1 :
あずきさん:
2 :
風の谷の名無しさん:2001/06/09(土) 20:56
誰かスレッド立て直せ
>物議をかましている
ワラタ
見てないから建て直しなどどうでもいい
>>2-5
アニメはマタリかもしれないが、信者は最悪だな
自分の興味の無いもの、嫌いなものの話をする人間に対し、最悪という感想を述べる人、サイコーです
>>8 今のところ「面白くない」派いないのに、それでも荒れてるってのはどうよ?
10 :
:2001/06/09(土) 21:55
>>8は信者批判をしてるんじゃねえの?
というか、何言ってんのかわからん(笑
11 :
風の谷の名無しさん:2001/06/09(土) 21:59
>>10 俺は
>>1の方がナニ言ってんのかサパーリ分からんぞ(w
「斉藤監督」だし、「物議をかましている」だしなあ。カマしてどうする。
「髪の毛の色を黒や茶色にこだわった」も「髪の毛の色は」が正しいような……
「自分の興味の無いもの、嫌いなものの話をする人間」=「信者」
「信者に対し、最悪という感想を述べる人」=7
ちゃんと読めば分かると思うが?
>>10 読解力ないのか?
13 :
風の谷の名無しさん:2001/06/09(土) 22:00
>>12 「自分の好きなものを狂信的に語る人間」=「信者」
「信者に対し、最悪という感想を述べる人」=7
だろ?読解力ないのはおまえだ
14 :
:2001/06/09(土) 22:01
15 :
:2001/06/09(土) 22:01
>>「自分の興味の無いもの、嫌いなものの話をする人間」=「信者」
ハア?
>>13 >>8の文章のどこに「自分の好きなものを狂信的に語る人間」などと書いてありますかー?
日本語読めますかー?
17 :
:2001/06/09(土) 22:12
2chの縮図がここに!
18 :
:2001/06/09(土) 22:14
つまり、
>>7は、自分(
>>7)の興味の無いもの、嫌いなものの話をする人間を”信者”と
一括りにし「最悪」と結論付け、安心するタイプ。
19 :
:2001/06/09(土) 22:14
終┃ 了┃ 終┃ 了┃ 終┃ 了┃ 終┃ 了┃
━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛
終┃ 了┃ 終┃ 了┃ 終┃ 了┃ 終┃ 了┃
━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛
終┃ 了┃ 終┃ 了┃ 終┃ 了┃ 終┃ 了┃
━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛
終┃ 了┃ 終┃ 了┃ 終┃ 了┃ 終┃ 了┃
━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛
終┃ 了┃ 終┃ 了┃ 終┃ 了┃ 終┃ 了┃
━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛
終┃ 了┃ 終┃ 了┃ 終┃ 了┃ 終┃ 了┃
━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛
終┃ 了┃ 終┃ 了┃ 終┃ 了┃ 終┃ 了┃
━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛
終┃ 了┃ 終┃ 了┃ 終┃ 了┃ 終┃ 了┃
━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛
20 :
:2001/06/09(土) 22:23
とりあえず
>>8が何書いてんだか分かり辛いってのは
図らずも証明されたわけだ(笑
21 :
名無し:2001/06/09(土) 22:37
8=16=文盲
22 :
:2001/06/09(土) 22:43
>>20 うん、
>>7に気付かれないように、分かりにくく遠回しに批判してるからね。
視野の狭い人を直接名指しして批判するとキレちゃうからね。
23 :
:2001/06/09(土) 22:46
>>21 違う
8=14=22 & このレス
だけ。
まぁ、どうでもいい事だが
あぼーん
25 :
23:2001/06/09(土) 22:48
あ、18もだ
ホントにどうでもいいね。以上
あぼーん
27 :
緑:2001/06/09(土) 23:01
信者ができるほどのアニメかいな
あぼーん
で、これが本スレ?
あぼーん
31 :
ハナモゲラ:2001/06/10(日) 00:21
あぼーん
このアニメのやたらとテンポが遅い部分は、我慢できない人も多そう。
キャラクターもなんだか惰性で動いてるようなステロタイプな部分の描写
ばかりで、はっきりとした差別化とか、そういう場面はあまりないし。
それでも、先々週あたりからは少しづつ話が回り始めたんで
そこそこ観られるようになったかな。
けどやっぱりキャラは性格が量産型みたいな感じだし、世界観の描写は
好き嫌いが分かれそうだから、受け付けない人は受け付けないだろうな……。
とりあえず俺はゆっくりマターリ観られるアニメが好きなんで、
その辺はあまり気にせず観てます。
ナデシコを観た事がないから平気で観ていられるのかもしれないけど。
>>33 ナデシコキャラの性格はカリカチュアが激しいからなー。
差別化には成功しているけど、ある意味ステロタイプではある。
35 :
:2001/06/10(日) 01:29
マタリ系は漏れも好きだけど、何せ今のところ与えられた情報量があまりにも少ない。
もうちょっと世界に入り込むきっかけが欲しいんだが。
36 :
名無し:2001/06/10(日) 01:33
37 :
:2001/06/10(日) 01:34
age
38 :
風の谷の名無しさん:2001/06/10(日) 01:36
あぼーん
40 :
:2001/06/10(日) 01:40
で、このスレで続行していいの?
オレもかますぞ、物議。
41 :
aaaaa:2001/06/10(日) 01:44
>>33 なゆた以外のキャラ、氏んでる感が否めないのです。
42 :
33:2001/06/10(日) 01:45
>>35 確かにそれは俺も思う。粗は気にせずに観てるけど、
車で言えばアイドリングしてるような気分。
もうちょっと突っ込んで欲しいね。
そういう意味でも1話、2話あたりは俺でも耐えられなかった。展開ノロいし。
43 :
33:2001/06/10(日) 01:59
>>41 赤面とか取り乱したりとかで一応好感度は高い(w けど、
まあそれはおいといて。
那由多以外のキャラ、全然話を転がしてくれないもんね……。
ただ出てるだけのキャラが多過ぎ。
主人公でさえストーリーを進展させる役を半分放棄してるような感じだし。
来週あたりからは少しは改善するかな?するといいけど。
44 :
名無し:2001/06/10(日) 02:04
毎週楽しみに見てる人は、今のまま最後まで行ってほしい(現状がベスト)ですか?
それともどこかで化けることを期待している(素材は良い)のですか?
私は後者ですが。
45 :
:2001/06/10(日) 02:20
続行もいいがこのスレ、速報板で物議をかましてるあたりを考えた
方がいいとも思われ。
46 :
:2001/06/10(日) 02:43
>>44 漏れは、ムリョウのキャラクターを、もうちょっと達観寄りかボケ寄りに
傾けて欲しい気がする
ムリョウ踊るマハラジャ
あぼーん
>>45 このスレは正直破棄したいけど、もう1つの方に書く人が少なくて
ついこっちに……。
引越しましょうか
50 :
:2001/06/10(日) 03:32
>>49 今やスレの雰囲気はこっちの方が良いだろ
俺はわざわざ修羅場に行く気は無いぞ
51 :
^:2001/06/10(日) 03:33
平気で続けちゃいましょ。スレ立てすぎはよくないし。
監督の志はわかるんだ。今時でないところを狙ってるのは。でも上の方で
も言われてたけど、キャラが意味もなくステロタイプで生きてる感じがしない。
キャラの魅力がなくて見られるアニメなんてないと思う。少なくても自分が
好きなアニメは好きなキャラが必ずいたもんだ。
52 :
][:2001/06/10(日) 03:38
佐藤とかいう人についてはよく知らんが、ムリョウ姉の唇が気に入ったので当分は見る。
ムリョウは、マターリとはちょっと違う気がする。
俺的には、バトシーラーとかコメットさんあたりがマターリだな。
マターリ=頭を使わなくても楽しい、と定義したとして。
俺の周りじゃ普通に面白がってみてるけどね、今のままでも。
まあもっと面白くしてくれるならキャラの魅力を増すのもありかな。
あぼーん
あぼーん
57 :
:2001/06/10(日) 15:01
なんで「脱アニオタ」なんだ?
58 :
:2001/06/10(日) 16:43
イイ!
59 :
あイイ! げ:2001/06/10(日) 17:11
なんであらされるか不明
自分に処理できないアニメに
アニオタがアレルギー起こしているのか?
60 :
?:2001/06/10(日) 17:28
NHKが宣伝に力を入れているのはなぜ?
61 :
揚げ:2001/06/10(日) 17:30
十分アニオタ臭いアニメだろ
分からん人に、「分かれ」とか「分からん奴は低脳」とか
傲慢なことは言わないから、放っといて貰えると有り難い。
63 :
:2001/06/10(日) 19:10
64 :
:2001/06/10(日) 19:21
65 :
:2001/06/10(日) 20:09
66 :
立:2001/06/10(日) 21:55
アニメ館のゲストはさいたつさんでした。
ごつい人ですね。
67 :
:2001/06/10(日) 22:03
ナデシコ並のクソアニメ
このアニメが気に食わないのなら無視すればいいだけの話じゃん。
なぜ、ムキになって荒らすのか理解出来んよ…。
70 :
)∩( ゚ ∀゚)∩( :2001/06/11(月) 00:13
なでしこは見たことがないが、
ムリョウは落ち着いていて面白いと思うけど。
71 :
:2001/06/11(月) 00:23
72 :
( ゚ ∀゚) :2001/06/11(月) 01:36
ムリョウとヒヲウは何故こんなにも似ている
73 :
n:2001/06/11(月) 01:40
74 :
( ゚ ∀゚)∩( アラシハカコワルイ:2001/06/11(月) 13:09
76 :
)∩( ゚ ∀゚) :2001/06/11(月) 15:51
3話か何かで
めがね君がトイレの中で思いっきり独り言っていた。
「おなかの方は、すこぶる快調なんですけどね」
引いた・・
77 :
:)∩( ゚ ∀゚) 投:2001/06/11(月) 17:08
82=83
楽しいかい?
78 :
:2001/06/11(月) 17:49
79 :
82:2001/06/11(月) 18:13
80 :
名無し:2001/06/11(月) 18:32
粘着UZEEEEEEEEEEEEEE!
終いにゃ撃ち殺すぞ。
81 :
:2001/06/11(月) 20:00
あぼーん
あぼーん
あぼーん
85 :
:2001/06/11(月) 22:24
86 :
:2001/06/11(月) 22:48
今まで火曜は根性で定時帰宅してたけど、明日はかなり厳しい。
今、ビデオのリモコン握りながらリウイとムリョウを天秤にかけてます。悩。
87 :
1:2001/06/12(火) 00:14
みんな物議をかませよ
放送日挙げ
もう間に合わない…
90 :
あげ:2001/06/12(火) 01:21
明日雨が降りませんように
雨が降った時みんなどうしやってみてる?
91 :
:2001/06/12(火) 01:27
雨降ったら何か問題が?
あぼーん
あぼーん
94 :
名無しさん:2001/06/12(火) 05:33
こっちが本スレ?
放映日あげ
95 :
あげちゃん:2001/06/12(火) 10:07
雨が降ると、アンテナを出している家は
電波の受信ができなくて、がめんがざわざわに、
ひどいときだと映らなくなりますよ。
あぼーん
97 :
あべ:2001/06/12(火) 13:00
前半の嵐は亜ボーンされたね
98 :
むりょ:2001/06/12(火) 13:01
>96
うーんきみ、いいなぁ いいよ うん
あぼーん
100 :
なまえをいれてください:2001/06/12(火) 16:47
>>95 方位調節してだめなら、アンテナ大きいのに買い換えな。
101 :
:2001/06/12(火) 17:11
家のは余程の夕立じゃないと画面は乱れないが?
102 :
あにめくん:2001/06/12(火) 17:16
やば、まだ五時なのに激しく暗くなってきた
マジで
進言ありとう
だけどアンテナ買い換えるお金ないです。
あぼーん
104 :
がえ:2001/06/12(火) 18:03
今日のアニメ劇場は碁対決だよー
105 :
ERROR:名前いれてちょ。。。:2001/06/12(火) 18:06
いきなりだぁのOP
今日はお姉さん抜きか?
106 :
:2001/06/12(火) 18:26
ママ萌え
107 :
b :2001/06/12(火) 18:48
アニメ劇場のお姉さんはリストラされた
あぼーん
109 :
&;:2001/06/12(火) 19:00
今日のは尾もろかった?
111 :
の:2001/06/12(火) 19:14
来週は生徒会 峯尾萌え
再来週、「君の、えがお」はナユタ萌えでございます。
あぼーん
113 :
むふ:2001/06/12(火) 19:19
むふ
115 :
風の谷の名無しさん:2001/06/12(火) 19:25
< \
∠/||||ハハハハイ ゝ ククク・・・
/_l| |l_ ∠ ゝ 少し 気付くのが遅かったな
/ ー二 ― ∠ |
. |―、 , ――― ∠ | 駄スレを立てて もらえるレスは
| \ / :::::::/ | 厨房からの 煽りや荒らし
. | ==ゥ ::::==== ::::::| |⌒| | あるいは ドキュソの電波レス
|丶o/.. ::: _o_/ :::::::| |⌒| | そんな程度のものだ・・・
|ー/::::::::: ー―― :::::::| |O| | マジレスは 決して駄スレでは・・・
. |/::::::::::: :::::::| |ノ | 得られない・・・・
/_::::::::::;ヽ 、、、 ヽー 、:::::::| | |
|ニニニニニニ^ | i::::::::|\ | 結局お前は その
|しししししYY // :::::::/:::: \_| 当たり前の認識が甘かった
__ ―|⊂ニニニニン 、::/:::::  ̄ まあ あとはせいぜい
__ ―| :::::: 、::/::::: 一人で自作自演してくんだな・・・
\、、、、、::/:::::
|llll:::::::::::::::
116 :
名無し:2001/06/12(火) 19:49
出だし、わろた
あぼーん
118 :
あげ:2001/06/12(火) 21:12
削除依頼
119 :
荒らしムヨウ:2001/06/12(火) 22:10
こちら本スレにつき
−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 再 開 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−
荒らしてる気狂いは撃ち殺すしかなかろう
あぼーん
122 :
あげ:2001/06/12(火) 22:34
荒らし無用ワラ
あぼーん
あぼーん
125 :
:2001/06/12(火) 22:46
ふたばたん×ハジメ(兄妹近親相姦)
ハジメママ×ハジメの同級生(同級生の母親レイプ)
ナユタ×宇宙人(触手モノ)
ムリョウ×セツナ(姉弟近親相姦)
晴美×京一 その他大勢(京一に騙されて陵辱)
こんな同人見たいっす(;´Д`)
あぼーん
いやぁ、まるで、往年のおんぷたんスレを連想させる見事な荒れっぷりですなぁ(藁
いまさらながら、宮崎氏の素朴な癒しの声に激萌え!
あぁ、勇之す…げふんげふん……無量きゅん…ハァハァ
128 :
げふんげふん:2001/06/13(水) 00:02
本スレあげ
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
無駄な抵抗はおやめなさい!
あなたはこの結界から絶対に出られない!
カーッ!!
136 :
南郷涙子:2001/06/13(水) 00:20
無駄な抵抗はおやめなさい!
あなたはこの結界から絶対に出られない!
カーッ!!
137 :
南郷涙子:2001/06/13(水) 00:22
無駄な抵抗はおやめなさい!
あなたはこの結界から絶対に出られない!
カーッ!!
学園七不思議再放送しないの?
俺は「学校の怪談」を再放送して欲しい。
「学園七不思議」ってちゃらちゃらしてないから好きなんだ。
学校の怪談より学校怪談の方が面白いよ。
「学校の怪談」が人気あるのはパンティラ目的でしょ?
以上、自作自演でした。
144 :
名無しさん:2001/06/13(水) 00:34
いや、オレは「学園七不思議」ファンであり、
「学校の怪談」には興味はない。
じゃあ、間を取って「HAUNTEDじゃんくしょん」を
再放送するということでどうよ?
146 :
:2001/06/13(水) 00:36
なぜ、学園七不思議ネタに?
147 :
:2001/06/13(水) 00:38
銀河連邦のおっさん飲み会萌え
ゆうのす いや
ムリョウもてもてモード萎え
以降、本スレッドは「学園七不思議」再放送スレッドになります。
149 :
:2001/06/13(水) 00:40
めがね君の独り言はなんとかならんか?
150 :
名無しさん:2001/06/13(水) 00:40
ストーリーの不透明度は、今やジーンシャフトをも上回った
151 :
一条みずき:2001/06/13(水) 00:42
「学園七不思議」って関東ローカル?
153 :
ほもすきー:2001/06/13(水) 00:44
ひとり気分に浸っている ナユタ は あず○ちゃんですか?
154 :
>>152:2001/06/13(水) 00:45
見てねえんじゃなかったんか(藁
セガ戦犯秋本康原作アニメの話は禁止。
156 :
:2001/06/13(水) 00:47
157 :
名無し:2001/06/13(水) 00:48
原作漫画の絵のヘタレっぷりと逝ったら……。
158 :
愛:2001/06/13(水) 00:53
とても面白いと思う。
だけど壮大な宇宙歴史と
ほのぼの学園生活、
両立させて、最後魔で納得いく終わり方をしてくれるか不安。
最後の方で空中分解しそう
159 :
愛:2001/06/13(水) 00:55
あと、NHKが特定の歌手や原作とはいえ、公共の乗り物を使って大題に宣伝していいのかな。
どうして、する必要があるのかわからん。
さいたつに弱みでも握られてるのかな。
160 :
:2001/06/13(水) 01:00
双葉たん(;´Д`) ハァハァ
161 :
:2001/06/13(水) 01:06
クラスメート格付
カミーユ
ゲームセンター嵐
162 :
:2001/06/13(水) 01:19
ま、クソアニメつーことで
163 :
風の谷の名無しさん:2001/06/13(水) 01:25
今風のアニメだけどアニメファン向けじゃないってことじゃないかと
SFドラマ好きには好印象っぽい
っていうか、近年ますますアニメとSFの接点って無くなっちゃってるのが
ここの反応見てると良くわかる
アニメファンにとってもはやSFってエヴァの元ネタぐらいの価値しかないみたいね…
ムリョウのSF要素は、せいぜいジュブナイルノベル
程度だと思うけど…。
銀河連邦とか手垢ついたタームだし。
165 :
>163:2001/06/13(水) 01:49
だけど、NHKのこの時間にやってる以上ごく一般の子供たちにも
見てもらいたいわけでしょう、このアニメ?
それにしてはマタ−リしてるというよりも、ほんとに一本の話の中
にあまりおうとつが感じられず、はっきり言ってつまらない。
なんか引き込まれるって感じじゃないから、子供は見てんの辛くな
るんじゃないのかな、退屈で。
166 :
おひさ:2001/06/13(水) 01:59
>165
∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ´∀`)< 早く大人になれよ
( ) \_____
| | |
(__)_)
167 :
:2001/06/13(水) 02:04
大人が見てもツマランよ?
168 :
おひさ:2001/06/13(水) 02:05
∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ´∀`)<だから子供は見るなって
( ) \_____
| | |
(__)_)
∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ´∀`)<だからおひさは見るなって
( ) \_____
| | |
(__)_)
170 :
:2001/06/13(水) 02:08
だから大人が見てもツマランよ?
171 :
:2001/06/13(水) 02:08
設定を小出しにすることを謎解きと勘違いしてるような。
続きが気になると言うより、単に分かりにくくてつまらん。
情報量がかなり多いのだが、さらっと上手く話に組み込んで
見せてる。それが、脳の皺が少ない大人のヲタにはわかり難い。
でもって、わからんというのは悔しいから「つまらん」という。
こういう訳だな。多分頭のいい子供のほうが面白がってるよ。
173 :
あ:2001/06/13(水) 02:09
まったり雰囲気がすきなんですけど
ほかにこういったアニメある?
174 :
あ:2001/06/13(水) 02:13
作画がきれい云々より
展開というか、見せ方があざとくてね。場面展開とか、間とか
175 :
>172:2001/06/13(水) 02:14
あんたみたいな知ったかぶり嫌い。
とてもこの作品が上手く見せてるとは思えない。
その辺視聴率にも反映されてくると思う。
176 :
南郷涙子:2001/06/13(水) 02:14
無駄な抵抗はおやめなさい!
あなたはこの結界から絶対に出られない!
カーッ!!
177 :
南郷涙子:2001/06/13(水) 02:14
無駄な抵抗はおやめなさい!
あなたはこの結界から絶対に出られない!
カーッ!!
178 :
南郷涙子:2001/06/13(水) 02:14
無駄な抵抗はおやめなさい!
あなたはこの結界から絶対に出られない!
カーッ!!
179 :
南郷涙子:2001/06/13(水) 02:14
無駄な抵抗はおやめなさい!
あなたはこの結界から絶対に出られない!
カーッ!!
180 :
:2001/06/13(水) 02:14
>>172のような「面白く思えるヤツは特別。もちろんオレモナー」
的な書き込みを読むと、アンチが多い理由がわかる。
181 :
南郷涙子:2001/06/13(水) 02:14
無駄な抵抗はおやめなさい!
あなたはこの結界から絶対に出られない!
カーッ!!
あぼーん
気狂いを迅速且つ盛大に撃ち殺す。
あぼーん
あぼーん
気狂いを迅速且つ盛大に撃ち殺す。
あぼーん
あぼーん
気狂いを迅速且つ盛大に撃ち殺す。
あぼーん
あぼーん
192 :
:2001/06/13(水) 02:25
どうせならムリョウのキャラでやれよ<AA
193 :
:2001/06/13(水) 02:27
>>164 >ムリョウのSF要素は、せいぜいジュブナイルノベル程度
でもまあ今現在そのレベルのSFドラマやってるアニメも他にない訳だし
とりあえず良いんじゃないかと。
少年ドラマシリーズ好きな人で今アニメファンやってる人がターゲットかな?
