境界線上のホライゾンU 193限目

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長年連れ添った仲の良い喜美と浅間がいて
「片方が先に死んだら、さみしくないように壁に埋めよう」
と言い交わしていた。
しばらくして、浅間が先に死んだ。
喜美は悲しみ、約束通り浅間の死骸を壁に埋めた。
すると、ことある事に壁の中から「喜美、喜美…」と浅間の呼ぶ声がする
喜美はその声に「はいはい、喜美はここにいるわよ」と答えていたが。
ある日、どうしても用事で出なくてはいけなくなったのでミトツダイラに、留守番を頼んだ。
ミトが留守番をしていると、壁の中から浅間の声がする
「喜美、喜美…」
ミトは答えた。
「はいはい、喜美はここにいますのよ」
最初のうちは答えていた。
けれどしかし、浅間の声はなんどもなんども呼んでくる。
「喜美、喜美…」
やがて、ミトは耐えきれなくなって叫んだ。
「喜美はここにはいませんのよ!」
すると、壁の中から鬼の形相をした浅間が現れ、「喜美はどこですかあ!」と叫んだ
1002/2:2012/08/09(木) 22:17:27.00 ID:GXNBXOdw0
すると突然、まばゆいばかりのスポットライトが飛び出した浅間を映し出す
「K-I-M-Iは」「どこですか!」ステージに浅間の声が響く
詰め掛けたオーディエンスは浅間の久々のステージに期待で爆発しそうだ
今晩も伝説の雅楽が聴ける。武蔵生まれ浅間神社育ち。本物の祝詞が聴けるのだ
キャップを斜めに被りオーバーサイズのTシャツをきたハナミが表示枠をいじりながら目で浅間に合図する
重たいサウンドがスピーカーから響く。ショウの始まりだ
「 ここでTOUJO! わたしがSOUJYO! 鬼もTOUSO! 浅間SANJYO! 
 極東のSINTO! トーリ君SOUTYO! 壁からわたしが呼ぶGENCHO!
 (ルゥ〜ン ルゥンルゥンルゥ〜ン ルュルルュルュルュッルュルュルャ!)
 怪異増大! 発生率上昇! 五穀奉納! 代演の時間!
 冷たい世間を生き抜き! 神酒で息抜き!
 どこでもZU-DO-N大弓UMETUBAKI! そんな毎日リアルなSONZAI!
 SAY HO!(HO!) SAY HO HO HO HO!」
浅間のプレイも好調だ。オーディエンスの熱狂はこわいくらいだ。
まだ、私達の時代は始まったばかりだ、そんなメッセージが浅間の口から飛び出していく
本物の雅楽が、ここにあるのだ。