銀魂’〜ぎんたま〜第二百九十二訓

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301風の谷の名無しさん@実況は実況板で
>>298
長い沈黙だった。

いつも軽口を叩く奴が、全く言葉を発しない。

ただただ、俺の身体をなぞるだけ。

そんなに戸惑うなら、迷うなら、辞めればいい。

この関係を、壊すのが怖いのは俺とて同じだ。

俺だって、もう、何かおかしな感情を抱え込む余裕が正直言って、ない。



だから、

「銀時」やめにしようか、と。

けれど、

そのとき、こいつがやけにきらめいた目をしてやんわり口づけてきた。

別に不慣れな訳じゃないのだろうが、

遠慮がちな仕草に何とも言えない気持ちになる。

俺ごときに、気を遣わなくても良いのに。
302風の谷の名無しさん@実況は実況板で:2012/11/29(木) 07:38:45.56 ID:LbwT3eEo0
そしたら、

「・・・いい?」

久しぶりに、聞いた様な気がする、その声。

お前は、最後の最後に、承諾を得る。

おれは、頷くしかない。



よく知っているはずの男の、

初めて知った感触。

どうにも、

こいつの孤独、寂しさ、強がり、

さめた心が突き刺さるようで、切ない。苦しい。

そっと、銀時の腕を掴んだ。

数え切れないものを守って、守れずに、傷ついてきた腕だ。

俺と同じ。
303風の谷の名無しさん@実況は実況板で:2012/11/29(木) 07:39:48.68 ID:7kLygWVs0
身体と一緒にゆれる意識の中で、あの熱を思い出す。

高杉に付けられた火は、やっぱりこの身に燻っている。

銀時、お前は、この火を消してくれるだろうか。

この火が消えない限り、俺は自由になれない。



溶けそうな、快感を感じたとき、

熱い体に、滴がぽたぽた流れ落ちた。

なんだろうと、目を開けて確認したら。

ああ、銀時が泣いている。