思いっきり狭いね、それだと
194 :
:2001/06/13(水) 02:28
あずきちゃん繋がりでヨーコちゃんかと思ったら違ったのか<AA
あぼーん
物議をかますage
197 :
名無しさんのレスが読めるのは2chだけ!:2001/06/13(水) 02:46
>>193 キャプテンフューチャーと宇宙船サジタリウスがやっていたような
オレBSないんでわからん
でもオレはムリョウのSFは藤子不二男程度でいいと思ってるよ。
198 :
:2001/06/13(水) 02:52
あぼーん
あぼーん
ためどりしてたのを、今日一度に見たけど、まぁまぁ面白いジャン。
何で荒れてんのかな。
今日の後半は、ローズマリーの赤ちゃんみたいで、侵略者 ? の宇宙人
が可哀想だったな (藁。
ざっと見た感想だと、ジングウになれるのは那由多だけで、他の生徒会
メンバーは彼女を守る親衛隊なのか ? とてもそうは見えないのだが (汗。
基本的に「生徒会の横暴に反対するー」みたいなノリの学園モノは好き
なので、このままマターリと続くと楽しめそうだ。
202 :
^:2001/06/13(水) 07:30
なんだか慣れてきた。
というかナユタしだいって感じがしてきた。あの娘だけがなんか生き生き
してるんだよな。
しかし、主人公がまったく動じないってのは作劇上どうなんだろ。
あれじゃあのイメージがどれぐらいすごいのかわからん。一応普通人て
設定なんだから、普通人が大して驚かんものに彼らはびびってるって
マヌケなことになってる。
203 :
:2001/06/13(水) 08:33
生徒会で目立たない キイ 見たいな女のこいるが、
彼女を守るのが天工の民の仕事なのかな。
とりあえず
>>202に同意。那由多のキャラクターだけ、輪郭がすごく
クッキリしてる(笑
ああいった作中のポジションで、なおかつ「子供」であることを
保っているのはすごく珍しい。たいがい、外見は中学生でも中身は
お前何歳だ?みたいな不気味な存在になるものだが。
京一あたりも、「守り人」としての地球防衛はそれはそれとして
体育祭では負けん!みたいなノリだし、あの方向性で上手く立って
いってくれるといいと思う。
那由多は、始と友達以上かどうかという微妙な関係になっていく
のかと思うが、であるならば、彼の「普通さ」に惹かれていって
欲しい。「動じなさ」ではなくて。このへんはすごく微妙なところ
なんだが、ジュブナイルの王道というのは「普通がフツーのままで
全てに勝利する」ことだから(w
だから、始が「大きな物語」にどう関わって行くかのさじ加減が、
この作品のキモになるんじゃないかという気がするよ。
1台のデッキでだぁ!の次に録画してるんで、テープの入れ替えのため最初の方録り逃した。
こういう時、アバンのある作品は困るんだよね。
206 :
:2001/06/13(水) 11:13
今週はおねえさんコーナーがカットされたんだっけ?
207 :
アバンってなに?アバン先生:2001/06/13(水) 11:33
お姉さんはリストラされました。南無
実は宮廷の半分を食っていたアンネローゼ
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
「お姉さん未放映話」一挙公開一時間スペシャル
放送未定
228 :
風の谷の名無しさん :2001/06/13(水) 15:55
歴代のおねえさんが一挙に集うスペシャルとか
やったらおもろいかも。
飯田美夏さん何者だったんだろう。
229 :
風の谷の名無しさん:2001/06/13(水) 18:06
>>197 それはあまりにも不遜な発言だと思いますが…
「藤子程度でいい」ってとこです
231 :
>230:2001/06/13(水) 19:04
藤子作品とこんなクソを一緒にしないでくれ!!
不遜な上に、藤子不二雄の名前が間違っている(笑
233 :
:2001/06/13(水) 19:34
234 :
:2001/06/13(水) 20:48
SF的な要素は藤子不二雄の漫画程度(Sukosi Fusigi程度)でよい
って言ってるんでしょ?
藤子不二雄作品を馬鹿にしているワケじゃないと思うが。
235 :
:2001/06/13(水) 21:44
この作品を騙るのに藤子不二雄作品を引き合い出すのが不遜だってことでしょ。
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
247 :
なまえをいれてください:2001/06/13(水) 23:17
どうせやるならムリョウのキャラの名前に置き換えろよ
248 :
なまえをいれてください :2001/06/14(木) 00:11
ムリョウのb
249 :
皆で盛り上げよう:2001/06/14(木) 00:13
250 :
なんで:2001/06/14(木) 00:57
この作品のスレッドだけこんな荒れんの?
荒らしてんのスタッフじゃねーの、むかつく。
251 :
:2001/06/14(木) 01:31
第一話 告白の仕方
たぶん、今日は高校生活最悪の日だ。
そう、きっと間違いない。
今までも、赤点取って補習に呼ばれたりとか、頭髪検査で引っかかって髪の
毛を切られたりとか、体育教師に殴られたとか、いろいろとろくでもない日は
あったが、今日ほどではなかったと思う。
俺、村田 始はその日、何度か目のため息を飲み込むと、おもむろに振り返
った。
そこには植え込みの影に隠れている悪友、成田と三上が満面に笑みを浮かべ
て手を振っている。
どちくしょう! 勝手にやってろ!
俺は再び前に向き直るとがっくり肩を落として歩き出す。前に繰り出す足が
凄まじく重い。
ああ、何でこんなことになっちまったのかなあ。そもそもは賭事好きの俺の
性格がいけないんだろうなあ。
俺はとぼとぼと後ろ髪を引かれる思いで約束の場所に向かう。そこは学校の
中庭の一角だ。ちょうど、焼却炉があって校舎からは死角になるので、恋人達
の逢い引き場や、愛煙家どもの一服の場として活用されている場だが、今日は
そんなことで行く訳ではない。
え? じゃあ、何しに行くのかって?
うーん。話すと長くなるんだけど、とりあえず、手短に言うと、
女の子に告白しに行く
のだ。
告白に行く相手の女は守山那由多。だが、実は俺はその子のことは好きでも何
でもないのだ。なぜ、好きでも何でもない子に告白しに行かなくてはならない
かというと、それを説明するには二日前に遡らなくてはならない。
252 :
:2001/06/14(木) 01:34
その日、俺は絶対確実な情報を手に入れていた。
数学の教師、青山が学校を休むというのだ。
その日は成績に関係する、数学の臨時のテストが行われる予定の日だった。 その担任が休むというのなら、テストは順延に違いない。
俺は狂喜乱舞した。だって、テスト勉強は結局、一夜漬けで全範囲をカバー するまでは間に合わなかったのだから。もう数日でも延びてくれれば、もう数点取れるくらいの勉強は出来る。
俺は小躍りして、友人の成田や三上にその情報を教えた。
成田達は
「本当かよ!」
と言いつつ驚喜していたが、一瞬後、平静に戻った。
「んなわけねえだろ」
と。
情報ソースは信用出来るものだった。というのは、数学の青山は俺の母さんの従兄弟であるからなのだ。その母さんから
「今日、風邪で休むから」
という電話を受けたのだ、今朝。
俺はこのような説明をして、
「絶対だよ!」
と力説する。
そこで成田が突然ニヤリと笑った。
「じゃあさ、賭けるか?」
そこで止めておけば良かったのかも知れない。だが、自分の得た情報に百パーセントの自信を持っていた俺は、その賭けに一も二もなく乗った。だって負ける訳がないと思っていたから。
「よし、じゃあ、俺が勝ったら学食の昼飯、一年間奢りだからな!」
俺は言い放った。
成田と三上は俺に聞こえないような小さい声でしばらくごしょごしょ話していたかと思うと、
「OKだ」
とかなり苦渋に満ちた表情で了承した。たぶん、ワリカンで支払おうとかいう相談がなされていたに違いない。まあ、俺には関係ないこった。
「よし、じゃあ、今度はこっちの要求だぜ」
253 :
:2001/06/14(木) 01:34
成田は意気揚々と自分を指さす。
そしてまた、三上と何やら話し込む。
せいぜい変わった要求でも考え出すんだな。俺の勝利は間違いないのだから。
話が決定したらしい。二人とも俺の方に向き直り、かなり嫌らしい表情でニヤニヤ笑っている。
成田は息を大きく吸い込んで、そして少しもったいぶってその言葉を吐いた。
「俺らが勝ったら、お前は守山那由多に告白すること。いいな」
な、
な、
なにい!
俺はその瞬間、教室の最前列にいるその対象である、守山那由多の方を向いてしまった。
色気のない服装。髪の毛を素っ気なく束ねた、おさげ。何か本を読んでいるのか、無表情にそのページをめくっている。
俺は成田達に向き直った。
「マジかよ!」
二人は首を大きく縦に振った。
「学食一年分なんだから、これくらいはしてもらわなくちゃ」
俺はかなり暗澹たる気分になったが、でも考えたら俺の勝ちは決定している訳だし、そんなに暗くなる必要はないんだと気づき、機嫌は一瞬で復活した。
「いいぜ! その賭け、のった!」
だが、それが最悪の選択肢だったということは、今のこの俺の状況が現している。
そう、俺は賭けに負けたのだ。
母さんの情報は正しかった。
従兄弟の数学教師青山は確かに風邪を引いていた。
そして三十九度の高熱を出していたのも間違いなかった。
ただ、唯一の誤算は、青山が高熱を出しても学校に来るという余計な根性の持ち主だったということだ。
案の定、俺達はテストで散々な点を取り、怒髪天を衝いた成田と三上の怒りは俺にへと向けられたのだ。
そして今に至る、と。
254 :
:2001/06/14(木) 01:35
待ち合わせの場所まで、あと数十歩だった。
が、俺の足は目的地に近づくにつれ反比例して重くなっていく。
守山那由多の逸話は数知れない。
曰く、空手を習っていて黒帯の腕前である。
曰く、昔、守山那由多をからかった男子が顔面をグーパンで殴られ、鼻血を出
して昏倒した。
曰く、人付き合いが悪く、友人がほとんどいない。
曰く、無口で無表情で『鉄仮面』の異名を取る。
曰く、プライドが高く、いつも人を見下しているようである。
曰く、男言葉で話し、ぶっきらぼうである。
などなどなど。
つまり、あまりお近づきになりたくない女なのだ。
冗談で告白なんぞしたら、グーパンどころではすまないかも知れない。上段
回し蹴りか踵落としが問答無用で飛んで来るに違いない。願わくば痛みを感じ
るまもなく気絶させて欲しいものだ。
と、なんだかんだ考えているウチに約束の場所に到着してしまった。
守山那由多はすでに来ていて、校舎の壁に寄りかかり、文庫本を読みながら俺
を待っていた。
そして俺の気配に気付いたのか読み差しの本を閉じ、俺の方に顔を向けた。
無表情だった。
少し怒っているような気もする。
俺の足は自動的に回れ右をした。
しかし、俺の背後では植え込みに隠れていた成田と三上が、
「なにやってんだよ!」
「ふざんけんな!」
と声は聞こえねど、険悪な表情で口を動かしている。
俺は再び、くるりと反転し、守山那由多に向き直った。
ああ、前門の狼、後門の虎。
俺は意を決した。嫌なことはちゃっちゃっと終わらしてしまった方が良い。
ぎこちない足取りで守山那由多の前まで行った。
255 :
:2001/06/14(木) 01:36
「よう」
かなり上ずった声で俺は挨拶した。だが、対する守山那由多は挨拶を返しもせ
ず、黙ってポケットから一枚の紙切れを取り出す。
「これ、どういうことだ?」
そこには守山那由多を呼び出すため、この場所まで来てくれとのメッセージが
書いて有った。書いたのは三上だけど。
俺は勢い良く頭を下げて、まるで台本でも読むかのように、決められた言葉
を言いきった。
「守山那由多さん、あなたが好きです! 俺と付き合って下さい!」
どうだ!
言ったぞ!
見たか! 成田、三上!!
俺は頭を下げた状態のまま固まっていた。
さあ、グーパンでも回し蹴りでもなんでも来い! 覚悟は出来ているんだから。
しかし待てど暮らせど、守山那由多からの攻撃は飛んで来なかった。
俺は少し不安になって、顔を少し上げた。そしてその表情を盗み見る。
睨んでいた。
守山那由多は睨んでいた。
表情を変えずに俺を睨んでいた。
やべっ!
俺は再び、頭を下げる。
回し蹴りどころですまないかも知れない。俺の頭の中に、アンディ・フグや
佐竹の数々の技が過ぎった。俺はその瞬間、死を予感した。
256 :
:2001/06/14(木) 01:36
と、その時だ。
「いいよ」
へ?
予想外の言葉が俺の耳に聞こえてきた。
俺は驚いて顔を上げた。
「それって、どういうこと?」
間抜けなことに、思わず聞き返す。
守山那由多は少し困った顔をした。
「だから、付き合ってもいいと、言っている」
は?
え?
俺の頭は完全に混乱していた。この展開は予想外だった。
今更、
「ごめん、冗談でした」
なんて言う訳にはいかないだろう。それこそ半殺しの目に会うに違いない。
「本当に?」
俺は聞き返した。
「ああ」
「嘘じゃなくて?」
「ああ」
「冗談でもない?」
「しつこいぞ」
守山那由多の拳が固く握られ始めていた。いかん。これ以上は危険だ。
俺は背後をちらりと盗み見る。
植え込みの影では成田と三上が口を押さえて爆笑していた。よく見えないが、
今、奴らは、涙を流しながら必死に笑いを堪えているに違いない。
「いや、びっくりしちゃって、さ。まさか告白を受けてくれるとは思わなくて」
俺はとりあえずその場を取り繕った。でも、これは正直な感想だ。
守山那由多はかなり腹立たしそうな顔をして答える。
「男と付き合わない女ってさ………」
そしてうつむき加減で、かなり言いづらそうに言葉を続けた。
「………おかしいのかと思って」
「は?」
「いや、最近クラスの女子を見回しても、男と付き合ったことのない女は
少ないだろ」
そこで一度、言葉を切る。
「それに、みんなの会話を聞いていると異性と付き合わないのは人間的に変
なのか、と考えてさ」
257 :
:2001/06/14(木) 01:38
ということはさ、ということはだよ。
守山那由多は打算的に俺の告白をOKしたのか?
いや、俺も人のことは言えない非道い理由の告白だけど、少しそれはがっく
りくる。自分のことを棚に上げて申し訳ないけど。
「じゃあさ。とりあえず、男と付き合ってみるっていう意味でOKしたのか?」
「すまん。気を悪くしたか?」
守山那由多はすまなそうな顔をした。というか、おそらくすまなそうな顔を
したんだろうと思う。睨まれているとしか見えなかったけど。
「村田も多分、罰ゲームか何かで私に告白したんだろ」
ぎくっ。図星だ。
「大丈夫、私、中学の頃からそういうの慣れているから」
守山那由多はそう言って頬に笑みを浮かべた。でもその笑顔はひきつっていて、
とても笑っている様には見えない。
「いや」
俺はそれだけ言って思わず守山那由多から目を逸らす。
そして
「ごめん、本当はその通りなんだ」
と思わず言いかけて、守山那由多の顔をまっすぐに見た。
「あ」
俺は思わず声を上げる。
『鉄仮面』守山那由多の瞳が潤んでいた。
『男女』守山那由多の瞳には涙が浮かんでいた。
そして俺は今、初めてまともにその顔を見たことに気が付いた。
しゃれっ気のない髪や、センスのない服の着こなしや、ぶ っきらぼうな
言葉使いで気付かなかったけど、守山那由多の顔立ちは綺麗だった。
俗に言う『可愛い』系の娘ではない。どちらかというと、『美人』系だ。
彫像のような端正な顔立ちだった。背も高いし、一歩間違えればモデルなみ
かもしれない、そんな美貌だった。
そして何よりも瞳が綺麗だった。北の凍てついた深い湖のように
透き通った瞳。うっかり触ったら壊してしまいそうな、そんな危うさのある瞳。
内心、守山那由多の隠れた美しさに俺は驚いていた。
それとも俺の目がどうかしてしまったのだろうか。
「なんだよ。じろじろ見るな」
守山那由多は涙を拭いながら、ますます怒った顔になる。そうか、こういう人
なんだ。感情表現が下手くそなだけなんだな。
俺は思わず、くすっ、と笑った。
「何だ。何がおかしい」
「いや、別に」
俺はとぼける。
俺のそんな態度に、守山那由多はしばらく居心地悪そうにしていた。
258 :
:2001/06/14(木) 01:39
俺は大分、守山那由多に対する評価が変わってきたのを自分で感じていた。少
なくとも、数分前より、この女性を嫌いではなくなっている。それはきっと、
彼女の中に自分なりの『良さ』を見つけてしまったからかも知れない。
誰も気付いていない、隠された宝石を見つけてしまったからかも知れない。
「じゃあさ、とりあえず、形だけにしろ付き合ってくれるんだな」
俺は何を口走っているんだろう。これじゃ、まるで本当に告白しているみたい
じゃないか。
「ああ」
守山那由多は頷く。そしてしばらく、沈黙が二人を包んだ。その空気はそれほ
ど悪くない。
「ところでさ」
その沈黙を最初に破ったのは守山那由多だった。
守山那由多は再び元の『鉄仮面』に表情を戻して口を開いた。
「な、なんだよ?」
俺は少し身構えて聞く。
そして守山那由多は言いづらそうに、しかしそれでいてはっきりと、次の言葉
を紡ぎ出す。
「『付き合う』ってどうすればいいんだ?」
………。
「え?」
俺は絶句した。
放課後の学校の中庭にはゆっくりと校舎の影が落ちてきていた。
俺と守山那由多はその中で呆然と立ち尽くしていた。
そして成田と三上は植え込みの影で、腹を抱えてのたうち回っていた。
259 :
:2001/06/14(木) 01:47
>>250 荒らしているのはヒヲウのスタッフと思われ
260 :
:2001/06/14(木) 01:47
第二話 デートの仕方
その日の俺は、朝から覚悟が出来ていた。
成田と三上の性格から考えて、そうなるのは目に見えていた。
俺は学校の校門を通り抜け、昇降口で上履きに履き替え、階段を上がり、いざ
教室に入ろうとする前に一度立ち止まり、深呼吸をした。
そして、ドアを開ける。
どおっ!
と音の壁が俺を襲った。
俺の到着を今か今かと待ち受けていたクラス中の連中が囃し立てたのだ。
割れんばかりの拍手。
そして下品な口笛も飛び交う。
「おめでとう!」
とか
「幸せにな!」
とか好奇の表情で口々に賞賛の文句が飛び出す。
俺はそれらには何も答えず、カバンを自分の机の上に置きつつ、黒板を見た。
ほっとした。
さすがに黒板に書き出すというお約束なことはしなかったらしい。
もし黒板に相合い傘なんて書かれていた日には友人達のセンスの古さに辟易と
するところだ。
俺が自分の席に着くと早速成田と三上が、つつっと寄ってきた。
そう、ニヤニヤとあの嫌らしい笑みを浮かべたまま。
「よう! この幸せ者!」
ばん! と成田が俺の背を叩く。
「いやあ、お兄さん参ったね! 色男にはかなわないなあ!」
三上がそう言ってわざとらしく肩を組んで来る。
俺は無言で二人を睨み付ける。クラス全体に知れ渡った原因はこいつら以外
にない。
そう、絶対にない!
261 :
あげ:2001/06/14(木) 01:47
主人公の余裕ぶりがむかつく今日この頃
262 :
:2001/06/14(木) 01:47
「怖い顔すんなよ」
「そう、これも罰ゲームのウチだと思ってさ」
「ずいぶん割の合わない罰ゲームだよな」
俺は吐き捨てるように言う。
すると三上はおもむろに顔を近づけて来た。
「それだったらさ、断れば良かったじゃん?」
「え?」
「どうせ、殴られるつもりであの場所に行ったんだろ? それだったらさ、
あの時、『嘘でした』って断っても同じだったじゃん。なんで?」
「いや、それは、そうなんだけどさ」
俺は急にしどろもどろになる。
自分でもあの時の心理状態が理解出来ない。
俺はなぜ、あの時付き合うことを否定しなかったのだろう。
俺はなぜ「好き」というセリフを撤回しなかったのだろうか。
俺がぼんやりそんなことを考えていた時、教室の扉が、がらっと開いた。
教室に居たクラスメイト達はその姿を見て、皆一同にしんと静まる。
守山那由多だった。
守山は一度、教室全体をじろりとそのきつい目つきで見回すと、大きなスト
ライドで最前列の自分の席まで行く。
そして、どかっと音を立てて椅子に座り、無言でカバンから文庫本の小説を
取り出し読み始めた。
誰も野卑な口笛など飛ばさない。拍手などもない。時々、教室の隅で、ヒソ
ヒソと小さな声で何やら話しが聞こえてくるくらいだ。
お祭り騒ぎになった俺の時とはえらい違いだ。これが人が持つオーラの違い
なのだろうか。それともこれも人徳というものの一種なのだろうか。
俺はそんな守山の背中を見ながら昨日のことを思い出した。
263 :
:2001/06/14(木) 01:50
--------------------------------------------------------------------------------
突然、
「付き合うってどうすればいいんだ?」
と訊かれた俺は完璧に思考が停止していた。
改めてそう問われると、決定的な答えが出てこない。考えてみたら『付き合う』
って言葉はかなり抽象的な言葉だ。だいたい、俺自身もさほど恋愛経験が豊富
な方ではないので、返答に窮する。それでも俺は頭に浮かんだ事柄を口に出し
てみた。
「やっぱり、デートしたりすることじゃないかな」
場を繕うためにとりあえず口を突いて出た言葉はそれだった。
「ふん。それが、『付き合う』ってことなのか?」
「いや、『デート』イコール『付き合う』ではなくて、『付き合う』という
概念の中に『デート』という事柄が含まれているというか………」
俺は何を真剣に解説しているのだろう。自分で自分が莫迦に思えてくる。
だが、そういうくそ真面目な説明は守山には合っていたらしい。
しばらく納得したような素振りで頷いたかと思うと、飛んでもないセリフを
のたまった。
「そうか。じゃあ、デートしよう」
「ちょ、ちょっと待て!」
俺は思わず声を上げた。
おいおい、いきなりかよ。
何も考えていない真っ白な状態でそんなことを言われても当然のごとく頭が
付いていかなかった。
それに、俺が守山とデート!?
