とっとこハム太郎5なのだ!

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708遊覧船にて
「外国に行くにはパスポートが必要なんでちゅわ」
「パスポート? なんなのだ、それ」
「食えるのか?」
「う〜ん、手帳みたいなものでちゅわ」
「俺は持ってないぞ」
「僕も持ってないのだ。持ってないとどうなるのだ?」
「持ってないと不法入国になるんでちゅわ」
「それってまずいのだ」
「しかも、フランスではバレたら強制労働が待ってるんでちゅわ」
「そんなの、いやなのだ。タイショー君、逃げるのだ」
「お、おお。丁度救命ボートもあるし、これで逃げるぞ」
「リボンちゃんも早く乗るのだ」
「ちょっと、携帯で電話してから行きまちゅわ。ちょっと待って欲しいでちゅわ」
「おい、ハム太郎、このボート沈んでないか?」
「ん? そう言えば、そうなのだ。あー! 穴が空いているのだ」
「まずいぞ、水をかき出せ!」
「間に合わないのだ。もうダメなのだ。ロコちゃん、さよならなのだ」
「うう、リボンちゃーん」
          ☆          ☆
「あ、Nくんでちゅか? これで2匹は海の藻屑と消えたでちゅわ」
『ご苦労様です。リボンちゃん、あなたも用済みですから』
「そ、そんな、ひどいでちゅわー」
『心おきなくフランス逝ってください』
          ☆          ☆
「これで3匹脱落っと。これでリーダーの座も転がってきましたね。ふふふ」