アニメ系最萌トーナメントについて語るスレpart5862
「はぁ……」
溜息を吐き出し、もう一度組み合わせ表に目を向ける。
B05<<遠坂凛@Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS>>
B05<<高町なのは@魔法少女リリカルなのは THE MOVIE 1st>>
B05<<藤堂リリシア@生徒会の一存>>
B05<<鈴木@迷い猫オーバーラン!>>
「ま、何度見ても変わらないわよね……」
―――高町なのは
復帰初戦で若手に対し真っ向からぶつかり、そしてぶち抜いた最萌界の白き悪魔。
「私も、最盛期じゃないって言っても一回くらいは……なーんて思ってたんだけどね。
ちょっと甘かったかなあ……」
同じ日に劇場版で復帰し、今年は各所で一緒になることが多かったが、よもや最萌の一回戦でも当たるとは。
「ま、ここは軽く流し……はーい、入っていいわよ。」
愚痴を中断させたノックの音に対して声をかける。
入ってきたのは、輝くような金髪を後ろで結んだ女性。
「あらセイバー、いらっしゃい。」
「リン。明日は試合ですよね。」
「ええ、まあ座って。紅茶……というよりはお菓子の方がいいわよね。」
「何を言うのですリン。私は!……まあ、くれると言うのなら頂くのも吝かではありませんが。」
ぶつぶつ言いながらもテーブルの椅子に座る。
「む、ここの部屋は私の部屋よりも広いですね。」
「ああ、まあ……一応、私もベスト8経験者だからね。」
紅茶とケーキをセイバーの前に置きなが答える。
「だけど、セイバーの方もフェイトと当たっちゃうし、本当ツイてないわね。」
Hブロックのシートに目を向けると、
H02<<セイバー@Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS>>
H02<<フェイト・テスタロッサ@魔法少女リリカルなのは THE MOVIE 1st>>
とやはり並んで記されている。
「宿縁と言うものでしょう。
……予選でのナノハは、本当に強かった。」
「そうよねえ。興行収入で私たちは2.6億円。対してなのはは3.5億円。
歴然と数字が出てるのよね。」
「いや、リン。お金のことでは……」
「あら、大事なことよ。それにセイバー。貴女王様なんだからちゃんと経済の方にも目を向けなきゃ駄目よ。
パンが無ければケーキを食べれば良いなんて言っちゃう羽目になるわよ。」
「いや、その言は的を射ていると思うのですが……」
目の前のケーキをもきゅもきゅとほおばり、ごっくんと飲み込む。
「ほら、こんなに美味しい。」
その様子に片手で顔を抑え、溜息をつく凛。
「はぁ……まあ気負わず適当にやりましょ。」
「……何を言っているのです!」
テーブルをバン!と叩き、ティーカップが少し宙に浮く。
「ナノハは必ず全力で来るはずです!
それを敗北するからと手を抜くのは非礼に当たります。」
「む」
「それに、全力で戦えるというのは、とても気持ちが良いものです。
ナノハとの戦いは心躍るものがありました。」
「それってお得意のお友達工作ってやつじゃ……」
「リン!!」
「な、なによ」
「貴女も魔術師なのでしょう。ナノハもまた一流の魔術師。
貴女は戦う前から逃げるつもりなのですか?」
「むむ」
「私は、騎士として、一人の武人として、フェイトと戦える日を楽しみにしています。
リン、どうか貴女も悔いの無いよう、存分に戦ってください。」
ふーと息を吐く凛。
「オーケー。分かったわセイバー。
……まーったく熱くなっちゃって。予選前はそんなにやる気なかったくせに。」
「ふふ、何故でしょうね。心に火がついたとしか言えません。
……おそらく、リンも明日分かるはずです。」
セイバーが微笑みながらリンに拳を出す。
「そ。まあいいわ。やれるだけやってみようじゃない。」
凛がセイバーに拳を合わせる。
「―――告げる。
汝の身は汝の剣に、我が命運は我が身の下に。
この意に従うのならば、汝の敵を打ち払え。」
「セイバーの名に懸け誓いを受ける。
―――御武運を、マスター。」
「ええ、貴女もね、セイバー。」
「「挑戦を!!」」