苺ましまろ109 プチ孤独なシュチュエーション

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ある日ベンゾウさんのお家にましまろな女の子たちが


やってきました。

「ヒョホーッ!ここがベンゾウさんの家かぁ〜。結構いいトコ住んでるじゃんか」
美羽は奇声を上げながら少し開いただけの扉の隙間をすり抜け、玄関からリビングまでを貫く短い廊下を駆けた。
この勉三の家というのは浜松市街を抜けた住宅街にある何の変哲も無い7階建てマンションの5階部分の一区画であった。
外壁は薄茶のレンガ調で築何年も経ってはいない。見た目新しく貧乏学生が一人暮らしするには似つかわしくないそれであった。
「なッ、何ダスか君達は!ちょ、ちょっと!」
勉三がそう言い終わるか終わらないかの内に美羽の次声を発する
「いいじゃんかよーっ!ケチケチすんなー」
そう言いながら2LDKの勉三邸の広間から勉三の寝室へと繋がるドアを勢いよく開けた。
「待つダス!そこは入っちゃだんメーッ!!」
「デカ!なんだこの人形、デカ!オ、リエンタル工業?」
勉三はやれやれといった表情でこの悪戯に耐えかねているようだ。
「全く...。最近の小学生はどうなってるんダスか?キテレツ君達はあんな礼儀正しい子達だったっスのに。」
このちょっとした騒ぎのせいでタイミングを逃したのだろうか。玄関先では困ったような怒ったような顔をしてもう一人の少女が叫ぶ
「ちょっとみっちゃん!また無理やり〜。あ、勉三さんお邪魔します(ペコリ」
この少女、伊藤千佳こそ今朝勉三の見た夢精夢に現れた少女に相違なかった。
「あ、千佳ちゃん!ようこそいらっしゃいっス!!今お茶をお持ちするから適当に座ってくださいっス」
勉三は今朝見たあの夢のことをどうしても意識してしまい、上ずった声を精一杯悟らせないようにしてそんなことを言った。
2752/4:2006/12/15(金) 02:50:33 ID:IzATDCa9
ましまろな女の子達三人が居間でくつろいでいるその刹那、勉三はそこからドア一枚を隔てただけのキッチンにいた。
「えぅーっ、お茶ッ葉はどこダスかな〜」
普段使う機会など絶無なるお茶ッ葉が、この高齢童貞大学生の生活圏内に存在するはずなど無かった。
「仕方ないっス、コーヒーで大丈夫っスよね!?砂糖とミルクはどこダっスかな〜」
そう普段より軽快に独り言を漏らす勉三、と次の瞬間、かれの脳裏には常人の発想を遥かに超越せるある所業が浮かび上がった。
「砂糖はあったっスけど、ミルクが見つかんねっス...小学生はブラックなんて飲めない年齢っスし。こ、これは緊急措置っスよ?」
このたった一行のうわ言で自己を納得せしむるには十分であったのだろうか。勉三は素早くその着古した黒ズボンを下げ、行為に及ぶのだった。
普段は高画質動画でなければ「いい自慰できねっス」などとのたまう程、想像力に自信のあるほうではないこの青年ではあったが、
しかし3人の美少女達が壁一枚隔てた向こうにいるというシチュエーションは彼を興奮させるには余りある。
ずりッズリッシュシュシュ「ドピュッ」
「わわわっ」
驚くのも無理は無い、普段ティッシュ一枚の範囲内に収まるはずの彼の平常射程を遥かに超える距離、範囲にまで彼から放たれたそれは飛散したのである。
「とりあえずミルクとして出して自然な30mlは採取できたっス。臭いが気になるかと思ったけど、そうでもないっス。大丈夫っス」
コーヒーと砂糖、みるくを携えて、ノリノリな足取りで自室へと向かう勉三の姿がそこにあった。
2763/4:2006/12/15(金) 02:51:18 ID:IzATDCa9
「おまたせしまし、すたっスw」何故か噛むベンゾウ。
