>>298 長い沈黙だった。
いつも軽口を叩く奴が、全く言葉を発しない。
ただただ、俺の身体をなぞるだけ。
そんなに戸惑うなら、迷うなら、辞めればいい。
この関係を、壊すのが怖いのは俺とて同じだ。
俺だって、もう、何かおかしな感情を抱え込む余裕が正直言って、ない。
だから、
「銀時」やめにしようか、と。
けれど、
そのとき、こいつがやけにきらめいた目をしてやんわり口づけてきた。
別に不慣れな訳じゃないのだろうが、
遠慮がちな仕草に何とも言えない気持ちになる。
俺ごときに、気を遣わなくても良いのに。