劇場版「空の境界」 Part25

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194超夢銀漢王
ええと、昨日のトークイベントのレポ、まとめました。
多分全部で4連投くらいになると思うんだけども。長文連投で申し訳ない。

(1/4)
ゲストは野中監督、近藤Pに加えて原画担当の國弘昌之氏とキャラデザの須藤友徳氏
の四人。
國弘氏は、二章の竹藪を逃げる黒桐や五章の猫トランクの作画担当とのこと。
(以下、略称は野・近・國・須で)

今回は面子が面子なので作画寄りの話ができれば、ということで、まずはこのために
作ってきたというメイキング映像の上映から。
内容はラフ原画をタイムスケジュールに合わせて編集して、一部BGMを入れていたり
するもの。
元々はアフレコラッシュ段階の映像らしい。
内容的には、
一章:屋上戦闘シーン、次々霊体を切り伏せる式の殺陣と、最後の霧絵を貫くカット
二章:式に追われ竹薮を逃げる黒桐
三章:式との対決の直前、橋の中の一室で腹を押さえて苦しむ藤乃の一枚絵
   (ここの藤乃が、線画なので彩色された状態よりも胸のラインがはっきりしてて
    「胸でけー」と思って観ていたらあとで言及されていたw)
   橋内での式VS藤乃(式の手をねじ切る前のアクション)
四章:死線を彷徨う式の脳内イメージ、識が消える直前、重なる二人の部分
   変電設備のフェンスをこじ開けて出てくるリビングデッド
   手刀でリビングデッドをいなす式
五章:マンションの回廊で操られた死体と戦う式の一連のアクション
   (近藤P:ここすごいんですよ)
   ラスト付近、エレベータホールでの式VS荒耶
四章:橙子が病院を訪れる場面(病院の一部だけ美術が描かれている状態で面白い)
   橙子がエレベータ待ちしているところで二人の看護婦が話している場面
   (近藤P:これ、床への映り込みを描くのが大変なんですよ)
を、この順番で繋げたもの。


近「荒耶の目の部分は、実際には処理されちゃって潰れてるから分からないんですけど
  実際にはああいう風に描いてるというのが分かると思います」
※メイキングでは、荒耶の目の部分は二色(青と緑)で帯状に塗られていた。
 マスク用と思われる。
須「全部塗り潰されてなくなっちゃうんですけどね、でも描かないとしょうがない。
  何回も試してます、いくつマスクを作ればいいか」
近「これ、システムでできないんですよね。
  画面に対する面積で見え方が違ってくるんで、機械的にできない。
  あれは最初真っ黒にしてたんですよ。そうしたらターミネーターみたいになっちゃ
  って(笑)
  あとは平尾君の、最後だけ目を見せたい、っていう演出意図も分かったので、須藤
  君が色々と試行錯誤していました」
須「グラデーションのラインも増えたり減ったりしてるんですよ。
  いつもは色は仕上げの方にお任せなんですが。
  各章の監督とも見せたい絵が違うわけですけど、僕としてはそこまで差をつけたく
  ないというのがありまして、『平尾さん、これくらいで済ませられませんか』とか
  そういった調整が一番大変でしたね」
近「調整はしんどかったね」
須「あとは最近國弘のカットが、線が足りてなくて、五章DVDリテイクになってます」
國「あれは情報が伝わってなくて……」
近「彼の作画は本当にすごいのよ。五章でいえば猫トランクとか、あとは四章は最後の
  戦闘?すごい枚数描いてくれている。描いてくれてるんだけど、あんま似ないのよ。
  それで須藤君が直しを入れることになるんだけれども…」

