74 :
見ろ!名無しがゴミのようだ!:
ナウシカ、ラピュタで飛ぶ鳥落とす勢いだった頃の宮崎駿に
「ライバルはいますか?」とインタビューした新聞記者がいた。
一般の映画評論家からも高く評価されていた宮崎の事、
スピルバーグか誰か、実写映画監督の名前を出すのを期待していたのであろう。
宮崎駿は即座に「映画版のドラえもん」と答えた。
記者は「ド、ドラえもんッスか?」と笑った。
すると宮崎駿は烈火の如く怒り
「君は映画版のドラえもんの凄さを分かってない!
あの尺であれだけの内容の作品を毎年作り続ける事が、一体どれ程凄い事か!
全体、ドラえもんに欠けている物があるかね?
涙あり、笑いあり、驚きあり。
映画に必要な全ての要素が、過不足なく非常に高いレベルで盛り込まれてある。
それを幾つもの連載を抱えながら毎年送り出して来る
藤子F不二雄という男の恐ろしさを君は分かってない!」
75 :
見ろ!名無しがゴミのようだ!:2008/07/17(木) 23:51:20 ID:L+bBA6Yw
宮崎駿の発言には、裏付けがあった。
宮崎駿と高畑勲は「アニメとは子供の為の物であるべきである」との信念から
幾つもの子供向けアニメを産み出して来たが
二人の劇場用アニメ作品は決して成功して来たとは言い難かった。
映画館に様子を見に行った二人がいつも出くわす光景は
自分達の映画そっちのけで駆け回る子供達の姿だった。
しかし、ドラえもんは違った。
最初の方こそ騒がしい子供達も、
ドラえもんの恐ろし気な状況説明に引き込まれ
しずかちゃんの入浴シーンに照れながら奇声を上げ
パニックに陥るドラえもんに大笑いし
奮闘するのび太達に「頑張れ」と声援を送り
最後の別れのシーンには、劇場中が静まりかえって涙しているのだった。
映画版ドラえもんを必ず見に行く二人は、劇場を出る頃にはすっかり肩を落とし
「凄いな……」
「ああ、凄いな……」
とお互いに確認しあうのが常なのであった。
76 :
見ろ!名無しがゴミのようだ!:2008/07/18(金) 00:07:37 ID:C9TUNbIM
「僕達は真剣にドラえもんをライバルだと思っています。
毎年ドラえもんを観る度に「凄いな〜」と思ってしまいますから。
ある意味、ドラえもんこそ、本当の『映画』なんですよ。
本当にいい意味での『映画』。
みんな、それが分かってないんです。」
昔読んだ新聞記事より。
だいぶ脚色はしてるが(笑)。