264 :
:2001/06/14(木) 01:51
信じられない構図だ。
「いやか?」
守山は疑うような目つきで俺の顔を覗き込む。
俺は首を横に振った。
自分から
「付き合ってください!」
と言っておきながら、
「デートは嫌だ」
というのはかなり変な話だと自分でも思ったからだ。
「………じゃ、じゃあさ、遊園地とか映画に行くか?」
俺は思いついたまま適当な言葉を吐き出した。だが、守山に対して『適当』
という言葉は通用しない。
「デートって『遊園地』や『映画』に行くって決まっているのか?」
「いや、決まっていないけどさ………」
それじゃ、どうしろと言うのよ、俺に。
でも、考えたら、デートの定番コースって一体何なんだろう。ほとんど形骸
化しているような気がする。『デート』をしているって云う雰囲気に浸りたい
だけなのだろうか。それともデート初心者の為の導入編みたいなもんなんだろうか。
「じゃあさ、守山はどこに行きたいわけ?」
ふと思った俺は守山に話題を振ってみた。どうせなら当人の行きたいところ
に行くのがベストだと思ったからだ。
「え?」
いきなり話が自分の所に来た守山は当然のごとく驚く。
「行きたいところ?」
「そう」
守山はしばらく唸ってから、次なる言葉を捻り出した。
「図書館」
「なに?」
「だから図書館」
265 :
:2001/06/14(木) 01:51
--------------------------------------------------------------------------------
と言うわけで明日の日曜日、俺は守山と図書館に行くのだ。
何で、こうなったのかなあ。
俺は、
はあ
とため息をつき、机に俯せる。
「ま、ご愁傷様」
成田はそう言って、俺の肩を叩いた。
「影ながら応援させてもらうよ」
「ぬかせ」
俺はそう悪態を突き、手をひらひら振って、二人をおっぱらう。
俺は後方から守山の背中をぼけっと眺めていた。
するとその視線に気が付いたのか、守山は本から顔を上げ、くるりと振り向いた。
守山と目が合う。
俺は少し意味のある視線を守山に送った。別に深い意味がある視線ではない。
「よう」
といった感じの挨拶程度の視線だ。
しかし守山は怒った顔をして、ぷいとあらぬ方を向いてしまった。
なんだってんだよ。
「はあ」
俺は再びため息を吐き、机に俯せた。
266 :
:2001/06/14(木) 01:51
-------------------------------------------------------------------------------
四限終了のチャイムが鳴った。
土曜日の今日はこれで終了だ。
俺は守山の姿を探した。明日の待ち合わせ場所や時間なんかをまだ決めてい
なかったからだ。
守山はカバンの中に教科書やノートを終い、教室から出ようとしているとこ
ろだった。
俺はあわてて追いかける。
「おーい」
守山は気付かずにそのまま、すたすたと廊下を進む。
俺はその後ろ姿にもう一度、声を掛ける。
「おい! 守山!」
無言。振り返る様子すらない。
俺はちょっと気分を害しながら、その肩に手を掛けた。
「守山ぁ!」
「ああ」
守山はそこで初めて気が付いたように声を上げる。
ああ、じゃないよ。シカトしないで欲しいよ、仮にも付き合っているのなら。
「あのさ、明日の待ち合わせ場所、決めてなかったじゃないか。どこで待ち
合わせる?」
守山は、きょとんとしていた。
「え?」
「え? じゃないよ。待ち合わせる場所と時間を決めないで、どうやって
『デート』すんだよ」
「そうか?」
「そうだろ。お互い超能力者じゃないんだからさ」
守山はしばらく頭を下に向けて思考を巡らす。
「天網駅の改札口はどうだ」
「いいぜ。で、何時にする?」
「一時はどうだ」
「午後の?」
「当たり前だろう」
いや、守山の場合、当たり前が当たり前じゃないからな、いろいろと。
「じゃ、飯食ってから会うって感じだな」
守山はこくりと頷く。
267 :
:2001/06/14(木) 01:52
明日行こうとしているのは天網中央図書館。最近、リニューアルオープンし
て蔵書量もアップしたので行ってみたいらしいのだ。
今一、気乗りはしないが、ま、先方が行きたいと言うのならとりあえず、行
ってみようじゃないかという感じだ。
「じゃあ」
守山はそう言って帰ろうとする。
「ちょ、ちょっと待てよ」
俺が引き留めると守山は不思議そうな顔で振り返った。
「なんだ?」
「いや、もう帰るんだろ? どうせ天網駅まで同じ道なんだから一緒に帰
ろうぜ」
守山は非常に困惑した顔で俺を見返した。
「なぜ?」
君は本当に俺と付き合う気があるのか?
俺がそう守山以上に困惑した表情をしていると、守山は
はっ!
と何ごとかに気が付いたように、口に手を当てる。
「あ、ひょっとして、『一緒に帰る』というのも『付き合う』の範疇なのか」
「ああ、そうだな、たぶんね」
気力がへなへなと無くなっていく。
何かだんだんどうでもよくなって来る。
「すまん。じゃあ、一緒に帰ろう」
何が『じゃあ』なんだ。何が。
俺はぐったりと肩を落としながら守山と並んで廊下を歩く。
そして階段を下り、階下の昇降口に向かって歩いていた、その時、俺はふっ
とあることが気になって守山に問いかけた。
「あのさ、守山」
「なんだ」
「一応、念のために言っておくけどさ」
俺はすうっと息を吸い込む。
「明日、ジャージ、着てくんなよ」
守山は目を丸くして言った。
「なぜ?」
と。
言っておいて良かった。
俺は安堵のため息をついた。心底から。
268 :
:2001/06/14(木) 01:54
--------------------------------------------------------------------------------
俺は待ち合わせ場所の船橋駅改札口の端にあるソバ屋の壁にもたれ掛かって
いた。
現在時刻は十二時五十分。船橋駅の近くに自宅のある俺にとってこの待ち合
わせ場所はラッキーだった。普段、割と時間にルーズな俺だが、おかげで遅刻
しないで済んだ。
天網駅で、渋谷の「ハチ公」や池袋の「いけふくろう」に当たる待ち合わせ
場所というと「さざんかさっちゃん」が有名(?)だが、この銅像は背が低い
ので人混みに紛れ込むと、どこにあるのか分からなくなるのが欠点だ。
だから、よく天網で待ち合わせする人は逆に「さざんかさっちゃん」を使わ
ないで改札口や、駅前交番を指定するのが多い。
俺は改札口でホームから降りてくる人々をぼけっと眺めながら、
守山は本当に来るだろうか?
という一点だけが次第に心配になってきた。
あの淡泊な性格から考えて、平気で約束をすっぽかしそうな気がする。
しかしあの生真面目な性格から言って、それは絶対無いような気もする。
早い話が不安、なのだ。俺は。
成り行きでデートするだけなのに、割とそわそわしている自分が少し嫌だった。
そんなこんなしている内に守山がホームから降りてくるのを遠目で確認する。
ちょっとほっとする。
時計を見る。
十二時五十五分。
さすがだ。約束を違えるような性格ではなかったらしい。
守山は俺の姿を認めると
「や」
と素っ気なく右手を上げた。
俺は守山の服装を見る。
野暮ったいおさげはいつものこと。
上着には厚めのダウンベスト。下はジーンズ。そしてスニーカー。
はっきり言って、皮ジャンを着ているか着ていないかだけで俺の服装と大差
ない、色気も素っ気もない服装。
まだ、体操着の方が可愛らしかった。
まあ、あらかた予想通りだったから良いんだけどさ。
269 :
:2001/06/14(木) 01:55
「んじゃ、行こうか」
俺はそう言って、もたれ掛かっていたソバ屋の壁から身体を引き剥がして歩
き出した。
守山は無言で頷いて、俺の隣に並ぶ。
天網中央図書館はここから歩いて十分くらいだ。
「場所は知っているの?」
俺は聞いた。
守山は頷く。
「だいたい」
「守山って普段、良く図書館に行くんだ?」
「ああ」
「本好きなんだ?」
「ああ」
「どんな本が好きなの?」
「特に」
………。
会話がまともに返って来ない。
俺は辛抱強く再度話しかける。
「守山って、読書の他に趣味はあるの?」
「………」
「ないの?」
「たぶん」
「空手は? ほら、空手をやっているって言ってたじゃん」
「空手は趣味じゃない」
「趣味じゃなきゃ、何なんだよ」
「さあ?」
会話は返って来るんだが、守山から自発的に話すと言うことがない。俺が問
いかけた言葉に答えるだけ。
俺は気持ちがだんだんめげてくるのを感じていた。
ひょっとして、話しかけられるのは迷惑なのかな。
俺はそう思って、とりあえず図書館に着くまで話しかけるのはやめた。
一言も交わさない男女が図書館に向かってひたすら突き進む。
端から見たら、絶対『付き合っているカップル』に見えないのは間違いない
と思う。
270 :
なまえをいれてください:2001/06/14(木) 02:11
続きはまだかよ
271 :
.:2001/06/14(木) 02:13
なんで荒らせれてるの?ここ
272 :
:2001/06/14(木) 02:15
>>271 脱アニオタとかいらんことほざいてるから。
273 :
:2001/06/14(木) 02:16
--------------------------------------------------------------------------------
図書館は真新しいビルの2階だった。エレベーターに乗って扉が開くと、そ
こはすでに館内だった。
新築のビルと本特有の匂いが混ざってぷんと漂ってきた。
まだ傷が付いていないすべすべとした床。新品の本棚に整然と並べられた
豊富な蔵書。近代的な雰囲気を醸し出している受付のカウンター。
新規オープンしてから初めて入ったけど、ずいぶん大きくなったなあと云う
のが俺の感想だ。
ちらりと守山の方を盗み見る。
守山は新しいおもちゃを与えられた子供の様に目をきらきらさせて、そして
顔を少し上気させて辺りを見回していた。
ちょっと意外だった。
へえ、こんな表情も出来るんだ、という感じで。
というか、いつもこういう素直な表情をしていれば、可愛いのに。
絶対、学校でのウケも変わるのに。
俺がそんな感慨を抱いているのを後目に、守山はどんどん書架の林の中を
散策して行く。
俺はあわてて、その後を付いていく。
書架の間をしばらく右往左往していた守山は一冊の本を取り上げた。
そして手近のテーブルに付いてその本を読み出す。
俺は守山の対面に座り、その様子をしげしげと眺める。
「それ、何の本?」
俺は話の取っかかりに訊いた。
「ボルヘス」
「は?」
「ホルヘ・ルイス・ボルヘス。作者の名前だ」
「外国人か?」
「当たり前だろう」
「で、何て題名なの?」
守山は顔をふっと上げて迷惑そうな表情で俺を見た。
「申し訳ないんだが、本を読んでいる時は話しかけないでくれないかな」
「あ、ごめん」
………。
274 :
:2001/06/14(木) 02:17
そして熱心に本を読み始めている守山をぼけっと見ている俺。
あくびが出た。
眠たくなってくる。
いかんいかん。俺も何か読むか。
本棚の間を散策し、俺は読みやすそうなエッセイを引っ掴んだ。そ
して席に戻り、ぱらぱらと読み出す。
………。
……。
…。
三十分くらいは経っただろうか。短いエッセイを二編ほど読み終わって顔を上げた。
守山は相変わらず、さっきの態勢のまま本に熱中している。
しゃあない。もう少し付き合うか。
俺は再び顔を伏せて本を読み出す。
基本的に俺も本は嫌いな方ではない。
結局、そのまま熱中して読み続けてしまった。
小一時間ほど経っただろうか。
守山が椅子から立ち上がる、がたっという音で、はっと我に返った。
もう一冊読み終わったらしい。
守山は外人作家の本棚の所に行って次なる本を物色していた。
俺はそんな光景を眺めながら、
何か違うぞ。
という気になってきた。
275 :
:2001/06/14(木) 02:19
俺も立ち上がって守山の側に行く。守山は立ったままハードカバーの本を
拾い読みしている。
題名を見る。
『七つの夜 ボルヘス』。守山好きだな、ボルヘス。
「守山」
俺は呼んだ。
「………」
「守山?」
「………」
「守山ったら!」
守山は迷惑そうな表情で俺を睨む。
「だから本を読んでいるときは話しかけないでくれと………」
「ちょっとこっち来てくれ」
俺はそう言って守山の手を取って引っ張った。
「ちょ、ちょっと」
そのまま廊下まで連れていく。
半ば強引に俺に廊下まで連れて行かれた守山は、少々ご立腹ぎみであった。
「どういうことだ?」
守山は強い口調で俺に詰問した。
「俺思ったんだけどさ、これって『デート』か?」
「デートなんだろ?」
「いや、もう少し慣れたカップルならこれでも良いかも知れないけどさ、付
き合い初めの頃の『デート』って相手のことを知るため、というか知りたいか
らするんだと思うんだよ。これじゃ本のことは良く分かるけど、守山のことま
るで分からないよ」
276 :
:2001/06/14(木) 02:20
守山はきょとんとした目で俺を見つめ返す。
「本はさ、一人の時でも読めるじゃない。せっかく同じ人間同士が一緒に
行動しているんだからさ、もう少し話をしようぜ」
守山はしばらく俯いて、上目遣いで口を開いた。
「村田は私のことを知りたいのか?」
「な!」
いや、その、あまり深い意味はないんだけど。あの………。
しかし、
「好きです!」
と告白しておいて、
「知りたくない」
というのはおかしな理屈だと自分でも思ったので、俺は首を縦に振る。
守山は俺の肯定を見て、しばらく熟慮したあげく、
「………分かった。話をしよう」
と答えた。
なんか、自分で自分をどんどん深みにはめている気がする。
俺。
277 :
:2001/06/14(木) 02:21
--------------------------------------------------------------------------------
結局、俺達はその後、図書館を出た。そしてそこから近くにショッピングセンター
に行くことにした。
まあ、ショッピングモールの中をぶらぶらと歩こうぜ、というのが主旨だ。
つまり、使い古された言葉で言うのも恥ずかしいが、
ウインドウショッピング
って奴だ。
だが、俺達は別に取り立てて何を見るというわけでもなく、ひたすらショッ
ピングモールの合間をずんずんと突き進んでいく。
やっぱり、どう見ても『付き合っているカップル』だとは思わないだろう。
このまま無言で歩いていては図書館を出てきた意味がない。
俺は話題を探す。
ちょうど周りは可愛いらしく女物の小物や、服飾なんかを売っているフロア
だった。
そうだ、守山ってこういうものに興味はないのだろうか。
服のコーディネイトだとか、アクセサリーだとか、ヘアースタイルだとか
いうものに。
「何で守山はおしゃれしないの?」
すると守山はうざったそうな目で俺を見る。
「する気がない」
「なぜ?」
守山は
「別に」
と言いかけて、それでは会話が成り立たないと自分で思い直したのか、次の
ように言い直した。
「………だいたい綺麗に飾り立てて何が面白いんだ」
「いや、面白いとかいう問題じゃなくて。やっぱ人に良く見てもらえると 嬉しいじゃない」
「自分をしっかり持っていれば良いんだ。他人の評価が気になるのは自分
がない証拠だ。必要最小限の清潔さだけ保っていれば良いんだ」
なんだ。センスがないだけなのかと思った。
「でも、もったいないよ。せっかく素材が良いんだから」
………。
やべ! 何を口走って居るんだ、俺は。
あわてて口をつぐむ。
すると守山は凄い形相で、
「私がか? 怒るぞ」
と今にも正拳突きが飛んできそうな勢いでまくし立てた。
やっぱり自分では気付いていないらしい。
いいや。
ここでフォローを入れるとさらにドツボにはまりそうなんで、やめておこう。
278 :
:2001/06/14(木) 02:22
「空手はいつからやっているんだ?」
俺は素知らぬ顔で話題を変える。
「小学校四年」
「で、黒帯?」
「ああ。でも長くやっていれば自然と取れる」
「そんなもんなのか?」
「そんなもんだ」
「あ、何か出来る? 空手の技みたいの」
「ここでか?」
「あ、やっぱ無理?」
俺は少し意地悪なことを言った。ここはショッピングモールのど真ん中だ。
こんなところで空手の技を見せるなんて恥ずかしい真似は出来ないだろう、
普通。
だが、相手は普通ではないということをすっかり失念していた。
守山は少し躊躇した後、
ぶあっと俺に向かって足を飛ばした。そしてその足は俺の眼前でぴたりと止まる。
目の前にスニーカーの製品名のロゴが克明に見て取れた。それほど顔の真ん
前だった。
上段足刀蹴り、と言うんだそうだ。足の外側が鉈の様に俺の方へ突き出され
ている。なるほど。足刀とは言い得て妙だ。
そして、ふわっと元の態勢に戻った。その様子は軽やかで鳥のようだった。
周りのお客どもは何が起こったのかとじろじろと視線をこちらにやっていた。
「結構難しいんだぞ。村田もやってみるか?」
「え? 今の」
さすがに人にやらせておいて、自分だけやらないという卑怯な真似は出来な
いだろう。
男として。
というより人として。
279 :
:2001/06/14(木) 02:23
見よう見まねで俺は足を横に振り上げた。ところが、まず、足がそこまで上
がらない。そして足を鉈の様に突き出せない。
「踵を押し出すようにすると良いんだよ」
とは言うがはっきり言って素人の俺にいきなりそんなことを言われても無理
だ。そして終いには尻の筋肉が吊った。俺はバランスを崩してフロアの床に無
様に転がる。
「いてててて!」
俺は隅の方まで走って地べたに腰を下ろし、吊った尻の筋肉をもみほぐす。
周りの通行人どもがくすくすと失笑している。くそ。やっぱりやらなければ
良かった。
「駄目だなあ、村田。身体がなまっているぞ」
守山は近づいて来て、笑った。
あ。
俺は、はっとした。
笑った。
守山が笑った。
時々見るひきつった笑いじゃない。
怒られているのかと思うほどの無理のある笑いじゃない。
ごくごく自然で素直な微笑みだった。
その笑顔のイメージは『羽根』。
ふうわりと柔らかくて、軽やかで、純白で、優しい。
そんな笑顔だった。
俺は思わず、ほっと見とれていた。
普段が普段だけに、たまのこういう笑顔が凄い引き立つんだろうか。
「何だ? 何か顔に付いているか?」
急にいつもの『鉄仮面』に戻って自分の顔をチェックし出す。
少し落胆する。
「付いているのか?」
返答がないことに不安になったのか、守山はもう一度問いかける。
俺はゆっくりと立ち上がりながら答えた。
「いや、取れちゃったよ」
「そうか?」
「もう少し付いていて欲しかったけどね」
280 :
名無しさん:2001/06/14(木) 02:41
続きはまだかハァハァ
sage進行なのも好感が持てる
俺は荒らしとは思ってないよ
荒らしでもオモロイからいいけど
>>271 ここが本スレなのが気に入らん厨房がいるから
282 :
:2001/06/14(木) 02:46
--------------------------------------------------------------------------------
俺は守山を見送るために天網駅に来ている。
あの後、目的もなくぶらぶらとひたすら歩き続けた俺は、いいかげん足が痛くなっ
てきたので、
ここらでデートをお開きにしよう、ということにしたのだ。
守山の方はさすがに体力があるのか、それともいつもの『鉄仮面』で単に
表情が表に出ていないだけなのか分からなかったが、ちっとも足にダメージは
ないらしい。
でも、ちょうど辺りも暗くなって来て、お開きにするには頃合いも良かった。
歩いているだけのデートだったけど、結構いろいろと話したと思う。
学校のこととか、家族のこととか、趣味のこととか。
その都度、応対だけの会話になりそうな守山だったが、苦労しながら、自分
の言葉で答えを紡ぎだしていた。
でも俺は守山が券売機でキップを買っているところを、ぼけえっと眺めながら
猛烈な自己嫌悪に陥っていた。
最低なデートだったと思う。
仮にもイニシティアチブを取る男側が、こんな何の計画性もないデートをし
たというのが情けない。
ただ歩いて、一方的にまるで尋問するかのように問い続けただけのデート。
客観的に見ても大失敗の部類に入ると思う。
後から考えれば、もう少しやり方があったような気がする。例えば、ベンチ
に座るとか、喫茶店に入るとか。
仮にも女の子である守山に対しても申し訳ない気がする。
でもそれもすでに終わってしまったこと。あとの祭りってやつだ。
守山はキップを買うと自動改札を通り抜けた。
「じゃあな」
内心かなりブルーな俺がそう言うと守山は
「ああ」
と言って無表情で、ホームに向かう。
ああ、たぶんもうデートなんかするもんか! なんて思っているんだろうな。
俺はその姿を見届け、
もう少しそつのない男にならなくちゃな、と反省し、自宅に戻ろうとした
283 :
:2001/06/14(木) 02:47
その時、
「村田」
と背中に声を掛けられた。
ホームに向かったはずの守山だった。
「なに?」
俺は振り向く。
「今日はさ、………」
守山は言いづらそうに口を開く。
「………割と楽しかったぞ」
「ええ?」
俺はぽかんと口を開けた。
楽しかった?
あのどこに行ったでもない、ただ歩き回っただけのデートで?
自分でも申し訳ないなあ、と思っていたくらいなのに。
「楽しかった?」
「ああ」
「本当に?」
「ああ」
「お世辞じゃなくて?」
「しつこいぞ」
守山の身体がふっと自然体になった。どこからでも攻撃できる姿勢だ。
その気になれば改札越しからでも、蹴りが飛んでくるに違いない。
これ以上の追求は死を招く。俺はすすっと半歩身を引いた。
考えてみたら守山はお世辞を言うような性格ではなかった。
ということは本当に楽しかったのか? あれで?
「私ってさ、あまり友達とかもいる方じゃないからさ、こういうのあまり
慣れていなくて、その」
そこで守山は口ごもったが、気を落ち着けて改めて口を開く。
「結構、人に自分のことを話すってのは楽しかった」
なんだ、ほとんど友達にに対するような感想じゃないか。
ちょっとがっくり。ん? なぜ俺はがっくりこなければならないんだ?
そうこうしている内に、守山はくるりときびすを返した。
そして背中越しに手を振る。その姿はちょっと格好良い。
「じゃあな、村田。明日、学校でな」
「ああ」
俺も手を振り返した。
なぜか俺は守山の姿が見えなくなるまでそこに居た。
284 :
:2001/06/14(木) 02:49
--------------------------------------------------------------------------------
月曜日。
その日、俺はかなり浮ついていた。
なぜかは分からない。
たぶん前日、デートという大きなイベントをこなしたからかも知れない。
俺の心の中に大きな空っぽのポケットが出来ていた。
その感情を具体的に表現するのは難しい。
敢えて数値化すると、
ほっとした、というのが十パーセント。
やりとげた、という充実感が十パーセント。
疲れた、というのが十パーセント。
散々なデートで申し訳ない、というのが十パーセント。
それなりに楽しかった、というのが十パーセント。
で、残りの五十パーセントが欠乏感というか喪失感である。
これは何なんだろう。
このいわれのない欠乏感の理由が掴めない。
俺はそんな心理状態のまま教室の扉を開けた。
どおおう!
と教室全体が湧く。
俺はびっくりした。
な、なんだ? 何が起こったんだ?
前の時とは違い、心の準備が全く出来ていなかった俺は教室の扉を開けた形
のまま凝固する。
285 :
:2001/06/14(木) 02:50
クラスメイトどもが例によって好奇の表情でもって俺を囃し立てる。
俺は頭の中をハテナマークでいっぱいにしながら教室中を見回す。すると
黒板に何か写真のような物が張ってあるのが目に留まった。
ここからではよく見えない。
俺は近づいて、それを覗き込む。
「な!」
俺は思わず声を上げる。
そこには俺と守山が並んでららぽーとの中を歩いている光景が写し出されていた。
瞬間、俺は全てを悟った。
「成田あ! 三上あぁ!」
何かを察していた成田と三上はすでに教室の後部の扉から逃走したところだった。
俺は嘆息する。
何ちゅう古典的なことを。
でも考えたら、あいつらは俺と守山がデートの約束をした時、近くの植え込
みに隠れていたんだし、こうなることはある程度予想の範疇内だったわけだ。
俺は自分の愚かさに腹が立った。
その時、教室が急に静かになった。
俺は何事かと、辺りを見回す。
原因はすぐに分かった。
守山が入ってきたのだ。
守山は相変わらずのストライドの大きい歩調で自分の机まで来ると、どんと
カバンを机に置く。
そして俺と目が合った。守山は
「よう」
と言ってにこりと笑い、そして何事も無かったかのように机に座り、本を読
み出す。
俺は少し驚いてた。
守山の方から挨拶してくれるのはこれが初めてだったからだ。
そしてその瞬間、胸の奥に出来ていた喪失感がすっかり消えているのに気が
付いた。
あ、あれ?
