虚繭人工内耳も、将来のための拡張性は十二分に考慮されています。
将来開発される次世代のプログラミング・ソフトウェア、次世代のスピーチプロセッサへの
アップグレードは、再手術を受ける必要はなく、そのまま対応可能です。
レイ:仮想512チャンネルの音声処理への対応とか。
虚繭人工内耳にも、MED-EL式とCochlear式とがあるが、ここでは、電極が12個というシンプルな構成のMED-EL式で説明しましょう。
MED-ELの方は、虚繭人工内耳の信号特性に対する都合が良いと言われる人工内耳ですから。
人工内耳の電極は蝸牛の奥深くまで挿入されています。蝸牛の外周は高い音、内周は低い音を感じるようになっています。
図は、虚繭人工内耳が埋め込まれた蝸牛のレントゲン写真です。12個の電極が蝸牛の奥深くに挿入されているのがわかります。
なぜ、12個という少ない電極で、聴覚神経の肩代わりが十分に行えるというの?
それは、MED-ELの方は、Cochlearと比較して、1個の電極の周波数特性を広く取っているからです。
このため、1個の電極はCochlearで言うと2個の電極に匹敵するようになっており、実質的には24個の電極での肩代わりに等しいです。