新海誠 ほしのこえ/雲のむこう/秒速5センチメートル 14
>>932 を、どうでした
カンタンなレポでもしてもらえるとありがたス
934 :
915:2006/10/11(水) 08:34:46 ID:PQObxROI
>>921 >>923 御親切にフォローをどうも。
本人のインタビューってのを見てないのでなんとも言えないけど、
少し議論させてほしい。
これだって散々既出だろうが、俺が一番おかしいと思うのは「映像作家」と言うなら、
どうして全部科白で説明してしまうのか、ということだ。
たとえば、物語で謎のまま残されてる部分が、
製作者側にとっても謎のままである、ということはあっても全然構わないが、
それよりも、製作者が突き詰めた設定を全て物語中で説明してるというのが、
物語の背景を薄っぺらくしている。
ようするに製作側がこれだけガンパリマシタっていうのを
登場人物の口から説明しちゃってるわけで、それだけに設定のほころびも目に付きやすい。
それらがケレンみタップリなモノローグと相俟って映像をむしろ台無しにしてる。
モノローグの典型は「ほしのこえ」の終盤で
「放課後の冷たい感じとか…云々」という科白がでてくるけど、
あれなんか本当に全然要らないと思う。
あの科白が必要なら、学校とか、バス停のカットが要らなくなる。
ただ、そうすると単に出来の悪い言語表現になってしまう。
作品の完成度というのが出てるけど、このひとが「映像作家」だと言うなら
この場合なにかが欠けてるんじゃなくて、無駄が多すぎるというのが俺の感想。
極端な話4,5分のPVかなんかにすればすごく良くなるものを、
無理して尺を伸ばして科白を入れちゃった感じ。
そりゃ元々文学畑出身で、はじめに言葉ありきで作っているからでしょ。
あえて積極的に評価すれば、「映像と一緒なら情感が増す」とか。
「映像作家」云々も他に呼び方がなかったからそう呼んでるだけで、大して意味はない。
>>915長文連打、熱いなぁ…
ただ、「感想を語る」のではなく「議論をする」つもりなら、
今もネットで見られるインタビュー記事や「ほしのこえを聴け」あたりは
最低限目を通してからネタを振って欲しい
4年間繰り返されてきた議論を、今更中途半端な知識で
掘り返されてもなぁ、というのが正直な所
>>934 >極端な話4,5分のPVかなんかにすれば
新海がもっとも得意としていることの一つが、まさにPVというべきゲームのOP等の短時間ムービー
ほしや雲に比べて、批判や不評は圧倒的に少ないぞ
新海氏に限っては面白さが下記のようになる
プロモ>>超えられない壁>>本編
つまり構成力がないということですかね
世界観、キャラクタは悪くないんだけど構成がいまいち
映画とかあんまり見ないのかな?
洋画は9割がある前提に作られるし
そういうことに気づいていなそう
映画なんてやらずに
ちょびちょび短いの作ればいいのにね
だから今回のは短編なんだろ??
彼女と彼女の猫(短編)→
ほしのこえ(中編・OVA)→
雲のむこう、約束の場所(長編・劇場映画)→
秒速5センチメートル(短編集)
と、毎回形式を変えてるんだよね
意図したわけじゃないダロ
>>936 うん、少なくともにわかファンが持ち出す話題だよな。
>>942 毎回ってあんた馬鹿ですか?
