侵略!?イカ娘 284でゲソ

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338dude
ある蒸し暑い夜の事、俺は寝室の消灯時に豆電球が切れている事に気が付いた。
「あ、電球が切れてる。めんどくさいなぁ、忘れる前に交換しておくか。」
確か電球はキッチンの近くの戸棚にしまっておいたはずだ。
俺は眠い目を擦りながらキッチンに向かい、戸棚の奥から買い置きの豆電球を取り出した。
最近は省電力のLED電球も売っているが、値段が高いため、普通の豆球を使っている。
パッケージをビリビリと破いて豆電球を取り出し、一度電球をテーブルに置いてからゴミをゴミ箱に放り投げ、再び電球に目をやった瞬間、俺は目を疑った。
『ゲッショ♪』

「・・・お前、どこから入ってきたんだよ・・・」

俺が目にしたのは、新品の豆電球に触手を巻きつけて喜んでいるミニイカ娘だった。
http://2ch-ita.net/bbs/anime/img/12868474430249.jpg
一秒も目を離していないのに、どこに潜んでいたんだろうか。
そういえば最近9000匹もの大量のミニイカ娘が廃棄処分になったと聞いた。
ミニイカ娘を使って小銭稼ぎをしていた会社が、これ以上ミニイカ娘に旨みは無いと判断して見捨てたらしい。
ずさんな管理体制の会社だったようで、全てのミニイカをしっかり処分出来ていないと言う話も聞く。
ワンピースの背の部分に管理Noらしきものが刻印されている所を見ると、処分前に逃げ出したうちの一匹が侵入してきたのだろう。
ミニイカ娘は唖然としている俺を尻目に、目を輝かせながら電球を持ち上げて中を覗き込んだり、クルクル回してみたりしている。
どうやら電球が気に入ってしまったらしい。
厄介だ。
「さあ、返してくれよ。早いとこ電球交換して寝たいんだよ。」
『ビ!!ビビ!!ビイィ!!』
ミニイカ娘は威嚇するような声を発して、電球を小脇に抱えたまま俺の手から遠ざかるように後退りした。
ミニイカ語なんて分からないが、「私が見つけたオモチャを盗るなでゲショ!!」と言っているようだ。
今まで擬似飼育施設の中でご主人様から好きにオモチャを与えてもらっていたのだろう、通常のミニイカ娘よりも我が強く、我侭になっているように見える。
正直電球なんて大した値段ではないのでまた買ってきても良かったのだが、泥棒の癖にこんな態度をとるミニイカの思い通りになってしまう事は我慢出来なかった。
「ああ〜もう、はやく寄こせ。オラ」
『ギャイ!!ギャイィ!!』
ミニイカ娘は必死に抵抗していたが、すぐに電球を取り返す事が出来た。
だが、また新たな問題が発生する。
『ぴぃ〜〜!!ぴぃ〜〜!!げしょぉ〜〜!!きゅぃぃ〜〜!!』
「うるせぇ!!泣くな!」
オモチャを盗られたと思ったミニイカ娘は、目を×にして大声で泣き喚き始めた。
サイズの小さいミニイカ娘だが、その鳴き声は非常に耳障りで良く響く。
これを無視して眠ることなど出来ないし、かと言って外に放り出しても近所迷惑になってしまう。
とりあえず電球を交換した俺は、キッチンで座り込んで泣いているミニイカ娘を黙らせる方法を考えた。
古い電球をあげれば泣き止むかもしれないが、ヘタに懐かれて家に住み着かれても困る。
「殺るしかないな。」

もともとミニイカ娘が嫌いな俺は、いろいろと自分に言い訳をしつつ結局その結論に至った。