/05(日) 00:02:58 ID:DexptI8f0
前部ハッチが開き、灰色の空が広がる。
その灰色の空を、どこからともなく駆け抜ける白い残像が覆う。
上官はこれを、"吹雪"だと言っていた。 
地球の、寒い地方にのみ起こるキショウ現象だと言っていたが、結局よくわからなかった。
とにかく、この目の前に広がる異様な光景が吹雪であること、そしてそれが地球の内包するものであることはよくわかった。

サバミソのアッガイが躊躇いもなくMSデッキから身を投げた。
この見たことも無い空間に降下したのだ。
次期に俺のザクにも、その番が回ってくる。
MSデッキの隅まで移動して待機すると、メインカメラは吹雪が荒れ狂う世界を映し出す。
コクピットの中にいる自分には体感が無かったが、それがきっと恐ろしい所であることくらいは容易に想像できた。
合図が入る、いよいよ降下だ・・・。


これより、Youは戦場へ赴きます。


※  ※  ※

・・・と、いうわけでインターミッション画面でした。
次のカキコの時に、1ゲーム目を書いて行こうと思います。
今回で最後になるかもしれませんが、よろしくおねがいします。
566ゲームセンター名無し:2008/10/05(日) 01:32:38 ID:xGoy+plEO
こんなスレあったのかwww
なんだろう、初めて絆やったときの興奮を思い出すわー。続きに期待。
567ゲームセンター名無し:2008/10/05(日) 05:16:05 ID:ZxPl4vJfO
初めて?嘘つけ。
次のカキコ自作自演だろ。
568ゲームセンター名無し:2008/10/05(日) 05:17:20 ID:ZxPl4vJfO
埋め
569ゲームセンター名無し:2008/10/05(日) 05:18:28 ID:ZxPl4vJfO
もう一丁
埋め
570ゲームセンター名無し:2008/10/05(日) 05:19:48 ID:ZxPl4vJfO
もう一つ
埋め
571ゲームセンター名無し:2008/10/05(日) 05:22:20 ID:ZxPl4vJfO
さらに
埋め
572ゲームセンター名無し:2008/10/05(日) 10:36:46 ID:2MIWvljAO
>>562
グッジョブす!
こんなスレあったんだね!絆スレ乱立してるからわからなんだ。
573ゲームセンター名無し:2008/10/05(日) 13:13:54 ID:ZxPl4vJfO
574ゲームセンター名無し:2008/10/05(日) 13:48:18 ID:VVqPZera0
ここのスレに関してだがDXに移行したら半年前ぐらいの活気に戻るんじゃね?
埋めるのはまだ早い気がする まあチラ裏スレでやれと言われりゃそれまでなんだがな
>>562
乙 初めて実戦やったってことは最近始めたプレーヤーだよな?
とりあえず、ようこそジオン軍へ と言っておこう
575ゲームセンター名無し:2008/10/05(日) 18:19:49 ID:ZxPl4vJfO
うめ
576ゲームセンター名無し:2008/10/05(日) 18:21:38 ID:ZxPl4vJfO
577ゲームセンター名無し:2008/10/05(日) 18:23:09 ID:ZxPl4vJfO
UME
578ゲームセンター名無し:2008/10/05(日) 18:24:25 ID:ZxPl4vJfO
ウメ
579ゲームセンター名無し:2008/10/05(日) 18:26:32 ID:ZxPl4vJfO
メーメー
580ゲームセンター名無し:2008/10/05(日) 19:58:56 ID:ZxPl4vJfO
581562:2008/10/05(日) 22:01:49 ID:Ff2q8Jt00
562です。
予告通りに続きを書いてきましたので晒します。

10月05日-雪山での戦闘記録-

2、前半戦

 ザクUが降下する。
訓練でやった通りにやればいい、そのまま体に覚えさせたままの操作を行う。
落下速度を緩めるために小刻みにバーニアを吹かしながら、着地時に機体と自身を襲うショックに身構える。
あとどれくらいで自分のザクが大地を踏むのか、平衡感覚を奪うこの白い世界では、それがわからない。
不安な心を突くように、機体に衝撃が走る。
大きな衝撃では無い。足もとから中空へ向けて込み上げていく重たい感覚。
着地時のショックだ。俺のザクは無事に効果を終えることができたようだ。
初陣から一風変わった地形での戦闘を要されることになるとは、参ったものだ。
582562:2008/10/05(日) 22:02:52 ID:Ff2q8Jt00
並び立つ友軍のMS達。
サバミソのアッガイと、別小隊からの援軍である2機のザクU。
そして、俺のザクUを含めた4機で、今回の任務は遂行される。
「さぁ、行こうか。」
サバミソのアッガイが駆け出す。
「援護します。」
俺のザクUがそれに続く。
この任務の目標は、現在位置から真っ直ぐに直進したところにある連邦の拠点を叩くことにある。
そこは、連邦の補給部隊がジオンの攻撃を避けるために一時的に身を隠すための中継地点。
ここを制圧することで、連邦の生命線を断つことができ、結果としてジオンの攻勢を有利に進めることができるのだ。
もちろん、制圧とまでいかなくとも、ただ攻撃を加えてこの拠点の戦力を消耗させるだけでも十分に効果は期待できる。
しかし、敵の姿が見えない。どこにいるのだ?
拠点防衛用に複数のMSが配備されていると聞いたはずだが。
サバミソのアッガイも友軍のザクUも右往左往とするばかりで、実戦経験皆無の俺には何をすればいいのかもわからなかった。

※  ※  ※

・・・と、いうわけで1ゲーム目の前半です。
次のカキコの時に1ゲーム目の後半部分を書くことになります。
こんな風にチンタラ書いてたら、2ゲーム目まで書き終わるの、いつになるんだろう・・・。
無駄に長くなってしまいそうですが、よろしくおねがいします。
583ゲームセンター名無し:2008/10/05(日) 22:24:03 ID:ay+xe6YyO
続きに期待
てかサバミソてw
他になんとかならなかったのか?w
584562:2008/10/05(日) 22:33:35 ID:Ff2q8Jt00
>>583
すみません。
友人のハンドルネームがそうなっていたので、そのまま書きました。
やっぱり、小説用に名前を考え直した方がいいですかね?
たまに、とんでもないハンドルネームのプレイヤーもいるし・・・。
585ゲームセンター名無し:2008/10/05(日) 22:54:25 ID:ay+xe6YyO
やっぱそうだったかw
超NG
もう遅いが今からでも名前を変えるんだ
586ゲームセンター名無し:2008/10/06(月) 18:20:31 ID:Dszc5A8d0
>>582
乙 主と相方の奮戦に期待
587ゲームセンター名無し:2008/10/06(月) 20:59:12 ID:2YqG0x7qO
期待あげ
588562:2008/10/06(月) 21:01:56 ID:eKWLjtcs0
562です。
やると言ったからには最後まで書くつもりですが、平日は辛いお。
前回のカキコのときに日付が"10月05日"になっていましたが、
正しい日付は"10月04日"です。申し訳ありません。

指摘のあったハンドルネームについては、小説用に名前を考え直しました。
アッガイ搭乗の相方の名前が、"サバミソ"から"マサ"に変わっています。
ちなみに自分の名前は"You"から"ユウ"になっていますが、今回のカキコでは呼称されないはずです。
残り2機のザクはCPUなので、特に名前は考えていません。

では、続きを晒しますドゾー。
589562:2008/10/06(月) 21:03:39 ID:eKWLjtcs0
10月04日-雪山での戦闘記録-

3、前半戦(B)

 膠着を維持する陣形。
お互いの距離は数十メートルと満たず、この吹雪の中でも4機全て視認できる状態だ。
その中から1機のザクUが、恐る恐るだが奥へ奥へと歩み出した。
そしてもう1機、今来た道を引き返し、退路を確保するザクU。
2機のザクUが視界から消えた。その安否はレーダーでのみ確認できる。
おや?
レーダーに見知らぬ機影が映ったのを、俺は見逃さなかった。
同じくそれに気づいたマサのアッガイが、奥へ進んでいく。
俺のザクUは、距離を開けて追従する。
590562:2008/10/06(月) 21:05:00 ID:eKWLjtcs0
 GA・GAAAAAAAN!!

突如、空気を震わせる轟音と共に、先方のザクUが視界になだれ込んで来た。
背中を大地に叩きつけて静止するその機体には、何か高熱で溶かされたような、不自然な変形が見られた。
「いたぞっ!!」
マサのアッガイが先行して、視界から消えていく。
先方のザクUも立ち上がり、バーニアを吹かして続いて行く。
俺のザクUも2機の後を追うが、吹雪の中にアッガイの姿は見えなくなり、
代わりに淡い緑色の輝きがポツリと漂うのが見えた。
そして桜色の輝き。
輝き達が揺れるたび、空気が振動しているのを感じる。
輝きが迫ってくる。一体これは何なのだ?
輪郭が形成されていき、そして浮かび上がったとき。
俺は、ザクマシンガンのトリガーを引いていた。

虚空に伸びていく火花の残像。

当たらない。

手応えが無かった。

すり抜けて、眼前に立ち尽くす輝きの正体は桜色のアーク(弧)を描いた。
「うおぉっ!!」
吹き飛ぶ俺のザクU。コクピット前面に熱を感じた時、俺は全てを悟った。
白銀の世界に浮かび上がった怪しい輝きは、連邦のMSのメインカメラの輝きであった。

※ ※ ※

・・・まずいかも。
このペースだと、1ゲーム目をいつ書き終えるのかもわからない。
591ゲームセンター名無し:2008/10/06(月) 21:12:03 ID:Em3UQSbKO
続き頑張れ〜

ギャ、ギャーーーン!
592ゲームセンター名無し:2008/10/06(月) 21:46:21 ID:3tJLb9ZwO
566だが、ただ純粋に期待してるだけなのに自演扱いされてショックなんだぜwww

562さん続き頑張れ〜
593562:2008/10/06(月) 22:58:59 ID:eKWLjtcs0
562です。
早いとこ書き終えないと、当日の記憶が無くなってしまう・・・。
つーわけで、勢いに任せて本日2回目のカキコ。

※  ※  ※

10月04日-雪山での戦闘記録-

4、前半戦(C)

 連邦のMSが持っているのはビームサーベル。
グリップ部分から光熱の刀身を形成している。
これにかかれば、どんな鋼鉄でさえもひとたまりもなく融解されてしまうと教わったことがある。
それに対し、俺はザクマシンガンをこの至近距離から放った。
ビームサーベルを振り下ろした動作が格好の餌となり、銃口から吐き出された銃弾は次々に敵MSの柿色の胴体に喰らい付いて行く。
のけぞり、後方へ吹き飛んでいく敵のMS。
594562:2008/10/06(月) 23:00:31 ID:eKWLjtcs0
怯んだぞ。

俺の左手人差し指がトリガーを引くと、ザクUの戦闘プログラムが接近戦モードに移行する。
"ヒートホーク"。
ザクUに常備された格闘用装備だ。
その熱を帯びた刀身が振り下ろされていく。
ブーストを吹かしながら、距離が縮まっていく。
狙い通りにこれが決まれば、敵MSの駆動系の大部分をズタズタにすることができるかもしれない。

 ZUUUUN・・・。

なんだって?
ザクの動きが止まってしまった。

 BIBIBI・・・

 BIBIBI・・・

ブーストゲージのアラームが鳴っている。
しまった。間合いが足りなかったのか。
俺は戦慄した。この状況は、ついさっきの敵MSと自分の立場の逆転ではないか。

 GAGAGAGA!!

気づくのが早かったのか、遅かったのかは知れない。
とにかくわかっているのは、俺のザクUが敵MSのマシンガンの洗礼を浴びてしまったということだ。

※ ※ ※

・・・まずい。
まだ、1ゲーム目の半分も書ききれていない・・・。
595ゲームセンター名無し:2008/10/06(月) 23:38:50 ID:K++y2VA/O
なんとなく初投稿


「…18:00作戦開始時刻です。MS隊は順次降下を開始してください」
「了解」
愛機であるMS07B-3グフカスタムのコックピットの中で、すでに幾度聞いたかも分からぬ程耳にしたオペレーターの声に短く答える
眼下に広がるのは、見渡す限り白銀のヴェールに包まれた極寒の世界
この美しい光景をこれから不粋な戦闘によって汚してしまう事に、罪悪感を禁じ得ない
だがこのヒマラヤのドックに降下したミデアの破壊が今回の任務である
自分は一介の軍人であり命令に「否」を唱えられるはずもない…
感傷を振り切る様に敢えて声を張り上げ、出撃を告げる
「一番機、グフカスタム、出るぞ!」

内臓が浮き上がる様な重力からの解放を感じながら、私は純白の戦場へと墜ちていった


地面に着地する寸前にブーストを吹かし、ショックアブゾーバーの負担を最小限に抑えつつ雪に覆われた大地を踏み締める
間髪を置かずにミデア砲撃予定地点を目指し、疾風の如く地を翔ける
「兵は神速を尊ぶ」
古来よりの用兵の妙は、戦争がその形態を変えた現代に於いても、不変の理である
部隊展開の遅れは、それだけで致命的な敗因となりかねない
隊長機であるS型ザクの下、ファットアンクル防衛部隊が左翼に展開する
それを横目にしつつ、マカクの血路を開くべく、借り受けたF2一機と共に私は右翼から敵陣に攻め入った
596595:2008/10/07(火) 00:12:32 ID:C3nLChOsO
激しく揺れるコクピットの中で、モノアイが捉えた機影から敵防衛部隊の展開を計る
(…左翼にタンクもどきを含む四機か)
上空での偵察から敵戦力はこちらと同数と聞いている
となれば残るは二機…
こちらの頭を抑えに砲撃予定地点を制圧している可能性は高い
と、その時予想を裏付けるかの様にレーダーが敵機の存在を示す
恐らくは、不用意に体躯を曝した瞬間に狙い撃ちにする腹積もりであろう
(舐められたものだな)
思考の波がそこまで及んだ時、機体は砲撃予定地点の目前、崖下へと到着していた
(さて、戦闘開始だ)
ブーストを最大に吹かし機体が浮かび上がるのと同時に、予めヒートロッドの射出態勢をとる
崖上へと舞上がり、敵機をモノアイが映し出した瞬間、既に放たれていたヒートロッドは、蛇の如きうねりを見せてその足を絡めとっていた
内臓されたウインチが、その暴力的な力を余す事なく発揮し、敵機を引き倒す
浮き上がった勢いそのままに、自由落下に任せ、引き倒した敵機へとヒート剣を突き立てる
呆気に取られていたもう一機にF2が射撃での牽制を行う
怯んだ所を正確無比にコクピットを貫き、邪魔な機体を崖下へと蹴り飛ばす
「制圧完了、砲撃は任せた」
597ゲームセンター名無し:2008/10/07(火) 00:34:34 ID:C3nLChOsO
「了解!」
マカクに搭乗している若い兵のやや気負った声と共に、撃ち出された180mm砲弾が放物線を描きミデアへと吸い込まれていく
「50…いや、45秒だけ保たせて下さい!」
「承知した、ここは任せろ。F2は左翼の警戒を頼む」
見ればミデアの方向から新たな機影がこちらへと向かってくる
「こい、白兵戦という物を教授してやろう」
左腕のガトリングシールドを構えたまま、何があろうともここは通さぬという意志を示す
F2と連携をとり、張り巡らせた弾幕により、敵機を牽制し続け45秒、その瞬間は訪れた
「ミデア墜ちます!撤退を!」
「了解」「了解!」
駄賃とばかりに残ったガトリング弾をばら捲きながら、迅速に撤退戦へと移行する
背後では、ミデアが爆音と共に朱い華を咲かせていた
598595:2008/10/07(火) 01:03:28 ID:C3nLChOsO
首尾よくマカクを自陣へと送り届けた後、左翼の部隊と合流する
なんとかファットアンクルは守り抜いたものの、こちらも少なくない被害を受けていた
S型ザクはその装甲の至る所に披弾痕を作り、指揮下のF2とグフカスタムが失われていた
「よくやってくれた。だがもう少し早くお願いしたいものだな」
冗談めかした声が接触回線越しに届く
「お互い、次があったら努力するとしよう」
肩を並べ、隣に立つ
背には守るべき物がある
ここでファットアンクルが墜とされることとなれば、基地へと帰投する手段を失った我等は蹂躙される他に道はない
視界の彼方には新たなタンクもどきの姿が既に視えている
「どちらがアイツを先に墜とすか、賭けないか?」
「いいだろう、私が勝ったならお前が隠し持っている大吟醸を頂く」
頼れる相棒の「そりゃないぜ」というぼやきを耳にしつつ、熾烈な防衛戦が幕を開けた
599595:2008/10/07(火) 01:33:44 ID:C3nLChOsO
ミデアをムザムザ墜とされた怨念なのか、連邦の攻撃は苛烈を極めた
激しい弾幕にロクな回避行動もとれず損傷が積み重なっていく
脱出したパイロットが予備機で救援に駆け付けてはくれたが、ようやく五分と五分
なにか突破口はないものか
と、その時救いの声が届く
「賭けは俺の勝ちだぜ!」
見ればS型ザクがマシンガンでタンクもどきを撃ち抜き、爆散させていた
「その様だな。無念の極みだ」
「今のうちに弾薬の補給に戻りな。ここはなんとか保たす」
見れば戦線はなんとかこちら側が盛り返しつつある様だ
「ではお言葉に甘える。頼んだぞ」
相棒の指揮するMS隊に戦線の維持を任せ、私は独りファットアンクルへと向かった

「ガトリングシールドの弾を頼む」
「了解! 後、40秒だけもちこたえて下さい」
「承知した」
弾倉を交換し、素早く戦線へと復帰する
ファットアンクルは既に限界が近い
新たに来るであろうタンクもどきをなんとしても撃破しなければならぬ
いち早くタンクもどきを発見するため、私は戦線左の崖上へと登った
600ゲームセンター名無し:2008/10/07(火) 01:53:07 ID:AS73/89gO
なんすか!!このつまんないスレ。必要??
要らなくね。

モップ隊も今や永久追放されちまったし、これから、誰が糞スレ埋めるんだろうね。
601595:2008/10/07(火) 01:58:06 ID:C3nLChOsO
「…何処だ」
戦場全体を見渡すもタンクもどきの姿を見付ける事は出来なかった
(臆したか?)
だがこちらのファットアンクルは後、撤甲弾二発程しか耐えられぬ状態にある
奴が諦めるとは到底思えない
焦る思考を理性で抑えながら、索敵を行い続けるとレーダーに僅かな反応があった
(谷側か!)
即座に機体を左に旋回させ、敵タンクもどきを阻止する為に空中へと躍り出た
細くくねった道を抜け、谷間をモノアイで確認するも敵タンクもどきの姿はない
が、地面に刻まれた真新しいキャタピラの跡は左へ流れている
「そこか!」
左へ機体を向ければ、そこには奴の姿があった
迷う事なく射撃トリガーを引く
その性能を最大限に発揮できる機会を得たガトリングシールドは、歓喜の咆哮をあげ次々とタンクもどきにガトリング弾の牙を突き立てた

カラカラとガトリングが空になった事を告げる頃、そこには満身創痍となった奴の姿があった
602595:2008/10/07(火) 02:25:23 ID:C3nLChOsO
それでも諦めきれぬのか、奴は弱々しいながらもファットアンクルへと向かう歩みを止めようとはしなかった
その己が使命を全うせんとする姿に、所属する軍は違ども、同じ軍人として、私は敬意を抱いていた
(せめて、苦しまずに逝け)
正面から刺突を見舞う
パイロットという心臓を失ったタンクもどきは、不気味な痙攣を繰り返した後、唐突に沈黙し、それきり動かなくなった

