−−−−−−−−−− ここまで読んだ −−−−−−−−−−−
3 :
ゲームセンター名無し:04/12/15 03:22:27 ID:G1WUtjkB
↑って言うじゃなーい!
でも
↓ですから!残念!!!!!!!
4 :
前スレより:04/12/15 03:26:39 ID:???
「あなたは本当に対戦で勝つ気があるの?」
彼女が真剣な目で僕を見ていた。
「どうだろう、よく分からないな。正直なところ、僕にはさしあたって勝たなければならない理由が無いんだ」
途端に彼女の表情が険しくなった。
「どうして?」
「金があるからさ。たとえ負けても乱入すればいつかは勝てる」
「対戦が終わってお金が無くなったらどうするの?弱キャラ使って負け続ければすぐに対戦は終わってるわ。
それに、一日中ギャラリーとして見てばかりのようなあなたに一体何が出来るっていうのよ?」
彼女の言うとおりだった。僕は彼女と目を合わさないようにビールを一口飲んだ。
「やれやれ」
「今度『やれやれ』なんて言ったら殺すわよ」
・・・・・・やれやれ。
7 :
ゲームセンター名無し:04/12/15 17:37:05 ID:zc695E+t
支援してみる
待ってるよ
:ゲームセンター名無し :04/04/05 21:37 ID:???
「ところで、あなたの最高連勝数は?」
「3」と僕は言った。
「そりゃ少ない。」とウメハラは表情も変えずに言った。
「実に少ない。」そしてまた耳を掻いた。
かっこう
11 :
ゲームセンター名無し:04/12/16 23:20:44 ID:tqCNeKO6
あげ四円
ダンス・ダンス・ダンス・レボリューション
闘劇予選の結果はどうだったんですか?と僕は聞いてみた。
「余裕でした。」と梅原さんは何でもなさそうに答えた。
「あんなの普通にやってりゃ勝てるんだよ。GGXXだとかスパ2Xだとかね。
モアでヌキに勝つのと変わりゃしない」
「じゃあまあ余裕だったわけですね」と僕は言った。「本戦はいつなんですか?」
「十月のはじめ。もし優勝したら、美味いもの食わせてやるよ」
「ねぇ、闘劇の本戦ってどんなですか?梅原さんみたいなひとばかりが戦いにくるんですか?」
「まさか。大体は雑魚だよ。雑魚じゃなきゃあ暴れだ。闘劇に出ようなんて人間の95%までは屑だもんなあ。
これ嘘じゃないぜ。あいつらめくり投げにすらろくに対応できないんだ」
「じゃあどうして梅原さんは闘劇にでるんですか?」
「色々と理由はあるさ」と梅原さんは言った。
「昇竜が好きだとか、いろいろな。でも1番の理由は敗北を知りたいってことだよな。
どうせ知るなら1番強い相手で試してみたいのさ。つまりは決勝だよ。
この馬鹿でかい日本のなかで自分を負かせることができる人間がいるのか、
対等な対戦ができるのか、そういうのを試してみたいんだよ。わかるか?」
「なんだかドラゴンボールみたいに聞こえますね。」
「そうだよ。ドラゴンボールみたいなもんさ。俺には権力欲とか金銭欲とかいうものは殆んどない。
本当だよ。俺は下らん身勝手な男かもしれないけど、そういうものはびっくりするくらいないんだ。
いわば無私無欲の人間だよ。ただ好奇心があるだけなんだ。そして広い世界で自分の力を試してみたいんだ」
「そして理想というようなものも持ち合わせていないんでしょうね?」
「もちろんない」と彼は言った。
「格闘ゲームにそんなものは必要ないんだ必要なものは理想ではなく駆け引きだ。」
「でも、そうじゃない対戦もいっぱいあるんじゃないですかね?」と僕は聞いた。
「俺のようなゲーマーは好きじゃないか?」
「よしてくださいよ」と僕は言った。
