とっとこハム太郎5なのだ!

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292とっとこ目指せ!育児アニメ
あらすじ>>239

「ぜー、ぜー、ぜー…」
「うきゅ〜、う、きゅ…」
「…この勝負、どうやら私の勝ちみたいね。約束どおり、ちび丸ちゃん!
 あなた、今日から赤ちゃんになってもらうわよ!あたしが…い、いえ、
 二人が主役の育児アニメの為にね。そう、お互いのためなんだから」
「うきゅ…うきゅきゅ〜…」
「わかればいいのよ、わかれば。じゃ、早速トレーニングよ。まずは
 声からね。赤ちゃんってのは『だあ〜』とか『あう〜』とか意味不明の
 動物じみた言葉で喋るものなのよ。今日はこれを完全にマスター
 してもらいます」
「うきゅ?うきゅ、うきゅきゅ〜」
「それはだめ。その、『うきゅ〜』ってのは厳密に言えば赤ちゃんの言葉
 じゃないわ。何言ってるのか、みんなも分っちゃうもの。それじゃ、
 赤ちゃんキャラの魅力半減よ。あたしが『この泣き方はミルクね』とか
 『この泣き方はおしめね』とか分っちゃって、みんなを感心させる、と
 いうネタも使えないしね〜」
「…うきゅ、うきゅきゅ…」
「え?いやねぇ、だからこれは二人の為なんだってば〜。決してあたし
 だけが目立つ為じゃないのよぉ!勘違いしないでね、ちび丸ちゃん。
 …それじゃ、トレーニング開始よ。赤ちゃんの声といったらこの方々!
 かないみか、こおろぎさとみ、大谷育江!この三人が赤ちゃん役で
 出演しているアニメのビデオを見て練習してもらうわ。それじゃ、
 まずはかないみかから。スタ〜トぉ!」
「…うきゅ…う…だ…だー、だーう…」
「がんばって!ちび丸ちゃん、その調子よ!」
「う…だだ…う〜だだ〜う〜だだ〜うだうだだ〜」
「…なんか、山本リンダの歌みたいになっちゃったわねぇ…だめか…
 それなら次!こおろぎさとみ!スタート!」
「う…だだ…う〜だだ〜う〜だだ〜うだうだだ〜」
「ちょっと!なんでさっきと同じなのよ!…え?二人とも声がよく似てる?
 そういえばそうね…てゆーか、赤ちゃん役以外でも、どっちがどっち
 やら聞き分けられないわ。なんていうか、二人とも声質がかぶって…」
「うきゅ!!うきゅきゅきゅ〜!!」
「あ、そうね、滅多なこと言うと怒られちゃうわね。くわばら、くわばら…。
 最後、大谷育江!もう後がないわ、ちび丸ちゃん。これで決めて
 ちょうだい!スタートぉ!」
「うきゅ…う…あ〜う〜あ…」
「すごいすごい!やれば出来るじゃないの」
「あ〜う〜あ〜ぴ…ぴか…」
「へ?」
「ピ、ピカチュー!」
「だめ〜!!それだけはだめよ、ちび丸ちゃん!!お願いだから
 任天堂御大にケンカ売らないで〜!」
「…ワシ、マジでもうやっとれませんわ、マフラー姉さん…」
「その、おっさん声の関西弁もだめ〜!…ああ、野望が…あたしの
 野望が遠のいていく…ガクッ」