ef 10話 C(原作未験)↓
1話すべてをひとつのパートに寄せて実質紘編の最終回にしたこの構成は妥当だと思うのだけど
結果的にこのパートの軽さが露呈したように感じた
蓮治・千尋パートと混在した構成だとこの軽さがいい感じにメリハリを利かせる役割を果たしていたのだが
結局このパートの主人公である紘の心理描写がほとんどなかったこともあって、この結末が心理的葛藤
の末にたどりついたものではなく、前回の行動に伴う責任を果たしたある種の合理的行動のように見えて
しまうため特になんの感慨も抱けない
今回に限らずこのパートでの優子との対話が火村のように重要なアドバイスを与えるような重みを持つ形に
なっていればまた違った印象を持てたのではないかと思うのだけど
また、演出的にも7話の携帯電話の着信記録と対になることを想定したテレフォンカードの残数表示も
脚本レベルで感じる面白さが発揮出きてなかったと思う
次回はおそらく蓮治・千尋で1話だと思うが、こちらはうまくまとまってほしい
ef C+
ケイの告白シーンでは声優と台詞の力に任せて、余計な演出をカット。
逆にミヤミヤのうざったい告白シーンでは「24」のような、テレフォンカードの残数表示を効果的に使っている。
ありがちなトラウマ語りシーンで「うるせえよ!べらべら語ってんじゃねえ!」とさえぎる紘の台詞が痛快だが…。
エロゲ主人公然として個性のないキャラクターだった紘が唯一見せた強い感情の発露だが、うざい語りをぶった切ったこと以上のカタルシスはない。
上述されているように紘の心理描写の少なさによるものかと。
ミヤミヤの精神世界がダウナーになると、画面がモノクロになる演出を続けてきて、今回紘の声によって鮮やかに色がよみがえるシーンが地味に効いているが、もうちょっと溜めるか対比を大きくすることもできたのでは?
残り二組のクライマックスと、3つが絡んで「ef」としてのクライマックスに期待。
efの広野に釈然としないのは、やっぱり景を最後まで中ぶらりんにしたままだからかと。
いわゆる続柄を確定せず、傍目から見てよくわからない「おにいちゃん」のままの状態に
安住していたのは景も同じ。体を使わずに男をキープできるんだから、むしろ景の方にとって
ラクな立ち位置だ。まぁ広野は欲望見せるキャラじゃなかったようだけど、
ベッドシーンを見せられてから「結婚して子供」などと言えるようになる景は
浅ましいと思った。
広野をゲットしたい第三者の女からすればこんなわけのわからないコブはないのに、
「私に言いたいことはそんなことじゃないんでしょう?」と言い放ったみやこは
最初からすごかった。景とは格が違う。
しかも、景のこの不利なのか完勝なのかあやふやな立ち位置は、実の妹に障害を負わせて
得たものだ。そして、まるでそんなことは忘れたかのように、今度はみやこに向かって
妹にしたのと同じことをしていた。
叱りつけなければいけないのは広野だろう。これが最後までなかった。