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395 :
ゲームセンター名無し:2006/08/20(日) 14:03:14 ID:ipqmTlRJ
テント気持ちを合わせるのじゃ!
かつて誰もがクールに勝ちたいと考える時代があった。
高校も1年が過ぎた頃、僕は勝利の喜びを二割しか顔に出すまいと決心した。
理由は単純だし語るまでもないと思うが、その思い付きを僕は高校卒業まで実行した。
そしてある日僕は自分が、手にした勝利の二割しか喜べない人間になっている事を発見した。
けっきょくそれがクールさとどう関係していたのかは、今でも僕にはわからない。
しかし年じゅう勝とうが負けようが表情も変えずに両替し続ける人間をクールと呼び得るなら、
――100パーセント僕だってそうだった。
夕方になって日が翳り始める頃、僕は店を出て、自転車にまたがり家へと帰った。
―― 一度店を出た後、あの場所を振り返ったことは何度あったんだろうか?
振り返った事なんてなければいいと、今の僕はそう考えている。
何故仁義ストームが稼動することになったのかは誰にもわからない。
つくり手たち自身にわかっていたのかどうかさえ怪しいものだ、と僕は思う。
398 :
ゲームセンター名無し:2006/09/14(木) 05:45:04 ID:kQPpSdTf
age
「モニタがまだ濡れているのよ」と女店員は言った。「よく雑巾で拭かなかったの。だからまだ濡れてるの。
温かくてしっとりと濡れているの。すごくやわらかいタッチよ。まっ透明で、やわらかいの。撫でてみて。」
「ねえ、悪いけど――」
「その下もすっとあたたかいのよ。まるでGGXX大会の時の会場みたいなね。本当よ。私いまどんな清掃をしていると思う?
右肘を立てて、左足を横に開いているのよ。ゼビウスで言うとアンドアジェネシスくらい。」
声の調子から彼女がうそをついていないことはわかった。彼女は本当に両腕をアルゴの角度に開き、筐体をあたたかく湿らせていたのだ。
. . .
「レバーを撫でて、ゆっくりとね。第一関節でゆっくりと撫でるの。そう、すごくゆっくりとよ。そしてもう片方の手で右のボタンをやさしくいじって。
2Pの方からやさしく撫で上げて、ボタンをちょっとつまむの。それを何度も繰り返して。ハイスコアにイキそうになるまでね。」
僕は何も言わずに2階に行った。
「私は腕がもぎ取れるぐらい一生懸命かわし続けたのよ。
とても辛くて死ぬかと思ったわ。
それでね、何度もこんな風に考えたわ。私が間違ってて貴方が正しいのかもしれないってね。
私がこんなに苦しんでるのに、なぜ貴方は何もせずに画面の『そこ』でじっとして生きてるんだろうって、ね」
彼女はそう言うと少しだけ手の動きをゆるくして、あいかわらず憂鬱そうにモニターを眺めていた。
鼠はレバーから手を離し、彼女の横顔を見た。
自分があと6秒は絶対に死なないことはわかっていた。
「僕が死ねばいいと思った?」
「少しね」
「本当に少し?」
「・・・忘れたわ」
二人はしばらくだまった。
――そこにいると、多分次のは避けられないよ
そう言い出せないまま鼠は、次の12秒のために自機を移動させ始めた。
保守すべきものと、保守すべきでないもの
402 :
ゲームセンター名無し:2006/10/21(土) 18:33:20 ID:PFPOhnjJ
僕はテーブルの向い側に座り、指先で目を押さえる。
鮮やかな太陽の光がテーブルを区切っていた。
僕は光りの中に、彼女は淡い影の中にいた。
影には色がなかった。
テーブルの上には枯れてしまったゼラニウムの鉢植えが載っていた。
窓の外では誰かが道路に水を撒いていた。
アスファルト道路に水を撒く音がして、アスファルト道路に水を撒く匂いがした。
「ストIIIでもやらないか?」
やはり返事はない。
僕は返事がないことを確認してから立ち上がって棚から二人分のジョイスティックを取り出し、PS2をつけた。
そしてゲームが起動してから本当はポップンミュージックがプレイしたかったことに気づいた。
僕はいつも後になってから色んなことを思い出す。
僕はもう考えるのをやめた。
ポケットの残りのコインを数えるのもやめた。
両替機に向かうことすらやめるために、手持ちの札を全て小銭に変えた。
まるで乱入し続けてきた相手がはたと入って来なくなった時のように、一瞬どうしてか悲しくなった。
それから長い沈黙がやってきた。
一枚一枚と銀色の貨幣を入れていくその後にいったい何が残るのか、僕にはわからない。
――誇り?このゲームにそんなものは必要ない。
…僕は数多のプライズを目の前にしてふと自分の手を見つめる。
おそらく、エンディングもなしに人はゲームをやり続けてはいけないのだ。
それでもUFOキャッチャーにエンディングはあるのだろうか?