「作戦終了。全MS帰投!」
撤退の合図が聞こえてくる
私は最後に動かなくなった奴に、グフカスタムの右手を胸の前にあげ、僅かの間、黙祷を捧げた
踵を返し戦場を後にする
後には、踏み荒らされた白銀の大地と、MSの屍だけが残った
603ゲームセンター名無し:2008/10/07(火) 08:01:38 ID:dJftR5TXO
(´;ω;`)<量タンカワイソス…
604ゲームセンター名無し:2008/10/07(火) 14:15:30 ID:dw2B1OkmO
S型はシャア少佐だよな?
605595:2008/10/07(火) 21:46:50 ID:C3nLChOsO
読んで下さった方、ありがとうございます
>>603
野良でタンク出してくれる人は、軍を問わず尊敬してしまいます
面白いけど、同じ位酷い目に遭わされるからなぁ
>>604
特に有名パイロットが乗っている設定ではないです
名も無き一軍人としての雰囲気を出したかったので、敢えて名前は出しませんでした
606ゲームセンター名無し:2008/10/08(水) 03:46:43 ID:h0n7lYXHO
久々に覗いた

>>595
乙です!
また書いて下さいね

>>562
続き期待してます
607ゲームセンター名無し:2008/10/09(木) 08:52:17 ID:8Ia4advmO
撃たれた。水中へ逃げた。穴あいてた。

SU☆I☆BO☆TU

どうよ?
608ゲームセンター名無し:2008/10/09(木) 18:52:53 ID:pSexNOe3O
雪山歩いた。道に迷った。緑の狸に出会った。

GO☆CHI☆SO☆U☆SA☆MA

どうよ?
609ゲームセンター名無し:2008/10/09(木) 19:08:20 ID:pSexNOe3O
開幕から打たれた。タックルされた。しつこく追いかけられた。

MO☆U☆HO☆-

どうよ?
610ゲームセンター名無し:2008/11/01(土) 01:12:37 ID:j1mv4H+tO
このスレまだあったんだな。昔は絆スレ一の良スレと認識してた。
絆始めてからしばらく見てたが、19の力作を最後に良作に出会えず、見るの辞めてしまったんだよね。
「スコープを覗く。いつもの世界」
このフレーズを多用した初期の作品が思い出深いW
オススメの作品はありますか?
611ゲームセンター名無し:2008/11/02(日) 12:44:01 ID:s0BMZJLs0
v(T▽T)イエーイ
612ゲームセンター名無し:2008/11/03(月) 21:46:44 ID:ciA4I5faO
時報スレから猫ハンター呼んでこ
613:2008/11/15(土) 23:19:19 ID:MQoT6+PO0
寂れたスレになりましたね・・・

ということで前スレがまだDAT化していない様なので、
スレ活性化という意味で以前投下した半分再現小説を
お送りします。

NT6vs6での1戦で、ミノ50の時のお話。
なお、キャラについてはモデルという訳ではありませんが、
他社クイズゲームのキャラを拝借しております。
そう言えば続編まだ書きかけだったな・・・

では以下ドゾー。
614:2008/11/15(土) 23:20:09 ID:MQoT6+PO0
数ある部隊が激戦を繰り広げたニューヤークでの作戦もそろそろ終盤とのことらしい。
俺たち第08部隊は、前回の戦いで2人が病院送りとなった為、今回の作戦は6人で遂行せよとの命令を受けた。
部隊はあろうことに、俺ラスクを含む少尉2人(レオン)、曹長1人(タイガ)、軍曹1人(カイル)、伍長1人(マテウス)、
そして負傷兵の代わりにやってきた二等兵1人(ユウ)。
ニューヤークの戦いで俺たちはこの編成でやってきたが、佐官も将官も最近のジオンの勢いが恐いのか
誰もきやしねぇ。そんなに保身・出世が大事かねぇ・・・

ま、愚痴愚痴いってもはじまらないし、そしてもう俺たちはニューヤークの市街地の近くまできている状態だった。
俺は出撃30分前に、我が拠点の大皿のブリーフィングルームで
水分が抜けてくそまじぃコーヒーを飲んで廃墟と化した町並みをぼーっと見ていた。
毎回見ているがずいぶん派手に壊されているよなぁ。戦場の凄惨さを物語っている。

そうやって俺が感傷に浸っていると、俺たちのアイドル・管制手のミス・シャロン伍長から先行偵察部隊からの敵戦力の情報が連絡される。
「第8部隊に通達。敵MS軍はどうやら青MSを中心とした強襲部隊と推測。
 パーソナルマークに2帯らしきマークが、確認されたのことで、佐官クラス、もしくは将官クラスが部隊を率いているものと推測します。」
「オイオイまじかよシャロンちゃーん、この大皿に残っているのは殆どジムレベルのMSと
 せいぜいガンタンクくらいだぜ?そんなんでどうやって対抗すんだよ?」
「タイガ曹長、毎回言っていますが、余りそういう呼び方は好ましくありませんのできちんと階級で呼んで下さい。
 それに、偵察部隊からの報告で、現実にこういう構成できているです。私としても事実を報告したまでですわ。」
「佐官クラスの強敵じゃ青MSなんて俊足だぜ!!、真っ当に戦ったらあっという間に
スライスチーズのできあがりって感じの敵だよ、おい!!」


♪ちゃららーん、じゃがじゃーん〜
(黒背景に白文字で)
「第8部隊・敵拠点破壊作戦(前編)」
615:2008/11/15(土) 23:22:10 ID:MQoT6+PO0
「まあ、セオリーで行くのであれば、タンクを使った拠点集中攻撃による短期決戦・・・が順当でしょうかねぇ・・」
「かー!!、カイル軍曹、ただでさえ人数の少ない俺たちにさらに機動の劣るガンタンクなんて
 編成に入れてみ!!青いMSでSM状態で俺たちむち打ちどころの騒ぎじゃないぜ!!」
「・・・当たることを考えるのではなくて、当たらないようにし向けることも考えた方がいいんじゃないのか・・?」
「そ、そうですよねマテウス伍長。ぼ、僕だってこ、こんなところに連れてこられて、
 ま、まだ数戦しかしていないのにぃ・・、毎回、こ、恐いですよぉ。」
「そんなこと言われたってさー、青いMSの機動力はしってんだろ?マテウスの乗っている
 ジム・ライトアーマーと同じくらいだ。もし水色も入って3機でもきてみい。俺たちは時間が止まったままの状態で
 気が付いたら蜂の巣かスライスチーズの状態で天使様に連れられているかもしれないんだぜ。」
場に重い空気が流れる。
『まもなく最終防衛ラインに到着します。MSパイロットは、スタンバイを
 お願い致します。』
司令室からの連絡事項がその場の雰囲気から俺たちを現実に引き戻した。
出撃時刻まで20分を切っていた。
「よし、俺がガンタンクで出よう。」
「しょ、レオン少尉?」
「メイン拠点弾は当然として、追撃戦ではないので予備弾の装填は不要だ。ガンタンクなら
 それなりに使っていることだし、ボディーチャージで多少なら格闘も出来る。
 だから今回の拠点攻撃役は俺が引き受ける。いいなみんな?」
「レオン少尉・・・」
616:2008/11/15(土) 23:22:48 ID:MQoT6+PO0
「レオン、正気なのか?!いくらミノフスキー粒子が50%程度の散布だからといって
 目視で発見されたらそれこそ木偶の坊への攻撃、そしてお陀仏だぜ?」
「まあ、それは単独で行ったらの話しですよね。じゃあ私はジム・コマンドで弾幕張っておきますか。
 それくらいの陽動なら自信はありますよ。」
「・・・カイル軍曹がそういうなら、俺はジム・ライトアーマーの機動装備で出る。攪乱は俺の得意な
 戦法だ。そこをうまく援護してくれればそれに越したことはない・・・」
「え、えーと、カイル軍曹やマテウス伍長を援護しないといけないですよね。じゃあ僕は・・・って、ジムしか
 乗れないんだった。でもジムでもやれます!!」
「お前達・・・」
「かー!!、レオン少尉殿も幸せモンだよな。じゃあ俺はこの間修理が完了したジム・ストライカーで
 特攻してやるぜ。幸いスピアも支給されたし、ぎょうさんいてこましてやるでー!!」
「おいタイガ、地が出てるぞ地が。」
「お、おっと、これはラスク少尉殿、失礼であります。」
「じゃあ作戦は決まりましたね・・って、ラスク少尉、少尉の機体はどうされるのですか?」
シャロン伍長の問いかけに、俺は戦局をシミュレートしていた。前衛はタイガ、マテウス、カイル、ユウの4人が引き受けてくれそうだが、
レオン少尉との間が空くことに不安がある。どちらかというと俺は近距離系の機体派なんだが
俺の愛機の陸戦型ガンダムはあいにく茶色頭のマスコットMSに頭部を破壊され修理中ときている。
マシンガンも使えないし、ライフルの到着は来週になりそうだし・・と考えていたときに
俺はふと、あることを思いだした。これしかない。
さっそくシャロン伍長のインカムを取り上げて整備班のリーダーに問い合わせていた。
「ちょ、ちょっと少尉殿!!」
「シャロン伍長、ちょっと貸してくれな。」
俺はチャンネルをMSカタパルトの端末にあわせてコールする。
すると初老の親父が出てきた。MS整備班長のロマノフ技師長である。
617:2008/11/15(土) 23:23:07 ID:MQoT6+PO0
「おいロマノフのじじい、俺の愛機、何とか出撃できねぇのかよ!!」
俺の勢いのある問いかけに、めんどくさそうに応対する初老の親父、この大皿では最古参の
整備技師長。ロマノフだ。古くはセイバーフィッシュから噂ではあのガンダムですら
手にかければ完璧に仕上げるという。まあガンダムなんてそんないい機体があるわけないから
それは眉唾だけどな。で、俺のいきなりの問いかけに、あきれるかのように
「いきなり呼びつけておいてなんじゃその言いぐさは!!頭が無いのにどうやって
 戦場を駆けめぐるんじゃ?盲目のMSなぞ聞いたことはないわい。」
「この間、タイガが派手に壊した陸戦型ジム、頭は無事だったよな?
 あれを代わりに付けてどうにかならないのか?」
「・・・お前さんもずいぶん無茶なことをいうのう。」
「頼む、今俺たちに欠けているのは陸戦型ガンダムの堅さで陸戦型ガンダムより遠くに攻撃できる機体だ。
 確かロケットランチャー誰も使ってないであったよな。頭付けてロケットランチャー装備すれば
 MS1機できあがりってことになるだろ?陸戦型はガンダムもジムもパーツが共用出来るって
 話しを聞いたことがあるから、出来るんだろ?何とかしてくれよ!!」
「またずいぶんと急に・・・・まあ、しょうがないじゃろうな。駄目だと行っても聞かないだろうし。
 5分で取り付けるから待っておれ。その代わり陸戦型ガンダムみたいな機動力・視界は期待できないから
 それは心しておけよ。」
「やるじゃん、ロマノフのじじい!!」
「じじいと呼ぶな、整備班長じゃぞわしは!!まあよい、おいお前達、聞いたか、陸戦型ジムの頭をラスクの機体に移せ!!
5分できっちりとな!!」
マイク越しに「えー?」とか不満の声が聞こえてきたが、どうやら整備兵達は渋々やり始めたようだ。
618:2008/11/15(土) 23:23:38 ID:MQoT6+PO0
「これでええじゃろ。あとはしばらく待つんじゃな。」
「すまねえな、じじい。」
そうして、俺は通信を切り、インカムをシャロン伍長に返した。伍長は
「しょ、少尉・・・」
「ま、そういうこった。戦局はいちいち気にしたら負けよ?」
「で、ですが・・」
「レオン少尉、これで作戦は決まったな。4:2の攪乱作戦だ。あの糞スペースノイド達に
 一泡吹かせてやろうぜ!!」
「ラスク少尉・・・すまない。」
「いいんだよ、どうせ同じ階級なんだし、そう謝ることはないって。」
「かー!!さすが少尉同士の友情。見せつけてくれますねー!!」
「タ、タイガ曹長、いくら何でも失礼ですよ。」
「おうおう、二等兵のひよっこが俺に指図なんぞ10年早いぜ。もうちょっと出世してから出直しな。」
「・・・曹長の階級をもつ奴の台詞とは思えんな・・・。この期に及んで階級なぞ関係ないだろ。」
「マテウス!!お前こそ失礼な言い方だぜ!!、たく、俺は辛気くさいのは嫌いなんだよ!!
 もうちょっとましな言い方考えてみい!!」
「まあまあ、出撃前からそんな調子じゃジオンの連中に負けちゃいますよ。さ、そろそろ10分前ですから
 おのおののMSに行かないと。」
「カイルもいうわなー、ま、しゃーないか。じゃあレオン少尉殿、よろしくお願いするであります。」
「そ、そんなときだけ敬語ですか・・・」
ユウのそんなに問いかけに、シャロン伍長がほほえましく言う。
「うふふふ、皆さん、やっぱり仲がいいですね。うらやましいと思いますわよ。」
「シャロンちゃーん、この作戦が終わったら俺と食事いこうよー。俺たちともっと仲良くできるかもよー。」
「タイガ曹長、プライベートと作戦は混同しないようお願い致します。」
「ちぇ。さいでっかー。」
こうしてタイガ曹長の特攻作戦はあっけなく終了した。
しかし、そこで「私のために戻ってきてくださいね!!」って台詞が出てこなかったことだけでも
運がいいと思えよタイガ、大概の小説でそういう台詞が出た場合、出された側が死ぬのがお約束だからな。
『出撃10分前分前!!パイロットはカタパルトに集合してください!!』
司令室からアナウンスが流れる。
619:2008/11/15(土) 23:25:19 ID:MQoT6+PO0
「よし、第8小隊、出撃だ!!」
「Yes,Sir!!」
レオン少尉のかけ声を受け全員敬礼ポーズを取った後、一斉にカタパルトに走り出す。
「ラスク!!」
「なんだレオン?」
「無茶は、するなよ。」
「ああ、だが、俺の場合は無謀ともいうがな。」
「そうかもな。」
俺は青いスーツ、青いヘルメットを付けて大皿下のカタパルトに走り出していた。

カタパルトでは、既に機体の整備作業と出撃準備が整っていた。
「こらお前達、毎回毎回派手にぶちこわしやがって。年寄りをこき使うでないぞ!!」
「しゃーないだろじじい、俺たちだって丁寧に扱っているつもりなんだけどさ、
 ジオンの連中がボコボコ弾痕をあけるからさー。」
「そういうお前の陸戦型ジムはブーストの使い方が荒いすぎて壊れている上に、右腕のアクチュレータなぞ最悪なんじゃがな。
 気のせいかのぅ?」
「気のせい気のせい!!今回はストライカーで出るから、堅いしそんなにこき使うことも
 ないぜじじい!!それに今日はスピア付きと来たもんだ!!今回も戻るから、
 俺の陸ジム、次は出せるようにしておいてくれよ!!!」
「堅いからこそ、突貫する危険性があるのじゃがな・・・まあいい。せっかく来たばかりのスピア、壊すでないぞ。」
「ロマノフさん、僕たちの機体は・・・」
「ほれ、そこに既にセットしているぞ。とっとと乗り込むんじゃな。」
「ありがとう、ロマノフさん!!」
「ジムは装甲を高くして置いたぞ。だがビーム兵器には耐えられんからな、気をつけるのじゃ。」
「毎度スミマセンねぇ・・・」
「ジム・コマンドはブルパップ装備だ。3連射型だからあまりないとは思うが、弾切れには気をつけるのじゃぞ。」
「・・・・行くぞ・・・」
「マテウス、機動チューン最大はかなり高速だが、装甲がもろい。ジオンの青MSの機動攻撃には注意じゃ。」
620:2008/11/15(土) 23:25:47 ID:MQoT6+PO0
「ロマノフ班長、俺のタンクは?」
「ガンタンクはマニピューレータ可動化・装甲強化作業をしておいたから、ほれ、そこじゃ。」
「班長、恩に切ります。」
「コアブロックに装甲を貼り付けたおかげで、キャタピラの出力は80%に下がっているからの。
 少尉、もともと無理な作戦かもしれぬが、だからこそ、生きて帰ってくるのじゃぞ。決して一人で抱え込まないようにな。」
「分かってますよ。それでは」
こうして、俺を除く5人はそれぞれのMSに乗り込んだ。
が、俺のMSは・・・未だに頭の取り付け作業中だった。
「おいじじい、まだなのかよ。他のメンバーはもう乗りこんじまったぜ。」
「こういうのは最終確認が大切なんじゃ。いまその最中なんだから我慢せい。
 それに既に腕にはロケットランチャー、バックパックには予備弾が付いてるじゃろ。
 ビームサーベルはそのまま使えるが、機動性が落ちているから2回しか振り回せぬ。
 マルチランチャーもあることはあるが、機動性が落ちているから発射タイミングはいつもよりは落ちとる。
 懐に入られたらいつもの陸戦型ガンダムのようにはいかぬぞ。」
「へ、懐に入られる前にロケットランチャーで先につぶせば問題ないってことだろ?」
「ジオンの連中もバカじゃないからのう。よけられることも考えておくべきじゃの。」
「そんなの戦場ではいつも想定内ですよー。」
「班長!!取り付け完了!!カメラテスト異常なし!!レーダーサーチ受信帯域も
 陸戦型ガンダムの92%をカバーしてます!!」
「ほれ、お前さんのMSも出来たようじゃぞ。ぐずぐずせんと乗りこまんか!!」
「へーい。じゃあ行ってくるぜじじい。」
「ふん、次の出撃時にはこんな無茶は受け付けないからなら。覚えとけよ!!」
「りょうかーい。じゃあじじい、後でまた整備よろしくー。」
俺は自分の変わり果てた!?愛機に向かって走り出した。
621:2008/11/15(土) 23:26:02 ID:MQoT6+PO0
「・・・・ふう、若さというのは全く無茶ばっかりじゃ。だが、こんな老いぼれにはこの程度しか出来ぬとは、歯がゆいのう・・」
「班長、だからこそ彼らは、生き延びているのですよ。」
「お、おお、これは少佐殿!!」
「結局戦争の中で、老いぼれ、若人、それぞれが自分たちの宿命の中で精一杯努力しているのです。1秒後には存在すらないという危険さと隣り合わせでね。」
「それはそうですが・・・」
「まあ、今回の作戦は彼らに任せましょう。幸い残っている拠点は我々の部隊が対応する1カ所のみ、あとは彼らに任せるしか、我々は出来ぬのです。」
「そうですな。我々は、彼らが戻ってくる場所を、守ることしかないのですから・・・」
622:2008/11/15(土) 23:26:18 ID:MQoT6+PO0
『出撃、5分前!!』
俺は、愛機のコックピットに座っていた整備兵と入れ替わりでシートについた。
そして
「作業ご苦労さん。何か気をつける点は?」
「陸戦型ガンダムはカメラが人間の目の視界になっていますが、ジムはゴーグルの様に
 投影されます。その違いに注意してください。」
「サブカメラはあるんだろ?」
「まあ、そうですが・・・」
「全くの盲目じゃなければ、別にどうってことないさ。」
「あと、ロケットランチャーが装備されている分、ブーストの消費が早くなっています。ふかしすぎに注意してください。」
「ってことは、懐に突っこんで蜂の巣大作戦が出来ないってことか。」
「ロケットランチャーは近接連射武器じゃありませんよ?」
「はは、冗談だよ。はずしたら無防備なノーガード戦法って訳だ。」
「一応胸部マルチランチャーは使えますが、あの青いMSだと速度に追いつけないかもしれませんからご注意を。」
「まあ、丸腰よりはましだろ。」
「気休め程度ですけどね。あ、ビッグトレーのハッチが開きました。出撃準備をお願い致します。」
「OK。じゃあ帰投後のメンテナンスはよろしく。」
「・・・・・ご武運を・・・・」
そうして、整備兵が離れ、コックピットハッチを閉じる。
独特の機動音とともに、俺の陸戦型ガンダム(でも頭はジムだけど)が動き出す。
そうして前方のモニターが映し出された直後、スピーカーからいやな音が聞こえてきた。
「レオン!!ラスク!!、今回、お前達はずいぶんと無茶な作戦を考えたモンだな。そういうときは俺に一言言って欲しいものだな。」
「少佐!!」
あの親父がなんでよりによって大皿に帰ってきているんだよ。まったく。
「お言葉ではありますが、今回の作戦は正攻法では勝ち目はないと判断したものです。だからこうやって・・・」
「別に作戦の許可を取れと言う事じゃない。そういうのは現場責任者に話しておくことということを行ったまでだ。」
「少佐、申し訳ありません。」
「レオン少尉、今回の作戦、お前自身が一番難易度が高いと言う事を知っているのは
 承知ずみだ。だが、俺はそれが決して無謀とは思わん。「兵法は詭道なり」という
 諺があるくらいだ。自信があるなら、それをぶつけてみろ。」
「少佐・・・」
623:2008/11/15(土) 23:26:36 ID:MQoT6+PO0
「タイガ、カイル、マテウス、そしてひよっこ!!お前達はレオンのサポートに集中しろ。
 敵を攪乱し、拠点をつぶすことが今回の作戦の最大の目的だ。敵を倒すことは二の次と考えろよ!!」
「そんなんわかっておりますよ少佐殿ー。まあ俺たちがいれば大丈夫と言う事で。」
「・・・そういうタイガが一番心配だな。タイガ、前の戦いのように16機撃墜、陸戦型ジム完全大破
 ということをやらかしたら、別途修正メニューを用意してやる。覚えておけよ。」
「た、少佐!!それは堪忍やわ〜!!」
「だったらさっきも言ったとおり、サポートに集中するのがお前の仕事だ。残り3人をちゃんとサポートしろよ」
「りょ、了解であります。」
「おい、ひよっこ!!」
「た、少佐殿、僕にはユウって名前がぁ・・・」
「そういう台詞は上等兵になってからいうもんだな。お前のジムは攻撃力も防御力も弱い。ただ機動力だけはあるから
 敵に目視されたら即時に反対方向に逃げろ。ドームから回ってくればそう簡単には追いつけまい。」
「りょ、了解です〜」
「カイル、マテウス、お前達はひよっこの誘いを全力でサポートしろ。言われなくてもタイガが
 突っ込むだろうから、残敵の掃討が目的だ。ひよっこを孤立させるなよ。」
「了解であります。少佐殿。」
「了解・・・。」

