という訳で続きです
ミニイカ娘の国際貢献 ミニイカ編
うぇーん、うぇーん寂しいでゲショ、お腹空いたでゲショ、誰か私を飼って欲しいでゲショ
このミニイカはミカという名を付けてもらっていたが、ミニイカブームが去り、わがままし放題な性格や、高い食費がかかり、捨てられてしまったのだ
ミカの前に一人のお兄さんが現れて、エビを差し出してて微笑みかけた
ミカは私の可愛さで、やっと新しいご主人様が見つかったと思い、エビを一口で食べた後、新しい主人の手に飛び乗った
主人はミカを水槽に移すと、沢山の同胞がいた、周りのミニイカに話しかける、私ミカでゲショよろしくじゃなイカ、すると、私はミキでゲショ、もう一匹、私はマキでゲショ、早くも友達が出来た
これからはみんな友達じゃないイカ!
ミニイカ達は居住区に移された
ミカは何か殺風景じゃなイカ、私の前のご主人様はもっと豪勢だったでゲソと言うと、ミキもマキもそうでゲショと言い出した
主人はまず風呂に入れて洗うことにした、さすがに皆汚くて臭い
お風呂でゲショ、幸せでゲショ、もっと優しく綺麗に洗わなイカと騒ぐイカもいる
風呂で綺麗に洗われた後、夕食のえびせんが配られた
えびせんなんてショボいじゃなイカ、と騒いだりしているものの、主人には愛想を振りまきながら可愛らしく食べている
夕食の後は広場で運動である、ボールやアスレチックがあり、皆楽しそうにしている
ミカ達は触手でキャッチボールをして遊んでいる
遊び疲れると、今度は睡眠だ、布団が敷かれている。上質とは言えないまでも、しばらく野宿していたミニイカ達にすれば、なかなかの寝心地である
ミカ達は三人は一緒に寝た
ミキは私達の可愛さに惚れた人間がいたでゲソ、侵略成功じゃなイカと言うと
マキは私達の侵略者魂が勝ったんじゃなイカ!と誇らしげに言った
三匹は誇らしげに寝て、一日目が終わった
しかし壮絶な絶望のカウントダウンは始まっていた
次の日からはミニイカ達は広い草むらでエビが出てくるおもちゃを探す練習が始まった
エッビエッビ、ゲッソゲッソー♪、三匹のミニイカ娘達も上手に当たりのおもちゃを見つけることが出来たらエビが食べれると大はしゃぎである
ミカ達の番になった、ご主人様の合図で一目散にに探し出す三人、ミカは残念ながら外れだったが、マキとミキは当たりでエビを食べられて満足だった
ミカは明日こそは当たりのおもちゃを見つけると悔しそうに言った
昼間おひさまの下でいっぱい遊んだミカ達は帰ったら、お風呂と夕食だった、夜は昨日と同じように運動したり、動物さん達と触れ合いだった、バッタさんやコウロギさん、カエルさんや蛇さん、鳥さんと一緒に遊んだりした
蛇さんは見た目は怖かったけど、すごく優しくて、背中に乗せてもらえてシュルシュル進んでくれたので、一番の人気者だった、コオロギさんや鳥さんと、お歌の練習したり、バッタさんとジャンプの競争したり、みんなすごく楽しそうだった
こんな幸せな日が一ヶ月くらい続いた
飛行機に乗れて、鳥さんのように、お空も飛べた
明日はいよいよ今遊んでる草むらよりずっと広い所で運動会だ、三人も大はしゃぎでなかなか夜も眠れないようだ
布団に入った三匹は、この幸せがずっと続いたらいいのにのお星様にお祈りするのであった
今日は運動会の日だ、水槽越しに見える大自然、鳥さんや蛇さんなどのたくさんのお友達、ミニイカ達のわくわくは止まりません
ご主人様のお友達がいるようだ、ご主人様が挨拶するように促すと、みんな笑顔で挨拶した
ご主人様がミニイカ達に問いかける、最初に遊びに行きたいのは誰かなー?と問いかけると、皆我先にとアピールする
10匹ほど選ばれて、マキとミキがその中にいた
マキとミキは大喜びである、二人だけずるいとミカは悔しがった
ご主人様がスタート位置にミニイカ達を置く、準備はいいかな?用意、スタート!
