とある町の商店街。そこにあるお餅屋の娘・たまこは、お餅が大好きな高校一年生。
学校では、友人のみどりとカンナとともにバトミントン部に所属し、楽しく部活動に励みながら家の手伝いと日々新作餅の開発にいそしんでいる。
向かいにあるライバル餅屋の息子・もち蔵とは幼馴染だが、父同士は会えば喧嘩してしまう犬猿の仲。
もち蔵からはひそかに思いを寄せられているが、たまこは全くその好意に気づいていない。
たまこのことが大好きなみどりともち蔵の間では、たまこを巡って、しばしばバトルが繰り広げられている。
商店街の人たちには家族のように可愛がってもらい、たまこはたくさんの人に囲まれて、賑やかな毎日を送っている。
商店街が一年で一番忙しくなる年末の季節。奇しくも大晦日は、たまこの誕生日でもあった。
商店街では毎年たまこを祝うのが恒例行事になっていたが、タイミングの悪いもち蔵は、今までプレゼントを渡せずにいた。
「今年こそは!」と俄然はりきるもち蔵。
―ところがその日、商店街に突然、きらびやかな鳥(オウム)が現れる。
ますます賑やかになったたまこたちの、いつもとはちょっと違う一年が始まろうとしている。