『出撃、2分前!!MSは出撃カタパルトに順次乗って下さい!!』
「レオン、知っての通りミノフスキー粒子が50%台の散布率だ、ダッシュしなければレーダーには映らまい。うまく進めよ。」
「タンクなら海中でもキャタピラで安定するので、海沿いルートにて侵攻します。」
「ラスク、お前はレオンのサポートだ。まさか敵も2人で拠点を侵攻するとは思わないだろう。ただ、ロケットランチャーの
 乱射は気をつけろよ。」
「了ー解。レオン、よろしくな。」
「ああ。じゃあ行くか。」
624:2008/11/15(土) 23:26:55 ID:MQoT6+PO0
ビーッ!ビーッ!ビーッ!ビーッ!
『MS発進1分前!!1号機から順に、出撃準備をお願い致します!!』
「よーしお前ら、ジオンどもに連邦に兵有りと見せつけてやれ!!」
「少佐、成功したら、飯はよろしゅう。」
「ああ、ステーキでもホットドッグでもスシでもおごってやる。だから成功させてこい!!」
「よっしゃ!!俺はスシがええなぁ〜」
「僕はケーキがいいです。お姉ちゃんが良く作ってくれたしなぁ・・・」
「ま、私はビールくらいでいいですよ少佐。」
「・・・ムニエルはあるよな・・・」
「少佐、久々にBARにでもいきましょうか。この後で。」
「やっぱり、ここはハンバーガーなのかなー。あのアメリカンサイズの。」
「お前ら!!そんな腹の心配の前にやることがあるだろうが!!忘れるな!!レオン!!」
「Ye,Yes,Sir!!第8部隊、全機出撃!!目標、敵拠点ダブデの壊滅!!」
「「「「「了解」」」」」」
「1/2/3/4/5/6番機、発進!!」
シャロン伍長の連続したアナウンスに従ってカタパルトから順次MSが発進していく。
「各パイロットに連絡。作戦遂行限界は250秒、それ以上になった場合、このビッグトレーは速やかに戦線を離脱します。注意して下さい。」
こうして、俺たち6人の、もっとも過酷でもっとも不利な潜入戦が、幕を開けた。
625:2008/11/15(土) 23:27:38 ID:MQoT6+PO0
次回予告
♪(どん)ぱぱらーぱーらー(どどどどん)
 ぱぱらぱっぱぱっぱー(ちゃーちゃっちゃっちゃっちゃっちゃー)
 ぱーぱぱー

ニューヤークでの6人体制という作戦で拠点撃破を狙う第8部隊。
レオン少尉はタンクで拠点を攻撃するが、敵の高機動MSと新型MSの猛攻が迫る。
ジオン軍の高機動MSにことごとく被弾する第8部隊、そしてその惨状を目にした
ラスク少尉はある賭に出る。
次回「第8部隊・敵拠点破壊作戦(後編)」

君は、生き延びることが出来るか・・・
626:2008/11/15(土) 23:36:58 ID:MQoT6+PO0
おっと、もう1週間過ぎてしまった。
ということで後編です。

ジャブロー地上の書きかけ、MS追加とかあったから
ちょっと書き直さないといけないなぁ。
スナIIとか絡ませないといけないけど。
ちなみにモデルのクイズをやっている人には次回の追加2人が誰だか
分かるとおもいます。

ええ、もちろん野郎を追加する気は毛頭ございません(笑)
627:2008/11/15(土) 23:37:35 ID:MQoT6+PO0
「作戦、開始!!、以降、ビッグトレーからの通信は暗号化片方向モードに移行、チャンネルは109chに設定。OVER。」
シャロン伍長の平時通信が途切れる。これ以降は基本的にビッグトレーへの通信は出来ないと言う事だ。
ある意味天国への片道切符という状況だな。

俺たちはビッグトレーのカタパルトからNYに降り立った。一時は世界有数の大都市として
ビルの摩天楼と多くの人間が行き交ったあのニューヤークはもうここにはない。
あるのは荒涼としたビルだった物の残骸と、曇りの空に吹き抜ける風、そしてまるで
昔のゲームのキャラのように一部分がかけたベースボールのドームぐらいだ。
そんな感傷に浸っていると、レオンが指示を連絡した。

「みんな、暗号化通信の準備はいいか?」
「今セットしようと思っているんですけど、なんか符号に使ういい文字列が浮かばないんですよ。」
「あんまり長いと時間かかるし、かといって短いとジオンのモビルスーツにばれちゃいますし。」
「かー!!!、そんなこと考えている暇があるかいな!!。レオン、そんなら
 俺が提案しちゃる。「タマドロギロケロクル」で決まりや。」
俺は面食らった?なんかの暗号か?そう思って思わず口にしていた。
「はあ?タイガ、それはどういう意味なんだ?」
「は?ああ、昔俺が見ていたアニメのキャラの階級順だ。そのアニメも軍隊だったし。
 ちなみにこのタマっていうのがひよっこユウと同じ2等兵だったしな。」
「曹長殿〜ひどいですよー。」
「まあこんなのジオンのアホどもは覚えているわけがないからちょうどええやろ。」
「まあ、そういうのもありとは思いますが・・・レオン少尉、いかがしますか?」
628:2008/11/15(土) 23:38:12 ID:MQoT6+PO0
レオンはしばらく考えていたが、
「ま、こういう遊び心もいいんじゃないかな。じゃあタイガの言うとおり
 「タマドロギロケロクル」にセットして平時通信を終了するぞ。音声通信は
 出来るだけ使用を控え、連絡はシンボル送付にて通信を実施するようにすること。
 では平時通信はここまで!以降は暗号化モードに移行のこと!OVER」
通信が一時的にきれ、俺は端末にさっきの符号を入れた。タイガも訳がわからないな。
符号をいれ、通信スイッチを暗号化モードに切り替えると、また5人の声が聞こえてきた。
「全員、符号入力は完了したか?」
「レオン少尉殿、完了であります。」
「こっちはOKですねぇ。」
「準備万端。いつでもいいでぇ。」
「俺も入れたぞ。」
「コレで全員・・って、マテウス伍長は?」
「・・・・くーっくくくくく。」
「お、おいマテウス!!ど、どうしたんだ!!」
たまらず俺が聞いた。何か気が触れたような言い方だったんだが?コンバットハイ?
「・・・・冗談だ。ちゃんと他のメンバーの声は聞こえている。」
「マテウス、お前、実はそのアニメ見てたやろ?まったく。」
タイガがすかさず突っ込みを入れる。
「・・・・ふ、俺もアニメくらいは見ていたさ。」
あのマテウスがそういうことを言うなんて、ちょっと面食らったが、
各面々も意外だったらしい。
「まあ、戦闘の前の冗談にしては上出来ですかねぇ、マテウス伍長が
 そんなことを言うのは思いもしませんでしたよ。」
「伍長殿、あとでそのアニメ、内容教えて下さいね。ちょっと興味が
 沸いてきましたよー。」
「ユウ!!マテウスに聞くよりこの俺に聞け!!全巻何度も見てたからな。」
「えー、タイガ曹長殿だとなんか長くなりそうでー。」
「かー!!、ユウ、そんなん言うならこの戦いの後で格闘シミュレーション特訓や!!25回勝つまでやめさせないでー。」
「え、えええ、勘弁してくださいよ曹長殿〜」
629:2008/11/15(土) 23:38:33 ID:MQoT6+PO0
なんかちょっとだけ微笑ましくなった。この場がビッグトレーだったら最高の一時
だったかもしれないが、既に戦場に入っている俺たちには気休めくらいにしかならないのは皆承知していることだろう。
そして
「よし、特訓も決まったことだし、出撃だ。全員シンボル通信の準備!!。」
通信が切れ、俺も、他のメンバーも、シンボル通信用の操作コンソールから
以下の内容を入力した。
「「「「「よろしく!」」」」」


♪ちゃららーん、じゃがじゃーん〜
(黒背景に白文字で)

「第8部隊・敵拠点破壊作戦(後編)」
630:2008/11/15(土) 23:38:50 ID:MQoT6+PO0
シンボル通信を受けとった後、レオンは通信で
「俺はラスクと左側の海中から敵拠点を狙う。残りの4人は俺たちが海から攻めあがるのを
 敵に気づかれないよう、うまく陽動を頼む。今回は敵拠点破壊が目的だ。敵戦力の壊滅は
 二の次だ。では、各員作戦開始!!」
「「「「「了解!」」」」」
こうして俺たちの作戦が開始された。

ビッグトレーから橋の袂まで来たとき、レオンは通信ではなく
「回り込む!」
とシンボル通信で連絡し、川の中に突入した。
ミノフスキー粒子が50%という状況のため、現在レーダには敵を示す点が表示されていない。
当然敵も同様だろう。
そう思いつつ、俺もレオンの次に川に突入し、河口から海に出て敵拠点を目指すルートへの突入を開始した。
あとはタイガ、カイル、マテウス、ユウの4人に任せるしかない。
水中では俺の陸戦型ガンダム・ジム頭もガンタンクも機動力が半減されかろうじて進める程度だけに、
ここで茶色のマスコットやデブ熊、そして青色の爪野郎が突入してきたらかなり不利だ。
こればっかりは神に祈るしかない。
そう思いつつ、俺は操縦桿を握りしめ海の中をひたすら歩くことに専念した。
ブーストペダルもジャンプペダルも踏めない状況というのは結構緊張するよな。
レオンはタンクだけにキャタピラだから余り気にもしないと思うが、足が付いている
MSの水中移動は振動と浮遊する感覚が混じりあいあんまり心地良い物ではない。
631:2008/11/15(土) 23:39:06 ID:MQoT6+PO0
海の中は凄く静かだった。
静かな空間を進んでいると、今回の作戦をふっと顧みる自分がいた。
元々少ない戦力を4:2で分けるなんてかなり無茶だが、拠点破壊は元々リスクが高い
作戦だけに、無茶以上に無謀だった。
そう考えると、自ら進んでタンクに乗るレオンにはなんか申し訳がないと思える
感情が沸いてきた。

俺は無意識のうちに、シンボル通信で
「すまない」
とレオンに発した。
レオンは俺の真意をくみ取ったかどうかは分からないが、しばらくして
「ありがとう」
と返してきた。
その一言が、たった一言だけだったが、俺はうれしかった。
今は静かな海だが、これから硝煙と油が混ざり込む世界になるのかも
しれないのだから。
632:2008/11/15(土) 23:39:59 ID:MQoT6+PO0
そういえば俺たちの自己紹介がまだだったな。
俺はラスク。一応20歳。自分のやりたいことも決まらず、ふらっと士官学校に入学したら
飛び級で卒業することになり、そうして1年、まあ少尉が役不足
という感じも持っているが、これでも尉官。職業軍人らしからぬ
軍人って感じ。だから乗っているMSも固定じゃないんだが、一応
尉官としてあの陸戦型ガンダムに乗っていることが多い。今回は壊れて乗れないけどね。

今第8部隊を率いているのが、レオン。俺より4つ上の少尉。軍隊は
年齢より階級で物事が決まる世界だが、俺は初めてあったときから
奴の熱い心意気が気に入ったので、俺と同階級とは思っていない。
だから、この部隊の隊長をお願いしている。レオンは「俺はそんな器じゃ
ないんだがな。」とはいうが、お前のカリスマ性は十分隊長だと思っているぞ。
尉官だけに大体のMSは乗れるんだが、いつもは俺と同じく陸戦型ガンダムが
主搭乗機。ただ俺と違い本当に気に入っているらしい。

で、格闘機に乗って無茶ばっかりしているタイガ曹長。年は23だったと思った。
かなりの暴れん坊で基本的には射撃よりも格闘を好む。
「ビームサーベルは漢の証や!!」とか言って敵MS群に突入して
ザクや青角やその他大勢のMSを滅多切りにするのが戦法。
そのため奴が戦った後のMSは故障箇所が多く、撃破数に応じて大破した
MSも数知れず。整備班からは毎回恨み節が聞こえるほどの戦歴?らしい。
普段は標準語だが、何故か感情が高まると地元の訛りが出てくるのは
性格なんだろうか。

ジム・コマンドに乗るカイル軍曹。部隊には珍しい眼鏡かけ。たしか
22じゃなかったかな。性格が凄く落ち着いている優男で、
いつも微笑みが絶えない。タイガと違い射撃が得意で、近距離からの
マシンガンやビームガンの的中率は半端でなく高い。眼鏡かけて
いるのにだ。局地戦での戦術についても造詣が深く、そのアドバイスで
何度か窮地を脱したこともあるうちの部隊の知恵袋かな。
633:2008/11/15(土) 23:40:25 ID:MQoT6+PO0
最後は、ジムに乗るユウ。19歳とまだ十代の若さ(俺が言うのも変だが)
あどけない顔が子供の様な顔立ちで、ビッグトレーの女性クルーからは
絶大な人気があるそうだ。ちょっと臆病なところもあるが、何か心に
秘めるものがあるのか、作戦には必ず参加している。二等兵と言う事で
まだジムしか乗っていないが、後方支援という意味では前回病院送りになった
負傷兵よりはだいぶましな働きをしている。俺もうかうかしているといつの間にか
抜かされてしまうかもしれない。

という面々の俺たち。でもよく考えたら全員個性的なプロフィールの面々ばっかりだな。
おっと、そろそろ現実に戻らないと。
634:2008/11/15(土) 23:41:04 ID:MQoT6+PO0
俺とレオンが高速道路に面した海沿いを進んでいる頃、NYの町中では・・
「カイル、どないなっている?」
タイガが中央の丸いビルまで向かいながらカイルに敵MSの確認を行っていた。
「えーっと、青鬼が2機、水色が1つ、爪有り1、緑が・・・1機って感じですねぇ。」
「カイル軍曹、凄いですね、眼鏡になんか望遠レンズでも付けているんですか?」
「いやいや、隙間から色がちらっと見えただけで、本当に私たちが把握しているMSかの
 保証はないわけですから・・・」
「でも色が分かれば大体のMSの特徴が分かるじゃないですか。今敵のMSは
 グフ、グフのカスタム機、ズゴック、ザクIIの5機ですね。」
「おうおう、グフが2機、カスタムを入れて3機やてー?上等やんけ、俺がぶちのめしたるわ!!。」
「まあまあタイガ曹長殿、いくら曹長殿でも3機相手には無謀ですよ。ここは
 集団行動で確保撃破・・・といく必要があるかと。」
「俺の後さえ取られなければあんなけったくそ悪い青MSなんてこのスピアで
 串刺しや!!なんなら串刺しにしたあと衣付けて揚げてもええで。もちろんソースは2度付け禁止は守ってもらうがなー。」
「タイガ曹長、MSの串揚げなんて・・・」
「かーっ!!おいひよっこ、ここでマジつっこみしてる場合か!!そこは
 『そうそう、キャベツは食べ放題やし・・って、MSが食えるかー!!』
 ってつっこみをするところや!!。」
「あ、あのー、ぼ、僕ー。」
「タイガ曹長、いたいけな二等兵をからかって遊ぶのもほどほどにして下さいね。」
「カイル軍曹、俺は世間のな・・・」
「・・・・漫才のお楽しみのところ悪いが、どうやらこちらに来たようだ。」
「なにぃ?」
丸いビルの脇から、青鬼と呼んでいるMS、グフが2体姿を見せた。
「ひよっこ、つっこみの話しは後や、いくでー。」
「さて、曹長殿のお守りを始めますか。」
「う、ううう、お、お姉ちゃん・・・、ぼ、僕がんばるよ!!見ていてね!!」
「・・・カイル、タイガ、ユウ、絶対に、海側に敵を持って行かせるなよ。
 俺たちは、あくまでも、陽動が任務だからな・・・」
「あー!!マテウス、わーってるわーてるって!!じゃあ、いきまっせー!!」
「「「了解!」」」
635:2008/11/15(土) 23:41:19 ID:MQoT6+PO0
その頃ビッグトレーの艦内司令室ではでは
「作戦開始後1分経過、現在タイガ機、カイル機、マテウス機、ユウ機が
 中央旧センタービル付近にて敵MSと交戦中!!」
シャロン伍長が全体MAPを確認しつつ報告する。
「レオンとラスクは?」
「現在西側海中を北上、敵拠点砲撃地点に向かう物と思われます。」
「現在の敵の戦力は?」
「機影からの確認では青MS2機、水色1機、爪持ち1機、緑1機、よって
 グフタイプ3機、ズゴックタイプ1機、ザクタイプ1機と推測します。」
「ふむ・・・」
「敵MSは5機とも中央ビル付近へ侵攻。幸いレオン、ラスク達の存在には
 気づいていないようです。」
「ミノフスキー粒子が50%なのが幸いだったか・・・だがビッグトレー周辺に
 敵が侵攻してくる可能性もある。迎撃用意は怠るなよ。」
「はい。」
少佐の命令を受け、シャロン伍長は館内への全体放送を開始した。
「ビッグトレー全館に通達。現在当部隊のMSが敵MSと交戦中。周囲に敵機影は
 確認されていないが、突然の襲撃に備え迎撃配置を展開のこと。また整備員は
 所定作業終了後、速やかに隔壁エリアに退避。砲撃手は第1種戦闘配備で周囲の警戒を
 実施のこと。」
「さて、あとはレオン・ラスク達だけだな・・・」
「大尉・・・」
「シャロン伍長、とりあえず敵拠点の状態監視を継続してくれ。拠点の状態は
 逐次MS部隊に連絡するように。」
「了解です。」
「たのむぞ、レオン、ラスク・・・」
ビッグトレーの中では異常な緊張感が漂っていた。
636:2008/11/15(土) 23:41:31 ID:MQoT6+PO0
ビル周辺では激しい戦闘が開始されていた。ビル左側では
「おおりゃぁ!!」
タイガのジム・ストライカーが持つツイン・ビーム・スピアがグフの装甲をかすめる。
「そっちも得物ブン回すのは得意かもしれへんが、こっちはもっと得意なんやー!!」
グフのヒート剣よりやや長いスピアだけに、敵も適正距離の間合いに入れずよけるのがやっとという
感じである。そうしているうちに
「すみませんね、恨みはありませんがこれも作戦のためでして。」
カイルのジム・コマンドからブルパップがうなる。殆どがグフに被弾、グフ1機から煙が上がる。
「さすがやな、カイル!!」
「いえいえ、まだまだですよ。って、無駄口をきいている間にもう1機襲ってきましたよ?」
「なんやてー?!」
煙の上がったグフの隣から無傷のグフが現れる。
こっちは抜刀せず、左手を水平に構えフィンガーバルカンを放ってきた。
バルカンはジム・ストライカーの左肩に被弾、
「おおっえぷ!!」
「曹長、ダメージは?」
「こんな青鬼のバルカンでわいをいてこますたぁ、おんどりゃええ根性してるでー。
 目には目を、バルカンにはマシンガンをやー!!」
そういうなり右手にマシンガンを構えて乱射するジム・ストライカー。
ただねらい目がばらついており、何発かがかろうじてグフの手や足に当たる状態だった。
「これはこけおどしや、本物はこっちやさかい、ぎょうさん受け取りやぁぁぁぁ!!」
ばらついているとは被弾しているグフ、操縦がよろけている間に、またもやスピアに持ち替えた
ジム・ストライカーがグフめがけてジャンプする。
「ほーれ、掃除や掃除!!こまめになぁ!!」
十分チャージしていたのであろう、スピアの太さが最大になったをのを伺っていた
タイガがもう1機のグフに突きの攻撃を仕掛ける。
「1!2!3!4!」
4連撃の突き攻撃がグフを襲う。
「シメはしっかりとなぁ。受け取りやぁ!!」
そして最後にバッターが球を打ち返すかのようにフルスイングを仕掛ける。
鈍い機械音が響く、その後グフからかなりの煙と機体全体に電流が走る。
637:2008/11/15(土) 23:41:48 ID:MQoT6+PO0
「では仕上げに。」
煙を利用してタイガの右に回り込んでいたジム・コマンドのブルパップがさらにうなる。
こちらは集中してグフの機体に命中、9発は命中したかだろうか。
命中後、間接から小爆発がおこり、片側のグフは地面に倒れ込んだ。
「はい、一つ上がりですね。」
「カイル〜おどれ〜人の獲物を横取りしやからに〜」
「まあまあ、1機倒したところで別に戦功に影響するわけ・・・うぁぁ!!」
「カイル!?」
その瞬間、タイガが先に攻撃したグフのヒート剣がカイルのジム・コマンドを切り刻む。
3撃食らったようだ。ジム・コマンドが一旦地べたに膝をつく。
「カイル!!」
「だ、だいじょうぶ、のよう、ですね・・・」
「おどりゃぁぁぁぁ!!」
グフからは左背面となっていたタイガがバルカンで応酬する。
グフは気づいていなかったのかバルカンを食らってよろめく。
「フルセットでお見舞いするでぇ!!」

