1 :
チルチルミチル:
昔から長編ドラえもんについてはさまざまな意見がありますが、今回は徹底的に討論していただきたいと思います。
まず自分の中でベスト1を決めていただき、それについてひとつづつ意見を述べてください。
ただし「ハラハラするから好き」とか「感動した」という浅い意見はご遠慮願います。
「カメラワーク(細かく言えばカメラではないが)」「アニメーション」などの技術面に関しての意見、
「社会風刺などの重要なメッセージ性」「機知にとんだ展開」「テンポの良さ」などストーリーに関しての意見、
たくさんあると思います。
それらを出来るだけ具体的に私情をはさまず討論してください。
2 :
チルチルミチル:2005/03/27(日) 23:02:32 ID:yoojQoxi
ちなみに私は
「夢幻三剣士」
これはかなり評判が悪い。
社会的メッセージがまったく無いと思われがちだが、実はそんなととはない。
明るい調子のエンディングテーマの歌詞の内容は
「オトナは時々無理言うぞ コドモにまじめに無理言うぞ 世界の人とは仲良しに 国際的なひととなれ」
「一緒に遊びたいけど アメリカ10時でもう夜 北京は8時でまだ朝 あそべない」
「世界はひとつじゃないんじゃないかね 時計はバラバラ昼夜さかさまだよ 世界はグーチョキパーでだから楽しくなる みんな違うから、あいこでしょ!
「オトナは時々無理言うぞ コドモにまじめに無理言うぞ 勉強がんばりやり抜けば 天才的なひととなる」
「心があるんだムキムキ エジソン国語は0点アインシュタインは鉄棒超ヘタ落第生」
「一番がひとつあればいいんだね 放課後元気はクラスで一番だよ こどもはグーチョキパーで学校楽しくなる みんな違うから、あいこでしょ!」
つまり大人が過剰にかける期待のせいでこども達がその重圧に耐え切れなくなってきている、という現代の問題を痛烈に風刺している。
メロディーは明るい調子だが、それと裏腹な歌詞がなんとも奇妙で社会風刺としてはシリーズでトップクラスに入るのではないか。
笑った顔で怒られる怖さというのはこういうことだと思う。
なにかひとつ得意なことがあればいいじゃないか、というのものび太を通してドラえもんが言いたいことのひとつだ。
こどもはロボットではない、やりたくないことや出来ないこともあるんだ、ということである。
3 :
チルチルミチル:2005/03/27(日) 23:04:23 ID:yoojQoxi
そしてアニメーションなど技術面に関することだが、このころはまだ手塗りだった。
その5年後近くにコンピューター塗りを使い始めたわけだが、このころの手塗りの技術は究極に近いほど完成されていた。
手抜きをしていることを一切感じさせないほど、色あせやキャラクターの顔がなんか変といったことがなく
まさにプロフェッショナルの仕事ぶりだ。
初期のころのドラえもんは割合に完成されていなっかったと思うのは僕だけではないはずである。
ドラえもんのひげの位置がバラバラだったり、キャラクターの顔の形が不自然だったりしたのは原作を踏まえてのことだったと思う。
コミックの15巻あたりから今のドラえもんに近いというよりもそのものが生まれたわけだが、
不二子さんが本当に書きたかったドラえもんはこの夢幻三剣士のころのものだったのではないか。
それを証拠に、45巻まで比較的新しい感じのドラえもんが描き続けられてきた。
また、アニメなのにズームイン・ズームアウト、フェードイン・フェードアウトなど映画のようなカメラワークは初期のころより格段に進歩したあとがみられる。
4 :
チルチルミチル:2005/03/27(日) 23:05:35 ID:yoojQoxi
そして重要なストーリーについてだが、誤解されやすい。
これはただ単に夢で遊んで戦って終り、といった単純なものではない。
現実があまりに厳しく息苦しく人間本来の生き方ができないために(あるいは大人の過剰な期待から逃れるために)
夢の中に逃げ込んで現実逃避する怖さを伝える警告なのである。
題名になっている「夢幻」という言葉はストレスなどによっておこる精神病の症状の一種、「夢幻状態」から引用したと思われる。
この状態は、現実世界の時間の感覚や空間の感覚が歪められてしまい、まさに生きながら夢の中に閉じ込められてしまう大変恐ろしいものなのである。
