千早してドタキャンされなければアイドルマスター 第2週
612 :
ゲームセンター名無し:
>>611 >>472-477の続き
「千早…そろそろ…いいか?」
俺は千早の方を向いて言った。
千早はさっき俺の背中にくっついていたので、
顔や体に白い泡をたくさんつけている。
そんな姿がとても愛らしい。
「…いいって、何がですか…?」
千早は白々しく言った。恐らく分かっているのだろう。
口元に笑みを浮かべているのが分かる。
「…分かっているんだろ?千早」
俺は千早の顔についている泡を取りながら言う。
「きゃっ…もう、プロデューサー…」
千早はその手を取って、俺に目を合わせる。
千早の目は潤んでいて、とても15とは思えない色気を出している。
「ちゃんと言ってくれないと…分かりませんよ…?」
千早はどうしても俺の口から言わせたいらしい。
「分かったよ、俺の負けだよ」
俺は仕方なく折れて、恥ずかしながらも言った。
「…千早の胸で、俺の背中を洗ってくれ」
俺の顔も熱くなっていて、恐らく赤くなっているだろう。
だが、千早の顔も負けじと赤く染まっていた。
「…はい。分かりました、プロデューサー…」
俺は千早の「はい」という言葉が好きだ。
千早が俺の言葉を受け入れてくれるこの言葉で、俺は独占欲のようなものを
感じているのだ。プロデューサーとしてあるまじき思いなのかもしれないが、
俺は千早をただのアイドルではなく、一人の女として見ている。
そして誰より深く愛しているのだ。
613 :
ゲームセンター名無し:2005/10/25(火) 19:58:42 ID:J5cVdIGt
「…プロデューサー、タオルを取るので…。
絶対に、後ろを見ないでくださいね…?」
顔を下に俯けつつも、上目遣いで俺に千早は言った。
これが男心を擽るものだと知ってはいないだろう。
「…ああ、分かった」
俺は素直に前を向いた。
「…絶対の絶対、ですよ…?」
千早が耳元で囁く。
「ああ、絶対の絶対だ。約束するよ!」
ついつい大声を上げてしまったが、千早はまだ不安らしい。
「…じゃあ、約束破ったら、何でも言うこと聞いてくださいね?」
「ああ!任せろ!俺に出来ることなら何でもするよ!」
俺がひとつ返事で答えると、千早は安心したらしい。
タオルを取る音が、後ろで微かに聞こえた。
パサッっという音がする。恐らくタオルが落ちた音だろう。
千早は今、生まれたままの姿でいる…そう思うと、
非常に振り向きたくなったのだが、そこは必死に堪えた。
…千早はまだ、何もしてこない。
流石に恥ずかしいのであろう、すぐには出来ないのは当然か。
恐らく一、二分も経っていないはずの時間が、とてつもなく長く感じた。
耐え切れなくなり、思わず声を上げる。
「…千早?」
風呂場に俺の声が響く。千早の反応が無かったので、
少し不安になったが、しばらくして千早の声が聞こえた。
「…すいません、プロデューサー…恥ずかしくて…。
でも、今からします…」
どたk・・・シャキーン
(キャンセル音)
この道を行けば
どうなるものか
どうもならんさ
いけばわかるさ
1、999、1000早ッ
615 :
ゲームセンター名無し:2005/10/25(火) 19:59:39 ID:J5cVdIGt
ついにこの時が来た…!
俺は喜びを隠せなく、顔がほころんでしまっている。
前を向いているので千早には見られていないのが幸いだ。
これまで、確かに何回かは千早の胸に触れたことはあった。
が、ここまで生で、しかも背中に感じることなんて、
こんなときではないと味わえない。
「…いきますよ、プロデューサー…」
千早声を聞き、俺は背中に全神経を集中させた。
しばらくして、俺の背中にそっと硬いものがあたる。
思っていたより柔らかくなかったのに驚いた。
そして何かでこぼこしたようなものを感じる。
…あばらのあたりが当たっているのか?
骨のようにごつごつしている。
それに人肌の温かさを感じない…。どうゆうことだ?