その頃ビルの右側では
「・・・ふっ、この動き、ついてこれまい・・・」
カイルとタイガがグフに応戦している間に、マテウスのジム・ライトアーマーがズゴックに近づく。
ズゴックの背面ミサイルは紙一重でジム・ライトアーマーの脇を通過し、その結果ズゴックとジム・ライトアーマーの距離が縮まる。
「もらった!!」
まさに閃光(ライトニング)と言うべきか、懐に入り込んだ瞬間いつの間にかジム・ライトアーマーの
ビームガンはビームサーベルへと代わり斬撃がズゴックを襲う。
ズゴックは3回切り刻まれた。だが機体にダメージを与えただけでまだ大破までには至っていない。
「ちっ・・・」
隙を突いて爪が飛んできたものの、これを余裕でかわすジム・ライトアーマーだったが、
「右だ!!」MSの攻撃方向警告音声が発せられる。
「なに?」
そう思ったのもつかの間、グフ・カスタムのガトリングが右手に命中していた。
638:2008/11/15(土) 23:42:03 ID:MQoT6+PO0
「くっ!!」
幸い直撃ではなかったが多少のダメージを受けたジム・ライトアーマー。
その直後ヒート剣を出したグフ・カスタムに
「・・・簡単には行けそうにないな・・・・」
とマテウスがつぶやく。ブーストゲージは50%を切っており今踏み込むと
オーバーヒートで止まった瞬間蜂の巣になるのが目に見えている。
「一か八か・・・」
マテウスが分の悪いブーストダッシュからの踏み込みをする前に
ズゴックに向かう赤色の閃光弾。
閃光弾はズゴックに直撃、先ほどのジム・ライトアーマーで与えた斬撃のダメージと相まって
一旦膝をついた後、爆発した。
「・・・何?・・・」
マテウスは一瞬起きた出来事を理解できなかったが、
「マテウス伍長、大丈夫ですか?」
「・・・ユウか・・・」
ビルの影に隠れていたユウのジムが、隙を突いてジム・ライトアーマーの後に出、
向かってくるズゴックにビームスプレーガンをお見舞いしたのだ。
その爆発のせいでグフ・カスタムは一旦踏み込みを止め後退していた。
「伍長がダメージを与えてくれていたおかげで、スプレーガン直撃でも
 倒せましたよ。ダメージは大丈夫ですか?」
「・・・ジム・ライトアーマーだからな、あんまりご機嫌とは言えないようだ。」
「伍長・・」
「・・・次は当たらなければいい話だ。ユウ、まだ1機残っている。いくぞ。」
「は、はい!!」
ジム・ライトアーマーとジムはグフ・カスタムにめがけ突撃していった。
639:2008/11/15(土) 23:42:37 ID:MQoT6+PO0
戦闘開始後1分半。
俺とレオンは海に沈むガウの当たりまでさしかかった。
「レオン、拠点までの距離は?」
「ざっと700mくらいだ。ここからならばタンクで砲撃できる。」
「どうやら敵はビル群のタイガ達に集中している。今のうちだぜ」
「OK。周囲は頼むぞ。これで通信を切る」
「了解」
ガンタンクは通常対拠点用徹甲弾(もちろんMSも対象だが)
砲弾を装填しているため、通常の砲弾と違い誘導が効かない。
そのため、拠点に対して正確な砲撃を実施する必要がある。
700mはちょっと遠い距離だが、タンクにはこれくらいの距離が
ちょうどいいとのことで、この距離になるまでひたすら進んできた。
あとは砲撃するだけだ。ただ、砲撃すれば弾道が分かるため、
もちろん敵から居場所はバレバレになるが。
俺は敵の襲撃に備え射撃トリガーに指を置いた。
そしてタンクからの対拠点砲撃が始まった。
ズキューン!!
『命中』
「よし!!」
通常はマシンガンくらいでびくともしない拠点だが、タンクの対拠点弾だと
話は別で堅い装甲にダメージが易々と与えられる。もちろん1,2発程度では
落ちるわけでないが、ジムのスプレーガンを延々当てるよりは遙かに早く拠点落としが可能である。
レオンは続けて2発、3発と撃つ。
対拠点弾は3発撃つと砲弾装填及び数秒冷却が必要なため、しばらくは砲撃が出来ない。
この隙を突かれるとまずいわけだが、今のところ敵が向かってくる様子がない。
俺はレオンの砲撃する背面から離れて立ち、周囲の気配を探すのに集中した。
やがて冷却が完了したのか、砲弾が装填されたのを受け、レオンは砲撃を再開した。
「レオン、拠点の損傷率は?」
「ああ、いまちょうど50%位ってところだ。このまま打ち続ければ作戦は成功ってことだ。」
「そうか、しかし、やけに静かすぎる。拠点が砲撃されているのに、ここまで誰もやってこないのか?」
「ミノフスキー粒子があるからな、案外単独に接近している可能性g」
640:2008/11/15(土) 23:42:56 ID:MQoT6+PO0
その時だった。
山吹色にも似た閃光が俺の横をかすめる。
「ぐわっ!!」
「レオン!!」
閃光はタンクの左腕側に当たった。
「レオン、大丈夫か!!」
「ああ、コアブロックのやや下に当たっただけだ、コックピットには届いていない。」
「くそ、やっぱりこうなるのかよ!!」
俺は閃光が光った右側に機体を向けた。
すると、ザクやグフとは違う灰色と緑のツートンカラーのMSが銃口をこちらに
向けていた光景が展開された。
「う、うそだろ・・・」
「どうした、ラスク?」
「あのツートンカラー、そして突き出た顔のMS,そしてビームライフルらしき武器・・・
 話しには聞いていたが、ジオンがガンダムに対抗して開発をしてたMSが、まさか
 俺たちの前に出てくるなんて・・・」
「なんだって?そ、それはもしかして・・・」
「俺の記憶が正しければ、MS-14、ゲルググ!!」
「く、くそぉ!!」
「レオン、ゲルググは俺が引き受ける!!。砲撃を続けろ!!。ゲルググより拠点破壊が先だ」
「頼むぞ!!」
最悪だった。
我らが連邦の誇るMS、RX-78ガンダムシリーズのその能力に震撼したジオン軍が
あらゆる方面からガンダムを研究し、その対抗MSとして開発したのがこのゲルググ。
しかも、試作型で数えるほどしか存在しないガンダムシリーズと違い、ゲルググは多少ながら
量産をしたということで、数は半端ではないと聞いている。
いわば、本物に近いレプリカのガンダム相手に戦うようなものだ。こちらが乗っている所詮は
規格外部品の寄せ集めであるガンダム「もどき」や、生半可な腕では勝てるわけがない。
そのゲルググがビームライフルを構え、こちらに向かってくる。
641:2008/11/15(土) 23:43:31 ID:MQoT6+PO0
「レオン、無茶するなよ!!」
「ラスク?」
俺は踏み込んでいた。水中ではロケットランチャーの発射速度は当然遅くなるため、
こんな距離で発射しても当たるわけではない。幸い、ゲルググは俺よりもタンクの
撃破を優先しているのだろう、タンクめがけて接近している。
ビーム兵器は水中では威力が半減するだけに、接近戦に持ち込む腹だ。
「やらせるかよぉ!!」
俺はサーベルを抜刀し、ゲルググに斬りかかった。機体が重いとはいえ、それなりの回数は奴に食らわせることが出来るはずだ。
「でやぁぁぁぁ!!」
俺の一撃がゲルググの機体に当たる。が、浅く切り付けただけで殆どダメージを受けていない。
「装甲まで、固いのか?!」
よし、それならマルチランチャーで・・と思った俺はさらに踏み込んで近接での
射撃へ持ち込もうとした。しかしその攻撃に気づいたゲルググは、銃をなにやら筒のようなものに持ち替えた。
「あれは?」
そう思った瞬間、ビーム状の刃が上下に出たかと思うと、そのとたん俺のジム頭にその刃で斬りつけられた。
「ぐあぁぁぁ!!」
ジム頭ではあるが陸戦型ガンダムであるこの機体の高い装甲でもそれなりの衝撃を受けた。
機体の損傷情報は頭下の部分に水平に斬痕が確認され、それなりにダメージを負っていることが分かる。
「やりやがったな!」
そうつぶやきながら再度ゲルググの懐に踏み込む、ゲルググはあの薙刀見たいな武器を構え斬りつけようとした。
「甘いんだよ!!」
俺は斬りつけると見せかけてブーストでゲルググめがけ突進した。
斬りつける前に懐でブーストタックルすれば、リーチの差でタックルが勝る。
渾身のタックルを受けたゲルググは後にとばされる。
「どうだ!!」
俺は姿勢を構え、抜刀しようとしたその時、またオレンジ色の閃光が俺の右脇を通り抜けた。
「なんだと!!」
その先には砲撃するレオンがいる。いまのは完全に背面近くへの射線、
まずい、タンクに直撃している可能性が・・レオン!!
俺はゲルググの裏を向き、砲撃しているレオンの姿をか確認したが、
タンクの120mmキャノンの砲門冷却装置に見事に命中していた。
642:2008/11/15(土) 23:44:23 ID:MQoT6+PO0
レオンのタンクはそのダメージが故、前進にプラズマが走るような電流が確認される。
いけない、あれはMS小破波一歩手前の状態。俺は敵が前にいることも忘れ、音声通信で
「レオン!!大丈夫か!!レオン!!」
必死になって叫んでいた。
「レオン、応答しろ、レオーーン!!」
「ら、ラスクか・・・」
「レオン!!」
「しまった、俺としても迂闊だった・・・予備弾を装填している最中に冷却装置に直撃したようだ。」
「レオン、それで砲撃は続けられるのか?」
「駄目だ、冷却装置がやられたおかげで安全装置が作動しっぱなしになっている。主砲での砲撃が出来ない。」
「く、くそぉぉぉぉ!!」
迂闊だった。敵はタンクを狙っているのだから隙を見て射撃でタンクを攻撃すると言うことが
想定されているはずだ。近距離で狙おうとした俺の安直な発想を呪った。
「作戦限界時間まで、あと1分!!」
シャロン伍長が一方的通信をしてきたが、俺はゲルググへの牽制を行いつつ、
平時通信に切り替え、ビッグトレーへの連絡を図った。
「シャロン伍長、敵拠点ダメージはどれくらいだ?」
「ラスク少尉殿!!、作戦遂行中の平時通信は禁止ですよ!!通信が傍受されたら・・・」
「レオンのタンクがいかれ寸前なんだ、そんな事に構っている状態じゃねぇ。
 ともかく、どれくらいなんだ!!」
「は、はい、現在損傷率92%程度と推測されます。」
「くそ、あれでやられていなければ砲撃で拠点が破壊できたのに・・・」
俺はその状況を悔やんだが、ある言葉が浮かんだ。砲撃?そうだよな、ロケットランチャーも
砲撃だよな。砲撃武器なら、拠点にダメージを与えられるかもしれない。
「レオン、聞こえるか?」
「ああ、通信は問題ない」
「タンクはの走行系は?まだ自走できるか?」
「やられたのは冷却装置だ。走行系にとりあえず異常はないようだが・・・」
643:2008/11/15(土) 23:44:44 ID:MQoT6+PO0
「よし、レオン、お前は拠点に戻れ。途中の護衛はユウにお願いしろ。」
「ラスク?何を考えているんだ?」
「いいから俺の言うとおりにしろ。砲撃できないタンクはただの自動車だ。
 それに今のお前のタンクは全然固くない、やわらか戦車状態だ。ちょっとつつかれただけで
 すぐにダメージを負う。この場にいる意味がない。」
「ちょっと待てラスク、俺が戻るのはいいが、お前は・・・」
「いいから行け!!ゲルググがお前を追っかける前に行くんだ!!」
「ラスク・・・・」
俺はレオンとの通信を留め、ユウへのシンボル連絡を行った。
「タンク防衛、応援頼む」
その信号に気づいたのか、ユウからは
「了解」
と返信が。
レーダーには市の中心から海側にダッシュする味方機影が確認できた。間違いない、ユウが来てくれている。
「これでいい。行けレオン。ゲルググといえども1:2ではこっちが有利だ。有利な状況のうちに
 早く!!」
「ラスク・・・・済まない。でも、死ぬなよ」
「ああ、作戦が終了したら、ビッグトレーでレギュラーコーヒーでもおごってくれ、ブルマンでな。」
こうして、タンクは正面をむき直すと拠点方面に走り出した。ゲルググがそれに気づき追いかけようとするが
「2度も同じ事はさせない!!」
今度は完全に俺のタイミングだった。ビームサーベルで2回、ゲルググの胴体と右腕に斬りつけ、ゲルググをダウンさせる。
その間、タンクはかなり後方まで下がった。さすがにゲルググのビームライフルも届かないだろう。
「さーて、俺の仕事と行きますか。」
俺は倒れているゲルググに見向きもせず、ガウの残骸に乗るべくジャンプペダルを踏み出していた。
644:2008/11/15(土) 23:44:58 ID:MQoT6+PO0
一方地上では
「はあ、はあ、はあ、はあ、こ、この水色、い、意外とやるでぇ。ま、まあ、お、ワイに比べたら
 た、たいしたことないんやが、な。」
「そ、そうですねぇ・・・、た、確かにタイガ曹長殿と、お、同じかもしれ、ませんねぇ・・」
「・・・・た、ただのき、斬りつけバカと、比較するのが、ま、間違っているな・・・」
ジム・ストライカー、ジム・コマンド、ジム・ライトアーマーは水色の敵MS,グフ・カスタムに翻弄されていた。
高威力なガトリングシールドとヒート剣のおかげで近距離・格闘のほぼ両方に優れる上に、
最後に残っていたザクのマシンガンの射線のおかげで懐に入ることすら容易ではない。
「さ、さっきのグ、グフはたいしたことな、なかったんやが、なして色が変わるとこうも変わるかいな・・・」
「ゆ、ユウ君がうまく倒してくれたから良かったですが、ユウ君はレオン少尉殿を援護するために
 戦列を離れてしまいましたしねぇ・・・」
「・・・・こっちは3機、向こうは2機。どう考えても有利とは思う展開だが・・・」
こうしている間に、ザクが距離を離しマシンガンで攻撃しようとする構えを見せる。
「そ、それじゃ、あの緑は私が行きますから、曹長と伍長は水色を。私の機体では
 格闘はあんまり・・・」
「そ、そやな、じゃあカイル軍曹、あとはよろしゅう・・・」
「・・・・所詮はザク、油断しなければ、どう考えてもカイル軍曹が有利・・・」
「ごちゃごちゃ言っている場合か!!敵さんシメにかかってきてるでぇ!!」
「さーて、ありったけ撃ちますから、覚悟して下さいねぇ!!」
「・・・俺の機動力も甘く見られたものだな・・・」
その台詞を言うなり、まずジム・コマンドがジャンプしてザクめがけてブルバップをありったけ打ち込む。
当然ザクもマシンガンで応戦。真っ当に当たっているだけにジム・コマンドの機体に
かなりの弾痕が打ち付けられるが、それをものともせずひたすらブルパップを打ち込む。
そのうちザク・マシンガンの弾が弾切れになったのか、銃弾の嵐がやんだ。
「では、チェックメイトですねぇぇぇぇぇ!!!」
ブルパップの弾を撃ち込んでザクの前に着地するなり今度はバルカンを乱射した。
近距離でのバルカンの乱射ではザクもひとたまりもない。今度は弾痕がザクに打ち付けられる。
645:2008/11/15(土) 23:45:11 ID:MQoT6+PO0
それを見ていたグフ・カスタムが左腕のガトリングシールドを構え背後からジム・コマンドを迫撃しようとしたが
「おおっと、水色さんの相手は、このわいや!!」
「・・・俺の機動力を見くびったこと、後悔するんだな・・・」
後からジム・ストライカーのマシンガンが、右横からジム・ライトアーマーのビームサーベルがそのガトリングガンの
トリガーが引かれる前にグフ・カスタムに命中する。
「こいつはさっきのおつりや、とっときやぁ!!」
そしてすぐさまスピアに持ち替えたジム・ストライカーの斬撃がさらにグフ・カスタムに襲いかかる。
「チャー!!シュウー!!メー−−−−ン!!」
3回の振り回しをまともに食らったグフ・カスタムは、さすがにその衝撃に耐えきれず、電流を流しながら爆発した。
「あんまり人を怒らせるんやないでー・・・ってカイル!!軍曹!!」
「はいはい、なんでしょうかね?」
「軍曹、さっきまでザクとしばきあってやないか。って、あれ、緑色は・・」
「とっくにマテウス伍長がとどめを刺してますよ。」
よく見ると、いつの間にかジム・ライトアーマーがザクの周辺まで移動していた。
ザクはジム・ライトアーマーのビームサーベルで切り刻まれ、片腕片足が切断され
地面に倒れ込んでいるようだ。
「・・ふっ、力業だけが戦闘では無いことが照明できたわけだな、曹長殿。」
「お、おどれはぁぁぁぁ!!」
「まあまあ、まだ戦闘中ですからこの続きは帰還・・・!!ってあれは?」
「どうしたカイル?」
「海の方から陸戦型ガンダム・・・ってあれはジム頭、ラスク少尉殿が?」
「な、なんやて?」
そう驚くのもつかの間、海側からジムとタンクがジム・コマンド達が固まる地点に向かってきた。
「こちらユウ、各機応答願います。」
「おう、ひよっこやないかい。今までどこでさぼってたんかいな?」
「曹長殿、酷いですよ!!いまレオン少尉殿の護衛に回っています。」
「レオン少尉殿が?」
「・・・そういえば、さっきからタンクの砲撃が止んでいるようだ・・・」
「各機、聞こえますか?こちらはビッグトレー。各機、応答願います。」
646:2008/11/15(土) 23:45:22 ID:MQoT6+PO0
「うわぁ、戦場に天使のシャロンちゃーんやー。シャロンちゃーん、もちろん聞こえてまっせー。あなたのタイガ曹長でありますよー。」
「タイガ曹長、非常時です!!冗談に答えている場合ではありません!!ラスク少尉が、砲撃できなくなった
 レオン少尉殿に代わって拠点に特攻していっているんです!!」
「「「な、なんだって!!」」」
「各機、聞こえるか?」
「レオン少尉?ご無事ですか?」
「ああ、とりあえずダメージは半端でないが機体はとりあえず自走できている。しかし、冷却装置に
 ビームの直撃を受けたおかげで拠点攻撃が一切不可能だ。」
「なので、僕がとりあえず護衛に向かったんです。敵の新型MSが追っ掛けてきましたが、僕とレオン少尉殿で
 代わる代わる攻撃してダメージを与えたので引き返したようなんですが・・・」
「おいカイル、さっき、俺は青鬼をいくつしばいたか覚えているか?」
「青鬼?グフですか?、そうですねー、1機は沈黙させましたが、もう1機はダメージ与えて・・・、それから
 良く覚えていません。グフ・カスタムの攻撃をよけるのに精一杯で。」
「・・・まずい、拠点に戻っている可能性がある。ユウ、ゲルググのダメージは?」
「タンクのボップミサイルとビームスプレーガンを何発か当てましたが、あんまりダメージにはなっていない様な気がします。」
「まずいでぇ!!拠点には最悪2機MSがおるってことやろ?、今のラスクの機体は格闘には向いてないやから、
 挟まれたら一巻の終わりや!!」
「かなりまずいですねぇ・・・とりあえず援護に・・」
『作戦終了まであと30秒です。各自、現時点で拠点への攻撃は放棄、至急帰投して下さい!!
 敵の爆撃機編隊がこのニューヤーク上空に迫っているとの本部からの通達です!!。』
「シャロン伍長!!なんや、お前はラスクを見殺しにせえってゆうとんのかぁ!!」
『・・・本部からの通達です。これ以上は、このビッグトレーも、爆撃されてしまいます・・・』
「・・・ち!!!、なんや本部は!!前線の兵士をなんだと思うてる!!」
「・・・タイガ曹長殿、帰投しましょう・・・」
「カイル!!お前まで!!」
647:2008/11/15(土) 23:45:31 ID:MQoT6+PO0
「・・・俺たちが言って全滅になったら、それこそジオンの連中の目論見通りだ・・・」
「タイガさん、ビッグトレーに、もうMSに乗れる人は、いないんですよぉ・・・・だから、だから・・・ひっく。」
「ち、ちくしょう!!おいレオン少尉、ワシらはどうすればええんや、ラスクを置いて
 このまま帰投する命令をおどれは出すんかい!!」
「・・・・・・」
レオンは押し黙っていたが、やがて
「もどれ!!」
「「「「え?」」」」」
「各自、本部の命令に従い、ビッグトレーに帰投。帰投後、ジオン爆撃機の迎撃準備に
 備えること!!以上、速やかに作戦指示に移行!!」
「レオオオオン!!おまんはそれで」
「全員、帰投しろぉぉぉぉぉ!!これは命令だぁぁぁぁ!!」
「少尉殿・・・」
レオンの声は心なしか震えていた。他の3人もそれをくみ取ったのか、
「ジム・コマンド、帰投します・・・・」
「ジム・ライトアーマーはまだ動ける、帰るぞ・・・」
「ふん、じゃあ命令やし、ワイは戻るで。命令やしな!!」
「・・・・」
「ユウ、どうした?、ジムに何かトラブルがあったのか?」
「見殺し、見殺し、見殺し、見殺しなんて・・・」
「おいひよっこ、帰投するでー、はよむかいや」
「・・・何をつぶやいている?」
「目の前で、やられているの、だ、黙ってみているなんて、ぼ、僕には」
「ユウ君、どうしたんです?早く帰投を?」
「できませんよぉぉぉ、僕にはぁぁぁぁ!!!見殺しなんてぇぇぇ!!」
そう叫ぶなり、ジムは拠点方面に猛ダッシュした。
「お、おいユウ、も、もどれ!!お前1機で、何が出来るって言うんだ!!」
「ユウ君、駄目です、引き返しなさい!!ジムでは勝ち目がありませんよ!!」
「おいひよっこ!!おんどりゃぁ、それは無謀やで、いくんやない!!」
「ユウ!!」
『ユウ二等兵、応答して下さい!!。ユウ二等兵!!』
こうして、ジムは拠点方面に向かっていった。
648:2008/11/15(土) 23:45:41 ID:MQoT6+PO0
「さて、予備弾は・・・あと3マガジンくらいはあるか。ある程度距離を離せば、
 いけるよな、徹甲弾ほどダメージは与えられないけど。」
海面をジャンプ、突入しながら、敵拠点・ダブデの猛烈な射撃をかわしつつ、拠点の裏側に回る。
「よし、リロードは完了っと・・・あとは・・・」
右からさっきのゲルググらしき機影がレーダーに移る。うかうかしている時間はない。
「打ち尽くすのみだぁぁぁ!!」
おれはロケットランチャーのトリガーを引きにかかった。
「おらおらおらおらおらぁぁぁぁ!!」
1マガジン当たり6発装填されているから、残るは18発、1発たりとも無駄には出来ない。
そう思ってはいる物の、おれはありったけの弾を撃ち尽くすことに全力を傾けていた。
ランチャーから発射された弾はダブデに命中し、被弾点から煙が上がる。
ダブデの至る所から煙が出ているだけに、かなりのダメージを受けていることは間違いない。
マガジンの弾を打ち尽くした後、ダブデの射撃を交わすため近くのビル影に移動する。
そこで予備弾倉への交換。まあ空のマガジンを出すだけだけどね。
次のマガジンが装填され砲撃可能となり、「よし、これで攻撃を」っと思った瞬間、
マシンガンらしき弾の衝撃を左腕当たりに感じた。
「がぁぁぁ!!な、なんだ?」
機影レーダーにいつの間にか左側に敵MSが確認された。青色のMS,グフだ。
ビームサーベルの斬撃らしき跡はあるが、まだ致命傷には至っていないらしい。
「へへっ、これは、どうやっても、駄目っぽいですか・・・」
グフはマシンガンを連打して間合いを詰めてくる。格闘を得意とする機体だけに、懐に
入られたらほぼ「ずっと俺のターン!!」が延々と続くだろう。しかも右側からはゲルググの機影がレーダーではなく
スクリーンでも確認できた。奴はビームライフルを携行している。射撃と格闘で挟み込む気だ。
「ま、こういう最後も、ありってことなのかな。レオン・・・」
感傷に浸っている暇もなかった。勝負は次で決まる。俺は両足をペダルに置き、
「だめだったら、あとは頼んだぞ、レオォォォォォォン!!!」
とりあえず空中にジャンプした。
「まだ残っているぜ、お釣りががよぉぉ!!!」
前にダッシュしたと同時に射撃トリガーを引きまくる。
649:2008/11/15(土) 23:46:01 ID:MQoT6+PO0
「うぉぉぉぉぉぉ!!」
残り12発、うち6発を絶え間なく打ち込む。
全て胴体の中心に当たる。100mも離れていない距離、これはさすがにはずすこともない。
「まだまだぁぁぁぁぁぁ!!」
ダブデの弾幕もそこそこに空のマガジンをはずし、残り6発も続け様に打ち込む。
「これで、終わりだぁぁぁぁ!!」
これを打ち尽くせば、もう俺は拠点への攻撃手段を失う。それは死に神が迎えに来るとというイベントと同義だった。
後からマシンガンの衝撃が俺の期待を襲い続けるが、そんな事に構っている暇はない。
俺は引き続いて射撃トリガーを引きまくった。
6発のランチャーが立て続けにダブデを襲う。
1発、2発、3発、4発、5発・・・そして6発目が命中。
命中後、煙が上がってはいるが、当てる前様子が変わることがない。
「ち、やっぱり、だめだった・・・か」
そう思った瞬間、ダブデ中央の部分から、爆発音が響く。
今まであらゆるところから射出されていた弾幕がぴたりと止んだ。
「や、やった、やったぁぁ!!」
あの爆発、拠点は間違いなく大ダメージ、破壊状態だろう。
そして着地。おっと、姿勢制御装置の調子が悪い。
立ち上がりのバランスもよくない。旋回もままならない。
ということは、ビームサーベル抜いても、裏のグフにはもう間に合わないか、
詰めが甘すぎた・・かな・・さて、誰が迎えにくるかな、綺麗な姉ちゃんの天使であ・・・
650:2008/11/15(土) 23:46:14 ID:MQoT6+PO0
バシューン!!
そう思う俺の頭上を、赤い閃光が突き抜けた。
「ラスク少尉!!」
「ユウ!!」
「スミマセン、遅くなりました。今のでグフの頭はつぶしましたから、あとはゲルググだけですよね!!
 少尉はうまく防御しつつ帰投して下さい!!もうすぐこの辺にジオンの爆撃機がくるとの情報です!!」
その隙に姿勢制御装置を予備系に切り替え、何とか立ち上がった俺は
「おいユウ、お前無謀だぞ!!ジムではゲルググに立ち向かうなんて無茶すぎ」
「当たらなければどうにかなるもんです!!」
「お、おい!!」
「もうこれ以上、自分の目の前で、大事な人を失うのは、いやなんですぅぅぅぅぅ!!」
猛スピードで抜刀しゲルググに斬りかかるユウのジム。その隣には、頭と胴を打ち抜かれ
横たわるグフの残骸があった。どうやら、2発的確に命中させたようだ。
いきなりグフを撃墜され不意を突かれたゲルググの抜刀も空しく、ユウのジムはゲルググの胴体に3回切りつけていた。
その衝撃に耐えきれず、ゲルググは全身に電流が走りながら膝をついた。
どうやらMSの破壊までとは行かないまでも、停止状態まで追い込んだようだ。
「はあ、はあ、はあ、はあ・・」
「おいユウ、ユウ、ユウ二等兵!!」
「は、はい!!」
「そこまでにしておけ。帰投命令が出ているんだろ?急いで帰投するぞ。
 俺の機体の損傷度が高くて1人ではビッグトレーに行くのもままならないんだ、手伝ってくれよ。」
「りょ、了解であります。」
こうして、俺のぼろぼろの機体はユウに先導されて帰投することになった。
651:2008/11/15(土) 23:46:35 ID:MQoT6+PO0
「作戦終了時間です!!各機、ビッグトレーへの帰投を優先!!」
シャロン伍長のアナウンスを聞きながら俺は
「はいはい帰りますよ伍長度殿って、こっちはまともに動けないんだから。」
「少尉殿、とりあえず、敵はいないようですから、僕が何とかお手伝いしますよ。」
「すまないな、ユウ。」
「いえ、上官殿を安全に帰投させるのは等兵の役目でありますから。」
そこで襲撃されちゃ、意味もないんだけどな。まあ今の俺にはそんな事を言う資格はないか。
ユウにアシストされながらボロボロの機体を引きずってビッグトレー近くの橋の前近くにくると、平時通信で他のメンバーが話しかけてきた。」
「よ、ラスク少尉、見事やったなぁ。」
「ロケットランチャーは拠点攻撃にはそれなりに効果ありますが、いやはや、破壊まで出来るとは恐れ入りましたよ。」
「・・・無謀だな。あまりにも美しくない・・・だが、今回はそれで俺たちは助かった・・・」
「ま、お褒めの言葉ありがとさん・・・って、お前らもなんかボロボロだな。帰投すると
 ロマノフのおっさんの雷が落ちそうだな。」
「しょうがないですよ、今回の作戦は元々無謀だったんですから。それはロマノフ班長も
 きっと分かってくれると思いますよ。」
「よう言うわひよっこ、お前が一番命令違反だったくせに。これは少佐殿にきつーく修正して
 もらわんとなー。」
「す、すみません・・・・」
「ユウ。」
「は、はいレオン隊長殿。」
「今回の帰投命令を無視してラスクの援護に向かった件は、等兵としてはあまりにも重大な命令違反だ。」
「は、はい。もう訳ありません。どのような処分でも、受けるように・・」
「しかし、そのおかげで拠点破壊を成功させたラスクを、失わずに済んだ。これはやむを得ない事情による現地状況判断として、
 戦時特例事項により、行動は不問にする。」
「ええ?」
「ユウ、ラスクを守ってくれて、すまない。この件は俺からも、少佐殿に叙情酌量の弁明を・・」
『各機、聞こえますか?作戦時間が終了しています!!、至急帰投して下さい!!ジオンの爆撃機が
 あと20Km圏内まで接近しているとのことです!!』
652:2008/11/15(土) 23:46:45 ID:MQoT6+PO0
「おっと、レオン、この続きはビッグトレーでだ。急いで戻ろう。」
「じゃあラスク少尉殿の機体は、私と伍長で引き受けましょう。マテウス伍長、ラスク殿の左を。
 私は右を持ちますので。」
「・・・・了解」
俺はジム・コマンドとジム・ライトアーマーに肩組されるように挟まれ、2機の鋭い推進力で
ニューヤークの町並みを駆け抜けていった。
「おいひよっこ、わいらもはよ戻らんと。レオン少尉殿を案内せーへんとな。」
「は、はい、タイガ曹長殿。」
「タイガ、ユウ、すまないな。一応自走は出来るが、途中で止まったら援護してくれ。」
「「了解」」
地面では時速60kmで駆け抜けるタンクの砂煙がブーストダッシュしながら走る2機の
MSの間から上がっていった。
ビッグトレーでは既に俺たちの受け入れ準備が進んでいた。管制担当の整備兵の指示で、1機ずつ
MSハッチに入り込む。
「第8部隊のMS6機、全部帰投。整備班は各機をMSハンガーに格納する準備を!!
 格納後5分以内に、本艦は基地まで撤収します!!」
ビッグトレーのMSハッチ内にシャロン伍長の指示が響く。整備兵達があわてて動き回りつつ、
一番損傷の酷いガンタンクから順にMSハンガーへの格納が開始された。
「1番レオン機、帰投しました。」
「2番タイガ機、戻ってきたでー。」
「3番カイル機、入りますよー。」
「・・4番マテウス機、入ったぞ。」
「5番ラスク機、何とか帰ってきましたー。」
「6番ユウ機、ビッグトレーに入りました!!僕で最後です!!」
「ハッチドアを閉めろー!!」
ガンタンクが入り、その他ジム・ストライカー、ジム・ライトアーマー、ジム・コマンド、俺のジム頭、そしてユウの
ジムがビッグトレーに入り、それぞれのMSハンガーに格納される。既にハッチドアは閉まっており、
これで外からMSハッチ内に攻撃される事はないはずだ。
653:2008/11/15(土) 23:46:56 ID:MQoT6+PO0
「全機MSハンガーへの固定完了!!」
「よーし、MSパイロットは各自のMSから降りるのじゃ!!整備班はこれよりMSの応急修理を開始、
 1時間で完了としろ!!」
ロマノフ班長がそれを整備兵に指示するなり、艦内アナウンスで
「MS全機のハンガー格納を確認、ビッグトレーはこれより基地への移動を開始します。なお、MSパイロットは
 10分以内に全員ブリーフィングルームに集合してして下さい。」
とシャロン伍長からの指示が到着した。
俺がMSのキャノピーを開けると、出撃時の整備兵が出迎えてくれた。
「ラスク少尉殿、お疲れ様です。何でも奇抜な作戦で敵拠点の破壊に成功したとか。」
「ああ、そのためロケットランチャーはボロボロだし、MSの姿勢維持制御装置もポンコツだ。
 まあ、今回は頭はつぶれなかったけどな。」
「基地には陸戦ガンダム用の予備頭部パーツが届いたとのことですよ。次回出撃時には
 ちゃんとした頭でいけると思います。」
「ま、ジム頭でもいけるっちゃいけるの分かったから、そん時にまた決めるわ。
 あと、結局ボロボロにして済まないな。」
「いえいえ、今回は小破程度ですから、部品を取り替えればどうにかなるレベルです。
 ジム頭を付ける無茶よりはだいぶ楽ですよ。」
「申し訳ないな。じゃ、整備は頼むぜ。俺は少佐様に怒られに行かないといけないんでね。」
「了解です。それでは整備にかかりますので。」
その整備兵はやれやれという顔をしていたが、何となく笑っていたような機がしたのは気のせいだろうか。
コックピットから地面に降りると、ロマノフ班長が各整備兵に指示を与えていたが、俺を見るたび近寄ってきた。
「おうラスク、今回はずいぶん無茶したのう。おかげで基地に行ってもワシらはゆっくり休むことも出来ない ようじゃ。」
「ま、仕方ないよ。俺も敵にゲルググがいたとは思わなかったからな。っていうか、レオンがあのような状態じゃ
 こうするしか方法はなかったと思う。」
「ふん、まあ、命を粗末にしなっただけでも、よかったと思わないとな。」
「そうだな、ま、今回は頭がつぶれてないから、そんなに修理は問題ないと思うぜ。」
654:2008/11/15(土) 23:47:18 ID:MQoT6+PO0
「ここに来てまだそのような口をきけるとは・・・まあよい、とっととブリーフィングルームに向かうのじゃ!!
 少佐殿に修正されてしまうからのう。」
「ああ、そうするよ。」
そしておれはロマノフのおっさんに背を向けブリーフィングルームに向けて歩き出したが、3歩進んだ後
「おっさん、俺のわがまま聞いてくれて、ありがとな。」
「ふん、ワシの腕がいいからじゃ。ビッグトレーにガンダムがきてもワシなら直せるでの。」
「そうかもな。」
「まあ、次はあんまり無茶なことは言うのではないぞ。」
「肝に銘じておきます。」
「ふん・・・・」
その班長の最後の言葉が、何を意味しているのか、俺には何となく分かるような気がした。