俺は一瞬にして変化した自分の心情に戸惑っていた。
そしてその理由もその時の俺では分かる良しもなかった。
------------------------------------------------------------------
286 :
>>272:2001/06/14(木) 03:25
煽り文句にいちいち反応してくれる、あなたみたいなおバカさんがいるから厨が調子に乗るんだよ。
2ちゃんのレベルもここ2年で下がった下がった。
二年前はあらしでも、もっと叡智のある荒らし方だったよ。
コピペでも風刺入れたり少し変えたりさ。
さくら板ができたときとかね、面白かったねあの時は。
あらしとのやり取りを楽しんでいるというか、
煽りあいのモナーコピペもそういった、2ちゃんコミュニケーションから生まれた。
しかしここの荒らしは本当に低脳、痴呆、厨房レベルの連続コピペ荒らし。
脱アニオタぐらいで過剰反応?光のホモスキースレなど見たら、失神するんじゃないの(´ー`)y-~~
ひろゆきは第二のyahooを目指しているらしいが、厨房の遊び場で終わるね。
いつの時代にも、知識教養・常識・メディアニュースとも隔離して
生きている連中がいる。 萌えアニメだけは見ているのかもしれないが(ワラ
そいつらを幼いだけとよぶか、無辜の厨と呼ぶかによって賛否の分かれるところだけど。
あんたもその一員ならないことだね。
スレ題煽り文句を毎日百回唱和して学校に行きなさいね。
オレンジロードみたい。
288 :
lllll:2001/06/14(木) 03:29
もうNHK板に逝ってやってくれ、バイバイ♪
289 :
:2001/06/14(木) 03:38
コピペ、カコイイ(・∀・)
290 :
:2001/06/14(木) 13:09
291 :
:2001/06/14(木) 14:59
まあ、面白いな
あぼーん
あぼーん
294 :
:2001/06/14(木) 16:24
第三話 クリスマスの過ごし方
--------------------------------------------------------------------------------
12月22日 下校の仕方
軽やかなチャイムとともに二学期最後の長いホームルームが終了した。
俺は、うんと唸りながら背伸びをして、高らかに両腕を上げた。
中学生が自由を勝ち取る瞬間。
さあ、今日から一月八日までなんの予定もない。
何をしようか。そう、何でも出来るに違いない。
俺の胸は風船のように膨らんだ期待で一杯だった。
俺はすかさず、成田の姿を探す。
「成田ぁ!」
295 :
:2001/06/14(木) 16:24
成田は俺の声にすぐ気が付いて近寄ってきた。
「なんだよ。金ならねえぞ」
「違えよ!」
俺は成田を軽く小突いてその戯れ言をさり気なくかわす。
「この後、暇だろ? カラオケでも行こうぜ!」
すると成田は自分の顔の前で手をワイパーのように振った。
「悪い。俺、これからバイトなんだ」
「バイト?」
何だ? 成田がそんなものやっているなんて初めて聞いたぞ。
俺のそんな疑問を表情で素早く察知した成田が言葉を継ぎ足した。
「ウチのじいちゃんが菓子屋をやっているんだけどさ、そのじいちゃんが
寝込んじまって替わりに働かなくちゃいけなくなったんだよ」
「そうか。それじゃ、仕方がねえな」
成田は片目を瞑った。
「わりぃ。手が空いたら電話すっからさ。今日は勘弁な」
296 :
:2001/06/14(木) 16:24
「ああ、頑張れよ」
俺はそう言って手をぷらぷら振った。成田は足早に去っていく。
となると、三上だ。
「三上ぃ!」
三上はちょうど帰り支度をして帰るところだった。
俺の声に気付き、振り返る。
「なんだよ」
「カラオケ行かねえか?」
三上は首を横に振った。
「すまん。この後、部活でさ」
そう、ちゃらんぽらんな外見のくせにこの三上はハードな練習で知られる
当校剣道部の主将だったりするのだ。
「あ、そう」
俺は肩を落として落胆した。
「気ぃ落とすなよ。お前の相手は別に居るじゃん」
297 :
:2001/06/14(木) 16:24
三上はそう言ってあごでとある方向を指す。
?
俺はそれが指し示す方向に顔を向けた。
そこには皆が帰り支度をしているというのに、机にへばりついて、文庫本を
熱くに読みふけっている守山那由多がいた。
「自分の『彼女』を誘えばいいじゃん」
「彼女!?」
それは違う! と言い掛けたが、すんでの所で留まった。
そうか。守山は一応俺の『彼女』という立場になるのか。
人に指摘されて初めて気が付いた。
「でもよ」
三上が顔を寄せてきた。
そして小さな声で言う。
「その気がないんだったら、あまり関係が深くなる前にきっちりとしといた方がいいぜ」
「え?」
「罰ゲーム仕掛けた俺が言うのもなんだけどよ」 三上はそう言い残すと
「じゃあな」
と手を振り教室から出ていった。
そんなことは分かっているよ。
俺は心の中で呟いた。
でもそれを声にすることは出来なかったのは、なぜだったんだろう。
もう秋田YO!
299 :
:2001/06/14(木) 21:02
--------------------------------------------------------------------------------
俺は守山に近づきながらも躊躇していた。
どう考えても守山ってカラオケに行くって柄じゃないよな。
集中して本を読んでいる守山の背中を見ながらそう思う。
でも、一人でカラオケ行くのも恥ずかしいし、やっぱり連れがいた方がいい。
駄目モトで誘ってみるのも悪くないかも知れない。
「守山」
無言。
「守山!」
これだけ至近距離で呼び掛けているのに、気が付いてくれない。
だが、俺もいい加減このパターンには慣れてきた。
「守山ったら!」
俺は守山の肩に手を掛ける。
300 :
:2001/06/14(木) 21:02
「あ」
気が付いたように守山は顔を上げる。
「どうした? 村田。何か用か?」
その無骨な眼鏡と色気のないおさげを見ているだけで、更に誘う気が萎えて
くるが、心を強く持って言葉を発した。
「守山さ、これからカラオケ行かない?」
「カラオケ?」
案の定、困惑した顔をされる。
たぶん断られるだろう。俺は内心九十パーセントの確率でそうなるだろうと
確信していた。
おそらく
「誰に聞かせるでもなく、滔々と歌を垂れ流すのが嫌」
だの
「他人に歌を強要するのが嫌」
だの
「所詮、自己満足」
だのという不愉快な理由を述べて断るだろうと俺は踏んだ。
301 :
:2001/06/14(木) 21:03
「いいよ」
そら、思った通りだ。
………。
「え?」
俺は目を丸くした。
「だから、行ってもいいと言っている」
守山は眉の間に皺を作りながら言った。
いつもながら守山の言動は俺の予想を上回る。
「本当にいいの?」
「ああ」
「冗談じゃなくて?」
「………」
すると守山は不機嫌な表情をしながら
「いつも思うんだが、村田ってかなり疑い深い」
と言い放った。
「そう?」
「そうだ。そう何度も念を押さなくても嘘なんか付いていないから、少しは
信用してくれ」
302 :
:2001/06/14(木) 21:03
守山の発言が予想外だからだ、と言い返そうとしたが考えてみると俺ってそ
ういうところはあるのかも知れない。
「悪い、口癖みたいなもんでさ」
俺は軽く謝った。
「いや、別に謝られるほどのことじゃ、ない」
守山は急にどぎまぎして視線を逸らす。
「まあ、いいから行こう」
ちょっとぎこちない雰囲気が漂う。
守山は持っていた文庫本を、手早く帰り支度の終えていたカバンの中に突っ込む。
あれ?
守山、帰り支度終わってんじゃん。
何でうだうだ、教室に残ってんだよ。
そんな俺の疑問もよそに守山は一人でさっさと廊下へ出て行く。
「ちょ、ちょっと待てよ!」
俺はあわててカバンの中に勉強道具のようなものを適当に詰め込み、守山を
追いかけた。
--------------------------------------------------------------------------------
303 :
わからん:2001/06/14(木) 21:57
……このコピペはやはり荒氏なのだろうか。
本当にNHK板に逝ってしまったほうが平穏かもしれんね。
>>292-293
おお、さんくす。一部既出だけど、君の方が詳しく書いてる。
305 :
:2001/06/14(木) 23:34
「へえ」
守山は興味深そうに室内を見回す。
俺はソファに腰を下ろしながら訊いた。
「ひょっとしてカラオケ初めて?」
守山はぐっと詰まる。そして数瞬置いて言葉を吐き出した。
「実は」
守山は緊張気味にソファの端の方にちょこんと腰を掛けている。
「そんな緊張すんなよ」
俺はすでに曲目リストをぱらぱらめくり、お気に入りの曲を探していた。
あった、あった。
GLOYの新曲。発売されて一週間も経っていないのに、もう入っている。
俺はリモコンで曲を入力しようとしてはっと守山の方を見た。
相変わらず所在なさ気にきょろきょろと辺りを見回している。
306 :
:2001/06/14(木) 23:35
「ほら」
俺はぱさっと曲目リストを放った。
「うわ」
守山は少しあわててそれを受け取る。
「それで、歌いたい歌を探すの!」
俺はそう言い放って自分のおめあての曲をぴぴぴと入力する。
曲が呼び出されるまでの待ち時間。このわずかな時間は妙に息苦しい。
イントロが始まった。俺はマイクを構えて画面に集中する。
そしてその瞬間、守山の方に視線をちらりとやる。
守山は呆けた様な顔で、本と画面を代わる代わる見ていた。
がく。
俺は力が抜けた。
そして出だしのタイミングを見事に外す。
「ん? 村田、歌わないのか?」
「今、歌うって!」
君のせいで歌えなかったんでしょうが!
俺はタイミングを取る為にわざと一小節外して、歌い始めた。
腹から声を出して、裏声、シャウトを駆使して歌い始める俺。
自己満足だ、なんだかんだ言われようとも、やっぱり歌を歌うのは楽しいし、すかっとする。
307 :
:2001/06/14(木) 23:35
一曲歌い終わった。顔が少し火照っている。
俺は守山の方を向いた。
「曲、決まった?」
「ああ。でも入れ方が分からない」
そうだろ、そうだろ。カラオケの機種によって入力の仕方が違うし、まして
初めてなら尚更だ。
「何番?」
「32○−○×」
「OK」
俺が代わりに入力する。守山は身を乗り出して俺の手元を覗き込んだ。
「番号を押してからセットするだけなのか」
「ああ」
操作を覚えようとするためか、ぐぐっと身を乗り出した守山の頭が俺の目の前にある。
髪がさらっと流れた。
シャンプーとリンスの香りが俺の鼻孔を柔らかく刺激する。
俺は少し身を固くした。
少し視線を落とすと白いうなじが襟から見え隠れしている。
気のせいか空気を通して、守山の体温が伝わって来るような気がする。
俺は初めて守山が《女》だ、と意識した。
308 :
:2001/06/14(木) 23:36
その時、曲のイントロが流れ出した。
「あ、始まった」
守山はすっと、俺から身体を離して、あわててマイクを持つ。
俺はほっとしたように息を吐いた。
なんだ、俺。何、緊張しているんだよ。
「マイク、ONにしたか?」
俺はその緊張を隠すかのように守山に声をかける。
「あ、あ、あ?」
守山はみっともなくうろたえながら、マイクのスイッチを探しONにする。
そして曲が始まった。
聞き慣れたテンポ。覚えのあるフレーズ。
「え? 宇少田ヒカル?」
俺の方を見て恥ずかし気にこくりと頷く守山。
実に守山らしくない選曲だった。まさか、こんなに若者向けの曲を歌おうとするとは。
イメージ的に唱歌か演歌かアニメソングでも歌い出すと思ったのに。
309 :
:2001/06/14(木) 23:36
第一声が聞こえてきた。
俺は目を剥いた。
鈴を転がすような、という形容はこのためにあるのだと思った。
もちろん、ところどころのフェイクやファルセットなどは照れているのか歌
えていないが、通じて音程やテンポを外すことがない。とてもカラオケ初心者
には見えない。
更には普段の低く目の暗い声ではなく余所行きの高い声で歌っているので、
本当に守山か!?
と言うくらいのイメージの違いを見せつけてくれた。
守山が歌い終わった後、俺はリモコンに付属の拍手ボタンを押した。
「な、なに?」
突然スピーカーから沸き起こる拍手に戸惑う守山。
「守山、嘘ついたろ」
守山はきょとんとしている。
「なにを?」
「カラオケ初めてじゃないだろ」
守山は首を大きく横に振る。
「嘘だあ」
俺は疑わしい目つきを守山に向ける。
「正真正銘、初めてだ」
守山は真剣な瞳で俺を見返す。
「本当に、本当?」
と訊こうとして思いとどまった。
………。
確かに俺って疑い深いかも知れない。逆に言うと自分に自信がないのだろうか。
310 :
:2001/06/14(木) 23:37
俺は言い直した。
「その割には上手いじゃん」
「そうか?」
守山は怒ったように目を伏せる。
「たぶん、風呂で良く歌っているからかも」
「風呂場で?」
「ああ」
俺は一瞬、その光景を想像した。いや、本当にほんの一瞬だけだって。
ともかくも、これで気を使う必要はなくなった訳だ。
俺は勇躍、曲目リストを守山から奪取すると、目当ての曲をぱらぱらと選び出す。
ええい。次はロルクだ!
それからたっぷり二時間、俺達のカラオケバトルは続いた。
--------------------------------------------------------------------------------
311 :
あああ:2001/06/15(金) 01:56
高校じゃなかったのか?この短編。
途中から中学になってますが。
別の人が書いているんだったら知らんが。
312 :
るーぱーん:2001/06/16(土) 01:37
この監督っておさげの髪形が好きなの?
314 :
芦野:2001/06/16(土) 11:58
あずきちゃんは人気ないじゃん(ワラ
315 :
ぽんちゅう:2001/06/16(土) 12:51
マーさん早く出て来い
316 :
-:2001/06/16(土) 12:56
おさげっちゅうのもレトロな言葉ですな
317 :
:2001/06/16(土) 13:45
ツーインテールとか安っぽい言葉は嫌いだ
318 :
:2001/06/16(土) 16:46
>>317 お下げとツインテールは別物と思われ(藁)。
319 :
ジャージ姿で変身の女の子:2001/06/18(月) 02:03
やっぱりこのアニメできがいいよ。
おばあちゃんは若返ったとき、豪血寺だと思ったの俺だけ?
320 :
:2001/06/18(月) 02:11
だけ?
321 :
>319:2001/06/18(月) 02:41
それは君の主観だな。
オレ的にはさとたつの中で最悪の評価。
322 :
瑞瑞瑞瑞:2001/06/18(月) 02:45
_^[句]テ> ・���F疫罹瑞瑞瑞瑞瑞・・@ u鐫 汽$P陂 ζh� �lv@ ζテ瑞瑞瑞・・@ u・ 汽$P鑄 ζh� �元@ テ瑞瑞瑞瑞寸・@ ・t�ミh p@ hp@ E ζhp@ h p@ 頡 ζテ汽$j j P・ ζ テ瑞瑞瑞瑞瑞瑞瑞汽$j jP・ ζ テ瑞瑞瑞瑞瑞瑞瑞。H」@ SU詰$ ・VuU�┻@ P�圧@ 汽$欺$・ヌD」@ ・@」@ u>・
ァ@ ・t"・荅@ ・;・・t�ミ・
隗@ ・;・p@ hp@ ・ ζhp@ hp@ E ζ・uUヌH」@ �元@ ^][テ瑞瑞瑞瑞瑞瑞V逆$W弓$;・・t�ミθ;^テ汽$SUVP・ ζ・・ 宜・・ ・uヌ@ ク ^][テ・uκ�^][テ記$・L」@ ・
L」@ 稀・・ ・@ ・@ ヨ;・v+ヨ・項v@ ヌ γ Ju ・
323 :
-:2001/06/18(月) 02:57
∧∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ 中\ | アイヤー!! 歴史の歪曲アル!!
( #`Д´) < 謝罪と賠償とODAと琉球返還と技術提供と漢字使用料と(以下略)
(つ|⌒|⌒| \____ ∧_∧__ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(⌒) (⌒) (´∀` ) < また始まったモナー
( ) \__________
| | | ∧ ∧ツーカ シナーモ イッテヨシ!!
(_(_) (゚Д゚ ) ̄ ̄ ~〜
U U ̄ ̄UU
324 :
:2001/06/18(月) 03:15
ジーンシャフトですら終盤を迎えてそれなりに盛り上がってるぞ
ムリョウはほんとに大丈夫なのか
325 :
:2001/06/18(月) 09:14
レス削除依頼だせば?
326 :
おやぢ:2001/06/18(月) 09:18
ツインテールというと違うグラフィックしかおもいつかんのだが・・・
327 :
:2001/06/18(月) 09:47
>321
だから脱アニオタなの
さよならぁ〜
はいどうぞ
↓
私は関係の無い第三者。
329 :
:2001/06/19(火) 00:11
明日放送なのにさびしいね
330 :
名無し:2001/06/19(火) 10:37
今日だろ
331 :
:2001/06/19(火) 11:52
荒らしに屈しているなんて2ちゃんねらーも落ちたねぇ
アニオタなんてそんなものか
332 :
:2001/06/19(火) 13:38
おまえらなんかシ
age
334 :
ぁ?:2001/06/19(火) 17:06
なゆたんハァハァ
335 :
本日放送日です:2001/06/19(火) 17:53
336 :
あふぇ:2001/06/19(火) 18:47
ビデオで見ます
休憩中
河童のナユタたんかわゆい
磯崎先生萌え、なんだけど。
339 :
:2001/06/19(火) 19:03
12月23日 電話のかけ方
ようやく念願の冬休みに突入した。
俺はやることもなしに、ぼけえっとテレビを点ける。
点けたチャンネルではニュースをやっていた。
『………ここ天網駅前ではクリスマスに備え、豪華なイルミネーションが点灯
され………』
ぽち
チャンネルを替える。
『それではみなさん、明日のクリスマス特別番組《杜の都恋物語SP》を
ご期待下さい!』
ぽち
チャンネルを替える。
『明日、クリスマスイブの首都圏の天気は晴れと予想され………』
ぷち
俺はテレビを消した。
340 :
:2001/06/19(火) 19:04
あーあ。何にもすることがないってのも結構、退屈だな。成田は菓子屋の手
伝いだし、三上の方は剣道部の冬季合宿で学校に泊まり込みだし。
俺もバイトか何か予定を入れておけば良かったな。
俺は重い腰を上げて、おもむろにジャンバーに手を通した。
ゲーセンにでも行って暇を潰してくるか。
俺は身体を丸め、両手をポケットに突っ込んで町中に飛び出た。
街はすっかりクリスマスデコレにより浸食されている。
白と緑と赤。
「パターンだよな」
俺はそう一人で呟く。
吐き出した言葉は北風に乗って、枯れ葉と一緒に寒空へと消えていった。
駅前の不二家の店先にはケーキを予約するために並んでいる人でいっぱいだ
った。
アクセサリーショップの前ではショーケースを覗き込んでいろいろと物色し
ている男達がたくさんいた。
あーあ。あいつら、みんな明日彼女と一緒に過ごすんだろうな。
羨ましいこった。
341 :
しもべ:2001/06/19(火) 19:04
河童のナユたん、マンセー!マンセー!
マジ惚れたよ…
あっは〜ん!!
342 :
:2001/06/19(火) 19:04
俺は襟を立てて、まるで体温を逃がさないかのように身体を更に丸めて道を
急ぐ。
………。
彼女?
彼女。
彼女!?
俺はぴたりと足をいきなり止めた。
俺の真後ろを歩いていた男がそれに対応しきれず、俺にぶつかる。
「あ、すいません」
男は迷惑そうな顔をして足早に去って行った。
そうだ。今年の俺には形の上だけとはいえ、彼女が居るじゃないか。
守山那由多が。
だが、守山ってどう考えてもクリスマスって柄じゃないよな。
ぷ。
俺は自分が守山とクリスマスにデートしている光景を想像して、思わず笑っ
た。
343 :
:2001/06/19(火) 19:04
やめやめ。
どうせ、守山もクリスマスデートなんて、考えもしていないに違いないさ。
余計なこと考えないでゲーセンに行こう。
俺は再び歩き始め、駅前通りから少し入ったところにある《ゲームセンター
FUJI》に飛び込んだ。
目当てのゲームは昨今流行のいわゆる《音ゲー》と呼ばれる筐体の一種であ
る《ドラムフリーク》だ。このゲームは数ある《音ゲー》の中でも一番リアル
なので気に入っている。
俺は筐体にコインを入れ、スタートボタンを押した。
その時、店内のBGMにとある曲が流れ出した。毎年、この時期になるとシ
ングルチャートベストテンに入ってくるあのお馴染みクリスマスソングだった。
ああ、全くこの曲はクリスマスソングの中じゃベストオブベストだよな。こ
れだけ、毎年聞いていればいい加減飽きてきてもよさそうなものなのに、飽き
るどころか、この歌を聴くだけでせつない気持ちになってしまうのはなぜだろう。
うーん。やっぱりクリスマスイブに男一人ってのは、寂しいよなあ。
女の子と一緒に過ごせたら楽しいだろうなあ。
それが守山でも一人でクリスマス過ごすよりは楽しいと、思う。たぶんだけど。
344 :
:2001/06/19(火) 19:05
と、その時、
ドーン。
と目の前の画面にいきなり《GAME OVER》の文字が踊った。
やっぱり、考え事をしながらアーケードゲームをするもんじゃない。単なる
金の無駄使いほかならない。
俺はせっかくゲームをやりに来たっていうのに、たったそれだけで、そのゲ
ーセンを後にした。
再び、表に出ると、今度はなぜかやたらとカップルが目に付く。
二人で楽しく談笑したり、手を繋いだり、見つめ合ったりして、どいつもこ
いつもイチャイチャしている。
ああ、あいつらもクリスマスはデートすんだろうなあ。
………。
……。
…。
だあああ!!
ああ、もう! 構うもんか! 明日、守山をデートに誘うぞ!
バイトも何の用事もないのに、一人っきりでクリスマスを過ごすなんて寂し
いことしてたまるかあ! 仮にも守山は女の子で、俺と付き合っているんだし
一体何の問題がある!?
しかし、そこで、俺は、はたと思った。
ちょっと待て。俺、守山の電話番号も住所も知らないぞ!