「好きも嫌いもありませんよだってそうでしょう、僕は闘劇本戦に出られるわけでもないし、
小足を見てから昇竜できるわけでもないし、スカルティングの3段目をガードキャンセルできるわけでもない。
格ゲー界から崇拝されてるているわけでもなきゃ、バースト読んでDループを続けられない。
筺体に10分程度しか座ってられない。僕に何がいえるんですか?」
「じゃあ俺の人生がうらやましいか?」
「うらやましかないですね。」と僕は言った。
「僕はあまりに僕自身に馴れすぎていますからね。
それに正直なところ、闘劇にも世界大会にも興味がない。
ただひとつうらやましいのは、2チャンに素敵なスレッドを持ってることぐらいですね」
彼はしばらく黙って食事をしていた。
「なぁ
>>1.」
と食事が終わってから梅原さんは僕に言った。
「俺とお前はここを出て十年だか二十年だか経ってからまたゲーセンで会いそうな気がするんだ。
そして何かのゲームで対戦しそうなきがするんだ。」
「まるでディッケンズの小説みたいな話ですね」といって僕は笑った。
「そうだな」と彼も笑った。
「でも俺の予感って良く当たるんだぜ」
食事の後で僕と梅原さんは二人で近くの蟹スポにSTGしに行った。
そこで9時過ぎまでそこで共同プレイをしていた。
「ねえ梅原さん。ところで貴方の対戦の駆け引きって一体どんなものなんですか?」
と僕は訊いてみた。
「お前、きっと笑うよ」と彼は言った。
「笑いませんよ」と僕は言った。
「紳士であることだ」
僕は笑いはしなかったけれどあやうく一機落としそうになった。
「紳士ってあの紳士ですか?」
「そうだよ、あの紳士だよ」と彼は言った。
「紳士であることってどういうことなんですか?
もし定義があるなら教えてもらえませんか?」
「自分が昇竜したいときに昇竜するのではなく、昇竜すべきときに昇竜するのが紳士だ」
「あなたは僕がこれまで会った人の中でいちばん変わった人ですね」と僕は言った。
「お前は俺がこれまで会った人間のなかでいちばんまともな人間だよ」と彼は言った。
そして火蜂を落としてくれた。
妙にマッチしてるな
18 :
狼忍聖GT-尺ver.V:04/12/22 02:26:52 ID:sMRVDmeM
とりあえず
>>13がノルウェイの森っぽいことはわかった。
19 :
ゲームセンター名無し:04/12/22 03:00:14 ID:TRsbZzV7
場末の街と
ゲームセンター・レジャーランド
20 :
ui:04/12/22 13:57:24 ID:uN3q1Sng
yui
なんか
>>1にウケてしまったのでage
ヘンな笑いがこみ上げる。
僕とゲームセンターとの蜜月はそのように始まった。
大学には殆ど顔も出さず、アルバイトの給料の大半をゲームセンターに注ぎ込んだ。
そして僕がプレイする背後ではいつも誰かが見物するようになった。
これはアーケードゲームについての小説である。
アーケードゲーム研究書「ボーナス・ライト」の序文はこのように語っている。
「あなたが筐体から得るものは殆ど何もない。数値に置き換えられたプライドだけだ。
失うものは実にいっぱいある。歴代首相の銅像が全部建てられるくらいの硬貨と
(もっともあなたに森喜朗の銅像を建てる気があればのことだが、)
取り返すことのできぬ貴重な時間だ。」
彼女は胡散臭そうに僕を眺めた。床に落ちたドーナッツでも眺めるような目付きだった。
「ゲーム・センター?」
「少し前までここにあったやつさ。」
「知らないわ。」彼女は眠そうに首を振った。
一ヶ月前のことなんて誰も覚えちゃいない。そんな街なのだ。
僕は暗い心を抱えたまま街を歩きまわった。易鳥、誰もその行方は知らなかった。