★仝 ゲーセンで起きたちょっといい話スレ 第2章 仝★

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184ゲームセンター名無し
その日もオイラは、バーチャストライカー3(以下バースト3)を
楽しみにゲームセンター(以下ゲーセン)に行きました。バーチャ
ス3は皆さんご存知の通りフットボール(以下サッカー)を題材に
したゲームで、固定客も多く対人対戦(以下対戦)が熱いのです。
VS3筐体の方には既にサラリーマン(以下リーマン)がコンピュ
ーター戦(以下CPU戦)をしており、オイラはそこへ乱入対戦(
以下乱入)をしました。オイラはサッカー日本A代表(以下日本代
表)が大好きなので、日本代表でリーマンの操作するユナイテッド
ステイツオブアメリカ(以下USA)との対戦です。接戦でしたが、
2対1でオイラが勝利しました。
しばらくの間、CPU戦で遊んでいたのですが、隣に(このゲーセ
ンのバチャスト3筐体配置は並んでいる)大きな人影が座りました。
その人は、若者でした。
その人は、金髪でした。
その人は、青い目でした。
その人は、少し体臭がありました。
そう、その人は外国人でした。   

(つづく)
185ゲームセンター名無し:02/03/20 18:35 ID:wYnJYAP5
彼は何の躊躇いも無く乱入をしてきました。選んだチームはアイル
ランド共和国(以下IRL)でした。直感で思いました、こいつの
母国に違いない...。そうサッカーを知る方には解かると思いますが、
IRLといえば、サッカー発祥の地・大ブリテン・北アイルランド
連合王国(以下英国)の胸元に位置し、サッカー馬鹿の巣窟ともい
える国なのです。これは負けられない。俺はサムライ、男は狼。そ
んな訳で対戦が始まりました。
彼のプレイは、強引でした。
彼のプレイは、まっすぐでした。
彼のプレイは、力ずくでした。
彼のプレイは、雑でした。
そう、彼はバースト3の初心者でした。

(つづく)
186ゲームセンター名無し:02/03/20 18:36 ID:wYnJYAP5
日本代表に敗北するアイルランド...彼のプライドが許さなかったの
でしょう、2度3度続けて乱入してきました。しかもプレイ中の彼の
エキサイト振りには拍車がかかってきます。「オウノウ」「ガッ」「
シッ」「オマイガー」等々発言も興奮してきています。正直このまま
だとどうなる事かと心配にすらなってきました。しかしサムラーイな
オイラは根性で勝ちつづけました。ループも決めて遂には「オォウ〜
ノォォ〜ウ」とまで言わせました。6度目の敗北をした彼は、持ち合
わせのコインが無くなったようでした。彼が残念そうに席を立つと、
おもむろにこちらに向かってきました。「正直殺される。殴られる。
フーリガン化して店ごと潰される。」と思いました。
彼は僕の真横でピタッと立ち止まると、見上げた僕に右手を差し出し
ました。彼は笑顔でした。僕が立ち上がってシェイクハンドすると、
彼は「グップレイ!グッフォットボール!」と言いました。オイラは
何を話していいか解からず〜昨日したウイニングイレブンファイナル
エディション(以下WEFE)を思い出して、
「イェ−、ロビー・キーン!ロイ・キーン!」と言いました。
彼はさっきよりももっと大きな笑顔で笑いました。そして、「シーユ
ーアゲン」と言い残してお店を出て行きました。おわり