俺は北風が吹き荒ぶ中、町中の路上で愕然と立ち尽くしていた。
345 :
ち:2001/06/19(火) 19:07
応援合戦来週に持ち越されたか
そんなに君の、えがおはアニメにすると短くなるようなものだったのか
おどおどした女の子のチアガール姿見せろよ
どーもコメントしにくいアニメだな。
起承転結が無くて盛り上がりにかけると言うか・・・・
統一感の無い小ネタを連発してる感じがして、部分的に
見れば面白いんだけどストーリー自体は頭に残らない。
348 :
:2001/06/19(火) 19:29
前半砂嵐で見えなかった・・・
349 :
:2001/06/19(火) 19:45
--------------------------------------------------------------------------------
俺は自分の部屋に居た。
自分の部屋の電話の前で胡座を組んでいた。
守山の電話番号はすぐに分かった。
よくよく考えたら、《クラス名簿》というものがあるんだった。
何の問題もない。
これで解決だ。
俺は受話器を上げて、ボタンを押した。
ぴっぴっぴっぴ、ぴっぴっぴ………。
がちゃ。
受話器を下ろす。
守山が電話に出たら、何て言おうか。
やっぱり、あからさまに《デート》って言うと退いちゃうかも知れないな。
「ちょっと、会わない?」
くらいのがいいだろうか。いや、《会う》ことが《デート》なんだけど、
言葉のニュアンスが違うじゃないか。
よし、それで行こう。
350 :
:2001/06/19(火) 19:45
俺は再び、受話器を持ち上げて、ボタンを押し始めた。
ぴっぴっぴっぴ、ぴっぴ、ぴっぴ………。
がちゃ。
受話器を下ろした。
まてよ、守山の親父さんとかお袋さんが出たら、嫌だな。
俺は時計を見る。
お昼の一時三十分。
この時間だったら、親父さんが家に居るってことはないな。お袋さんだけな
らなんとかなるか。
俺は三度、受話器を持ち上げる。
ぴっぴっぴ………。
がちゃ。
俺の額に脂汗が滴り落ちる。
ちょっと待てよ。そもそも守山は家にいるんだろうか?
………。
351 :
:2001/06/19(火) 19:46
いや、そんなことは言い訳だ。電話を掛ければ分かることだ。
自分の心の弱さを認めよう。
はっきり言おう。今、俺は電話を掛けることに恐怖している。
女の子の家に電話を掛けることが、こんなに緊張するものだとは思わなかった。
いきなり電話を掛けて、迷惑じゃないだろうか。厚かましいやつだと思われ
るんじゃないだろうか。鬱陶しいやつだと思われるんじゃないだろうか。向こ
うの親が出たらどうしようか。エトセトラ………。
というようなことが頭に渦巻いて、動悸が激しくなり、息苦しくなるのだ。
俺は電話を前にしてかなり猛烈な自己嫌悪に陥っている。
自分がこんなチキン野郎だとは思わなかった。
次第に、「電話するのやめようか」なんて気にもなってくる。
だいたいこんなに苦しんでまで、守山をクリスマスに誘うことにそれほどの
意味があるのだろうか。
そう、そんなに意味はないに違いない。それに誘うのはクリスマスじゃなく
てもいいじゃないか。《デート》は《デート》。いつだって同じだ。
やめやめ。
俺はそう考えて布団にもぐりこんだ。
そう、明日誘う必要は何もないんだ………。
352 :
:2001/06/19(火) 20:07
なんか健全な学生生活の描写が寒いつ〜かキショイつ〜か
それは352がいじめられっ子だったから。
354 :
:2001/06/19(火) 20:17
目を瞑る。
でも。
クリスマスは一年に一度だけだ。明日が過ぎたら次は一年後まで来ないのだ。
当たり前だけど。
そう考えると、もの凄く損をしたような気になってくる。
それに、もし、守山が俺からの連絡を待っていたらどうする?
万に一つも可能性はないと思うが、ああいう自分の本心を伝えるのが下手な
人間である。意外と電話の前で待っていたりするかも知れない。
一夜明けて俺からの電話がなくて失意のどん底に陥っている守山を一瞬想像した。
俺は布団からがばっと起き上がった。
そして、電話に飛びつき、受話器を上げる。
ボタンを押す。
ぴっぴっぴっぴ、ぴっぴ、ぴっぴっぴっぴ。
がちゃん!
あああ! 決心がつかん!
俺はそんなことを夜の十時まで、最低でも二十回は繰り返していたと思う。
最低でも、だ。
--------------------------------------------------------------------------------
355 :
あ:2001/06/19(火) 22:35
352って荒らしてる奴か
354のツッコミが図星だったのでヘコんでいる模様
353の間違いだった、俺もへこみまくり
358 :
俺:2001/06/19(火) 22:48
真性の厨がでてきて久しぶりに煽りガイがあるというもの
このごろ荒らし君を同情するようになったジョ〜
逝って来ます
359 :
:2001/06/19(火) 22:52
--------------------------------------------------------------------------------
時計を見る。
PM10:00。
さすがにこの辺がタイムリミットのような気がする。
この時間を過ぎた電話は先方の家族にかなりな迷惑をかけるだろう。
守山の親父さんも帰宅している時間に違いないし、完全に「夜分遅くすみま
せん」という接頭文を付けなければならない時間帯だ。
俺はこの期に及んで、
「やっぱり夜遅くて迷惑だから電話するのやめようかな?」
なんていう考えが頭の片隅からむくむくと沸き上がってくるのを感じていた。
だが、そのチキンな考えを心の力で無理矢理押さえつける。
いや、これはただ、「守山をクリスマスに誘えるか、否か」という問題では
なく、俺が自分の心の弱さを克服出来るかという大命題が含まれているのだ。
だから、俺はこれに打ち勝たなくてはならない。
360 :
:2001/06/19(火) 22:53
ぴっぴっぴっぴ、ぴっぴ、ぴっぴっぴっぴ。
ぷるるるる、ぷるるるる。
初めて聞く呼び出し音が俺の耳に響いてくる。俺の緊張は一段階レベルUPした。
もう引き返せない。ここで切ったら、ただのいたずら電話だ。
俺は腹を決めた。
呼び出し音が七回も鳴っただろうか。
単調な音階は急に複雑な音階に変化し、それが人の言葉だと判断するのに、
たっぷり三秒はかかった。
「あ、夜分遅くすみません。守山さんのお宅でしょうか」
「はい、守山ですが」
守山那由多の声だった。電話なので、余所行きの声を出しているらしくイメー
ジがいつもと違うが守山の声だ。
俺はほっと胸をなで下ろす。
「ああ、守山? 俺、村田だけど」
すると電話の向こうでは少し戸惑った様に、一呼吸の間があった。
「え? あ、ああ。村田さん?」
なんかずいぶん他人行儀だ。近くに家族でもいるのだろうか。
361 :
:2001/06/19(火) 22:54
まあいいや、とりあえず、さっさと本題に入ろう。
「………。あのさ、守山。明日って暇?」
電話の向こうの守山は更に戸惑ったようにあわて出した。
「ちょ、ちょっと待って下さい。ねえ、お姉ちゃーん!」
言葉の後半は受話器を手で塞いだらしく、遠くから聞こえてくように響いた。
ん? なんだと? お姉ちゃん?
俺の左脳が現在自分が置かれている状況を冷静に分析を始めた。
大して暖房も効かせていないのに、冷や汗がたらりと背筋を伝う。
脳がはじき出した答えを俺の心は認めようとしなかった。
だがその答えの正しさは数瞬後、証明されるはずだ。
受話器の向こうから、どたどたと廊下をスリッパで走ってくる音が聞こえた。
そして女性二人のひそひそとした短いやりとりが聞こえて来る。何を言って
いるのかは分からなかったが。
「あ? 村田か? 私だけど」
俺は目を覆った。俺は守山那由多以外の人間にデートの申し込みをしようとし
ていたのだ。
いいっすね〜。それはそうと電波でてる人もここにいていいっすね〜(藁
363 :
:2001/06/19(火) 23:07
いやほんと、宅間みたいな奴に育ったらめいわ、いや、かわいそうだからね。
好きなだけ書き込んでナ。みんな君の貼り付けを待っているヨ。
364 :
^:2001/06/19(火) 23:39
なんだか結局キャラ萌えで観てしまってるなあ。
ナユタキャラ変わってきてないか?当初のキャラならもう少し恥じらいが
あってもいいのではないかと。開き直りすぎだよな。あれはあれでかわいい
けど。
宇宙保安官の先生よいね。声も凛々しくて、今後の活躍が楽しみ。
このスレでこんな普通のこと書いてよかったのかな。
365 :
:2001/06/19(火) 23:46
俺はおそるおそる訊く。
「あ、守山? 最初に電話に出たのって誰?」
「ん? ああ、私の妹だよ。美奈だ」
ああ、そう言えばそんなものが居るというような話を聞いた気がする。
「声似ているね」
「姉妹だからな。声だけなら電話越しだと良く間違えられる」
「なるほどね」
俺の額はすでに汗でびっしょりだ。
ああ、なんて恥ずかしい男なんだ、俺って。
366 :
:2001/06/19(火) 23:46
「ところで何の用だ?」
守山の声が聞こえてくる。
「ああ」
俺は我に返った。ここまで来るともう緊張も何もない。
「明日なんだけどさ、守山、暇か?」
しばらく考えているような時間があった。
「………。一応、暇だが」
「ええとさ、どこかで会わない?」
「なぜ?」
このパターンは俺もいい加減慣れた。
367 :
:2001/06/19(火) 23:47
「いや、ほら、明日、クリスマスだし」
「明日はクリスマス・イブだが?」
「そうそう、クリスマス・イブだ」
「ああ」
「………」
「………」
「で?」
守山の不思議そうな声が聞こえてくる。
まさか、ここで俺は一から説明しなければならないのか?
「ほら、クリスマスってのはさ。付き合っているカップルがさ、デートした
りする日じゃん?」
「そうなのか?」
「そうだろ?」
368 :
:2001/06/19(火) 23:47
「私の知識だと、クリスマスというのはキリストの聖誕祭で、カップルがデ
ートしたりしなければならないという事項はどこにもないが………」
「いや、それは」
「しかも別の説ではそもそもキリストが生まれた日は全くの別の日だという
し、そうなるとクリスマスというのは全く形骸化されているイベントだ、とい
うことになるな。だいたい、私はキリスト教徒じゃないぞ。一応、仏教徒だけ
ど、まあ今の大半の日本人と同じ様に無宗教みたいなもんだし。村田は何か宗
教に入っているのか?」
「………いや。守山と似たようなもんだ」
「じゃあ、問題ないじゃないか。無理してクリスマスに会う必要はない」
369 :
:2001/06/19(火) 23:47
俺って理屈に弱い人間なんだろうか。いや、違うな。俺の方が適当な理屈で
話を始めるから、正当な理屈で論駁されると話負けしてしまうんだ。
「それじゃあ」
守山は電話を切ろうとした。
「ちょ、ちょっと待ったあぁ!」
俺はそれを強引に押しとどめる。
受話器は切られる寸前で押しとどめられたらしい。
辛うじて向こうの声が聞こえてくる。
だが、何やら言い争っている声がする。
370 :
:2001/06/19(火) 23:48
『ちょっと!? お姉ちゃん、せっかくかかって来たのに自分から切ってど
うすんのよ』
『人が電話している時は口を挟むな!』
『だいたい何よ! 今の妙な理屈は!?』
『仕方がないだろう! 話の流れなんだから!』
『それだからお姉ちゃんはねえ!』
頼むから人との電話中に姉妹喧嘩を始めないで欲しい。
受話器を手で押さえたのか、それ以降、何やら聞き取れない話が続き、息を
切らして守山が電話に再登場したのはたっぷり一分が経過した後だった。
371 :
:2001/06/19(火) 23:48
「すまん、村田。妹のやつがうるさくて」
「いや、それはもういいよ」
俺は初めの緊張感がすっかり消え失せているのを感じていた。俺は言葉を替
えて守山に言った。
「とりあえずクリスマス云々という話は関係なしで、それとは別に明日、カ
ラオケでも行かない?」
「………」
守山は電話の向こうで少し逡巡していた。凄まじく嫌な間。
やがて、守山の思いきって放たれたような低い声が聞こえてきた。
「構わないが」
ふう。それだったら初めからOKしてくれ。
372 :
:2001/06/19(火) 23:48
形式上の彼女とはいえ、自分の彼女をクリスマスに誘うだけなのに、なぜこ
んなに疲れなくてはならないのだろう。
世の男性陣は皆、こんな苦労をしているのだろうか。
その後電話は、待ち合わせ場所や時間などを淡泊に指定して終了した。
これほどの精神力を消耗した夜は今までなかったような気がする。
--------------------------------------------------------------------------------
373 :
:2001/06/20(水) 00:23
この小説は何?
374 :
:2001/06/20(水) 00:26
学校でいじめられて、ムリョウ見て憤っている厨くんが
泣きながらが小説を書いています。温かい目で見守ってあげましょう。
255vs249
376 :
Mr.名無し:2001/06/20(水) 00:55
377 :
:2001/06/20(水) 01:26
第三話 後編
--------------------------------------------------------------------------------
12月24日 クリスマスの過ごし方
一応、待ち合わせ時間は午後一時の予定だった。
俺は朝、歯を磨きながら、
やっぱりプレゼントは必要かな?
などと考えていた。
クリスマスとは関係ないデート
とは言いつつも、万が一、向こうが気を使ってプレゼントでも持ってきたら
(そんなことはないと思うけど)、何にも用意していない俺は恥ずかしい思い
をすることになる。一応、買っておくのが無難だろう。
378 :
:2001/06/20(水) 01:26
プレゼントを買うとしたら何がいいんだろうか。
俺は守山の姿を頭に想像した。
アクセサリ関係はどうかな。ブローチとかペンダントとか、髪留めとか。で
も本人はお洒落は嫌いと明言しているんだし、そのアイデアは却下か。
とすると何が良い?
守山の趣味を考える。
読書。
本はどうだ? だけど、他人から贈られた本ほど迷惑な物はない。仮に趣味
に合った本を贈られたとしても、趣味に合っているだけはあってすでに読了済
みであることが多い。逆に読んでいない本を贈られた場合も「お前はこの本を
読んでいないだろう? 俺は読んだことがあるんだぜ」と見下されているよう
な気分にもなる。そしてそうやってもらった本はだいたい本棚の肥やしになっ
ている。却下だ。
379 :
:2001/06/20(水) 01:27
じゃあ、ブックカヴァーはどうか。
その案もすぐに却下した。だいたいブックカヴァーほど鬱陶しいものはない。
そもそもいつも守山は本屋で付けてくれる紙のカヴァーですら外して読んで
いるではないか。
じゃあ、空手着。サイズが分からない。却下。
黒帯。そんなもの一本あれば充分だ。当然、却下。
あ、物じゃなくて食べ物なんかはどうだろ。食べてしまえば、後腐れもない
し守山は好き嫌いは少ない。
やめよう。修学旅行のお土産じゃあないんだから。
まあ、街に出れば何か見つかるだろう。
俺はそう考えて、口にいっぱいになった歯磨き粉と唾液をぺっと吐き出した。
--------------------------------------------------------------------------------
↑読んでないけどオリジナル?
381 :
:2001/06/20(水) 02:19
と考えたのが大甘だった。
街に出ると選択肢は無限に広がった。手始めに俺は天網駅周辺のデパートから
巡ったのだが。
服。帽子。マフラー。手袋。ハンカチ。ブローチ。ネックレス。指輪。時計。
髪留め。リボン。コップ。文房具。CD。インテリア。ゲーム。パズル。ジョ
ークグッズ………。
たっぷり二時間は見て回った俺は血糖値が低くなったのか、少し気分が悪く
なった。
382 :
:2001/06/20(水) 02:20
やっぱりプレゼント買うの、やめるかな。
自販機でホットコーヒーを買って飲みながら、俺はそんなことを考えていた。
無理して買うもんでもないだろ。
だいたい、プレゼントって何だ?
必ずクリスマスにはあげなくてはいけないものなのか?
義務なのか?
違うだろう。
喜んでもらいたいから、あげるんだろう。
そこで俺は首をひねった。
いや、それも何か違うような気がする。
383 :
:2001/06/20(水) 02:20
喜んでもらいたい、というのはかなり一方的でおこがましい。
そもそも他人の心の中は完全に覗けないんだし、喜んでもらえるプレゼント
なんて選べないかも知れないじゃないか。
それじゃあ、無難なプレゼント?
わざわざ無難なプレゼントなんて選ぶ必要がどこにある?
俺は首を大袈裟に横に振った。
いかんいかん。疲れてくると考え方が理屈っぽくなる。
俺は飲み干した空き缶をゴミ箱に放った。
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384 :
:2001/06/20(水) 02:21
待ち合わせ場所はJR天網駅北口二階コンコースの《時計》の下。
しばらくしてホームに繋がる階段から守山がその姿を現した。
「お待たせ」
守山は前回とほとんど同じ服装プラス、マフラーという格好だった。両手は
ポケットに突っ込んでおり、プレゼントなどを持っている様子はない。
まあ、それはある程度は予想していたけど。
「よう」
守山は一瞬だが、にこりと笑った。
385 :
:2001/06/20(水) 02:21
最近少しずつだが、笑ってくれる確率が増えたような気がする。
俺は守山の笑顔は好きだった。
「んじゃ、行くか」
守山はこくりと頷く。
俺達は並んで駅前通りを歩き始めた。冷たい空気を突っ切って俺達は揚々と
進む。守山は歩速が早い方なので、俺もあまり気を使わなくて済むので楽だ。
クリスマスにカップルで歩く。
相手が守山とはいえ、ちょっと嬉しい、実際。
一人で歩いている男達がたまにちらりと視線をやる。
自意識過剰かな。少しばかりの優越感。
386 :
:2001/06/20(水) 02:25
「どこのカラオケに行くんだ?」
ふいに守山が訊いてきた。
「ああ、このすぐ近くカラオケボックスだけど」
「ふうん」
そしてしばらくうつむいて何事か考えるようにして、
「何か採点する機能付きのカラオケというのがあると聞いたが」
と言った。
俺は目を丸くした。実に守山らしくない知識だ。
「ああ、あるけど? でも良く知っているな」
「守山が」
と続けかけたが、それはすんでの所で飲み込んだ。
387 :
:2001/06/20(水) 02:25
「自分がどれくらいのレヴェルか、確かめたい」
俺は右手を顔の前で振った。
「駄目駄目。あまり当てにはならないよ」
「本当か」
「ああ。基本的に一部一部の音程と言葉が合っているかどうかを判別するか
ら、曲間のシャウトとかハーモニーとかで勝手なことをやると減点されちゃう
んだ」
「へえ」
「だから、滅茶苦茶上手い人が三十点くらいだったりすることもあるんだぜ」
「そうか」
388 :
:2001/06/20(水) 02:25
するとまたしばらく何事か考えていたかと思うと
「何かハーモニー機能があるカラオケも有ると訊いたが」
と言う。
何だ。ずいぶん下調べして来たな、守山。
「ああ、確かにあるけど。誰に訊いたの?」
「美奈に訊いた」
「ああ、この前電話に出た妹さん」
「そうだ」
「妹さんは良くカラオケに行くんだ?」
「ああ。行っているみたいだ」
389 :
:2001/06/20(水) 02:25
うーん。電話の応対の感じからしても、どうも対照的な姉妹のようだ。
「ところで、ボイスチェンジ機能というのはどういう……」
こんな感じでカラオケボックスに着くまで守山の質疑は続いた。
カラオケボックスの中は当然のごとく暖かい。俺達は上着を脱いで適当にソ
ファの上に置いた。
守山は相も変わらず、女の子っぽくないワイシャツに、厚めのセーターを着
ていた。
俺は、弱冠、守山の胸の隆起が気になって、視線が泳ぐ。
「ん? どうした?」
守山は不思議そうな顔で俺を見る。
「いや、別に」
390 :
:2001/06/20(水) 02:26
俺は照れ隠しに曲目リストをぱらぱらとめくった。
今日はサザンで行こう。
俺はさくさくと曲を探し、じゃんじゃん曲を登録する。
それを横目で見ていた守山が
「おい、村田! 今、三曲くらいまとめて入れてだろ!」
「ん? そうか?」
「ほら、カウントが《3》になっているぞ!」
曲が鳴り始めていた。俺は素知らぬ顔で歌い出す。
いや、歌い出そうとした。
曲はいきなり止まった。守山が演奏停止ボタンを押したのだ。
391 :
:2001/06/20(水) 02:29
く。いつの間に操作を覚えやがった。
そして手早く割り込み操作で曲を登録させている。
「きさまぁ!」
「ふん。お互い様だろ」
守山は横目で俺をちらりと一瞥すると自分の曲を歌い出そうとした。
椎名蜜柑だ。また守山らしからぬ曲を。
しかしその曲はいきなりテンポアップを始める。
「な? なんだ?」
守山は当然のごとくあわてる。そしてそれを操っているのはやはりというか
なんというか、俺だった。
392 :
:2001/06/20(水) 02:30
俺はキー操作ボタンも駆使して守山に満足に一曲通して歌わせないと、すか
さず自分の曲を歌う態勢に入った。
しかし、曲が始まっていざ、歌い始めても俺の声はスピーカーから聞こえて
こない。
守山がマイクの音量をゼロにしたのだ。
こうして俺達の壮絶なバトルは延々続……。
続いてたまるか! せっかく金を払って来ているんだから。
数分後、汗だくになった俺達は取り決めを交わした。
1,曲は交代で一曲ずつ入れる。
2,相手が歌を歌っている時は邪魔をしない。
以上。
393 :
:2001/06/20(水) 02:30
これでようやく普通のカラオケになった。
俺は、ササン、C’Z、GLOY、ロルクなどを、
守山は宇少田ヒカル、椎名蜜柑、ドリガム、などを歌う。
ひとしきり歌いきって二時間近く経った時、フロントから残り五分のコール
を受けた。
さして普段から歌いまくっているわけでもない俺達はすでに喉ががらがらだ。
俺は後五分でラストを了承した。
「だけどさ、最後はどっちが歌うんだ?」
守山が訊いてきた。
394 :
:2001/06/20(水) 02:30
「順番で行くと俺だけど」
「いや、そうだけど、そうすると村田が一曲多くなる」
それくらい譲ってくれよ、と思いつつ俺はこの場は守山を立てる。
「守山、歌っていいよ」
「それだと私が一曲、多くなる」
じゃあ、どうしろって……
だが、俺はそこで妥協案がすぐ頭に浮かんだ。
「じゃあさ、最後はデュエット曲にしよう」
「え?」
「そうすれば不公平なしだ」
「ああ、そうだけど……」
395 :
:2001/06/20(水) 02:30
守山はそうは言ったが少し戸惑い気味だ。
実は言った俺も、戸惑っている。というか言ってから後悔していた。
守山と俺がデュエット? またまた信じられない構図だ。
ぷ。
だが、一度言葉に出してしまったものは仕方がない。前向きに検討していか
なくては。
「どんなデュエット曲があったっけ」
俺は曲目リストをめくり、歌えそうな歌を読んだ。
「『銀座の恋の物語』」
「中学生が選ぶ曲か?」
すかさず守山からツッコミが入った。
396 :
:2001/06/20(水) 02:46
「『カナダからの手紙』」
「……村田、なんか趣味がオヤジくさいぞ」
悪かったな。お、これならどうだ。
「『Grateful day』」
「ごめん、トラゴンアッシュってあまり知らないんだ」
「『シャララ』」
「知らない。いつの歌だ」
失礼な。ササンだぞ。
「『世界中の誰よりもきっと』」
「ああ、それなら、なんとか……」
397 :
:2001/06/20(水) 02:46
「古くないか、これだって」
「『カナダからの手紙』よりはましだろ」
そりゃ、そうか。というか、これ以上うだうだ考えていると、時間がどんど
ん無くなっていく。俺は手早く、曲を入力した。
曲が始まった。
守山のパートからだ。あまり慣れた歌ではないのか少しぎこちない。
次は俺のパート。やはり、あまり得意な歌ではないので、ちょっと歌いづら
いが、それでもなんとか無難にこなす。
そしてサビ。
ここでハモる。俺は出だしを合わせるため、守山の方を見た。
守山も俺の方を見ている。
398 :
:2001/06/20(水) 02:46
目で息を合わせる。身体でタイミングを取る。よし。出だしは上手く合った。
そしてハモりも思ったより上手く行った。結構、俺のダミ声と守山の高い声は
マッチしていて歌っていて気持ちよかった。サビの後半でかなり高い場所があ
るが、そこはおとなしく守山にまかせた。
そしてまたお互いのソロパートに戻り、また一緒に歌うサビの部分。
俺達はまた目を合わせる。
俺はそこで我に返った。何だ。俺は守山と見つめ合って一体何をやっている
んだ。 俺は急に照れくさくなって視線を逸らせた。
それに歌詞の中とはいえ、《愛している》だのと口に出すのは恥ずかしい。
そう自覚し出したとたん、俺の歌は曲から外れだした。
守山はそんな俺を不思議そうな顔で見ながら、きちんと自分とパートは貫徹する。
俺の方はというとそのまま結局最後まで軌道修正出来ずそのままカラオケは
終了した。
399 :
:2001/06/20(水) 02:46
--------------------------------------------------------------------------------
その後、ゲーセンに行って、パンチングマシンで守山の実力を垣間見て顔面
蒼白になった後、駅前のマックに入って軽く食べて外を出たときには空はうっ
すらと暗くなり始めていた。
俺達は新天網駅に向かいながらとぼとぼと歩いた。
「天網市ではホワイトクリスマスの可能性ってほとんどないらしいな」
守山がすでに星が瞬き始めている空を見上げながら言った。
400 :
:2001/06/20(水) 02:47
「へえ。守山でもホワイトクリスマスなんてこと、考えるんだ」
俺が何の気無しにそう思ったまま言うと、守山はたちまち不機嫌になった。
「悪かったな」
「いや、別に悪いなんて言ってないじゃん」
「いいや。今のは明らかに侮蔑の意味が込められていた」
「違うって。どちらかというと感嘆の意味の方が込められていたんだって」
「ふん」
守山はそっぽを向く。
でも、何だかんだ言って、良く話すようになったよな。良い傾向だ。
401 :
:2001/06/20(水) 03:11
俺は一人頷く。
ん? 何だ? 良い傾向って。
守山が良く話したからって、俺が何で喜ばなくてはならないんだ。
俺は一人、首を横に振る。
「どうした? 村田」
守山がそんな俺に気付き、不思議そうに見る。
「いや、別に」
そんなこんなで俺達は新天網駅に着く。
俺は守山が券売機でキップを買っているのを横目で見ながら、ジャンバーの
懐の中で隠し持っていた包みを握りしめて、
どうしようか
と思案していた。
402 :
:2001/06/20(水) 03:11
プレゼントは結局、買っていた。
一応、ブランド物のスポーツタオル。
このくらいなら、貰っても負担にはならないし、困る物でもないし、なによ
りスポーツをやっている守山には実用的だろう。
だが、俺はこの期に及んでプレゼントを渡すべきか渡さざるべきか悩んでいた。
どうやら、守山はプレゼントを用意していないみたいだし、ここで渡しても
守山の重荷になってしまうのではないだろうか。
おまたせ、とでも言うかのように軽く手を上げて、キップを買って戻ってき
た守山は俺の表情を見て首を傾げた。
403 :
:2001/06/20(水) 03:11
「どうした、村田?」
「いや」
と言いかけて、俺は懐の中の包みを更にぎゅっと握る。
ここで、渡さないで、どうする!
