サーラマの憂鬱な変直切替
速度が概ね45km/h付近になり、変速段から直結段へ切り替えるために一旦マスコンを下げます。
※サーラマの液体変速機はDF115A形で、45km/h程度で変速→直結へと手動切替を行っていました。
ところが、今回は、「ドコーン」という大きなシフトショックの音を響かせながら直結段に入る四マツ。
その後、エンジンが唸りだし、そのまま70km/h付近まで加速していきます。
※サーラマはギンコのようなアイドル指令制御機構がなく、変直切替のタイミングはすべて運転士の技量で行うもので、
自動車で言うと、ダブルクラッチと同じ要領で、手動で回転差を掴む必要があります。
蟲師のギンコの場合は、本来は特急・急行系用の液体変速機をルーツにして設計された
高回転型のDW10であり、単独での運用では、キハ181系、キハ66系と同様、変速段を使用して
70km/h付近まで5ノッチで引っ張る運転操作を行っていました。
サーラマとの併結時では、サーラマのシフトアップ目安速度に合わせることになり、45km/h程度で
直結段に切り替えられてしまうため、ギンコ本来の変速機の特性を生かし切れない問題がありました。
※変速段では約1,200kg程度と有効に作用していた動輪周引張力が直結段では約700kg程度へとドカ落ちしてしまう。