銀魂’〜ぎんたま〜第二百九十二訓

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383風の谷の名無しさん@実況は実況板で
「一体、何を考えてんだい、あんた」

「クク・・・そんなに知りたきゃ、俺の考えていることを教えてやろう。俺は今、一体何処に本物の火鼠の皮衣があるのかと思っていたところだ」

「なんだって?」

お登勢は怪訝な顔をする。

「俺には偽物しか用意できねえ。あったとしても、探す気もねえ。だから、俺たちは共に居ることができねえ、とそういういう理由(わけ)だ」

「阿部御主人かい。そんなの理由にならないよ。電話でえらい熱い愛の告白してたじゃないの。・・・月には返さないって、あれがあんたの本心なんだろ」

「へえ、なんだ、あんたも聞いていたのか。館内一斉放送でもかかったのかあ。趣味のわりいスナックだな」

にやりと笑う。



数回、会話を交わしただけだが、底の見えない男だとお登勢は思う。

つかみ所が無いというか、人の心をはぐらかすのが上手い。きっと、ふれられたくないことがあるのだろうが、その本体の鱗片さえ見せてはくれない。



「松坊のことは、どうすんだい」

「ガキのことは、銀時が面倒見るだろ」

「あんた、それでも父親かい。たまには顔見せに来たって良いんだよ」

「あいつは、そんなこと望んじゃいねえ・・・俺に会うことなど、望んじゃいめえよ」