桂馬とハクアが向かった先は大学。ここに!?
鳴沢教育大学。説明もなく昼休みを潰されたハクアの抗議をよそに、桂馬は錯覚魔法がまだ効いているか確認。効いてないと聞いた上で、なにかを紙に書いている。
桂馬「名前だよ。」「今までのボクが攻略した娘たちの…」
○天理 月夜 梨枝子
△歩美 栞 ×楠 スミレ
桂馬 △ちひろ 結 灯 長瀬 七香
○かのん ×美生 みなみ 檜
ハクア「こ、こないだまで5人だったのに、沢山落としたのね…」「まったく、どこがいいのよこんな男!!」
桂馬「確かに16人は多い……」「何人かは調べることができたが…」「何しろ時間がない…」
「効率よくこなしたい。」「だから今…」「「境目を探している。」
ハクア「境目…?」
FLAG120「PEACE」
桂馬「長瀬センセ―――☆」
思いもしないところで先生と呼ばれ、純は一瞬あわてる。見ればかつての教え子が。
純の友人たち「じゅんじゅんこの子誰――?」
純「この子、私が教育実習行ってた時のクラスの子!!」「すごい問題児なの〜〜」
桂馬に言われるまでもなく、純も元攻略対象だと気づかされる。
そのシーンを想像するだけでハクアの機嫌が悪くなる。
純の友人たち「え〜〜教え子!?かわい〜〜!!」「問題児なの〜?」
桂馬「あの頃のボク、どうかしていました。」「もうゲームからは卒業しまして…」「今は…」「彼女もできました!!」
さらりととんでもないことを言う。
桂馬はかのんとの噂はまだ伝わってないと判断、ハクアにもその場で口裏を合わせるよう耳打ち。
純「彼女――!!」「桂木くんすごいじゃない!!」「よかった―――」「桂木くん、人間に興味ないと思ってたの…」
桂馬「それで、」「デートで…」「プロレスでも観に行こうかと思って…」
プロレスの話自体には食いついてきたが、LCに仕組ませた席のダブルブッキングに関しての話はない。
ハクア「……どうだった……?」
桂馬「忘れてるよ。」「記憶は操作されてる。長瀬先生は攻略を覚えてない。」「つまり、女神はいない。」
ハクア「そ……」「結構美人だったわね、あの人。」
桂馬「これで…」「あと5人か。」
ハクア「5人?何が5人よ。」
桂馬「あと1人だけ調べてみよう……」「ボクの仮説が正しいか…」「確かめたい……」
別の教室。舞校祭を楽しみにしているというより、そこに来るいい男に期待する悪友ども。
みなみ「も〜〜2人とも、」「男の話ばっかりだなぁ…」
悪友ども「何言ってんだ当然だろ、女だし!!」「舞校祭に1人なんてサイアク!!」
言いながらみなみのちぢれ髪をくしゃくしゃにする。
「男と言えばさ〜〜」「またあの話だけど…」
「かのんちゃんでしょ――?」「まだ信じらんない!!わっかんない!!」
みなみは噂話に疎いようだが、ここ中等部でも例の話で持ちきりだった。その中心人物が3人の前に。
桂馬「やあ、」「久しぶりみなみちゃん。」
みなみ「……あ。」「あの…」「どこかで会いましたか?」
みなみはたじろぎ怯えている。それくらいは桂馬でも見てわかる。
桂馬「やだなぁ…」「ボクだよ、ボク!!」
みなみ「だ…誰ですか……?」「知らないです……けど……」
桂馬「ごめ――ん、」「人違いだったのだ!!」
ハクア「攻略したのに立て続けにフラれたような気分ね…」「残念?」
桂馬「全然。」「忘れてていいんだよ……」「女神なんていない方が…巻き込まれずにすむ…」
奇人桂馬の奥底を、ハクアは垣間見たような気がして……
ハクア「……ちょっと休んでから……」「次 行こっか……」
■感傷にひたれるのはちょっとだけ。頑張れ桂馬……!!