656 :
名無しさん@お腹いっぱい。:
「ジュン〜、起きて〜起きてなの〜」
雛苺のうるさい声でジュンは目を覚ました
そして日本対ブラジル戦のことを思い出す
時計を見るともう8時を回っているが、念のために録画していたので慌てる必要は無い
起きようとすると、すぐに雛苺がジュンの頭に飛び乗ってくる
「えへへー、ジュン登りジュン登りー!!」
この試合に全てがかかっている
彼は構わず、期待と不安を胸にゆっくりと再生ボタンを押そうとした
「ジュンー4対1でぶらじるが勝ったんだってー!!
でもねー、なぜか皆悲しそうにしてたの〜。ねえどうして〜?」
「っっのやろおおおおおっ!!!」
その一言に一気にジュンの頭が沸騰し、雛を床に叩きつける
小さく呻いて床に伸びる雛
ジュンは叫びながらリモコンを雛の口に突っ込んだ
「げほうっっ!!!!・・・・げほっげっほ・・・
い、痛いの〜・・・。ヒナ何も悪い事してないのに、いきなり酷いのー!!」
雛は自分のしたことの重大さに気付かず反論する
しかし今までの2試合での日本のふがいなさにただでさえイライラしていたジュンには
これは火に油だった
彼は怒りに任せて雛の倒れている雛を蹴飛ばしまくる
「いたっ、痛いの!!ぎゃうっ、やっ、ジュンどうして、げほっ、
あうっ・・・や、止めてなのーうぎゃっ!」
蹴飛ばされ無様に転げまわる雛苺
しばらくすると髪はぐしゃぐしゃになり、ところどころ関節が外れ、服は破れ、
どんどんジャンクの様にみすぼらしくなっていく
「うあっ、痛っ、ご、んぎゃ、め、なさい、ぎゃうっ、許してうぐっ!!なのぉ・・」
雛がひっしに謝罪すると、急にジュンは蹴るのを止めた
「・・・ああ、そうか俺が日本代表になればいいんだ・・・・
そのためにはもっと練習しなきゃ・・・ボール・・スパイクも」
そう言ってふらりとどこかに行ってしまった
その隙に真紅と翠星石に助けを求める
「真紅ーー!!翠星石ーーーー!!た、助けてーーー、助けてなのーーー!!」
しかし誰も助けに来てはくれない
ジュンが雛苺日ごろから腹を立てていた事、いつかはこうなることに皆実は気付いていたのだ
「ぐすっ・・・ぐす・・そんなぁ・・真紅ぅ・・翠星石ぃ・・・
ヒナは何も悪い事してないのよぉ・・・悪いのはジュンなのよぉ・・・グスっ・・」