とっとこハム太郎5なのだ!

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773ハムが好きなんだもんっ
とっとこ夏だよ!大冒険

 先ほどから窓硝子にあたって、小気味良いリズムを立てている雨音は、一層激しさを増す。遠くで、雷がなる音が聞こえた。
「ハム太郎くん・・・今、何を感じまちゅか」
すべての灯りが落とされた部屋。ふたりはぴたりと体を寄せ合い、そして見詰め合う。彼女の目が、少しばかり潤んでいるのが分かる。吸い込まれてしまいそうなほどに、透き通っている瞳・・・。愛おしい。ハム太郎は、生まれてはじめての感情に、ぽっと顔を赤らめた。
「リ、リボンちゃんの体温と匂い・・・甘い匂いを感じるのだ」
少しずつ、感情が昂ぶっていった。彼女を抱きしめたい・・・離したくない。始めの緊張と罪悪感はもはやどこかに消えうせてしまった。
「そう、リラックスして・・・」