そんな考えをしていると、千早が背中を擦り始めた。
ごりごり…。
理不尽な痛さに体を捩じらせ、思わず声を上げてしまった。
「っ!いてぇっ!」
何かがおかしい。
いくら千早の胸が洗濯板だと言っても、こんな硬いはずない…
それに異様にでこぼこした感触を感じている。
千早はさらに背中を擦る。
「っああ!」
これは明らかに何かがおかしい。まるで本物の洗濯板…
そこで俺は何かに気づき、とっさに振り向いた。
そこで俺は千早を見て、思わず突っ込んでしまった。
「って、本物の洗濯板じゃないかぁっ!」
616 :
ゲームセンター名無し:2005/10/25(火) 20:00:49 ID:J5cVdIGt
千早は洗濯板を両手で持ち、固まったままこちらを見ていた。
バスタオルはちゃんと巻いてある。ちょっと残念だが…。
「ち〜は〜や〜!これはいったいどうゆうことだっ?」
俺は千早に詰め寄る。千早は苦笑いを浮かべていた。
「えっと、これは…その。あ!プロデューサー。
絶対に後ろ向かないっていう約束だったじゃないですか…!」
千早は痛いところを突いてきた。
「それはそうなんだけど…どうしてこんなことを…」
そこで俺はハッと気づく。
「まさかさっきのシャワーもワザとやったんじゃないだろうな?」
千早はギクっと緊張した顔つきになる。恐らく図星だろう。
「…ふぅ。まぁ別に怒ってはないが…」
期待させられていた分だけ、俺は失望した素振りを見せる。
千早はそれを見て、急に泣き出しそうになった。
俺が失望した顔を見せたことなんて、千早には見せたことはなかったからだ。
「…ごめんなさい!プロデューサー!私…自分の胸を洗濯板って言われて…
悔しかったからちょっと意地悪しようと思っただけなんです…
そんな顔しないでください…お願い…!」
俺は千早の泣きそうな顔を見て、自分の愚かさを知った。
今回悪いのは全部俺じゃないか…。千早は何も悪くない。
千早はただ俺に意地悪をしたかっただけなのに、酷いことをしてしまった。
618 :
ゲームセンター名無し:2005/10/25(火) 20:03:23 ID:J5cVdIGt
「…ごめん。悪かった、千早。別に怒ってなんかいないんだ」
俺はすぐさま顔を笑顔に戻し、千早に優しく答えた。
「…ちょっと残念だったから嫌な顔してしまったけど…。
悪いのは俺だったのに、嫌な思いをさせてしまってごめんな。
この通り、謝るから許してくれ」
千早の目を真っ直ぐに見て、謝った。
まだ千早は目に涙を浮かべている。
「…本当に、怒ってないんですか…?
私に失望したんじゃ…ないですか?」
千早は不安そうにしている。何とか元気つけてあげないと。
「そんなことないって。むしろ今は選択板を持っている千早が
可愛くてしょうがないって思ってるよ」
洗濯板を手に持ったままの千早は、洗濯板と向き合った。
そしてクスっと笑うと、目から涙を流した。
「ふふっ、何故でしょうか…。安心しても涙が流れるのは…」
千早は笑いながら、泣いた。
よかった、なんとか元気を取り戻せたのかな。
手で涙を軽く拭いてやって、千早の頭を撫でる。
「ごめんな、千早。泣かなくていいんだよ。
…そういえば、さっき約束破ってしまったからな。
何でも言うこと聞いてあげるよ」
「そういえば、そうですね…」
頭を撫でている手を千早は握り返してきた。
「じゃあ、一つだけ…お願いします」
620 :
ゲームセンター名無し:2005/10/25(火) 20:10:37 ID:J5cVdIGt
「洗濯板って言ったの、撤回してください」
千早は真剣な表情で俺に言った。
「…そんなことでいいのか?もっとすごいこと頼んでもいいんだぞ?
それにそんな言葉、いつでも撤回するよ」
「いいえ、いいんです…。私はプロデューサーから数え切れないものを
貰っていますから…」
さらに千早を撫でると、頭をフルフルして喜んでいる。
「わかったよ、千早じゃあ、撤回するな?」
千早はコクンと頷く。
「千早は洗濯板なんかじゃない。そんな言葉はキャンセルだ!」
俺は前回の発言を撤回した。
「…ふふっ、これもドタキャンってやつでしょうか?」
「まぁ、そうなのか?土壇場ってわけでもないけどな」
俺は笑って言った。
「私にとっては土壇場でしたよ?」
千早も笑っている。さっきの涙はもう完全に消えていた。
「確かに、そうかもな。今までに見たことない千早だったから、
俺も本当に驚いたよ」
「ああいう私は、お嫌いですか?…いつも苛められてばかりだから、
たまには仕返ししたかったんですよ、実は」
「そうなのか?俺は苛めてるつもりは…」
「嘘です!この前なんか2度も胸触られたし…、
首輪をプレゼントする、とか言うし…」
そういわれると、ちょっと苛めているような…。
「…じゃあ、今回のでおあいこってことだな。
積極的な千早も…好きだよ。ってか千早なら何でもいいかな」
「…もう、プロデューサーったら…」
621 :
ゲームセンター名無し:2005/10/25(火) 20:11:48 ID:J5cVdIGt
「千早、俺からも一つだけお願いしてもいいかな?」
唐突に俺から話を切り出した。
「さっきの、続き。…してくれないか?」
千早の顔がまた真っ赤になる。
「…続きって、プロデューサー?」
千早はまたも分かっていないふりをしている。
「分かってるだろ?ほら、背中がひりひりしてるんだ」
「…うぅ。プロデューサー、卑怯ですね…」
千早も罪悪感を持っているため、断ることは出来ないだろう。
それを見越して俺は頼んでいた。
「…今回、だけですよ?」
さっきと同じ状態に戻った。
俺が前で座って待っていて、千早が後ろでバスタオルを外している。
パサっというバスタオルの落ちる音。
耳元で千早の声が聞こえた。
「…プロデューサー…」
それと同時に背中に千早の重みがかかった。
暖かくて、柔らかい。洗濯板と言った胸からは確かな弾力が伝わってくる。
胸の二つの突起や、心臓の鼓動までもが聞こえた。
俺の心臓高鳴っていて、どちらの心臓の音かわからないくらいだ。
「…プロデューサー。…これからもずっと、私をプロデュースしてくれますか…?」
千早の声は熱が篭っていた。両腕を方から回し、
俺に全てを預けるような形になっている。
俺はその手を掴み。千早の方を向いて言った。
「…ああ、これからもずっと千早のプロデューサーは俺だ。
ずっと、ずっとな…」
しばらく二人はずっとそのままでいた…。