エレベータから上の階に上がり、ブリーフィングルームに入る。
そこにはレオンら5人と、シャロン伍長、そして少佐殿が既にいた。
テーブルには何故かビールらしきものが置いてある。
「おいおい、拠点破壊の英雄様がおそいでー。何してたんやー」
「まあまあタイガ曹長殿、整備兵とロマノフ班長と話し込んでいたようですから、それで遅くなったんでしょう。」
「・・・・時間厳守は軍人の守るべき規律だ。」
「まあまあマテウス伍長殿、今回位はしょうがないと思いますよ。」
「そうだなマテウス、ラスクのおかげで今回は拠点破壊が成功したからな。多めに見てくれよ。」
「・・・了解・・・」
「では、6人全員そろったところで、今回の作戦について少佐殿よりお話があるそうです。」
シャロン伍長が会話のキレを見計らって場を仕切った。
「レオン、タイガ、カイル、マテウス、ひよっこ!!。そしてラスク!!今回は良くやった!!
 おかげで拠点破壊任務を遂行することが出来た。礼を言うぞ。」
「また僕だけ〜」
ユウが不満そうな顔をするが、それをなだめるかのようにシャロン伍長が
「ユウ二等兵?二等兵は今回の作戦の公績により、本部基地帰還後、1等兵への昇進の
 通達が本部より連絡されました。」
655:2008/11/15(土) 23:47:33 ID:MQoT6+PO0
「ええ、そうなんです、え?、え?、えー!!!!」
「本部基地帰還後、一等兵の任官辞令連絡がありますので、ノジマ中佐のもとへ出頭して下さい。」
「りょ、了解でありますぅ。」
「なんやー、ユウ、やるやんかー。でもまだまだひよっこの域は出てないでー。悔しかったらはよう下士官に出世するんだなー。」
「ユウ君もこれで部下を持てそうですね。おめでとうございます。」
「ふ、1等兵ぐらいで満足するなよ、上はまだまだだからな・・・」
「大尉殿、これは最高の贈り物ですよ。」
「まあ、戦局という意味ではジオン軍の戦力も我が軍の戦力も同等に消費したから、
 勝ち負けという意味では引き分けということで、素直に喜ぶことはできないんだがな・・・」
「まあー、最初から拠点破壊やったから、ええんちゃうのではないですか、少佐殿。」
「そうですよ、そういう意味では、ユウ君もそうですが、ラスク少尉殿が一番の功労者だと思いますよ。」
「・・・・無茶な功労者だったがな・・・」
「ははは、それをいうなよマテウス、そうしたら砲撃できなかった俺は作戦の足手まといじゃないか。」
「でもレオン、お前が9割方砲撃してくれていたから、今回拠点を破壊することが出来たんだ。
 俺は仕上げをしただけで、別に功労者って訳じゃ・・」
「お前達、話しはそこまでだ。お前達6人が1つにまとまったからこそ拠点が破壊できた。
 それでいいじゃないか。さ、とりあえずこんなモノしかないが、拠点破壊成功の祝杯を
 上げようとしよう。せっかくのビールがぬるくなってしまうからな。」
「そやそや、戦闘後のこのビールが格別やからなー。はよ飲みたいわ。」
「まあまあ、こういう場には乾杯の音頭を取らないといけないですからね、さて、今回は誰がいいですかねぇ・・」
「やっぱり拠点を破壊したラスク少尉殿がいいので・・」
「いや、俺は遠慮しとくよ。無理を承知でガンタンクで出撃したレオンがいなければ
 最初からこの作戦は成功しなかったんだ。レオン、お前が取ってくれ・・・」
「ラスク・・・」
レオンはしばらく考えていたが、その後決心を行った様子で
「じゃあみんな、ビールの缶を持ってくれ。」
シャロン伍長や大尉を含むメンバーが一斉にビールの缶を持つ。
656:2008/11/15(土) 23:48:18 ID:MQoT6+PO0
「今回の作戦、みんなには大変な面倒をかけた。ともすれば死に至ったかもしれない。
 でも、全員が全員自分の役割を果たしてくれたおかげで、今回の拠点破壊作戦は
 成功した。これは、俺だけでは成し遂げられなかったと思う。」
全員うなずいて聞いている。
「これからも、俺たちは戦争が終わるまで色々と困難と向き合う事になるかもしれないが、
 今日のようにみんなでまとまって戦えば立ち向かえると思う。みんな、今日は本当にありがとう」
「レオン少尉殿、長話すぎやでー。はよ乾杯しよーや。」
「タ、タイガ曹長殿、いくら何でも失礼ですよ。」
「いいよユウ。確かに長話しすぎたな。それでは、我が連邦軍に、今回の作戦成功に、そして我々第8部隊に!」
「乾杯!」
「「「「「「かんぱーい」」」」」
ビールの缶を頭上に上げ、全員でビールを飲む。ちょっと苦めのビールだが、これが不思議と心地よい味に感じられた。
そういう思いに浸っていると、となりから喧噪が聞こえてきた。またタイガの与太話か。
「ぷふぁーぁぁ!これがたまらんわー。なあシャロン伍長、まだまだビールは残っているんやろな?」
「はい、今厨房から料理とともに持ってきますから、今しばらく待っていただけますこと?」
「かー!!そういうシャロンちゃんもええわー!!!、なあシャロンちゃーん、基地に戻ったら
 ワイとデートしよ、デート。シャロンちゃんの好きなのこうたるわー。」
「タイガ曹長殿、おあいにく様ですが、私は別の用がありますので、またの機会に誘って下さいね。」
「そんな殺生なー。」
そしてシャロン伍長はユウのもとに歩き
「ユウ二等兵・・・じゃなくて明日からは一等兵ですか、辞令連絡が終わった後、私と一緒に食事行きましょう?私からの昇進のお祝い。」
「え、ええ、えええ、シャロン伍長殿、そんな、よ、よろしいのですか?」
ユウはビールの酔いなのか、それとも照れなのか、顔を真っ赤にしている。
「よろしいも何もって、私から誘っているんですから。それとも、私と行くのはいやなの?」
「そ、そんな事はないであります。伍長殿。喜んで同行するであります!!」
何故かユウはビールを置いて敬礼のポーズを取っていた。
657:2008/11/15(土) 23:48:45 ID:MQoT6+PO0
「あのねユウ二等兵、いくら私が伍長でも、そういうときは普通に話してくれていいのよ。上官命令じゃないんだから。」
「は、はいであります!!」
「・・んー、はあ。まあいいわ。それじゃ辞令連絡が終わったら、私の執務室まで来てね。
 基地の外の美味しいレストランに連れてってあげるから。」
「・・・シャロン伍長・・・」
そんなラブラブ?ぽい展開に
「シャ、シャロンちゃーん、なんや、シャロンちゃんは年下がええんかー。俺は見損なったでー。」
「まあまあタイガ曹長殿、別にシャロン伍長以外にも案外いい女性がいるかもしれませんよ。そう卑屈にならずに。」
「・・・戦争中に色恋沙汰とは、余りいいとは思えないがな・・・」
「ふん、マテウスにはわからんやろな!!戦争という生きるか死ぬかの中、愛する女達に
 死にゆく男は何を残せるのか・・・このロマンがあってこそ生きられんや!!」
「そうなんですかねぇ・・・」
「・・・さすがタイガだな・・・」
「んん?なんかゆーたか?カイル、マテウス?」
「いえいえ。別に。」
「・・・ふ・・気のせいだ・・・」
「ホントかいなー。」
658:2008/11/15(土) 23:49:35 ID:MQoT6+PO0
俺はレオンと少佐で、廃墟と化した遠ざかるニューヤークの街を見ながらビールを傾けていた。
「以前はビルの並ぶ大都会が、こんなに荒涼とした光景に・・・」
「ジオンの連中も地球には容赦ないからな。オーストラリアもコロニー落としでだいぶ変わったというし・・」
「今回の拠点破壊は成功したとはいえ、全体で見ればごく一部の局地的勝利にしか過ぎん。
 われわれは、いつまでこのようなことを、続けなければならないんだろうな。」
「ジオンも我々もかなり戦力を疲弊していますからね、そろそろ巻き返しを図った
 作戦が実行されるのでしょうか?」
「巻き返し?ジオンが攻めてくるのか?いつしかのオデッサのようなことはゴメンだぜ?」
「いや、これからの我々の行くところが、その巻き返しの場になることだろう。」
「少佐殿、既に次の作戦が?」
「ああ、我々のビッグトレーは北の連邦軍基地に一旦立ち寄った後、南米のジャブローに移動する。」
「なんですって?ジャブローに?!」
「総本部じゃねぇかよ・・・」
「現在捕虜ジオン兵及びコロニーのスパイから、近々ジャブローに対する総攻撃が
 ジオンで計画されている事が報告されている。その場合大隊レベルではなく、ほぼ
連邦の軍隊のほとんどが招集されるだろう。」
「ジャブロー、あそこは天然の要塞と聞いていますが・・」
「そとからは、な。中から入られたら一巻の終わりだ。ジオンの連中も、外から陽動をかけ
 最終防衛戦を突破する計画のようだ。MSの投入量も半端でないだろう。」
「でも、あそこは密林と川の流れる拠点、陸からは容易に・・・」
「MSには、バーニアで少しだけなら空に浮遊できるからな。」
「あ!!!」
「そう、おそらくジオンの連中は、空母からMSをジャブローに降下させ、それで侵攻するに
 違いないだろう。空からなら、いくらでも戦力を投入できるからな・・・」
「・・・・」
「レオン、ラスク、基地に戻りMSの修復を行っている間は休暇を命じる。ジャブローへは3日後に
 出立だ。十分休んでおけよ。」
659:2008/11/15(土) 23:50:46 ID:MQoT6+PO0
「少佐・・・」
「若いお前達を防衛戦という不利な戦場に連れて行くのは忍びない。だが、これは地球の命運を
 かけた一線になるだろう。それだけは、分かって欲しい。」
「少佐殿、そんな顔をしないでください、我々はそのために戦っているのです。今更恐くて逃げると言う事なぞありません。」
「レオン・・・」
「ともかく、今日は拠点破壊作戦が成功したのですから、そういう湿っぽい話は忘れて、大いに飲みましょう。」
「そうだな。あ、出撃時の約束、覚えているか?」
「あー、少佐が何でも好きな食事をおごってくれる件ですか?」
「明日、基地に到着してノジマ中佐への報告が完了したら、ぱーっと行くぞ。タイガ、カイル、マテウスにもそう伝えておけ。」
「え?あの、ユウは・・・」
「おいレオン、ユウはのっぴきならない事情があるんだ、今回は対象外。野暮なことはすんなよ。」
「あ、そうだった、すまない。」
「さ、とりあえず飲んで食べて騒ぐぞ。今日はビッグトレーのうまくない食い物だが、明日を楽しみにしていろよー。」
「少佐殿、今日は夜までお供するであります。」
「そうだレオン、その域だ。」
そうして話していると、タイガ達がやってきた。
「少佐殿〜わいはどうしたらええんや〜」
「曹長殿、ちょっと今回ばかりは、不利でしたねー。」
「・・・たまには身に染みた方が良さそうだな。」
「るせー!!、ああもうええわ!!とりあえず目の前の酒はワイのもんやー!!」
そう言うなり誰も手を付けていないビールの缶を開け一気に飲み干す。
「ちょ、ちょっと曹長殿、飲み過ぎですよ!!」
「飲んで車やMSを操縦する訳やないで、別におとがめなしやー!!」
「あーあ、これはもう手が付けられないですね・・・」
「・・・まさに、「大虎」だな・・・」
「マテウス・・・それ、ギャグのつもりか・・・」
「はははは、まあいいじゃないか、タイガ、基地に帰るまで飲め、これは上官命令だ!!」
「はい、少佐殿、遠慮無く行かせてもらうであります!!」
「タイガ、あんまり飲み過ぎるなよ、基地に行くとは行ってもジオンの連中が途中で襲撃してこないとは限らないからな。」
660:2008/11/15(土) 23:50:58 ID:MQoT6+PO0
「レオン少尉殿、それは重々承知しているであるんやー。」
「あーあ、だめだ、酔っぱらってきてる。」
「つーぎはあいのすとらいがーでじおんのどあほおもをめたさしするんや〜」
ろれつが回らない状態でも酒に執念があるのかタイガは片っ端から酒をあおりまくった。
そうやって、俺たちは一時の勝利に酔っていた。このとき、ユウとシャロン伍長は2人で何か話していたのだろう。
俺は2人の気配がなかったことに気が付いていたが、あえて何も言わなかった。こういう場も、戦場では必要なんだからな。
そうして2時間祝勝会をした後、各自自室に戻ることになった。
タイガはグテグテで、人のいいカイルが自室に連れ帰った。マテウスは何も言わず自室に戻り、
レオンも少佐も切りのいいところで戻っていった。
レオンから一緒に戻るかと言われたが、俺はちょっと火照った身体を冷やすためにビッグトレーの甲板に出てみた。
661:2008/11/15(土) 23:51:14 ID:MQoT6+PO0
荒涼とした荒野を砂煙を上げて移動するビッグトレー。上空には満天の星がきらめく。その砂埃に混じった風が何故が気持ちよかった。
じっと空を見上げていたとき、ふと右に小さい影があった。ビッグトレーの室内のあかりにぼんやり照らされて誰だからは一目瞭然だった。
「ユウじゃないか、どうしたんだ?」
「あ、ラスク少尉殿。」
俺が声をかけると、甲板のスロープに寄っかかっていたユウが、姿勢を正した。
俺はユウの近くに駆け寄る。
「何を見ていたんだ。」
「いえ、ただ流れる景色を、見ていました。」
「1人で見ているのは淋しいと思うぞ。シャロン伍長と見れば少しは違ったんじゃないか?」
「えええええ、いや、えーと、ち、違いますよ。」
「てれんなよ。別にとやかくいう事じゃないんだから。」
「は、はい。」
「だが、前にアジア方面で我が軍の尉官がジオン軍の女性兵士と恋に落ちて作戦完了後に2人して行方不明になったという話しが
 あったからな、そういう色恋沙汰は今お偉方がぴりぴりしている、気をつけろよ。」
「だ、だからぁ・・・」
「はは、だから言い訳しなくてもいいって。」
「少尉殿、困りますよぉ・・・」
ちょっと困惑したユウだが、その顔はまだあどけない少年にも似通っている。
このようなまだ少年の域の世代が、MSを操縦して戦うなんて、なんて世界なんだろうな。流れる景色を見ながらふっとそう思う。
その時、俺は心に思っていたある疑念を思い出した。
「ユウ?」
「は、はい、何でしょうか少尉殿?」
「そういえば昼間の作戦で、レオンから帰投命令が指示された時に、お前だけそれに従わず敵拠点に特攻したな。
 あの時、カイルから『できませんよぉぉぉ、僕にはぁぁぁぁ!!!見殺しなんてぇぇぇ!!』っていう
 お前のいつにもなく必死な叫びを聞いたと言うが、どうしてなんだ?」
「・・・・・・・」
「別に俺はそれを攻めている訳じゃない、事実、俺はそのおかげで今この場所にいる訳だ。ユウには大変感謝しているよ。
 ただ、そのカイルが言っていたその叫びが、ちょっとだけ気になってな・・・」
「・・・・・・・」
「まあ、別にいやなら言わなくてもいい。別に軍法会議って訳でもないし、単に俺が聞きたか」
662:2008/11/15(土) 23:51:35 ID:MQoT6+PO0
「・・・少尉殿、僕には、姉がいるんです。」
「ん?お姉さんが?」
「はい、僕は連邦軍に入る前、姉と2人で暮らしていたんです。サイド7で。」
「え!!」
「ある日、サイド7に、ジオンのザクが潜入した事は知っていると思いますが、その時、ザクがマシンガンをコロニー内で
 乱射してたでしょう。そのマシンガンの薬莢が僕の近くの家に落ち、家が崩れたんです。」
「・・・・・」
「僕と姉は隔壁ブロックに避難しようとして家を出る直前でした。薬莢の衝撃で家が崩れたとき、柱が僕の方に倒れてきたんです。
 僕は恐くなって立ちすくむばかりで、逃げられないと思ったとき・・・」
「・・・・・」
「気が付くと僕の姉が僕を抱きしめて、倒れる柱からかばってくれたんです・・・」
そう話すユウの目に、涙が浮かんでいた。
「口から血を吐いているにもかかわらず笑顔で何も言わない姉に呼びかけていました。何度も何度も。でも姉は何も答えず、
 そんな状況で僕は何も出来なかった・・・」
「それで・・・」
「幸い、近所の人が僕たちを見つけて、急いで車に乗って隔壁ブロックに行き、そこで病院に連れて行ってもらったんですが・・・・」
「ま、まさか・・・」
「いえ、幸い姉は生きていました。いや、命はあるのですが、今でも連邦軍の病院のベッドで入院しています。意識がないまま・・・」
「そ、そうなのか・・・」
「僕を柱からかばったときに脊髄に大きなダメージをおったようで、かろうじて命だけはあるそうです。
 手術をすれば意識はもしかしたら戻るかもしれないということなんですが、それには多額な費用がいるんです。
 それに、僕は同じコロニー住民なのにマシンガンを乱射したあのジオン軍がとっても憎い。
 だから連邦軍に入りました。姉の命を助けるために、そして姉の人生を狂わせたジオンの連中を倒すために・・・」
「・・・・・」
「だから、あのときもジオンの連中がラスク少尉に襲いかかったときも、その光景が 思い出されて、
 大切な人を目の前で失う悲劇を繰り返したくなかったんです。」
「ユウ・・・・」
「あ、僕、ちょっと酔っぱらってきたんですかね。今日も疲れたし、そろそろ寝ることにします。
 少尉殿、無駄話につきあってくれてありがとうございました。小官はこれで失礼させていただきます。」
663:2008/11/15(土) 23:52:12 ID:MQoT6+PO0
「あ、ああ。明日、基地に到着したら辞令交付わすれんなよー」
「了解でありますー。」
そういって、ユウは敬礼をしたあと、ビッグトレーに入っていった。
俺は大切なレオンを守るために、あえて自分の命を捨てるような行為をした。
そんな行為をあの幼い二等兵は身をもって阻止した。