いや、渡さなくても、所詮スポーツタオルなんだから、自分の家で使えるじ
ゃないか。
……。
莫迦か。俺は!
404 :
:2001/06/20(水) 03:11
俺は冷静に自分の心をトレースしてみた。
俺が今、素直に思っていること。
余計な虚飾を剥ぎ取り、それだけを考えてみた。
決心がついた。
俺は織田信長の草履なみに暖まったプレゼントをジャンパーの懐から取りだ
し、守山の前に突きだした。
「守山、これ」
守山は目を丸くした。
「何だ。これ?」
「いや、その一応クリスマスだからさ」
「クリスマスだから?」
……。
405 :
:2001/06/20(水) 03:12
やっぱり説明しなくてはならないのか。
「つまりクリスマスプレゼントってやつだ」
「私はキリストじゃないし、誕生日でもないぞ。貰ういわれはない」
「クリスマスは付き合っている相手にプレゼントを上げるというのが……」
「決まっているのか?」
「いや、決まってないけどさ……」
俺は顔を上げた。そしてしっかりと守山の目を見た。
「……早い話が、あげたいんだな。俺が、守山に」
守山の顔は一瞬にして真っ赤になった。そして怒り出す。
「な、なぜ!」
「いや、その、何でだろうね」
406 :
:2001/06/20(水) 03:22
うん。何でだろう。俺が俺に訊きたい。でも、これが素直な気持ちだ。そし
て万人がプレゼントを人に上げる理由って結局はこれなんじゃないだろうか。
守山は怒った顔のまま、しばらく俺から視線を逸らして呻いていたが、やが
て奪い取るように俺からプレゼントの包みを受け取った。
「そういうことだったら、頂く。あ、ありがとう」
守山は目を逸らしっぱなしだった。
俺はようやくほっとした。肩の荷が下りたような気分とはこのことか。そし
てその肩の荷はたぶん、守山に移ったに違いない。
407 :
:2001/06/20(水) 03:22
「正月はどこか行く? 初詣でも」
楽になった俺はそう話題を振る。
「すまん。暮れから七日までは家族で旅行に行かなくちゃいけないんだ」
「あ、そう」
成田、三上に引き続き守山までもがいなくなるのか。学校が始まるまでの
退屈な日々を想像して気が遠くなりそうだった。
「土産、買ってくるよ」
守山はそう言ってにこりと笑う。
話が途切れた。
そろそろ潮時かな。
408 :
:2001/06/20(水) 03:22
「じゃあな、守山。旅行、気を付けろよ」
そう言って改札口で別れようとした時、
「あ、村田。待った!」
と守山が引き留めた。
俺は振り返る。
「あ、あのさ」
守山は何を緊張しているのか、身体を小刻みに動かして、少しどもりながら
言葉を続けた。
409 :
:2001/06/20(水) 03:23
「貰ってばっかりだと、気が収まらないんでさ」
守山は自分の首に巻かれていた白いマフラーをふわっと解く。
そして俺にそれを無造作に差し出した。
「これ、やる」
「え? これ」
「私が使った後で悪いけどさ。一応、買ったばかりだから」
「いいよ、気を使わなくて」
俺は一応、断った。
「いや、気なんか使っていない。その、私も」
守山はじっと俺の目を見た。
「村田に、あげたいんだ」
そう、あの透き通った瞳で。
410 :
:2001/06/20(水) 03:23
俺はその目を見つめ、そして素直に受け取った。
少し目が粗いそのマフラーは白は白でも微妙なグラディーションが付いていた。
「ありがと」
俺がそう言うと守山は更に居心地が悪くなった様になり、
「それじゃ、またな」
と言って何かに急き立てられる様に駅のホームへと消えていった。
俺は守山の姿が完全に見えなくなってからそのマフラーを首に巻いた。
守山の髪と同じ匂いがした。
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なんだこりゃ?
オリジナルストーリーを書き込んでる君、
万が一にも誤解してるとアレだから言っとくと、
ぜんぜん面白くないよ(藁
恋人レッスン
ムリョウとは何の関係も無いが、これはこれでいい作品
だと思うよ。
でも敢えて言うなら、句点が多いのが少し気になるね、
某スレをあげてる人達にも見られる傾向なんだが。(w
で、ナユタたんは眼鏡君と制服君どっちが好きなんだ!?
415 :
:2001/06/20(水) 11:13
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1月9日 登校の仕方
退屈ながらも短いようでやっぱり短かった冬休みが終わり、今日が三学期の
始業式だった。
俺は定期が切れていたのを良い理由にしていつもと違う通学路を辿った。
やはりいつも同じ通学路だと飽きるので時々、とりかえるというのが、俺の
いままでのパターンだったからだ。
416 :
:2001/06/20(水) 11:13
ちょっと照れくさかったが守山からもらったマフラーは一応巻いていった。
滅茶苦茶寒かったというのがその理由の一つなんだが、まあ、既製品だし他人
に―――特に成田と三上―――冷やかされることもないだろうと思ったからだ。
西天網駅に着いて、電車を乗り換えようとしてホームを歩いているとふいに
一人の女の子が俺の顔をじろじろ見ているのに気が付いた。
俺はその子の顔を見返す。
くりくりとした目。丸っこい顔。赤いリボンで留めたポニーテール。身長は
かなり小さく百四十五センチくらいだろうか。可愛い感じの女の子だった。身
に纏っている制服から考えて、私立のS学院の娘と判断した。判断したは
いいが、見知った子ではなかった。
417 :
:2001/06/20(水) 11:13
しかしその見知らぬ子は物怖じせずに俺の方につかつかやってきて頭を下げる。
「おはようございます。村田さん」
「え?」
俺の頭の中はハテナマークでいっぱいになった。
何で俺の名前まで知っている!? 俺ってひょっとしてS学院で有名なのか?
ヒーロー?
一瞬でそんなことを考えた俺はやはり大莫迦ものだろうか。
その子はにっこり笑って言う。
「いつも姉がお世話になっています」
「え? ああ!」
418 :
:2001/06/20(水) 11:13
そこまできてやっとピンと来た。
「守山の妹か!」
「ぴんぽーん。大正解!」
その子は嬉しさを全身で表現する。何て姉とは対照的な妹なんだろうか。姉
の百倍は感情表現が豊かだ。
「ええと、美奈ちゃん、だっけ」
「はい、S中学一年です。村田さん、この路線でしたっけ? 確か記憶では
姉と同じだったはずですが」
「ああ。定期が切れたからちょっと通学路変えてみたんだ。美奈ちゃんは?」
「いつも、これです。ああ、村田さん、マフラーして下さっているんですね?」
「え? ああ。ま、一応な」
「姉の拙い技術でやっとこしらえたマフラーなんですよ、姉も喜びますよー。
ほら色が段々変わっているでしょう?」
419 :
:2001/06/20(水) 11:14
「え? え?」
何? 拙い技術って? こしらえたって?
「これって白い毛糸を選んじゃったからなんですよ。だから私がもっと色の
濃いのを選んだ方が良いって言ったのに」
毛糸を選んだ?
「でも初めてにしては上手いでしょう。目なんかきっちり落とさずに編んで
いるし、ぱっと見、初心者が編んだとは思えませんよね。姉、性格が几帳面だ
からこういうのって合っているみたいです。もうやりだすと徹底的なんですから」
「手編み!? 守山の!?」
俺の驚いたような顔を見て、美奈ははっと気が付いたかのように口に手を当
てた。
420 :
:2001/06/20(水) 11:15
「やばっ。言っちゃまずかったかな」
俺はマフラーを首からほどいて目の前で広げた。言われてみれば既製品とは
違う微妙な不揃いさがあるような。だが、普段、手編みのマフラーなんぞ、し
たことのない俺には区別なんかつくわけがない。
「一ヶ月も前から始めていたんですよ。クリスマスぎりぎり間に合ったって
喜んでいたんです」
「じゃ、じゃあさ、あの電話の『クリスマスの定義』発言は何だったわけ?」
すると美奈はぺろっと舌を出した。
「素直じゃないでしょう。村田さんから電話来るまで散々そわそわしていた
癖にいざ、電話を取ったらああですよ」
なんてこった。
421 :
:2001/06/20(水) 11:15
じゃあ、まるでプレゼントなんか用意していないような振りをしていた癖に、
本当は一ヶ月も前から準備していたんじゃないか! きったねえ。
「姉って、絶対本音を喋らない性格ですからね。なんだかんだ言って結構イ
ベント事は好きなタイプなんですよ」
やられた。薄々そんな気はしていたんだけど。だが、自分が思っていたより
守山の見方を軌道修正する必要性がありそうだ。
その時、東京方面の電車が進入してきた。
「あ、いけない。私、この電車に乗らなくちゃいけないんです」
電車は徐々に減速し、そしてやがて止まり、中から多量の人間を吐き出す。
美奈は少しあわて気味で深々と頭を下げた。そしてぴょこんと電車に飛び乗る。
「それじゃ、失礼します」
「じゃあね」
422 :
:2001/06/20(水) 11:16
と言いかけて、そこで俺の頭にある一つの疑問が湧いた。ささいな疑問なん
だが、そこで訊かないとその日一日、気分が悪くなるような気がしたのだ。
「ところで、さ。美奈ちゃん、一つ訊きたいことがあるんだけど」
「はい。なんでしょう?」
「何で俺の顔知っていたの?」
美奈は肩をすくめた。
「さあ、どうしてでしょうね!」
電車の扉がタイミング良く閉まった。
俺をホームに取り残したまま、にこにこ顔の美奈を乗せて電車は実に気持ち
よさそうに走り去った。
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423 :
:2001/06/20(水) 11:50
第四話 彼女の部屋での過ごし方
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「ところでさ!」
「な、なんだよ!」
守山那由多に突然、脈絡無くそう話を切り出された俺は、吃驚して思わず飛び
上がった。
いや、マジで。
ノーガードでよそ見をしていたボクサーが顔面にストレートを食らったよう
なもんだ。
424 :
:2001/06/20(水) 11:50
ここは学校から《北天網駅》との中間点。つまり通学路、学校からの下校
の途中だ。
学校では、とある二人組の陰謀のせいで《なりゆき公認カップル》になって
いるので、最近は二人でいても何にも言われない。
そんな訳で一緒に下校する頻度が結構高くなっている。
ただ登校の方は別々だ。
朝が苦手な俺が、とてもじゃないけど時間に合わせられないのだ。
この前ふと思って指を折って数えてみると、最近は五日中三日は守山と帰っ
ている計算になる。
425 :
:2001/06/20(水) 11:50
そのせいか成田なんかひねて
「あーあ、どうせ村田は、俺らと遊ぶより、守山と遊ぶ方を選ぶんだもんな」
と、訳の分からないことを言い出していたりする。
「あの《鉄仮面》と一緒に帰って面白いの?」
とも訊かれる。
でもこれが結構、面白いのである。
いや、面白い、というより楽と言った方のが良いのかな。
守山は基本的に気を使って話をするタイプではない。言いたいことを朴訥に
そのままの言葉で吐き出すタイプだ。
その為か、対する俺もあまり気を使って話さなくて済む。
滅茶苦茶、楽なのである。
426 :
:2001/06/20(水) 11:51
男友達と付き合っているのと大差ない気軽さで話が出来るのだ。
話の呼吸が俺と性に合っているのかも知れない。
話していて、疲れない。
守山の方もそんな感じらしい。
それに最近、守山は良く笑うようになってきた。
この守山の無防備な笑いが見たくて一緒に下校しているってのもある。
笑う瞬間は、普段、鉄の鎧に覆われた守山の心が外気にさらけ出される瞬間
だ。
俺に対して守山がそれを見せてくれるのは可愛いと思うし、素直に嬉しい。
そう言う訳で最近、守山と良く下校している。
427 :
:2001/06/20(水) 11:51
あんまり深い意味はない。
ただ、一緒に居て嫌な存在じゃない。それだけだ。
今日もそういう自然なシチュエーションだった。
そんなとき、守山が突然、話の流れを無視するかのようにいきなり「ところ
でさ!」と話を切り出したのだ。
俺でなくてもびっくりすると思う。
「なに?」
俺は胸の動悸を抑えながら聞き返した。
「あのさ、明日の日曜日なんだけどさ……」
守山は一度言葉を止めて、何かを飲み込むかのように息を吸い込んだ。
「……暇か?」
428 :
:2001/06/20(水) 11:51
お? まさかデート? 守山からのお誘いは初めてだ。
「ああ、たぶん暇だけど」
俺は勿体つけて言う。はっきり言って、俺は年中、暇だ。
守山は俺のその言葉を咀嚼するかのように頷いて、そして丁寧に言葉を吐
き出した。
「明日、空手の試合に来ないか?」
がくがくがく。
俺の気力メーター、大幅減少。
なんて色気のかけらもないデートなんだ。というかこれはデートのお誘いな
のか?
429 :
:2001/06/20(水) 11:51
「それって何? 誰が出るの? 佐竹とか八巻とか有名人が来るの?」
「違う、違う」
守山は右手をぶんぶんと顔の前で振る。
「じゃ、なに」
守山は少し恥ずかしそうにうつむく。
「わ、私が出るんだ」
「ふうん、そう」
と言ってから俺の脳がその言葉の意味を演算終了するまで、たっぷり横断歩
道の信号が青から赤に変わる余裕があった。
………。
430 :
:2001/06/20(水) 12:17
「なにぃ!」
今度は守山が驚いた。
「何だ、急に」
「守山が試合に出るの? 闘うの?」
「違う、違う」
守山は両手を大袈裟に振った。
「《試合》っていっても二種類あってさ、村田が想像している様な一対一で
闘う試合《組手》と、規定の型を演武してその完成度を競う試合があるんだ。
私が出るのはその《型》の方」
「なんだ。そうか」
431 :
:2001/06/20(水) 12:17
俺はほっとため息をついた。
例え守山とはいえ、自分の知っている人間が誰かに殴られたり、蹴られたり
するのは見たくなかったからだ。絶対、いい気分はしないと思う。
「どうした? 来ないのか?」
俯いて考え事をしている俺を見て不安に思ったのか守山はそう訊いて来る。
迷うことはない。当然、行くつもりだ。空手の試合なんて間近で見た事がな
いので、かなり興味がある。それに守山が出るというなら尚更だ。だが、俺は
即答するのもなんか悔しいので多少勿体つける。
「うーん。どうしようかなあ?」
「え?」
432 :
:2001/06/20(水) 12:17
守山は置き去りにされた子犬のように心細そうな目で俺の顔を覗き込む。
俺は心の中でほくそ笑んだ。
相手を誘って、その答えが返ってくるまでの時間って、嫌な時間なんだよな。
分かる、分かる。
ところで最近、ようやく分かったのだが、守山って良く言われる程《鉄仮面》
ではない。
慣れた相手だと、ころころと猫の目のように表情が変わる。ただ、その変化
度が他の人間と比べると驚くほどわずかであるというだけ。
最近、俺は一緒にいる時間が長いのでそれが分かってきた。守山の表情の変
化を読みとるにはその《瞳》と身体の雰囲気で読みとらなければならない。
433 :
:2001/06/20(水) 12:17
「嫌ならいいぞ。村田もそんなに暇じゃないだろうから」
守山はつんとそっぽを向くとそう言い放った。
あはは。すねている、すねている。
「行くよ。行くって」
「本当か?」
守山の顔が一瞬、花が開いたようにほころぶ。出現頻度がかなり低いこの表
情は要チェックだ。この瞬間の守山の顔は本当に可愛くて綺麗だ。
こんなことは当然のことながら口に出したことは一回もないが(恐らく未来
永劫口に出すこともないだろうが)、お世辞でもないし、おのろけでもない。
これは真実だ。
434 :
:2001/06/20(水) 12:17
「じゃあさ、明日、試合が朝十時からだからさ………」
守山は堰を切ったように待ち合わせ場所をまくし立てる。
俺はそれを苦笑いしながら聞いていた。
たまには向こうから誘われるってのも悪くない。
--------------------------------------------------------------------------------
435 :
:2001/06/20(水) 13:47
荒してる奴のPCにハッキングしても犯罪じゃないよね?
436 :
小説他でやれよ:2001/06/20(水) 13:53
今ビデオ見た。
最初の中学生は背伸びしたいものだとか、めがね君のすれたせりふ。
あれだね。思わずにやりとしてしまうようなアニメやね。
先生の活躍もよかったし。
自分は今一番楽しみにしているよ。
ただ、超現実的な表現や人間を期待してみている人には合わないね。
そういう人は無理してみなくてもいいんじゃないの。
といいつつも、念力やら、銀河連邦やら現実的ではないけど。
437 :
名無しさん:2001/06/20(水) 14:05
弁当のおかず交換なんかかなりニヤリとしたね。
そういう思い出のない寂しい奴には全然面白くないと思うけど。
438 :
:2001/06/20(水) 14:19
「コロッケとたまごやき交換っと!」
さもあたりまえのように交換するめがね君に好感(逝
439 :
age:2001/06/20(水) 14:21
440 :
名無しさん:2001/06/20(水) 14:24
441 :
中学生のおぱーい:2001/06/20(水) 14:26
最初は不思議少女系と思われていたナユタン
最近は遊ばれまくってますね。まじめキャラがいじられているとこんなにも面白いのか、
「なでしこ」のお下げの女もこんな感じなのですか?
442 :
河童がわらた:2001/06/20(水) 14:28
443 :
:2001/06/20(水) 14:32
444 :
名無しさん:2001/06/20(水) 14:39
未来の話だから、発育も良くなってると考える。
445 :
:2001/06/20(水) 15:28
金髪外人教師たん(;´Д`)ハァハァ…
446 :
:2001/06/20(水) 15:35
金髪外人って無料のねえちゃん?
教師じゃねーって
447 :
:2001/06/20(水) 15:37
あの赤組応援団長の彼女は一体どういう活躍をしたんだ?
コスプレぽかったが
448 :
:2001/06/20(水) 16:06
>>446 知ってるよ。 朝礼台に並んでなかった?