ミキとマキは全力で走る、ご主人様やそのお友達、動物さん達も私達を見守っていてくれる
マキがおもちゃを見つけた、やったでゲソー!、ミカはマキを必死に追いかける
マキは喜びながらスイッチを押す
マキの体は木っ端微塵になった、ミキは爆風で吹き飛ばされ、ケガをした
ミキは恐れた、これは楽しい玩具なんかではいのだ
地雷という兵器なのだ
後ろから地雷を探しに来る同胞達に、このことを聞いてもらおうとしたが、お主はケガして動きにくいからといって、卑怯な手を使うとは見損なったと言われ、誰も相手にしてもらえない、
ミカだけ信じてもらえた、ミカはケガしたミキを抱いて急いで主人の所に行った、しかし相手にはしてくれなかった、二匹の目からは大粒の涙がこぼれる
やがて主人は私達を無視してどこかに行った、捨てられたというのははっきり分かった
主人が去った後暫くして、生き残ったメンバー達が集まりこれからどうするか話し合っている
私達また捨てられたでゲショ
ここは見慣れぬ土地でゲショ、でも動物さんはいっぱいいるし、たぶん人間もいるだろうから侵略者魂であらたな主人を捜してエビを貢がせようじゃないかと群のボスが言うと、みないいぞいいぞと大声で騒ぎ出した
すると、どこからともなく、鳥さんやカエルさん、蛇さん達が集まってきた
動物さん達も祝福してくれてるじゃなイカ!とボスが言うと、ボスは蛇に噛みつかれて食べられた
森の動物達は、最初は見たことのない生き物に困惑して食べようとしなかったが、負傷したミニイカを食べたところ、あまりのおいしさに、森中の動物達の話題になり、必死に探しているのだ
ミニイカ達は食べられまいとちりじりばらばらに逃げまどう、同胞の叫び声が聞こえてくる、食べられているのだ
負傷したミキを背負って逃げるミカ、野生の動物の動きは俊敏だ、逃げれない!
ミキはミカに自分を置いていくように言ってきたのだ
ミカは首を横に振り絶対嫌だと言った
蛇がどんどん接近してくる、逃げられない
ミカちゃん、侵略者魂を忘れないで、いっぱいエビを食べて、私の分まで幸せになってでゲショ、と言うと、自ら地面に落ちた
落ちた瞬間ミキは蛇に噛みつかれた
囮になってくれたのだ
ミカはミキを見て、ごめんなさいでゲショ!と叫ぶと、ミキはにっこり笑って笑顔で返した、喉を噛まれて声が出ないのだ
蛇にゆっくりと味わうように飲み込まれていくミキ、ミカは振り向かず、必死に走り続けた、天敵は何とか振り切れた
生き残った仲間達と合流したミカ
辺りは真っ暗だった生き残ったのは12匹だった、もう大声は出せないことを理解した
これからどうするでゲショ
人間は見つからないし、下手に動けば食べられてしまう
一匹のミニイカが、クワガタさんのメスの真似をしようと言い出した、このミニイカはかってクワガタ虫と一緒に飼われていて、悪い動物から守ってくれたというのだ
さっそく言われた通りに変装すると、雄のクワガタ虫が飛んできた
クワガタさん、クワガタさん、私達を守ってほしいでゲソと言うと、クワガタはどこかに飛んでいき、仲間を呼んできた
ミニイカ達は大喜びしてクワガタに近づいたが、クワガタはミニイカ達をがっちり押さえだした、ミニイカ達は驚愕した
犯されるのだと
雄のクワガタ達はメスのクワガタだと間違え、単に子孫を残そうと必死なだけである
ミカもがっちり捕まえられた
スカートがめくられ、クワガタの性器がミニイカの股の穴に挿入される、ちょうどいい大きさのようだ、大声は出せない、触手で必死に抵抗するが、クワガタの力の前では無力だった
しくしくと泣くミニイカ達、最初は痛く泣いていたが、徐々に快感に変わっていき、ゲショゲショと喘ぎだした
交尾は朝まで続いた
クワガタが去った後、皆しくしく泣いていた、ミニイカ娘は娘である、初めては大切な人と、と強く思っていたのにケダモノに犯されて、おまけに快感まで感じてしまった
ミニイカにとって、侵略者魂と、エビと書いてご飯と読むこと、初めてはすごに大切にするというのが信条であった
このような形で初めてを失うことは、主人に捨てられるよりも辛いことなのだ
クワガタに変装することを言い出したミニイカを皆が睨んでいる
変装を言い出したミニイカに、お前のせいで、みんな傷物になってしまったじゃなイカ!、一人でどこでも行けでゲソ!おまえはもう仲間じゃないでゲソ!と一匹が言うと、みんながそうだそうだ!と騒ぎ出す
一匹を置きざりにしてて歩き出す、追いかけて土下座して謝ったが、誰も許すはずなく、とうとうリンチを行いだした
すると、絶対にしてはならない、大声で泣き出すという行為を始めたのだ
うぇーん、ごめんなさいでゲショー!
許してほしいでゲショー!
わっ、大声で泣くのはやめなイカ!
ミニイカ達の周りに天敵が猛スピードで寄ってくる
ミニイカ達は陸は蛇に、空は猛禽類の鳥に包囲されてしまった
ミニイカは近くにあった小さな洞穴に急いで隠れたが、完全に包囲されている
下手に出れば確実に食い殺される
お前のせいで大変なことになったじゃなイカ!