「遅かったね。さっき何か声が聞こえたけど?」
千佳はドアから最も離れた広窓近くの、日当たりのいいテーブル前の座布団に座りながらそう言った。
体育座りである。好きなのか?その姿勢。
「ベンゾウさんが準備してる間、こんなの見つけちゃったようーっ」
ニヤニヤしながら千佳の右隣に陣取っている美羽が言う。しかも立っている。とことん落ち着きのない娘である。
「なっ、何するっス!」
本棚から美羽が取り出し手にしているそれは未だ完結せざりしも第五巻が出版せらるる気配が皆目無い所謂美少女マンガであつた。
「かわいいは、正義!なんだよこれwww」
そう美羽が無邪気そのものな笑顔を向けながら言う。続けて
「Q資料」
「書いてねえよそんなの」
2774/4:2006/12/15(金) 02:52:07 ID:IzATDCa9
「おいーっ、そういえばお茶持ってきたんだろーお菓子はないのかーお菓子はー」
マンガのほうにはもう興味を無くしたらしい。早速件のコーヒーを出すベンゾウ。
カップ、砂糖と順調に出したがさすがにあのミルクを皆の前に出すのは躊躇われるようであった。
「ご、ごめんダス。ミッミルクは少ししか無かったっス」
「あるんなら出せよーっケチケチすんなーっ」
顔を前に出し両手を後ろ斜め45°に伸ばしながらそう主張する美羽。
「ごめんダス、しかもなんか変な臭いもするッス。それでもいいなら出すっスけど。。。」
さすがに弱気な勉三である。
「勉三さん、あたし黒いコーヒー飲めないんだけど...」
消え入るような申し訳なさそうな声で茉莉ちゃんがそう言う。
「そうなんスか、弱ったっスね。じゃあこれ全部入れるっス。ほら。どうダスか?飲めそう?」
さすがに小5なら大丈夫と踏んだのであろうか。この男、以前にはカキ氷に練乳と称してアレをぶっかけ
ミヨちゃんに食わせた経歴を持つだけありさすがに手馴れた様子で茉莉ちゃんのコーヒーに混ぜこませることに成功した。
「ささ、どうぞ一気で飲んでっス」
278名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/15(金) 02:53:47 ID:IzATDCa9
「ゴクゴク...えうぅ、苦いよぅ。。。」
茉莉ちゃんは苦しげな表情を浮かべている。さすがに彼女には荷が重かったのだろうか。
「よく頑張ったっスね^^茉莉ちゃん!このくらいのコーヒーが飲めるようになった茉莉ちゃんはもう大人っスよ。ちなみにコーヒーが苦いのは当たり前っスよ?」
捲くし立てるようにベンゾウが言う。あとの二人はもう、置いてけぼりだ。勉三はこれほどまでに自己の征服欲を満たしたのは未だかつて無い経験だった。
「ちーちゃん飲めないならちょ−だい」
「のっ飲めるよ、コーヒーくらい…ってそれあたしの!もーなんでいっつも同じことすんのよー」
ちぃちゃんの機嫌が悪くなっては困ると思ったのか、勉三が叫んだ
「飲みモノが無いなら買ってくるっス!すぐそこに自販機があるっス!カルピスで」いいダスね?」

それにしても勉三、全く懲りない男である。
279おまけ:2006/12/15(金) 02:54:35 ID:IzATDCa9
「う〜〜トイレトイレっス!」
今トイレを求めて全力疾走しているボクは高尾大学経済学部に通うごく一般的な男の子ダス。
強いて違うところをあげるとすれば美少女に興味があるってことっスかナー。
名前は苅野勉三(24)っス。
そんなわけで帰り道にある公園のトイレにやって来たっス。
ふと見るとベンチに三人のましまろな女の子達が座っていた。
ウホッ!いい美少女…
(ハッ)
そう思っていると突然そのうちの一人は僕の見ている目の前でツナギのホックをはずしはじめたのだ…!
(ジジー)
美羽「やめてください!警察呼びますよ!」