449 :
:2001/06/20(水) 16:08
あーいたような気がする。
担任の教師がインパクトあるのに
女の先生はあまりなかったな
450 :
:2001/06/20(水) 16:08
外人の
451 :
:2001/06/20(水) 16:11
早朝の空気は凍てついたように透き通っていた。
俺は白い息を吐きながら、バスを降りる。
ここは天網アリーナ。ここで空手の試合があるらしい。
おそらく関係者か出場者だろうと思われる人々がその入り口に次々と吸い込
まれていく。
入り口の所にある立て看板を見る。
《W流空手道連盟第二十三回総合大会》
《W流空手》というのは守山がやっている空手の流派の名前だ。この前、訊
いたのだが寸止めが基本の流派らしい。
452 :
:2001/06/20(水) 16:11
俺はその立て看板を横目に入り口を通り抜けていく。
入り口に受付があったが、そこも素通り。
別に入場料や、入場資格があるわけでもない。俺はどうどうと場内に進入す
る。ただ、受付のところに居たいかつい顔のアンちゃんに睨まれたのが気にな
ったけど。
会場に入る。
意外に観客席に人がたくさんいる。おそらく出場者の知り合いや家族なんだ
ろう。子供連れが結構多い。
試合会場はビニールテープで何等分かされ、いくつかのコートが出来ていた。
俺は目を細めて守山の姿を探す。
453 :
七誌:2001/06/20(水) 16:13
454 :
:2001/06/20(水) 16:16
その時、ふいに誰かが俺の肩を叩いた。
俺は叩かれた瞬間は多少驚いたが、こんなところで俺の肩を叩く人間は一人
しかいないと瞬時に判断し、ゆっくりと振り返る。
「村田、遅かったな。来ないかと思ったぞ」
守山は少し照れながら言った。
俺は間抜けにも口をぽかんと開けながら、その姿を上から下まで眺めた後、
また下から上まで視線をなぞった。
空手着姿の守山。真っ白い道着が目に眩しい。
精悍でちょっと格好良いのが悔しかった。
455 :
:2001/06/20(水) 16:16
「なんだよ。じろじろ見るな」
守山は居心地悪そうに身体を揺する。
「いや、何だかんだ言って守山の空手着姿って初めて見るからさ」
俺は自分の心情を隠すかのようにそう言う。
「まあいいや」
守山はかぶりを振る。
「もうすぐ始まるんだ。あ。私は第三会場。こっちだ」
守山はどんどん先に行ってしまう。
俺は所在なさ気に着いていく。
「お、おい。俺、ここに居ていいのかよ。部外者だぜ」
456 :
:2001/06/20(水) 16:19
小説君
マジで雨材よ
ホントに熱心だね。気持ち悪いくらいに
457 :
:2001/06/20(水) 16:21
マジで登校拒否のひきこもり?
458 :
:2001/06/20(水) 16:22
一階の会場にいるのは、そのほとんどが空手着を着ている人間ばかりだ。
たまに私服を来ているのがいるかと思えば、それは審判か先生のどちらかだ。
「大丈夫」
守山はそう軽く言ってくれる。
本当かよ。道行く人々にじろじろと睨み付けられる。
やがてその第三会場とやらに着いた。会場にいるのがほとんどが女性だった。
なるほど、女子だけの《型》の試合なのか。考えたら当たり前だな。
俺が守山の隣でそんなことを考えていたら、三人組の女子がとことこと、
興味深そうな目でこちらに近寄ってくる。全員空手着に身を包んでいる。
「守山せんぱーい!」
459 :
:2001/06/20(水) 16:22
どうやら守山の道場での後輩の様だ。
「なんだ」
守山はそう冷静に応対した。《鉄仮面》もこういう時は凛々しく見えるから
不思議なものだ。するとその中の一人がわざとらしく手を上げて守山に質問す
る。
「あのぅ、そちらの方はどなたですかあ?」
「え?」
守山は思いも寄らぬ質問をされたのでかなり戸惑っている。
俺の方もいきなり話が振られたので戸惑った。
「ああ、こいつは村田始だ」
守山は俺を紹介した。
460 :
:2001/06/20(水) 16:22
しかし初対面の人間に「村田始だ」と紹介しても何者なのか分からないの
ではないか?
それに《こいつ》はないだろう《こいつ》は。
「ひょっとして彼氏ですかあ?」
きゃっきゃっ言いながら女の子達はまるで珍しい動物でも見るかのように好
奇心に満ちた瞳を俺に向けた。
「ばっ!」
守山は真っ赤になって怒った。
「莫迦なこと言ってないで、アップしてろ!」
「あ、否定しないところがあやしー」
「村田はただのクラスメイトだ」
461 :
:2001/06/20(水) 16:23
ちらりと俺の方を見て守山はそう言う。
「なんで、ただのクラスメイトが守山先輩の試合を見に来るんですかあ?」
三人組の追求は激しい。
「私が誘ったからだ」
守山も律儀に答えなくてもいいのに……。
「一人だけ?」
「い、一番親しいからだ」
「やっぱり、彼氏だあ!」
きゃああ!!
と楽しそうに女の子達は奇声上げる。
そして
ぐ。
と守山が詰まった。
462 :
:2001/06/20(水) 16:23
ほら、真面目に受け答えするからだ。
「アップしろと言っているだろ! もう時間がないぞ!」
守山は苦し紛れに話を逸らす。かなり見え見えだ。
「はあい」
三人は叱られてもちっとも堪えた素振りを見せずに、くすくす笑いながら会
場の端の方に去っていく。時折、俺の方を盗み見て楽しそうに笑いながら。
「全く」
守山は嘆息した。
「後輩?」
「ああ、困った奴らだ」
そう言って嬉しそうに後輩達を見送る。
463 :
:2001/06/20(水) 16:23
こちらの道場では後輩から割と人望があるらしい。おまけにちゃんと会話を
している。
学校では全く、見られない一面だ。
そんな俺の視線に気が付いたのか、守山は戸惑ったように問う。
「なんだよ」
「いや、別に」
俺は素知らぬ顔でとぼける。
「だからじろじろ見るなって。調子が狂う」
守山はそう言ってぷいと顔を背け、会場の方へと一人で歩いて行った。
--------------------------------------------------------------------------------
464 :
:2001/06/20(水) 16:24
うぜー
465 :
:2001/06/20(水) 16:28
空手の《型》は何種類かある。
そしてそれは難易度が違う。
簡単なのはピンアン初段やピンアン二段という型。
難しいのはセイシャンやチントウ等。
これは見ている内に分かった。そしてその難易度別に試合をするらしい。
試合は一度に二人ずつ《型》を演じ、それを審判たちが評点する。
そして守山はチントウのグループに居た。
466 :
n:2001/06/20(水) 16:28
ホントに天然なのか
ネオむぎちゃみたいにならねばいいが、
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
475 :
:2001/06/20(水) 16:35
「大丈夫か?」
俺は声をかけた。
「ああ。とりあえず」
だが、そうは言いつつも一人では歩くのもままならないようだ。
守山の側で難しい顔をしている男、守山の道場の先生は俺に気づき、口を開
いた。
「あ、キミ。守山君の友達かい?」
俺は突然話しかけられたので多少緊張気味に首を縦に振る。
「それじゃあ、申し訳ないのだが、守山君を自宅まで送り届けてくれないか?
彼女一人では歩けないし、私もここを離れる訳にはいかないのでね」
俺はその先生の目を見たまま、頷いた。
476 :
:2001/06/20(水) 16:40
荒しのPCにハッキングしていいですか?
477 :
:2001/06/20(水) 16:40
破壊していいですか?
478 :
:2001/06/20(水) 16:41
個人情報を流していいですか?
479 :
.:2001/06/20(水) 16:42
コピペの人物の名前を変えただけにせよ、ある意味感心するよ。
ハァ…
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
485 :
:2001/06/20(水) 16:47
頼んできます
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
501 :
^:2001/06/21(木) 02:50
ムッキ〜(`□´)
どういう生活しとるんじゃこいつは!!
502 :
プー:2001/06/21(木) 03:23
村田うぜぇ〜
消えろぉ〜
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
509 :
:2001/06/21(木) 07:42
510 :
向こうに書く気もないが:2001/06/21(木) 07:46
しかし現実問題として、もうここは機能しないだろ。
昼日中から夜中まで小説コピペ貼りまくるヒッキーのせいで。
友達いねぇ奴は、人サマに迷惑かけねえでサッサと自殺しろよ。
511 :
:2001/06/21(木) 08:16
>>510 「重複スレ禁止」のガイドライン、怠惰な削除人のせいで崩壊したね。
前例が1個できちゃったからもう終わりだ。
重複立てても本スレ荒らせば自分が本スレになれる。
>>511 あんたがそう思い込むのはあんたの勝手。
オレはそうは思わない。
俺もそうは思わないし、
>>511みたいなことを
ここで言っても百害有って一利無しだと思う。
小説コピペ厨房と一緒に死んで欲しい。
514 :
:2001/06/21(木) 10:56
あらしくんはID制の導入を謀っている、共和国の連中だ
515 :
:2001/06/21(木) 12:38
513みたいな知ったかくんをいじめるのも2ちゃんの醍醐味だね
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
538 :
当スレッド511による"削除"依頼:2001/06/21(木) 16:08
>>★脱アニオタBS2【ムリョウ】スレッドその2
>>
http://salad.2ch.net/test/read.cgi?bbs=anime&key=992087369&ls=50 >>意味不明どこかの小説連続投稿による議論の妨害
>>467−474
>>480−484
>>486−496
>>496−500
>>503−508
>>颯爽の削除と対応を願います。
>>ひどすぎます。二週間近く昼夜問わず、連続文字の書き込み。
>>気味がわるいくらいの粘着くんです。これだけ嫌がられてもまともな返答も無く、黙々と書き続けられると不気味
>>としか言いようがない。入れ揚げてるのかなんか怨念があるのか、
>>前例が1個できちゃったからもう終わりだ。
>>重複立てても根気よく荒らせば本スレ荒らせば自分が本スレになれる。
>>削除人さに責任はありませんが、対応しない削除人さんにも不満が出ています
>>アニメ板にこれだけの粘着君がいるなんてはずかすー
「颯爽の削除と対応」「入れ揚げてる」「根気よく荒らせば本スレ荒らせば」
「削除人さに責任はありませんが(←方言?)」「はずかすー」等、よほど
興奮していてまともな日本語を使えなかった模様。
お前の方がはずかすーよ(藁
539 :
:2001/06/21(木) 16:22
依頼した奴は1
540 :
:2001/06/21(木) 16:42
いちいち報告して粋がっているお前も、十分恥ずかしいと思ったよ。
541 :
どうでもいいけど:2001/06/21(木) 17:49
いつの間にか別の小説になってねえか?(笑
542 :
:2001/06/21(木) 17:51
543 :
:2001/06/21(木) 17:52
俺は511だが、494も538も俺じゃない
544 :
:2001/06/21(木) 18:20
心の底からどうでもいいよ、そんなこと。
545 :
:2001/06/21(木) 18:28
546 :
:2001/06/21(木) 19:06
この粘着あらし君に名前をつけてやろうよ。
さしずめ こもり小説くんってとこか
実は複数存在してたりして。>こもり小説くん
548 :
:2001/06/21(木) 23:59
小説こもりん
549 :
^:2001/06/22(金) 00:41
550 :
:2001/06/23(土) 16:21
551 :
:2001/06/23(土) 17:11
小説厨は死んだのか?
来ないなら来ないで気になるな(藁
藪をつついて蛇を出す。
寝た子を起こすな。
結構楽しみにしてたのに。そんなの私だけ?
小説嫌だったら無視してTVの話をしようではないか。
一応sage進行しているみたいだし。
こんな事書いたら増長させるかな。
もう来ないよ。
飽きたんでしょ。
556 :
:2001/06/24(日) 11:33
557 :
小説厨:2001/06/25(月) 07:48
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧_∧ <荒らしてやめてほしかったら
( ´_ゝ`) \オレのケツを舐めな!
/ \
/ /\ / ̄\
_| ̄ ̄ \ / ヽ \_
\ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \__)
||\ \
||\|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| ̄
|| || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
|| ||
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
574 :
風の谷の名無しさん:2001/06/25(月) 10:41
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
589 :
↑ :2001/06/25(月) 18:26
もうライフワークになっとるね(藁
>>574 向こうが荒れていないのではなく、誰も向こうを
荒らしていないだけだと言う事に気付けよ。
どれだけこちらを荒らそうが、向こうが本スレに
なる事は絶対に無い。
592 :
:2001/06/26(火) 17:21
--------------------------------------------------------------------------------
その日、俺は風邪を引いた。
朝、起きたときは三十八度の高熱だった。
当然のごとく頭は重く、顔は熱っぽく、吐き気がするので学校は休んだ。
皆勤賞を狙っているわけでもないし、熱を押してまでも学校に行くほど学校
が好きなわけでもない。
俺は風邪薬を飲んでその日は寝ていた。
午後四時にもなると薬が効いたのか、それとも身体の回復力が勝ったのか、
593 :
:2001/06/26(火) 17:21
ほぼ完全復調した。
ともかくさすがにずうっと寝転がっていたので身体の節々が痛くなっていた
俺は、起きあがりTVゲームをやったりギターを引いたりとして、学校がある
日に休むという背徳感を思う存分に味わっていた。といっても室内でだが。
しかしそれも次第に飽きてくる。
あくびをした。少し息苦しい。
ずっと締め切りだったせいで部屋の空気が澱んでいるのだ。
俺は部屋の空気を入れ換えるために立ち上がり、窓を大きくがらと開けた。
新鮮な空気とともに寒気が室内に侵入してくる。
次第に部屋の中は寒くなってきた。だが、空気が入れ替わるまでは我慢しな
594 :
:2001/06/26(火) 17:21
くては。
これくらいでいいかな。胸いっぱいに新鮮な空気を吸い込んだ俺は、窓を閉
めかける。
その時、俺は目の端に信じられないものを見た。
寒風吹き荒ぶ中、俺の家の前でたたずむ一人の女学生。
野暮ったい眼鏡とおさげ。
「守山ぃ!」
俺は思わず声をあげる。
守山は俺の声に気付き、顔を上げた。
「何やってんだよ、そんなとこで!」
595 :
:2001/06/26(火) 17:22
守山は戸惑ったように口を開く。
「いや、その、大事な。連絡事項の。プリントが。渡さなくちゃと……」
なんだか説明が要領を得ない。
「そんなところに突っ立ってないでさ、中に入れよ」
「良いのか?」
「良いも悪いもないだろうが」
俺は窓を閉め、寝間着姿で階下に降りていく。そして玄関の扉を開けた。
そこには寒そうな格好の守山が立っていた。
「お邪魔する」
守山はそう言って俯いたまま入ってきた。
596 :
:2001/06/26(火) 17:22
「あらあら、どなたかしら?」
台所からどたどたと重い足音と共にそんな声が聞こえてくる。
俺は舌打ちした。
お袋だ。
お袋は守山の姿を見て目を丸くした。
「あら。女の子なの?」
「は、はじめまして」
守山はほとんど目も合わせない状態で頭を下げた。
「あらあ」
お袋は頭を下げた守山と苦虫を潰したような顔をしている俺とを交互に見つ
597 :
:2001/06/26(火) 17:22
めながら目を丸くしていた。
「お見舞いかしらあ。始にお見舞いなんて初めてね」
「学校で重要なプリントを配ったんだって。守山はそれを持ってきたんだよ。
上がれよ」
俺は守山を促す。
「いや、私、ここで……」
「いいから。こんなところで話してたら、俺、また風邪がぶりかえしちゃう
よ。ほら」
「そうよ。お上がりなさい。お話聞きたいわあ」
俺は顔を歪ませてお袋を振り返る。
598 :
:2001/06/26(火) 17:22
「なによ。その顔は」
「お袋、なんか話す気なのか?」
「だって」
お袋はそう言って楽しそうに手を組んだ。
「始に女の子が訪ねてくるなんて初めてですもの」
俺は天を仰いだ。
ああ、単なる野次馬だ。
俺はお袋に誘われてリビングに入ろうとしている守山を制して、俺の部屋へ
と誘導する。
守山はおろおろと為すがままだ。
599 :
:2001/06/26(火) 17:23
「あらあ。始、どこに連れていくのよ」
「俺の部屋」
「駄目よ。こっちの部屋にしなさい」
「なんでだよ」
と言ったが俺はその返事を待たずに守山を階上の俺の部屋まで引きずってい
った。
後ろから「まったく、もう」と嘆息するお袋の声が聞こえてきたがそれは無
視する。
「い、いいのか?」
守山はお袋の機嫌を気にする。
600 :
:2001/06/26(火) 17:23
「いいの、いいの。いつものことなんだから」
俺は自分の部屋の扉を開けた。
その段になって何かやばいものは目の付くところに出ていないかどうか気に
なった。
本棚の一番右端。布団の下。押入。
うん、大丈夫だ。
俺は一瞬で部屋のそこかしこをチェックして、守山を部屋の中に促した。
守山は珍しいものでも見るように視線をあちらこちらに配っている。
「『あんまり、じろじろ見るなよ』」
俺は守山の声色を真似てそう言った。
601 :
:2001/06/26(火) 17:23
守山は不機嫌な顔で俺を見返す。
「ふん」
俺の部屋のど真ん中にはコタツがある。
俺はさっさとその中に入り、守山にもその一辺を勧めた。
守山はスカートを気にしながらコタツに入る。
一息ついた。
「もう、風邪の方は大丈夫なのか?」
「ああ、ばっちり。さっきまでゲームやっていたんだ」
「そうか」
守山はほっとしたように言う。
「私はまた、昨日、殴ったのが原因かと思った」
602 :
:2001/06/26(火) 17:27
「え? ああ。あんなのはもうとっくに回復しているよ」
俺はそう言ってから、特に意味はないけど右腕で力瘤を作る。
「それはそうと、守山の方はどうなんだよ。捻挫は?」
「ああ」
守山はそう言って右足をコタツから引きずり出した。
右足首には相変わらず痛々しく包帯が巻かれていたが、守山の表情や、右足
首のかばい方から察するにだいぶ良くなっているようだ。
「そりゃ、まだ痛むけど、足がつけないほどじゃない」
にこりと守山は笑った。一瞬だけど。
そして再び俺の部屋をじろじろと見回す。
603 :
:2001/06/26(火) 18:43
連続投稿規制もなんのそのですな
604 :
:2001/06/26(火) 21:52
5発言までしか連続では書けないんじゃなかったのか?
605 :
^:2001/06/27(水) 00:56
>>604 人の想いは科学をも超えるというのか!!(byガーゴイル)
606 :
:2001/06/27(水) 01:02
ヤな想いだね(w
じつはパソを2台使ってるんです。
ところで、小説は面白いですか?
今後の展開が楽しみですねぇ。ファンの方宜しく。
608 :
タモリ:2001/06/29(金) 00:42
だれかTSANの幻の自作ゲー
「ゴルゴ」を知らないか??
