アニメ系最萌トーナメントについて語るスレpart5862

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7最萌2010SS 『挑戦』 第7話

「はぁ……」

溜息を吐き出し、もう一度組み合わせ表に目を向ける。


B05<<遠坂凛@Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS>>
B05<<高町なのは@魔法少女リリカルなのは THE MOVIE 1st>>
B05<<藤堂リリシア@生徒会の一存>>
B05<<鈴木@迷い猫オーバーラン!>>


「ま、何度見ても変わらないわよね……」


―――高町なのは


復帰初戦で若手に対し真っ向からぶつかり、そしてぶち抜いた最萌界の白き悪魔。

「私も、最盛期じゃないって言っても一回くらいは……なーんて思ってたんだけどね。
 ちょっと甘かったかなあ……」

同じ日に劇場版で復帰し、今年は各所で一緒になることが多かったが、よもや最萌の一回戦でも当たるとは。

「ま、ここは軽く流し……はーい、入っていいわよ。」

愚痴を中断させたノックの音に対して声をかける。
入ってきたのは、輝くような金髪を後ろで結んだ女性。

「あらセイバー、いらっしゃい。」
8最萌2010SS 『挑戦』 第7話:2010/08/06(金) 23:22:19 0
「リン。明日は試合ですよね。」
「ええ、まあ座って。紅茶……というよりはお菓子の方がいいわよね。」
「何を言うのですリン。私は!……まあ、くれると言うのなら頂くのも吝かではありませんが。」

ぶつぶつ言いながらもテーブルの椅子に座る。

「む、ここの部屋は私の部屋よりも広いですね。」
「ああ、まあ……一応、私もベスト8経験者だからね。」

紅茶とケーキをセイバーの前に置きなが答える。

「だけど、セイバーの方もフェイトと当たっちゃうし、本当ツイてないわね。」

Hブロックのシートに目を向けると、


H02<<セイバー@Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS>>
H02<<フェイト・テスタロッサ@魔法少女リリカルなのは THE MOVIE 1st>>


とやはり並んで記されている。


「宿縁と言うものでしょう。
 ……予選でのナノハは、本当に強かった。」

「そうよねえ。興行収入で私たちは2.6億円。対してなのはは3.5億円。
 歴然と数字が出てるのよね。」

「いや、リン。お金のことでは……」
9最萌2010SS 『挑戦』 第7話:2010/08/06(金) 23:22:20 0
「あら、大事なことよ。それにセイバー。貴女王様なんだからちゃんと経済の方にも目を向けなきゃ駄目よ。
 パンが無ければケーキを食べれば良いなんて言っちゃう羽目になるわよ。」
「いや、その言は的を射ていると思うのですが……」

目の前のケーキをもきゅもきゅとほおばり、ごっくんと飲み込む。

「ほら、こんなに美味しい。」
その様子に片手で顔を抑え、溜息をつく凛。

「はぁ……まあ気負わず適当にやりましょ。」
「……何を言っているのです!」

テーブルをバン!と叩き、ティーカップが少し宙に浮く。

「ナノハは必ず全力で来るはずです!
 それを敗北するからと手を抜くのは非礼に当たります。」
「む」
「それに、全力で戦えるというのは、とても気持ちが良いものです。
 ナノハとの戦いは心躍るものがありました。」
「それってお得意のお友達工作ってやつじゃ……」
「リン!!」
「な、なによ」
「貴女も魔術師なのでしょう。ナノハもまた一流の魔術師。
 貴女は戦う前から逃げるつもりなのですか?」
「むむ」
10最萌2010SS 『挑戦』 第7話:2010/08/06(金) 23:22:22 0
「私は、騎士として、一人の武人として、フェイトと戦える日を楽しみにしています。
 リン、どうか貴女も悔いの無いよう、存分に戦ってください。」

ふーと息を吐く凛。

「オーケー。分かったわセイバー。
 ……まーったく熱くなっちゃって。予選前はそんなにやる気なかったくせに。」

「ふふ、何故でしょうね。心に火がついたとしか言えません。
 ……おそらく、リンも明日分かるはずです。」

セイバーが微笑みながらリンに拳を出す。

「そ。まあいいわ。やれるだけやってみようじゃない。」

凛がセイバーに拳を合わせる。


「―――告げる。
 汝の身は汝の剣に、我が命運は我が身の下に。
 この意に従うのならば、汝の敵を打ち払え。」

「セイバーの名に懸け誓いを受ける。

 ―――御武運を、マスター。」

「ええ、貴女もね、セイバー。」


「「挑戦を!!」」