その行為に、どのような違いがあるのだろう。でも、ユウの方が、人を守るために
あえて命令違反を承知の上で、俺を助けに来てくれた。そう考えると、守るべきモノを
持つ人間というのは、時にはそれ以上の実力を見せてくれると言うことを、俺は痛感した。

地表からの星空は相変わらず綺麗だ。明日になれば連邦の基地に着き、休暇で町に出る事になるだろう。
そして少佐からは食事の約束。つかの間の平和。今は俺は生きている。
だが、そのわずかな平和の後には、本当の地獄が待ち受けているかもしれない。
俺は砂埃を上げる荒野をじっと見つつ、次の作戦遂行地域となる密林地帯のジャブローの戦いに、思いを馳せていた。

レオン、タイガ、カイル、マテウス、そしてユウ。

本当の平和が来たときには、みんな無事であるといいな。いや、無事にいるはずだよな。
星空はただその輝きを照らすだけだった。

おわり
664:2008/11/15(土) 23:52:37 ID:MQoT6+PO0
次回予告・・の予定
♪(どん)ぱぱらーぱーらー(どどどどん)
 ぱぱらぱっぱぱっぱー(ちゃーちゃっちゃっちゃっちゃっちゃー)
 ぱーぱぱー

連邦総本部に来た第8部隊は、そこで新たなるMSとそして意外な2名のパイロットを加え、
基地地上防衛任務に赴く。
空中から降下するジオンのMS部隊、拠点を狙う敵タンクの猛攻。
そして密林の中から迫り来る、驚異の閃光・・・
過酷な防衛任務についたビッグトレーに危機が迫る。その時ラスク達は・・・

次回「密林と空からの来訪者(前編)」
君は、生き延びることが出来るか・・・
665:2008/11/16(日) 00:02:05 ID:TYP00VHY0
>>632 >>633 に以下を入れ忘れた・・・OTL