609 :
小説ヒッキーは・・・:2001/06/29(金) 01:13
NHK出版にでも持ち込みをかけて見たらどうだ(藁
610 :
:2001/06/29(金) 11:33
ただのコピペ&固有名詞イッキ変換なのでダメです(笑
611 :
:2001/07/03(火) 12:14
さて放送日あげ
612 :
:2001/07/03(火) 13:31
[一・真実の徒]
真実を追求する男があった。男は幼い頃より抱いた疑問を、青年になっても決して忘れようとはしなかった。しかし男の疑問に答えられるほど、彼をとりまく環境は成熟していなかった。したがって男はあらゆる社会にも適応することができなかった。疑問を忍耐で処理するという方法を知っていた他の人々は、彼をなんとなく疎み、拒み、否定した。社会から拒まれた男はやがて純粋さを失っていった。
613 :
:2001/07/03(火) 13:32
男は灰色の青年期に絶望していた。失敗続きの人生。理解されない疑問。流れていく時。絶望はやがて怒りへと変質していった。しかし、力なき怒りは敵を生むだけであった。
青年期の終わりにさしかかった男は、自己表現の場を文壇へと求めた。彼にとっては社会への最後の挑戦であった。しかし、偏りと自己弁護に満ちた彼の作品は誰からも認められることはなく、挑戦は失敗に終わった。
男は失敗を真実の否定と受け止めた。自らを追い詰めた彼に残った選択肢は、自分を否定し生まれ変わるか、自分を否定した社会に対し凶行を働くことのいずれかであり、彼は後者を選択した。
614 :
:2001/07/03(火) 13:32
負の感情をぶつける道具は、ありふれた出刃包丁であった。しかし雷雨の中、出版社前に凶器を持ちあらわれた彼の姿はありふれてはいなかった。彼は即座に警備員に押えつけられ、その時抵抗した際の乱闘により、国家権力にとらわれることとなった。
615 :
:2001/07/03(火) 13:32
男の凶行は新聞の片隅にひっそりと掲載された。多くの人々はその事件に注目をすることは無かった。
男は獄中で絶望の日々を送っていた。しかし彼は自分のとった真実追求の行動を決して否定しようとはしなかった。ある意味、彼は強靭な精神の持ち主でもあった。
616 :
:2001/07/03(火) 13:33
出所後、男は住む家も追われ路上生活者となった。誰の支援もない生活の中、男は娯楽をある作業に求めた。
自分を追い詰めた社会と国家への反逆の筋書き。稚拙さと綿密さが混沌としたそれは、一人の路上生活者の夢であり、実行されるはずのない妄想に終わるはずであった。
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
617 :
:2001/07/03(火) 13:42
[二・選ばれた能力]
…1
四月二十八日。東京。
「まりかってさ。」
「ん?」
「超能力とかって信じるほう?」
「え?」
武藤まりかはこの日、学校での授業を終えた下校途中、同級生の恵子と立ち話をしていた。
「今日テレビでやるのよ。すごそうなのよ。」
「ふーん、そう。」
618 :
:2001/07/03(火) 13:43
級友の質問に答えるわけでもなく、まりかはそっけなく返事をした。
「恵子はそういうの信じるほうなんだ?」
「あたし? どーだろ?」
まりかは恵子の曖昧さがあまり好きではなかった。
「わたしは信じないけどな。」
相手の思考を待たず結論を出す。自分でもあまりいい会話の進め方をしていないと、まりかはいいながら思った。
「どうして?」
「インチキに決まってるもん。」
「決めつけちゃうんだ。」
「うん。」
619 :
:2001/07/03(火) 13:43
そうきっぱりと言い切るまりかに、恵子は微笑みかけた。
「でもさー。もし超能力が使えたら面白いよね。」
「まぁね。」
「ね、まりかがもし使えたら、どうするの?」
「わたし…?」
どういった返事をすれば、この友人が一番驚くものかとまりかは考えた。しかし思い付くのは凡庸な発想のみである。
「学校行くのやめちゃうわ。」
「ふーん。」
「使える能力にもよるけどさ、うん。
620 :
:2001/07/03(火) 13:43
わたし今までのガマン、みーんなやめちゃう!」
「どんな我慢!?」
「まず勉強でしょ、それから貯金でしょ、そんでダイエットも!」
「うわ、そこまで。」
「自分の体重だって自由にできるのよ、きっと。」
「そっかぁ。でも貯金は?」
「そりゃぁ恵子、お金なんてどーにだってなるわよ。」
まりかはそう言うと、人の悪い笑みを恵子に向けた。
「あははは。」
恵子は苦笑いで返事をした。まりかは知らずのうちに、会話に乗せられていた。
621 :
:2001/07/03(火) 13:44
「で、そーゆー恵子はどうなのよ?」
「使えたら? そーだなぁ。」
まりかは恵子の横顔をながめつつ、その返事を予想してみた。
「あたし、悪いことしてる奴をかたっぱしからやっつけちゃうわ。」
「はぁ?」
級友の予想外の返事に、まりかの思考は停止した。
「ほら、最近へんな事件がいっぱいおきてるでしょ。」
「変なって…あぁ。空港で爆弾が爆発したやつとか?」
「そうそう! 犯人見つかってないらしいじゃない。
だからね、あ たしそーゆー悪い連中をやっつけるのよ!」
622 :
:2001/07/03(火) 13:44
「あっそう…。」
恵子の子供じみた発想を、まりかは表面的な態度ほど嫌っていなかった。しかしわざと呆れた表情を作り、相手の会話に深入りしないすべを、十六歳のまりかは知っていた。
「じゃ、また明日!」
「うん!」
まりかと恵子は街で一番大きい交差点で別れた。
「超能力か…。」
まりかは恵子との会話を思い出していた。
「ほんと、そんな力があったら面白いだろーなー…。」
まりかは視線を数瞬泳がせた。
623 :
:2001/07/03(火) 13:45
「でも恵子も子供よね、ほんとにそんな力がある人が、
テレビにな んか出るわけないのに。」
まりかは歩速を早め、自宅へと急いだ。
「早くかえんないと、賢治の番組始まっちゃうわ。」
まりかが口にしたのは、この時代、十代の少女達からもっとも支持をあつめている、あるアイドルタレントの名前であった。
交差点とまりかの自宅の間には、古い工場跡があった。住宅街の中に寂しく存在するそれは、脇を通るだけでもまりかの恐怖心を充分あおるものであったが、登下校を急ぐとき、彼女はこの工場跡の敷地内を近道として利用していた。
門をくぐり、かつては庭として利用されていた雑草地を、まりかは恐怖を押さえつつ小走りに駆けて行った。
624 :
:2001/07/03(火) 13:45
「え…?」
いつもは誰もいない見捨てられた工場。しかしこの日、まりかは確かに建物の中を蠢く影を認めた。
「なん…だろ…動いたよね…。」
恐怖は確かにあった。目の錯覚と思い、無視し、帰宅を急いでもよかった。しかし十代の好奇心がそれに勝った。まりかは足を止めると工場内を窺った。
「これで完璧だな。」
「そうだな、後はこいつを設置するだけだ。」
まりかの耳に、中年男性とおぼしき声が聞こえてきた。
「何やってるのかしら… こんなところで。」
625 :
:2001/07/03(火) 13:45
工場の中から聞こえてくるそのやりとりに、まりかは耳を傾けた。
「一応テストをやっておくか。」
「テスト? やめとこうぜ。」
「なぜだ?」
「だって面倒くさいだろ。」
「だけどもし動かなかったら殺されるぞ?」
「殺されるのは嫌だな… よしわかった。テストしよう。」
緊張感に乏しい声であるが、会話の内容は現実離れしていた。
「殺されるって…。」
まりかは割れたガラスを避けるように、窓枠から工場内に身を乗り出し、中へと侵入した。
626 :
:2001/07/03(火) 13:45
設備も撤去された工場内には、黒いスーツで身を包み、頭をストッキング状の布で覆った、二人組の男が、鉄道の自動券売機とおぼしき大量の機械に囲まれていた。
「あれって自動販売機…かしら?」
まりかは状況を全く理解できなかった。彼女の侵入に気づいていない男達は、自動券売機の操作を始めた。
「まず金を入れる。」
「入れる。」
「で、ボタンを押す。」
「押す。」
「切符が出る。」
「出る。」
627 :
:2001/07/03(火) 13:46
「体温に反応する。」
「す、する!」
切符を手にしていた男は、それを空中へと投げた。飛ばされたそれは爆音を立てると空中で四散した。
「ヒュー…。」
「う、うう…。」
「テスト終了。」
「ああ、そうだな。」
「後はこいつを駅に設置するだけだ。今夜中にとりかかって…。」
「明日の朝にはあちこちで。」
628 :
:2001/07/03(火) 13:46
「ボン! だ。」
「くっくっくっくっ!」
男達は大して確認できない互いの顔を見つめ合うと、腹を抱えて笑い出した。
「ひーひっひっひっ! 死ぬぞ! みんなボンだ!」
「幸せそうな奴も、落ち込んでるやつもみーんなみーんな!」
「ボーン!」
最後の叫びは二人同時に発せられるものであった。
「じょ、冗談よね…。」
まりかはいま見ている光景を信じたくはなかった。こっけいな二人組の決して笑えない会話。
629 :
:2001/07/03(火) 13:46
「け、警察に…。」
緊張と混乱は、まりかの運動神経にも影響を及ぼしていた。工場から一刻も早く交番に出ようと振り返ったその時、まりかは脇にある鉄パイプを数本倒してしまった。鉄とコンクリートの衝撃音は充分過ぎる音量で二人組の耳にも届いた。
「!?」
「なんだ!?」
男達の気配がそれまでのものから一変し、緊迫したものへと変化した。
「見られた!?」
「くそ!」
「くっ!」
630 :
:2001/07/03(火) 13:46
まりかは混乱を本能で制御すると、踵を返し出口へと駆け出した。
「やばいよこれ…。」
出口まであと数メートルであった。まりかはドアノブに手を駆けようとした。
「え!?」
自分のはるか後方から追いかけていたはずの、黒い男の右手がまりかの細い腕を掴んだ。
『どうして!?』
左手が口を押えつけたため、疑問を空気の振動にかえることもできないまりかであった。
「ひゅう、危なかったぜ…。」
631 :
:2001/07/03(火) 13:46
男はその腕力でまりかの自由を奪いつつも、安堵のため息をついた。
「さすがは早駆けの兄貴だ。」
二人組のかたわれが遅れてやってきた。その足取りは早駆けと呼ばれる男よりもはるかに鈍重であり、それは体型のせいとも言えた。
『同じようで…違う…。』
二人組の体型の違いをまりかは何故か冷静に観察していた。しかし次の瞬間、彼女の本能は直面している危機に体を使うことで反応した。
「こら! あばれるな!」
「そうだ! 見てしまったお前に運がないんだよ!」
「むぐぅ! ふぐぅ!」
632 :
:2001/07/03(火) 13:54
まりかの体は、押えつける力に対して精一杯の抵抗をしていた。両足は向こうずねに、空いている左肘は腹に、とにかく男の体にあらゆる打撃を加えていた。しかしひの努力は男にまるで通じなかった。
絶望の感情がまりかを襲った。
「どうする兄貴?」
「どうするって、殺るに決まってるだろ。」
「ああ。ソロモンに喰わせるか?」
「それもいいが…そうだ! 切符爆弾の人体実験ってのはどーだ!」
「名案だぜ兄貴!」
「チェックが完璧なほど、安心して任務に取り掛かれるってもんだしな。」
633 :
:2001/07/03(火) 13:55
二人組はまりかの抵抗に動じることもなく、彼女を券売機の並ぶ部屋にまで引きずっていった。
『こ、殺される!?』
まりかは涙を流しながら、迫り来る危機に抵抗できない、自分の非力さを恨んでいた。
「よっし。」
二人組の片割れ、背も低く、正方形に近い体型の男は懐から硬貨を取り出すと、券売機から切符を買った。
「ひひひひ。」
男は愚劣な笑い声を上げると、切符を丁寧に自分のハンカチに包んだ。
634 :
:2001/07/03(火) 13:55
「これは人間の体温に反応すると爆発する切符爆弾だ。
爆発力こそ小さいが、人一人殺めるには問題無い殺傷力をもっている。」
まりかは恐怖に満ちた表情で、ハンカチの中の切符を見つめていた。一向に理解できない状況、あまりにも近い将来おとずれるであろう死。まりかの思考は言語化されず、ただひたすら混沌としていた。
「さ、こいつを飲み込んでもらおうか。」
「飲み込みゃ丁度お前の腹のあたりで…。」
「ボン! てね…へへへ安心しろや、大して痛みは感じねーだろーからよ!」
「兄貴。」
「ああ。」
635 :
:2001/07/03(火) 13:55
早駆けの左手がまりかの小さな口をこじ開けた。
「あぐぅ、ぐぁ。」
ハンカチに包まれた切符が、まりかの口へゆっくりと運ばれた。
『うぁ… あぁ…。』
まりかの下唇に切符が触れたその時である。爆音と同時に振動が部屋全体をゆさぶった。
「な、なんだ!?」
「ぐぁ!」
二人組は振動のため、その場に崩れ落ちた。それと同時にまりかの自由を奪っていた力は皆無となった。
636 :
:2001/07/03(火) 13:56
「くぅ!」
まりかはその場にしりもちをついてしまった。しかし変転する状況を把握することなく、彼女は出口へと駆け出した。
「待て!」
早駆けが立ち上がった。
「だめだ兄貴! 一番奥のやつが爆発した!」
呼び止められた早駆けは、背後を振り返った。相棒の言うように、券売機の一つが爆発により火を吹いており、その炎は他の券売機を巻き込みそうな勢いで燃えていた。
「故障かよ!?」
「あ、ああ、とにかく火を消してトラックに詰み込まないと!」
「く、くそ…。」
637 :
:2001/07/03(火) 14:01
早駆け達はまりかの追跡を断念すると、消化器を手にした。
「ん?」
「どうした、日の丸。」
日の丸と呼ばれた片割れが、パスケース状の物体を拾い上げた。
「あいつの学生証だ。ついてるぜ兄貴!」
「そうだな!」
638 :
:2001/07/03(火) 16:06
/ _
/ /
<゚w゚> <小説厨ってマジで精神病?
/|/\__
_ / /| ゝ
|//ノ \
/|/|ノ\ ゝ
//|丿\ \_
 ̄ | \ 丶
/ ヽ
ヽ
639 :
:2001/07/03(火) 16:24
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…2
工場から自宅まで、どれだけの時間が経過したのか、まりかにはわからなかった。自室のベッドの上でただ震える彼女の耳には、消防車のサイレンがこだましていた。
「いったいなんなのよ…男が二人いて、キップが爆発して…。」
まりかは必死に状況を整理しようとしていた。しかし点として存在する情報は、一向に線になる気配をみせない。それよりも恐怖の感情が思考を邪魔していた。
「と、とにかくわかってるのは、わたしは殺されかけたってこと…
運良く助かったけど…警察に届けないと…それとも母さんに相談…。」
「まりか姉!」
640 :
:2001/07/03(火) 16:24
ノックもせずに、まりかの部屋に入ってきたのは、今年九歳になるまりかの妹、はるみであった。
「はるみ…。」
「賢治の番組終わっちゃったよ。」
はるみは嬉しそうに報告した。
「そ、そう…。」
「どしたの? 病気?」
「う、うん…。」
「…。」
妹は姉を懐疑の眼差しで見つめた。
641 :
:2001/07/03(火) 16:25
「ごめん、お姉ちゃんちょっと気分が悪いの…。」
「ふーん、でもママがもう晩ご飯だって、言ってたけど。」
「あ…うん…食べる、食べるよ。」
「うん…。」
はるみは不満そうな表情を残したまま、部屋を出ようとした。
「あ、はるみ。」
「?」
「ビデオ、録画しといてくれてありがとうね。」
「うん!」
姉に誉められるという目的が達成されたためか、はるみは満面に笑みを浮かべるとまりかの部屋を後にした。
642 :
:2001/07/03(火) 16:25
「ふぅ…。」
本来なら、妹に気を使うゆとりなど、今のまりかにはなかった。ため息をつくと、彼女はベッドから立ち上がった。
「ご飯食べたら、母さんに事情を話そう…
父さんは帰ってきてるのかしら…。」
まりかの父、博人は、土地鑑定士の免許を持つ不動産コンサルタントである。若い頃より続けていた貯蓄と社会的信用を基盤にここ、東京は代々木に十年前、現在の家を手に入れた。仕事においては堅実、家庭においては良き夫、良き父親でありたいと思うこの男性だが、家庭面においては必ずしも彼の願望は達成されていない。母、永美とはまりかが生まれる二年前、見合で結婚していた。
643 :
:2001/07/03(火) 16:25
「爆破事故…なんだここの近所じゃないか。」
食堂に設置されている大画面テレビで報道されるニュースを見ながら、博人はそうつぶやいた。
「まりかが小さい頃よく遊んでた、あの工場跡ですよ、父さん。」
「あぁ…。」
妻の説明に、夫は間抜けな表情で納得した。妹は父母の会話など気にもせず、ただひたすら胃袋に夕飯を詰め込んでいる。そして姉であるまりかは…。
「…。」
戦慄の表情でテレビ画面を凝視していた。テレビでは先程まりかが謎の二人組に襲われた工場跡の、出火の模様を報道していた。
644 :
:2001/07/03(火) 16:25
「ここ、茨製薬工場跡地では、現在も出火が止まらず、
必死の消防活動が続けられております。」
アナウンサーはありふれた口調で現場の状況をそう解説した。
「消防車だ!」
はるみは叫ぶとテレビ画面を箸で指した。
「こら、はるみ。」
母が注意をすると、はるみはつまらなそうに箸を膳に戻した。
「本田さん。」
「はい。」
「延焼の心配が無いということで一安心ですが、
645 :
:2001/07/03(火) 16:25
現在、出火の原因はなにかつかめてますか?」
「はい、現在のところ出火の原因は何もわかっておりません。
ですがこの工場、二十年前に閉鎖された際、
すべての医薬品は下請け会社に引きとられたということで、
どうやら医薬品がもとでの出火ではないという模様です。
それと、警察からの情報ですと、出火直後、
不審なトラックが工場敷地内から出てきたという目撃談もあり、
どうやら放火という線で捜査は進められそうです。」
「そうですか。こちらの情報ですと、どうも放火である場合、
先日 の空港爆破事件とつながりがあるのではと見られているのですが。」
646 :
:2001/07/03(火) 16:26
「トラックの目撃情報が事実だとすれば、その可能性は深まるでしょう。」
スタジオと現場のやりとりを、まりかは確信に満ちた表情で見つめていた。
『警察に届けよう…。』
「それにしても、ここのところ物騒よね…。」
「ああ。」
母と父は、まりかの確信をよそに、一般論を語り合っていた。
「空港の爆破犯もつかまっていないしな。しかし今時テロとはね。」
「ええ、昔はよくあったけど。」
「だけど手際からして、昔の連中じゃないかもな。」
「外国人って噂もあるんでしょ。」
647 :
:2001/07/03(火) 16:26
「ああ日本は今、世界中から嫌われているし、金があるからな、
脅し目的の爆破テロがあっても不思議じゃないさ。」
博人はまりかにもわかりやすい様に、そう説明した。
『あぁ…でもあいつら日本語がうまかったから、
外国人じゃないわよね…。』
計画者と実行犯が必ずしも同一国籍である必要性はない。しかし十六歳のまりかには表面上の事象しか理解することができなかった。ましてやつい先程まで直面していた非日常的出来事の当事者でもある、分析にも限界があった。
「まりかは遅刻しそうなとき、よくあそこを通るんでしょ?」
「え? あ?」
648 :
:2001/07/03(火) 16:26
突然母から話題が振られたので、まりかは困惑した。
「う、うんまぁ。」
「よかったわね、事故に巻き込まれなくって。」
しかしそう言う母の口調は、どこかまりかを責める様でもあった。
「そ、そうだね。」
まりかは適当にはぐらかすと、中断していた食事を再開した。
「あしたはゴールデンウイークの初日よねぇ。」
母は突然話題を切り替えた。あまりにも突然にである。父の表情が瞬時に曇った。
「わ、悪いな… この連休、ずっと仕事が入ってるって…。」
「わかってますけどねぇ。」
母はむくれた表情を作ると、視線をはるみにうつした。
649 :
:2001/07/03(火) 16:26
「おやすみなんでしょ! ね、パパ!」
「すまんはるみ、それにまりかも…この埋め合せは夏休みにきっとする。」
「えー!」
はるみはあからさまに不満をあらわした。父、博人は事態の悪化を悟った。
「そうだ、今年の夏は外国に連れて行ってやろう。」
「ガイコク!」
「いいの? そんな約束しちゃって。」
「ああ、今世話をしているお客さんが旅行代理店の社長さんでな、
いろいろと安くしてもらえそうなんだ。」
「へぇ… 素敵じゃない。」
650 :
:2001/07/03(火) 16:27
「ガイコクってどこどこ!?」
はるみがけたたましく、あおり立てた。
「エジプトなんかはどうだ?」
「エジプト…。」
「面白いぞはるみ。ピラミッドやスフィンクスがあるんだぞ。」
「ピラミッド!? すごいすごい!」
「ゴールデンウイークでケチに国内旅行なんかしても仕方が無い、
第一どこも混んでる、駅なんて切符を買うだけでも一苦労だからな。
だがエジプト、一面大砂漠、文明の発祥地。ロマンがあるぞぉ、うん。」
博人はオーバーなアクションでエジプトを表現した。
651 :
:2001/07/03(火) 16:27
「ロマンロマン!」
はるみの機嫌はすっかり直ってしまった。
「だからな、パパを許してくれるか?」
「許す許す!」
「エジプトかぁ、楽しそうよねぇ…。」
永美はそうつぶやくとまりかに視線を移した。
「ごちそう様…。」
ついに会話に参加することなかったまりかは、暗い表情で立ち上がると自室への階段を上がって行った。
「まりか…。」
652 :
:2001/07/03(火) 16:27
永美は洞察の目でまりかの後ろ姿を追っていた。
「まりかはエジプト、嫌いか?」
博人は間抜けにつぶやいた。
自室に戻ったまりかは、ベッドに体を投げ出した。
「外国なんて行けないよ…あの事件警察に届けたら、
きっとゴタゴタするんだから…。」
父の脳天気さを決して嫌ってはいないまりかではあったが、今回ばかりは悲観主義が彼女の精神を支配していた。
「あの二人組がすぐ捕まればいいんだけど…もし逃げてたら…。」
まりかはつい先程直面していた死の恐怖を再び思い出した。
653 :
:2001/07/03(火) 16:28
「う…。」
恐怖は体を震わせた。体験したことは無い、だが少女の充分過ぎる想像力は、腹の中で爆弾が破裂する感覚を再現していた。
「…。」
まりかは机の引きだしを開けると小さなお守り袋を取り出した。
「おばあちゃん…まりかを守って下さい…。」
その行為は、幼い頃からまりかがやっていた、危機に直面したときの儀式でもあった。しかし今回のそれの必死さは、高校受験以来のものである。
「おばあちゃんのお守りを持ってなかったから、
あんなのに巻き込まれちゃったんだ…ごめんね、おばぁちゃん。」
654 :
:2001/07/03(火) 16:29
支離滅裂な論理ではあるが、まりかが非日常を受け入れるにはこう考えるより他になかった。
「まりか、ちょっといい?」
扉を開け、目に洞察を込めた母が入室してきた。
「母さん。」
「…。」
永美はまりかのベッドに腰を降ろした。
「どうしたの? まりか。」
「う、うん…。」
思考は整理されたものの、母にあの事件をどう説明していいものかとまりかは考えた。
655 :
:2001/07/03(火) 16:29
『どう言えばわかってもらえるかしら…。』
「学校で何かあったんでしょ?」
母の推理は的確ではあった、だが正解ではなかった。
「あ、あのね今日、帰りに…。」
まりかがそう言おうとした直後のことである。ドアの呼び鈴が鳴り響いた。
「あら…。」
母の注意は呼び鈴へとそれた。その音は、ボタンを押す人間の性格をあらわす様に、何度もうるさく鳴っていた。
「こんな時間に誰かしら。ちょっとごめん。」
656 :
:2001/07/03(火) 16:29
母は立ち上がると部屋を出て、玄関まで降りて行った。
「…。」
まりかは言い知れぬ不安を胸に感じ、母の後について行った。
「どちら様ですか?」
「武藤さんの…お宅ですね。」
その声は低く重く、そして威圧を感じさせた。まりかにとって聞き覚えの無い声であった。母は鍵を開け、扉を開いた。
「どちら…!」
母の表情が戦慄へと変化した。
扉の外には、身長二メートルを超える、全身深い体毛で覆われた男が立っていた。両手
657 :
:2001/07/03(火) 16:29
には二門の重機関砲を手にしている。
「ひ…。」
男はうめく永美の背後に立つ、まりかの姿を認めた。
「うううううううう! 俺の名はソロモン!
人食いソロモン! グワァァァァァァ!」
咆哮を上げ、ソロモンは引き金に指をかけた。二門の重機関砲は轟音とともに弾丸を打ち出した。
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
とっさに身を伏せたため、永美とまりかは弾丸によりその体を破壊されることはなかった。しかし玄関は弾丸の嵐により無残な姿となり、あたり一面には煙が立ち込めた。
658 :
:2001/07/03(火) 16:30
「グルルルルルル…。」
ソロモンは不気味なうめき声を上げ、煙が晴れるのを待った。すると背後から黒ずくめの二人組があらわれた。
「どうだソロモン。」
「殺ったか?」
早駆けと日の丸の二人である。
「わからん…弾が当たれば死んでいるはずだ。」
ソロモンは冷静に答えた。しかし彼のあまり大きくない頭脳は、機関砲の特性である、反動による銃身の跳ね上がりまでは計算していなかった。煙は晴れたが、そこにまりかと永美の死体はなかった。
659 :
:2001/07/03(火) 16:30
「く!」
「ガキのクセになんて冷静な!」
恐怖に怯える母の手を引いたまりかは、居間までやってきた。
「な、なんなのよ。」
永美はただ怯えていた。
「どうしたんだ!?」
「ママ!」
博人とはるみが居間へとやってきた。
「じゅ、銃を持った人が…。」
「じゅう?」
660 :
:2001/07/03(火) 16:31
博人には、当然理解できることのない状況であった。
『さっきの連中だわ…。間違いない。』
馴れているとは言えない、だがまりかにはこうした状況に対しての判断力が確かについていた。
「どこだ!?」
「きっと奥だ!」
ソロモン達の乱暴な足音が居間へと近付いていた。
『わたしを殺すためにやってきたんだ…このままじゃ…。』
博人は受話器を手にすると、プッシュボタンを三回押した。
「くっ!」
661 :
:2001/07/03(火) 16:31
まりかは意を決すると、居間の扉を開け廊下へと出た。
「まりか!」
母の叫びは、だがまりかの足を止める結果とはならなかった。
「いた!」
廊下に飛び出したまりかの目前に、ソロモン達三人の姿があった。しかし触れ合う距離ではなかった。まりかは踵をかえすと、裏口へ向かって走っていった。
「逃がすか!」
ソロモン達はまりかの後を追った。
662 :
:2001/07/03(火) 17:36
同じような荒らしでもだんだんレベルが下がってくるのは何故なんだ?
663 :
^:2001/07/03(火) 23:59
しかし一応放送日に合わせてるあたりは意外と愛でやってるのかもしれ
んな。ストーキングも愛だっていってるようなもんかもしれんが…
664 :
:2001/07/07(土) 02:42
あーあ
嵐の勝ちだね
すっかり向項が本スレになってる
2ちゃんといえども きぶんわりー
665 :
:2001/07/07(土) 02:43
666 :
風の谷の名無しさん:2001/07/09(月) 22:27
掃き溜めです
667 :
_:2001/07/10(火) 00:57
来いよ嵐。ニセ放送日だぞ。
668 :
:2001/07/13(金) 23:20
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669 :
風の谷の名無しさん:2001/07/17(火) 02:47
よし
670 :
プー:2001/07/17(火) 03:05
村田はしね。
こいつの存在はむかつく。
うざい。
671 :
:2001/07/17(火) 23:32
あげ
673 :
:2001/07/18(水) 02:03
こんなに透明あぼ〜ん利用したの初めてだよ、1の次は590。