たとえ目の前にあるプライズを全て取りつくしても、もう明日には何も無かったかのように元に戻っている。
体中のポケットを探して一枚のコインも残っていないことを確認して、僕は店から出た。
左手に下げたビニール袋がカサリ、と音を立てる。
――これも立派なエンディングじゃないのか?
街灯を見上げながら、そう考えてみる。
わかっている、これも立派な「終わり」の一つさ――
わかっている、でもそれだけでは暗すぎる。
本当に、あまりにも暗すぎる。
「もうそんな季節なのよね。」緑は目を窓の外に向けて言った。
外では街路樹が紅い姿を取り戻しはじめ、どこかしら薄い肌寒さが町を包んでいた。
「まだ、はやいんじゃないかな?」コーヒーを飲みながら僕は言った。
「そんなことはないわ。少し前は夏に発表されてたんだもの。
何も無かった今年で稼動が年をこしたら、いくら多分やらないって言ったって気分も落ち込むわ」
保守すべきものと、保守すべきでないもの
階段をのぼり店を出ると、もう夜から秋の匂いは消えていた。
街路樹の一つ一つに拳で軽く触れながら鼠は駐車場まで歩き、
煙草一本分の時間をみなれた街の風景に溶かしてからゆっくりと車に乗り込んだ。
――少し迷ってから店の前の通りに車を向かわせ、買いなれた自販機から飲みなれたコーヒーを買う。
どうしてか、ひどく寂しかった。
冬が来たのかもしれない、と思う。
さっきから人も車もなにもかもが動かずに、見渡す限りの建物からは明かりすらが消えている。
冬が来るのは、いつだってこんな夜だ。
となりに誰もいない、知り合いも電話に出ない、街行く人の姿もないこんな夜に、冬はやってくる。
やってきては勝手に留まり、なれた頃にまた去ってゆく。
――なにを寂しがる?似たような物にあふれた場所に、お前は通っているんじゃないか…。
ひどく寂しかった。
まだぬくもりの残るコーヒーを一気に飲む。
――それでもひどく、寂しかった。
「少し無茶をしてみてもいいかい?」
「いいとも」友人は表情を変えずに言った。
100枚単位でベットしたのはこれが初めてだった。
数枚だけを残してプラスティックのケースが空になり、画面の中の数字だけが跳ね上がる。
長い年月の内にメダルにしみこんだ匂いだけが僕の周りの空気の中に漂っていた。
ある日、突如として、本当に唐突に、まるでオーロラが掻き消えるように。
僕はゲームをやらなくなった、正確に言えばゲームがつまらなくなった。
あれほどまで没頭し、突撃指令を繰り返す壊れた伝声管に命令された哀れな兵士のように、
僕は僕の戦場、けたたましく騒ぎ立てる僕のバトルフィールドで生還と撃破を一心不乱に繰り返していたのに。
突然飽きてしまった。
まるで門限を過ぎて家の外に放り出された悪がきの気分だった。
繰り返されるアルゴリズム、パターナリズム、メタフィクショナルな遊戯、戯言、戯曲。
「僕は今まで何をしていたんだ。」
僕はコートのポケットからくしゃくしゃになったソフトケースのマルボーロを探し当て、
いくぶん億劫に火をつけた。
あの頃から僕の周りは目まぐるしいほどに変わっているはずだった。
今の僕にはそれを確かめることすら出来なかった。
409 :
ゲームセンター名無し:2006/12/11(月) 07:58:28 ID:SjT1wf5x
名作だなあ
ショー疾風のように。ブーメラン、ブーメラン。
対戦ゲームが物凄く強い少年がいる、と風の噂で聞いた。
相手の体力ゲージを残りわずかにしてそのまま去っていくらしい。
僕はその少年を見つけ話しかけた。
「対戦しない?」 「・・・いいよ」
彼は猫背で痩せていた、そして恐ろしくつまらなそうな顔をしていた。
まるで明日死ぬことがわかっている年寄りの猫のようだった。
やがて2枚のコインが機械に滑り落ちていき、静かにゲームが始まった。
それほど強くない、と僕は思った。
途中で作り方を忘れてしまった料理の目の前にいるように
釈然としないまま釈然としない時間が過ぎた。
彼が口を開いた。
「ねえ・・・今何考えてる?」 「キミをどうやって倒すかを」
「ふうん・・・建設的だね」 「?」
「ゲームってさ。建設的じゃないんだ。あとに何も残らない。