短編→中編→長編は実力がついてきたからやったんだろ
けどそうなると水増しアニメになるので今回は短編に戻しただけだろ
もう新海にはこれ以上の成長力はないってことでFAだな。
ファン層はもうあとは信者がついていくだけになりそう。
まだ競う相手が出てきてない
948 :
936:2006/10/12(木) 20:37:55 ID:tEMJeDjK
>>936 >>944 申し訳ないけれど確かに中途半端な知識の俄ファンだよ。
けど小説や歴史、メディア全般における"narrativity"ということに関しては、多少覚えがある。
公開されてるインタビューを見てみたが、目から鱗が落ちるような点は別になかった。
画像技術とパイオニア性、バイタリティという点ではもの凄く尊敬に値するけれど、
こと「物語る」技術に関しては、蓄積も刷新性も全然ないというのが残念だ思う。
下手とか言うより言葉の歴史と膨大な遺産に対する謙虚さが足りないんだ。
インタビューの中で
「村上春樹の言葉の使い方が好きで、作品の中にも反映されてると思う」
という発言があったが、これを見てもこの人がいかに村上春樹「以外」を知らないかがよくわかる。
「トップ」の話でもそうだけど、こういうアニメだの文学だのに関する備蓄が
映像技術に関して持っているそれに比してあまりにも質素なために、
本人の気が付かないところで「文学」としてはもちろん、「アニメ」としても特に出来が良いとは言えない焼き直しみたいになっちゃってる。
ユーモアと誠意のないパロディって言い方をすれば、どんな代物か見当が付こうってもんだ。
文学畑出身なんてトンデモナイ。
949 :
936:2006/10/12(木) 20:40:18 ID:tEMJeDjK
俺だって大概の人と同じように最初にあの画を見て、ずっと楽しみにしてて
この間やっと二つ立て続けに見たんだよ。
そのときのガッカリしたことといったら、まぁなかった。
前評判で多少は覚悟してたものの、腹の立つやら、くやしいやら。
宝くじで一等の前後の番号だけ持ってて、組違いだったって感じだ。
俺が同じような文句をだらだら書いてるのも大概の人と同じ理由で、
このモヤモヤがどうにも腹に据えかねるからだ。
>>946 みたいに、木で鼻を括ったような言い方して割切れるんならまだ良い。
ほんのちょっと目先を変えてみれば、ずっと良いものが出来るはずだっていうモヤモヤはどうにもやり切れない。
議論なんて言ったのは確かに悪かった。
俺は議論なんてしたくない。ただ単にひたすら文句が言いたいだけだ。
既出とか、そんなもんはもうカンケーない。
シオランの科白を借りれば、
「そんなことは解っている。しかし、解っていることが何の役に立つ?」ってことだ。
しかし目を煩わせて悪かったとは思ってる。
長文はこれで屹度止すから勘弁してやってくれ。
>>947 結局んところは、これが一番の問題かもな。
漫画とか小説とかなら比較対照があるかもしれんけど、
個人製作アニメの場合は比較対照そのものが無い。
TVアニメと比較すると、目指すモノが違うとしか思わんしな。
新海はもう個人製作じゃねーだろ
きれいな背景とよい音楽と演出でよさげな雰囲気を出してくれればそれでいいや
もしシナリオライターを入れるなら佐藤大か
どっちかが死ぬしかないだろうけどな
既出な話題ばかりでスレがグダグダだな
だから次スレいらねーっつったのに
ばーか
やっぱ個人製作のときから今までやってることがほとんど変わらないから
話題がループするんだろうな。なんかこう、新しい試みみたいなことを
すれば「大丈夫か?ハラハラ、ワクワク」みたいな流れにもなるんだろう
けどな。富野みたいに基地外発言でネタを提供してくれるわけでもなし。
>>955 既出な話題ばかりになるのは
新規の視聴者層が増えてるってことだから、割と健全なことだと思うけど
本当にネタ切れなら、どんどんレスが付かなくなって
スレが自然消滅するだけのこと
そう、それこそ他の個人映像作家スレのように…ウウッ
新作の今までに公開された画像を見て「変に萌え萌えだったらどうしよう」と
ちょっと不安になってる俺が来ましたよ。雲はまだ許容範囲だったけど。
それこそ「はるのあしおと」みたいな映画だったらもうダメだ orz
>>933 遅レスすまん
↓に軽く流れを書いてみた
流れとしては、
1.アンケート記入&サインといっしょに書いてもらう名前書き
2.新海・加納到着(すでに並んでいるため拍手とかはなし)
3.加納→新海の順にサイン
4.サイン中、加納はどっちかというと受け狙いのトークをしてたっぽい
5.新海は質問に答えたり、逆に参加者に質問したりして、最後に握手
俺は初めて新海と会ったんでかなりテンパってて、サインもらったら即引き上げようとしてしまったんだが
新海はわざわざ席を立ってまで俺を呼び止めて「握手しましょう」っていってくれた
かなり嬉しかったね、今まで以上に応援しようという気になったよ
何人か新海イベントの常連らしいグループもいて、新海もその連中のことを知ってた
周りに新海好きがいない身としては、ちょっとうらやましかった
あとサイン箇所は表紙の裏側だったんだが、本が折れ目がつかないように
サイン時は下に別のほしのこえを敷いてサイン
以前参加した別のサイン会ではそういう配慮がなかったから、ジュンク堂評価もアップ
というわけで個人的には最高のサイン会だった
ちなみにサイン会前に、まだサイン会参加に余裕がある旨アナウンスしてた
当日来てみた人はラッキーだったね
>>949 超長文乙。
出てきた作家とかほとんど知らんが、だいぶ俺なりの
新海観みたいなものが整理できた気がして多謝。
>>960 やっぱ新海氏はいい人だな。
そう、いい人なんだよ・・・
コアなアニヲタ以外参加できない流れですね。
新海このスレ見てないかな?w
なんか一言意見を言って欲しいところだ
自分の頭の中の新海に興奮しちゃってバカじゃねーのwって思いそうw
「個人の理想を押し付けられるのは迷惑です」
的なこと言ってたよね確か
>>961 あー、確かに、作品論は置いといて、本人に萌えてる人が付いてきているという一面はあるw
長文連打してる人は理屈っぽさと自己完結からしてオタク第一世代かしら?
