◆考証レベルの論点
Q1-2.そんなに銀減らしたらバレバレじゃね?
A1-2.さすがに3割切り下げると色や音などから多分バレる
それに鋳潰せばすぐ分かる
そもそも現実の中世西欧では作中ほど鋳潰のハードルは高くなさそうだ
しかし鉛と銅をうまく使うと比重の問題は回避できる
鉛は銀より重くて銅は銀より軽いからだ
・・・銀:10.49g/cm3 銅:8.95g/cm3 鉛:11.36g/cm3
Q2-3.自国の貨幣を切り下げるより他国の貨幣を勝手に切り下げ(偽造し)た方がいいんじゃないの?
A2-3.現実の歴史に照らすとそういうことも行われていた
しかしじっくり時間をかけてやるものであって付け焼き刃ではなかったようだ(下記リンク参照)
ttp://monoganac2.sakura.ne.jp/src/milktea20620.jpg (『金と香辛料』P196)
Q3-2.メディオのやり方(銀貨を商人に買わせる)で銀貨の相場は下がるのか?
A3-2.たぶん下がらない
仮にゆっくり極秘裏に買い占めても王と交渉できるレベルまでやると市場からトレニー銀貨がほぼ消えるだろうから高確率で暴騰する
2000円札みたいないらない子なら問題ないがトレニーは人気銀貨ということになってるから誰も気付かないなんて事はあり得ないはず
Q4-2.切り上げの際の旧銀貨と新銀貨の交換は実際の中世ヨーロッパで行われていたのか?
A4-2.同じデザインで中身の銀の量増やしたら発行する尻から退蔵されるか鋳潰されるのがオチだ
それに新デザインで出すとしても旧デザインの銀貨と等価交換されるはずがない
わざわざ市場を流通しているコインなんていう原価の高い原材料に手を付けるわけがない
Q4-3.古い銀貨と新しい銀貨の価値は見かけ上同じなんでしょ?交換する必要なんてあるの?
A4-3.可能ならばやったほうがいい
見かけ上の価値は同じだとしても実際銀貨を手にする人の心理はどうだろう?
悪い銀貨を支払いに使って良い銀貨を貯蓄に回したりするのではなかろうか?
その結果最終的には新銀貨は市場から消えてしまう可能性が高い
現代のような紙切れのお金ならば旧札でも新札でも構わないと思う人も
いるだろうがコイン自体に貴金属としての価値があった時代には同じ理屈は通用しないはず
有名な「悪貨は良貨を駆逐する」だ
しかし現実問題としてはA4-2にあるように行われる可能性は低いと思われる
Q5-2.ちょwwじゃあリンゴ屋のオヤジまで捕まるのかよwww
A5-2.理論上そういうことになる
だから逆に考えれば事情を知らない取引相手にまで及ぶというのはありえないよなw