でも勝つのが目的だから色々考えるよね。
つまり建設的じゃないことをむりやり建設的にやってるの」
僕の操るキャラの動きがひどく鈍くなった気がした。
「だからただのムダなんだ、究極的に言うと。
チューブアイスの端っこの所とか
横断歩道沿いの歩道橋みたいに
ただのムダなんだよ」
僕のキャラの体力バーが少なくなっていく
「要するに今入れたこのコインは
不味い缶コーヒーを買う為に使われたほうが
まだ有意義だったってことさ」
彼のキャラの動きが止まった。
僕のキャラの体力バーはもうほとんどない。
そして僕のキャラの動きが止まった。
きっと彼はもう席を立ってどこかに行ってしまっているだろう。
ここに残されているのは彼のキャラと僕のキャラと僕だけだ。
2人は無表情にファイティングポーズをとり続け
1人は途方にくれながらがめんを見続けていた
残り時間の表示だけが律儀に動いている
56、55、54・・・
「この5人は何だか少し似ているな」
僕はそうつぶやくと
コインを不味い缶コーヒーに換える為に席を立った。
多かれ少なかれ、誰もがゲームセンターの変質に従って動き始めていた。
あるいは、ゲームセンター、という場所における格闘ゲームの存在について。
うん、ageよう
415 :
ゲームセンター名無し:2007/02/02(金) 06:03:40 ID:EtsW2WHo0
キャラクターと背景と体力ゲージと残り時間と通常攻撃と必殺技と投げ技、
それが我々の全財産だった。
特別な技のためのゲージもなければ残りのガードを示すアイコンもなかった。
hit combo!という表示も明瞭な発音のボイスも、何一つなかった。
我々はそれくらいシンプルだった。
だからゲームの基本を理解するのに5分もかからなかった。
何も無いならないで、全てはすごく単純だ。
外に出るともう夜は終わっていた。
晩冬の闇だから、そんなには明るくはない。
上を見上げるとそれでも微かに星が光っている。
駐車場の車はその数を大分に減らし、それでも何台かは屋根の下に持ち主を待っていた。
僕は雨上がりの道を向かい道のコンビニまで歩き、コーヒーを一本買った。
明かりに照らされながら、僕は24Hのゲームセンターというものを初めてつくった人物について考えてみる。
何故だか、本当に何故だかその昔対戦が馬鹿みたいに当たり前だった時間を思い出した。
本当にそれは、馬鹿みたいに当たり前だったのだ。
筐体的雪かきage
419 :
ゲームセンター名無し:2007/04/10(火) 00:39:54 ID:i4PtjYFz0
rrrrrr
「そうなんだ。頭であれこれと考えちゃいけない。能書きもいらない。料金も関係ない。
多くの人はタイトルの後の数字が大きいほど、ゲームは面白いと考えがちだ。
でもそんなことはない。
年月が得るものもあり、年月が失うものもある。
技術が加えるものもあり、また引くものもある。
・・・それはただ個性の違いに過ぎない」
店員はそこではじめてうつむきがちに少し笑った。
そしてひどく機械的な動作で、その筐体の電源を落とした。
僕はテトリスがそのしっぽの先まで好きだ。
テトリスの美点はそのシンプルさとまじめさの中にある。
もちろん欠点もその中にある。
でも、そんななにもかもをひっくるめて、僕はテトリスというゲームが好きである。
かつて誰もがクールにCGを作りたいと考える時代があった。
とあるCG会社に入社した頃、僕は実力の半分しか仕事に反映させまいと決心した。
理由は忘れたがその思いつきを、何年かにわたって僕は実行した。
そしてある日、僕は自分は実力の半分しか仕事のできない人間になっていることを発見した。
結局それがクールさとどう関係しているのかは僕にはわからない。
しかし年じゅうアクティベートし直さないといけない3ds maxをクールと呼び得るなら、僕だってそうだ。
423 :
422:2007/05/19(土) 00:11:33 ID:2qbeZ7fR0
誤爆することもある。
424 :
ゲームセンター名無し:2007/05/22(火) 17:43:42 ID:rKY9gfVgO
キタ━━(゚∀゚)━━!!
