次々に出来るコンビを写真に撮り、ノートPCでまとめるひびき蘭。
そんな彼女の目の前に一人の人物が現れた。
「ひびき君。君に頼みがあるんだが…」
2回戦がコンビ戦と聞き、相手を女性と決めていたアラン。
だが、決めあぐねているうちにどんどん相手が決まってしまう。
そこで、金髪の軍人らしき女性を誘うが、
「フィオじゃなきゃいや。」といって断られてしまう。
しかし、女性はまだたくさんいる。
羽の生えたちょっと陰のある少女、白い巫女、ちょっと少年っぽい青い髪の子、
女性自衛隊の服装をした女の子、内気そうに隅っこで座っているこれも軍人っぽい女の子……。
『誰にしようかな…』アランが迷っていると…。
「アラン・アルジェント君だね。」後ろから声をかけられる。
「そうだけど…。」と振り向くとそこには韓国の胴着を着た男性が優しげな顔をして立っていた。
「フム、やはりそうか…、私の名前はキム・カッファンという。
ところで、1回戦突破時に、インタビュアーに『願いはハーレム』といったのは本当かな?」
と尋ねられた。
アランは思い出す。たしかにインタビュアーの女の子に『自分の女の子達の楽園を作る。』と言って、
その後、インタビュアーの女の子に『その時はよかったら君も楽園に来ないか?』と誘った記憶がある。
少々ぶしつけな質問に戸惑いつつも、
「ええ、まあ。たしかに、そうだけど…」と返事をする。
すると、キムの顔がみるみるうちに強張った。「やはり、君は教育しなければならないようだ。」
殺気を感じたアランはその場から逃げようとする。しかし、目の前に中国風の女性と、
銀髪碧眼で白い服を着た男の子がアランの逃げ道をふさぐ形で立っていた。
「女の敵は逃がさないアル…。」
「みんな不幸になればいいんだ(ぼそぼそ)…。」
これでは逃げられない。
「ああ、わかったよ。好きにしてくれ。」
アランは諦めて首を振った。
時はさかのぼる──
「なかなか、教育のしがいのある人物はあらわれないな。」
キム・カッファンは少し焦っていた。このままだとタイムオーバーで勝手にコンビが決められてしまう。
そこでキムは優勝したらかなえてもらう願い事に目をつけた。
インタビューしていた女の子の顔を思い出し、さっそくひびきの元へと行き、
彼女に頼んで参加者の願いをみせてもらう。
彼は何人か、悪の匂いを感じた願いの主を候補にあげる。
その中で、まだコンビになっていない人ということでアランに白羽の矢が立ったのだった。
また、キムは紗夢とシェゾに協力を依頼した。紗夢は女性の敵ということで、
シェゾは自分と同じような立場の人間を作りたくて依頼を受けたというわけだ。
『まあ、適当に頷いておけばいいだろう。』アランはこの事態でも楽観的に考えていた。
『女の子と仲良くなれるチャンスはこれからでもあるしな。』
だが、この考えが甘いとアランは後に思い知らされることになる。
【キム・カッファン アラン・アルジェント チーム結成 チーム名:キム先生の正義教室】