195超夢銀漢王:2008/11/03(月) 16:12:04 ID:/XTJ4Ge7
(2/4)
須「動いていれば直しようがないんですけどね。
  トメ絵の部分だけでも直そうかなと」
國「努力はしてるんですがなかなか似ないですね…」
近「六章の鮮花のアクションも、ものすごいのよ。すごいんだけど、たまに鮮花じゃ
  ないかなーというところがね(笑)」
國「あれは、これから手を入れて鮮花になってくと思います」
近「鮮花かっこいいよね。バリバリにアクションしてるもんね」
國「今回は山場のアクションと、あと最後の部分描いてますね」
須「またね、六章は作画監督が小笠原さんっていう、まなびストレートのキャラクター
  デザインをされた方なので、鮮花が可愛くて」(※聴き取り自信なし)、
近「ほんとに鮮花が可愛いと思う。
  可愛いけど、ただ可愛いんじゃなくて、リアルでもある、そのギリギリのラインの
  ところになっていて。
  須藤君は今は六章と、五章のDVDリテイク中?」
須「そうですね、五章はもう少しで終わって僕の手を離れますけど」
近「あとは今日は、これを持ってきたんだよね。武内さんのDVD4巻の色稿。
  これを見て、緑色が出てない、とか、色々調整するわけなんだけど。
  しかし橙子の胸は、これ、でかいよな。ufoの胸になってるな」
須「いや、これは武内さんからの設定にあったんですよ。
  武内さんからは通常の設定の他に胸設定というのが来ていて、キャラが横に並んで
  いるようなのなんですけど」
近「式はこれくらい〜とかね。藤乃も今、線画で見たら、でけー藤乃と思った。
  (色指定については)講談社の太田さんが厳しいんですよね。
  あとは武内君もこだわる人で。
  みんな、未来福音買ったと思うんだけど、あれの表紙、すごい軽いと思わなかった?
  あれね、俺聞いたんだけど、イギリスから輸入してるらしい。
  あれ、ものすごい高いんだよ、ちょっとびっくりするくらい。
  イギリスじゃなきゃ駄目なの?って聞いたら、『うん』って」
司会「未来福音は良かったですね」
近「良かったね。俺もつい最近読み終わったばっかりなんだけど。
  まだ空の境界の世界が続いてるんだ、って感じがして」
司会「嬉しかったですね」
196超夢銀漢王:2008/11/03(月) 16:12:48 ID:/XTJ4Ge7
(3/4)
近「なんか質問ある?」
質「未来福音はアニメ化されるんでしょうか」
司会「その辺はまだ決まってないのでなんとも……私には決定権がないもんで」
質「ブルーレイ化の御予定はありますでしょうか」
司会「今は予定はまだないですね。というのは、例えば、来年出したほうが安く作れる
  と思うし……これは来年出すって意味ではないですよ?」
近「ただブルーレイに焼いたらブルーレイなのか、っていう問題もあるしね。
  DVDも最初の頃出たやつは、かなり画質悪かったんだよね。
  あとブルーレイも実際にはまだそれほど流行ってないと思っていて……この中で
  どれくらい持ってる人いる?」
(10人くらい挙手)
近「お、さすがだね。うちの会社、ほぼゼロなんだよね」
質「一章と五章で比べてもアクションシーンの描き方がかなり違うように見えましたが
  意識して描き方を変えているんでしょうか」
近「さっき観てもらったのは、コンテ+原動画なんだけど、あの段階だとまだ原画の
  人の癖が強く出ると思う。
  あと五章は平尾さんが自分でコンテを切ってるんだよね。その辺の違いもあるかも」
野「二章では、鍛錬のシーンでは真剣の怖さを出したいなと思って剣戟はハッタリに
  ならないように描いたんだけど、逆に竹薮のシーンは派手にしたくて、9秒間
  1カットで好きにやって、と國弘さんにお願いしたら七転八倒して100枚以上描いて
  くれて」
國「あそこはあそこで良いと思うんですが、二章全体のイメージからは外れてしまった
  かなと……」
野「いや、でもあそこは國弘さんで行こうと決めていたので」
近「100枚って大変じゃない?動画じゃなくて原画100枚だからね」
國「そうですね、50枚越えると体力的につらくなってきます。
