HAND MAID メイ〜四つん這いになって

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866名無しさん@お腹いっぱい。
 第5話「今日まで…本当に…」でメイが等身大になって戻ってきたことは、1/6というフィギアサイズそのものが斬新で衝撃的だった本作にとって、致命傷を与えかねない大転換であり、実際にネットを回ってみるとそこかしこで大きなお友達の悲鳴が聞こえてくる。
 しかし、その興奮が過ぎ去って冷静になってみると、いったんはサイバーダイン社に回収されたメイが、元の記憶そのままで再び和也の許に帰ってくるという話の構造は、PC版「To Heart」のHMX-12マルチが浩之の許に戻ってくるというパターンとえらく似ていることに気付く。
 なお、アニメ版の「To Heart」は、10話「夢見る笑顔」及び11話「ぬくもりの瞳」がマルチの話になっているが、ゲーム版とは全く別物の話になっている。
 そして、PC版のEDはマルチが戻ってきた時点で終わっており、その後の行く末についてアレコレ想像をめぐらす余地を残していた。
 その当時は、この「ビジュアルノベル」と呼ばれたゲームを巡って、数多の同人誌やアンソロジーコミックが氾濫していたが、その中でも、浩之×マルチの後日談を描いたものがいくつかあったように覚えている。
 そうすると、「HAND MAID メイ」というアニメ自体、このマルチ補完話の一つの形を示すことが目的の一つではないかと思えてくる。
 メイのキャラを「To Heart」にあてはめてみるとどうなるのか。
 メイを和也の許に送り返したロボット刑事風のサイバーXと長瀬主任、和也と浩之、かすみとあかりがそれぞれ対応していることは間違いないだろう。
 オレが読んだ範囲でのこの手の話では、歳をとる人間と歳をとらないロボットメイドの悲劇というパターンが多かった気がするが、本作の場合はどんな解答を示してくれるだろうか。
 また、かすみの立場はどうなるのか。アニメ版「To Heart」のあかりのように、マルチ(メイ)に対して良き理解者になるのか、それとも、ゲーム版のように相容れない存在になるのか。ゲームと違って、マルチエンディングの選べないアニメでは、選択肢は一つしかない筈だ。
 いずれにしても、今後の展開が非常に楽しみだ。(^^)