暫くここで身を隠して、動物達がいなくなるのを待つでゲソ
しかし動物達は帰る気配が無く、さらに悪いことに、洞穴を見つけられて、破壊されているのだ、食べられるのは時間の問題
ミカがいいことを思いついた
一匹を囮に使って、食べられている間に、闇夜に紛れて皆で逃げるのだ
ミキの死から得た教訓だった
生け贄の一匹は決まっていた
生け贄が洞穴から追い出されると、すさまじい勢いで我先にと鳥や蛇がかじりまくる、悲鳴を発する暇もなかった
その間に他の11匹はこっそり脱出する
しかし一匹が足を滑らせ体を打ち、ゲショ!と声を出してしまった
気づかれた!
猛スピードで動物が追ってくる
しかしイカ娘達に希望の光が見えたのだ
集落の明かりが目に留まった、あそこまでたどり着けたら助かる
皆必死で逃げる、しかし何も飲まず食わずでジャングルをさまよい、カブトムシに犯され、体力が無いのだ
走れなくなった者が悲鳴と共に次々に食べられていく
光の場所までたどり着けたのはわずか3匹だった
光の中にいる三人は話し合った
みんな食べられてしまったでゲショ、とうとう私達だけになってしまったじゃなイカ
でも、侵略者魂で人間を虜にして、ここに新しい楽園を築き上げようじゃなイカ、私達はここに楽園を築きあげる祖先になるでゲショ、とミカが言うと、二匹は賛同した
早速人間の親子が出てきた
三匹は媚を売る
人間さん、私達食べれそうでゲショ、どうわ私達を保護して飼ってほしいでゲショ、と目をうるうるさせながら言った
親子の少年は飼いたいと言ったが、親はすでにミニイカの悪さを知らされており、拒否した
親が帰るぞと父が言ったら、少年は、ミニイカにまた来るから待っててねと言った
言葉は理解できなくても、少年の笑顔で、自分たちが助けてもらえることは分かった
しばらくして少年は食べ物と水の入ったバケツを持って戻ってきた
まず三匹はバケツの水で優しく洗ってもらえた、ミニイカ達はキャッキャッ騒ぐ、少年の心を射止めるためだ
少年はミニイカの可愛さに、助けて良かったと思った
水浴びの後は食事だ、少年はミニイカ達に食事をあげた、少年は夕食を食べなかったのだ、しかし次の瞬間助けたことを後悔することになる
ミニイカは、皿に盛られているエビだけ食べて、あとの物はチッと言って触手で皿をひっくり返して、まだエビが足りないとばかりに泣き出したのだ
ミニイカからすればエビと書いてご飯と読むのである、当然だと思っている
少年は驚愕した、少年の家は貧しく、食事にありつけるだけでもありがたいのだ
父が少年の元にやってきた、父は少年が食事を食べずに外に行ったから気がついていたのだ
ミニイカに情けは与えちゃいけないと言われたけど、理由は分かったよと父は言った
地雷処理の時に、父の村にミニイカが行っても相手にしないように言われていたのだ、だから父は少年にかまわないように言ったのだ
お腹空いたか?と父が少年に問いかける、涙目の少年はうなずいた
父はミニイカを食べたらいいと言い出した、食べることは禁止されていない
バケツに三匹のミニイカを入れると家路についた
ミニイカは、幸せな生活を期待してわくわくしてキャッキャ騒いでいる
家に着くとミニイカは優しく葉っぱにくるまれた、ミニイカ達は葉っぱの布団だと喜んだ
そして鍋に移された、鍋にミルクが注がれた、ミニイカ達は葉っぱのお布団にミルクの川、新しいご主人様はなかなかセンスいいんじゃなイカと喜んだ
最後に熱く熱せられた石が入った
わかった、これはサウナじゃなイカ!と三人は、葉っぱの上で寝ころび足を組んで大喜びしている
少しずつ鍋の中が熱くなる
ミルクの霧なんてオシャレじゃなイカ
でも、ちょっと熱すぎなイカ
鍋を空けて途中でスパイスを入れる父
熱いじゃなイカ!、もう出してくれなイカ
しかし父はスパイスを入れるとすぐ蓋をした
ミニイカは悟った、蒸し殺される、もう嫌でゲソ、何でこうなったんでゲソ、などと最初は言っていたが、やがて元気が無くなり、声も出なくなった、ミニイカたちは、薄れゆく意識の中で、同胞たちとの楽しかった一時を思い出していたのであった
鍋を開けるとミニイカのミルク蒸しが出来ていた、少年がミニイカの頭をかじりつくと、そのおいしさに、大喜びで、父に笑顔で言った
ミニイカってすごいんだね、地雷の処理も出来るし、食べたらすごくおいしい、いつかミニイカの養殖をしたい
十数年後、この村は、ミニイカの養殖で栄えることになる
ミカたちの侵略者魂は少年に十二分に伝わったのだった、しかし、それはミカたちが望む形ではなかった…
終わりでゲソ