  でも、やってて楽しいは楽しいですね」
近「9秒間、フォローを使わずにだからね。
  フォローっていうのは、横からのカメラでずーっと追いかけていくような絵なんだ
  けど、これ実写の撮影だとレール組んでやったりしないといけないから大変なんだ
  けど、アニメだと逆に楽なんだよね。
  でも、今回それはやめてくれと」
野「9秒ずっとフォローだと単調になってしまいますからね」
近「しかもあの場面、全部2コマ打ちなんだけど、撮影は1コマなんだよね。フルアニメ
  と同じこと。
  だから國弘君はあのシーン、2コマで描いてて、さらにその1コマ1コマで効果を
  変えていると」
質「空の境界は毎回レイトショー上映なんですけど、もう少し見やすい時間にしてもら
  えないでしょうか」
近「これはね、五章とかは、ほんとは昼からやれるはずだったのね。
  ただ五章の公開が遅れてしまったでしょう。あれの影響でスケジュールが回らなく
  なってしまって。
  空の境界の公開が決まったとき、新宿の夜で空の境界ってぴったりじゃんとか思っ
  たりしたし、実際良かったと思うんだけど、観られないって苦情もいっぱいあって
  ね。その辺、次回はどうするか、考えます」
197超夢銀漢王:2008/11/03(月) 16:15:44 ID:/XTJ4Ge7
(4/4)
質「六章の尺はどれくらいになるんでしょうか」
近「そういうのって、発表になるまでの楽しみにしたくない?(笑)」
司会「六章は未確定ですよね」
近「六章はね……50分くらいのつもりでいたのが伸びて、60分くらいあるのかな。
  当初はもっと短かったんだけど」
司会「コンテの予定では35分とおっしゃってましたね」
近「ほんとにコンテどんどん増えてってるからね。
  今カット数にして550はある。
  サプライズもあるんで、観て喜んでもらえると思います。
  監督の三浦君がサービス精神旺盛な人なんでね。
  僕は、それ、フーンと思って見てますけど。
  まあ、サブエピソード的な話ではあるんだけど、でも、ここで鮮花フィーチャー
  しないとどこでするの、っていうのがあってね。
  鮮花、七章では出てこないんだよね。このままだと一章から七章までほとんど出て
  ないってことになっちゃうので」
司会「このまま行くと藤村さんラジオ要員になっちゃいますからね」
質「スタッフの皆さんは奈須さんに会われることがあると思うんですが、どんな印象の
  方でしょうか」
近「あ、じゃあいい機会だから一人ずつ奈須さんの印象を言っていこうか」
國「僕、あんまり話したことないんですよね。打ち上げでちょっと見ただけで……」
司会「奈須さんはいい人ですよね。いい人っていうかピュアな感じ?
  それでいてオタクはオタクですしね」
近「あとお茶がすごい好きですよね。緑茶。いつも打ち合わせでおかわりしてますし」
野「優しい人ですよね」
近「あとは奈須さんアニメ好きだよね。真剣に語るよね。
  俺この前、とにかくすごい疲れちゃって、なんか元気補給しなきゃ、と思って
  バルト9までハイランダー観に来たんだよね。レイトショーで。
  で、観終わってトイレ行って出てきたら、そこに武内さんがいるんだよ。
  夜中の2時にだよ?
  で、「何やってるんですか」って声かけたらその向こうから虚淵さんと奈須さんが
  出てきて。
  あの人たちは仲いいよねえ。
  で、そのあと昔の川尻さんの作品ずっと語りながら歩いて帰りました。
  で、そうしたら次の日、奈須さんから、川尻さんのハイランダーの感想がすごい
  長文メールで来ました」


以上です。
ええと、なんか文章に起こすと國弘さんが責められてるみたいな感じになってしまって
申し訳ないんだけど、この方の担当した部分はほんとすごいです。
メイキング映像でも、ラフ原だけど迫力伝わってくるすごい絵ばっかりだったし。
アクションシーンとにかくすごすぎる。そういう前提あっての、「顔似てない」って話だと
思って頂ければ。

198見ろ!名無しがゴミのようだ!:2008/11/03(月) 16:18:20 ID:fwcde6Ot

楽しそうだなぁ。
つーか六章短くね