【細田守】 サマーウォーズ 29スレ目 【09年夏】

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>>850 こんな感じかなあ。長文ごめん

主人公・・・本番だと調子がでない数学のスペシャリスト。パソコンも得意でOZの下位管理者でもある。
ナツキ・・・明朗活発。田舎にある名家の末っ子。おばあちゃんには厳しくもとても可愛がられる。

世界は鉄壁のセキュリティを誇るOZシステムに頼り切っていた。
故にOZシステムは、公共、医療、衛生、軍事機関に幅広く利用される。

そんな中、ナツキがおばあちゃんの90歳の誕生日、婚約候補のために主人公と実家を帰省する。
一人っ子の主人公は、賑やかなナツキ一家に戸惑いながらも楽しんでいた。

疲れ果てて、眠ろうとしたその日の夜、主人公宛に数学の難問メールが届く。
今までも一度も見たことがない、容量オーバーの警告が出る。それほど膨大な数字列だった。
それはいつもやっている数学オリンピック者向けの世界共有サービス問題集だと思っていた。
だけど、いつもと違うような違和感があった。
普段なら解けるはずもない問題は、環境の変化のせいかなぜか冴えていた。
なんとか一晩かけて問題を解き、質問者へ返信回答。回答を待つ前に寝てしまう。

これと同時刻に、OZシステムが誰にも気づかれずハッキングされてしまう。

二日目は賑やかながらも普通の田舎日常が繰り広げられる。
三日目から徐々に世界が徐々におかしくなっていることに気づく。
(交通機関の遅延、公共機関システムの受理、医療機関の手配ミス)

四日目、これまでの規模とは比較にならないほど混乱し、世界は大パニックへ。
最強を誇っていたOZシステムが何者かにハッキングされたことを世界のニュースが報道する。

事実を知った、主人公は原因究明に務める。
ナツキおばあちゃんは、事態を早急に察知し、政治、軍事、企業、財団の上層部を励まし、事態を沈静化させる。
ナツキおばあちゃんは、完全徹夜による激励の過労により緊急入院。OZシステム依存型の人体監視が必要になる。

これは世界に一台しかなく、人体のあらゆる機関を代わり成し、生命の維持を務めるというもの。
それを裏目にOZをハッキングしたAIは、全世界のあらゆるシステムのアバター、権限を取り組んでいく。

そこにナツキ家、最後の家族(元OZシステム開発者、世界を放浪していた)、ワビスケが帰省する。
AIハッカーはサイバーテロ対策のために作られた人工知能研究機関がネットに流出したものだった。
事態を把握したワビスケは主人公らと、バーチャルワールドに存在するAIを倒そうと団結する。主人公の数学力がキーになる。

全世界のアバターが主人公達の勝利を応援した。

各家族の権限をフルに活用して、ハイスペックマシンを構築させ戦いを挑むが敗れる。カズマによるバトル終了
敗北の日と同時にOZシステムハッキングの影響と思われる患者が一名、日本国内(ナツキ家とは関係ない)で死亡。

世界のあらゆる機関、人々がハッキングされたOZシステムに接続用とするが硬すぎる防壁のため失敗していた。
そんな中、主人公達だけが突破したことを脅威に感じた、AIは防衛本能を最優先させ、即座に実行した。

それまで正常だったワールドクラックがハッキングされ、謎の1:00カウントダウンが始まる。
そのカウントダウンが何かはすぐに判明した、映し出されたディスプレイには全世界が核攻撃の危機にあることを示す。
世界の政府は、対応策を検討したが、OZシステムハッキング(あらゆる管理者権限が強制凍結)の復旧で手一杯で何もできなかった。

世界は絶望した。

病院で交代制で看病している家族から、ナツキおばあちゃんが危篤状態にあることが知らされる。
もはや、病院に設置されている人体制御システムによって生きている状態。さらに絶望し、取り乱すナツキ一家。

全世界核攻撃まで30分

だけど主人公だけが諦めていなかった。ナツキおばあちゃんにみんなを頼むと言われたことを回想する。
もう一度戦うことをナツキ一家に呼びかける。しかし、ワビスケは同じやり方をしては絶対に無駄だと伝える。
870835:2010/03/10(水) 18:42:46 ID:JwaGCJHS

主人公はこれまでのことを整理した。OZへ侵入するためのヒントを探る。そしてたった一つの違和感が浮上した。
この家に来て、初めて送られたあの数学難問メールはなんだったのか?あれは誰からだったのか?あれからOZがおかしくなった?

これしかない。

今は削除されて存在しない、あの数十万桁に及ぶ数字列を必死に思い出す。
カウントダウンされ残り少ない時間では、紙に数字を書いている時間はない。

暗記しかない。主人公は、決意した。

カッと目を開き、みるみる目を充血させ、鼻血をすごい勢いでドバドバと噴出す。
夏樹がそれを止めさせようとするが、主人公は絶対にやめなかった。

その死に物狂いの頑張りに感化され、ナツキが主人公を応援。
次第にナツキ一家全員が主人公を応援する。それは異様な光景だった。

途方もなく膨大な数字を完全正確に思い出した主人公は、それをさらに逆算、応用、再構築させる。
きれいに導き出されたその数字列は、OZシステムの最高位管理者パスワードだった。

満身創痍になりながらも、キーボードを静かに打ち込み、クラックされたOZシステムをついに取り戻す。

全世界核攻撃まで15分

要塞をすべて取り払われ、完全無防備になったAIは、ただキーボードを押すだけで倒せる状態になった。
この時点で、力を使い果たした主人公が倒れる。ワビスケだけが疑問を持っていた。あまりにも無防備すぎると。

その理由を突き止める。衝撃の事実が判明。
AIは、ナツキおばあちゃんを監視しいている病院の人体制御システムと連動していることが判明した。
つまりAIを消滅させるということは、病院システムに依存しているナツキおばあちゃんが死ぬということだった。
以前、病院で誰かが亡くなったというニュースが頭をよぎる。

AIは突破してきた侵入者のつながりを調べ上げ、最後の問題を仕組んだ。

誰も動けない。

気を失いかけている主人公にはもう何もできなかった。あとはナツキ一家の問題だから。

全世界核攻撃まで10分

病院で看病していた、ショウタがマツダRX-7で家をぶち壊しながら駆けつけてきた。みんなに紙が渡される。
それはおばあちゃんが用意していた万が一の遺書だった。まだ死んでいないのに。ナツキが読み上げていく

「中略…みんなが大きくなって、喜んだり、怒ったり、哀しんだり、楽しんだりする顔をたくさん見れました。私は大変大変幸せでした
 人と人のつながりはあまりにも細い、簡単に切れることもあるけどそれはまた結びに直して、太くすればいいだけのこと
 未だ見ぬ誰かのために太い繋がり、糸になってあげてくださいね。この世界のみんなが家族なのだから…中略」

全世界核攻撃まで1分…秒読みへ

ナツキ一家は、おばあちゃんの遺書を読んで、キーボードを押してAIを消滅させることを決意。
みんなの指がパソコンのキーボードに触れようとする直前、カウントダウンが止まる…。
誰もキーボードに触れていないのにカウントダウンが止まった。ワビスケ「……おばあちゃんが死んだ」
世界が救われたことよりも、おばあちゃんが死んだことにいつまでも号泣する一家。

これで全世界を巻き込んだOZシステムハッキング騒動は終結。
最後は賑やかにおばあちゃんの葬式を行う一家のエンドスタッフロールが流れておしまい。