ウォクスシリーズは登坂時など、連続して高負荷がかかる運転が長時間続くと、
排気エキゾーストマニホールドが異常過熱し、火災に至るため、これを防ぐため、
連続高負荷運転は短時間に限られた。
これを俗に「5ノッチ・5分」と称され、登坂運転などでは、頃合いを見て、
エンジンの出力を落とさねばならなかった。
実際にはその時間制限を満たせなく、エンジンが過熱で故障するのを覚悟し、
高負荷運転を強いられる区間もあったという。
更にトンネルに入ると、ラジエーターから出る排熱は機体上部にまとわりついて
逃げないので、更に熱が篭る悪循環である。
背中にはラジエーターと静油圧式ファンがあるのはエンジンの熱を逃がすためのものだ。
この静油圧式ファンの動作音は非常に大きく、ウォクスシリーズの唯一の騒音源でもある。