メガミマガジン2009年12月号のハルヒ特集スタッフコメントより
◎Q1・新エピソード全体及び、『笹の葉ラプソディ』『エンドレスエイト』『涼宮ハルヒの溜息』
それぞれを振り返っての感想をお願いいたします。
■団長代理:石原立也
クロスワードパズルを埋めたような気分でちょっと気持ち良いです。『溜息』は『ミクルの冒険00』に、
『笹の葉ラプソディ』『エンドレスエイト』は次回の長編『涼宮ハルヒの消失』にそれぞれリンクしています。
ですから、『改めて』の放送は『涼宮ハルヒの消失』へのカタパルト的役割を持っていたといえます。
■団長補佐:武本康弘
あっという間に終わってしまった…という感じです。なんとなく名残惜しいような、寂しいような・・・
もう少しハルヒたちと遊んでいたかったです。
『笹の葉ラプソディ』は、新作エピソード一発目ということで、とても悩みながらの制作でした。
でも、久々にハルヒたちと合えたのが嬉しかったです。
「おかえり」と声をかけたくなるような、そんな気持ちでした。
『エンドレスエイト』は、ハルヒたちと、一緒に夏休みを満喫したような気分になりました。
僕自身は、夏らしいことを何ひとつ体験できませんでしたが、それでも十分お腹いっぱいになりました。
ハルヒたちに感謝です。
『涼宮ハルヒの溜息』は、ようやくシャミセンを本来のストーリーに沿った形で登場させることができたのが
嬉しかったです。2人(ハルヒとキョン)のケンカのシーンは、少し心が痛みました。
■キャラクターデザイン:池田晶子
制作全体としては、久しぶりにSOS団のメンツに再会できて「やっぱり楽しい!」の一言です。
めちゃくちゃ厳しいスケジュールでしたが、本当に楽しかったです。
『笹の葉ラプソディ』は放送後に観ました。『エンドレスエイト』はとにかく長かったの一言。
『溜息』では、部室のSOS団員たちをたっぷり動かせたのでとても満足しています。
■総作画監督:西屋太志
本当に駆け抜けるように過ぎ去った日々でした……。
初めての総作監作業でしたが、なんとか全話通してチェックさせていただきました。
特にキャラの表情、感情の変化を大事に作業しました。
『笹の葉ラプソディ』:新エピソード1本目で、かつ重要な話なので、とても緊張しました・・・・・・。
今と変わらぬ中学生時代のハルヒがかわいいです。
『エンドレスエイト』:8本の話数がほぼ同時進行で動いていて、なかなかに混乱しました。
特に制作終盤のあたりでは、まさにデジャヴ感じまくり・・・・・・。長門の微妙な表情には特に気合を入れました。
『溜息』:傍若無人に振舞うハルヒですが、無邪気なかわいらしさを損なわないように描きました。
■プロデューサー:伊藤敦
『笹の葉ラプソディ』:→絶対やっておきたいエピソードでした。
『エンドレスエイト』:→できる限り、『長門』の気持ちに共感できるように展開を試みました。
『溜息』:キョンとハルヒとの本当の意味での”ぶつかり合い”をお見せしたかったので、
それができてよかったです。
これでようやく『ハルヒ』のストーリーがひとつにつながったという感じがします。
◎Q2:アニメ全話の中でもっとも印象に残っているシーンを3つ教えてください。
■石原
『憂鬱T』入学式の日、ハルヒとキョンの出会い
『憂鬱W』有希と朝倉の闘い
『ミクルの冒険00』みくると有希の闘い、全般
■武本
ひとつは、自分が演出を担当したことで、思い入れが強くなってしまっている部分もあるのですが、
『射手座の日』の、長門が『許可を』と、キョンに答えを迫るシーンです。
無表情の瞳の奥に力強い石の片鱗が見える、あの長門がとても好きです。
また、ひとつは、『憂鬱 Y』のエピローグです。ハルヒを待つキョンの表情の、
嫌味のない爽やかさがなんともいえません。
もうひとつは、『ライブアライブ』の、演奏が終わった直後のハルヒの笑顔です。
舞台の照明の中、汗までもが楽しく感じます。
正直印象的なシーンはほかにも挙げればきりがないほどあります。
■池田晶子
1、『溜息W』の、キョンとけんかして凹んでいるハルヒが部室で、ポニーテールの練習をしているシーン。
2、『エンドレスエイト』ラストの『宿題会』にみんなを誘ったキョンに、
半泣きで、ハルヒが詰めるシーン。ハルヒかわいすぎます!!
3、『憂鬱Y』のエピローグ、ハルヒを待つキョンの優しい表情に、愛情をたっぷり注ぎ込みました。
■西屋太志
『溜息W』ハルヒとキョンが言い争うシーン。
そして、同シーンでの、キョンに手を上げられたときのハルヒの表情。
『ライブアライブ』ライブ後のハルヒの笑顔。
『エンドレスエイト』別れ際にキョンに呼び止められたときの、憂鬱そうに見える長門。
■伊藤敦
1、『溜息』で古泉がキョンに少し『愚痴』をいうシーン(僕たちの血みどろの〜)。
2、『エンドレスエイト』でハルヒがアイスを食べながら笑うところに
不覚にも見惚れてしまったキョン。
3、シャミセンがしゃべるるところ。
◎Q3:同じく、もっとも印象的なセリフを教えてください。
■石原
『涼宮ハルヒの憂鬱T』のハルヒの初めてのセリフ。『ただの人間には興味ありません。
この中に宇宙人、未来人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい、以上。』
ですね。やっぱり。
■武本
『憂鬱T』の、キョンの『ここ、笑うとこ?』です。キョンとハルヒのファーストコンタクト。
感慨深いです。
■池田晶子
『憂鬱Y』のキョン『似合ってるぞ』。
■西屋太志
未掲載
■伊藤敦
1:ジョン・スミス、2:ホイホイついてくる(谷口)、3:やっちまえ!!(キョンが長門に言うセリフ)
◎Q4:アニメの今後の展開について、一言お願いします。
■石原
長編『涼宮ハルヒの消失』やります。よろしくお願いします。
■武本
今は自分の持てる力のすべてを消失に注いでいます。
良いものにするべく、全力を傾けています。乞うご期待です。
■池田晶子
もう今は頭の中が『消失』でいっぱいです。
■西屋太志
『涼宮ハルヒの消失』に全てを注ぎ込みます!
■伊藤敦
2009年の早春に『涼宮ハルヒの消失』を全国の映画館で、上映を予定させていただいております。
ぜひ、ご期待ください!!