ジム・ライトアーマーに乗るマテウス伍長は、物静かな男。カイルと
同じ年齢だったと思う。まさにクールという言葉が似合う「黙して語らず
雰囲気をして語らしむ」という言葉がぴったりのクール・ガイ。
基本的には高機動型のMSを操って一撃離脱の戦法でいつの間にかジオンの
MSが撃破されるほどの操縦技量の持ち主。
いつの間にか「ライトニング・コーポラル」という通り名があると
シャロン伍長から聞いたことがある。
666ゲームセンター名無し:2008/11/16(日) 15:38:02 ID:l/VsA0+eO
>>614

久しぶりに投稿されて見たらなかなか良かったです

続編に期待
667ゲームセンター名無し:2008/11/16(日) 19:07:31 ID:jP4tVsdfO
>>熊さん
お疲れ様です!!
いきなり長編来ててびびりました
素晴らしい凄い漢です、頑張って下さい
668ゲームセンター名無し:2008/11/20(木) 14:03:17 ID:D71Q8fsM0
今更すみません!
今日19さんの作品一気読みして泣きました!!
すばらしい!!
どうしても言いたかったので・・・
669ゲームセンター名無し:2008/12/05(金) 23:44:53 ID:4exxOpWtO
ここってSSでもいいの?
670ゲームセンター名無し:2008/12/11(木) 02:12:11 ID:zd1skK2K0
「状況は?」
愛機のゲルググ・イェーガーを機動状態にしながら、R1に乗った副官に問いかける
「ハッ!敵はマゼラン級を母艦とし、要塞表面から進行つつあります
わが隊はこれを駆逐し、再び宙域に戦線を構築せよとの事です!」
「戦線ねえ・・・」
ため息をついて、シートに凭れる。ドロス、ドロワの両母艦も既に無く
ここも先刻から散発的な攻撃を受けている。要するに詰んでいるのだ。
ここからどう戦局が動こうが、その結果だけは変わらない。
「ジオンは・・・・・・」
そこまで言ってふと我に返り、モノアイのカメラをオンにする
広い格納庫の中、部下の乗る五機のモビルスーツが立ち並んでいた

部下を引き連れ、要塞内部の通路を滑る。
要塞表面の監視装置が生きていたので、敵の進行はほぼリアルタイムで把握できた
「少し予想より早いな・・・防衛線は要塞外部に構築する。速度を上げるぞ」
命令を飛ばしながら、少しでも有利な戦場を作り出すべく情報を探る
「マゼラン級は岩陰の後ろ・・・・・・距離は・・・・・・ん?」
意外に近い、ひょっとしてと思いながら地形情報と照合。結果は、可能。
「隊長?」
急に脇の坑道にそれたこちらを見て、副官が怪訝な声を上げる
「予定変更だ、貴様らは入り口のバリケードを使って敵機の進入を防げ。三分でいい」
軽く通路を蹴って飛び上がる。勝てる。まだ。
671ゲームセンター名無し:2008/12/11(木) 02:14:27 ID:zd1skK2K0
メイン通路の真上。要塞の建造物中ではひときわ高い「出窓」に来た。
眼下には奮闘する部下たち、身内の贔屓目だが彼らは優秀だ、暫くは大丈夫だろう。
「さてと・・・・・・」
ゲルググを狙撃体制に持っていき、スクリーンにライフルのカメラを繋ぐ。
計算通り、ビーム・マシンガンはその有効射程ぎりぎりにマゼラン級を補足していた。
「迂闊だったな・・・・・・」
激戦を潜り抜け、必死の思いであそこに隠れたんだろうが、少し詰めが甘かった。
艦橋建造物の頂上、クルーが鎮座しているであろう場所に狙いを定める。
磁場とミノフスキー粒子の影響を修正。深呼吸。そして、僅かに指先に力を込めた。

一瞬の遅延の後、収束されたメガ粒子ビームが数発、亜光速の矢になって艦橋を焼いた。
コントロールを失ったマゼラン級は、要塞表面に墜落した後に炎上する。
そして、母艦を失って壊走する敵部隊を追撃している部下たちを援護すべく
スポットガンを乱射しながら出窓から要塞表面へ降下していく。
「そうだ、ジオンは負ける」
一時間は保つのか、或いは数分の後か、それはわからないが、その結果だけは変わらない。
「だが、今は勝てる。まだ」
確定した運命を一秒でも遅らせるべく、戦う事。それが俺の仕事だった。

めぐりあいを聴きながら拠点を焼いてたら、ふとこんなシーンが思いついた
実際これやったら拠点装備の砂2に粘着されて涙目だったのは秘密
672ゲームセンター名無し:2009/01/02(金) 21:29:56 ID:gBPRI/Eh0
>>671
今更ながら乙
そしてすまん DAT落ちを待ってる人もいると思うが最後に1回上げさせてくれ
まだ書き手がいるかもしれないと思うんだ もしこれで書き手がいなくなったら諦めるよ
<すまない> <小説投稿応援たのむ>
673ゲームセンター名無し:2009/01/03(土) 01:56:28 ID:K1Ky0/lsO
G J
青葉区は神ステージだぜ!(俺達にとっては)
674ゲームセンター名無し:2009/01/03(土) 12:49:27 ID:almqkmilO
雪の降りしきるある日、俺は友人とオフライン店に行った。

今一度互いの腕を確かめるべく、F‖と砂のタイマンバトルをするためだ。
675ゲームセンター名無し:2009/01/03(土) 13:01:02 ID:almqkmilO
『シュミレーションプログラム起動』

俺はスタンアタック+シュツルムを駆使して友人のF‖を一落とし。三十秒後、リスタした友人と再び交戦。
「白兵戦をしかける!」
と思いきや、連撃がでない。
「ちぃ、無敵時間をプレゼントしてしまったか」
友人のサブはクラB。時限式だが、あっさり被弾。黒い三連星カラーになる俺のF‖。
このままでは、爆散するのは時間の問題だった。。。
676ゲームセンター名無し:2009/01/17(土) 12:58:11 ID:TDwSf4et0
ヒマラヤにあるという連邦軍の基地の偵察という比較的気楽な任務なはずだった・・・
「ファットアンクル被弾、防御にまわってください。」
オペレーターの悲痛な叫びがザクのコクピット内に木霊した。
(しまった、抜かれた!)
フランツ少尉はふとニューヤークでの戦いを思い出した。

・・・・・・・・・・・
「いた、アイツか!こんな近くまできやがって!」
ダブデが攻撃されているという報を受けたフランツ少尉はドムのモノアイで砲撃地点を捉えた。
貯蔵タンクにアイツ・・・ガンタンクがいたのだ。
ドムのジャイアント・バスが火を吹き、対MS誘導弾が貯蔵タンクを避け、吸い込まれるように
ガンタンクに命中した。
「きゃぁ、たすけ・・・」
「しまった、ダブデがやられた!?」
誘導弾が命中するその瞬間、ガンタンクの砲撃をフランツ少尉は確かに見た。
ダブデの方向にモノアイを向けると煙を上げる母艦の姿がそこにあった・・・
・・・・・・・・・・・
677ゲームセンター名無し:2009/01/17(土) 12:59:13 ID:TDwSf4et0
(あの時と同じだ・・・)
レーダーで敵機を確認し、ファットアンクル救援の信号弾をあげる。
兵装もザク・バズーカであり、ドムの兵装と似ている。
あの時と状況が似すぎている。ただ
「やらせはせん、やらせはせんぞ!」
あの時の再現はさせない、その思いを胸にザクを走らせた。

「いた、ガンタンク!」
偶然は重なるもので今回も母機を攻撃しているのはガンタンクだった。
幸いにも武装のないファットアンクルで遊んでいるかのようにわざと砲弾を外している。
(どうやら今回は間に合ったようだな。)
ザクを射撃姿勢にとりザクバズーカを背中を晒すガンタンクにロックする。
・・・攻撃警報が出ているだろうがもう遅い。
「フォイア!」
ザク・バズーカから砲弾が放たれ、迷うことなくガンタンクに命中した。
ガンタンクが爆発炎上し、モノクロームの世界を朱色に染め上げた。

<<やったな>>
(これで借りは少しでも返せたカナ?)
僚機のシンボルチャット受信しながらフランツ少尉はニューヤークで散った戦友を思い浮かべていた。
678ゲームセンター名無し:2009/01/21(水) 21:37:19 ID:ktqVnzILO
所詮は寄せ集めの兵なのだ、通じ合うすべは無い。そう、思っていた。

突然あてがわれた上官と、部隊を失った下仕官が三人。ブリーフィングもそこそこに駆け足で棺桶へと潜り込む。継ぎ接ぎのMSと傷だらけの人間。とても小隊と呼ぶことすらおこがましい編成で潜ったのは、地獄の門だろうか。

《三番機、聞いているのか?敵大型MAを叩くぞ、戦線を上げろ!》
「…三番機、了解」

潔く死ねと、そう命令が出た。


少しでも慎重にと、エンジンの御機嫌を伺いながら歩を進め、近距離レーダーの明滅を訝しげに確認しながら、閑散としたビル街を覗く。敵機の確認もままならない状況で、あちこちに刻まれた弾痕に放棄された事実を知る。
座り心地の悪いシートに命を預け、最後に見る情景がこんなものだと考えたことがあっただろうか。楽しかったことや昔の女や、先走った走馬灯を噛み締めようと思う度に、わずかに生きた照明のちらつきが、荒いカメラ映像の奥で、背中に冷たいものを這わせた。

《よう相棒、今生の別れだが愛しい俺に言い残したことは?》
「お前が生まれ変わるなら、日本の首相だろうよ」
《そいつは凄い!でも何故だ?》
後方から来た陸戦ガンダムが繋ぐお肌の触れ合い回線が、一時緊張を和らげる。「あてにしていない、だ」
《ははっ!生憎俺はお前を当てにしてるからな!…二番機、先行するぞ!》

679ゲームセンター名無し:2009/01/21(水) 21:40:09 ID:ktqVnzILO
とうに視界から消え、僅かにレーダーの表示に見える4番機は、正しい選択だ。こんな所からは逃げるに限る。生きたいのならば、理由があるのなら尚更だ。

先行した同期最後の人間がビル影に消えるや否や、バズーカと思しき閃光が無機質な建造物を二つ程爆音と共に消し飛ばした。
死の予感と共に姿を見せたのは―――赤く、血に染まったような―


《ああああ!どけぇどけぇ!!》
被弾を繰り返しながらも二機のMSを陸戦ガンダムが捌く。何とか援護を試みようとするが障害物が邪魔で射線を確保出来ずにいた。
「クソッ、糞っ。退けよ!そいつ等殺せないだろうが!!」
聞こえない回線にむかって悪態を吐く。流れ弾を漸くと躱しながら、それでも死ぬときは前を向いていようと思っていた。
刹那、ガンダムを突き下ろす光が。そしてその爆風の最中前方を向いたビームサーベルに刺さったザクがひどく滑稽に思えた。続く爆発の衝撃によろめきながら銃口を熱源に向けると無我夢中にトリガーを引き絞った。
「あああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!」
どちらが早いか、たったそれだけの事が――それだけの事なのに――こんなにも俺を激昂させるものか―――
680ゲームセンター名無し:2009/01/21(水) 21:41:25 ID:ktqVnzILO
ガツンッ!!
衝撃と暗転、バランサーが悲鳴をあげ警告音がけたたましく響く。ブランクを経て復帰した映像にはマシンガンの銃口。考える間もなくトリガーが引かれ―…

眼前の赤いザクが横っ飛びに何かを回避すると同時に、辺りが爆散する。見回すとそこにいたのは、額から硝煙をあげるジムキャノン。
《三番機、無事か!損傷が深刻なら後退しろ、シンガリは俺が努める!》
馬鹿が!なぜ敵機の前にのこのこと出てきた!安全を優先すべきは自分であって何故危険を冒してまで、俺を助けたんだ。そんな思考がぐるぐると頭を駆け巡ると同時、俺は無意識に機体を起こし急旋回をするとジムキャノンの前に飛びだした。
コックピットに直撃する弾丸、視界がブラックアウトしてゆく。力一杯にレバーを動かすがもうどうなっているのかなんて、わからなかった。


気が付いたのは半壊したアッザムであっただろう瓦礫の傍で、俺は毛布にくるまれていた。
『気付いたか。軍曹のジムは放棄してきたが、構わんな?我々は四機と敵拠点を撃墜に三機を撃退した。よくやったな。しかし四番機の奇襲が無ければ貴官も私もこうして夜明けを迎える事はなかったな。それはさておき、こんな所だが今はゆっくりと休め』
『それと二番機の軍曹も無事だ、喜べ、友人なのだろう?我々は確かに急造で寄せ集めの小隊だったが、四人の絆が、四人の命を繋いだんだ』
ジムコマンドと陸戦型ガンダム、そしてジムキャノンがまるで俺を守るかのように鎮座している。

「…隊長」
『ん?どうした?』
「地下では夜明けがわかりません、早く地上に戻りましょう。…四人で」

681ゲームセンター名無し:2009/01/21(水) 21:45:46 ID:ktqVnzILO
長文駄文スマンかったです
682ゲームセンター名無し:2009/01/22(木) 00:36:13 ID:ir4ohM+LO
>>681

GJ

よかった!
683ゲームセンター名無し:2009/01/22(木) 22:24:54 ID:WsFBEQ1HO
まだこのスレは生きていたか!GJ
684ゲームセンター名無し:2009/02/06(金) 20:19:33 ID:hF7iev5nO
ジーク
685ゲームセンター名無し:2009/02/09(月) 21:46:25 ID:bwRPYLPsO
アゲ

文句は受け付けない
686ゲームセンター名無し:2009/02/09(月) 22:08:00 ID:7mgM3K7vO
べつにあげていいだろ。sageにどれだけの効力があるんだ?
687ゲームセンター名無し:2009/02/10(火) 06:22:45 ID:wgD3aqud0
よし、リアル佐官の俺が>>672に応えて気まぐれに即興で<<投稿援護する>>!

ジオン、JG、88で。この前のJGであったことを。
じゃあ、次からどうぞ。
688ゲームセンター名無し:2009/02/10(火) 07:33:50 ID:wgD3aqud0
<序章>

―あまりにも無謀だった。大抵、そんな作戦のツケは我々前線の兵に回ってくる・・・。
一仕官の考えなどでこの無謀な作戦をどうすることもできなかった。今は与えられた命令を遂行するしかない。
ザクのコックピットは暗い。

連邦軍本部、ジャブローへの奇襲。
それはキシリア・ザビ少将直属の海洋部隊、マッドアングラー隊からの報告に基づくものだった。

マッドアングラー隊。
マッドアングラー級潜水艦を旗艦とし、水陸両用MSやユーコン級潜水艦によって構成されるこの部隊には特殊な任務が課されることが多い。
海洋からの連邦軍の動向の偵察、妨害、友軍の作戦行動への支援など・・・。

そのマッドアングラー隊に関して、最近基地内を賑わせた噂が立った。
先日のニューヤークにて、連邦の木馬からガルマ・ザビ司令を守れなかったため、ドズル・ザビ司令により罷免された”赤い彗星”シャア・アズナブル、
その人が、キシリア少将によって再び配属されたのがマッドアングラー隊の隊長だというのだ。
ただでさえ木馬と因縁のある”赤い彗星”が配属されたマッドアングラー隊が木馬と接触を持ったこと・・・、
これはただの偶然ではない・・・。
キシリア少将が木馬を危険視し、その動向の監視のためにあの”赤い彗星”を起用したのだ・・・。
基地内では様々な憶測が飛び交っていた。
689ゲームセンター名無し:2009/02/10(火) 07:34:44 ID:wgD3aqud0
そんなときに、マッドアングラー隊からジャブロー本部発見の報せが入った。”赤い彗星”シャア・アズナブル大佐は、事実マッドアングラー隊を率いていた。
MS操縦技術のみでない、知略に富む”赤い彗星”の”赤い彗星”たる所以が証明されたわけだが、そこからの司令部の判断は通常では考えられないものだった。
”連邦軍本部ジャブローに対し、上空からの降下・制圧作戦を敢行する”・・・。
にわかには信じられないことだった。

―無謀にも程がある。
実戦を知る基地内の兵誰もがそう思っただろう。
だが、ガルマ司令を失い、先日のオデッサでの大敗を喫したジオン地上軍の指揮系統は確実に混乱をきたしていた。
まして、連邦本部ジャブローの鼻っ柱を抑える、今やジオンの最重要拠点といえるキャリフォルニア基地の司令に任命されたあの少将だ。
オデッサを任されたマ・クベ司令への対抗意識しか頭にないような男だ。
そんなときにもたらされたこの報せにあの能無しは即食らいついた。
この作戦を成功させれば、オデッサを守り切れず宇宙に敗走したマ・クベ司令を出しぬけるとでも考えたのだろう・・・。
一人の英雄の才と、ジオン地上軍の混迷、無能な司令の妄想・・・。今のジオン軍の不安定の発露という形でこの作戦は決行された。
690ゲームセンター名無し:2009/02/10(火) 07:35:38 ID:wgD3aqud0
その結果は到底犠牲に見合うものではなかった。
先行してジャブローに撹乱作戦を仕掛けたマッドアングラー隊の破壊工作と定期爆撃に紛れたガウ級攻撃空母の爆撃。
その二つを合図として開始された作戦だったが、ジャブローの防御は我々の想像を絶するものだった。
核ミサイルの直撃にすら耐えうる、といわれた難攻不落の要塞を前に、戦力を分断され、指揮系統の乱れた我々の部隊はあまりに脆いものだった。
橋頭保も築かれていない戦場への降下。これが最大の過ちとなった。

作戦開始時のガウを中心とする爆撃、続く航空部隊による地上砲台の破壊はかなりのものであったはずだ。
しかし、それを優に上回る砲台の砲撃のため、多くの機体が降下途中で熱帯の空に散った。
私の小隊でも新米パイロットのザクが砲撃の餌食になった。
軍学校のパイロット科を繰り上げ卒業して配属されたあの伍長は最期の瞬間までジオンの正義を信じ、断末魔の叫びをあげることもなく死んでいったのだろうか。
691ゲームセンター名無し:2009/02/10(火) 07:53:54 ID:wgD3aqud0
しかし、運よく地上に降下できた我々にも、安堵する間は与えられなかった。
量産された敵MSの集団が襲いかかってきたのだ。
連邦の量産型MSと思しきMSは木馬に搭載されているという“白い悪魔”に似たシルエットを持つ機体だった。
おそらくは“白い悪魔”の量産型と思われるが、特徴的な頭部の“角”、人の顔を思わせる双眸はなく、ゴーグルのようなカメラがあるのみだった。
敵のパイロットはMSの運用、特に操縦そのものにおいて錬度の低いものだったが、MSの性能は我々のザクに劣らないものだった。
特にマニピュレーターが持つ銃のような兵器はビームを発射し、これの一撃で友軍のザクは頭部を破壊された。
ただ、敵量産型MSは、報告にある“白い悪魔”とは異なり、我々のMSの通常火器によって撃破できるものであったため、操縦能力の高い我々の優位は揺らがなかった。

地上で両軍のMSが激戦を繰り広げる中、我が軍のモビルアーマーと呼ばれる新兵器がジャブロー内部の侵入に成功。
我々は与えられた命令に従い、そのMAの援護に向かった。それが敵の策であるということも知らずに・・・。
692ゲームセンター名無し:2009/02/10(火) 08:13:30 ID:wgD3aqud0
<撤退作戦>

友軍のMAが向かった先は、連邦軍本部ジャブローの中でも中枢として機能を持つ本部ビルのあるエリアだった。
確かに、このエリアを制圧できれば現在の情勢を好転させることができると考えられた。
しかし、連邦軍の司令部はすでに他のエリアに移動した後で、このエリアはもぬけのカラになっていた。
そのうえ、MAによる策敵の結果、敵のMAと思われる部隊がこちらに向かっていることが判明した。完全に策にかかったということだ。