なんですか?この恥垢臭漂うオナニースレは
426 :
ゲームセンター名無し:2007/05/28(月) 06:05:29 ID:NlZsKlz5O
(〇>_<)
427 :
ゲームセンター名無し:2007/05/29(火) 06:14:35 ID:y/frFn6V0
完璧なスレなんて存在しないんだ。完璧な人間が存在しないようにね
428 :
ゲームセンター名無し:2007/06/02(土) 16:01:02 ID:sEVB+iIXO
キタ━━(゚∀゚)━━!!
429 :
ゲームセンター名無し:2007/06/07(木) 10:57:23 ID:YT5eKLMPO
キタ━━(゚∀゚)━━!!
椅子は僕を待っていた。
僕は鞄を筐体の傍におき、火の付いた煙草をくわえたままゲームを始めた。
そしてゲージも使わずに敵を倒しながら、ぼんやりとゲームを進めていった。
ふと、僕のそばを何かが彷徨い、そして消えた。
僕にはもう触れることも呼び戻す事もできぬ影だった。
431 :
ゲームセンター名無し:2007/06/13(水) 08:54:26 ID:m2klrLetO
(´,_ゝ`)プッ
自意識過剰な音ゲ厨
一気に変なのが沸いたな。板の民度が下がってるってことか。
と、民度の低い変な人が申しております。
どうでもいいけどこのスレは荒らすなよ。
たまに見に来るのが楽しいんだから。
436 :
ゲームセンター名無し:2007/06/16(土) 00:14:48 ID:11ikLQCV0
韓国人の、一生は過酷だ。
子供のころは親に殴られて 学生のころは先生に殴られて
軍隊では上官に殴られて 会社では上司に殴られて
人間性を失って 大人になれば
女・子供・老人に暴力を振るう人間にならなければいけない
韓国人として生きるのは恐ろしい・・・(´▽`)
アメリカ人を見たら「帰れよ」と叫び 日本人を見たら「勝ったぞ」と叫び
中国人を見たら土下座して 北朝鮮人を見たら信用しなければいけない
でも現実には一人ぼっちで 信頼できる友達も居ない
足りないものは沢山あるのに それでも「わが国、万歳」と嘘を叫んで
叫ばないと売国奴と言われて殴られる
韓国人として生きるのは寂しい・・・(´▽`)
室内運動場も水泳場も無い学校で 刑務所のような給食の学校で
馬鹿みたいに長い時間勉強を強制され それでも世界やアジアで評価の低い韓国の大学
安全とは無縁のものを食べて 生きている虫が入っているものを食べて
OECD最低の賃金で OECD最悪の労働時間で
とても短い平均寿命で 幸せな老後なんか無くて
それでも「わが国は世界一」と叫んで 叫び声が小さいと売国奴と言われて殴られる
韓国人として生きるのは悲しい・・・(´▽`)
あとワンゲームしたかったが、コインはもう無かった。
僕と彼女でいつの間にかすっかり使い切っていたのだ。
『私に何か出来る事あるかしら?』
僕は首を振り、煙草を空き缶の縁で揉み消すと、
彼女の虚ろな目を真っ直ぐ覗き込みながら言った
。『この負けに関しては、何一つとして君のせいじゃない』
ageてみるべき季節だった。
このスレまだあったんだ
あいかわらずくっさいスレですね^^
やれやれ・・・。
やれやれ(笑)
君のせいじゃない(笑)