スレに常駐するつもりなら新現実5のササキバラの論文くらいは読んどいてよ。
批評の水準としてはこれ位いってるんだから。
まあ、これも一面的で足りないところもあるんだけど。
それから、続きはアンチスレでやって。
967 :
948:2006/10/13(金) 18:35:49 ID:f+cVcsmG
>>966 あれが「批評」に見えたんならあんたの目はおかしい。ありゃただの理屈っぽい愚痴だ。
「批評」ってのは「これは一体全体なんなんだ?」という驚きから始まるものだ。
失望や憤りからは、文句しか出てこん。
けど言っておくがアンチでもないぞ。
本当に何の価値もないと思うんだったら、誰かが言ってたみたいに「つまらんとひとこと言っておけば済む話」だ。
そんなものに時間を割くほど物好きじゃない。
それから諸事情で日本の出版物は入手困難な状況にある。機会があったら是非とも読んでみたいところだけれど。
>>967 >ありゃただの理屈っぽい愚痴だ
マジでお前が言うな
969 :
966:2006/10/13(金) 20:15:48 ID:8rikDJo+
「批評」っていうのはササキバラのことを言ってるわけで
948のことを言っているわけではないよw
改めて読み返したら意味がよく分からんものになってたなw
へたくそな日本語ですまん。
まあ、大きな書店ならたまに売ってるから目に付いたら読んどいてよ。
自分のHPでモモーイとか言ってる映画監督のスレはここですか?
>>967 価値が無いと思い、興味も持たない人間は
そもそもこういう場に書き込まないので、「アンチ」とはされません。
理屈っぽい愚痴を不特定多数の人間に垂れ流すという、
ネガティブな行為に時間を割く物好きを「アンチ」と言うのだと思います。
972 :
967:2006/10/13(金) 23:33:58 ID:Qg/MzCdc
>>971 へぇ、新機軸だな。その用語法をそのまま敷衍すると「アンチ」の意味内容が
まるっきり変わってしまうので、揚げ足取り臭いところもあるが、
言ってることは解る。悪かったよ。
けど誰かに対して冷笑的な態度を取ったり、
神経逆撫でするような物言いで溜飲を下げたりすることは、避けたつもりだがな。
ごくごく真面目に悔しがってるんだよ。いけないか?
973 :
967:2006/10/13(金) 23:41:09 ID:BnSVW0XY
俺の言いたいことは次のようなことだよ。
またもや長くなるが、今度は愚痴じゃない。ちょっとした指針だ。
Th.W.Adorno 『ミニマ・モラリア』第2部 "Hinter den Spiegel(鑑の裏)"から
生憎邦訳が手元にないので原文からの拙訳になるが、
確か法政大学出版局からの邦訳がまだ絶版になってなかった筈だ。
> 何かを表現しようとする者は、表現しようとする内容に捕われていて、ついつ
> い内省することなく自身を先へと駆り立ててしまう。思考においては人は直感
> に近過ぎるあまり、しばしば自分が本当に言いたいことを忘れてしまうものな
> のだ。…<中略>…
> 省略することにおいては絶対に小心であってはならない。長さ自身に価値など
> ないし、「まだ十分に書き尽していないのではないか?」という不安は子供じ
> みている。すでにそこにあり、書き留められているからという理由で、それに
> 存在価値を認めるべきではない。…<中略>…
> 食事の席でそうであるように、皿の上の最後の一片に手を出したり、ボトルに
> 残ったワインの澱を飲み干したりするべきではない。さもなくば貧困の出自を
> 疑われることになる。…<中略>…
> 思っていることを全て言うことに成功する、そのことが美しいのである。美し
> さ自身のための表現美は、全くのところ「美し過ぎる」わけではなく、装飾的
> で、美術工芸品めいており、つまりは醜悪なのだ。対象に夢中になるあまり、
> 表現の純粋性を放棄するものは、そのことによって常に対象を裏切っているの
> である。…<後略>…
スレの最後の最後にきて、いきなり盛り上がったな
サイン会でもほとんど動きがなかったのに
>>975 前スレか前々スレで、誰かがソース記事を貼ってた気がする
覚えてた人が居たら頼む
>>973 著名な人の言葉を借りないと自分の意見も言えんのか。
とりあえず、どんな意見であろうと喪前の言ってることは、既にチラ裏でしかない。
何度もいうように新海作品の痛々しさは、うんざりするくらい2ch他で
書き綴られてきたし、一部ファンの熱の入れようも終息して、マターリ
次回作を待ってる状態になってる。
これまでつらつら文句を書き込んでいるが、さすがに予備知識の足りなさが
露呈してて白ける。
そういう色んな文句も含めて今の静けさだし、結局のところ”シナリオライターに
頼んだ方がいいんじゃない?”に行き着くのが今。
文句言うのは自由だけど、もっと新鮮味のあるネタ振ってくんない?