この場は撤退するしかない・・・。
その意見はその場の誰もが考えたことだろう。ただ、例のMAに搭乗し、指揮を執っていたのは、何とあの能無しというではないか!
その勇気ある司令の命令で、我々はこのタマネギのようなMA、アッザムの撤退の時間稼ぎをしなければならなくなった。
ただ、その前に司令が言ったことに我々は耳を疑った。
「この付近に敵量産型MSの生産拠点があることがわかった。諸君らはこれを破壊し、今後の連邦戦力をそぐ任務についてもらいたい!」
遠方から拠点に砲撃できるタンクもないというのにだ。
さすがにこれには部隊が一丸となって反対した。
そうなればアッザムを護衛することが困難になる。今、司令の乗るアッザムを失うわけにはいかない、と。
何とか、聡明なる司令閣下は考えを改めてくださったが、それで事態が好転したわけではない。連邦の部隊がすぐそこまで迫ってきているのだ。
693ゲームセンター名無し:2009/02/10(火) 08:40:08 ID:wgD3aqud0
MAのレーダーによる地形グラフィックを参考に、部隊に即興でしかない作戦を伝える。
「敵はMS部隊ということだが、先ほどの量産型ばかりが来るとは限らない。
これまでに戦車が多数配備されていたことを考えると、遠距離砲撃が可能な機体が混ざっている可能性がある」
各MSに搭乗する部隊のメンバーは私の話に聞き入り、何も言わない。
「そこで、前方の連邦軍本部ビル周囲の高所に布陣し、敵の部隊を確認する。遠距離砲撃が可能と思われる機体が発見されたときはただちに報告しろ。
 私が指示を出す。優先的に撃破しろ」
「了解」
F2に乗るオリバー大尉からしか返答は得られない。
「敵部隊にそのような機体が確認されなかった場合、敵MS部隊をアッザムに近づかせないように撃破していく。
幸いと言っていいのかわからんが、ミノフスキー粒子は散布されていない。
 各員とも、レーダーで周囲を確認して状況を細かく伝え、くれぐれも独断で先行することのないように。わかっているな、ハンス!」
以前から単独行動に走りがちなハンス少尉に釘をさしておく。
「わかっております、隊長!」
いつも返事だけはいいのだ。
「では司令、我々は策敵を兼ね、前方の本部ビルに向かいます。司令も敵の動向にはご注意なさってください」
「承知している。私のほうでも極力援護するよう心がける」
「ありがとうございます!」
期待できようはずもないが、円滑な作戦行動のためだ。
「ではご武運を!これより作戦に入る。無線による会話は封鎖。作戦開始!」
能無しが何か言おうとしていたようだが、矢継ぎ早に指示を出し、早々に無線を封鎖する。
能無しへの不満を忘れ、戦闘にのみ集中するよう意識を切り替える・・・。
694ゲームセンター名無し:2009/02/10(火) 09:14:17 ID:wgD3aqud0
アッザムの直衛の機体を加え、レーダーを見ながら愛機のザクを走らせていると、ハンスのザクがマニピュレーターを使って“お肌の触れ合い会話”をしてきた。
「しかし、自分は納得がいきません、隊長!なぜあのような無能者のために新米が死に、我々がこんな危険な作戦に・・・」
「ハンス、お前も軍人だ。命令通りあの司令を守らないとならないこと、あの指令を失うことでさらに師団全体が危険にさらされるぐらいわかるだろ!」
「ですが・・・!」
「切り替えろ!俺はお前らを無駄死にさせる気はないし、そうなりたくないだろうが?」
「・・・了解」
ハンスは自分に言い聞かせてくれたようだ。他のメンバーとて納得などしていないだろう。だが、状況はそんなことなどお構いなしに理不尽を突き付ける。

わずかに先を行き、本部ビル付近に到着したライル中尉の陸戦型ゲルググからレーザーコールが入る。
<<タンク>><<発見>>
部隊全体に戦慄が走ったのが感じられた。
すぐさま本部ビルにとりつき、前方を見やる。・・・確かに遠距離砲撃が出来そうな、それでいて記憶にあるシルエットが確認された。
―木馬の機体か・・・!
木馬に搭載されたMSのうち、遠距離砲撃に特化された“MSの出来そこない”と報告されている機体だった。あの主砲はザクを一撃で葬るという。
その遠距離支援能力を評価され、ここジャブローにも配備されていたようだ。
その“出来そこない”の周囲を固めるMSも、どれも先ほど見た量産型MSとは違っている。
中には“白い悪魔”に似た、“角”つきで青い双眸を光らせる機体も見受けられた。胴体などの仕様が異なっているが、“白い悪魔”に近い性能を有するかもしれない。
確実に、敵は先ほどの量産型部隊とは違う手錬揃い・・・!
695ゲームセンター名無し:2009/02/10(火) 10:06:37 ID:wgD3aqud0
レーダーを見る限り、敵はこちらと同じく8機。
・・・脅威は感じた。ただ、それが恐れであるのかというと、それは理解できなかった。それ以上に私は昂っている自分に気づいていた。
<<2番機>><<3番機>><<4番機>><<タンク>><<よろしく>>
すぐさま、オリバー、ライル、ハンスにレーザーコールで指示を出す。
アッザムの直衛の部隊を見やる。どうやら私の指示など待たず、4機とも敵に向かっているようだ。
「・・・ふふっ・・・」
コックピットに響く笑い声に気づく。都合がいいではないか。直に敵MSの戦力を計ることができるというものではないか!
<<回り込む>>
伝えられる情報が少ないと以前から指摘されているレーザーコールを発し、愛機を本部ビル横のビル群へと降下させる。
無論、敵に突破されたり包囲されることを警戒する意味もある。だが、明らかにそれ以上のものを求めているのがわかる。強く感じる!
―命令した己がこれとはな・・・!

本部ビルのほうからは早くも銃弾が飛び交う音が聞こえる。
―あいつらがそう簡単にやられるはずがない・・・。

乱立するビル群に降下し、正面のモニターが映す敵とレーダーを交互に見やる。ビルの向こうから迫る敵MSは3機。
“白い悪魔”に似た機体が2機、同じく白が基調だが、頭部にバイザーがある機体が1機。手にはライフルを持ち、狙撃が可能なのかもしれない。
それらを見てとり、すばやく機体をビルの陰に滑り込ませる。直後に先ほどいた場所をマシンガンと思しき銃弾と一条のビームが走り抜ける。
―ビームはあのバイザー付きか!
ビーム兵器が近くを走る独特の音が頭に響くなか、機体を跳躍させ、近くに迫る“白い悪魔もどき”にマシンガンを放つ。
銃弾がわずかに敵機をかすめる音、天然の地面とは異なるアスファルトに着弾する音が響く。
敵の右肩の装甲がへこんでいるのが見えたが、確たるダメージではないようだ。
再びビルの陰に着地しながらレーダーを見やる。
もう1機の“白い悪魔もどき”とバイザー付きは様子を窺っているのか、遠めからの狙撃を狙っているのか、こちらに詰めてくる様子はない。
勝機が見いだせた。
696ゲームセンター名無し:2009/02/10(火) 10:11:15 ID:wgD3aqud0
・・・と、途中ですまないが、一旦中断ー。
ちょっと前に出撃したときの記憶をもとに、即興で書いてるからまだまだ書けるけど、ちょっと休憩。
もし読んでくれてる人がいたら、中途でも感想なんか書いてくれたら嬉しい。
697ゲームセンター名無し:2009/02/10(火) 11:00:57 ID:2rqLe66K0
久しぶりに覗いたらわざわざ番機指定までして期待に答えてくれる人がいたとは
<こちら><672番機> <687番機><ありがとう>まだ途中とはいえ<おつかれ>
このアッザムの搭乗者ってオリジンに出てきたあいつだよな?こんなところで見かけるとは
本来なら篭り防止に拠点攻略兵器だしとけと言いたいが指揮官があいつじゃ仕方ないな
読んでて思い出したが絆だともちろんないが降下中に撃破される機体も多かったんだよな ジャブロー攻略戦は
なんか切なくなったよ
ひとつ確認したいんだが頭部にバイザーが付いてる機体ってWDジム砂U?
698ゲームセンター名無し:2009/02/10(火) 11:06:12 ID:2rqLe66K0
sage忘れすまん
2連休&前回絆やった時の嬉しさでちょっと浮かれてたんだ
699ゲームセンター名無し:2009/02/10(火) 11:18:22 ID:EfyvwNS8O
久々に“来る”のが挙がってるな。
うん、面白いよ。続きを期待。
700687:2009/02/10(火) 17:47:16 ID:wgD3aqud0
>>697
おぉ〜、途中なのに、乙<<ありがとう>>。
そうだぜ、あのガルシアだかダルシアだかいった少将な。
せっかくJGにアッザムだから起用してみた。わかっていただけて幸いだ。
小説版スキーの俺にはオリジンは納得いかんとこも多々あるんだがなぁ。シャリア・ブルとかシャリア・ブルとか。
俺はタンク好きだけど、あのときは出してなかったんだ。Ver.up後の生ザクの使い心地を確かめようとな。
タンクは降下中に被撃破、でもよかったけど、降下作戦にはあんまり似合わないと思ってな。
バイザー付きはWDスナUで合ってるよ。

>>699
即興にも関わらず、高評価<<ありがとう>>。
続きは今日の夜にでも再開するわ。よければまた読んでくれ。
701687:2009/02/11(水) 00:12:05 ID:G7Rre/he0
日付の変更とともに湧いてきましたよ、と。

どうでもいいけど、日清のカップヌードルと最近出てるスープヌードルは何が違うんだ?
味が変わらん気がするから、名前変わっただけかと思いきや、両方売ってるし。
研究室でスープヌードルシーフード味を食いながら、そんな疑問を思い出していた。

さて、ほんじゃ続きを書くとする。
702687:2009/02/11(水) 00:16:09 ID:G7Rre/he0
日付の変更とともに湧いてきましたよ、と。

どうでもいいけど、日清のスープヌードルとカップヌードルの違いは何なんだ?
味は変わらん気がするから、名前変えただけかと思いきや、両方売ってるし。
そんなことを思い起こしながら研究室でスープのシーフード味食ってた。

さて、そんじゃまた書いていくぜ。
703687:2009/02/11(水) 01:47:21 ID:G7Rre/he0
ちと遅くなったが、続きを書いてみたんで投稿。
704ゲームセンター名無し:2009/02/11(水) 02:36:17 ID:GhnEbcSW0
ちと遅くなったが読ませてもらうぜ
705ゲームセンター名無し:2009/02/11(水) 10:21:21 ID:ROSUAfk80
>>687は誤爆の影響で連投規制に引っかかってんのかな?
待ってるぜ
706ゲームセンター名無し:2009/02/13(金) 11:04:50 ID:c+4uTGTVO
まぁ、マッタリ待つさ
707687:2009/02/14(土) 02:56:06 ID:1hRIndPO0
>>704,>>705,>>706
<<すまない>>。規制に引っかかったのかもしれん。で、今は家にいる。
前のをどこで書いてたかは聞かないでくれ。
おまいらの期待に報いるためにも月曜か火曜には続きをうpする。
それまで待ってくれるなら、また読んでくれ。

で、こんな文章でageる俺を許してくれ、みんな・・・。
<<すまない>><<後退する>>!
708ゲームセンター名無し:2009/02/14(土) 04:47:57 ID:+jtjeuOwO
>>707
待ってるze
709687:2009/02/15(日) 06:09:59 ID:UUxq2M7v0
さて、アミノサプリと小野正利の曲がある今、俺のボルテージは容易にMAXに登りつめる・・・かも。
てなわけでまた湧いてきた。妖怪人間か、おれは。

今日はちと伺いたいことがあってきた。
昨日のご機嫌なマチのおかげでステキな展開があった&思いついたんで、それも書いていいか、ってことだ。
JGが1展開と、青葉区が2展開。
青葉区は俺がザクキャのと俺が生ザクでゲルJGの援護、って展開、
JGは上のJUの前みたいな展開。JGの展開には多少無理があるけど。
まぁ、意見を聞かせて欲しい。

だが、真夜中に聞くWhite nightは、いい。
710ゲームセンター名無し:2009/02/15(日) 07:56:56 ID:ytfbkvep0
汝の書きたいように書くがよい
711ゲームセンター名無し:2009/02/15(日) 22:27:17 ID:tqrBgLAOO
>>710禿同
712687:2009/02/19(木) 05:07:05 ID:A6kEYTaA0
>>710,>>711
その意見はありがたいけど悩ましいな。どう書くか、どれを書くか、を考えると時間かかるからなぁ。
俺もちと時間の制限を食らうような状態になりつつあるんでなぁ。

てなわけで、再び滲み出てきましたよ、と。
予告より遅くなったが、待つ、と言ってくれた戦友がいるかぎり、報いずにはおられまい。

しかし、最近中3受験生とやり取りすることが多くなってるんだが、
俺の言ったことにすげぇ報いてくれるし、なんと連ジの話まで通じるから面白い。
シャア機体の厨(は言い過ぎか?)っぷりを知らんのはまだまだだが。赤ザクに比べてリクドムカワイソスだからな。

駄弁はそこそこに、そろそろ書くわ。次からドゾ。
713687:2009/02/19(木) 06:14:07 ID:A6kEYTaA0
やはり敵部隊はまだまだ部隊戦の経験が浅い。
今、あの前衛の“白い悪魔もどき”がその装甲と盾を振りかざして突撃をしてきたら、
性能に劣るであろうザク1機の私は確実に致命的な隙をさらしてしまうだろう。
その一瞬―僅かであるが間違いなく致命的な―にあのバイザー付きにビームで狙撃されて終わるだろう。
しかし、奴は被弾を恐れてか、その連携をとれずにいる。
我々とて、何度かのザク同士の模擬戦以外、MS同士の戦闘の経験は先ほどの降下後の1戦のみだ。
しかし、私とこのザクも、名だたる戦果を挙げていないとはいえ、開戦以来幾多の敵を相手にしてきた。
戦艦、戦闘機、ひいては戦車まで。その経験が未知の戦闘にさえ与えてくれるところは大きい!
それだけではない。
奴の後方には、バイザー付きの他にもう1機“白い悪魔もどき”がいるのに、全く前に出てこない。
確実に前に出るのを躊躇っている・・・。
―食って掛かっても問題ないが・・・。
ここはもうしばらく確実に引き付けておく。あいつらは、私の戦友は信頼できる!
714687:2009/02/19(木) 06:16:23 ID:A6kEYTaA0
再び、愛機にかすめることも出来ない敵の弾丸がビル群をすり抜けていく。
甘い。ことごとく甘い!
―ゴファーー!!
敵の及び腰に苛立ちに近いものを感じ、脚部の屈伸運動後、ブーストを一気に全開にし、愛機を跳躍させる。
奴を捉える。
突如眼前のビルから頭上に躍り出た私に、奴は驚いてマシンガンを放つ。
「浅い!」
上下運動をしている今の私に奴は狙いを定められていない。案の定、1発が肩のシールドをかすめるのみ!
「マシンガンとは、こう使う!」
敵にかかるロックをあえて緩め、手にしたザクマシンガンを横薙ぎに掃射する。ブレの中では機械頼みのロックなど!
―ガガ、ギギギン
数発が敵の胴と腕部に当たり、敵がよろめく!
「ここまでだな!」
機体の自由落下が始まる中、確信とともに、今度は確実にロックを定めた掃射を浴びせる!
―ギギギン、ギギン
「なんと・・・!」
着地の衝撃に備えることさえ忘れ、私は驚愕せざるを得なかった。
奴は胴への直撃に耐えながら腕部と盾で胴をかばったのだ。
着地の衝撃とともに戦慄が背を走る。
「直撃だぞ!?」
そう、直撃のはずだ。ザクマシンガンの弾丸が敵の胴をへこませ、焼け焦げた装甲からは黒煙さえも見えた。
だが奴は動いたのだ。そして今もなお動いていよう。
残弾表示を見やり、初めて焦りがこみ上げるのを感じた。
715687:2009/02/19(木) 06:38:28 ID:A6kEYTaA0
奴は経験、位置取りともに浅い。だが、すばらしい反応だ。
これであといくつか場数を踏むだけでも、手ごわい相手となると察する。
なんといっても奴を責めている私の限界が近い。
―なんて締め付けだ!このままでは・・・っ!
耳への攻めを続けつつも、私は自分の限界が近いのを感じていた・・・(*´Д`*)ハァハァ

しかし、誰なんだ?この文章を読んで良からぬ妄想を掻き立てているのは。
そんな先への疑問を感じつつ、朝になったので一旦<<後退する>>とドSな私は告げたい。
―次のレスがいつになるか・・・、それは私が一番問いたい・・・。
上の文章は前に書いたのにレスできず消えた(保存ミス?)ものを回想しつつ加筆・訂正を加えたので、
少しはよくなっていようか、とは思う。
最後に、女性ROM陣がいたときのために一応、正直<<すまない>>!<<後退する>>!
716ゲームセンター名無し:2009/02/19(木) 12:16:20 ID:I2oUZ9W/O
いいわ
717687:2009/02/20(金) 05:52:22 ID:ofpUDy/t0
>>716
いいわ、ってどういう意味?
もしや、女性ROM陣代表で、おまえはもう書かなくていいわ、とか?
718ゲームセンター名無し:2009/02/20(金) 07:22:41 ID:NYV+E4NOO
>>717
良いわ、GJ!
ってことです。
すいません、紛らわしくて。
719687:2009/02/21(土) 07:22:06 ID:j+UyyVEq0
>>718
実はなんとなくわかってた。<<すまない>>。ほめて欲しかった、ってことで許して。

今日も湧いてきたんだけど、>>712の駄弁が駅弁に見えるし、インフルエンザソ連A型のせいで
異様に咳きしてたらわき腹の筋肉?が異常に痛むし、なんかいろいろ終わってる気がすんなぁ。
さて、駄弁だけでもなんだし、また書くわ。
720687:2009/02/21(土) 08:25:09 ID:j+UyyVEq0
レーダーでは蠢く光点が3つ。その最も近接したもの・・・。
「あの距離で・・・!」
私がマシンガンを放ったのは奴から100mほどの距離だった。
その距離からのザクマシンガンの掃射には、戦闘機はもちろん、戦車、艦船の艦橋部とて耐えることはできなかった。
胴への直撃は必殺を念じて放ったものだった。
にも関わらず、奴は数発の直撃にも耐えて見せたのだ。
「なんて装甲だ!」
・・・いや、装甲だけではない。奴の、“白い悪魔もどき”のパイロットだ。
胴への銃弾を食らい、相応の衝撃とバランサーへのダメージの中、よろめきながらも急所をかばうことを忘れなかった。
本格的なMS配備からそれほど間もないであろう中で、かなりの反応と順応性を示したといえる。
咄嗟に胴の装甲への攻撃を察し、防いだことからも、“己”をわきまえていることさえ感じられる。
―もう少し場数を踏んでいればな・・・!
手ごわい敵になっただろう。この機体では後れを取るかもしれない。それでも、そのときにこそ再び手合わせ願いたい、とも思う。
「しかし!」
この場は確実に奴らを留め置かねばならない。手心を加えるわけにはいかない!

レーダー内で奴がビル群を右手から迂回するように動く。直撃を食らわない限り致命的な損傷にならないと思い至ったのかもしれない。
―この場に至って、よい思い切りだ・・・!
すぐさま愛機を左に流しながら、腰部に掛けられたクラッカーを保持する。手持ちのクラッカーは2発。
これで防げぬときは・・・南無三!
「えぇい!」
躊躇いをぬぐう怒声と共に一気に愛機を跳躍させる!
721687:2009/02/21(土) 08:28:01 ID:j+UyyVEq0
さて、と今日はいろいろ出かけるんで、今回は1レス分で失礼するわ。
また夜にでも湧いてくる予定。じゃ。
722ゲームセンター名無し
GJ!
マイペースでヤってくれ。

…JかDかは知らんが貴殿が妬ましいぞ!w