自分でも分かるほど、ひどくかすれた声だったから、伝わったかどうかは分からない。
でも、言い直す気力もないし、
なにより、
そこで意識を失ってしまった。
白濁した意識の中で
こいつが女にもてるのが、少しだが分かった気がした。
あんなにも横暴で、荒々しく、燃えるような身体と情熱を流し込むくせに、
いつもどこかに、優しさと哀しさを垣間見せる。
こんなに、切ない気持ちにさせる男はそういない。
どうにも、たまらない。
つなぎ止めたくて、たまらなくなるんだ。
それが、なんて言う感情なのか、
考えたくもないけれど。