このスレはアニメーターと個人映像作家の嫉妬でできています
979 :
973:2006/10/14(土) 08:32:40 ID:A6FEl/p8
この際だから超長文を後先顧みず書くぞ、読みたくないひとはスルーしてください。
>>977 > 著名な人の言葉を借りないと自分の意見も言えんのか。
誰かの引用をした場合によく見かけるこの科白を
あんたは自分で考えた表現だと言い切れるのかね。
また、どうして虎の威を借る卑怯な俺が引用したからという理由だけで
その引用された文章まで無いがしろにされていいと思うのかね。
極論でいけば、全ての表現は、引用元を明示することのできない誰かからの引用だ。
別の言い方をすれば、全ての物語は既に書かれたものだ。
問題はどういう引用がどういう文脈で為されるかにある。
>>973の場合、原典がそれほど頻繁に一般の人の目に触れることがないだろうし、何より単純に「良い」文章だと思うので引いてみた。
しかしだからこそ「他人の表現を借りなければ、自分の意見を十分に展開できない」という非難は受け容れないわけにはいけない。
確かに残念ながら俺の文章にはアドルノの文章にみられる程の「アウラ」がないんだよ。
980 :
973:2006/10/14(土) 08:34:51 ID:A6FEl/p8
> もっと新鮮味のあるネタ振ってくんない?
少なくともこの監督の作品の拙さをテーマにしているということだけを取って「既出だ」を連発しているんなら、新鮮味のあるネタなぞ出てきようがない。
哲学で認識論を、国際政治学でシオニズムを未だにテーマにしているのを見て「既出だ」と言うのと変わらん。
且つて議論されたということが、既に用済みであることを意味するわけじゃない。
問題はそのテーマが持ち出されるたびに、それを展開しようともせずに「既出」という最も出現頻度が高く新鮮味のない既出語で返答することで事足れりとする態度とか、誰かが馬鹿だから間違いが生じているという高慢な切り捨てじゃないのか。
十分議論し尽くされたようなことを言うが、その議論の結論が
新海作品は「痛々し」い、ということであるとか
脚本は「シナリオライターに頼んだ方がいいんじゃない」といったところで停滞してるんなら、
そもそも問いの立て方が間違ってるんだ。
考えるべきなのは次のようなことではないか。
1、多くの人間が新海氏の作品に不備があると感じているようだがそれは本当に正しいことか
2、また、それが正しいとすれば当の新海氏は何故それと違う意見なのか
3、我々が新海氏が間違った意見を持っていると主張するとき、仮に我々が新海氏の立場に立ったとしても、そうした間違いを犯さないと言い切れるのか、また言い切れるとしたらそれは何故か。
4、それとも矢張り新海氏の主張が正しいのか、だとしたらどのようにすれば我々は我々の認識を改めることができるのか
981 :
973:2006/10/14(土) 08:39:25 ID:A6FEl/p8
俺の見た限り{2}に対する答えの「新海氏が電波だから」という意見と
{4}に関する「新海氏を見当違いな範疇で判断している馬鹿ども」という見解があったと思うが、
どちらにしてもこれでは自分以外の他人を阿呆扱いすることで略式判決を下して悦に入ってるに過ぎん。
この場合どうして自分が阿呆でないと言い切れるのかの根拠が示されなければならない。
新海氏のフィルムが本当に素晴らしいものなら、そう思う人間が{4}について追及すればいい。
ここで俺にとって就中重要なのは{3}の問いの展開だ。
これを突き詰めれば、作品評価における客観的指針という難所に行き着くだろうが、
これは勿論絵に描いた餅みたいなもんで結論など出るわけがない。
ただ、この画餅を追及するいささか馬鹿馬鹿しい過程を誠実に辿ることで、
「自分」が何かを表現しようとする際の指針のようなものをある程度明確にして行くことができる筈だと俺は思う。
で、そのひとつのあり方が
>>973 の引用に良く表現されていると思ったわけ。
それから何と言われようが、その予備知識とか言うやつを手に入れる術がないんだ。
なにか決定的にわかってない点があるならちゃんと指摘してほしい。