輪るピングドラム　74回転目

考察のお供に　つづき

でもこれはあなたの秘密を守るためにしたこと
なんのことだよ
いいのよ、わたくしはあなたの全てを知っているのだから
俺に秘密なんてないいい加減なことを言うな
わたくしが黙っていても、いずれ世間に知られるわあなたこのままだと氷壁から海に落ちてしまうわ
今度は何の話だ
南極の皇帝ペンギンよ、氷壁の水際で飛び込むのをためらっている大勢のペンギンたち
彼らのうち一羽が飛び込めば、海の中に獰猛なアザラシがいるかどうかが分かる
無論誰も死にたくはないわ、だから彼らはひたすら待つの、氷の上で押し合いながらついてない誰かが海へ落ちていくのを
俺がその間抜けなペンギンになると
あそこはそういうところよ、分かっているでしょ
それより用件だ、荻野目りんごの日記を返してくれ。俺たちにはあれが必要なんだ
それはできないわ
どうしてだ、あれはお前にとってただのゲームうん？