侵略!?イカ娘 283でゲソ

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435かわいいイカの絵 ◇49bhMo59gU
今回はお蔵入り作品に新しい画像をつけて補強したものを投稿したいと思います。

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「これはエビでゲソ…これはエビでゲソ…」

小皿に盛られた4尾の「エビ」。
千鶴が「海の家れもん」で出すために考えたアイデアメニューを前に、イカ娘は震えている。


【エビ風!ミニイカ娘】

調理工程は至って簡単。
@ エビのだし汁を大量のパプリカパウダーで紅く染め、その中にミニイカ娘を投げ込む。
  ミニイカ娘はボウルいっぱいのだし汁をあっという間に飲み干すので溺れる心配はない。
A @のミニイカ娘を、脱出できない深さのザルに移す。
  しばらくすると、ミニイカ娘は余計な水分をオシッコやイカスミとして放出する。
  @Aを繰り返すと、パプリカパウダーの色素が内外からミニイカ娘に定着し、全身が紅くなる。
B 仕上げに@のだし汁と食紅をミニイカ娘の表面に塗り、紅色を濃くして完成。

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真っ赤に染まった4匹のミニイカ娘は、エビ風味の飲み物を満腹になるまで飲み干し満足気。
目の前にいる大好きなイカ娘と一緒に遊びたくて仕方ないようだ。
しかし、今のイカ娘にそんな余裕はない。

この日のために、イカ娘は一週間のエビ絶ちをさせられていたのだ。


「これはエビでゲソ…これはエビでゲソ…」
大好きなイカ娘に血走った目で睨みつけられるミニイカ娘たち。
『『『『ゲショ…?』』』』
4匹は、やっとイカ娘の異変に気づいた。

『『『『…ピィィ!ピィィィ!』』』』
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小皿から脱出しようとするが、食紅を塗られた体がツルツル滑ってうまく動けない。


カサコソ蠢く真っ赤な海洋生物…
もがくたびに、叫ぶたびに、全身から発散される芳醇なエビの香り…

イカ娘の理性はとうに吹き飛んでいた。

「エ…エビが…」
『『『『ギャピイィィ!ピャイィィ!』』』』

「…エビが喚くなでゲソオオオオ!!!」
436かわいいイカの絵 ◇49bhMo59gU:2012/07/13(金) 06:34:47.95 ID:BDt1qqsY0
『キャイイイイ!キャイイイイ!』
小皿の縁に手をかけてアップアップしている1匹が、最初のターゲットとなった。
イカ娘は血走った目で小皿を凝視し、ドン臭いターゲットを右手で鷲掴みにして口に運ぶ。

『アワワワ…ハワワワワ…』
暗く、狭く、生温かい空間で、パニックに陥るミニイカ娘。
『!!! ム゛ウウウウウウ!!!』
硬いなにかに頭を挟まれ…
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プチュッッッッ!!
一瞬の激痛と同時にはじけ飛ぶ。

「ん…?こ、これは…!」
口中いっぱいに広がるエビの風味。イカスミの濃厚な味わい。肉と軟骨のプリプリした食感…
「美味いじゃなイカ!!」


小皿の中で逃げ惑う紅いミニイカ娘たち。だが2匹目も難なく捕まってしまう。

今、イカ娘は捕食者と化している。獲物を思いやる必要などない。
目の前にいるのがエビだろうが、ミニイカ娘だろうが、もはや知った事ではないのだ。
前歯で裁断し、奥歯ですり潰す。

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『……!!!……!!!』
不幸にも頭部だけが無傷なままのミニイカ娘は、筆舌に尽くしがたい痛みから逃れられずにいる。
しかしそれも数秒で終わり。

プチュッ!コリ…コリ…
イカ娘の口から漏れ聞こえる、一際大きな咀嚼音…頭部が噛み砕かれた瞬間だった。
437かわいいイカの絵 ◇49bhMo59gU:2012/07/13(金) 06:35:39.99 ID:BDt1qqsY0
その間に、残り2匹のミニイカ娘がついに小皿からの脱出に成功した。
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大平原に見えるテーブルの上を当て所なく逃げ惑…う間もなく、2匹は巨大な触手に締め上げられ、宙に浮いた。
『『ピギャアアア!!ギャイイイ!!』』
触手に掴まれた2匹がイカ娘の面前に運ばれる。

死を覚悟する2匹。なぜか股間からも涙がこぼれる。チョロチョロと、ほんのり紅い涙が。

だが様子がおかしい。
イカ娘の顔からみるみる殺気が失われ、やがて輝くような笑顔で2匹を見つめ始める。
ミニイカ娘にとって、心の底から安心出来る笑顔で…

(よかった…もとに戻ってくれたでゲショ…わたしたちは助かったでゲショ…)
そう思ったのだろう、2匹は途端に脱力し、ホッと安堵の溜息をつく。


と同時に、これまでとは比べ物にならない圧力が、巨大な触手から2匹の体へとかけられた。


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『『グウウ…!!ギュブウウ…!!』』
強烈な締め付けによって2匹の両目と舌は飛び出んばかり。口からは赤黒いイカスミが間欠泉の如く飛び散る。
デメキンを想わせる顔でもがき苦しむ2匹を見ながら、イカ娘は喜色満面でつぶやいた。

「これで食べやすくなるでゲソ…ヘッヘ〜…」



『『ギャア!アギャア!…グオオオオオォォォォッッッ……!!!』』

盛大に叫んだ直後グッタリとうなだれ、静かになる2匹…もう息はない。
それでもイカ娘は万全を期し…

「いただきますでゲソ!」
真っ先に帽子を噛みちぎった。


「どうだった?イカ娘ちゃん。」
「美味しかったでゲソ!風味は完全にエビなのに、歯ごたえとジューシーさは新感覚だったでゲソ!」
「いやー驚いたよ。エビ風味とはいえ、おまえがミニイカ娘を食うとはなー。」
「海の中では共食いも見てきたでゲソ。自然界は常に弱肉強食でゲソよ、栄子。」
「イカ娘ちゃんのお墨付き!これは人気メニューになりそうね!」
「私は代わりに親友を一人失うけどな。」


次の日から、イカ娘には新しい仕事が課せられた。
明け方の海辺に赴き、最近やたら増え始めたミニイカ娘をおびき寄せる仕事が。
これから毎朝、忙しくなりそうだ。

(終わり)
438名無しさん@お腹いっぱい。:2012/07/13(金) 06:51:42.82 ID:qQ2qyp+d0
今日のキチガイかまってちゃん
ID:BDt1qqsY0