そう、まさにその人にとっては夢が現実、現実が夢というように夢と現実の区別がつかなくなってしまっているのである。
「不思議のアリス」という有名な話があるが、実はこの夢幻状態を寓話化したものなのである。
のび太は「せめて夢の中でもいい思いをしたい!」と言っていたがドラえもんがいる状態でのこの考えはたいへん危険なものだ。
ドラえもんが「気ままに夢見る機」の夢と現実を入れ替えるあの赤いボタンを、
しかも仲間を引き連れて押してしまったのはいくら自分たちが夢の世界を乱した責任といえどもドラえもん史上最大のミスである。
ドラえもん一行は未来デパートの店員が「気ままに夢見る機」を引き取って持ち帰り、
強制的に目覚めるのだが(その店員の顔があの不気味な鳥とそっくりだったのは何かの皮肉だろうか)
その店員のおかげで救われたと言えよう。
夢の世界は誘惑も多いし魅力的だがそれなりにリスクを伴うものである。
また武田鉄也の歌うBGMで「さあ いざ今もう剣をとれ さあ いざ今もう剣を抜け お前の名前は正義」
と言っていたがこれは戦時中に流れる軍歌を彷彿させて気味が悪い。
間違ったことを推し進めて応援するのを見ると怖くなってくる。
そう考えると、この作品は「自然破壊」や「動物愛護」よりもかなり現実的で重いテーマなのではないか。
また、「竜の血を浴びれば不死身になる」や「土の軍団」など中国やローマに伝わる伝説や民話を
ふんだんに取り入れているところも興味深い。
不二雄先生はかなり知識の幅が広く、舞台設定を中世のローマにしたことでも証明される。
なぜなら当時の歴史や事象を詳しく知らないと中世の城や地形を描きようにもにも描けないはずだからである。
そのようなことが複雑に絡まりあってこの作品が出来たわけで、最初から最後まで作者の意図を捉え続けながら作品を見て初めて真意を理解したと言える。
だが、だからといって作者の意図を全て理解したなどと微塵も思っていない。
現に不二子・F・不二雄先生は亡くなってしまったのだから永遠に謎のものもあるだろう。
しかし、みなさんにはすぐに決め付けて「これはダメ!」とか思ってほしくない。
僕のような少数派にも根拠があることをここに示したく参上致しました。
5 :
チルチルミチル:2005/03/27(日) 23:07:09 ID:yoojQoxi
そのようなことが複雑に絡まりあってこの作品が出来たわけで、最初から最後まで作者の意図を捉え続けながら作品を見て初めて真意を理解したと言える。
だが、だからといって作者の意図を全て理解したなどと微塵も思っていない。
現に不二子・F・不二雄先生は亡くなってしまったのだから永遠に謎のものもあるだろう。
しかし、みなさんにはすぐに決め付けて「これはダメ!」とか思ってほしくない。
僕のような少数派にも根拠があることをここに示したく参上致しました。
何だコイツ?
アーーーーァァァアーアーアアアーーーーーーーーーーーー
じゃーんじゃじゃじゃーんじゃじゃじゃーん
じゃじゃじゃーんじゃじゃじゃーんんじゃじゃじゃーん
じゃじゃじゃーじゃじゃじゃーじゃじゃじゃーじゃじゃじゃっじゃ
夢見る力がお前にある限り(ジャカジャカッジャカジャンジャカジャン)
できない事はこの世にない(ジャーンジャッジャー)
水のしずくが光と出会えば七つの色に輝くように(ゥゥゥゥゥゥ)
まもってあげたい(ァー)人と出会えば(ァー)
お前はすでにー(ゥー)剣持つ侍
>>1 言いたいことはわかったからもう終了していい?よければ削除依頼出してくるけど…
10 :
チルチルミチル:2005/03/28(月) 00:07:22 ID:dZI0VYNJ
すまん。
温度差がねぇ・・・
読みづらいなあ
もうこのスレを立てたチルチルミチルはここにはいないみたいだな。アニメサロンでまた同じスレ立ててるよあのクソ厨房
15 :
名無しさん@お腹いっぱい。:皇紀2665/04/01(金) 12:39:16 ID:B1AJm+D2
ブリキの迷宮は最後が壮絶だよな。
敵の皇帝を感染型機械ウイルスを飲ませ、全てのロボットに連鎖さえ国一つを崩壊させる。
あのドラえもんが飲ませた後、笑顔で「これでよし!あとは引き上げるだけだ!」は恐ろしい。
あと、竜の騎士で出てきた風雲ドラえもん城は悪のりでよい。
ドラエモソ・・・