劇場版「涼宮ハルヒの消失」の自己BEST 5シーン

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377見ろ!名無しがゴミのようだ!
5.
俺は戸口の長門に囁いた。
「明日も部室に行っていいか? 放課後さ、ここんとこ他に行くところがないんだよ」
 長門は俺をじっと見つめ、それから……。
 薄く、だが、はっきりと微笑んだ。
 目眩がした。

4.
 固く目を閉ざした長門の横顔、陶器のように白かった頬に朱が差している。
薄く開いた唇から小刻み版溜息のような息を吐き、ふと気づくと
俺がつかんでいる華奢な肩は、寒さに凍える子犬のように振動していた。
震える声が耳に届く。
「やめて……」

3.
俺はポケットからくしゃくしゃの紙片を取り出し、
「すまない、長門。これは返すよ」
 差し出した白紙の入部届けに、長門の白い指が緩慢に伸びた。
一回失敗して、二度目にやっとつまむことに成功する。
俺が手を放すと、入部届け用紙は風もないのに震えていた。
「そう……」
 声まで震わせて、長門は睫毛で目の表情を隠す。

2.
 ふと我を取り戻せば、俺は長門の手を強すぎる力で握りしめていたようだった。
だが、読書好きの有機アンドロイドはその行為に対しては何も言わない。
 長門はただ、俺をじっと見つめたまま、ゆっくりとうなずき、
「伝える」
 やはり平坦な声で呟いた。
「ありがとう」

1.
「心配かけたようだな。すまなかった」
「わ、解ってるんだったらいいわよ。そりゃそうよ、団員の心配をするのは団長の務めなんだから!」